日本は津波による大きな被害をうけるだろう UFOアガルタのシャンバラ 

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ユーラシア大陸の縁=リムランドの争奪が世界大戦の原因である。国際政治はランドパワー(大陸国家)とシーパワー(海洋国家)のせめぎあい。(1)

 

 

『世界史で学べ!地政学

世界で多発する紛争の原因がひと目でわかる

茂木誠   祥伝社  2016/12/24

 

 

 

国際政治はランドパワー大陸国家)とシーパワー(海洋国家)のせめぎあい

いまなぜ地政学が必要なのか?

地政学は、帝国主義の論理です。国家と国家が国益をかけて衝突するとき、地理的条件がどのように影響するかを論じます。アメリカのマハン、イギリスのマッキンダーが、海洋国家(シーパワー)としての地政学を構築しました。海軍による海上交通路(シーレーン)の確保を最重視する理論です。これに対抗する形で、第1次世界大戦の敗戦国ドイツでハウスホーファー大陸国家(ランドパワー)としての地政学を練り上げました。

 

大戦中に日本は「大東亜共栄圏」を提唱しましたが、モデルを提供したのがハウスホーファーでした。ドイツの軍人として日本に長期滞在し、日本学の専門家でもあった彼は、イギリスの世界支配に対抗するため、米・独・ソ連・日本による世界4分割を構想したのです松岡洋右外相に代表される日本のランドパワー派がこれを採用し、日独伊三国同盟や日ソ中立条約に結実しました。しかしヒトラーソ連に攻め込み、また日本海軍が真珠湾を攻撃したことで米・ソを連合国側に追いやった結果、世界4分割構想は挫折したのです。

 

敗戦後の日本では地政学の研究自体が禁じられ、タブー視されました。代わりに山川教科書のような、理想主義史観が幅をきかせることになったのです。日本の敗北は戦略・戦術の誤りではなく「倫理的に間違った戦争をしたから」であり、「日本が深く反省し、謝罪を行なえば」戦争はなくなる、だから「憲法9条を守らなければならない」という脳内お花畑歴史観です。

 しかし日本が反省と謝罪をすればするほど、周辺諸国は居丈高になり、平和が遠のいていくという現状を、私たちはいま、目の当たりにしています。

 こういったお花畑歴史観、世界観を正すために、地政学は有効なのです

 

地政学(ジオポリティクス)は、リアリズムの一つです。国家と国家が国益をかけて衝突するとき、地理的条件がどのように影響するかを論じます。

 

<アメリカは「島」である>

アメリカ合衆国地政学的特質は、その孤立性にあります。欧州大陸から2000キロ離れているため。欧州列強から直接攻撃を受けることは稀でしたし、アメリカ大陸には合衆国の安全を脅かす大国は存在しません。

 

・欧州諸国の紛争から自由だったという意味ではイギリスとも似ており、オフショア・バランシング(沖合=オフショアから対象を観察し、パワーバランスを崩しかねない国が現れた場合、他の国と共闘して叩く)が可能だったのです。よって英米地政学ではアメリカを「巨大な島」と考えます。

 

エアパワー時代の到来

・日米戦争が始まった頃、戦後の世界を見通したのがニコラス・スパイクマンです。オランダ出身のジャーナリストで、アメリカに帰化して国際関係論を教え、大戦末期に病死しました。日米開戦翌年(1942)の講演をまとめた『平和の地政学』で、彼はこう指摘しています。

 

  • リムランドを制した日・独を倒すため、米英はランドパワーソ連・中国と同盟して第2次世界大戦を戦っている。
  • 日・独の敗北後、ソ連・中国が台頭してリムランドに進出するだろう。
  • アメリカはエアパワー(空軍)を強化し、日・豪・フィリピンに空軍基地を持つべきだ。
  • 長い国境を接するソ連と中国は、やがて対立することになる

 

 

すでに戦後の冷戦構造や日米安保体制、中ソ対立まで見通しているのは驚くべきことです。スパイクマンの予言通り、戦後はソ連が東欧と北朝鮮に衛星国家を樹立し、中国では共産党政権が内戦に勝利しました。アメリカ国務省ジョージ・ケナンが「対ソ封じ込め」を提言し、トルーマン政権がこれを採用します。米ソ冷戦の始まりです。

 

