日本は津波による大きな被害をうけるだろう UFOアガルタのシャンバラ 

コンタクティやチャネラーの情報を集めています。森羅万象も!UFOは、人類の歴史が始まって以来、最も重要な現象といわれます。

5次元の意識は万物の製造元。個人の意識は5次元の巨大なスーパーコンピュータによってプログラミングされた情報で、それが脳に組み込まれている。(3)

 

自分を「気配」に変えると第六感が覚醒する

・意識は肉体の外にあるということを認識すること。そしていまは肉体に閉じ込められている意識を肉体の枠からはずす訓練をすること。そうすれば、意識本来の力が発揮できます。三次元の世界でいうところの第六感が覚醒するのです。

 しかしいうのは簡単ですが、実行するのは容易ではありません。私も臨死の状態のときだけしか、意識を肉体から切り離すことができませんでした。

 

波動を使う未来の医療

私は中国で体験した二度目の臨死体験で未来の医療を見てきました。そこでは波動を使った医療が行われていました

 人間をMRIのようにドーナツ型の機械に入れて、その人に固有の波動を浴びせます。すると薬を飲んだり、手術をしたりしなくても、健康が取り戻せるのです。

 波動とは物が振動することで起きる波のことです。すべての物質は振動しています。なぜなら物質を構成する原子の周りをつねに電子が回っているからです。

 

昔の人はすでに波動医療をおこなっていた ⁉

・波動を使う医療はじつは昔からありました。昔の占星術が波動を用いた医療に近いのです。いまでこそ、占星術はその人の生まれた日時で運勢や未来を予想する占いになってしまいましたが、もともとは高貴な人の医療に使われていたものです

 人は自分が誕生したときの星のエネルギーの影響を強く受けます。というのも、この地球には宇宙のあらゆる方角からさまざまなエネルギーが飛んで来て、細胞に影響を与えるからです。

 

彗星が地球にぶつかる日

じつは地球の危機はすぐそこに迫っている可能性があります。なぜなら100年後に、地球は巨大彗星と衝突するかもしれないからです

 1992年、私は130年間行方不明になっていたスウィフト・タットル彗星を再発見しました。この彗星は1862年アメリカのスウィフト・タットルさんという方が見つけたものです。

 しかしそれ以降、行方不明になってしまい、20世紀に入ってからも世界中の天文学者が必死に探していた彗星でした。私はその彗星を再発見した功績により、国際天文連合から火星近くにある小惑星に「KIUCHI」と命名されました。

 ちなみに彗星は発見者の名前がつけられるのがルールとして決まっていますが、小惑星は発見してもその人の名前がつくわけではありません。

 

もしスウィフト・タットル彗星の通過が10日遅れたと仮定しましょう。するとこの彗星は2126年の8月14~15日あたりに地球軌道からだいたい7万キロのところを通過することになります。

 地球と月までの距離が38万キロですから、かなりの近くを通過するわけです。それだけではありません。彗星自体の大きさはだいたい直径20キロメートルくらいですが、太陽から受けた熱量によって、周囲にガス状の塵がふわっと広がって、おたまじゃくしの頭のようなものができます。これを「コマ」といいます。コマから尾を引くように塵が広がって、いわゆるほうき星の形に見えるわけです。

 このコマの直径がだいたい40万キロ。ゆうに地球と月までを包んでしまうくらい大きさになります。

 

・しかし彗星のコマの部分が地球の大気圏に入ったら、そんな温度ではすみません。おそらく2000度くらいの高熱の塵や灰が地上に降り注ぐことになります。彗星が通り過ぎるまで2時間くらいはかかりますから、その間じゅう、地球には2000度の灼熱の火の玉がシャワーのごとく降り注ぎます。

 あらゆる生物は一たまりもなく死に絶えてしまうでしょう。地球という星がなくなることはありませんが、その表面は様相を変えてしまいます。ただもう荒涼たる死の世界が広がっているだけです。

 

