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「青木の法則」とは、私が勝手にそう呼び始めただけなのだが、「内閣支持率+与党第一党の政党支持率」(青木率)が50を切ると政権が倒れる」というものだ。

 

 

 

(2022/3/31)

 

 

 

『日本国民のための  明快 政治学入門』

高橋洋一  あさ出版  2021/7/11

 

 

 

・一票の力は、単独で微少だが、数が集まれば力になる。

 

「何をするのか」が憲法で定められている仕事は政治家だけであり、後ろ暗いことが行われる余地がないのである。

 それなのに、なぜ政治には後ろ暗いイメージが付いて回るのか。

 

この国で「一番偉い」のは誰か

・無論、日本では「民=国民」が一番偉いのである。

 立憲制では憲法が絶対だ。日本国憲法の前文にも「主権が国民に存することを宣言」とはっきり書かれている。

 

・なぜなら、国会議員は「ルールを決める権限」を国民から付託されているに過ぎないからだ。

 

・あらゆる物事には原理原則がある。原理原則に沿って考えなくては、正しくものを見ることはできない。

 日本は立憲民主制であり、憲法が「主権在民」と定めているというのは、日本の政治の原理原則である。

 

国会議員は「人気商売」>

・私は仕事柄、国会議員と接する機会も多い。単純に言って、みな「感じのいい人」だ。愛想がよく、話題が豊富で、機知に富んだジョークを飛ばしつつ、その場にいる人たちが不快にならないように気を配る。義理人情にも厚い。それもそのはずだ。国会議員は「人気商売」だからである。

 

「地盤、かばん、看板」、その前に「信念」

・地域とのつながりがあること。豊富な資金があること。知名度があること。これらを俗に「地盤、かばん、看板」と呼ぶが、多くの人が、これを何やら悪いことのように捉えているのではないか。

 

・みな何かしらの信念はある。

 そのうえで厳しい選挙戦を勝ち抜くには、地域とのつながりや、豊富な資金、知名度があれば、より頼もしいという話に過ぎない。

 

1つだけ「マイテーマ」を決めておけばいい>

小選挙区制では候補者に投票し、比例代表制では政党に投票する。

 誰に投票するか、あるいはどの政党に投票するかを決めるには、自分が住む選挙区の複数の候補者たちや複数の政党の主張を理解しなくてはいけない。

 そして理解するには、選挙で争点となっているさまざまな問題を知り、自分なりに考えなくてはいけない。

 要するに参政権を行使するには、社会の一員として頭を働かせる必要があるのだ。

 

参政権を放棄するということは、「国の行方を決める権限を誰かに付託する権利」を放棄するということだ。

 

・そこで、選挙の際には、1つだけ「マイテーマ」を決めることをおすすめする。まず、そのときの選挙の争点を洗い出し、そこから「自分にとって最重要な問題」を絞り込んでおけばいいのだ。

 

「風」をつかんだ者が選挙で勝利する

・政治家にとって、選挙は「風」のつかみ合いだ。

 

・民衆は往々にして雰囲気やイメージに流されやすいものだから、いかに風を巻き起こし、自分たちの追い風とするかが勝負の分かれ目となる。

 

・だが、本当のところは、何が追い風となり、何が逆風となるかは、風が起こってみなければわからない。

 

「風」に流されるかどうかは、自分次第

・選挙では、たった1つの行動や発言で、一気に風向きが変わってしまうこともある。

 

・各党、いかに対立する政党に逆風を吹かせるか、いかに自党に追い風を吹かせるかで、しのぎを削り合っている。

 

政治とは「必ず不満が生じるもの」、ではどうするか?