<2050年にアメリカの時代は終焉を迎える>

・ヒスパニックが大量に流れ込んでいるカリフォルニア州アリゾナ州ニューメキシコ州テキサス州は、かつてのメキシコ領です。メキシコは戦争で失った領土を、不法移民で取り戻そうとしているかに見えます。

 

・人種別割合で白人は激減しており、ヒスパニック、ついでアジア系(主に中国系)が激増しています。このままでいけば、2050年には白人人口が50%を切り、ヒスパニックが3割に達すると予想されます。アメリカは依然として超大国でしょうが、もはや勤労と禁欲を美徳とするピューリタン的な気質や、「世界の警察官」といった使命感は確実に消えていくでしょう。

「アメリカの時代」は、2050年には確実に終わるのです。そのほうが世界の平和のためだ、という考え方もあります。戦後70年以上、アメリカに安全保障を委ねてきた日本にとっては、自立のチャンスでもあります。

 

<大国の草刈り場、中南米

・メキシコ以南の中南米諸国は19世紀にスペインから(ブラジルだけはポルトガルから)独立した後も、独立運動をリードした少数派の白人地主が独裁によって支配体制を維持しようとし、これに反発する多数派の先住民(インディオ)や黒人の貧困層との間の対立が、社会不安の原因となってきました。

 

・19世紀末、工業化に成功したアメリカ合衆国中南米の市場と資源、安い労働力に注目します。アメリカがスペインから奪ったキューバ保護国化し、コロンビアからパナマ州を独立させてパナマ運河を建設するなど、カリブ海は「アメリカの裏庭」と化していったのです。

 

・他の国々でも独裁政権がアメリカから経済・軍事援助を受ける見返りに、経済的な従属国となっていきました。油田や鉱山、鉄道はアメリカ資本に買収され、貧困層はアメリカ企業で低賃金労働者として雇用されるようになります。このため、反地主運動は反米運動へと転換していったのです。

 世界恐慌の時代、アメリカの力が一時衰えると、民衆の支持を受けた反米民族主義政権が登場します。メキシコはカルデナス政権が石油・鉄道を国有化し、アルゼンチンではペロン政権が外資の国有化を断行しました。

 

胡錦濤習近平中南米諸国を歴訪し、ボリビアからの石油買い付け契約を結んだほか、ニカラグラ政府から中国企業パナマ運河と競合する「ニカラグア運河」建設の認可を取り付けました。

 これまで中国がアフリカでやってきた大規模投資をアメリカは黙認してきましたが、中南米という「裏庭」に手を出されれば、心穏やかではいられないでしょう。中南米諸国の動きは、米中関係の新たな火種となりつつあります。オバマ政権がキューバとの関係改善を急いだのも、中国に対する牽制という側面があるのです

 

台頭する中国はなぜ「悪魔」に変貌したのか?

・1970年代、日本にパンダを贈って「日中友好」を演出し、日本から総額6兆円の政府開発援助(ODA)を引き出して世界第2位の経済大国に成長した中国、2000年代以降、尖閣諸島をはじめとする南西諸島への領土的野心を隠さなくなり、歴史問題で執拗に日本を攻撃するようになりました。

天使」が「悪魔」に変貌したことに多くの日本人がはじめは戸惑い、やがて嫌悪し、世論調査では8割の日本人が「中国が嫌い」と回答するまでになりました。

 この「中国の変節」も、地政学で理解することができます。

 

中国はシーパワー大国になれるのか?

伝統的なランドパワー国家が、海上に打って出て成功した例はありません。

いまの中国は、100年前のドイツによく似ています。

 ドイツは伝統的に、東の隣国ロシアと、西の隣国フランスの挟撃に備えて、陸軍の増強を国防の第一としてきた典型的なランドパワーです。

 そのロシアが日露戦争に敗北して弱体化し、フランスはアフリカ植民地をめぐってイギリスと対立しているという状況を見て、ドイツ皇帝ヴィルヘルム2世と、海相ティルピッツです。マハンのシーパワー理論を学んだティルピッツのプランにより、ドイツは史上はじめて大艦隊を建造し、イギリスの海上覇権に挑戦しようとしました。

 

・ドイツを警戒するイギリスは、フランスとはアフリカ分割で妥協し(英仏協商)、日露戦争後のロシアとも中央アジア分割では妥協(英露協商)。いわゆる三国協商の成立です。欧州ではドイツが露・仏と開戦すると、露・仏側に立って参戦し(第1次世界大戦)、ドイツ自慢の艦隊はイギリス海軍によって北海に封じ込められ、ユトランド沖海戦で一矢報いたものの、封鎖の突破には失敗し、ドイツは敗れました。

