「運命改善の不思議の旅99の謎」
森田健 二見文庫2010/6/10
<中国の奥地に実在する『生まれ変わりの村』の謎>
・私は100人ほどインタビューしましたが生まれ変わった人はみんな、前世と同じ「私」という感覚を持っていました。死は終わりではなかったのです。
・この村では人間関係も複雑で「前世の関係と今世の関係が交錯するからです。生まれ変わってから、前の子供を捜しに行く人は多いです。でも子供はすでに成人し、自分はまだ小学生だというケースが多く、うまく受け入れてもらえません。
・前世の恋人に再会する人もいますが、性が変わっているとすれば、男女とも愛しあうことはできません。
・前世の記憶を持つというのは、もちろんメリットだってあります。前世で勉強したことがそのまま使えるからです。だから前世と同じ職業に就く人が多いのです。
・あの世についての情報もたくさん集まりました。ほとんどこの世と同じだそうです。驚いたことに貨幣まで流通しています。しかし、太陽はなく、水に入っても濡れないそうです。あの世に行かないで生まれ変わった人は半分います。けれど、今世ではみんな幸せに暮らしています。
・成仏するということが「あの世に行く」ということならば、まったく関係がないようです。例えば、病院の集中治療室で死んだのち、肉体を抜け出した魂は、産婦人科に行き、そこで出産中の妊婦のお腹に飛び込んでしまった人もいます。
・自殺で死んだ人を6人取材しました。生まれ変わって、みんな幸せに暮らしています。あの世でも、自殺を責められるようなことはなかったそうです。
これらのデータから考えると、神のような存在に前世の行いを評価されているわけではなさそうです。
では、一体、私たちは、何のために存在しているのでしょうか?
<生まれ変わりの村には奇怪な霊現象も多い>
・トラさんが小さい時、お母さんが2年間、憑依されたことがあったそうです。ある男性の霊がお母さんの体に憑依してしまい、声まで男性のものに変化してしまったそうです。
・食事は普通にとるそうですが、もともとの人間関係は全然わからなくなってしまったといいます。友達とか隣の人とか、自分の子供とか旦那さんとか、そういう対人関係の記憶がまったくなくなってしまったのです。
つまり、お母さんは、トラさんが自分の子供だということまで分からなくなってしまったのです。でも、言葉はちゃんとしゃべります。
・これが2年間続いたのちに、自動的に治ったそうです。
<努力せずに億万長者になれる“裏道”がある?>
・いわゆる努力すれば、逆の方向に行きます。努力とは無理をしていることで、シンクロニシティを起こさない方向に作用するからです。
この項のタイトルには、『努力せずに億万長者になれる“裏道”がある?』でした。そんなうまい話はあるのかと思った人もいるはずです。でも、実際にはもっと奇妙な結果だったのです。
「努力をなくせば億万長者になれる」・・・これが本当だと思われるからです。
「宇宙人との対話」 地球で生きる宇宙人の告白
<レプタリアン(マゼラン星雲ゼータ星人)との対話>
・レプタリアンは、爬虫類のような姿をした宇宙人。レプタリアンにも複数種類があって、地球上でも覇を競っているとされる。
<レプタリアンは地球の進化と競争を進めている>
・確かに、この世的には、悲惨なことが起きたり、流血が起きたりするように見えることもありますけれども、我々は、別の言葉で言えば「進化の神」なんです。
<グレイはサイボーグで、我々の探査機械>
<アングロサクソン系の中心的な考えは、レプタリアンの思想>
<レプタリアンには天国・地獄はなく、霊界でも競争している>
<ベガ星人との対話>
<ベガ星人>
・琴座のベガから来ている宇宙人。彼らは、かって金星から移住した人たちであり、地球人には、ほとんどそっくりだと言われている。
<ベガ星人とプレアデス星人は、元はみな金星人>
<私たちは、カメレオンみたいに体を変えられる>
・すなわち、肉体がもう霊体化している。「半分霊体、半分肉体、これが我々の正体です」
<「一念三千」の教えはベガ星人の生き方そのもの>
・ベガ星の世界が一念三千の世界なんです。一念三千というのはベガ星のことです。「ベガ星人の生き方をまねよう」というのが一念三千の教えです。
・心の中の思いが全てであり、それが、あらゆる世界に通じ、千変万化を起こしていって、この世も、あの世の生き方も、全部変わってくる。変化をする。その一念三千の教えが、言葉を換えればベガ星人の生き方そのものです。心には三千通りの表れ方があるというんでしょう?
