日本は津波による大きな被害をうけるだろう UFOアガルタのシャンバラ 

コンタクティやチャネラーの情報を集めています。森羅万象も!UFOは、人類の歴史が始まって以来、最も重要な現象といわれます。

貿易摩擦とかそんな表面的なことではありません。日本経済の本質そのものを崩壊させて、自分たちのスタンダードに合う国にする。スローガンはグローバリゼーション、自由競争です。(1)

 

 

 

『この国を支配/管理する者たち』

諜報から見た闇の権力

中丸薫 + 菅沼光弘  徳間書店  2006/3

 

 

 

<悪魔の波動は強い>

ヒットラーもそういう状態です。悪魔の波動は強いものです。あれだけ優秀なドイツ国民もワーッとついていってしまった。

 

<ヤクザ>

・私は、怖い話は聞きたくないといっても、あなたは日本を救うために、世界を救うために、全部わからなくてはいけないと、怖い話を教えてくれる人がいるのです。小泉さんを支えているのは稲川会です。小泉のおじいさんは、入れ墨バッチリでした。飯島秘書官も、何かヤクザとつながりがあるのではないでしょうか。政治の裏ではヤクザ同士の戦いみたいな、とんでもない構図になります。

 週刊誌にも、ヤクザとプレスコット・ブッシュ(ブッシュ大統領のおじ)が一緒に写っている写真が出ました。

 山口組は、お寺が関係して、最近死んだすごい大物の政治家が関係してできた組だと、私は聞きました。

 最近、ヤクザは日本で余り商売ができないものだから、中国に随分出かけていっているというのも聞いています。今「ヤクザ」は英語というか世界語になっています。「ヤクザ」といえばわかる。

 最近すごい話を聞いたのは、ヤクザの由来です。何でヤクザができたかという話を聞いてびっくりしたのですが、一説には、やはり皇室というか天皇家というものが出てきます。昔、天皇家を守る人たちは、モンゴルとか外から入れたみたいです。すごく恰幅のいい、いろんな人たちを入れて、そして、そういう人たちがはびこらないように、独身を保たせたのです。結婚してはいけないということにしたそうです。

 そうすると、宮廷の天皇家を守る人たちが、独身で、五体満足、体はどこも悪くないのに結婚できない。当時、公家がたくさんいましたが、『源氏物語』などを読めばわかるように、そういう面ではかなりフリーで、貴族の女性たちとそういう人たちとの交流があった。その結果できる子供は、今でいう住民票にきちっと登録できない。だから、母方は結構名門で、肉体的にもすごくきちっとした人たちがだんだん出てきて、世阿弥の時代からヤクザとして認められた。

 だから、流れとしては、欧米の普通のマフィアとかギャングとは全然違う。そういう中で、武士道とか義侠心とか、そういうものが出てきているのです。

 

 

<闇の権力—―世界を支配/管理する見えざるシステム>

<日米経済戦争>

・そのように日本人がダボス会議などに取り込まれていった結果が、大蔵省(現・財務省/金融庁)の解体、通産省(現・経産省)の弱体化です。今、財務省経産省は情けない状況ですが、かつて通産省や大蔵省の持つ世界の経済情報は大変なものだったのです。インテリジェンスの世界からいえば、これこそまさに日本の最大の情報機関だといわれていた。JRTRO(日本貿易振興機構)などがその手先になりました。かくて日本は世界の経済を支配した。

 ところが、一方でそれをいかにして弱体化するか、世界の情報機関はみんなウの目タカの目でねらっていた。その結果、大蔵省の解体、通産省の弱体化、日本経済は世界でだんだんダメになっていったのです。

 

クリントンが大統領のときに、当時のCIAは、「ソ連は崩壊してしまった。これからの我々の最大の課題は経済戦争だ」といった。経済戦争の相手は当然日本だ。向こうは宣戦布告をしたのです。そして、CIAも含めて、すべての政府機関が全精力を傾けて日本に経済戦争を仕掛けた。その結果、我々は完敗したのです。

