日本は津波による大きな被害をうけるだろう UFOアガルタのシャンバラ 

コンタクティやチャネラーの情報を集めています。森羅万象も!UFOは、人類の歴史が始まって以来、最も重要な現象といわれます。

オリンピック後の重要な戦略は、小さなサイロを壊し、世界の問題を解決するためにクリエイティブな集合知を増やし続け、世界の他の国々のためのロールモデルとして発展することです。(1)

 

 

『日本が「世界一」を守り抜く戦略』

パトリック・ニュウエル   光文社 2019/11/19

 

 

 

5つの質問

・どのような変化の兆しがあり、それをどのように解釈しているのか、日本はどのような可能性を秘めているのかを、多くの人に聞いてみたいと考えるようになりました。

 2030年の日本は、どのようになっていると思いますか?

 2030年のあなたの、1日の過ごし方を教えてください。

 ライフスタイルはどう変わるのでしょうか。

 2030年までに克服すべき最大の課題は何だと思いますか?

 2030年の課題を最大化するために、2020年の日本あるいは自国において、何ができるのでしょうか?

 

・日本は世界一素晴らしい国です。5つの質問を通して日本の強みを再認識し、10年後もその先も、他の国をリードし続ける国であるためにはどうすればよいか、課題と戦略について考えてみましょう。

 

Q1  2030年の日本は、どのようになっていると思いますか?

日本特有のトレンド

「0to1」ではなく「1to100」が得意な日本人

・日本人は熟練したスキルを持ち、すでにあるようなものをまったく違うものに変え、創造する達人です。

 日本は歴史的に見て、それまで存在しなかったものをゼロから作ることが得意な国とはいえません。世界中で絶賛される新幹線も既存の列車を改良したものです。

 

世界経済フォーラムで示されたキーポイント

日本はルールを守るという点で、世界ナンバーワンです。したがって、今日本が抱える課題を解決するには、ルールそのものを変更する必要があります。

 

・2019年1月、世界経済フォーラム年次総会における安倍首相のスピーチより、それらをいくつか挙げてみます(外務省ホームページ参照)。

 

女性の労働参加率は67%に達し、日本史上最高を記録しました。これは米国よりも高くなっています。65歳以上の人々が活発に働くようになり、彼らが働き続けることを可能にする政策のおかげで、200万人増加しました。

 

就職を考えている大学卒業生100人のうち、98人が就職。大学等を合わせた卒業生の就職率は97.5%です。これは記録的な数字です

 

・2012年からの6年間で日本のGDPは10.9%成長し、成長した分は4900億米ドルに相当します。

 

・今後5年間で、34万人もの熟練労働者が海外から日本に招待されます。2019年10月から無料の教育プログラムを拡大します。

 

・AI、IoT、ロボティクスの進化による第4次産業革命は、「ソサエティ5.0」と呼ばれる新しい社会をもたらし、都市部も今よりより住みやすい場所になるでしょう。

 

・DFFT、つまり信頼のあるデータの自由な流れは、私たちの新しい経済の最優先事項です。

 

・多くの企業が革命的イノベーションに多額の投資をしています。なかでも脱炭素化への投資は、企業に多くの利益をもたらすことが期待されています。

 

変化と伝統の中でどう生きるのか

・外国人居住者数は2019年1月1日の時点で前年より16万9543人(6.79%)増加し、過去最高の266万7199人となりました。

 

・目まぐるしく変わる時代の中で、老舗企業や伝統など、守られ続けているものもたくさんあります。変えるべきものと維持すべきもののバランスをとりながら、2030年に向けて、どのような社会を目指すべきでしょうか。

 

私が考える2030年の日本①

・本書では、クリエイティブな集合知(CCI)という言葉が頻繁に出てきます。人類の歴史を通じて、新しいものを作るために、私たちは一貫して様々な情報を収集してきました。そして多くの場合、多くの課題を解決するためにテクノロジーを活用してきました。

 

・私たちが所有をやめて、宿泊施設、オフィス、車、交通機関をすべてシェアするようになったらどうでしょうか。2030年には、日本の和の文化にマッチするシェアエコノミーを完全に受け入れているでしょう。シェアは日本の基本原則です。特に、若い世代は多くのものを共有し、他の人と交流することができるのでモノを所有する必要はありません。幅広い選択肢があるということは、人生を豊かにします。

