日本は津波による大きな被害をうけるだろう UFOアガルタのシャンバラ 

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武漢ウイルスの前にアジアをどん底に叩き落した「SARS」も中国発である。また中国国内でとどまってパンデミックとならなかった奇病などは枚挙に暇がない。中国は経済大国ではなく、疫病大国なのだ。(1)

 

 

『バイデン大統領が世界を破滅させる』

親中に傾く米国と日本に迫る危機

宮崎正弘  徳間書店   2020/12/19

 

 

 

「暗黒の4年」が始まる

消去法で選ばれた男

・世界的に感染が拡がり未曽有の疫病災害となったが、当時の情勢から判断して、チャイナ・ウイルスがなければトランプの圧勝となるはずだった。それというのも「武漢コロナ」以前までジョー・バイデン泡沫候補にすぎなかったのだから。

 

大戦末期と酷似

舌の根の乾かぬうちに、もううそをつく、世界では「暗黒の4年」がこれから始まるのではないかと筆者は考えている。いやそれどころか、バイデン政権が自由世界そのものを破滅に導いてしまうのではないかという危惧さえも抱いている。 その「バイデン・ショック」が日本を揺らすことは間違いない。南シナ海では力による現状変更という前科をもつ中国は、太平洋進出へのドス黒い欲望を隠そうとしていない。バイデン新大統領の誕生は、日本が中国に侵略される危機的状況ともいえるのだ。

 

ジョー・バイデンの履歴書

・その後、バイデンは36年の長期にわたって上院議員を務めた。議員歴が長いだけが取り柄で、ほかにこれといった政治的業績は聞いたことがない。ただし、ワシントンという特殊な政治都市の雰囲気、その社会での遊泳術は心得ている。

 アメリカ議会議員はシニオリティ(先任権の意味で、議会においては当選回数による序列)で部会の委員長を務めるが、日本の国会と異なり「委員長」は大きな権限をもつ。法案審議をするか、しないかも委員長の裁断によるの、バイデンは上院の外交委員長を務めて、知らないうちに議会の重鎮となっていった。

 

既成事実を積み上げる

・2020年のアメリカ大統領選挙アメリカ憲政史上でも未曽有となる混戦、乱戦となったが、開票作業についても膠着状況が続いた。開票から数時間はトランプの圧倒的な優勢で進んだが、後半に入ると激戦州でバイデンが逆転する現象が起こった。

 

トランプ敗北を喜ぶ者たち

・しかしトランプ敗北によってもっとも高笑いしたのは、米国内で「反トランプ」策謀を巧妙に続けてきたディープステート(影の政府)だ。

 この「ディープステート」という用語はトルコでつくられたもので、諜報機関、軍事、治安、司法、組織犯罪の高レベルの要素で構成されるシステムであるとされる。

 

・選挙によって選ばれるワシントンが、市民にとって「見える政府」であるのに対して、ロフグレンはアメリカ国内のディープステートを、

選挙という正式な政治プロセスを通じて表明された有権者の同意に関係なく、アメリカを効果的に統治することができる政府機関と、トップレベルの金融および産業の一部企業とのハイブリッドな協力体制を意味する

 としている。トランプ政権では「ディープステート」がトランプを弱体化させたい民主党寄りの官僚の略記として使用された。ロフグレン的な意味でも、トランプ的な意味でも「ディープステート」にとって「居眠りジョー」は「操り人形」で、その「操り人形」を「操る」ためにトランプ政権成立前から動いていた。

 

ポピュリズムを扇動したメディア

アメリカのメディアもまた「ディープステート」の一角だ。ほとんどがリベラルで民主党支持だから、その書き方は最初からバイデンの応援どころか「当選確実」というトーンで、報道の公平性からはほど遠い有様だった。

 

・このことで予測できるのは、バイデン政権が誕生しても、民主党の思いどおりに政治が実践できないということである。外交、軍事、予算を握る上院で共和党が辛うじて多数派を獲得するため、多くの法案成立は困難になるだろう。

 