 

・当時のイギリスはいまのアメリカ。沖縄の米海軍と海兵隊の任務は、東シナ海に中国海軍を封じ込めることです

 ロシアのポジションは変わらず、当時のフランスはいまのインドか日本でしょう。歴史が繰り返すとすれば、中国海軍の増強は米・露・印・日の「四国協商」の強化を促すだけでしょう。ロシアの代わりに豪州を加えると、安倍晋三首相が掲げた「安全保障のダイヤモンド構想」(2012)となります。

 

米・豪・印・日が手を組むことで中国を封じ込め、太平洋の安全保障を担ってゆく

・第1次世界大戦当時のドイツ首脳より、いまの中国政府首脳が賢明であれば、対中包囲網の分断を先に行なうでしょう。ウクライナ問題では米・露の対立を煽り、インドとは経済的な連携を強化し、日本に対しては「第2次世界大戦を反省していない敗戦国」として発言を封じ、日本本土と沖縄を離間させ、沖縄住民の意思という形で米軍撤退や、将来の沖縄独立を要求させる。

 孫子の時代から、中国が最も得意とするのは情報戦、謀略戦です。これにどう対処できるか。50年、100年単位の長い戦いになりそうです。

 

朝鮮半島—―バランサーか、コウモリか?

侵略されつづけた半島国家

北東アジアの諸民族で、中国に飲み込まれななかったのはモンゴル・韓国(朝鮮)・日本だけです。モンゴルはゴビ砂漠、日本は東シナ海日本海という自然の障壁に守られて、中国に飲み込まれずに済んだのです。

 朝鮮半島黄海鴨緑江白頭山が障壁になっていますが、冬に凍結する鴨緑江は歩いて渡れますし、波の穏やかな黄海も船で渡るのは容易です。つまり、守りが弱いわけです。

 漢の武帝以来、歴代中華帝国朝鮮半島への威圧や侵略を繰り返しました。半島という袋小路に追い詰められると逃げ場がありません朝鮮民族は最初は激しく抵抗しますが、抵抗しても無駄とわかると、手の平を返して大陸国家に恭順の意を示し、逆に過剰なまでに忠誠を誓います。手の平返しをしないと生き残れないからです。

 やがて大陸国家が衰退すると、また手の平を返して反抗する。大陸がA帝国からB帝国に交代するとき、朝鮮の内部では親A派と親B派との激しい派閥抗争(党争)が起こり、B派のクーデタによって王朝が交代し、前政権の人々は粛清される。この繰り返しです。

 

冷戦終結がもたらした北朝鮮の核開発危機と韓国通貨危機

・アメリカのクリントン政権は、北朝鮮核施設への空爆も検討しましたが、結局は戦争を恐れて中止し、経済支援によって北朝鮮を懐柔する道を選びました。韓国の核開発は認めないが、北朝鮮の核開発は不問に付した、ということです。この懐柔政策には何の効果もなく、北朝鮮は核実験に成功してグアム島にまで届く核ミサイルの開発を進めたのです。

 

クリントン政権を支えたのはニューヨークの金融資本です。巨大投資家集団(ヘッジファンド)は、アジア新興国の通貨や債券を買い占めて急騰させ、これを一気に売却して暴落させる、「空売り」を繰り返しました(アジア通貨危機1997)。韓国のウォンも暴落し、国際通貨基金IMF)に緊急融資を求めます。

 IMFが融資の条件とした「韓国経済の構造改革」を受入れた結果、旧来の財閥は解体、公的企業は民営化されます。外資は韓国の銀行・企業を買収し、不採算分野を切り捨てて経営を健全化した結果、サムスン電機、ヒュンダイ自動車などの新興財閥が台頭する一方、失業者が増大して貧富の格差が拡大します。

 

「血の盟友」が「不倶戴天の敵」に

中朝国境を通じて、北朝鮮は中国の脅威を肌で感じています朝鮮戦争では中国義勇軍に助けられ、「血の盟友」と言われてきた中朝関係ですが、北朝鮮中国軍の駐留を認めたことはありません。1970年代までに金日成は、朝鮮労働党内部の親ソ派・親中派をことごとく粛清し、中ソのいずれにも従属しないという意味の「主体思想」を掲げました。

 

