UFOアガルタのシャンバラ 日本は津波による大きな被害をうけるだろう

コンタクティやチャネラーの情報を集めています。

これからの時代はグローバリズムからローカリズムの時代に移っていく。言葉を換えれば、グローバリズムに対するエスニックの時代、エスニシティの時代ともいえる。(1)

 

 

『新しい日本人が日本と世界を変える』

日下公人  PHP     2017/1/12

 

 

 

<世界が待ち望む「新しい日本人」の出動>

・さて、こんな時代は終わりを告げている。「新しい日本人」による「新しい日本」が始まっている。「新しい日本人」とは、こんな人たちである。

  • 歴史伝統の連続性を尊ぶ
  • 学校秀才ではない
  • 優位戦思考を持っている
  • 物事をストーリーとして表現できる
  • 一生懸命に働く

 

<日本人が英語を主体に考えると「知」が劣化する>

・私の経験から言えば、日本人が英語を主体にモノを考えはじめると「知」が劣化する。これは日本語にあって英語にはない単語やニュアンスがたくさんあるかかもしれない。

 アメリカ人を相手に講演するとき、通訳つきでも話がなかなか伝わらなくてくたびれるのは、根本的に文明や文化、思想が違うからである。そのなかでアメリカ人にわかることだけを伝えようとして、彼らの言葉で考えると、ものすごく程度が下がってしまう。

 

・「新しい日本人」は「夷を以て夷を制す」ということと、「夷によって夷に寄り添う」ことの違いを理解しなければならない。そして、その苦悩を引き受ける必要がある。

 しかし、苦悩はやがて日本の常識や価値観が世界に伝わるにつれ、軽減されてくる。逆に世界が日本化してくる時代の到来まで辛抱することが大事である。時間がかかったが、その時代の足音をはっきり聞こえてくる。

 

<「地球人類の理想」より「気概を持ったローカリズム」を>

日本国憲法は、戦前と戦後の歴史的紐帯を断ち切られている。米国に次ぐ「民主主義の実験国」を建設することを日本国民に強いたものといえる。

 いささか極端に聞こえるかもしれないが、その本質を「言葉」から見れば、日本語ではなく英語でモノを考える日本人をつくることである。70年余を経て、それは「世界標準」とか「グローバル・スタンダード」といった言葉で日本人に浸透し、アメリカ主導の価値観を普遍性と見なし、それに日本という国が従属していくことを求められる過程を示している。

 

そして1国の憲法とは、普遍的な地球人類の理想を追求するものである必要はなく、そこに暮らす人間のローカリズムに根ざした価値観、歴史的な慣習や常識に照らしてつくればよい。そこに立ち返ったとき、日本は自らを守る力を持つと同時に、もっと自由で豊かな国になれると私は思っている。

 

<なぜスイスは第2次世界大戦中も中立を守れたか>

・戦う覚悟と準備を持つことは必要である。それを発動するかどうかは相手と国際情勢による。覚悟と準備という視点から見れば、永世中立を宣言しているスイスは、平和愛好国のイメージから日本人には意外かもしれないが、「国民皆兵」を国是とし、徴兵制を採用している。

 

・こうしてスイス政府は最大で85万の国民を動員し、スイス空軍は自ら約2百機を失いながら、連合国側・枢軸国側を問わず領空侵犯機を迎撃し、強制着陸させたり撃墜したりした。

 

軍隊を持つことは、戦争に対する最も有効な抑止力であり、戦争を仕掛ける準備だから保持しないと考えるのは幼稚でしかない。平和維持にはそれだけの覚悟と労力がいることを、彼らは理解していた。

 

<スイス国民の平和を守るための覚悟、努力、負担、気迫>

平成27年の安全保障法制論議の際に叫ばれた「戦争法案反対!」という空疎なスローガンに共鳴するスイス国民はいないだろう。

 

金融工学を駆使したモラルなき秀才たちがもたらした後遺症

・米国型資本主義モデルとは、世界最大の債務国米国が日本をはじめとする外部からの資本をニューヨーク・ウォール街に引き寄せることで成り立つ。そのための枠組みはグローバルな金融自由化ばかりではない。株主利益を最優先する企業統治という仕掛けとグローバリゼーションは一体化している。

 

・わかりやすくいえば、「会社は従業員とその家族のものではなく、雇われ社長のものでもなく、株主と投資家のものである」となる。さらに最も効率よく利益を上げられるのは「モノづくり」ではなく、金融商品の開発と売買であり、その自由化を推し進めることが正しいと見なされている。