・バイデン時代が訪れることで、日本にとっての最大の問題は米中関係がどうなるかである。オバマ時代を考えればバイデン外交は親中、反ロシアになることが濃厚だ。投票日を目前にして明らかにされた息子ハンター・バイデンの醜聞は、リベラルなメディアが大火事になる前に「報じない権利」をふんだんに利用して揉み消した。

 

無知日にして反日

オバマと中国の蜜月関係は有名で、異母弟は中国政府が新たな金融センターにしようと力を入れている深圳市のイメージ大使だ。また2020年6月には、バイデンがペンシルベニア大学傘下に設立した外交公共関係の団体ペン・バイデン・センターが、中国からの数千万ドルの寄付金を公開しなかったことが明らかになった。

 

・訳せば、「日本が核兵器を持てないように、われわれが日本国憲法を書いたことをトランプは知らないのか? 彼はどこの学校にいたんだ? この判断力が欠如した人物を信用できる人間はない」ということになる。

 そもそも非核3原則は憲法条文ではない。長く外交畑を歩いてきたにもかかわらず、バイデンは驚くほど日本に無知であり、かつ反日的だ。

 いくらバイデン本人と取り巻きが中国とズブズブだからといって、ワシントンの政治は「中国は仮想敵国」という方向で収斂している。そのワシントン遊泳術にだけは長けたバイデンだが、いくら反日的だからといって、中国との防波堤になる日本を敵にまわすような選択をすることは考えにくい。

 

ハンター・バイデン・スキャンダル

・バイデンのアキレス腱といえるのが、息子、ハンターだ。

 大きく二つ、金銭についての爆弾がある。一つがウクライナ、もう一つが中国についてである。

 ハンターは2012年から米海軍に入隊して予備役将校に就いていたが、翌2013年にコカインの薬物検査で陽性反応が出て除隊処分を受けている。

 

・ハンターは、オバマ政権の国務長官ジョン・ケリーの義理の息子で、ケチャップで有名なハインツの御曹司であるクリストファー・ハインツと大学時代から知人であり、そのハインツの大学時代の友人のデポン・アーチャーと3人で、2009年にローズモント・セネカ・パートナーズを設立している。

 以降、3人でつるみ、父親の威光を使ってビジネスに腐心していた。

 

・またバイデン訪中から12日後に、上海で「渤海華美股権投資基金管理有限公司(BHRパートナーズ)」というファンドが法人登記されている。このBHRパートナーズの株をハンターは10%保有し、上海での登記当初から取締役を務めている。

 

・また、前出のデポンはウクライナでビジネスをしたことをきっかけに、ウクライナの天然民間ガス会社、ブリズマの共同設立者ミコラ・ズロチェフスキーと接点をもつ。2014年にデボンがブリズマの取締役に就任すると、同年にはハンターも同社の取締役に就任。

 

・その2019年に発生した「ウクライナ危機・ウクライナ東部紛争」に、バイデンが積極的に関与したのはこの利権があったためだ。クリミア危機はロシアの勝利に終わり、アメリカはこの失敗を挽回しようとロシアに強力な経済制裁を発動し、ロシアをG8から追放した。

 父、バイデンがカネでアメリカの外交を売ったことについては疑惑のままとされてきた。ところが2020年アメリカ大統領選挙の投開票直前の2020年10月20日、「ニューヨーク・ポスト」がハンターが所有していたパソコンのハードディスクの内容を公開した。パソコンは2019年4月にバイデンの出身地であるデラウェア州の修理店に持ち込まれたものだった。

 

ところが、この大スキャンダルを、ほとんどのメディアは事実関係が不明であることを理由に報道しなかった。SNSでも同様の理由で、ユーザーの書き込みが削除されるなどした。だが、トランプに同様の疑惑がもちあがれば「事実関係が不明」でありながら報じつづけられ、SNSは大炎上する。

 