<金星人の対話>
<我々は、金星の四次元世界に住んでいる>
・金星に残った者たちの一部は、「三次元から四次元への次元上昇」という手段を通して、新しい世界を作りました。
ですから、我々は、地球的に言えば、金星の四次元世界に住む金星人です。
・あなた方が思うような「幽霊」というふうな意識を持っておらず、「我々が実体である」と思って、金星四次元世界に都市を築いて、永遠の生活をしております。
<金星人は、四次元存在を物質化させる科学技術を持っている>
・我々は、ほとんどは、あなた方から見れば、いわゆる霊体として存在しているんだけれども、「肉体に宿って生きてみる」という文明実験を目指す者は、地球に来てみて、生まれ変わりなどを練習してみる、どんな感じなのか知ってみるということになるわけですね。
我々は、次元的に四次元に上がっている。金星人は存在し、四次元で生活している。
・UFOも、実は四次元存在なので、自由に飛べるんですけれども、ときどき三次元変換をして、地上に物質化を起こすことも可能です。それは、この地上に近づける波動を起こせば、物質化するんですね。
我々の世界は、あなた方から見れば単なるエネルギーの魂なんですけれども、そのエネルギーを物質化する方法を技術的に持っているので、四次元存在を三次元で現象化することができる。
「宇宙人との対話」 地球で生きる宇宙人の告白
<プレアデス星人との対話>
<プレアデス星人>
・プレアデス星団から来ている宇宙人の彼らの一部は、魂として地球人の肉体に宿って地上に生まれ、今後、肉体を持った集団移住をするための準備をしている。
<地球人として生まれている人は、けっこういる>
・人間の魂は、原則として、「本体が一名、分身が五名」の六人のグループによって形成されており、これを「魂の兄弟」というグループのうちの一人が地上に生まれているときには、霊界に残っている者のなかの一人が守護霊を務めている。
・レプタリアンは、爬虫類のような姿をした宇宙人。地球上では、その姿をストレートには現わさずに、違った姿で現れてきている。肉食で地球の哺乳類などを食べるとされる。
<ウンモ星人との対話>
<ウンモ星人>
・ウンモ星から来ている宇宙人。ユミットともいわれる。ウンモ星は、地球から約14.5光年の距離にある。彼らは、地球上では北欧系の金髪の人によく似た姿をしているとされる。
<ウォーク・インのかたちで地球人の体に入っている>
・ただし、私は、まだ、本当の意味で地球人ではありません。私は、あなた方がウォーク・インと言っているもので、この者の体に今、入っており共同生活をして、地球人の生き方や考え方を学んでおります。この者は、“共同アパート”です。悪霊の憑依とは違いますが、この者の持っている波長が、我々の波長に非常に近いので、私たちは、入りやすいんです。
・霊体として地球に移住してきた宇宙人は、いきなり地球人の肉体(胎児)に宿って生まれることが難しいときに、まず、「生きている人間の肉体を乗っ取り、霊体として支配する」という、憑依のようなスタイルをとる場合があり、これを「ウォーク・イン」という。
「景気回復法」
<今、増税の話をしている連中は政治家失格だ>
・ところが、今、あれだろ?政治家の中には、財政赤字を理由に増税を一生懸命に主張している人がだいぶいる。むしろ、こちらのほうが過半数なんじゃないか。経済も分かっていなければ、給料をもらって生活している人の気持ちも基本的には分かっていないんじゃないかな。
私は、君らが主張している「未来産業をつくる」ということに賛成だよ。賛成だけれども、その効き目が出てくるまでに、ちょっと時間がかかりすぎる可能性が高いね。
<ものづくりに取り組めるものがあるならば、今は、もう何にでも取り組む
>
・それに、公営学校を高校までただにするというのは、私学をどんどん潰していくことになる。これは、塾や予備校、私学を潰す“作戦”だよ。だから、そうした民間のほうが次々に倒産していくと思う。
つまり、「公務員が残る一方、民間産学のほうでは失業者がたくさんでる」というスタイルだから、とにかく「公務員だけは護る」ということのように思えるね。
「UFO特務機関『MIB』の謎」
エイリアン事件隠蔽工作の全貌とフェニックスライト事件の真相
飛鳥昭雄 三神たける 学研 2010年6月22日
<UFO隠蔽工作と『M-ファイル』>