 

・結果としてハイリターンを謳ったサブプライム住宅ローンの証券は紙くず同然となり、それを組み込んだ金融商品の価格も下落して、市場では投げ売り状態に陥った。金融主導で「強欲」を商品化した報いといえばそれまでだが、2008年9月にサブプライムローンに乗っかった大手投資銀行グループの「リーマン・ブラザーズ」が倒産し、それが引き金となって世界的な金融危機が起きた。

 金融工学を駆使したモラルなき秀才たちが経済を動かした結果である。この後遺症は、いまも続いている。

 

<白人中間層は「モノづくり」の復権を求めている>

・金融主導のグローバリズム経済の直撃を受けたのが、アメリカでは白人中間層の労働者たちだった。そもそも経済のグローバル化を称揚する国際金融資本や多国籍企業にとって、国境はまったく関係はない。

 彼らは事業を展開する国々の歴史伝統や慣習に関心はなく、尊重する気もない。むしろビジネスの障壁と考えている。

 安い労働力を確保できるなら国籍は問わない。極端にいえば、不法移民でもかまわない。それなら、なおこの低賃金で社会保障も考えなくて済む。

 トランプ氏は選挙戦で、アメリカ社会の中核である白人中間層の職を奪う自由貿易協定の破棄や移民排斥を訴えて支持を集めたが、それはこうしたグローバリズム推し進める存在への反発を掬い上げる政治家がこれまでいなかったからである。

 グローバル企業はメディアに大きな影響力を持っている。トランプ氏の過激な発言は、そうした構造に風穴を開け、マスメディアに現れない「民意」を刺激しようとするものだった。大衆の感情に訴え、挑発し、扇動したのは一種の計算だったと私は見ている。

 

・たとえばハーバード大学を卒業するには、学部にもよるが、約3千万円が必要だとされる。ところが、その奨学金ローンの金利が上がっている。2015年の卒業生1人当たりの学費ローンの平均は約3万5千ドルだという。

 

<グローバル経済は、あらゆるものを金儲けのビジネスにする>

・現在、アメリカの若年層失業率は14%である。日本が5%未満であることと比べると、就労そのものが厳しいといえる。働いて奨学金を返済しようにもできない現実が、若者の前にある。それが奨学金ローンの金利は下がらない。

 これらは何を意味するか。金融資本に主導されたグローバル経済は、あらゆるものを金儲けのビジネスにするということである。これらを正当化するためには彼らは「自由競争」「市場原理」「自己責任」を主張する。

 ちなみに日本も、この言葉が溢れかえった時代がある。いまもこれを声高に口にする政治家や経済学者がいる。安倍首相もその仲間に数える向きもある。

 

環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)に反対の立場でトランプ氏は次期米大統領になった。日本では「自由貿易の経済ルール」を主導するためとして国会で条約案を批准したが、これは当初構想されたようなかたちでは成立しないだろう。

 TPPを含めた日本の経済問題については後述するが、安倍首相はいま一度日本の何を守るのかという根本に立ち返って経済政策を考えてほしい。

 

<世界は新しい秩序を求めはじめている>

・英国のEUからの離脱は国際金融資本が主導する経済体制への「国民」の反発の現れである。米国の有権者も英国民と同じくグローバリズムに反発を強めた結果、「敵はウォール街だ」という、劇薬の塊のようなトランプ氏を大統領に選んだ。

 一般化していえば、英国のEU離脱や米大統領にトランプ氏が選ばれたことは、反グローバリズム、反普遍主義、反エスタブリッシュメント(支配層)という、それぞれの国民意識の底流が反映されたものである。

 世界は新しい秩序を求めはじめている。それは欧米が主導した秩序の行き詰まりを意味している。これからの時代はグローバリズムからローカリズムの時代に移っていく。言葉を換えれば、グローバリズムに対するエスニックの時代、エスニシティの時代ともいえる。

 

構造改革」に日本の「国益」はあったか

・この30年近くを振り返れば、日本はアメリカの望む規制緩和を行い、市場を開放し、金融を自由化して、グローバリズムを受け入れてきた。しかし問題なのは、それを主導したのが主に「崇洋媚外」の人々だったことである。

 政治家や官僚、学者や経済人は国際化の重要性を語ったが、はたしてそこに日本の「国益」はあったか、「国民」の利益はあったかということを改めて問わねばならない。

 