・米中・米ソの接近は北朝鮮から見れば「中ソの裏切り」であり、自主防衛のためには核武装やむなし、と判断したのです。つまり北朝鮮の核ミサイルは、米国・日本のみならず中国やロシアにも向けられているのです。北朝鮮の核開発に対して中国が不快感を示し、経済制裁に協力したのは当然でしょう。

 経済破綻のため中国資本を受け入れた金正日さえ、息子の金正恩への遺訓で、「中国は歴史的にわが国を最も苦しめた国」、「現在は我々と近いが、将来は最も警戒すべき国」と言い残しています。

 

・「中韓の急接近」という新たな事態を迎えて孤立を深める北朝鮮は、米国・日本との関係改善を模索しています。日本に対して「拉致被害者の調査に応じるから制裁を解除せよ」と求めてきたのはその一環でしょう。

 口先だけの「調査」に騙されてはいけませんが、「北朝鮮=敵」、「韓国=味方」、という冷戦思考が全く適用しなくなってきたのも事実です。「どちらも敵にも味方にもなりうる」と想定した上で、日本は半島に関与していくべきでしょう。

 

2050年の世界と日本

・英国の『エコノミスト』誌が「2050年の世界」という未来絵図を描いています(2013)。

・世界人口は20億人増えて70億人を突破。アフリカの成長が著しい。

・経済大国は、中国・米国・インド・ブラジル・ロシア・インドネシア・メキシコになる。

・EU諸国、日本は高齢化で衰退する。日本の平均年齢は52.3歳。GDPは3分の1に減少している。

 

・この予測が出たのは2013年、日本では3年続いた民主党政権が崩壊し、自民党の第2次安倍内閣が発足したばかりでした。

 

わずか2~3年後のことさえ予測が困難

・その後、第2次安倍政権が「アベノミクス」を始動し、日銀の大規模な金融緩和によって日本経済は円安株高に転じ、7000円台だった日経平均株価は2万円台に達しました。逆に中国は不動産バブルが失速し、元高と労働コストの上昇によって「世界の工場」の地位を失いつつあります。石油価格の暴落により、産油国のロシア、ブラジルは青息吐息。一時はもてはやされたBRICSという言葉も、ほとんど聞かれなくなりました。かつて「中国進出に乗り遅れるな!」と煽っていた経済紙が、いまでは「いかに中国から撤退するか」という記事を書いています。

 わずか2~3年後のことさえ予測が困難だということです。

 

ですから、2050年の世界を予測しても、多分当たらないでしょう。ただ、これだけは言えます。各国は相変わらず生存競争を続けており、世界政府みたいなものは成立していない。衰退するアメリカに取って代わるだけの超大国は現われず、EU、ロシア、イラン、インド、中国などの地域覇権国家による世界分割が進んでいるだろうと。

 

日本はどこへ行くのか

・アメリカ頼むに足らず、中国近寄るべからず、とすれば、「第3の道」は明らかです。日本が自主防衛を実現し、東アジアにおける自由主義諸国のリーダーになることです。

 

明治維新(1868)から約35年後、日本はロシアとの戦争に勝利して列強の一員になりました。

 絶望的敗戦(1945)から約35年後、日本は経済力でアメリカを脅かし、GDP世界第2位の経済大国になりました

 日本人には、どん底から立ち上がるという底力があります。「第2の敗戦」といわれたバブル崩壊の後遺症からようやく脱却しつつある日本。再び新たな「坂の上の雲」を目指して、はい上がる時代を迎えたのです。

 

 

<●●インターネット情報から●●>

ウィキペディアWikipedia(フリー百科事典)より

 

「カール・ハウスホーファー

カール・エルンスト・ハウスホーファー(Karl Ernst Haushofer, 1869年8月27日 - 1946年3月13日)は、ドイツの地政学者。

 

ヒトラーとの出会い

 

戦後はミュンヘン大学にて大学教授資格を取得。ハウスホーファー地政学創始者の一人である。1919年にハウスホーファーは教え子としてルドルフ・ヘスと知り合い、1921年にはアドルフ・ヒトラーと出会った。1923年のミュンヘン一揆の際には逃亡するヘスを一時匿い、ランツベルク刑務所に収監されていたヒトラーと面会した。ヒトラーハウスホーファーの生存圏の理論に興味を覚え、「生存圏を有しない民族であるドイツ人は、生存するために軍事的な拡張政策を進めねばならない」として、ナチス党の政策に取り入れた。しかしハウスホーファーは「(ヒトラーが)それら(地政学)の概念を理解していないし、理解するための正しい展望も持ち合わせていないという印象を受けたし、そう確信した」と見てとり、フリードリヒ・ラッツェルなどの地政学基礎の講義をしようとしたが、ヒトラーは拒絶した。ハウスホーファーはこれをヒトラーが「正規の教育を受けた者に対して、半独学者特有の不信感を抱いている」事によるものであるとみていた。