宇宙ステーションは彗星の軌道をずらすためのもの

・これと同じようなことが1994年、木星でも起きています。木星にシューメーカー・レヴィ第9彗星と呼ばれる彗星が分裂しながら衝突したのです。彗星の大きさは直径1キロメートルぐらいです

 そんな小さな彗星でも、分裂した最初の1個が木星に衝突したとき、地球と同じくらいの大きさの火の玉があがりました。さらに次々と彗星のかけらが木星と衝突すると、そのたびに木星の表面に大きな波紋が広がり、木星全体が波を打ったのです。私はオーストラリアでその様子を観測しました。

 直径がたった1キロしかない彗星でも、これだけの衝撃があるのです。

スウィフト・タットル彗星は直径が20キロもあります。こんなものが地球とぶつかったら、と考えるだけでぞっとします。

 この危機をどうやって回避するのか。そのために1994年、日本で国際会議が開かれました。「世界将来世代京都フォーラム」です。彗星が地球と衝突しないようにするためには、彗星の軌道をずらすしかありません。

 その方法ですが、会議では核兵器を使う方法が検討されました。

 

・いまのところ、100年後に訪れる彗星との衝突を避ける希望はそれしかありません。いま、宇宙で宇宙ステーションを建造しているのは、そのためです宇宙ステーションから地球の環境の観測も行い、彗星が近づいたときは核兵器を曳航して、彗星の軌道上に設置することも検討されているようです。

 

私たちはゲームの中に生きるキャラクター>

・5次元の世界は「膨大な意識体」で満たされていて、無の状態です。そこには何もないので、ある意味とても退屈です。だからひずみが生まれました。そのひずみからできたのが、3次元の世界であり、私たち人間です。

 暇を持てあました人が退屈をまぎらそうとゲームを始めるように、3次元の世界も5次元の世界にわざとひずみをつくってできあがったといってもいいでしょう。

 

・私は、人間をテレビゲームの中のキャラクターと同じ存在だと思います。

 3次元=「5次元の世界によってつくられたゲームの世界」だとすると、私たち人間はゲームの中で役割を与えられたキャラクターです。一人ひとりがコンピューターゲームの中のキャラクターとして肉体を与えられ、ゲームの中の人生を生きているのかもしれません。

 そんなばかな、と思うかもしれませんが、3次元の世界から5次元の世界は見えないので、理解ができないだけです

 たとえば私たちコンピューターゲームをするときを考えてください。3次元に住む私たちが楽しむコンピューターゲームは2次元の世界でできています。

 

・ゲームの中で登場するキャラクターにはたくさんの試練が与えられます。あえて苦労が与えられるといってもいいでしょう。この「あえて」というところがポイントです。なぜ「あえて」なのかというと、そのほうがゲームは面白くなるからです。

 そしてゲームの中で、キャラクターの能力を最大限引き出してレベルを上げ、課題をクリアしていくのが、ゲームの楽しさになります。ゲームの中のキャラクターにしてみれば、生きる喜びになるわけです。

 私たちが5次元の世界のプログラミングによってつくられたゲームのキャラクターだとすると、キャラクターとは借りている肉体のことですから、私たちの役割は与えられたキャラクター(=肉体)の能力を最大限引き出すことになります。

 

人間が一番新参者であるわけは………

・私たちが生きる3次元の世界は、5次元の世界のひずみから生まれました。その目的は、変化や苦労を楽しむためです。

 3次元というゲームの世界で、いろいろなキャラクターが他を結び合いながら、試練を乗り越え、地球の環境を守っていくためのゲームを行っている。ゲームは難しくて、変化に富んでいるほうが面白くなるので、私たちの苦労や戦いがゲームの面白さになり、キャラクターである私たちにとっては生きる喜びになります。

 

・人間は生き物の中で一番最後に生まれたキャラクターです。つまり一番新参者です。なぜ一番最後に生まれたかというと、全体のバランスを整えるためです。

 