誤魔化さず正視すれば、近年の日本におけるグローバリズムとは、結局、アメリカにいかに寄り添うかということだった。「新しい日本人」はこの認識からスタートし、そこから脱却しなければならない。

 

<日本国家の歩みは“終わりのない芝居”>

北朝鮮はやがて内部から自壊する」という見方は甘い

・独裁者は常に周囲に敵をつくっておかなければもたない。それによって内部を統制し、自らの立場を守るのが常である。

 

・亡命幹部は平壌での民心動向の把握が担当で、金氏に対する平壌市民らの感情が悪化していると韓国当局に証言したという。だが、これはどこまで本当かわからない。金一族への民心の離反はこれまで度々伝えられたが、「北朝鮮のように人民に貧困を強いる体制が長続きするはずはない」「やがて内部から自壊する」という見方は甘い。

 それは日本やアメリカのような豊かな国の発想で、彼らは豊かさを現実に経験したことがないから、彼我を比べて貧しいという実感に乏しい。北朝鮮の人民が餓死する前に反乱を起こすというのは、民主主義国に住む人間の希望的観測である。

 

<中国には経済の基本である「信用」がない>

・経済の実態としては“張り子の虎”のようなもので、製造しているものは日本をはじめとする先進国のコピーにすぎない。共産党官僚などの特権階級が地方からの農民工(出稼ぎ労働者)を低賃金で酷使し、低価格を売りに世界に輸出攻勢をかけた結果の数字である。国内の不動産バブルは、本来存在しない需要を無理に生み出したものでしかない。

 中国当局の統計数字は当てにならないが、国際決済銀行(BIS)の統計によれば、2015年末までの3年間で中国の企業、政府、家計の債務合計は約920兆円増加したという。経済の実態が健全で透明性があれば借金が増えても信用不安は起きないが、中国はその条件を満たしていない。共産党の強権が綱渡りを可能にしているだけと見てよい。

 

・中国の国有企業でさえ、それらの地域に逃げはじめた。IMFの推計によれば中国の不良債権は2016年3月末の時点でGDPの2割を超え、さらに増加している。それでいて人民元をSDRに加えたのだから、国際機関がいかに国際社会のことを真剣に考えていないかがわかる。

 

<あちこちに出てきている中国経済の綻び>

・現実に中国経済の綻びは、あちこちに出てきている。中国が日本に対抗して進める高速道路計画を中心としたインフラ輸出が、世界各地で頓挫や延期などの事態に陥っている。

 

<「日本も原子力潜水艦を建造する用意がある」と言えばよい> 

・さらに中国海軍のフリゲート艦や駆逐艦、潜水艦、海洋局の公船などの稼働率は全体で4割に満たないという情報もある。戦闘機も同様で、中国空軍の「殲」シリーズの母体はロシアのスホイ戦闘機だが、ライセンス国産以外のエンジンはロシアでオーバーホールしているため稼働率が著しく低く、保有数どおりの戦力になっていない。ショーウインドウに一見豪華な玩具を並べているようなものである。

 日本としては、彼らの行動を横目で見ながら「日本も原子力潜水艦を建造する用意がある」とでも言っておくことが優位戦思考による抑止力の発揮となる。

 

<「歴史戦」の反撃強化で「新しい日本」が登場する>

・反論の先頭に立つべき外務省が及び腰で、これまで民間有志が国に代わって抗議の声を挙げてきたが、公的機関である自治体が加われば、「歴史戦」の反撃強化となる。「新しい日本」の登場である。

 

<日本の防衛は、これでよいのか>

・日本にはさまざまな力がある。だが、それをいかに束ねて活用していくかという国家戦略に欠けている。かりに日本は現状維持でよいと考えたとしても、何もしなければ現状維持はできない。

 

<自主防衛の「コスト」は「新たな需要創出」でもある>

「国防」に関心の薄い政治家や官僚が日本の底力を損なっている

<なぜ「核の傘」の信用性について言及しないのか>

・核保有の可能性を含めた日本の国防上の現実問題を考えようとしない、怠惰を決め込んでその必要性を説く者に非難を浴びせようとする人たちは、「平和の毒」が回り切った「戦後派」である。彼らの多くが「反米」で「反核」であるにもかかわらず、アメリカの「核の傘」への盲信がある。ただ、その逆説を見ないようにしている。

 