 しかし、我々は、アメリカから宣戦布告されているなどということを、だれも認識していない。

 

・あの当時、西村という銀行局長が国会でいろいろ答弁していました。この人たちの弁明を見ていると、ものすごくナイーブです。戦争を仕掛けられているんだなどという自覚が全くなくて、それこそ自虐史観ではないけれども、我々がダメだったとか、何とかが間違えていたとか、そんな反省ばかりです。

 戦争で負けて最低になってしまった日本を、いかにして立て直すか。再び軍国主義国家にはなり得ないのだから、やはり経済大国になることです。その道を我々が選んだのです。だから、経済官庁には人材が集中した。

 

・ところが、世界の、いやアメリカ人たちにとってみれば、こんな目ざわりなことはありません。世界に1つの経済システムをつくろうとしているのに、日本は全然違う。大蔵省主導の経済運営のやり方に対して反旗を翻した。貿易摩擦とかそんな表面的なことではありません。日本経済の本質そのものを崩壊させて、自分たちのスタンダードに合う国にする。スローガンはグローバリゼーション、自由競争です。

 大蔵省の解体、金融庁の設立、日本経済の弱体化は、アメリカの国家戦略だった。日本的経済システムはシステマティックにつぶされていったのです。いろんな事件が起こりました。それを時系列順に並べてみると、いかにしてつぶされていったかよくわかります。

 今でも続いている日本の不況を「失われた10年」などといって、我々が改革しないからこんなことになってしまったとか、日本的経営がダメだったからこうなったとか、いろいろ自己批判していますが、もとをただせば、これは日米経済戦争の結果だったのです。日本は、日米経済戦争に負けてしまった。

 ところが、当時、例えば大蔵省の財務官などというひとたちは、そんなことは全然考えもしないわけです。

 

 

<日本のインテリジェンス>

・日本にも世界のトップを行く優秀な情報機関があったのです。ほとんど誰にも知られていませんが、例えば「ノムラ機関」です。もう故人となられましたが、旧軍人・野村三郎氏の組織した、「ノムラ機関」は、ルーマニアにあって第2次世界大戦のさなか、1942年のスターリングラード攻防戦の直前、ボルガ川を航行するソ連の貨物船の無線を傍受、突然増えた石油タンカーの動向からソ連軍の規模を予測して同盟国ドイツに提供。「ノムラ機関」の情報の正確さは、当時のドイツの情報機関を上回っていたのです……。

 

<日本の政治家の国際感覚>

・国家が持っている情報機関には、例えば内閣には内閣情報調査室とか、法務省には公安調査庁があります。本当に驚いたのは、内閣情報調査室の人が、あるとき外国人記者クラブにいらして、せっかく内閣情報調査室があるのに、外務省と当時の福田官房長官と小泉さんたちだけで何かやっていて、「こっちは蚊帳の外で全然わからないんですよ。いったい北朝鮮は核攻撃をやる力があるんでしょうか」といわれた。国が予算をとって研究している人たちですから、私はびっくりしました。

 そういう感じで見ていくと、菅沼さんがおっしゃるように、日本政府は闇の世界権力についてはアンタッチャブルで、国際情勢の政策などもともと立てられないでしょう。過去を見ても、日本の情報機関はダメです。やはり政治家がわかっていない。国際感覚がないから、使いこなせない。ただ、パフォーマンスだけです。日本に本当の情報機関を立ちあげることが必要です。

 

ロスチャイルドとロックフェラー>

・アメリカの連邦準備銀行が、政府の中央銀行ではなく、民間の、ロスチャイルド以下国際金融財閥の銀行であることは、事あるごとに強調してきました。同様なのが、英国銀行であり、株式の80%以上がロスチャイルドのものです。闇の権力の動向は、この英国銀行を抜きには語れるものではありません。

