(2022/1/29)
『馬鹿ブス貧乏な私たちを待つろくでもない近未来を迎え撃つために書いたので読んでください。』
藤森かよこ KKベストセラーズ 2020/12/19
<無用者階級になってたまるか!>
・これから自殺者も増える。失業者はもっと増える。労働者は、ほとんどみな非正規雇用の派遣になる。「終身雇用制度」というのは、歴史の一時期の慣習でしかない。そういう時代の変化、産業構造の変化がいっぱいまとめて起きるのが近未来だ。
どうか、この大変化の時代を生き抜いてください。その闘争の中にこそ、あなたの人生の尊厳がある。自分を「無用者階級」にしないための、あなたなりの闘争を粘り強く続けるのならば、あなたは無用者階級ではない。
<本書はコロナ危機に対する著者の不安と恐怖解消活動の副産物>
・怖いなら、逃げずにリサーチだ。コロナが怖いなら新聞を読み、関連図書を読み、ネットで調べる。
<コロナ危機は世界を強引に「ある方向」に進ませる>
・ところが、それまではどうでもいいと思っていた「権力者共同謀議」によって引き起こされ増幅されたらしきコロナ危機のせいで、私が『馬鹿ブス貧乏で生きるしかないあなたに愛をこめて書いたので読んでください。』において書いたことが通用しない状況になってしまったことに気がついた。
<コロナ危機によって「遠い未来」が「近未来」になった>
・もはや、科学技術の発展を加速化させ、オンライン化AI化ロボット化を進め、人類の限界を突破し、エネルギー問題や少子高齢化問題や階級格差や教育格差を解消するしかないのだ。
<ほとんどの人間が「無用者階級」になる近未来>
・ほとんどの人間は、今まではプロレタリアート、「無産階級」であることで苦しんできた。とはいえ、「無産」でも労働すれば賃金を得ることができた。しかし、「無用者階級」になったら、どうすればいいのか。無用者階級でも死ぬまでは生きている。死ぬまでの時間を合理的に使わねばならない。
賃金労働は最も合理的な暇潰しであった。賃金労働は最も効果的な学習機会であった。賃金労働が消えたら、人類は、どうやって暇潰しをするのだろう。
<コロナ危機があらわにした日本の家族の問題>
<前代未聞! 学校が一斉休校になった!>
<現代の日本の学校は学校以上「ディケアセンター」>
・私は、一斉休校の要請よりも、それに対する非難の嵐に驚いた。現代日本の学校は、ここまで「デイケアセンター」になっていたのか! 現代日本の親は、子どもの養育についての作業のかなりを丸投げとまではいかずとも、学校に押し付けてきたらしい。
<ほんとうは日本人は子どもが嫌い?>
・今回の臨時一斉休校ショックによってあらためてわかったのは、日本の小学校のデイケアセンター化に見る「学校に子どもを丸投げ姿勢」だけではない。日本の親は、ほんとうは「子ども嫌い」であるということも、あらわにされたのではないか。
・何を私は言いたいのか。つまり、多くの人間は、よくよく考えて子どもをつくり産むわけではなく、行き当たりばったりで産んでしまうのだから、育児に覚悟がわるわけでもなく、本音としては育児は面倒くさい。他人に安価に委託できるのならば委託したい。その結果が、日本の学校のデイケアセンター化だ。
<育児に要求されることが多い現代>
・親の多くが子どもの養育のかなりを学校に押し付けたい気分になっている理由は他にもある。現代は複雑すぎる。ひとりの人間に要求されるものが多すぎる。
就学前には、ひと通りのことは自分でできるようにしておかなければならない。読み書き計算にアルファベット書きと簡単な英語表現くらいはできるようにしておかねばならない。いじめのターゲットにならないように、不登校にならないように、引きこもりにならないように、ニートにならないように、気をつけるべきことは山ほどある。
そのプレッシャーは、特に母親に重くのしかかる。
<中産階級が生まれた近代から子育ての苦労は生まれた>
・育児の厄介な部分は外注し、育児の楽しい部分だけ味わうことは、大昔から貴族や富裕層がしてきた。学校制度が整備されていなかった近代以前は、子どもの養育は乳母や子守りや住み込みの家庭教師に託した。近代以降は全寮制の学校に子どもを放り込んだ。下層民の場合は、子どもは産みっぱなしであり、子どものサバイバルは運任せであった。
・「子ども」というのは歴史的概念であり作られた概念だ。大人から保護され養育される「大人の前段階の存在」としての子ども概念は、まだ生まれてから400年ぐらいしか経っていない。