ゴマすりに失敗すれば企業は例外なくつぶされる

・孫大牛という中国人実業家がいる。ソフトバンクグループCEOの孫正義と姻戚関係はない。孫大牛は日本では無名だが、中国では飛び抜けて著名な実業家である。

 孫大牛は貧困から身を起こし、小規模な養鶏事業に着手、やがて牛、豚、養殖産業から、観光、医療にも進出し、グループの従業員は約9000人。

 無名の農民から出世したのだから庶民の尊敬を集める。

 ところが民間の成功者ほど中国共産党にとってうとましい存在はない。

 

・だからといって、こうした集団が、民間企業の合理的で効率的な経営を真似ることはない。代わりにうとましく嫉妬し、あげくにつぶそうとするのが、共産主義の常道的なやり方だ共産党になびき、常に忠誠を誓い、幹部に賄賂を届ける民間企業なら重宝もされる。だが、歯に衣を着せずに共産党的な非効率経営をちょっとでも批判すると逮捕されるのだ。

 庶民の英雄だった孫大牛も、このような共産主義の被害にあうことになった。共産党批判をネットで行っただけで、6カ月の営業停止と罰金1万5000元の処分を受けたのだ。2020年5月には、クラウドファンディングの農村版ともいえる「講」形式で新事業展開の資金を農民から集めようとしたところ、違法だと難癖をつけられ逮捕されたのである。

 

こうやってつぶされた民間企業は山のようにあるが、アリババとて当初は江沢民胡錦濤政権にさんざんゴマをすって大きくなったのである。大連の実徳集団や幇達集団も、あるいは香港を拠点にして急成長をとげた明天証券も、権力者が代わりゴマすりのタイミングに失敗すると冤罪をでっち上げられる。唐突な会計検査、税務調査が入り、取り調べを経て全財産を没収されるのがパターンだ。

 

官製半導体バブルは早くも崩壊

・かように共産主義社会での「健全な資本主義経営」は難しいものだが、再び共産主義的振興策の顛末を眺めてみよう。

 米国の制裁を受けたファーウェイがインテルクアルコムばかりか台湾のTSMCからも半導体の供給を受けられなくなったため、中国国内半導体メーカーであるSMICがその代替供給企業となった。

 

・2020年12月の時点でSMICが製造している半導体は、よくても一世代前のもの、多くが二世代前の半導体だ。これまで最先端の半導体については輸入に頼っていて、中国が年間に外国から輸入してきた半導体の総額は約3000億ドルに達していたサプライヤーで潤った筆頭は台湾のTSMCだが、米国の制裁以後は、中国企業への供給もぷっつんと切らして、TSMCの軍事部門の半導体工場はアメリカへ移る。

 

・中国政府による半導体バブルは早くも崩壊しているのが現実だ。この米中激突の半導体戦争が大きく影響して、日本では2020年9月28日に、キオクシアが10月6日に予定していた新規株式上場を見送った。

 米中激突の衝撃波は日本にも襲いかかっている。日本企業への影響はかなり深刻で、問題は半導体そのものよりも半導体製造装置にある。

 

・しかしバイデン時代に突入してどうなるのか。バイデンはトランプの行った中国への関税政策の「一部見直し」を公約していた。その「一部」がどの規模になるのかはいまだわからない。バイデンは息子、ハンターの金銭スキャンダルというアキレス腱を中国に握られている

 

・日本政府は半導体産業を「産業のコメ」として、旧通商産業省(MITI)が主導するかたちで政府補助金と育成予算を出していた。アメリカが日本のMITIを蛇蝎のごとくに憎み、攻撃したのも昔の物語になった。日本はこのような大事なときに最先端産業分野に対して政府資金の効率的分配ができず、ますます技術力で台湾、韓国、そしてアメリカに水をあけられている。

 バイデン時代到来で、産業政策の抜本的見直しが喫緊の課題となっている。

 

中国国家統計局は「嘘の伏魔殿」

中国国家統計局が、「2020年第3四半期のGDP成長率が前年比4.9%に回復した」と、発表したのは2020年10月19日のことだ。戦時中の大本営発表に似て、信じてはいけない数字である。

 