<さまざまな前提を設けて核保有を進めればよい>

・日本人はなぜ「核の傘」を信じてきたのか、これが「戦後体制」であって、日本が真に独立国家であろうとするならば、自国の領土領海と自国民の安全を守るために核を保有する選択をしたところで、どこかから非難を受ける謂れはない。

 

<日本人の独立の意志、心のあり方が問われている>

<役者が代われば状況も変わる>

・これまでさまざまな日本の課題について論じてきた。日本に問題があるとすれば、それは「力」のないことではなく、「力」のあることを自覚できていないことである。そして、その力の源泉が日本の長い歴史と庶民の「暗黙知」にあることを確認する必要がある。

 現実の世の中は常に動いている。うろたえず、恐れず、いかに対応していくか。庶民の日常は、その連続である。

 

<日本人の力を発動させるのは、長い歴史の中で培った「情緒」>

・「新しい日本人」による「新しい日本」の時代の到来について述べてきた。新しい日本人は、グローバリズムや競争原理を持てはやす人たちではない。力の源泉は心の在り方に帰結する。何を大切と思い、何を守りたいと思うか、それが日本人の「暗黙知」となる。

暗黙知」による生き方は、けっして複雑ではない。

 

・次期米大統領のトランプ氏はTPPに反対の立場である。米議会の批准承認を得ることはあるまい。そもそも、我が国の「美しい田園風景を守っていく」ことを第一にするなら、TPPの矛盾に気づいていなければならない。TPPには、戦後秩序と自由貿易に対する幻想がある。日本人は、国家主権の重みをいま一度噛み締めてみるみるべきである。

 

 

 

『世界はこう激変する』 

 2016-17長谷川慶太郎の大局を読む

◎米国利上げで浮かぶ国、沈む国 ◎悪貨(中国元)が世界を脅かす

◎IS不況のヨーロッパ ◎好調な米国、堅調な日本が世界を牽引する

長谷川慶太郎   李白社  2016/2/12

 

 

<結局、イランとサウジとは実害のない範囲内での争いに終始するだけである>

・宗教指導者の処刑に対して中東各地でシーア派の人々によるサウジへの抗議デモが巻き起こり、イランの首都テヘランでは抗議デモの民衆の一部が暴徒化してサウジ大使館を襲撃し火炎瓶などを投げ付けた。そのため1月3日にサウジはイランとの外交関係を断絶すると発表、翌4日にはバーレーンスーダンもイランとの外交関係を断絶すると表明し、UAEも駐イラン大使を召還して外交関係の格下げを決めた。サウジとイランの両国はそれぞれシリアとイエメンで代理戦争を繰り広げている。それが今回の問題で面と向かってぶつかる様相となってきた。両国の外交関係が緊迫化すれば全面的な紛争に発展するとの報道も出始めた。

 

中国経済についていえば、きわめて悪くなっているのは確かだ。だが、2014年のドルベースの名目GDPで世界全体に中国の占める割合は13.4%でしかない。たとえ中国経済がゼロになっても世界経済に対する影響は13.4%のショックに留まる。とすれば世界経済も中国経済の崩壊で一時的短期的には沈んでも、それが長期化することはありえず、すぐに再浮上する。

 日本についても中国の隣国だから中国経済が崩壊すれば日本経済に悪影響が及ぶという錯覚を世界の投資家が持っているだけだ。確かにそれで一時的には日本の株価も大きく下がるだろう。しかし日経平均は短期間のうちに必ず元に戻る。中国のパニックで株価が下がれば、むしろ押し目買いのチャンスなのである。

 

・水爆実験に成功したと称している北朝鮮はもはや断末魔である。崩壊したら北朝鮮難民が韓国へと押し寄せて来るが、そのとき、韓国は日本から援助を受けなければならない。だから最近の慰安婦問題でもわかるように韓国も日本に歩み寄ってきているのだ。北朝鮮の難民問題では日韓両国のほかアメリカをはじめとする国際社会で対応していけば解決の方向に持っていけるだろう。

 

・回復してきたアメリカ経済が世界経済を力強く引っ張っていくし、日本経済もアベノミクスが第二ステージに入って徐々に勢いをつけてきている。先行きには何も心配はない。

 

<新三本の矢と1億総活躍社会>

アジア諸国のなかでさらに高い地位を占めていく日本>

・2016年は中国経済の失速によって東アジアの政治構造と経済活動の基盤が変わる可能性があって、東アジアにとって決定的な年となりうる。

 