・日本人にとっても、子どもという存在と真正面から関わる生活の歴史は、まだまだ新しい。上流階級の人間も、下層階級の人間も、子どもは産んだだけだった。あとのことは他人の労働に任せるか、運命に任せるかであった。中産階級が形成されて初めて、親子は狭い居住空間の中で長く時間を共にするようになり、「子育ての苦労」というものが生まれた。親と子が延々と同居するのは歴史的に新しい事態だ。
・男女ともに認識しておくことは以下のことだ。子育てなど面倒くさいに決まっている。女性の問題に限っていえば、妊娠出産そのものが命を脅かす。出産時に死亡する女性が多かったので、明治時代の女性の平均寿命は45歳以下だ。
出産後は24時間勤務の新生児育児が待っている。低賃金の「子守り」という使用人が雇えた昔とは違う。血縁共同体や地縁共同体の支援がない育児は超ブラック仕事だ。出産後の女性の第一の死因は自殺である。これは育児過労死ともいえる。母性神話なぞ無知な妄想だ。人間の再生産労働の過酷さを女に押しつけておきたい男の、それこそ「(無知で無自覚な)陰謀」だ。
儒教道徳の親孝行思想が消えた現代において、子育ては、以前よりもさらに割の合わない滅私奉公仕事になっている。
私が言いたいことは、ほんとうは、「子ども嫌い」なのが自然であり正常なのだから、それはそういうものとして認めましょう、ということです。
<古代から親の30%(?)は毒親>
・とはいえ、親になる人のかなりは自覚も覚悟もなく、避妊や中絶し損なって親になるので、親になる人々の30%はまともな親にはなれない。こうい事実を、私たちは認識しておくべきだと思う。綺麗事の家族神話で脳を薄らぼんやりとさせておいてはいけないと思う。この30%という数字に根拠はない。私の観察による勝手な推測だ。すみません。
・しかし、ほんとうは、子ども虐待は大昔から存在した。家庭の機能不全や子ども虐待が問題になるぐらいには社会の野蛮度が低下したので、報道もされるようになった。報道されることによって、多くの人々が子どもの泣き声を耳にすると、近隣で子ども虐待が起きているのかもしれないと気にかけるようになり、結果として子ども虐待の報告数が増えてきた。
・はっきり言えば、「子どもたちよ、親相手でも油断するな」と、私は子どもたちに言いたい。大人には、「家庭は何をやっても許される場所ではないし、家族に対して甘ったれるな」と言いたい。
<1990年代から可視化された毒親問題>
・子ども虐待の問題が日本のメディアに初めて浮上したのは、1990年代だった。子ども時代に機能不全過程で育ち、親との関係で何らかのトラウマ(心的外傷)を負い、その後遺症に成人後まで苦しむ子どもたちを、「アダルトチルドレン」と呼ぶようになったのは、この頃からだ。
内田春菊の自伝小説『ファーザーファッカー』(文藝春秋、1993)は、「アダルトチルドレン文学」としてベストセラーになった。内田の母親は、娘が夫(内田にとっては養父)から性的虐待を受けていることを見て見ぬふりをした。母親は自分の経済的安定を娘の安全をより優先させた。
・1997年にはCreate Media編の『日本一醜い親への手紙』(メディアワークス、1997)が出版された。アダルトチルドレンからの親への絶縁状100通の内容は痛切だった。
2000年には、「児童虐待の防止等に関する法律」が制定された。
毒親に関する書籍は2010年代に、さらに多く出版された。
・最近、「毒親漫画」が隆盛しているが、いいことだ。真実は暴かれるべきだ。
母親が毒親の事例だと、高嶋あがさの『母は汚屋敷住人』(実業之日本社、2015)や『母を片づけたい』(竹書房、2017)がある。田房永子の『母がしんどい』(KADOKAWA、2017)がある。
・父親が毒親の事例だと、菊池真理子の『酔うと化け物になる父がつらい』(秋田書店、2017)がある。あらいぴろよの『虐待父がようやく死んだ』(竹書房、2019)だと、外面はいい父親が性的虐待をし、母親はそれを見て見ぬふりをする。
菊池真理子の『毒親サバイバル』(KADOKAWA、2018)は、11人の毒親サバイバーの聞き取り漫画だ。
<悪魔のような親は存在する>
・毒親というのは、自分の歪みや鬱屈やコンプレックスを自覚分析できずに、それらの否定的感情を無力非力な子どもにぶつけ、子どもを支配下に置く。そうすることによって、子どもの正常な認知機能を潰し、生涯にわたって子どもの人生を食い物にする親のことだ。
・悪魔のような人間は実際に存在する。この事実を冷静に認めずに、家族神話や性善説にすがりつくのは、どうしてだろうか? それを認識したら、対策を講じないといけないので、それが面倒くさくて、家族神話や性善説に騙されているふりをしているのだろか? そんな神話を信じていないと自分が壊れると思っているのだろうか?そんなに自分自身を信じることができないのだろうか?