 シェアエコノミーは、オンラインのバーチャルな世界から、現実的な人間のつながりと交流を促すものにシフトし、セレンディピティ(運をつかむ能力)やシンクロニシティ共時性)を誘発させるでしょう。

 

私たちの将来を変えるもう一つの大きな要因は、これから導入される5Gです。4Gと比較してインターネットへの接続が、100倍速くなります。

 

世界の人口は2050年には98億人に達すると予測されており、現在よりも30%多くなります。これは世界的に食料生産に多大なプレッシャーをかけます

 

・課題を解決する一つのソリューションは、畑ではなく、研究所内での農業です。すでに知られているようにマイクロバイオーム(微生物)により農業も大きく変わるでしょう。

 

・選挙とガバナンスは、ブロックチェーンを使ったモデルに移行する可能性があります。ソーシャルメディアは、人々の投票行動に、さらに強い影響を与えます。国家は特定のイデオロギーに基づいて都市国家に分割されるかもしれません。人々が他人や社会のために良いことをすると、世界共通のデジタル通貨を受け取れるようなしくみが開発されているかもしれません。

 基本的には教育は無料になり、より将来のスキルに基づいたものになるでしょう。

 

・ロボットも私たちの日常生活の一部になります。人間よりも得意な分野は、ロボットに任せたほうがいいでしょう。

 

・日本には、経済や最新テクノロジーの分野だけでなく、他の国が学ぶことができるとても多くの強みがあります。安全、正確な交通インフラ、深い伝統を持つ食事、一体感を重んじる文化、他人に配慮し調和を保とうとする精神……。日本は世界中で最も文明化された先進国です

 

世界のトレンド

・低コストのセンサーは、差し迫った災害を予測するのにも役立ちます。地震津波の早期警報装置、および大気と水質の汚染、またはテロ攻撃を検出するセンサーなどです。

 

・私たちの日々の買い物スタイルや、お金の流れも変わってきています。世界中の多くの人々がワッツアップを介して送金しています。またウーバーも、独自の支払いシステムを作ろうとしています。また、銀行サービス業界のプレーヤーたちは、伝統的な銀行システムから新しいプラットホームに変えようとしています。

 

日本のトレンド

・結婚したことがない35歳から39歳の女性の割合は、1995年の約10%に対して、20年後の2015年には4分の1にも上っています。

 この変化は非常に顕著で、今や「おひとりさま」、特に独身女性に対応する企業が増えています。

 

・高齢人口は2025年に総人口の30%、2040年に35.3%を占めると予想しています。2040年に1971年から1974年に生まれた団塊ジュニアは、65歳かそれ以上になっています。

 

・首都圏では毎日約800万人が通勤しています。通勤には満員電車や道路渋滞などストレスが付きものですが、そんな状況を打破する転機として東京五輪を捉えている人もいます。

これは、テレワークを社会に定着させるチャンスです

 

・また自動運転車システムは、移動コストを劇的に削減してくれます。部品交換、ガソリン、メンテナンスのコストは大幅に減るでしょう。2030年には再生可能エネルギーがインフラを含めて一般的になっていて、超安価なバッテリーを使用すればコストをほぼセロに引き下げることも夢ではありません。旅行も手頃な価格で楽しめ、より公平なモビリティが提供されるはずです。

 

私が考える2030年の日本②

・指数関数的に発展するテクノロジーは、私たちに時間と空間の新しい概念を提供してくれます。遠隔で通信する能力により、多くの時間とお金を節約することができます。

 

少子高齢社会の様々な課題をクリアできれば、日本は優雅に年を重ねるのに最適な国の一つになり、他の国々にとってのロールモデルになるでしょう。快適な環境の中で幸せに年をとる方法を、他の国にシェアする

くの国では65歳以上の人口が20%を超えており、今後さらに多くの国がこの課題に直面することになります。日本は、この課題をチャンスに変える分野で世界をリードしているのです。私自身、これからも日本で年を重ね、成長し、変わり続けることが楽しみでなりません。

 