 

思想と影響

 

ハウスホーファーソビエト連邦とドイツの同盟の主唱者の一人であり、グレゴール・シュトラッサーらナチス左派やエルンスト・ニーキッシュのようなナショナル・ボリシェヴィズムの哲学、一部のドイツ共産党幹部までにも大きな影響を与えた。

 

日本については、日本にヨーロッパにおけるドイツの役割を与えた著作『太平洋の地政学』(Geopolitik des pazifischen Ozeans) を残した。日本滞在中に日本語はもちろん、朝鮮語や中国語を修め、広くアジアを旅しヒンドゥー教や仏教の経典、またアーリア民族が多く住む北インドやイランにも詳しく、アジア神秘主義の権威でもあった。ヒトラー及びナチス党はハウスホーファーの理論に少なからぬ影響を受けた。

 

ハウスホーファーは、以下を主張した。

1.ラッツェルの「レーベンスラウム」(生存圏)と国家拡大理論

2.チェーレンの「アウタルキー」(経済自足論)

3.マッキンダーハートランド論による「ランドパワーソフトパワーの対立」

4.パン・リージョン(統合地域)

5.ソ連とのランドパワーによる世界支配

 

ハウスホーファーは世界をいくつかのブロックにわけて、アメリカ、ソ連、日本、ドイツなどがそれぞれの地域で主要な地位を占め、秩序を維持すべきとした。勢力均衡理論に基づいて世界視野での勢力均衡を確立することを提唱しているものといえるが、それらをとりまとめる国がドイツであるとした。

 

 

 

『秘密結社の世界史』

海野弘   平凡社   2006/3/11

 

 

 

ナチと秘密結社

ヒトラーとオカルティズム>

・1970年代から、ヒトラー第三帝国がオカルティズムに影響を受けたという陰謀史観が大流行する。その代表がトレバー・レブンズクロフト『運命の槍』(1973)であった。ヒトラーは魔術師であったといった本がやたらに出た。なぜナチとオカルティズムが急にブームになったかは興味深い。

 

・19世紀末のドイツ・オーストリアでは、ブラヴァツキー夫人のデオゾフィ(神智学)が、“フェルキッシュ”(民族的)といわれる傾向と結びついて、独特のオカルト結社を生み出した。“フェルキッシュ”はパン・アーリア民族主義で、印欧語・ゲルマン語を話すアーリア民族を中心に据え、反ユダヤ主義であった。テオゾフィとアーリア民族主義の結合によって、<アリオゾフィ>が生まれる。この<アリオゾフィ>から、国家社会主義、ナチの反ユダヤ主義が流れ出す。

 

・金髪碧眼のゲルマン人こそ選ばれた民であるとしていた。

 

・トゥーレというのは極北の地ウルティマ・トゥーレでゲルマン人の原郷であるとされている。彼らは選ばれた人間、超人であり、世界を支配する運命を持っているといわれる。

 

カール・ハウスホーファーは日本にいた時、緑竜会という禅的な秘密結社に入っていたという話もある。緑竜会は、チベットのグリーンメンという結社につながりがあったという。ドイツのヴリル協会は、1926年から1942年までの間、チベットを訪ね、グリーンメンと接触し、1929年にはチベット僧を迎えて、ベルリンにグリーンメン協会をつくった。

 

・もっとも、ナチをめぐるこれらのオカルト結社はヒトラーとともに消滅したわけではなく、その伝統は生き続けているらしい。トゥーレ協会、ヴリル協会は、アトランティスやUFOを秘儀に持ち込むことで、第二次世界大戦後の陰謀史観を生み出し、現代のテレビ・ゲーム風の秘密結社の起源となっているのである。なにしろ地球外からきたエイリアンの秘密結社がこの世を操っているようなのだ。

 