<残虐な事件の実態は報道されない>
・凶悪で残虐な事件は、凶悪で残虐な事件であるほど、その具体的な残虐ぶりの事実を主流メディアは報道しない。凄惨な事件ほど、テレビドラマ化もされないし映画化もされない。
直視しがたい残虐な事実を報道すると、人心を不穏にしてしまうので、あえて報道しないというのは社会的倫理的な配慮だ。
・この世界で起きてきた残虐な事件の実態は警察や裁判所の記録に残されている。その一端でも読んだ人間は、とうてい死刑廃止論とか性善説など採る気にはならない。そのような実態を知ったら、女性ならば、ひとりで周囲を気にかけずにスマートフォンで話しながら真夜中に歩くようなことは絶対にしない。人の親ならば、「誰にでも親切にしなさい」とか、「誰とでも仲良くなりなさい」などと、そんな間の抜けたことを子どもに教えない。
・話を戻そう。つまり、コロナ危機によって要請された一斉休校に関する大騒ぎの理由のひとつが、親から虐待を受けている子どもにとっては、学校という逃げ場を失くすという意味で危機的状況になりかねないということだった。ほんとうに難儀な世界だ。
<古代からあった家族内性的虐待>
・子ども虐待の例で最も深刻悲惨な事例は、養育者による性的虐待だ。義理の父親が義理の娘に対して性的虐待をする事例もあるし、実の父親が娘を強姦する例もある。
最近隆盛の「毒親漫画」でも、さすがに実の親による強姦の事例を描くものは、私が知る限りはない。漫画表現といえども、直視するにはあまりにもおぞましいからだし、作家も実の親の醜悪下劣さを表現して発表できるほど、トラウマから立ち直っていないのだろう。
しかし「近親相姦」という言葉が存在するのだから、近親相姦は人間世界につきものだった。旧約聖書の創世期19章には、ソドムの街とゴモラの街が神の怒りによって全滅後に、ロトと彼の娘ふたりが生き残ったのはいいものの、このままでは人類が絶滅するということで、娘ふたりが父親のロトに酒を飲ませ眠らせ、父親の体にまたがり妊娠し子孫を増やしたというエピソードがある。
旧約聖書には奇妙な逸話がいっぱいだ。とりわけ、このロトと娘たちの逸話には無理がある。これは、父親が生き残ったプレッシャーに負けて錯乱し、娘たちを強姦したことを綺麗事にして伝えているのだろう。
・日本の古代でも近親相姦例は少なくなかった。古神道の祝詞で、6月末と12月末に唱える大祓祝詞(おおはらえのりと)には、神々にお祓いしてください清めてくださいと奏上する国津罪として「己が母犯せる罪・己が子犯せる罪・母と子を犯せる罪・子と母を犯せる罪」が、「畜犯せる罪」(獣姦)と同列に並んでいる。
・ちなみに、この部分は現代の大祓祝詞からは抜けている。神社の神主さんは、ここはすっ飛ばして奏上する。これはいけないことだ。日本人が古代日本人の真実や人間のおぞましい側面を知る機会を減らしている。
近親相姦がテーマのノンフィクションは、ポルノ漫画を含めて非常に多種多様に出版されている。アマゾンで検索してみてください。この種のゴミでも、需要があるので、生産され、商品となる。
・つい最近では、アメリカの雑誌『コスモポリタン』が報じていた。信仰を守るために現代文明を拒否し17世紀の自給自足のライフスタイルを守り続けるアメリカの宗教共同体アーミッシュに、子どもへの性的虐待や近親相姦がはびこってきたことを。