日本のトレンド

男性優位な社会

・「女性性/男性性」のスコアで日本は95を示していて、そこからわかることは、日本はスロバキアに次いで世界で2番目に男性優位な社会であるということです。一方、「集団主義/個人主義」のスコアでは日本は46で、これは穏やかな集団主義と言えます。個人間での競争的な行動はあまり見られない一方、グループ間では激しく競争しています。

 

長期指向

・「短期志向/長期志向」のスコアで日本は88を示していて、これは日本が長期指向な社会であることを示しています。日本人は、自分の人生を、人類の長い歴史の中の一瞬だと見なしているのです。

 

不確実さの回避

・「不確実性の回避」のスコアが日本は92で、世界で最も不確実性を嫌う国の一つであることを示しています。これは、日本が地震津波、火山の噴火、台風などの自然災害に絶えず脅かされている事実も関係しているのではないでしょうか。

 

個人主義

・日本は「集団主義/個人主義」のスコアが46で、集団主義の傾向がやや強い文化であるといえます。実際、個人の意見よりも集団の調和を重んじ、人々は面目を失うことに対する強い「恥」の感覚を持っています。

 

パワーディスタンス

・日本は「権力格差」のスコア54で、階層社会とそうでない社会のちょうど真ん中に位置しています。日本人は階層の中でのポジションを常に意識し、それに従って行動します。

 

気ままさ

・日本は「放縦/抑制」のスコアが42で、自制の文化を持っています。充足的な社会とは対照的に、抑制的な社会は余暇をあまり重視せず、欲求をコントロールすることをよしとします。

 

・調査によると、労働者の需要は2030年には7073万人、失業者を除くと6429万人に達し、賃金は2017年から2030年にかけて14%上昇すると予測されています。これを受けて中央大学教授の阿部正浩氏は、「予想通りに賃金が上昇しないと、労働力不足が1000万人に達する可能性がある」と述べています。

 

・日本の若者については、こんな悲しい数字もあります。2018年に自殺した20歳未満の人の総数は、前年比で32人増えて599人となりました。他のすべての年齢層で自殺が減少する傾向が見られた、というのにです。ちなみに、日本の自殺者数は9年連続で481人減少し、2018年には2万849人となりましたが、20歳未満の自殺者数は1998年以来ほぼ横ばいです。

 2018年12月、内閣府は40歳から64歳までの人々を対象とした史上初の調査を行い、翌年3月に発表されたその結果によると、当該年齢層の約61万3000人がひきこもりであると考えられています。ひきこもりは、厚生労働省によると、少なくとも6か月連続して学校や職場に通うことなく自宅で孤立したままで、家族以外の人と交流することもめったにない状態と定義されています

 

私が考える2030年の日本③

・これからは2年から5年ごとに仕事を変えることが普通になるでしょう。実際に、3年以内に転職する新卒者の数は急激に増えています。企業にとっての課題は、この人材競争の中でどのように優れた才能を維持するかです。

 全国で800万を超える空き物件とともに、徐々になくなりつつある農村地域についてはどうしたらよいでしょうか。

 日本は多くの点でこれらの問題の解決策を理解しており、良いアイデアとそれを実行する上での専門知識を持っています。ですから、間違いを恐れず、変化を起こし、リスクを冒すことのできる必要性が認識されていることは明らかです。

 

・残念ながら今の日本には、21世紀に必要とされる教育を提供している学校や教育プログラムがほとんどありません。その結果、学生が習得するスキルと、社会人として成功するために必要なスキルとの間には大きなギャップがあります。親や教師が経験してきた教育方法は、指数関数的に変化する世界では、もはや有効なものではないのです。

 

シンギュラリティの世界で、テクノロジーをどのように人生に活用できるのでしょうか?