人間は過去三度、文明崩壊の危機に瀕している

・思い上がった人間は過去において3回、文明の破滅を体験しています。ゲームがリセットされているのです。

 最初の破滅はいまから1万5000年前。月が現れて、地球に大洪水をもたらしたときです。当時、人類は高度な文明を築いていました。その証拠が世界各地の古代遺跡に残された空飛ぶ飛行体の絵です。

 彼らはすでにUFOのような空中を浮遊する飛行体をつくりあげていたのだと思います。それらは複雑な機械ではなく、もしかしたら“念”のような意識の力で飛ばすものだったかもしれません。

 

・当然、ゲームのキャラクターとしての役割を果たさずに暴走を始めたわけですから、ゲームは一度リセットされます。最初のリセットは、月となる巨大な彗星が地球を襲い、大洪水が起きたときです。高度な文明は水没し、ほとんどの生き物は壊滅的な被害を受けました。

 

・現在、あちこちで目撃談があるUFOや宇宙人はもしかしたら、いまから1万5000年前に地球を脱出した高度な文明を持つ人間達の末裔かもしれません。そして、UFOに乗って生まれ故郷である地球をそっと見に来ている。そう考えると、宇宙人をUFOにも俄然、親近感が持てる気がします。

 

未確認飛行物体(UFO)は本当にあるのか?

・話は横道にそれますが、UFOの話が出たついでにお話ししておきます。じつは光学レンズを使って自分の目で天体観測をしている人間の間では、UFOが存在することはほぼ常識となっています。なぜなら、宇宙を観測していると、いやでもUFOを目撃してしまうことがあるからです。

 じつは私も過去に何度かUFOを目撃しています。それをいままで公にしてこなかったのは、ちまたに溢れるUFO目撃談やオカルト的な話と一緒にされたくなかったからです。

 

・「じつは私、見ちゃったんですよ。UFOを」と私がいうと、台長さんが身を乗り出して、「木内君も見たの? 僕も見たんだよな」というではありませんか。周りにいた人たちも「私も見ました」「僕も見ました」と次々に告白し始めるのです。

 皆、宇宙の専門家たちです。普通の望遠鏡ではおよびもつかないほど精巧な望遠鏡で、毎日宇宙を見ていますから、“見えてはいけないもの”が見えてしまうこともあります。でもこれをどうやって説明したらいいかわかりません。

 

・私自身が初めてUFOらしき存在に気がついたのは、航空自衛隊に勤務していた頃でした。あるとき政府機関からの依頼で、夜8時から10時までの2時間、日本中の空に飛行機をいっさい飛ばさない時間帯をつくったことがあります。それを一週間続けました。

 その間、レーダーは動かして、上空を飛行するものがあれば記録してくれという依頼だったと思います。すると、飛行機はいっさい飛行していない時間帯のはずなのに、飛行物体に関する情報が」たくさん集まるのです。

 

・レーダーに米粒のように写ったその物体は出雲あたりから出現し、仙台あたりまで飛行して、レーダーから消えました。

 なにより驚いたのはその速度です。ふつう出雲から仙台までだと、飛行機でかなりの速度で飛ばしても40分はかかります

 それをたった3分で、その物体は通過していました。速度を計算するとマッハ15くらいです。当時それだけの速度が出せるジェット戦闘機は地球上に存在していませんでした。

 飛行機でないとすると、考えられるのは隕石ですが、もし隕石なら放物線を描いて落下します。しかし私がレーダーでとらえたその物体は地球の表面に対して並行に飛行していました。

 これはUFO以外に考えられないと思いましたが、証明はできません。

 私は事実だけを上に報告したのですが、その後、上層部や政府機関がどんな扱いにしたのかは知るよしもありません。

 

航空自衛隊では、さらにこんなこともありました。あるとき、パイロットのヒアリング調査を実施したことがあったのですが、その中で「空を飛んでいるときに変わったことを見聞きしたら教えてほしい」という質問がありました。

 すると、さまざまな証言が寄せられたのです。たとえば5万フィートというかなりの上空を飛んでいるとき、飛行物体の編隊が頭上を飛んでいったとか、目の前を突っ切っていったという証言もありました。

 仲間うちでは「けっこうあるね。やっぱりUFOはいるんじゃない」という話になりましたが、こういう話はタブーになっているので、外にはほとんどもれません。調査内容はすべて上に送りましたが、その後は私は関与していないので、どういう評価になったのかはわかりません。

 

宇宙のかなたにある謎の宇宙ステーションを発見?