・人間というのは、特に男性の中には、近親相姦をやりかねないのが存在するし、古代からその類の人間は棲息してきたし、現代でも繁殖している。これは事実なのだ。
それだけ、人類社会はろくでもない人々を抱えている。それだけ、人間の中には制御できない馬鹿エネルギーが潜んでいる。
・したがって、家族だから肉親だからといって、子どもも親も油断してはいけない。特に女性は油断してはいけない。家庭という密室や家族という閉ざされた人間関係は、外部の目にさらされないという点において、そもそも危険区域でもあるのだ。
<毒親もいれば「毒子」もいる>
・もちろん、家庭によっては、親ではなく子どもが問題の場合も多い。長年の引きこもりによって親の人生を潰す子どもは存在する。引きこもりを責められ親を殺害する類の子どもも存在する。
<あらためて認識された学校給食の決死的重要性>
・ところで、一斉休校要請が出されたときの非難批判の中には、「親のネグレクトや貧しさのために、学校給食だけが摂取できるまともな食事という環境の子どもたちもいるのだから、給食だけは提供すべきだ」という意見もあった。
<日本の家族の機能不全を受容するしかない>
・今の日本の家庭は子どもの養育のかなりの部分を学校に丸投げしてきているということ。子どもの養育者としての当事者意識の希薄さについて親自身が無自覚なこと。狭い居住空間に共にいる親から虐待を受けやすくなる子どもも少なくないこと。学校が閉じられれば子どもにとって逃げ場が無くなること。子どもの最低限度の栄養摂取を学校給食に依存してきた家庭も少なくないこと。
<コロナをめぐる権力者共同謀議論を漁る>
<ウイルス発生源をめぐるネット界の噂>
・ここ2ヶ月ほどは、新型コロナウイルスに関する情報を漁るのに忙しかった。デマ情報感染症(インフォデミック)になりかけた。
<ウイルスが中国製だろうがアメリカ製だろうが>
<ウイルスワクチン販売促進のための都市封鎖?>
・20世紀に入ってから、特に21世紀に入ってから突発的に流行する感染症が増えた理由ははっきりしている。グローバリズムだ。
<経済危機の犯人をコロナのせいにするための都市封鎖?>
<混沌とした世界を理解する一助としての権力者共同謀議論>
・パンデミック・ヒステリーにならないために、インフォデミックに陥らないように、逆説的に私は新型コロナウイルスをめぐる権力者共同謀議論を追いかけた。
そうすることで、わかったことがひとつある。個別の権力者共同謀議論の是非や信憑性はさておき、権力者共同謀議論は「物語形成」であるということだ。
<世界支配層御用達機関と御用学者が奇妙に道徳的になっている>
<世界支配層の代理人たちが道徳を唱え始めたほど世界は危機に瀕している>
・それだけ、国際社会が危機に瀕しているということなのだろう。少なくとも、今までの類の資本主義体制では地球も人類も存続できそうもないという認識を共有しているのだろう。
<アフターコロナの雇用収縮は女性にとってこそ大問題>
<コロナ危機は「女性の最後の職業」をも脅かす>
・女性が比較的多く雇用されている小売業や飲食店スタッフなど接客業系サービス業はコロナ危機によって大きな損害を受けた。
なかでも歓楽系接待業のうち風俗産業従事者の女性が受けた被害は大きかった。
<対面型接触サービス業で食べていくのは無理かもしれない>