・私たちは選挙で、社会のルールを決める権限を持つ人を選ぶ。

 

・つまり万人が納得できるルールを作ることなど、まず不可能なのだ。権限を付託する身としては、そのこともよくよく肝に銘じておかねばならない。

 

・政治は私たちの暮らしをよくするためのものだが、だからといって多くを求めすぎないほうがいい。

万人にとっての正解」などないなかで、100点を出すことは不可能だからだ。

 学校でも、赤点以下を取らない限り合格とされ、進級できるはずだ。

 政治も、同じように考えてはどうだろうか。民主主義の国では、政治の原理原則は「多数決」だ。

 つまり、半数以上の不満が出なければいい。点数にすれば、51点で「合格」なのである。

 

・万人にとって絶対的に正義といえるものは、実はきわめて少ない。

 基本的人権、信教や職業選択、表現の自由などはすでに憲法に定められている。

 その下で行われるルール作りでは、異なる利害をもつ社会集団同士のせめぎ合いの連続なのだ。

 つまり政治とは、必ず不満が生じるものなのである。そこで大事なのは、決して腐らずに考え続けることだ。

 

参政権の放棄」は、民主主義の精神に反する“一番の愚行”

・選挙は結局、数の論理である。

 今の政治家にいくら不満があろうと、その人は天から押し付けられた為政者などではなく、民衆によって選ばれた為政者なのだ。

 選挙で勝つために、各候補者も各政党も、「数」で他を圧倒できるように苦心する。しっかりと公約を打ち出すのはもちろんだが、それだけでは不十分だ。いいイメージを振りまき、自分たちに有利な世論形成を試みる。企業の広報戦略と同じだ

 その帰結として、選挙結果がある。

 

・1票の力は単独では微少だが、数が集まれば力になる。

 くれぐれも、「自分が投票しようとしなかろうと、選挙の結果は変わらない」などと考えないことだ。

 そのような考えで参政権を放棄することこそ、民主主義国家に暮らしながら民主主義の精神に反する、一番の愚行といっていい。

 

日本の選挙制度を考える――こうして「民主的プロセス」は守られている

なぜ日本は「二大政党」にならないのか――「デュベルジェの法則」

・結論からいえば、日本では、政権与党を決める衆議院議員総選挙が「小選挙区制と比例代表制の併用」になっているからだ。

 数量的な政治理論として「デュベルジェの法則」と呼ばれる法則がある。日本が二大政党制になっていない理由を考える前に、この法則を説明しておこう。

デュベルジェの法則を導き出した数式は複雑だから割愛するが、法則そのものはシンプルだ。

選挙の候補者は、その選挙区で選出される人数+1人になる」――これだけである。

 たとえば、ある地域で「2人を選出するならば候補者は3人」、「3人を選出するならば候補者は4人」に集約される、ということだ。

 

・何人も候補者が立って何人も落選するのではなく、「誰か1人だけが落選する」というミニマムの候補者数に絞られる、といってもいいだろう。

 

・多数決で1人の候補者を決める小選挙区制では少数政党は生き残りにくく、逆に得票率を元に議席を配分する比例代表制では、少数政党にも議席を獲得するチャンスが大きくなる。

 つまりは選挙制度には、当選する候補者を、ひいては国政を大きく左右する力をも有するというのが、デュベルジェの法則のいわんとするところである。

 

本当に二大政党を望むなら、方法は簡単

・デュベルジェの法則がわかっていると、なぜ日本が二大政党制にならないのかも簡単に理解できる。

 問題は、政党の規模や支持基盤ではない。選挙制度なのだ

二大政党になる条件をデュベルジェの法則を元に考えるとどうなるだろうか。

 候補者は「その選挙区の選出数+1」になるわけだから、各選挙区を「1人選出」とすれば「1人選出+1」で2人の候補者が各選挙区で出馬することになり、結果的に二大政党制になる。

 

比例代表制という選挙制度がある限り、選挙で戦う政党が2つに絞られないからである。「小選挙区制だけにする」と決めてしまえば、今ある複数の小政党は、より主張の近い大政党に合併吸収され、自然に二大政党制になっていくだろう。

 

2つのうち「マシなほう」を選ぶか、複数から「ベスト」を選ぶか

比例代表制がなくなって「1人選出」の小選挙区制だけになれば、日本も「1選挙区に2人の候補者」、すなわち二大政党制になるだろう。

 小さな政党は、比較的主張が近い大きな政党に吸収され、自然と「1人選出で候補者2人」へと集約されていく。それを望まない小政党の反発があるから、小選挙区制だけにならないと見ることもできる。

 