 

<日本の課題、情報戦「劣後」国家からの脱出を急げ>

・「情報」という言葉は盛んに使われるが、「情報機関」「防諜」となると、わが国民には途端におどろおどろしく響くらしい。しかし国内外、特に外国の様々な動きを捉えて、精査・分析・評価し、国策に役立てる能力—―即ちインテリジェンス(情報活動)能力が劣っていることこそ、戦前から今日まで、わが国に様々な不幸をもたらしてきた原因だ。日本にも「普通の国並みの情報機関」が必要なのだ。

 

・わが国の対外インテリジェンス体制の在り方をめぐる議論が盛んになってきた。「インテリジェンス体制を大々的に改革し、米CIAや英SIS(MI6、MI5)に匹敵するような本格的な対外情報機関を内閣に新設せよ」というような提言も少なくない。

 その背景には、9・11テロ以来の国際テロリズムという新たな脅威に直面して、現状ではわが国の安全は守れないという不安があろう。

 

・また、わが国は①最近の中国の経済的、軍事的台頭と東アジア地域での覇権主義的な動向②北朝鮮の核ミサイルの脅威③領土問題をめぐるロシア、韓国、中国などとの角逐—―に取り囲まれている。それなのに、一つにはインテリジェンス能力が劣っているため、自主的、戦略的な対応が取れず、場当たり的に対米従属的な外交に終始して、国益が蝕まれつつある。そうした現実を、多くの国民が—―漫然とした形ではあれ—―懸念している側面もあろう。

 

<長い歴史の上にある欧州の情報機関>

・しかし、だからといって、直ちに本格的な対外情報機関を新設せよという主張は、あまりに短絡的で、現実的とは思えない。

 なぜなら、情報機関とは、人を集め、予算を与えれば直ちに機能するものではない。頭数も資金も豊富な情報機関を新設したところで、当面の要請には決して応えられない。これは戦後のインテリジェンス活動の現場で、長年仕事をしてきた者の経験から言えることだ。

 英SISなど欧州の有力情報機関は、いずれも数世紀の歴史を持つ。17世紀以来の欧州では、他国の動向について正確な情報がなければ、自国の存在すら脅かされるような厳しい状況が続いてきた。そのため否応なしに情報機関が整備され、国家指導者の情報感覚も磨かれたのだ。

 

<英国をモデルに現実的な道を>

・わが国では、大統領制の米国型情報機関は、各省庁間の摩擦や抵抗で十分に機能しないと言えそうだ。とすれば、わが国と同じ内閣制の英国をモデルとした合同情報会議という既存の組織を前提にして、対外インテリジェンス体制の再構築を図るのが最も現実的だろう。

 

・同時に忘れてならないことがある。カウンター・インテリジェンス(防諜)体制の強化だ。外国の情報機関、よしんば、それが友好国の機関であっても、汚染されれば、わが国にとっては有害だ。戦前のゾルゲ事件の経緯は、それを如実に示している。

 

 

 

『日本最後のスパイからの遺言』 この国を守るために何が必要なのか

菅沼光弘、須田慎一郎          扶桑社  2010/12/23  

 

 

 

<解体された日本の官僚機構>

<大使の民間人起用の意図は何か>

・先日、外務省に詳しい人と話したのですが、いま外務省では課長級以上はまったく機能していないそうです。金銭がらみの不祥事もあり、予算が伴う政策は何もできないと言っていた。では、いったい誰が外務省を動かしているのかというと、出納担当の経理係長クラスです。彼らが「この政策にはお金を出せます、出せません」と決めているのだそうです。

 

<日本の官僚機構を解体したのはアメリカ>

・外務省に限らず、いま日本の官僚機構をどの役所もガタガタであり、志も著しく低下してしまっています。

 そうなった背景にあるのは、アメリカが冷戦終結後、一貫して日本の経済力を戦略的脅威と捉え、日本の経済力と戦う姿勢を示してきたことにあります。なかでもアメリカにとって、最もやっかいだったのが「官」、つまり官僚機構だったわけです。