・ということは、世界は、いつウイルス危機が起きても対処できるようなシステムに変わる。となると対面型接触型サービス業には、あまり未来はない。世界は、人と人が直接会うことを回避する方向に進む。
対面型接触型サービス業には学校や教育産業もあるが、この分野も女性の雇用が多い。おそらくこの分野も雇用が減る。
<コロナ危機により促進される在宅勤務と雇用形態の変化>
・対面型接触型サービス業ではない職種も安穏とはしていられない。コロナ危機により、従来の企業文化と雇用形態が大きく変化する。
<メンバーシップ型雇用からジョブ型雇用へ>
<限りなく派遣に近いタスク型雇用>
・ジョブ型雇用や、メンバーシップ型雇用の次に来る新しい雇用形態としては、「タスク型雇用」が考えられている。
タスク型雇用は、そのとき発生した課題(タスク)や経営上の問題を解決するために、それを果たすことができる人材を、必要な期間だけ雇用する。
<Society5.0における働き方>
・さらに、落合は、IT化でも資本主義の「誰も持っていないリソースを独占できる者が勝つ」という原理は同じだと述べ、「誰にも真似のできない技術や表現力」を持つ人間が成功するのは変わらないと指摘している。
<有史以来の女性の危機はチャンスでもある>
・これは確実な未来だし、すでに現象となっているが、伝統的女性の生き方であった比較的高収入の男性と結婚して被扶養者になる道は、もっともっと狭き門となる。従来の労働市場において女性よりは有利だった男性も、ほとんどは「クリエイティブ・クラス」には属せないのだから。
AI化が進めば、普通のホワイトカラーは要らない。マネージメントに関するビッグデータを瞬時に分析して解を見つけるAIは、パワハラもセクハラもしないし、部下への個人的好悪に作用されないので、人間の管理職よりマシかもしれない。
<近未来は最悪を予想しておくぐらいが丁度よい>
<近未来予測動画が伝えるのは大恐慌と預金封鎖と監視管理国家の完成>
<某有料会員制セミナーの未来予測は人口削減で「新世界秩序」完成>
<来るべき食糧危機に備えよ>
・水害が世界中で起きているし、バッタの被害もある。食糧難の時代が来る。
<地球の支配者は宇宙人だという説もある>
・シナリオならば、シナリオを書いた誰かがいる。人類の数を何とか減らさねば人類にも地球にも未来がないから、なんとかしなくては!と思い詰めるほど責任旺盛な「誰か」が。
そういう未来シナリオを実現する実働部隊の名前は、ビル・ゲイツだの、ジョージ・ソロスだの、ディープ・ステイトだのと言えるが、実働部隊の上にいる肝心の「誰か」の名前は口に出すと危険が及ぶので言えないと、セミナー講師は言っていた。
・最初のうちは、彼女を支持する人々も多かった。しかし、彼女があることを発言したので、支持者がサッと引いてしまった。ヒューデスは、何を言ったか?
世界銀行にせよ、スイスの国際決済銀行にせよ、トップにいるのは、「トウモロコシみたいな長い顔をした目の青い人類ではない生命体」と言ったのだ。「バチカンも、イエズス会も、人類ではない生命体が支配している」と言ったのだ。
・まさか、ほんとうに世界の超特権的支配層は、「トウモロコシみたいな長い顔をした目の青い人類ではない生命体」なのだろうか? 地球外生命体が地球の支配者なのだろうか?