・かって米国のNSA(国家安全保障局)は、UFOの機密文書として「MJ-12文書」をはじめ、「リア文書」や「クーパー文書」「ダルシー文書」など、数々のフェイク情報をリークしたことがある。アメリカ政府が異星人グレイと密約を結び、UFOテクノロジーを提供してもらう代わりに家畜虐殺キャトルミューテーションや人間誘拐アブダクションを黙認するという内容が注目を集めたが、この中にエイリアンの種族に関するデータが含まれている。
曰く、異星人にはヒエラルキー(階層化)があり、一番下が「リトル・グレイ」という小人型ヒューマノイドで、クローンによって増殖するバイオクリーチャー。その上が大きな鼻が特徴的な「ラージ・ノーズ・グレイ」で、いわばリトル・グレイを管理する。その上になると容貌はグレイではなく、地球人とほぼ同じ、真っ赤な髪が特徴的な「オレンジ」な種族がおり、最高位は北欧の人々によく似て白い肌を持つ「ノルディック」が存在するというのだ。
「スピリチュアル地図の読み方」 自分の霊性に目覚めよ
ラウル・イクセンバーグ 青崩堂 2009/1
<奇妙な天体―月>
S 「確かに月は空洞で人工天体です。人工天体というよりも他から持ってきたものです」
R 「月の石の分析から月は50億年以上も前に誕生していて、地球より古くなってしまいます。また、地球霊団の入口を回っているという説もあります。月はどこから持ってきたのでしょう?」
S 「月は火星や金星に近い成分からできているはずです。火星の惑星だったものを持ってきているはずです。UFOの基地は月の裏側にあり、尖塔状のドームから入り、地下に基地があります。金星人が主体でプレアデスがバックアップしています。目的は地球を守るためで、このことはNASAも知っています。太陽系全体はプレアデスが守り、さらにその後ろにシリウス、こと座がバックアップする態勢が続いています。
ここ500年くらいは太陽系はプレアデスが守っていました。その担当をシリウスにバトンタッチする予定でしたが、まだ移行しきれていません。地球と地球人類の進歩が遅いからです。
地球は、特殊な電磁場の下にあり、地球外生命体は地球人のDNAの進歩を観察し続けています。
それと、地球の誕生は50億年程度ではなく本当は460億年にもなります」
<サン・ジェルマン伯爵の謎>
R 「私が歴上の人物の中で非常に興味深く思っているのがサン・ジェルマン伯爵です。彼は1561年の生まれで、1784年2月27日に死亡したとされていますが、その後に彼を見たという証言や“赤い服の男”としてナポレオンに忠告を与えたとか、イギリスに現れて時の首相のチャーチルに助言を与えたという話もあります。
実際に実在した人物です。フランスのルイ15世の前で人工ダイヤを見せ、社交界で話題になり、ルイ15世にシャンボール城の一室を与えられています」
S 「たしかに『シバの女王とも会った』とか『リチャード一世と一緒に参戦した』とか『アレクサンダーがバビロンに入城する時にその場にいた』と言っていた方ですね」
R 「そうです。エリクシールという特別な水を飲み、丸薬とカラス麦だけを食べて年をとらないと言われていました。博識多才で英・仏・独・露語からサンスクリット語、ペルシャ語までを自由自在に話せたそうです。
不思議なのは、歴史上有名な人物も実際に彼と会っているということです。音楽家のジャン・フィリップ・ラモーは『恐ろしいほど話題が豊富で時間を超越した世界に生きているようだ』と証言しています。カサノバも『音楽や化学に通じた不思議な人物』と話し、当代の博学のヴォルテールをして『すべてを知っている男』と言わせています。
S 「この資料集からとても暖かいエネルギーが伝わってきます。彼の霊体は宇宙人です。時を超えて一時的に身を隠したり、ある時期また世に出てきています。プレアデスから金星、火星を経て地球に来ています。今はプレアデス以上の次元に還っています。
変幻自在に現れることができました。本当は野菜や水さえもいらず、空中のエネルギーだけで生きることができました。
こうしたタイプの霊体が宇宙人の人間は何人かいました。ロシア革命の時に捕まって銃弾を5発放たれたものの、それをよけ、その後レーニンを補佐した人物や皇室のアドバイザーの一人もそうでした。あまり詳しくは言えませんが、かって政党関係にいた人もそうです」
「あの世はどこにあるのか」
森田健 アメーバブックス新社 2008/12/19
<生まれ変わりの村が教えてくれるもの>
<あの世での審判がないと自殺や犯罪が増える?>
―あの世で審判がないとすると自殺や犯罪が増えたりしませんか?