 

・(須田)私は昨年、アメリカの国務省に取材に行って知ったのですが、アメリカの基本的な極東戦略というのは、いまでも日中連携を認めないことです。だから、田中角栄元総理を絶対に許さなかったし、今回の小沢訪中団も許せない。この構図はいまも連綿と続いている。

 

<役人は米国研修で親米派になる>

・かつてアメリカはフルブライト奨学生制度(留学生)というのをやっていましたが、これは日本の奨学生制度とは意味が異なります。要するに、親米派の知識人を大量に養成するために、各界・各層の指導的人物に留学させていたのです。

 

<官僚がアメリカに行くと洗脳される>

・そして、須田さんがおっしゃったように、最近は検察官や裁判官まで集団的に研修に行っている。裁判官などは若いうちに全員行きます。日本の法体系というのは、大陸法(ドイツ法・フランス法)が基本だったのですが、だんだん変わってきて、法律の解釈はもう完全にアメリカ法的なものになってきているんです。だから、裁判官や検察官のアメリカ研修というのは、日本の法体系を解体するアメリカの計画のひとつです。

 

<日本の制度改革はすべてアメリカの意向>

・一方、アメリカには司法取引という制度が法律にきちんと書いてある。簡単に言うと、「お前に命令した人間の名前を言えば、お前を無罪にする」、「無罪にする代わりに、組織の全貌を話せ」という制度です。みんなそれで検挙しているわけです。

 

<日本で最後のスパイと言えるかもしれない。>

・このような北朝鮮の動向に関する的確な予測は、今日の政治家、役人、マスコミにはまず不可能であろう。なぜ不可能なのか?それは、現時点で起きている現状の一部しか見ていないからである。

 私は長いこと情報の世界に生きてきた。そこで培ってきた視点は、普通の人とはまったく違う世界観であり、この世界観こそが真実なのである。真実とは、現象の周辺に存在するすべてのこと、および過去、歴史を知らなければ見えてはこないのだ。

 

・歴史の潮流を掴み、その歴史観を将来に投射する――。情報活動の本質をそう喝破したのは、戦前・戦後に西ドイツの情報活動を牽引したラインハルト・ゲーレンである。私はベルリンの壁が建設された1961年に、西ドイツに留学し、直接ゲーレン氏から薫陶を受けた。さらに公安庁では戦前、戦中に旧日本陸軍で一線の情報活動に携わっていた人たちから直接その実体験を聴き、情報員としての手ほどきを受けてきた。

 

 そして現役時代は、イスラエルモサドなど、各国の情報員とも行動を共にし、北朝鮮に人を送り込むなど、さまざまな情報活動を行った。その意味で私は、日本で最後のスパイと言えるのかもしれない。

 

・驚くべきことに今日、日本の警察や公安庁、政治家は、世界の激動を目の当りにして、「状況は極めて不透明」と繰り返すばかりである。それは、もはや日本には世界の将来を見通し、為政者に何をすれば国益に叶うかを伝える、情報のプロフェッショナルが存在しないことを意味している。では、どうすれば日本に真の意味でのプロが育つのか?

 

・いまの日本人に欠けているのは愛国心である。これなくして情報機関などあっても無意味だ。特に政治家や役人には、少なくとも国家意識は不可欠である。このままでは、日本という国はアメリカや中国などが仕掛けてくる国際政治の犠牲となり、本当に滅んでしまいかねない。

 

北朝鮮拉致問題の真相>

拉致問題を巡る異常事態>

・繰り返しますが、いまの日本では誰も、金賢姫来日が拉致問題の解決にどんな寄与をするかも一切検証せず、金賢姫を呼ぶことが国際的にどういう意味を持つかその賢愚を推し量らない。サプライズなどといって、中井さんが個人的な成果をアピールするだけのために多額の税金を使って、果たして日本の国益になるのでしょうか……。