・似たようなことは、ローレンス・スペンサー編『エイリアンインタビュー』(2015)にも書かれていた。この本は、1947年当時アメリカ空軍勤務の看護師だった女性が、2007年に著述家のローレンス・スペンサーに託した文書なるものを出版したものの日本語版だ。
1947年、ニューメキシコ州ロズウェル近辺の農場に未確認飛行物体UFOが雷に撃たれて墜落した。その中には、三つの遺体と、ひとりの生存者がいた。米軍は、その飛行物体のすべてを基地に運んだ。その飛行物体の乗組員の生存者を基地に連行した。
その生存者には鼻も口も耳もなく、身長120センチで、目だけ異様に大きく、肌は灰色で、細い手足には指が3本で、性別不明で、歩行も困難だった。鼻も耳も口もないので、そのUFO生存者は言葉を発さず、聴こえず、食べず、抵抗せずに座っているだけだった。
どういうわけか、このUFO生存者は、軍属の看護師の女性に対してのみテレパシーで何かを訴えかけた。そのUFO生存者は、英語文献を大量に読み、数日間で英語を習得し、看護師に暗黙に語りかけた。
『エイリアンインタビュー』は、UFO生存者が看護師に語った内容を軍に提出した報告書のコピーからできている。機密事項であるので、本来は外に出るものではないが、UFO生存者が処分されたドサクサに紛れて看護師の手元に残った。それが60年経過してローレンス・スペンサーによって出版されたのだ(ということになっている)。
事実かデタラメか、私にはわからない。しかし、この本は猛烈に面白い。フィクションにしては面白すぎる。騙されたと思って読んでみてください。人生観や世界観や歴史観が変わるから。
<「ディープ・ステイト」の現在>
・1961年1月にアイゼンハワー大統領が退任演説で「軍産複合体の脅威」を警告して以来、ディープ・ステイトとは、「軍産複合体と諜報機関、軍需産業で儲ける財政組織や石油業界、国務省高官、タカ派政治家・評論家」のことだった。
オバマ政権時代は、「あらゆることを政府が牛耳る社会主義的な政策を好むオバマを守るために、どんな手を使ってでも反オバマ派を政治的に抹殺しようとする役人や、政府肥大化を歓迎する高官」の意味だった。
・ところが、2017年のトランプ大統領就任以来、右記の二つの勢力が合体したそうだ。今やディープ・ステイトとは、「軍産複合体と、戦争で儲ける財政組織や燃料関連業界、諜報機関、タカ派と民主党派エリート、政権が変わっても解雇される恐れのない公務員、海外干渉・政権交代をイデオロギー上の理由で支持するネオコン、人道的理由で支持するリベラル派エリート、人道主義という大義名分の下で実は金儲けを企むソロス、さらにトランプを傷つけるためならどんなフェイク・ニューズでも平然と報道する大手メディアが加わった、前代未聞の巨大な超党派勢力」になっているそうだ。
・そのアメリカ合衆国の属国である日本の現状と未来にも暗澹としてくるが、かといって、中国の属国になっても未来が明るいとは思えない。未来が暗くても、死ぬまでは生きていくのだから、どうでもいいといえばどうでもいいのだが。
<米中戦争は2030年?>
・副島隆彦の『日本は戦争に連れてゆかれる――狂人日記2020』(祥伝社新書、2020)も涼しくなる未来予測本だ。大恐慌とか預金封鎖とか新円切り下げとかは、20年前から副島が予測していたことである。おそらく、「預金封鎖が起きる!」と煽り立てる多くの未来予測動画の元ネタは、副島の著書ではないかと私は推測している。
副島は、英米に操作されて太平洋戦争を始めてしまったように、日本はまた戦争に駆り出されていくと予測している。
<未来は独居高齢者見守りロボットで孤独死問題は消える>
<近未来の庶民の暮らしはどん底>
・鈴木は、『ボトム・オブ・ジャパン 日本のどん底』において、「低所得層はさらに増加する。少子高齢化はさらに加速する。結婚率はさらに低下する。虐待はさらに増加する。日本国民の自信喪失はさらに深まる。国への帰属心はさらに低下する。政治不信はさらに深まっていく」と書いている。
<コロナ危機のために女性の自殺者が増えている!>
<7月からずっと女性自殺者数が増加している>
<カネも気晴らしもない鬱屈と未来への不安と孤独感は特に女性を蝕む>
<反出生主義者で「地球は地獄だ」と思う私>
・私自身は「反出生(はんしゅっしょう)主義」という言葉を知る前から、「反出生主義者」であったし、この世界はろくでもないと思っているので、自殺する人々や自殺未遂する人々の気持ちが理解できないということはない。