・政策実現力を重視し、細かい点には目をつぶって「2つに1つ」を選びたいか、それとも、より多くの選択肢から自分がベストと思えるものを選びたいか。「死票」を覚悟するか、それとも自分の1票を生かしたいか。

 これは、どちらのほうが正しいかという話ではない。

 どちらかを正しいと思っても、選挙制度を自分の手で変えることはできない

 ただし、こうした視点をもっているかどうかで、政治参加意識に大きな違いが出てくるはずだ。

 

1票の格差」が解消されない理由――「ゲリマンダー

・日本では、たびたび「1票の格差」問題が取り沙汰される。

 

このように、特定の候補者や政党の有利になるように選挙区を区切ることを「ゲリマンダー」と呼ぶ。

 

・現実には、最高裁も選挙無効とはいわないが、格差が酷いと「違憲」という。

 そのため、政府は格差を是正しようと、区割りを見直す公職選挙法改正案を国会に提出し、それを国会が議決し、格差是正がゆっくりと行われている。

 

投票のハードルを下げる難しさ――「郵便投票」

・2020年の米大統領選挙では「郵便投票」が大きな話題となった。

 民主党・バイデン大統領候補と共和党の現職・トランプ大統領の戦いは、バイデン氏に軍配が上がった

 ところがトランプ氏は敗北を認めず、「集計作業で大規模な不正が行われた可能性が高い」として、法廷闘争に持ち込もうとしたのだ。

 

・日本にも一応、「郵便等による不在者投票」という制度がある。ただし、アメリカの郵便投票制度と比べると、要件がかなり厳しい。

 

投票所で配られる「もう1枚の投票用紙」をムダにしない

最高裁判所裁判官国民審査とは、憲法に定められた制度である。

 

最高裁判所裁判官国民審査も同様に、事前に自分で調べる必要がある。

 

・まず、国民審査が行われる際には、審査の対象となる裁判官の生年月日をはじめ、経歴、関わった主要な裁判をまとめた審査広報が発行される。必要な情報は、こちらさえ求めればすぐに得られるようになっているのだ。

 

最高裁判所など自分には縁遠いものと思えるかもしれないが、これは「司法を監視する」という国民の義務であり権利である。それを行使しないのは、憲法で保障された権利を放棄するということだ。

 

「国会」では何が行われているのか――批判する前に理解したい「国会議員の仕事」

「立法」には2つの種類がある――「議員立法」と「閣法」

・まず、国会は、この国で「唯一の立法機関」であることから、国会議員の仕事の1つは立法、法律を作ることだ。

 立法には、「議員立法」と「閣法」の2種類がある。

 

・つまり政権与党には議員立法と閣法と、2つの立法手段があるのだが、実際には、政権与党の議員が議員立法することは、あまりない。

 

閣法は内閣総理大臣の「肝入り法案」

議員立法の場合、法案の責任者は発議した議員たちだ。

 一方、国会は、内閣総理大臣の責任のもとで行われる。つまり閣法とは、「総理大臣の肝入りの法案」といえる。

 したがって、どの法案を閣議決定するかを決めるのも内閣総理大臣である。 

 数ある政権与党の公約のうち、どの公約に関わる法律を優先して閣法にするか、これは、たいてい内閣総理大臣が政府のトップとして何を重視するかによる。

 例を1つ挙げると、「土地取引規制法案」だ。簡単に言うと、この法案には、安全保障上、重要な土地や建物の利用実態や所有者の氏名・国籍などを政府が調査し、外国人が所有することを規制する目的がある。

 

メディアのいう「強行採決」本当の意味とは

・立法には「議員立法」と「閣法」の2種類がある。

 閣議決定に基づき、政府として提出する法案は閣法だから、必然的に議員立法は野党議員によるものが大半だ。

 では、野党議員が出した法案が通ることはあるのか。実はほとんどない。

 

要するに「強行採決」とは、日本語にしか存在しないほど妙で非普遍的な概念ということである。

 

・「ねじれ国会」などよりも、法案の成立を左右するものがある。

 ここで説明してきたとおり、むしろ衆議院本会議に提出される法案が閣法か議員立法かで、法案の可否は大きく分かれるといったほうがいい。

 