 だが、日本は東アジア周辺諸国で何が起ころうと安泰だ。それは第一に日本が世界で最も多くの余裕資金を保有している国だからである。しかもそれは長期にわたる融資の対象となる資金だから、その下で日本経済にも揺るぎがない。第二には、日本経済が世界で最も高い技術水準を身に付けているということだ。その結果、日本から特許を買わずには世界のどの国も経済活動を満足に行うことができない。第三には、日本の科学の水準が世界的に高いということだ。その証拠に2000年以降ではノーベル賞における自然科学3部門の受賞者は16人(アメリカ籍取得の2人も含む)を数え、これはアメリカに次いで2位である。イギリス、ドイツ、フランスを抜き去っており、今後もこの3ヵ国については日本が追い抜かれるどころか、逆に引き離してしまうだろう。

 以上の3つはいずれも他の東アジア諸国には存在しない大きな財産である。この3つをうまく活用することによって日本経済は東アジアでの政治危機、経済危機の進行と関係のない安定した成長ができる。

 

・ただし日本は東アジアでの冷たい戦争を遂行するうえでアメリカをサポートし、冷たい戦争に打ち勝つための西側世界の中核でもある。2016年は東アジアでの冷たい戦争が終結するかもしれない。そのときには東アジアの政治情勢、経済情勢は激変を遂げていくだろうが、東アジアで何が起ころうと日本は我関せずの態度を取るべきだ。すなわち東アジアの政治情勢、経済情勢の激変を対岸の火事として静観することが求められる。

 今後、日本は東アジアだけでなく東南アジアや中央アジアにおいても、現在のドイツがヨーロッパで占めている以上の高い地位を占めるようになる。なぜなら今や日本からの資金援助なしには東南アジアや中央アジアのどの国も公共事業投資ができないからだ。

 

ハードランディングしかない中国経済

<ボディーブローのように中国経済を弱らせていく天津での爆発>

中国経済は悪化の一途をたどると予測される。上海株の乱高下の一つの背景にはまず中国経済全体にわたる金融の拘束、すなわち金詰まりがある。加えてもう一つが中国の北半分の物流が大きく支障をきたしているということだ。

 原因は2015年8月12日深夜に起こった天津市での爆発である。

 

・こうした状況はいわば徐々に効いてくるボクシングのボディーブローのようになっており、当然ながら中国の経済危機を一段と深刻化させ、金詰まりを一層厳しいものにしていく。天津港を含む浜海新区の復旧が終わらない限り、そのボディーブローは終わらないどころか、どんどんきついものになっていくだろう。

 となるといずれ華北の広範な地域で企業の大量倒産が起こりうる。それは即大量の失業者の量産につながる。2016年はこのような中国の経済危機に端を発した社会不安がどこまで広がるか、言い換えれば、それは習近平政権がどこまで抑えることができるかが問われる年になる。

 

ダンピング輸出向け鉄鋼の減産で国有企業のリストラが始まる>

・輸出量が増えるうえに輸出価格は安いというのだから、中国のダンピング輸出に対して反ダンピング課税などの措置を取る国も増えてきているが、各国の鉄鋼メーカーには生産量を落として耐え忍ぶしかないというところも少なくない。生産量を落とすためには操業短縮だけでは不十分なので、高炉の閉鎖や従業員のリストラに追い込まれるところも出ている。

                                                

・であれば中国政府としても、いよいよ鉄鋼生産で1億トン分を減らすということだ。それはまた同時に中国の鉄鋼業界で働いている30万人の労働者のうち少なくとも1万人前後のクビが飛ぶということにほかならない。

 1億トン分の鉄鋼生産を減らすというのは、これまで強気だった中国政府も急失速する中国経済の現実に向き合わざるをえなくなったことを示している。日本の経済界の訪中団と李克強首相との会談の模様を見て、中国に進出している日本企業も現地法人の本格的なリストラに乗り出したのだった。

 

<中高速成長の維持と一人っ子政策の放棄は何をもたらすのか>

・中国もデフレ時代に入っている。もはや安かろう悪かろうの時代は終わったのだ。だから中国でもこれまでのような量的な拡大は不可能であり、また量的な拡大を目的にする経営計画も成功しない。必ず過剰生産が生まれて売れ残りが大量に発生する。しかし少しずつでも良い製品をつくっていきさえすれば必ず生き残る道が開けるから、技術の研究開発が不可欠となる。

 