テクノロジーの負の面にも目を向ける

レイ・カーツワイルは、2045年までにマシンの知能が人間の知能に匹敵するというシンギュラリティを予測しました。

 

日本特有のトレンド

・テクノロジーが人間と地球とのバランスに関する問題を解決したり、サポートするのは素晴らしいことです。こうした変化をさらに推進するためにも、私たちは自然と深くつながっていなければなりません。最近では、プライバシーの保護が大きな問題になってきています。

 

私が考える2030年の日本④

・クリエイティブな集合知のレベルは、テクノロジーによって急速に上がっています。また、5Gと、今後10年以内にインターネットに接続されるであろう全世界、そして日々進化するAIの融合は、世界の問題を解決する能力を、加速的に高める可能性を秘めています。

 

日本のトレンド

・日本がナンバーワンと聞くと、ほとんどの人が経済を思い浮かべます。スタンダードチャータード銀行が予測する日本のGDPは、2030年に3位から9位に落ちるとされています。これは重要なポイントに見えるかもしれませんが、実際はそうではありません。人はどれだけお金を持っているかだけで判断することはできないと言われますが、おそらく同じことが、国にも当てはまります。

 

・日本は社会や市民の健全性の総合スコアでもトップに立っています。具体的には、平均余命の長さ、読み書き能力の高さから、乳児死亡率、殺人件数、10代での出生率、肥満率、薬物とアルコール依存症の低さに至るまで、社会問題の主な要因に関する集計データは、世界で最も良い結果になっています。

 

・「特に経済と社会のパフォーマンスの『質』を測定する場合、日本がナンバーワンであることは、経験的に正しいのです。そして社会の流動性や所得の平等、そして社会の健全性が、経済成長のための経済成長や高い株価よりも、社会にとってそれほど重要ではない、と主張するのは困難です」

 

・ニューヨークに拠点を置く米国のコンサルティング会社IPGが5年ごとに行っている国家ブランドインデックスランキング調査でも、日本はナンバーワンにランクされており、2014年から引き続き1番の地位を維持しています。日本に続いてノルウェー、スイス、スウェーデンフィンランド、ドイツ、デンマークがありますが、これらはすべて北ヨーロッパの国々です。

 

私が考える2030年の日本⑤

・日本は既存の製品やサービスを改善していく素晴らしい力を持っています。これは日本の強みであり、今後も中心的な戦略として焦点を当て続けるべきです。

 

・日本の鍵となる能力は、正確さ、完璧さ、そして海外からやって来るものに付加価値を加えることです。プロトタイピング、コンセプトの実証、そしてグローバル展開について考えることは、多くの日本企業のマインドセットにありません。完璧を目指して創造することは、今も昔も職人気質として大事です。職人の考え方を核とするマインドセットとして取り戻すことは、前進するための重要な要素です。

 

2030年に向けて、私たちがとるべき戦略とは

・私が日本に住むようになり、よく思うことの一つが、日本人の自己肯定感がとても低いことです。仕事面での自信も、調査対象国の中で最も低いというデータもあります。

 

・令和の時代が始まったばかりの今は、日本人の行動の基準となるような新しいガイドラインやルール、フレームワークを新しく定義する最高のタイミングです。折しも先日、126代目の新天皇即位の礼が行われました。日本の皇室は紀元前660年から2600年以上続く、世界最長の歴史を誇る王室です。しかも直系一族で継承され、その次に古い王室が1000年続くデンマーク王室と言われています。これは驚くべきことです。

 

日本が変わるための戦略の一つは、制定以来変わっていない憲法を変えることです。日本が世界一であるために、政府のルールに従うことで変化が現実のものとなるでしょう。

 

国家がとるべき戦略

オリンピック後の重要な戦略は、小さなサイロを壊し、世界の問題を解決するためにクリエイティブな集合知を増やし続け、世界の他の国々のためのロールモデルとして発展することです

 国会における女性議員数の指標は、国際的に見てもともと低い順位ではありますが、すべての領域で改善しています。日本は、高等教育への就学率がほぼ男女平等になる傾向が続いており、最終的には学歴の男女格差は完全に埋まるとされています。

 

日本の都心部に住む20代のうち、10人に1人が外国籍で、これは国の労働人口の急速に変化するプロファイルを反映しています。2019年6月末時点で、この国の非日本人居住者の人口は前年より3.6%増加して、過去最高の282万9416人となっています。また、彼らの多くは東京に住んでいます。

 ある程度日本語が話せる人だけを日本に受け入れるのはなぜでしょうか。英語は世界的に使われる言語であり、日本で働くためにビザを発給するための良い基準になると考えられないでしょうか。英語を話すための最良の1つは、英語を話す人と英語を使って仕事をすることです。