 

北朝鮮・拉致情報のネタ元>

北朝鮮の工作機関のひとつに対外連絡部という組織がありますが、その部長は姜周作(カン・ジュイル)という人物。この人物は、日本人拉致事件をはじめ裏の対南工作の総責任者です。その彼が朝鮮総連の指導もしている。だから、朝鮮総連を通して行われる日本の北朝鮮との接触は、すべてこの姜周作を通じて金正日のところへ行く。これが正式ルートです。

 そして、これとは別ルートに、35号室と呼ばれる工作機関があり、これは昔、対外情報調査部と呼ばれていた。いまは対外謀略宣伝の部署になっているようです。この35号室が、たとえば重村氏あたりに「金正日は替え玉」などと言う、いろいろな謀略的情報を出してくる。それが重村氏を通して、内閣調査室にもたらされているわけです。

 

金正日病気説は謀略情報>

・このような北朝鮮の謀略活動や工作のやり方というのは、みんなソ連仕込みなのです。中国もそうなのですが、KGBのやり方と同じです。

 

ソ連という国は、こういう謀略をずっとやってきた国々です。この謀略作戦を、その後中国や北朝鮮の情報工作機関は学んだわけです。

 

 いま北朝鮮は四面楚歌の状態です。周辺諸国から軍事的圧力や経済制裁を受けている。ちょうど、かつての革命直後のソ連とまったく同じです。では、北朝鮮金正日政権はどうやって生き延びようとしているかと言うと、核兵器を持つのがひとつ。もうひとつは、情報戦争、つまりいろいろな謀略情報を出すことです。だから、北朝鮮の内情に関するいろいろなニュースが出てくるのです。

 

・しかし、日本は拉致問題で騒いで情報が入らないようにしてしまった。これでは何もできません。そういう状況にされてしまったのかもしれませんが、そもそも日本自身がやっていることでもあるわけです。その意味においては、情報というものがいかに重要か――それが日本人にはさっぱりわかっていないのです。

 

拉致問題の解決は非現実的!?>

・終着駅というか出口戦略を考えればよいのです。

 

・もうすべてが堕落しています。だから北朝鮮に対して制裁だ、制裁だ、と言っても、何かできるわけでもない。もっとよく本音で話し合って落としどころを探らないと、拉致被害者とされる人は帰国できないわけです。

 

<情報機関とは何なのか>

<国際政治の世界は謀略に次ぐ謀略>

・『孫子の兵法』の要諦は、戦わずして勝つことです。真正面から戦ってしまうと、国民が犠牲になり、国家は経済的に疲弊してしまうため戦争は愚の骨頂である。では、戦わずして勝つために何がいちばん重要なのか。それは、敵の“謀り事”を事前に見破ることです。

 要するに戦わずして勝つためには、まず敵の陰謀を見破り、先んじて行動する。次は交わりを断つ、すなわち敵の同盟関係を分断することです。

 

・その理由は単純です。国際政治そのものが謀略と謀略の闘いというのが実態だからです。国際政治は決してキレイごとではないのです。

 だからこそ、いったい誰が何を謀っているのかを見破る力がないと、国際社会で日本人はうまく生きていけないのです。

 

<外交は謀り事の世界>

・このように国際政治の世界は今も昔も、今日の日本人では考えられないような謀り事が行われ、その謀り事を軸に国際情勢は激変してくのです。だから、「孫子の兵法」ではありませんが、政治家に必要な不可欠なのは相手の謀り事の意味を見破る力です。

 

<公安調査秘録>

・そういう経緯で、日本には現在も情報機関がなく、若い頃に戦前の種々の情報機関で活動してきた先輩たちの直接の直接の教育を受け、そしてかつて同盟国であったドイツの情報機関に派遣された私が、情報機関とは何かを知る最後の日本人になってしまったわけです。もう若い人では、情報機関とは何かを知っている人間はいません。