航空自衛隊をやめ、長野に戻って、本格的に彗星の捜索を始めてからは、何度か実際にUFOを目撃するようになりました。私たちが使う双眼鏡は直線距離で、30キロ先を飛ぶジェット旅客機の窓まで全部見ることが

できます。ですから、当然肉眼で見えるUFOなら、双眼鏡で見ると、窓の形状や回転運動まではっきりわかります。

 私が目撃したのは1994年のこと。お釜のような形をしたアダムスキー型でした。真ん中に窓がついていて、底の部分が回転しているのが双眼鏡を通してはっきりとわかりました。

 もう一つ目撃したのは、もっと遠くの宇宙にある不思議な光です。あるとき、いつものように山の上で新しい彗星を探しているときに、その光を見つけました。私の望遠鏡で覗くと、はるかかなたの宇宙で、点々と動いていく光があります。

 計算してみると、とんでもない距離を一瞬で移動していることになります。動きからして星ではないことは明白です。明らかに人工的につくられた何かだと思うのですが、それが何かはわかりません。

 あとで問い合わせてわかったのですが、私が不思議な光を見つけたのと同時刻に長野県の延山にある国立天文台でも、一定間隔で送られてくる奇妙な電波をキャッチしていたというのです。

 一体、あの光は何だったのでしょうか。私の想像では、おそらく宇宙人の宇宙ステーションのようなものではないでしょうか。今後、標高の高い場所に高性能の電波天文台をどんどんつくるようになれば、私が見た不思議な光の正体も解明されるのではないかと期待しています。

 UFOを信じない人たちは、よく人工衛星をUFOと間違えたのではないか、という指摘をします。しかし彗星捜索家であれば、そういうミスはおかしません。私たちは地球の周りを周回する人工衛星をすべて把握しています。新しい星を発見するということは、星と間違えやすい人工衛星に関して全部知っていないとできないことだからです。

 毎晩、いやというほど宇宙を見つめ続けてきた彗星捜索家だからこそ、もし彼らが星ではない何かを見つけたとしたら、未確認の飛行物体である確証は高いのです。

 一般の人たちがUFOと見間違うのは飛行機や金星です

 

みんなにびっくりされますが、天文学の世界では、写真よりスケッチが優先されます。写真はゴミが写り込んだり、ゴーストが出たりして、星のようなものに見えてしまうことがあります。でもスケッチなら、人間が両方の目でしっかり観察して書いているので、間違いがないという評価なのです。

 観察ノートも大事です。いまの若い人は面倒くさがってなんでもパソコンで打って記録してしまいますが、はしょってはいけません。

 

肥沃な土地が砂漠になり、二度目の破滅が訪れる

・人間が過去に3回、破滅したという話の続きです。

 最初の破滅は月が引き起こした大洪水により、もたらされました。人間が経験した二度目の破滅はいまから1万2000年前頃起きています

 人類は月の出現と大洪水による世界の破滅からようやく立ち直り、ふたたび原始時代のような生活から一歩一歩文明を築いていました。

 高度な文明が栄えていたはずなのに、なぜ原始時代からスタートするかというと、地球上に残ったのは、そのほとんどが飛行体で脱出できなかった一般庶民だったからです。

 さらに知識層が交じっていたとしても、大洪水によりすべての利器を失ったあとでは、彼らの知識を伝達することができなかったからです。

 

三度目の破滅で滅んだエジプト文明

・人間はふたたび原始的な生活を余儀なくされます。そして三度目の破滅はそれから3000年後に起こります。このときは宗教的な対立が破滅の引き金を引きました。

 

・ついには紀元前300年頃、アレキサンダー大王に征服され、クレオパトラの死をもって、事実上のエジプト王国終焉を迎えるのです。

 これが宗教対立による文明の破滅の3回目です。

 