マイケル・ベンソンは『秘密結社の内部』でケネディ暗殺にヴリル協会が関係していた、という仰天セオリーを紹介している。それによると、1936年、ワルトワルド(黒林)で墜落した空飛ぶ円盤を発見し、それを修理し、ヴリル協会やSSの協力によって、ドイツ製の最初の空飛ぶ円盤ハウネブ1号として、1939年に飛ばすことに成功し、エイリアンとの接触に成功したという。

 

さて、元アメリカ海兵隊員ケリ・ソーンリーは、ヴリル協会が今も世界に陰謀を企んでいるという。彼によれば、ケネディ暗殺犯人とされるリー・ハーヴェイ・オズワルドはヴリル協会の操り人形で、体内にマイクロ・チップを埋めこまれ、ヴリル協会に操作されている。

  ソーンリーは1959年、カリフォルニアの海軍基地でオズワルドに出会った。その後、海軍をやめたソーンリーはニューオーリンズに行き、そこでオズワルドと再会した。

 

ケネディ暗殺が起き、オズワルドが犯人とされたとき、ソーンリーも仲間ではないかとFBIに疑われている。ニューオーリンズの地方判事ジム・ギャリスンは、この二人がCIAに雇われたれた秘密工作員ではないかとしている。

  取り調べを受けたソーンリーはとんでもないことをしゃべりまくった。オズワルドはヴリル協会に操られており、ケネディ暗殺はナチの陰謀であるというのである。マイクロ・チップなど、まるでSF映画みたいである。1992年には自分もオズワルドの共犯であるとテレビのワイドショーで告白したそうである。

 1960年代になってヴリル協会の名が、SF的秘密結社として再生する。ナチのオカルト結社が解禁されたのである。

 

イルミナティパラノイア

イルミナティのその後>

・たとえば、ジョン・コールマンは、フランス革命ロシア革命につづいて、イルミナティの第三の世界陰謀がアメリカで進行中であるという。彼によるとイルミナティの中心には「三百人委員会」があり、世界を支配する<新世界秩序>をつくろうとする「ワン・ワールド政府」を組織している。

 

フリーメーソンユダヤ

・つまり、イルミナティ陰謀説は、フリーメーソンユダヤ人を巻き込んで、現代に甦ったのであった。イルミナティが現代の陰謀史観で一種のはやりなのは、便利だからかもしれない。メーソンやユダヤ人を直接攻撃するのは現代ではさすがにやりにくい。イルミナティという空想的な敵なら攻撃しやすいのだ。

  フリーメーソンはできるだけ公開化して、秘密性を薄め、社会的な認知を求めている。ユダヤ人については、イスラエル建国以来、あからさまな攻撃はしにくい。イルミナティは一種のエイリアンのようなものであり、地球人の敵としてもかまわない。

 

イルミナティとエイリアン>

イルミナティの起源について壮大な幻想をくりひろげてみせるのはディヴィッド・アイクの『マトリックスのチルドレン』(2001)である。彼はイルミナティの祖先をアヌナキだとする。アヌナキは古代シュメールの神々の種族であり、実は宇宙からやってきたエイリアンであるらしい。彼らはニブルという星に住み、45万年前に地球にやってきた。ニブルの王はアヌであったが、彼は二人の息子エンリルとエンキを宇宙船で地球に送った。彼らはメソポタミアに着陸した。そして人間をつくり、高度な技術を教え、シュメール文明が生まれたという。

 このような説は、人間が原始人から進化してきたという考えに対立し、超古代にエイリアンから高度な技術、文明を与えられていたが、それを失ってしまったというものである。ベストセラーになったグラハム・ハンコックの『神々の指紋』もその一種であった。

 

しかし、アヌナキは人間をつくり、文明をあたえただけでなく、人間を支配し、奴隷化しようとしているという。ディヴィッド・アイクによれば、イルミナティはそのための陰謀組織であるというジョージ・オーウェルが『1984』で描いた監視国家こそ、その秘密を暴いたのであり、人間を見張っている、見えないビッグ・ブラザーこそ、アヌナキだ、というのである。

アヌナキの血脈はイルミナティのネットワークに流れ、今につづいているという。

 

 

 

『恐怖の世界大陰謀』

 デーヴィッド・アイク  三交社  2008/12

 

 

 

<共通の神話>

・「神々」と人間の異種交配は、世界のどの地域でも常に繰り返されてきたテーマだ。シュメール・タブレットからとった旧約聖書の話でも神の息子たち(正確には神々の息子たち)が、人類と異種交配して、ネフィリムと呼ばれる混血の血統を作ったとある。「ネフィリム」という語は、「降りてきた者」「天から落ちた者」と訳すことができる。