 

高齢社会における戦略

・今後ますます、高齢化の現実を受け入れる必要があります。これからの高齢化の考え方や高齢者のニーズと能力の変化を反映するために、制度、そして公共政策の調整が必要です。それはすなわち高齢者への投資を意味し、それによって高齢者は社会から学び、社会に貢献し続けることができます。具体的には、高齢労働者の参加を促進するための雇用制度の見直しや、高齢者のニーズをより満たすための年金と医療制度などです。

 

組織がとるべき戦略

「1から100」を生み出せる組織へ

・ほとんどの日本企業は、現時点では戦略を成功裏に実行する準備ができていないか、戦略を実行する方法を知りません。

 組織が将来の課題に対処するための戦略には、グローバル競争の受け入れ、既存の組織の破壊、新しく必要なスキルの理解と習得、データを屈指した分析、イノベーションと機敏な変化の文化、人間中心の設計、高レベルのクリエイティブな集団知が含まれます。

 

ウィメノクスとダイバーシティ

・1999年に最初にウィメノミクス・レポートが出されて以来、日本は米国とヨーロッパを超える記録的な女性労働参加(71%)、寛大な育児休暇給付、ジェンダーの透明性向上、そして労働改革が進んでいます。私たちは現在、200万人以上の女性の雇用があります。女性の労働参画率は67%に達し、日本で史上最高を記録し、米国よりも高くなっています。

 しかしグローバル男女格差レポート2018において、日本は世界で149か国のうち110位にランクされています。これは、先進国の中でも最も低い順位です。

 改善すべき分野には、女性リーダーの不足、男女間の賃金格差、柔軟な労働契約、税制上の不安、不十分な介護能力、および無意識のバイアスなどがあります。ただし、それを改善し続けることはとても意味のあることです。具体的には、男女間の雇用格差を埋めることで日本のGDPを10%上昇させることができ、さらに女性と男性の労働時間の比率がOECD並みに上昇すれば、GDPの上昇はさらに15%拡大すると見られています。

 

求められる人事制度の改革

・企業のマインドも変わる必要があるでしょう。日本企業の多くの人事部門は、変化に対してかなり保守的です。人事部が持つ影響力は、ごくわずかなものから、会社全体に対するものまで様々です。ほとんどの人事部門は将来必要なスキルについて明確な理解をしていませんが、将来を見すえた人材作りが急務です。社員が何をして何をしていないか、評価にきちんと反映されることが大事です。不確定な未来に向き合うために、どのように人材を作っていくべきでしょうか。

 会社では、少なくとも20年の経験を持つような上司が定年退職に向けたエスカレーターに乗っており、若い世代は順番を待つように言われています

 

毎日新聞社は、50歳代の社員に早期退職を促し、67人の幹部(部長職とその経験者)がそれに応じて早期退職することが明らかになりました。終身雇用制度が根強く残る大手企業が「じゃまオジ」(邪魔なおじさん社員)対策に踏み出したことは、日本企業の体制の変革を語るうえで非常に象徴的です。

 

オフィス環境の変革

・将来のスキルを育てるためには、新しいものを一緒に創造するような職場環境を作る必要があります。新しいことにチャレンジしたり、探索したりするための実験室のような空間です。クリエイティブな集合知と労働環境のレベルを上げるために、他の人とのつながる時間や場所をつくることは、とても重要です。

 日本企業の職場は、人口密度が高く、書類が山積みで、サイロ化された(地下貯蔵庫のような)環境が多く見られますが、今ではオープンアドレスで、クールで快適なスペースを持つオフィス環境が流行り始めています。

 

「7」のパワーを使った創造的共創ラボ

・最高レベルのクリエイティブな集合知を実現するような組織におけるコミュニティは、どのように育成できるでしょうか。「7」をキーワードにした次の7つの項目は、私が考える、そうした創造的なラボに欠かせない要素です。

 

7つの原則

・目的意識を持った遊び心と情熱/試作品/6つのプログラム(シンプルさ、予想外、具体性、アイデアの信頼性、感情、ストーリー)のこだわり/人の力/データの力/プラットホーム/完成度

 

7種類のプロトタイプ

・水平/垂直/ビデオ/ラピッド/ワイヤーフレーム/アニメーション/シュミュレーション

 