自分の役割を見つける近道と一人一品持ち寄りシステム

・自分の役割を見つけるためには、自分をほめることが大切だと思います。私たちは小さい頃から、あまりに強制され、無理やり型にはめられることに慣れすぎてきました。自分の本来の役割や自分が本当にやりたかったことがわからなくなっています。

 だから自分で自分をほめてあげてください。

 

四度目の破滅は避けられるのか

スウィフト・タットル彗星

・いまから100年後には、私が再発見した「スウィフト・タットル彗星」が地球に衝突する危険性をはらみながら近づいてきます。人類は100年後にはその危機に立ち向かっていかなくてはなりません。

 どうすれば、この地球の環境を守って行けるでしょうか。

 

 
 

『ビジネスを揺るがす100のリスク』  日経BP総研2030展望

日経BP総研 編著  日経BP社     2018/10/25

 

 

 

リスクとは「目的に影響を与える不確実な何か」である。>

日経BP総研が選ぶ十大リスク

<2019年以降ビジネスパーソンが注意すべき10大リスク

ルール急変――国家や企業がビジネスのルールや条件を恣意的に変える

開発独裁優位――テクノロジー利用を遮二無二進めた国家が果実を得る

認証品争奪――違法な伐採や操業に無縁の産物を取り合う

社員大流出――人生百年論や五輪などを契機に永年勤続に見切り

新車販売不振――配車アプリと自動運転が共用を加速

中間層消滅――平均的な消費者などいなくなる

火葬渋滞――高齢化で多死社会、斎場や火葬場が大都市で不足

存在感ゼロ――ネットで検索しても企業名が上に出てこない

学習データ汚染――誤りが混入しAI(人工知能)が誤学習

リスクマネジメント形骸化――チャンスをつかめずリスクも回避できず

 

・リスクを識別する一助となることを目指し、本書はビジネスパーソンが注意すべきリスクを百件選び、解説する。中でも重要なものを「2019年以降ビジネスパーソンが注意すべき十大リスク」として表にまとめた。

 十件は「確実に来るリスク」であり、経営者や自治体の首長、事業部門の幹部、現場の担当者まで、すべてのビジネスパーソンは「自分や自分の組織にどう起こるか」「影響はどの程度か」と、ぜひ問うてみてほしい。

 リスクは不確実な何かだから「確実に来るリスク」という言い方は本来おかしいが、十件は「時期は特定できないが起こる」あるいは「すでに起きつつある」ものである。そして十件の影響の度合いはそれぞれの組織ごとに異なる。

 

・十大リスクの一つ、「ルール急変」は続発しつつある。米国は自動車関税を含め貿易のルールを恣意的に変えようとしており、受け入れる国もあれば対抗する国もある。EUは自域の優位確保を狙い、GDPR(一般データ保護規則)を策定、個人情報の域外移転を規制している。

 

・「開発独裁優位」は起きるかどうかまだ分からない。一党独裁の中国はITや遺伝子組み換えといったテクノロジーの利用をトップダウンかつ猛スピードで推し進めている。その結果、合議で物事を進める民主主義国家より優位に立てる、あるいはすでに立った、という見方がある。本当に優位に立ったとしたら、他の民主主義国家は大きな影響を受ける。

 

・いわゆる配車アプリと自動運転によって自動車の共用(シェアリング)が進み、「新車販売不振」が顕著になると指摘されている。配車アプリはすでに使われているが自動運転の普及はこれからである。新車販売不振がはっきりした場合、自動車産業は多大な悪影響を受けるが、シェアリングに伴う新ビジネスに取り組み、リスクをチャンスに変える企業も多数出てくるだろう。

 このように「これがリスクであり、こうすべきだ」と万人に向けて明解に言い切ることが難しい。前述した通り、リスクが厄介な所以である。

 