 

・聖書でも情報の話が出てきます。

 モーゼがカナンの地に行くときに、3人の使徒にまずカナンとはどういうところかを探らせる。すると、3人が三様の回答を持ってきた。そこで、その三様の情報を見てモーゼはその中の一人の情報を採用する。要するに、役に立つ情報というのはどういうものかというようなことがちゃんと聖書には書いてあるのです。だからヨーロッパでは、世界最古の仕事と言えば売春と並んでスパイだと言われています。

 

・私がいた公安調査庁は、本来的には情報機関ではなく、治安機関です。暴力主義的破壊団体を規制するための機関なのです。

 

・調べていくと、北朝鮮は日本に対して、実際に種々の工作活動をしていることがわかりました。日本人拉致もそのひとつです。他にも、ラングーン事件大韓航空機爆破事件などのテロの実践活動もやっていた。そこで、我々はこのあたりの情報をずっと調べていたのです。

 

<情報機関の実態とは>

・敵がいかにして浸透してくるかを研究することによって、逆に敵にいかにして浸透できるかが勉強できるわけです。だから必ず情報の収集と防御が表裏一体となっているわけです。

 

・しかし、それだけではまだ情報機関と言えません。アクティブ・メジャーズという積極的工作があります。積極工作の中にもいろいろあり、たとえば情報操作も一例です。新聞社を買収したり、オピニオン雑誌を発行したりして、その国の国民を洗脳する。また、グーグルのようなインターネットの会社と組んであらゆる情報を集めたり、ウィルスを開発したりします。このような広い意味でのメディアを使って、敵国の国民を洗脳していくわけです。

 グローバリゼーションという言葉も、洗脳の一例です。「日本もグローバリゼーションに乗らないと日本経済はダメになる」といったムードを日本でつくりだす。そして日本の学者や学会にも協力してもらって、アメリカンスタンダードの世界経済の姿を見せていく。これも積極工作です。

 

・しかし、いまの日本には積極工作どころか、秘密情報収集活動などもまったくないのです。だから、拉致問題解決のために、金正日を暗殺に行くというような発想はとても出てきません。

 以前、あるアメリカ人が「日本の拉致被害者を秘密工作で奪還しに行きましょう」と日本の当局に言ってきたことがあります。「ただし、北朝鮮のどこにいるか、ちゃんと情報を持ってきてください。どこにいるかがわかれば必ずやります」と、こう言ってきた。これは空想事ではなく、本当にやろうと思えばできるのです。

 

<情報局員はテロリスト!?>

イスラエルの人たちというのは、やり始めると、まったくの傍若無人です。法律などは一切関係ありません。

 

イスラエルは、アメリカに私兵組織まで持っています。これはプライベート・アーミーです。その私兵隊が中南米に逃げたナチスの残党を探しに行くのです。

 

・しかし、本当の問題は、そういう潜入活動などをやっていると当人自らがテロリストや革命家になってしまうこともあることです。実際、ロシア革命を成し得たレーニン、あるいはスターリンもそうですが、もともと彼らは当時のロシアのオフラーナと呼ばれるロシア帝国内務省の秘密警察の手先だったのです。結局その組織の中に潜入して、汚れ役もしたりして、そして幹部やボスにでもなれば、テロリストの感覚を共有することになるのです。

 

 だから、ソ連などは、国家そのものがテロリストのような存在になっていました。それで国家によるテロ活動も簡単にできてしまうのです。

 

・レーニンは亡命ロシア革命家であると同時に、ドイツからカネをもらっていたから、ドイツのスパイという見方もできます。このように、欧米の国家や社会は歴史的に陰謀工作や隠蔽工作やテロ活動で成り立ってきたという背景があるということです。日本の穏やかな社会とはぜんぜん違うのです。