7つの指数関数的なツール

クラウドソーシング/クラウドファンディング/インセンティブコンペ/デジタル通貨/将来予測/デザイン思考/バーチャルリアリティー

 

7つのプロセス

・デザイン/科学/情報/プロジェクト/リスク管理/マッピング/プロトタイピング

 

7つの感覚

・見る/聞く/匂う/触る/味を感じる/動く/バランスをとる

 

7つのアクティビティ

VR(360度ビデオ作成)/五感/バイオテクノロジー/ロボット/IoT/デジタル/low-FIプロトタイプ

 

7種類の出力方法

・プロジェクト/プロトタイプ/ポートフォリオ/プレイブック/目的/情熱/計画

 

階層の多さ、サイロ型の組織システム、従業員の評価、予算配分によって、日本の会社は素早く動けなくなっています。トレンドになりつつある戦略の一つは、経営陣に直接働きかけるチームを作ることです。

 このチームは、自社がどのように創造的破壊(ディスラプション)を生み出せるのかをリスク分析するべきですが、より重要なのは、将来のビジネスのために組織自体をどうディスラプトするかです。新しいことを試したり、プロトタイプを作ったり、実験したり、探求したりしながら、各自が自由に夢に挑戦することができるチームです。

 

「VUCA」の世界をどう生き抜くか

・未来を創造するためには、私たちの既存の知識と専門知識と、コンセプトの実証が必要です。私たちが何かを創造し続けることで、未来は実現し始めます。人生のあらゆるタイミングで、パイロットプログラムやプロトタイプを作り始めましょう。そして、戦略とその実行方法について慎重に検討する必要があります。

 私たちは今、「VUCA」の世界にいます。これはVolatility(

変動制)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)を組み合わせた概念で、「予測不可能な状況」を意味します

 想像力と創造性を調和させながら素早く動き、何度もコンセプト検証やプロトタイピングを繰り返して、課題を解決する必要があります。

 

個人がとるべき戦略

道徳教育の強化

2020年に必要なトップ10のスキルとは

「複雑な問題解決」「クリティカルシンキング」「創造性」「人材管理」「他人との調整」「感情的知性」「判断と意思決定」「サービスオリエンテーション」「ネゴシエーション」「認知の柔軟性」

 以上は、世界経済フォーラムで提唱された、2020年に必要とされるトップ10のスキルです。

 

未来を予測する最良の方法は、未来を創造することです

「日本が世界一であることは何ですか?

・私はソーシャルメディアに「日本が世界一であることは何ですか?」という質問を投稿してみました。根拠となる具体的なデータがないものも多いですが、50以上の回答がありました。

 コスプレ、おもてなし、忍耐と思慮深さ、他人への思いやり、ミシュランガイド東京に掲載されているレストラン、交通機関、クリエイティブな広告、アグレッシブな高校サッカー、一人当たりの新聞購読数、出版されている雑誌数、100歳以上の人口、家族を持つ成人男性の割合、100年以上続く企業の数、一人当たりのスリッパの数、傘、二代目の国会議員の割合。

 

・また、企業の総数に対する中小企業の割合、指先でカッコよくペンを回転させることができる人の数、利便性とカスタマーサービスの質、最高のウィスキー、安全性、時間の正確さ、公共の場所での授乳室、細部へのこだわり、清潔さ、レストランやカフェでのトイレの装飾、入浴文化、コンビニエンスストア、学校で学生に清掃を指導すること、順序よく昼食を提供すること、そして書道教室があること。

 また、こんな回答もありました。郵便サービス、引っ越しサービス、小包配達、インターネットインフラ、公共交通機関、高齢者への尊敬、警察と平和的に共存する組織犯罪、銃や凶悪犯罪のなさ、8月の花火、テストステロンに支配される男性が最も少ない、欧米の多くの男性よりもはるかに高い寛容性と自制心、スマホを見ながらでも女性が夜に一人で安全に歩けること、他の人々を尊重すること、トイレの技術、食品の包装、都市の美観、マンガ、寿司、禅の心……。

 あなたの答えもぜひ聞かせてください。

 

私たちの運命を守るのは星ではなく、私たち自身です