・一方、自然あるいは人間に関わる不確実性を「ESG」(環境・社会・ガバナンス)のリスクとして括り、第4章で説明する。ESGは企業や自治体が守るべき事柄の総称である。例えば、組織が取り扱う食料や材料は適法の伐採や操業によって得られたことを示す認証品でなければならない。一斉に各組織が調達に動いた場合、「認証品争奪」が起きかねない。環境問題には確実なことと不確実なことが混在しているが、しかるべき対応をしておかなければ悪影響を受ける危険があり、組織の評判まで落としてしまう。

 

・企業の経営や自治体の運営を考えると、人・自然のリスクとして「人財不足」の分野が、テクノロジー・人工物のリスクとして「自動運転」の分野が、それぞれ関連してくる。前者は「社員大流出」など人出不足や人の質に関するリスクである。

 

・組織の外側にある市場すなわち顧客についても当然、配慮しなければならない。人、すなわち消費者に注目して市場関連のリスクを検討し、「格差社会」という分類で総称した。「中間層消滅」に加え、「消費欲減退」「富裕層二分化」といったリスクが含まれる。

 

・さらに消費者が住む場所に注目してリスクを検討し、「都市スラム化」として分類した。人口集中、賃金格差、都市内地域格差、能力格差、AI(人工知能)などによる特定分野の無人化とそれによる失業などが絡み合う。斎場や火葬場が大都市で不足する「火葬渋滞」や「高騰ビルと座礁ビル」といった事態が懸念される。

 

・業種・業態、営利組織・非営利組織を問わず付いて回るのは情報の取り扱いである。本書では大きく二つ、組織内の人と組織外の人をつなぐコミュニケーションと、組織内におけるデータ利用に分けてみた。例えばネットで検索しても企業名が上位に出てこない「存在感ゼロ」、誤りが混入してAIが誤学習する「学習データ汚染」といったリスクが潜む。

 

・AI利用としたのはAIが注目されているからだが、AIやIoT、ビッグデータなどのIT利用を進めていく場合、不確実性が常に付いて回る。

 以上の九分野で取り上げたリスクの大半はビジネスとテクノロジーに関するもので、企業なら経営会議で議論し、手を打つことができる。

 百件に絞るにあたり、中国の海洋進出、朝鮮半島情勢、テロ拡散といった、地政学や政府が絡むカントリーリスクは割愛した南海トラフ地震津波、首都直下地震破局的噴火、パンデミック特定外来生物などの自然災害関連は第四章(ESG)などでいくつか触れたが、かなりの部分を省いた。

 半島情勢や2018年の日本を襲ったような地震、台風と大雨、酷暑といった自然の猛威はいずれもリスクだが、これらは発生時に緊急対応すべき危機管理の対象であり、リスクをチャンスに変えるマネジメントの対象とはみなしづらいと判断したからだ。

 

・九分野とは別に「リスクマネジメント形骸化」など、リスクマネジメント自体のリスクを百件に含めた。本書のまとめとして第十一章でリスクをチャンスにする方法を検討し、リスクマネジメントと危機管理を包含し、既知のリスクに加え、未知のリスクにも対処しうる「アサンプションマネジメント」を提案する。

 

<「(我々が未来について)試みうることは適切なリスクを探し、時にはつくり出し、不確実性を利用することだけである」>

・ゲームのルールが変わり、常識や前提をくつがえすリスクがしのびよっている。オープンイノベーションのような他の組織との協業を進めると共に、守るべきルールは守る。中期経営計画や成長戦略を作りっぱなしにするのではなく状況の変化に応じて見直す。必要な情報をパートナーと共有できるように組織を開くべき時に開き、閉じるべき時に閉じる。簡単ではないが、しなやかに動かなければならない。リスクマネジメントは組織や人を縛るものではなく、動かすためのものである。

 

ルール急変

どこから敵が現れるのか分からない

・オープン化の影響の一つはルールの急変である。世界がつながったため、新興勢力が新たなルールを持ち込むと、それがあっという間に広がってしまう。オープン化への反動として、グローバルな商取引ルールを一夜にして覆す意思決定を下す国家もある。