・ただし中国のバブルは弾けてしまった。となったからには6.5%以上の中高速成長は無理だ。中国経済についてはもはやハードクラッシュしかない。問題はハードクラッシュの後で中国企業がデフレ時代に対応して生き延びていけるかどうかということなのである。

 

・人口減少となれば、当然ながら世界の工場としての中国の役割は終了するばかりか、中国の経済成長もおぼつかなくなる。けれども少子高齢化が始まっている中国において、一人っ子政策の撤廃が人口増に結び付くということもない。このまま少子高齢化が続いて中国経済が落ち込んでいくのは避けられないのである。

 

不良債権を抱えた国有企業の処理で窮地に立つ習近平政権>

・それで習近平政権は今回の中央経済工作会議の方針でも国有企業の再編ということで御茶を濁している。この再編とは国有企業を合併させるだけのことにすぎない。そういう生ぬるいやり方ではいずれ国有企業がいくつも潰れていくだろう。となるとやはり大量の失業者が発生する。

 ハードランディングでも御茶を濁しても大量の失業者が生まれるということだ。大量の失業者は社会不安を引き起こす。今や習近平政権は国有企業の問題で窮地に立っているのである。

 

<爆発の可能性が大いにある人民解放軍> 

南シナ海の人工島領海を自由に航行し始めた米ミサイル駆逐艦

・したがって中国海軍は最初から米海軍はもとより海上自衛隊とも戦争がする気がないということだ。負けるとはわかっている戦争をする軍人はいない。中国海軍もそういう状態である。

 

<陸軍中心の軍構成を改めて7軍区を4戦区に統廃合する>

・廃止された3軍区は4戦区のなかに吸収されることになるが、組織改革とともに軍縮も同時に進め、現在の兵力230万人から30万人が削減される予定だ。

 

人民解放軍の大規模改革は習近平の危険な賭け>

<この大規模改革は失敗する可能性がきわめて高いのである>

・しかし空軍の力の拡大も陸軍には許せるはずがない。もし陸軍が完全に習近平首席および中国共産党に反旗を翻したらどうなるか。人民解放軍の最も基本的な役割は国内の治安の確立である。中国経済は急速に落ち込んできているから企業のリストラで多くの失業者が生まれて収入のないホームレスも増えていく。ホームレスが増えていくとそれが社会不安につながって国内の各地で激しい暴動が頻発するに違いない。そのとき、中国共産党に背いている陸軍が、お手並み拝見とばかりに何の動きもしなければ国内の治安は回復できないだろう。中華人民共和国も崩壊の淵に立つことになるはずだ。

 

 

自民党ひとり良識派』

村上誠一郎   講談社   2016/6/15

誰よりも自民党を愛するからこそ覚悟の正論!

 

 

<日本をおかしくした5つの法律>

・私は最近の自由民主党の方向性を非常に心配しています。

 昔と違ってなぜ自由闊達な議論のできない「不自由民主党」になってしまったのか。

 

・私の自民党衆議院議員生活30年間、自民党が国会に提出した法案で、私が猛然と反対を表明した6つの法案があります(うち一つは廃案)。

 

1987 スパイ防止法(廃案)

1993 小選挙区比例代表並立制

2005 郵政改革法案

2013 特定秘密保護法

2014 公務員法改正案

2015 集団的自衛権の行使容認

 これらの6つの法案によって自民党は徐々に変容し、現政権による集団的自衛権の行使容認」という、解釈改憲立憲主義の否定に至るのです。

 

小選挙区制導入で劣化した議員の質

・国民の支持率が高いあいだは官軍ですから、政権の言いなりになって、ウケのいい政策だけを言っている方が楽ではないでしょうか。自らあれこれと政策を考える必要がない。ただ、党の言うことに、従っていればいい。

 逆に従っていないと、次の選挙では公認はもらえないし、比例代表では、よい名簿順位をもらえなくなります。

 小選挙区比例代表並立制とはそのように政治家が選挙とポストだけを考えてしまうようになる制度なのです。その結果、選挙とポストのすべてが官邸や党幹部次第ということになるのですから、時の権力者の言いなりになってしまう危険性をはらんだ選挙制度だと私は思います。

 

言うことを聞けないのなら自民党を辞めろ!