・今まで、前世で自殺した人6人に取材しているんですけれども、生まれ変わった今、もう自殺はしないと言っているんですね。
一番大きな理由は、前世で自殺したことを覚えているからだというんですよ。やっぱり自分の人生を自殺によって終わらせたのは嫌な思い出なんですね。つまり自殺をしない方向に自分自身で変わってしまうんです。もしあの世で裁きがあったら、自殺者が自分で改心するかどうか疑問だと思うんですよ。
<なぜ日本なのか>
・生まれ変わりの現象を中国でしゃべってもたいしてインパクトがないんです。でもやっぱり日本人は気になるんじゃないですか。だから私は、取材をして本に書いた。すると発売1カ月で1000通を超える読者からの反響がありました。
・だから、生まれ変わりの村の子供というのは子供らしくないんです。前世の記憶を持っている大人だから。そういう(前世を記憶して生まれ変わる)世界になった時、何が必要か。それをチャラに出来る能力だと思うのです。
―つまり魂領域だけを初期化しないといけない。
これから生まれ変わりが一般化してきた時には、そういうのが必要だと思うんですよね。
―すると、森田さんが中国の生まれ変わりの村を取材して、それを『生まれ変わりの村』のシリーズとして刊行し、この本も出版されるわけだから、あの世のスープの情報が日本に広がっていく。だからスープを飲まない人が増えて、日本が生まれ変わりの村のようになっていく可能性もあるということですか。
ええ。
―少なくともぼくは、死んでスープを飲めと言われたら、いや、やめておくと言うもんね。阿部さんは、すぐ飲みたがるかもね。
―(阿部)飲みたいです。結構、私、昔の事は忘れてしまいたいタイプなので(笑)
<お父さんは遅刻できない>
・ 私は、生まれ変わりの村に行って、女装を実験してみたくなったんですね。彼らは、前世は女性だったのが今度は男性になって、それでも何でもないと言うじゃないですか。魂は何にだってなれるんですね。だから、私が男らしくあろうなんていうのは、本当に今だけの話であって、次は女性に生まれ変わるかもしれない。
―『生まれ変わりの村1』にセックスの話を聞ける女の人(前世は男)がいたじゃないですか。おばさんでしたけど。あの人は、男と女とオーガズムは同じだと言っていたよね。どっちもイク時は同じと言うね(笑)。名答だなと思ったけど。あのおばさんはいいよね。あと、ぼくが好きだったのは、木の上を転々としたという人がいましたよね。麻薬の売人か何かで、木の上にいる。あれは何か感じとしてわかる気がするよね。
・よく子供は親を選んで生まれてきたんだというふうに言われますよね。そういう本も多く出ているんですけども、私の本がそれを覆しちゃったので、気分が悪いという手紙が結構来るんですよ。読まなきゃよかったと(笑)
でも、違うんです。私に言わせると、それよりももっとすごい縁なんです。魂がある家にたどり着いて、窓から中を見たら妊婦がいた、そこに入る。そうなることは、もう時空のずっと果て、たぶん宇宙の最初から決まっているんですよ。宇宙の最初から決まっているのに、選ぶも何もないんじゃないかと思いますよ。「この子は私のところに来た。最初から神様が決めてくれたものだ」という感じですよね。
「運命におまかせ」 いつも幸せを感じるあなたに
森田健 講談社 2007/11/13
<運命は、もっと決まっている>
・もうひとつ私が研究している占いに「盲師派推命占術」というものがあります。これは中国で、目が見えない占い師の間にのみ口伝で伝わり、彼らの生業を支えた四柱推命の一つです。私の中国の親友に段建業(以下ダンさん)という人がいますが、彼は、目明きにして初めて盲師派推命占術を伝授されたのでした。1999年のことです。
この占いは、先の六爻(ろっこう)占術とは対照的に、人生の生まれてから死ぬまでの大局や流れがわかることです。また、普通の四柱推命より徹底しており、人間の願望や相性のレベルを超えて、結婚相手や職業などを言い当てることです。