 米アマゾン・ドット・コムが参入することで事業領域のルールが変わってしまい、既存のプレーヤーが駆逐される。いわゆる「アマゾンエフェクト」はインターネットによって世界の消費者と生産者がつながったことによってもたらされた。リアルな書店、CDショップ、玩具店衣料品店などはアマゾンによって多大な打撃を受けた。アマゾンは次に薬局を狙い、さらに金融サービスに乗り出すのではないかと見られている。

 

ルールを恣意的に変える典型例が2018年、世界の関心を集めた米中の貿易戦争だろう。

 

・日本の産業界にとっては米国の自動車関税の行方が関心事だが、一企業にとっても世界のオープン化とルール急変は様々な形で影響する。金余りの中国企業に取引先がいきなり買われる。長年の付き合いの発注先がより良い条件を出した米国企業の傘下に入ってしまう。

 

日本素通り

お金も技術者も日本に来ない

・ところが中国企業が力を付けてくるにつれ、試作の段階から中国側が受注する動きが顕著になり、日本企業はバイパスされつつある。

 さらに、ここへ来て中国側の技術競争力が高まり、開発自体を中国で進め、一部の業務をシリコンバレーに発注する逆転現象がみられるようになっている。

 中国でコンピュータサイエンスを学んだ優秀な学生がシリコンバレー企業に就職、その後米国で独立、起業したり、中国に戻って企業し、シリコンバレー企業と連携したりするといったことは当たり前になった。さらに米国の優秀な学生が中国のIT企業に入ることもしばしばある。

 

製造業のデジタル化遅れ

日本の強みを維持できるか

・日本の産業界を見渡すと依然として世界に通じる競争力を保持しているのは、自動車やエレクトロニクス部品など製造業である。中国や韓国に追い越された製品も多いが、品質や機能の点で日本の製造業にしか作れない物はまだまだある。

 だが、電子商取引が席巻した流通業や金融業のように、製造業も「デジタル化」の動きが世界中で出てきている。そこでいうデジタル化とは製造業全体の変革という大きな概念を表しており、従来の手法や仕組みにデジタル技術を取り入れることに留まらない。

 

日本の製造業の場合、中小企業と呼ばれる企業がほとんどを占める。こうした多くの企業を動かさない限り製造業全体のデジタル化は望めない。だが、多彩なデータを利用しながら製造業の仕組みを進化させるIT基盤を導入するための必要な資金や人材を中小企業はなかなか確保できない現状がある。

 

・この変化に追随できないと、競争の舞台に上がることすらできなくなり、日本の製造業が衰退していくことになりかねない。そうまでならなかったとしても、日本以外の国や地域に有利なビジネスの仕組みができ上ってしまうと、日本企業が市場で有利なポジションを獲得するのは格段に難しくなる。

 

海外進出暗転

二重課税など進出先が勝手にルールを適用

・日本企業にとって国内市場に留まらず海外市場に進出して事業を拡大するのは長年の課題であり、多くの企業が挑戦してきた。世界販売台数の半数をインド市場で売るまでになったスズキのような例があるものの、様々な難題に直面して撤退に追い込まれた企業も死屍累々、といった状況である。

 

・これら新興国へのインフラ輸出で悩ましい問題となってきたのが、外為取引、制度・許認可の変更、資産の接収、政治暴力、政府・政府機関の契約違反といったポリティカルリスクである。ここでもルール急変が起きている。

 特に近年増えているのが契約違反だ。例えば、インドに進出した企業の多くが土地収用に関わる契約違反に直面している。

 

・こうした事態が起こる原因として、政権交代のたびに前政権の実績を全否定する傾向があること、汚職の蔓延、役人の契約概念や実務能力の欠如、などがあり、根は深い。

 

グローバル化を進める日本の製造業がもう一つ直面しているのが二重課税の問題である。

 