しかし中国国家統計局なる部署は、何を隠そう「嘘の殿堂」だ。

 前局長の王保安は数字改竄の常習犯で、2016年1月下旬に突如失脚した。巨額の賄賂を受け取り、愛人と欧州への逃亡を企てて偽名を使い分け、ファーストクラス4枚分の航空券を用意したうえ、偽パスポートを保有していた。すでに中国当局の監視対象となっていた王保安は、役所での会議を終えて車で逃亡寸前に逮捕された。愛人も空港で逮捕されたのだが、この事件は中国国家統計局がいかに腐りきった体質であるかを如実に物語っている。

 中国国家統計局による公式発表の裏面にある赤字の増大に関して、中国当局が覚知していないかといえば、そんなことはなく、ただ目をつぶってきただけだ。

 

失業者が溢れる「好景気」の不可解

・都市部の調査失業率が5.4%(2020年9月)という中国国家統計局による発表も、人工的に操作された「低すぎる」数字で信用に値しない。

 あまりにも現実と乖離しているとする根拠は大きく二つある。

 第一に、たとえば失業によって農村から都市部へ来ることを「出稼ぎ」として、「失業者数」に計上していない。このような潜在失業者は、低く見積もっても1億人を超えていると考えられている。

 第二に、新卒者の就労事情が悪化していることだ。

 2020年の中国の大学新卒は約874万人。脅威の数字だが、「まともな職」あるいは「希望する職」につけたのは3割前後しかおらず、残りの新卒者は中小零細、現場労働に散る。

 

・それでも職を得られたのは幸運であり、残りは詐欺行為や五毛幇に走る。五毛幇は日本のネットスラングで「五毛党」と呼ばれ、中国政府に有利な書き込みをすると1回ごとに報酬が5毛(約8円)もらえたことからこの名がついた。

 それでも20%が就活中、すなわち、「失業状態」である。この数字のうえに「海亀派」と呼ばれる海外からの帰国組が加わる。就労状況も悲惨なことになっている。

 

・2020年4月7日に日本政府が決定した「2020年度補正予算」にはコロナ禍を受けての経済対策が盛り込まれた。その一環として「サプライチェーン対策のための国内投資促進事業費補助金」として2200億円、「海外サプライチェーン多次元化等支援事業」として235億円が計上されている。

 マスクや手袋など医薬品を中国に依存していたことから、中国政府はコロナ禍を利用して「マスク外交」を始めた。予算内に「中国」を名指ししていないものの、影響力拡大のために平気で人命も利用するチャイナリスクの恐ろしさにようやく気がつき、脱中国を促すことが目的の費目だ。

 中国に進出した日本企業はその申し込みに殺到し、中国撤退第一陣として選ばれた87社に、574億円の移転補助金が出た。第二弾では、2020年7月末までに中国撤退を表明した日本企業は1670社。移転補助金の合計は1兆7600億円となる。

 

・将来の中国ビジネス展開にリスクと縮小が予測され、日本企業にも中国市場にとどまりつづけることが不安視されているのだ。一方で、トヨタを筆頭に70%の日本企業は中国にとどまるとしている。バイデン時代を迎えて、こうした日本企業が平穏でいられるかはわからない。

 

国有企業が相次いでデフォルトに

・2020年11月16日、中国の中央銀行にあたる中国人民銀行が、金融政策ツールの「MFL(中期貸出ファシリティ)」を通じて8000億元(12兆8000億円)を市場に緊急供給したと発表した。じわりと金利が上昇するほどの巨額投入である。

 理由は国有企業大手の連続的なデフォルトだ。日本のメディアは大きく報道しないので知らない人が多いけれども、中国では企業倒産が急増しているのである。

 たとえば、独BMWのパートナーである「華晨汽車」が、2020年10月23日にデフォルトに陥った。名車BMWも、こうなると評価に傷がつくだろう。

 