・当たる確率は90%と言われていますが、本当だと思います。すでに私は、自分の死ぬ日まで知っています。
・盲師派推命占術では誕生日の情報を「命式(めいしき)」と言って、運命を出すための式に書き換えます。そして毎年の干支と見比べながら運命を出していきます。それが90%以上で当たるのですから、つまり生まれた瞬間に私たちの運命は決まったということなのです。
・そこまではっきりと運命が決まっていることを知ったとき、私は、お先真っ暗になりました。
何のために生まれてきたのでしょうか・・・・。決まっている台本を演じるための芝居のキャストでしょうか?
それとも、私は、ロボットでしょうか?誰かが筋書き通りに操っているのでしょうか?しばらく葛藤の後、私は、運命が決まっているということを受け入れました。
するとどうでしょう・・・。矛盾するような表現になりますが、運命が好転してきたのです。
これはどういうことでしょうか・・・。運命の決定の受け入れは、いい運命の流れそのものの始まりなのです。
でも多くの人は、未来を自分が筋書きを書き込むための白紙だと思っています。この認識の違いが、人を不幸にさせるのだと思います。
<中国経済への警告>
<中国バブルは必ず崩壊する>
・農業国家から工業国家に移る段階では、かなりの高度成長が可能だけれども、そこから、さらに第3次産業であるサービス産業に移る段階においては、もう一段の熟練度と高度な技術が必要になるため、経済体制そのものが変わってこなければいけなくなるんです。
・今、中国は発展途上国から先進国の仲間入りをする、ちょうど境目です。「先進国になって世界を動かそう」と考え始めているところですから、このあたりで、彼らがまだ経験していないことが起きると私は、思いますね。
・せも、中国には、本当の意味での資本主義社会における経済運営の経験がないのです。この発展そのものが軛(くびき)になって、バブルが崩壊するはずです。つまり、中国には大不況が必ず起きます。そして、大恐慌というか、経済の大破壊が起きた時には、当然ながら暴動がもっともっと増えます。そのときに政治のほうは、まだ共産党の一党独裁が続いていますので、必ず大弾圧を加えます。
・今も、中国では年間、何万件もの暴動が起きていますが、これがもっと大きな規模で起きてきます。例えば、農村部の収入の低い人たちが、沿海部の、すごく豊かな層、すなわち日本に買い物に来ているような金持ち層がいる町に、職業を得るために、なだれ込んでくる、あるいは、金品を奪いに来る。そうすると、豊かな人たちがそれを追い返そうとするので、内乱状態、内戦状態みたいなものが起きると思われますね。
・だから、まあ、そんなに一直線にはうまくいかないものです。必ずクラッシュしますね。経済的な崩壊というものを経験します。資本主義国においては、こうした景気循環は、一回きりではなく、何度も何度も経験するものなので、これを一回でマスターできたら、そりゃ相当なもんですよ。
・おそらく、中国経済は、近々、大崩壊を起こすはずです。それでもまだ、「先進国入り」が完全にできなければ、少なくとも、あと一、二回は大崩壊を起こし、「ああ、マルクスの予言が当たった」などということを自分たちで言うようなことになると思いますね。
<中国経済を過大評価せずに、「産業の進化」を目指せ>
・日本が次にやるべきことは、はっきり言って「産業の進化」だと思います。すでにアイデアがあるものなどを、もっともっと進化させて、高付加価値のものを、比較的割安で提供できるような、システムを完備していけば、国際競争では勝てますのでね。やはり、低付加価値のものでは勝てません。
・高付加価値のものを売って、ある程度、儲けなければいけませんので、それなりの価格で売らなければいけないけれども、「開発費を考えれば、自分たちでつくることは、もっと割に合わない」と思わせるぐらいの値段で売るようにしていけば、基本的に日本経済の立て直しはできるということですね。ええ。