「反出生主義者」というのは、「生まれてきたことこそ死にまさる災厄だと考える人間」のことだ。私は、自身のことを幸せな人生を送ってきた人間であると思っているにもかかわらず、生まれてこなければもっとよかったと思っている。
<私が自殺しなかった理由>
・要するに、自殺はどうしても多くの人々に不必要な迷惑をかけることになるので、やめておこうということだ。
・それから、死後の世界は、いまだに人類にとっては人跡未踏の時空なので、自分から進んでわけのわからない所に行くのはリスクがあり過ぎる。
<ダメもとで他人に助けを求める>
・ともかく、カネがなく餓死しそうならば、役所でカネを貸してくれる制度もある。生活保護を受けることができる。申請書は何枚もあって、ややこしいが、静かに強引に、福祉事務所でいろいろ相談しよう。
・アメリカの貧困層でフードスタンプ受給者(アメリカの生活保護は現金給付ではなく食料引換券支給)が行くスーパーマーケットには賞味期限切れのパスタや小麦粉や缶詰が非常に格安な値段で置いてあるそうだ。
<無用者階級になってたまるか!>
<ICTスキル学習>
・最初はICTスキル学習だ。その必要性と理由については、すでに第13章で書いた。再読してください。毎日少しずつでいいので学んでください。何しろ、日本でもすでに内定式にアバターが出席する時代だ。
<困窮したら公的支援について調べ利用する>
・繰り返す。近未来において一時的にはあなたは失業するかもしれない。収入が激減するかもしれない。そのとき経済的に頼ることができる人がいないかもしれない。その場合は、公的支援を受けることができるように役所に申請すべきだ。
・だから、自分で調べる。ウェッブサイトの情報をプリントアウトして、ある程度の情報武装し役所に行くのは面倒くさい。その役所の職員の質によっては、まともな対応を得ることができないかもしれない。記録は全部とっておこう。ICレコーダーを準備しておこう。持ってないならメルカリで安く売っているかもしれない。対応した職員の名をメモしておこう。その名前を連呼しながら折衝しよう。
・私は、大学教員時代に、新入生のガイダンスのときには事務職員に対する対応の重要性をまず教えた。事務手続きや学則規定については教員より事務職員のほうが詳しい。窓口の事務職員とうまく交渉できないでのでは、社会に出ても役に立たない。
<平々凡々な日常生活を楽しむ達人になる>
・近未来は大恐慌だの食糧危機だの厄介なことばかりが起きそうであるので、生活苦は覚悟しておこう。雇用が収縮する近未来においては、ショッピングや物見遊山の類の気晴らしをする余裕はない。自分の目の前にあるもの、自分の暮らしの範囲にあるもので創意工夫して生きるしかない。
・ウイルス騒ぎばかりでなく、第3次世界大戦とまではいかずとも、軍事衝突があり、局地的にでも核ミサイルが使用されるかもしれない。生物化学兵器戦争やサイバー戦争の現代には使い道のない核兵器だが、使ってしまう馬鹿はいるかもしれない。そのために放射性物質で大気が汚染され、それが理由で外出制限される可能性もある。
・外出はしなくても済むものとわかってしまうと、外出制限が解除されても、人は外出しなくなる。旅行にも行かなくなる。パンデミックに世界的恐慌に戦争の危機となると、特に外国旅行は躊躇する。未来の困難さが予測されれば、なおさらカネの使用には慎重になる。
ということで、厳しい近未来の日々においては、全くドラマチックでもなくロマンでもない日常生活のなかに、ドラマとロマンを見つける能力が武器となる。
<食糧難に備えて小食を習慣にし、自分で食料生産してみる>
・食糧危機に備えておこう。場所とカネに余裕があれば備蓄だ。小食を習慣にすることだ。自分で食料を生産してみるのもいい。
・病気のかなりは過食が原因であり、小食が健康にもいいし霊的にもいいと主張する書籍は少なくない。
・食を節することが健康と長寿を楽しむコツである。
・健康寿命を延ばす確実な方法として、食事の量や回数を減らすことによる長期のカロリー制限が推奨されている。
<信頼できる人を気長に見定め確保する>
・近未来は、経済的にも厳しく、従来の気晴らしや娯楽は「巣ごもり系」(ゲームや動画配信、仮想現実装置系)以外は衰退する。こういう時代は、人とも会わないので、孤独感に苛まれる。