鳴くオウムを食べる

日本国内のメディアが引用のかたちで伝えている、「中国は好景気」という中国報道が信用できないことは明らかだ。

 実態として中国経済は断末魔に近い

 アメリカの制裁に対する駆け込み輸出入を行い、内需を喚起しても戻らなかった。2030年には4万キロメートルにすると豪語している中国の新幹線事業の現在までの累積債務は82兆円である。この一例だけではなく、嘘の伏魔殿が発表するGDPの真相はマイナスである。中国政府は株式と不動産相場を人工的に支え、銀行倒産を黙認しはじめた。

 とはいえ、筆者の読者の一人で中国と対峙している日本の防衛関係者から、「先生に中国がつぶれると繰り返していただけているのはとても励みになりますが、簡単につぶれてはくれないのです

 とこぼされたことがある。中国ではカネが不足すれば人民元を刷って「謎の資金」が国有企業に投入され、政府の命令により強制的にカネを循環させる。当然、経済の歪みが生まれるのだが、中国国家統計局を頂点とする「嘘の伏魔殿」が連なってそうした問題をなかったことにしてしまう。

 

・トランプ政権から始まった米中貿易戦争の象徴は、ファーウェイとZTEをアメリカ市場から排除したことだった。

 貿易戦争の第一幕は、高関税をかけあうことでサプライチェーンの改編が促された。第二幕は、5GとAIを巡るハイテク覇権争奪戦で、これによって大々的なスパイ駆除がなされた。そして、第三幕が金融戦争である。

 

・トランプの中国制裁は、中国に内在していた基本的な諸問題をより深刻化させた。

 第一に、かなり控えめに推測しても、中国が抱える債務残高が9900兆円に達している点だ。このうち何%が不良債権なのかは誰もわからない。

 第二に、中国政府は外貨準備について約3兆ドルを基準に前後していると主張しているが、実態はゼロに近いという点だ。

 第三に、対外債務が急速に不良債権化している点だ。

 

・第四に、地方政府が発行した債券のほとんどに対して、債務不履行の危機が迫っている点だ。

 

・第五に、「ドル建て社債」が償還を迎えているにもかかわらず、その返済が絶望的な状況にある点だ。

 

自宅に火を付けて焼け太りする放火犯

・中国不動産企業の黄昏もリアルに迫っていて、大手「恒大集団」の社債償還は絶望的になった。不動産開発会社「碧桂園」は82%、大手デベロッパー「万科集団」は76%と恐ろしい負債比率数字が並んでいる。

「第3四半期は4.9%成長、中国は『V字回復』」という中国政府の発表は真っ赤な嘘で、いわば政治宣伝だということがわかるだろう

 ところが、習近平は中国の状況を逆方向へ回天させている。香港国家安全維持法による「一国二制度」破壊で、香港の国際金融の自由都市としての価値は崩壊した。

 このことでドルによる起債、ドルの調達、ドル送金は今後ますます縮小し、香港から外資が逃げ出すだろう。ドル社債の起債も海外送金もできなくなると人民元はドルの交換ができなくなるが、その日は案外近いかもしれない。

 

中国共産党と悪性がん細胞の類似点

林健良『中国癌との最終戦争』(勉誠出版)によれば、現在のあらゆる疫病の元区は中国にある。不衛生、毒性の土壌、不潔な住民、毒素の強い食べ物、汚染された河川――とくに家畜と同居する生活習慣は、動物にしかかからないウイルスがヒトに感染するウイルスへと進化させる培地になる。この「天然の生物兵器生産工場」によって疫病を常に培養してきたうえ、それを諸外国へ輸出してきたのだ

 武漢ウイルスの前にアジアをどん底に叩き落した新型コロナウイルス「SARS」(重症急性呼吸器症候群)も中国発である。また中国国内でとどまってパンデミックとならなかった奇病などは枚挙に暇がない。

 中国は経済大国ではなく、疫病大国なのだ。

 著者の林健良氏は医師ゆえに医学の見地を取り入れながら、人類の敵である中国共産党がつくりつづけている生物兵器に関しての豊富な知識も持っている。

 がん細胞について林氏は、

・正常な細胞同士は、自分に必要な栄養だけを摂取するという共存共栄の秩序がある

・ところが、がん細胞はその共存共栄の考えをもたず、必要以上の栄養を摂取して他の細胞を押しのけて増殖する

・悪性であるがん細胞にも性質が良いものと悪いものがあるが、悪性であればあるほど増殖速度が速いため、周囲の正常な細胞を食い荒らしてさらに増殖を続ける

 と解説しながら、

 