「予算審議」も国会議員の大事な仕事

・立法することに加えて、もう1つ、「予算を審議すること」も国会議員の仕事だ。

 

・つまり、「国会で決められた法律を実際に適用し、国会で通った予算を実際に使って政策を行う側=行政機能」をチェックするのも、国会の重要な機能というわけだ。

 いくら審議しても疑惑が払拭されず、内閣不信任案へと発展すれば、それこそ解散総選挙ということになる。

 

国会の主な仕事は8つある

・いままで説明してきたものを含め、国会の主な仕事は以下の8つである。

 

衆議院の優越あり

1、法律の制定・改廃 2、予算の議決 3、条約の承認 4、内閣総理大臣の指名

衆議院のみ

5内閣不信任決議

衆議院の優越なし

6憲法改正の発議 7、弾劾裁判所の設置 8、国政調査権の発動

 

意外と短い「憲法の賞味期限」

・法律は、一般の人たちが思っているよりもずっと賞味期限が短いものだ。だから国会では新法の立法だけでなく既存法の改正も多く審議される。

賞味期限が短いのは憲法も同様である。

「国の最高法規」として、日本でも憲法が不可侵のものに思われているところがあるようだ。しかし、実は国の最高法規であるからこそ、憲法も、時代の変化に応じて変化してしかるべきなのだ。

 

・では、憲法改正について、海外はどうなっているのか。調べてみると、実は、それほど珍しいことではないことがわかる。

 日本では「憲法戦争放棄」という発想が強く、それが憲法改正に対する嫌悪感に直結していると思われる。一方、海外の憲法改正の例は、国と地方の関係や議会のあり方など、統治機構に関するものが大多数だ。

 日本の憲法改正も同様になると考えれば、タブー感は少し薄れるのではないか。

 

日本は、「世界一、憲法改正が難しい国」――それはどうなのか?

・日本では、憲法96条が、憲法改正の大きなハードルとなっている。

 国の最高法規だから、その他の法律よりは改正の条件が厳しくて当然だ。ただし「両院それぞれの本会議にて3分の2以上の賛成」で、ようやく国民に是非を問えるというのは、さすがに厳しすぎるのではないか。

 

・もし、日本が「憲法改正発議要件を3分の2から2分の1」としても、国民投票は残るため、主要17ヵ国で見れば、改正難易度はオーストリアと同じで3番目に高いままだ。

 国民投票があるのだから、最終的には国民が決める

 国民投票のための発議要件を下げることがどこまで問題なのか、じっくりと議論する必要があるだろう。

 

内閣官房参与辞任の本当の理由

・では、なぜ、憲法改正がここで出てくるのか。

 日本は平常時に憲法改正をしていないため、先進国ではほとんど唯一、憲法の中に緊急事態条項がない国になってしまっている。

 緊急事態条項がないため、諸外国のようなきっちりした、非常に厳しい――つまり効果を上げることができる行動規制(非常事態宣言)ができない。

 ちなみに、非常事態宣言を軍政移管を伴うときには戒厳令と呼び、両者を区別するときもあるが、先進国では軍政移管はまずないので、両者はほぼ同じだ。

 

・そして、今、対応できていないのは、野党やマスコミの怠慢である。

 憲法改正については、日本国の怠慢を憤ったのは事実である。世界と比べると、日本の憲法は本当にひどい。

 問題提起を意識してあのようなツイートになったわけである。憲法改正は喫緊の課題といえる。

 

違憲判決」は問答無用で法改正を求める

違憲判決には、法令そのもの(全体もしくは一部)を違憲とする「法令違憲」と、ある法令が特定の件に適用されたことを違憲とする「適用違憲」の2種類がある。

 

・一方、法令違憲は、法律自体が憲法に反しているということだから、直ちに法改正しなくてはいけない。

 

本当に正しい「政治家の見方」とは――雰囲気に流されず、正当に評価する方法

まったく不当でも不透明でもない「政治家とカネ」

・政治というと、すぐに「カネとの癒着」と結びつけて考える人も多いようだ。

 おそらく、議員の仕事や活動内容が具体的に見えていないからだろう

 事実、議員の仕事にはけっこうカネがかかる。そのために、ある程度の報酬や資金を得るのは妥当といえるのだ。

 国会議員の仕事のうち、特にカネがかかるのは立法のほうだ

 