・「自民党をぶっ壊す」

 というのが、その時のセリフですが、実は特定郵便局というのは、自民党田中派以来の経世会の有力な支持母体です。「自民党経世会支配をぶっ壊す」というのを感じました。

 ともかく、小泉政権郵政選挙で「郵政民営化」に反対した自民党の政治家はすべて公認を取り消され、その上に刺客まで送り込まれました。

 郵政民営化反対を言ったら政治家が政治生命を奪われたのです。「俺の言うことを聞けないのなら自民党議員を辞めろ!」と。

 

小選挙区比例代表並立制は即刻廃止せよ!

小選挙区制はできるだけ早く見直すべきだと思います。

 小選挙区制が政権交代民主党中心の連立政権をもたらして失敗、さらに解釈改憲を許す遠因となったわけですから。

 衆議院選挙制度の抜本改革を目指す議員連盟は2011年に発足しています。中選挙区制の復活を議論する議連で、選挙制度に欠陥があるというのは、今や自民党民進党はもちろん、社民党共産党など各政党すべての共通認識なのです。

 

・そもそも、私が最初から反対していたように、斡旋利得罪と連座制の強化を行っていれば、選挙制度中選挙区制から小選挙区制にしなくても、金のかからない選挙ができたのです。

 ちなみに、私が考える選挙制度改革は、150選挙区定数3人は良いとしまして、実現は難しいでしょうが、一人2票制にするのはどうかと考えています。

 義理やしがらみで1票を投じる有権者も多いでしょうが、残った1票は、政党なり政治家の政策に対して投じてもらいたいのです。もちろん、2票とも、継続的に支持している議員に投票しても構いません。

 これによって、個々の政治家の政策の継続性がある程度、担保されますし、人の顔色、雰囲気、風頼みといった、およそ政策とは無関係な事柄が政治活動に悪影響を及ぼすことを排除できるのではないでしょうか。

 

<派閥崩壊がもたらしたもの>

・中曽根首相から、2回連続の当選の重要性を指導していただいたというわけです。

 さらに、中曽根首相自身が、初当選後からずっと、日本の今なすべき政策は何かを考え続け、これと思う政策や提言には真摯に耳を傾け、重要だと思う政策等はすべて大学ノートに書き留めてきたという話がありました。

 私は中曽根元総理の精神を取り入れ、今も政治活動のため収集した資料や、制作をパワーポイント化して、国政報告、講演の場ではすべてパワーポイントを使って説明することにしています。

 

<河本派に所属した理由>

・このような環境の中で育った私は、東大に進学したあと、司法試験を目指していました。ある日、農林大臣、郵政大臣、三木内閣の官房長官を歴任した、当時、三木派の重鎮だった井出一太郎先生が私に会いたいと言ってきました。

 井出先生は、私の顔を覗き込むようにしてこう言いました

「君は票が取れそうな顔をしているな」

 

・「政治家には休みはありません

 そのときに河本先生からは、座右の銘が“政治家は一本の蝋燭たれ”だということなどを伺いました。蝋燭は、わが身を焦し周囲を明るくするのだ、と話されました。

私は、この先生についていこうという決心をしたのです。

 

<議論するより携帯で撮影>

・初当選の頃、ある先輩が、

自民党は1回生でも10回生でも発言は自由であり、皆、黙って聞いている。しかしアナタが発言している間、頭のてっぺんからつま先まで人物鑑定しているんだよ。発言する場合はよく勉強して理論武装を完璧にしておけよ」

 と、忠告してくれたことがありました。

 徐々に、その助言が、先行きの政治活動に大きな影響を及ぼすことになることがわかってきたのです。政策をめぐって意見をするのは自由ですが、しっかりと勉強をしておかなければいけません。逆に何か問われてもきちんと反論や返答ができるようにしておかなければいけないのです。

 しっかりした議論ができて初めて、派閥や党の幹部に認められて大事な仕事を任されるようになっていくのですから、我々が若い頃は、部会や党の税制調査会等が言わば登竜門、大切な真剣勝負の場のひとつでした。

 

・若手の皆さんが自分のツイッターやブログなどの更新に熱心なようなのです。もちろん政策の議論がないとまでは言いませんが、どちらかというと勉強会や部会に参加したことを、有権者に情報発信することに重きを置いているような気がします。

 せっかくの真剣勝負の場、政治家としての質を高める場が十分に生かされていないのではないでしょうか。

 

<部会や勉強会の形骸化が、政治の劣化、政治家の劣化につながっているような気がします>

・それもこれも、次の選挙が不安だからだと思います。政治家として、確立した選挙基盤と支持者との信頼関係が構築されていないことに原因があるのではないでしょうか。

 