・「自分だけが巨大化する癌細胞の略奪行為には際限がない。(いわば)軍拡、勢力拡大、資源戦争などに狂奔する

と説く。中国共産党が支配する中国の姿は凶悪ながんそのものということだ。米国は、この悪性がんを世界から取り除く決意をした。日本は悪性のがんの拡大にさえ、まだ気がついていない。凶悪ながん細胞である中国共産党がどのように世界に浸潤、転移していったのかを見てみよう。

 人民元という自国の通貨や、中国共産党がつくる社会を信用していないのは、他ならぬ共産党の幹部たちだ。そこで共産党の幹部は、アメリカで出産して子どもに米国籍を取らせたり、子女を欧米へ留学させたりする。中国共産党中央委員の直系親族の92%が欧米の国籍を所有している。中国の省部級幹部の子女のうち75%がイギリスの永住権あるいは米国籍を所有しており、孫の代になるとその91%が米国籍だ。

 

米政権の寄生虫たち

・政権が交代しても、このようなパンダ・ハガー寄生虫のごとくアメリカの中枢に食い込みつづけていたのだ。

 トランプはパンダを駆逐する方向に舵を切った。

 2020年10月1日、国土安全保障省傘下の市民権・移民局は、共産党全体主義の政党に所属する外国人の、アメリカでの永住権や国籍の取得の許可を認めないという新指針を発表した。

 

・2018年までの累計で、アメリカへ移住した中国人は250万人あまり。メキシコ、キューバに次ぐ第3位で、全移民の5.5%を占める。2018年単年度だけでも6万7000人の中国人がグリーンカードを取得した。ちなみに、グリーンカードを取得している中国人の総数は49万人と推定されている。

 当初、トランプ政権は「中国共産党員の『入国』を認めない」としていた。しかし、ビザ申請時のチェックで、共産党員を識別することは不可能だ。検討した結果、「移民を認めない」という方針に後退したものの、画期的な措置だと評価できる。

 

経済制裁」もパクった
・しかし、これまでにも中国は、あえて法律を成立させずにフィリピンからのバナナを税関でとめ置いて腐らせたり、日本にレアアース供給を中止したりした。オーストラリアの首相、モリソンが武漢ウイルスについての独立調査を求めて以来、中国はオーストラリアに嫌がらせを始めた。オーストラリア産の牛肉などを輸入停止にして豪産ワインに220%の関税をかけ、石炭を港湾に放置して通関させないようにしている。

 中国は「輸出入」を外交戦略の武器として、西側のアキレス腱をつき、貿易交渉を中国有利に押し戻す狙いがある。そのアキレス腱の代表格が「レアアース」だ。

 

バイデン時代に日本はどうする

21世紀型の地政学

地政学とは、大きく言えば地理と戦術の関係を明らかにして、戦争の準備と戦争のやり方を教える学問と言える。地政学は戦争準備が安定を支える抑止力となることを教える。

 

・この海洋戦略をいち早く理解したのがイギリスで、イギリスは7つの海のチョーク・ポイントを抑えるように各地に植民地をつくり覇権国となった。逆に、この海洋戦略を理解できなかったスペイン、オランダは後退した。

 第ニ次世界大戦後は、イギリスの覇権を継いだ米海軍が、空母の戦略的展開にチョーク・ポイントを利用している。

 

・「リムランド」は、マッキンダーが指摘した「ハートランド」を覆っている。すなわちスパイクマンは「ハートランド」を防衛するためには、「リムランド」を防衛しなければならないとした。またスパイクマンは戦争形態の変化から「エアパワー」の重要性も説いている。

 アメリカは、「リムランド」に位置する国と同盟関係を結んでいるが、このリムランド理論と「エアパワー」が今日のアメリカの国際戦略の基礎となっている。

 大陸国家である中国は、これまでの地政学とは無縁の存在だった。

 