 こうしたテロの世界観というのは、平和な日本人には想像もつかない世界です。だから、そういう活動を真似しろと言われても、日本の場合は軍隊でも絶対に真似はできません。対して欧米はそういう歴史的・環境的背景があるから、工作やテロの世界観になる。

 

・(須田)その内閣情報官は、自民党側に立ってある種の工作に手を染めていました。

 

(菅沼)彼は手を染めているどころの話ではありません。民主党内閣になる、政権交代が起きるという趨勢になったときに、内閣情報調査室の焼却炉は、毎日煙が絶えないと言われていました。

 なぜかというと、民主党関連の書類をみんな焼いていたからです。

 

・(須田)麻生政権のときに、警察官僚OBの官房副長官が来て、以来内閣情報調査室は政治家スキャンダルのほうにどんどんシフトしてしまいました。

 

<裏をかくロシアのスパイ活動の歴史>

・(菅沼)イスラエルの大使館が、あらゆる日本の出版物を検閲して、そして反ユダヤ的な記事には、必ずクレームを付けたりしていますが、アメリカも同じようなことをやっていたわけです。アメリカ大使館の情報活動の本質がわかりました。

 

(須藤)アメリカ大使館にも、検閲の担当のセクションがあります。雑誌や書籍だけでなく、あらゆるテレビ番組も全部モニターして検閲しています。

 

 

 

『この国のために今二人が絶対伝えたい本当のこと』

闇の世界権力との最終バトル「北朝鮮編」  2010年7月30日

中丸薫、菅沼光弘(元公安調査庁 調査第二部長)  ヒカルランド

 

 

 

<諜報は神が認めた価値ある仕事―売春とともに世界最古の仕事でもあるのです!>

・菅沼;西洋のキリスト教世界では、諜報は神が認めた大変価値ある仕事であり、かつ売春とともに世界最古の仕事と言われています。そして、仕事の内容がダーティであるがゆえに、イギリスでは、諜報は心のダーティな人間がやるべき仕事ではない、諜報員はすべからくジェントルマンでなければいけないとされています。MI6の諜報員は多くがケンブリッジやオックスフォードの出身エリートです。

 

・また、3代目の田岡組長(山口組)は、「暴力団はただ博打を打ってばかりではあかん。正業を持て」ということで、神戸芸能社、今でいう芸能プロダクションをつくりました。あの当時、美空ひばりを初め日本の一流芸能人は全部、神戸芸能社に所属していました。そこに名を連ねていない芸能人は、三流、四流という状況でした。もともと興行はヤクザのやる仕事でした。相撲もそうです。それを国家がヤクザから取り上げてしまったものだから、おかしくなってきているわけです。

 

<情報機関本来の仕事をやるところが、日本には一切ないー本当に特殊な国なのです!>

・菅沼;日本には、戦後、情報機関は一切ありません。公安調査庁にしても警察の外事課にしても、みんな日本の治安を守る治安機関です。

 

・情報機関の仕事とは、日本の新聞や本に書いてある、吹けば飛ぶような軽い仕事ではありません。外国の情報をとるばかりではなく、日本の外交政策がうまくいくように裏からいろいろ謀略工作をする。日本にとって都合が悪いことであれば、北朝鮮をいかにして崩壊させるか、金正日をいかにして亡き者にするかということを一生懸命考え実行する、これが情報機関本来の仕事なのです。

 

・まず朝鮮民族は、いつでも内部で対立しているので、そこが狙い目になります。

 

・内部対立は、今の朝鮮半島にもあります。韓国では地方対立がすごい。百済新羅高句麗の3国があって、互いに戦争ばかりしていた流れかどうか知りませんけれども、全羅道の人たちと慶尚道の人たちは犬猿の仲です。

 

北朝鮮も同様です。黄海側の平安道の人と日本海側の威鏡道の人たちも犬猿の中です。

 