・移転価格税制とは、親会社と海外子会社など関連企業間の取引を通じた所得の海外移転を防止するため、この取引が通常の第三者との取引価格で行われたものとみなして所得を計算し直し、実態と乖離している部分に課税する制度だ。この制度はもともと、グーグルやアマゾンといった米国のグローバル企業の大がかりなタックスプランニングスキームに対抗するために設けられた。米国グルーバル企業は当該国で上がった利益をタックスヘイブン租税回避地)に移転し、節税している。

 しかし、日本の製造業の場合、そうした意図はなく適正な取引をしていても、移転価格税制を盾に法外な税金を要求されてしまう。

 

重要インフラへのサイバー攻撃

どこから攻撃されるか分からない

・2017年5月頃から世界数十ヵ国で猛威を振るったランサムウェア「ワナクライ」によるサイバー攻撃は従来とは異なる脅威を企業や社会に見せ付けた。

 ランサムウェアは脅迫型ウイルスとも呼ばれ、感染したパソコンやサーバーといったコンピュータのデータを勝手に暗号化し、暗号解除キーと引き換えに対価を要求する。データをいわば人質に取った身代金の請求である。

 

・日本政府はサイバー攻撃を受けた場合に企業活動や国民生活への影響が大きい十四分野を「重要インフラ」に位置付け、警戒を強めている。

 

・重要インフラへのサイバー攻撃の実行主体としては、政治的な主張を持ったハッカーを意味する「ハクティビスト」、テロ集団、対立する国家などの関与が疑われるケースが多い。ミサイルのような射程距離がないサイバー攻撃は、世界中どこからでも標的に攻撃を仕掛けられる。

 

2020年のオリンピック・パラリンピック東京大会を控える日本は今後、ハクティビストやテロ集団による示威的なサイバー攻撃の標的にならざるを得ない2012年のロンドン大会、2016年のリオデジャネイロ大会では、公式サイトなどへのサービス妨害攻撃が多発、2018年のピョンチャン冬季大会では国連組織に対する標的型攻撃も行われた。東京大会の場合、社会インフラを狙ったランサムウェア攻撃などが加わり、テロリストや犯罪者がサイバー攻撃の技を競い合う場になる恐れがある。

 

ビジネスメール詐欺

組織のお金が電子メールでかすめ取られる

・上司から「至急対応してください」という見出しのメール。本文には「○○社の○○さんからのたっての依頼で、海外の提携先企業と緊急でプロジェクトを始めることになりました。1600万円の業務委託料をこの口座ヰに振り込んでください。申し訳ないですが急ぎで」とあった。

 ○○社は得意先で○○さんのこともよくよく知っている。指定された振込先口座がいつもと違うが、急ぎのことだったので振り込み手続きをした。ところがそのメールは偽のもので依頼は詐欺だった。

 こんな事件が2015年頃から急増している。ビジネスメール詐欺と言われるこの犯罪は、攻撃者が取引先や自社の経営幹部を装って電子メールを現場の担当者などに送り、攻撃者の口座に入金を促し、資金をかすめ取る。

 

日本国内でも高額な被害が確認されている。2017年12月には日本航空がビジネスメール詐欺の被害に遭い、合計3億8千万円が奪われたと公表した。

 

・ビジネスメール詐欺の手順は次のようになる。まずウイルスメールなどを社員に送り付け、企業のサーバーに侵入するためのルートを確保する。業務メールを盗み見て、過去にやり取りされたメールの本文や契約書を手に入れる。メールや契約書を参考にして本物であるかのようなメールを作成し、それを担当者に送って攻撃者が用意した口座への入金を促す。

 取引先とやり取りしている間に割り込んで偽の口座に振り込ませる。弁護士や顧問など社外の権威者になりすます、といったケースもある。詐欺の準備のために、同じ手順で従業員情報を盗む場合もある。

 

・情報セキュリティ分野の情報収集と発信を手がけるIPAセキュリティセンターは「ビジネスメール詐欺という事件が発生していると知ること自体が大切」と助言する。その上で通常と異なる依頼が来た場合、依頼者本人に電話で確認をとる、または社内の第三者に確認を依頼する、といったことを徹底する。併せてコンピュータウイルス対策などの基本的な対策も促す。