「核」から「宇宙」へと移る地政学

しかし新たに戦場となっているのが、宇宙空間である

 偵察衛星、観測衛星、通信衛星気象衛星などおびただしい衛星が宇宙に浮かぶ。日本人が身近に感じているのは気象情報とグーグルの地図情報だろう。安全保障と直結しているのに、日本人の多くは国家の防衛と宇宙を結びつけて考えないのだ。

 

ここまで状況が激変すると、マハンもマッキンダーもスパイクスマンも古典的地政学となる。いずれ新たに宇宙地政学が考案されるだろう。

 実際に中国の戦略は既存の陸海軍戦力で出遅れた軍事劣勢を、いきなり宇宙で挽回しようとする方向に傾いている。

 中国は国を挙げた軍事力躍進という富国強兵政策によって、短期間でキラー衛星の実験に成功した。つまり英米EU、日本が打ち上げている衛星を打ち落とし、通信機能を無効にできるというパワーを手に入れたのだ。

 

いずれサイバー空間の地政学も生まれるだろう

 日本がこの技術的優位を交渉とつなぐ武器として外交に活かせる知恵があれば、またまだ大国の一員として振る舞えることは可能だが、現代に日本人はそうした発想さえ浮かばないのである。

 

伝統を守る重要性

・日本人は戦後民主主義教育によって共同体意識を久しく忘れてきた。我だけが良く、他人は放置して顧みないというエゴイズムが間違いであることに気がついているだろうか。人のために生きるという意味は、戦いを避ける、争いごとを治めるということなのである。

 

15世紀なかばからスペインは南米を征服しはじめたが、南米ではスペインがもちこんだ疫病によってばたばたと先住民族は死んだ。その恐怖が語り継がれて、都会からきた部外者が疫病を運んでくると信じている。麻薬密売の取り締まりが主任務だった地元警察は、外部の侵入者を防ぐために村の入り口にバリケードを築き、出入りを入念に警戒した。

 鎖国をしてでも伝統を守る決意を示したのだ。

 

バイデン時代にあるべき日本人のあり方

・ここまでバイデンの人柄、政権に関与する人間、その思想、過去などについて記述してきた。そのバイデンが率いるアメリカとの絆をさらに強く、さらに深めようとする発想は、日本から文化の独自性を守るという発想を失うことと同じである。「バイデンのアメリカは、いかなる世界秩序をもたらしてくれるのか」と期待する言葉がメディアに踊るが、それは「期待」という名の他律的な発想、すなわち無責任な他力本願だ。

 常に情勢の変化に対応するしか能のない政治と、アメリカの定めたルールを疑いもなく受け入れつづけてきた戦後の日本にあって、いまこそ古来あったはずの日本的自立性が求められているのである

 

・非営利法人の「言論NPO」が実施した「第16回日中共世論調査」の結果が、2020年11月17日に発表された。実に90%の日本人が中国にネガティブな印象を抱き、「好ましくない」と回答しているのだ。同じ設問で中国人に調査をした結果、日本を好ましくないと回答したのは52.9%だった。

 この、中国を好ましくないとする世論調査は過去20年近く高止まりしたままで、2005年の反日暴動以降、ほとんど変化がない。

 

・この路線を踏襲する習近平は、「いつでも戦争ができる準備をせよ」と軍に命じつつ、外交的には「中国の平和路線」と矛盾したことを平気でうそぶき、権力を固めている。

 いったい、この政治体制のどこにマルクスの革命理論があるのか

 ところが、それでも日本では政財官界をあげて中国との友好関係を維持し、これからも発展させることが重要だとしている。与党と公明党の連立政権は中国の独裁者、習近平国賓で来日させようと画策し、また財界の多くは中国が日本の貿易相手のナンバーワンであるとする。

 

・「中国はすべての人間を犠牲にしてしまっているのです。国家資本主義は民主主義的資本主義よりも有効です。しかし、文化的にもイデオロギー的にもこの2つのシステムは水と油です」