・日本は今、憲法9条で軍隊はないことになっています。日本国自身の情報機関もありません。現在の日本はアメリカのCIAがもたらす情報に従って動いて行く。しかし、アメリカが情報を出すのは自国アメリカのためであって、日本国あるいは日本の警察に役立てるためではありません。日本はこのままいくと有無を言わさずにアメリカの何番目かの州に成り下がってしまうかもしれません。

 

 

 

『この国の権力中枢を握る者は誰か』

菅沼光弘  徳間書店   2011/7

 

 

 

<世界的な食糧危機をにらんでアメリカは動いている>

・TPPでアメリカが一番の狙いにしているのは、農村のコミュニティの破壊にあります。

 

・さらに農林中金もそうですが、お金を集めて共済制度をつくり、農協そのものが金融機関であり、保険会社でもあるという機能を持っている。その農協をアメリカは壊そうとしている。郵政民有化と同じです。

 

・食糧危機には、二つの原因があります。ひとつは天災などの自然現象です。もうひとつの原因は、世界金融危機以来、アメリカもヨーロッパも日本も金融緩和策をとってきた。みんな穀物金・銀あるいは石油・石炭などの天然資源への投機へ図った。それで、パーッと価格が上昇した。

 

<TPPの結末は、NAFTAのメキシコがどうなったかでわかる>

・アメリカのあくどさはこれだけにとどまりません。遺伝子組み換え穀物の種を売りつけてぼろ儲けをしています。

 

・結果的にイラクもアフガンも自国の食糧生産をアメリカに依存しなければならなくなる。

 

・メキシコもそうです。1992年にアメリカはカナダとメキシコと三国間で北米自由貿易協定(NAFTA)というものをつくりました。実はTPPはこのNAFTAがモデルになっています。

 

・それで、NAFTAに加入したメキシコはどうなったか。関税がゼロになったとたん、アメリカから安い農産物がどっっと入ってきた。進出してくるはずのアメリカの工場や企業はどうかといったら、これがまったく来ない。みんなメキシコよりずっと賃金の安いところに行っています。

 

・メキシコの農業は生産から流通、輸出入までアメリカに支配されてしまって、完全に疲弊しています。

 

オバマ大統領は、「食糧を外国に依存しなければならないような国は独立国とはいえない」とはっきり言っています。このまま世界的な食糧危機がすすめば、お金がいくらあっても食糧を輸入できない状況がくるかもしれないのです。

 

・日本の場合、イネの種子についての遺伝子特許だけは扱っています。コメだけはなんとか守った。しかし、コメ以外の生物の遺伝子組み換えや遺伝子に関する特許は全部やられてしまったと、筑波大学農学部の先生が言っていました。

 

 

 

『この国の不都合な真実

日本はなぜここまで劣化したのか?

菅沼光弘   徳間書店   2012/1/31

 

 

 

<日本を「1%対99%」の社会にしようとしている>

・「TPPにおけるアメリカの狙いはいろいろありますが、その根底にあるのは、日本の発展を支えてきた独特のコミュニティ」国民と社会の関係国や公との関係、天皇の存在といったものを含めて、日本の強みであるものをすべて崩壊させてしまうということなのです。

 

・アメリカの失業者はここ数年ずっと9%前後に推移し、いずれ10%を超えるのは明らかだとオバマ大統領は発言しています。労働人口の10人に1人が失業する社会です。

 

・「1%と99%の戦い」というのが起こっていますが、1%の大金持ちに99%の貧乏人という格差社会が米国の実態なのです。ウォール街の一握りの人間が米国経済を牛耳っている。これは何もアメリカに限ったことではなく、ヨーロッパもそうだし、中国もそうです。

 

・しかし、日本もだんだんとそういった社会に近づきつつあって労働者派遣事業規制緩和非正規雇用の拡大なので、潜在的失業者が増え、ワーキングプアという言葉に象徴される格差が広がる状況になりつつあります。