「ドラッカー 霊言による国家と経営」 日本再浮上への提言
<総理になる人材の養成を怠ってきた日本>
・今の政治の中心にいる人たちは選挙に勝つことのみに執念を燃やしてきた方々であるようなので、やはり、「政策の実現に命を懸けている」とは言い難い状況ですね。
組織全体のバランスと情報機能が十分に働いていないことなどを見ると、「人を使う」という意味でのマネジメントが十分にできていないと思うし、経営理念に当たる部分のつくり方が、少し情緒的で独断性に富んでいるのではないかと思われます。
・まあ、民主主義の悪い面が出てきているような感じですね。民主主義が悪い方に出ると、「大勢で決めているから正しい」というふうに見せられて、真の支配者の姿が見えなくなってきます。今、そういう面が出ているでしょう?
・アメリカでは、州知事になって行政経験を積むことが大統領の登竜門のようになっているけれども、日本では、そうした議会対応をしながら政策を推し進めていく経験を、なかなか得られません。そこが厳しいところですね。
<政治家に力がないなら、民間主導で国を立て直せ>
・政治家のほうに景気を回復させる力がないのなら、民間のほうで、努力して景気回復をやればいいのです。政治のほうでやっていいことと悪いことの区別がつかないのなら、もう余計な法律をつくらないに限りますね。法律をつくって統制をかけると失敗するので、そういうことは、しないほうがよろしいかと思います。
・そういう意味では一般の会社なら行われるべきことが、政治でも行われなければならないのかもしれません。いわゆる「政治家のリストラ」をやらなければいけないのかもしれませんね。「能力がない」と思う人には、やはり辞めてもらわないと、何も動かなくて困るのではないでしょうか。
『未来創造の経済学』」
・(ハイエク)
アメリカの「サブプライムローン」のことをあなたは、おっしゃいましたけれども、あれは資本主義の行き詰まりによる崩壊ではありません。実は逆であって「本来、資本主義であるべき人たちが、支持者層を増やそうとして左翼の思想を採り入れ、失敗した」というのが実相ですね。
・ブッシュ元大統領が、左の勢力を支持者に取り込むために、「所得があまりなくても家が建つ」というような学者の提言を採り入れ、「そういう魔法のような公式があるなら、それに乗ろう」として行ったのが、あのサブプライムローンですね。
ですから、あれに入っているのは、要するに「働かなくても結果が与えられる」というような考え方であり、これはマルクス主義ではないですか。ずばり、そうでしょう。
・誰が損をしたんですか?それは、投資をすることができた金持ちたちです。「金をもっと儲けよう」と思って投資をした金持ちたちが、兆の単位の、いや、単位は何と言ってもいいか分からないぐらいの大きさですけれども、ものすごい額の損をしましたね。だから、実際にはマルクス主義が起きたんです。
・でも、そうした金持ちから“搾取”し、彼らを破産させることには成功しました。大企業や高所得者たちを破滅させて多くの人たちを失業者にしてしまったのです。
・結局、これは、「マルクス主義的なものの変形を理論経済学で粉飾した」ということであり、「資本主義の行き詰まりによって、混乱が起きたわけではない」ということです。「マルクスの予言があたったのではなくて、マルクスの言ったとおりにやったために失敗した」と見るべきです。
・「やはり、勤勉の結晶が富となって、それが人々を幸福にする種となるのであり、このプロセスを抜きにしてのユートピア世界は、経済面においてもありえない」ということです。これを知らなければいけない。
だから、サブプライムローン問題は、実は、「本来、アメリカの民主党が行うべき政策を共和党が選挙に勝とうとして、先取りをして行い、失敗した」ということです。