・人間は社会的動物なのだから、どうしても他人との関係の中で生きていく。だから、信頼できる人を気長に見定め確保しよう。
・いっぱい与えて、裏切られてもどうということはない。裏切るより裏切られるほうがましだ。借りがあるより、貸しがあるほうが気楽だ。
これから、ほんとうに厳しい時代が来る。そんな時代は、やはり信頼できる人間と共に超えていきたい。たったひとりでも、そういう人と関われたのならば、それだけで実に強運だ。
・あなたが思っているよりも、あなたは、あらかじめいっぱい贈与されていることに気がつくから。
<学び続けていれば怖くない>
・未知なものや未来は怖いものだ。どうなっていくのか考えると怖いものだ。
・恐怖を乗り越える方法は、恐怖を直視することだ。恐怖を迎え撃つことだ。恐れていることの内実を知ることだ。逃げ回っていると怖さが増幅する。まず怖いものについて調べてみる。
・未来も怖いが、人類の過去の歴史も十分に怖い。ほんとうに人間はろくでもない。確かに、この地球こそが地獄であって、すでに言及した「地球は宇宙の流刑地だ」とアメリカ空軍に捕縛されたエイリアンが語るローレンス・スペンサー編『エイリアンインタビュー』の内容は、私は事実で真実だと直感的に思う。
<「ほんとうに好きなこと」を見つける>
・前にも書いたが、賃金労働は収入が発生する意味で合理的な時間潰しである。自分で自分のしたいことを見つけることができない受動的な人間にとっては便利な時間潰しでもある。収入を保証する時間潰しであり、かつ学習機会でもあった賃金労働は、人類にとっては呪いであると同時に恩寵でもあった。
・だから、これからの人々は、ほんとうに自分自身を吟味しなければならない。自分が寝食を忘れて夢中になれるものはあるのか? これだけのことさえできればいいと断言できるような「これだけのこと」が自分にはあるのか?
・あなたは、そういうものがありますか? 「これさえできれば、他のことは実現しなくても、まあいいや………」と思えるようなことが、無心で好きになれることが。
<魂の不滅を信じる蛮勇を持つ>
・どうも、人類を繰り返し生れさせ、最初からやり直しをさせ、永遠に愚かなままにしておきたい「何者か」がいるような気がする。この「何者か」こそが悪魔かもしれない。
ともあれ、不滅の魂が自分の中にあると信じる蛮勇を持とう。不滅の魂の存在を信じることは無料だ。つまらない人間やメディアや勤め先や国家を信じると実害が多いが、永遠の魂を信じても実害はない。洗脳されやすく信じやすく騙されやすい無用者階級に甘んじやすい「馬鹿ブス貧乏な普通のそのへんの女性」のあなたが、唯一信じていいのは、あなたの中の不滅の魂だ。それは、あなたの永遠の友だ。
<無用者階級に甘んじたくないなら読むべき二冊>
・ここまで、いろいろ書いてきた。最後にハッキリ書く。あなたも私も「余ってる人間」だ。剰余価値も生み出せない低スキルの労働者だ。「人間の在庫」だ。「無用者階級」だ。
あなたが、「無用者階級」でいたくないならば、自分という人間の尊厳を信じて、自分にできることは何でもして生き抜かなければならない。人間の尊厳というのは、自分は何も試みずに、他人(社会や政府)に「私を認めろ! 私を食わせろ!」と要求することではない。そんなことを他人(社会や政府)に求めているような人間こそ、正真正銘の「無用者階級」だ。
これから自殺者も増える。失業者はもっと増える。労働者は、ほとんどみな非正規雇用の派遣になる。「終身雇用制度」というのは、歴史の一時期の慣習でしかない。そういう時代の変化、産業構造の変化がいっぱいまとめて起きるのが近未来だ。
どうか、この大変化の時代を生き抜いてください。その闘争の中にこそ、あなたの人生の尊厳がある。自分を「無用者階級」にしないための、あなたなりの闘争を粘り強く続けるならば、あなたは無用者階級ではない。
<私のコロナとコロナ危機に対する不安と恐怖>
<前著『馬鹿ブス貧乏で生きるしかないあなたに愛をこめて書いたので読んでください』>
・前著『馬鹿ブス貧乏で生きるしかないあなたに愛をこめて書いたので読んでください』で書いたことが通用しなくなったので、前著の補足版でもあることは、すでに書いた。
しかし、この出版不況の時代に、そんなものを書籍にする意味はあるのだろうか?売れるとも思えない。
・さてさて近未来は、さらにくたびれるのだろう。それでも、迎え撃つしかない。退屈しなくていい。