 

英語のANGELは元来は「使者」という意味であり、それがここまで述べてきたような非人間生命体やレプティリアンなどと結びついたのだ。『旧約聖書』のギリシャ語版である『七十人訳聖書』では、「神々の息子たち」が「アンジェロス(天使)」と訳されている。

 

・「ノア」の血統は爬虫類と人間の混血種だ。自分がノアの末裔だと主張する人々が多数いるが、これはつまり、自分は爬虫類である監視者アヌンナキの子孫だと言っていることになる。「死海文書」では、ノアは「天から{落ちてきた}天使の子」に似ていて、「その受胎は監視者と・・・・、そしてネフィリムによるもの」だと書かれている。

 

・このノアや、大洪水に関する様々な言い伝えに出てくる者がレプティリアンの「神」から警告を受けたというのも、彼がレプティリアンとの混血種だったとすれば、筋が通る。一般の人々は真の意味を知らないはずはないのに、なぜ「ノア」の血統が数多くの団体から非常に重要視されているのかも、これで理解できる。

 

・「エノク書」はローマ・カトリック教会では禁書とされた。ローマ・カトリック教会は血と肉を持った天使が存在し、堕天使が物理的な肉体で人間と異種交配をしたという初期のキリスト教の教義を否定しようとしたのである。これは、一般の人々に真実を知らせないようにするためだった。対してフリーメイスンたちは、一貫してエノクを自分たちの伝説上の創始者のひとりとみなしてきた。「エノク」という名自体も「秘儀を受けた者」という意味だ。

 

・古代ヘブライ語で書かれた「ノア書」とそこから派生した「エノク書」には、人間とは違う奇妙な子の誕生について記されていて、これがのちに有名な「大洪水」のノアとなる。

 

・人間には似ておらず、まるで「天使の子」のようだったという。レメクの息子ノアは白い肌に金髪で家全体を「太陽のように照らす」輝く目をしていたと書かれている。きらめく瞳と光かがやく体をしたレプティリアンクレド・ムトウが書き著した古代、現代のアフリカの言い伝えにも登場する。

 

金髪碧眼にレーザーのような瞳を持った存在は、神秘的な人々ないし神々」の姿の表現として、今日に至るまで数千年にわたって世界中の文化に見ることができる。

 

 

 

『日本人が知らない『人類支配者』の正体』 

船井幸雄太田龍  ビジネス社 2007/10

 

 

 

なぜ、『聖書』から異星人に関する記述が削除されたのか

イルミナティフリーメーソンも力をなくしている>

・アヌンナキは地球人をエゴの塊にした存在なのですが、レプティリアンにもつまらないことを教えたのかもしれません。これは「惑星X」といわれている二ビル星のアヌンナキという人種のことですが、アヌンナキがレプティリアンと一緒になって地球人を奴隷にしようと考えたという説もあります。

 

・(船井)アヌンナキはシュメール神話に登場します。「アヌンナキ」とは、「天から降り立った人々」という意味であり、別名エロヒムまたはネフィリムともいわれる旧約聖書』によれば、生命の創造はエロヒムが行ったと書かれています。エロヒムとはヘブライ語で「天空より飛来した人々」という意味です。それがいつの間にかゴッドに置き換わってしまったのです。

 

言語学者のゼカリア・シッチンによると、「シュメール文明の粘土板」に書かれていた文字の解析結果によれば、「宇宙人アヌンナキが30万年前に地球人類を創造した」ということです。彼らは、約44万年前に地球に降り立ち、その後30万年前に地球での金採鉱の労働者として人間を創造しました。そのとき、遺伝子操作や体外受精の技術を用いていたといわれています。

 

・つまり、人類創造は神ではなくこの宇宙人アヌンナキが行ったというのです。宇宙人アヌンナキが『旧約聖書』の「創世記」における神(複数形)と呼ぶ原型です。聖書でいう神とは「宇宙人アヌンナキ」のことを指しているようです。

  また、宇宙人アヌンナキの故郷は二ビル星という太陽系の惑星であり、現代の科学の定説では未発見の星です。

 

だからレプティリアンによる教育と訓練を受けた地球人の動きもこれから変わりそうなので、大きな流れとしては心配不要と思っています。フリーメーソンイルミナティの動きも、そんなに心配しなくていいですよ。