小選挙区制が導入されて、小泉政権以降、派閥が力を失った結果、自民党も野党も政治家の質が落ち、知性や専門性を持つ人物は、だんだん少なくなっているのです。

 

自民党が健全だったころ>

小泉政権以降、現在の安倍政権まで、天下の自民党がこのようなことをしてはならない、総裁辞めなさい、などと言える雰囲気が自民党に残っているでしょうか。

 今は何も言わず、選挙の公認をはずされるような問答無用の状況に追い込まれるのですから。

 若手から、政権幹部まで今はあまり見識が感じられないのです。

 

意見が言えない優秀な官僚たち

・国民の皆さんは誰が政治をやっても変わらないとよく言われますが実は違います。政治や行政が失敗したら取り返しのつかないことが起こるのです。小選挙区制の導入が政治家に人材が集まらなくなった要因ですが、公務員法の改正で官僚にも人材が集まらない危険性を持っているのではないか。非常に憂慮しています。

 

・公務員法を改正してしまった結果、官僚たちが本音と正論を言いにくくしてしまったのです。公務員法改正は、国民の皆さまには関心が薄いか、あるいは日本の意思決定を遅らせたり、無責任な行政が続くのは官僚制に原因があるから、良いことなのではないかとみる向きも多いでしょう。けれども、実はこの法律によって有能な官僚が意見を言えなくなってしまったのです。

 

<政権に迎合する官僚ばかりになる>

<遠ざけられた財務省

財務省の影響が落ちたのは1998年に発覚した大蔵省接待汚職事件からで、官僚は小狡い輩と国民からみられるようになりました。

 

<官僚を活用できない>

・公務員法改正は能力本位にするためだと言いますが、政権に異を唱えるような言動をすれば、人事権をいつでも発動できるという脅しが効いています。

 

<名こそ惜しけれ>

・「名こそ惜しけれ」とは、名を汚すような恥ずかしいことをするなという日本人独自の道徳観だというのです。

 ところが、司馬遼太郎が想像もしなかったような政治家の不祥事が、大臣の収賄報道から若手議員の女性スキャンダルまで、2016年に入って続出しているのが、今の自民党なのです。言語道断です。

 いくら官僚たちが、「清潔」だったとしても、公務員法改正で、彼らに「ニラミ」を利かせやすくなった政治家たちに問題があったとしたら、「この国の将来のかたち」は、いったいどうなってしまうのでしょうか。

 

<最優先事項は財政再建

<金融緩和、自国通貨安で繁栄した国はない>

・つまり、アベノミクスはこの3年半の間、ずっと金融緩和と当初の機動的財政出動によって経済を刺激し続けているだけなのです。実体経済は、すなわち賃金上昇と個人消費は、デフレ下の経済状況からなんら変わりがありません。新たな提案もしくは産業による雇用の創出が求められてきましたが、骨太の成長戦略が打ち出されないままですから、アベノミクスは金融緩和に頼っただけの経済政策であったという結論になります。

 

・2015年4月、安倍首相は「来年の2月までに物価目標2%を達成できないのであれば、アベノミクスは失敗であったと言わざるを得ない」と発言しました。約束した期日はとうに過ぎているのですから、その一点だけを考えても、アベノミクスはうまくいっていないと言わざるを得ません。

 実態経済が伴わず、自国通貨を安くする経済政策で繁栄を築いた国はどこにもないのです。

 

<子や孫にツケを回してはならない>

・このまま、量的緩和でお金をばら撒いていけば国債金利の上昇を招き、国債の価値は暴落するかもしれません。国債保有している個人、銀行、生命保険会社や日銀が大きな損を被り金融資産を失うとともに、悪性のインフレになりかねません。

 そこまでいかなくても、成長戦略の成果がないままお金をばら撒いているので、賃金が上がらないのに物価が上がる傾向が出てきます。

 

<国民一人当たりの借金額は830万円!?>

<消費税は予定通り10%に>

・では、この経済状況をどのように乗り切ればいいのかと言えば、やはり、財政再建を行うことが日本の経済危機の最善の処方箋なのです。国が安定すれば、経済活動も活発化し、国民は安心して暮らすことができるのです。

 そのためには、予定通り消費税を10%に引き上げ、財政再建路線を明確に打ち出すことで、国民も国際社会も日本に対する信用を取り戻すことができるのです。