たいていは議員歳費だけでは足らないくらいだ。だから、国会議員は政治資金パーティを開き、寄付を募る

 

国会議員の「仕事の中身」で真価を問う

・大半の議員は、議員歳費や寄付金をやりくりしながら、真面目に仕事をしている。

 たしかに、なかには汚職に手を染める国会議員もいる。だが、汚職が明るみに出ると大ニュースになること自体、それが稀なケースであるという証ではないか。

 

・もし、まだ国会議員を疑わしい目で見てしまうというのなら、議員の実際の仕事ぶりをチェックしてみてはどうだろうか。「政治家って何となく汚い感じがする」という印象論ではなく、「仕事の中身」を見て真価を問うということだ。

 私がアドバイザリーボードを務めている「政策NPO万年野党」では、議会での質問回数や文書質問の数、質問の内容、立法件数などを元に議員を評価している。この評価システムは私が作った。いってみれば、これは「議員の通信簿」だ。

 

「国会議員は仕事をしていない」という大勘違いを正す

実は法律ほど「賞味期限」の短いものはないといっても過言ではない

 しょっちゅう見直し、検討して、新たに作ったり修正したりしなくては、たちまち行政が立ち行かなくなってしまう。

 

このように、大半の国会議員は、日夜、立法という仕事に心血を注いでいる。

 現に一国会で提出される法案の数は、ほとんどが既存法の改正案だが、議員立法、閣法合わせて、ざっと200以上にも上るのだ。

 すべて衆議院のホームページに掲載されているから、閲覧してみるといい。

 どれも、何となく「仕事をしている風」を醸し出すために提出された法案ではない。

 その法改正(一部は法制定)が必要だと信じている国会議員が、熱心に時間をかけて調査・研究し、練り上げたものである。政府提出の法案でも、与党議員は党の部会でしっかり審議し、そのうえで国会での与野党議論に臨んでいる。

 こういうところに、政治家としての理念や価値観が現れるのだ

 

「派閥政治」は人間社会の自然な姿

・政界にも派閥がある。政治家も人間なのだから、考えの似た者同士で協力し合うというのはあたりまえのことだ。「派閥政治、あるまじき」と目くじらを立てる人もいるが、むしろ近年では下火になってきているくらいである。

 本来、政治ほど派閥がものをいう世界はないといってもいい。なぜなら、政治には数の論理がつきものだからだ。

 

・何をするにも「数を味方につけた人」が有利であり、それには派閥に属するのがもっとも手っ取り早いのだ。これは、国会議員としての仕事を、なるべく滞りなくまっとうするための処世術のようなものだ。

 

・だが、賢い有権者になりたいのなら、マスコミが言っていることの99パーセントは何のためにもならない。それどころか害を及ぼすノイズだと考えたほうがいい。

 

・政治家とて人間であり、その人間が政治を動かしている。政治とは、一切の汚れなき聖人君子が行う崇高な所業ではないのだ。

 そもそも国会議員が何をすべきかは、すべて憲法に明確に定められている。

 

族議員は「民意の一部」を汲み上げているだけ

族議員とは、特定の業界団体の事情に詳しく、その業界団体の有利になるよう政策決定に関わろうとする国会議員のことだ。彼らもまた世間で槍玉に上げられがちな存在だが、やはり全面的に否定するのはお門違いなのである。

 

・世間では「特定の業界に利益誘導するな」と喧しいが、政治家が民意を反映するというのは、言い換えれば利益誘導にほかならない。

 国会議員は、国民生活を向上させるために働く。

 

・世の中には、さまざまな業界団体があり、何が利となり何が害となるかは必ずしも一致しない。業界団体によって利害が異なれば、民意も業界団体ごとに異なるというわけだ。

 族議員は、そんな数ある民意のうち一部を汲み上げているに過ぎない

 自分を支持し、国会に送り込んだ業界団体の代表として、族議員は、そんな数ある民意のうち一部を汲み上げているに過ぎない。

 

・ただし、これは業界団体同士、族議員同士のパワーバランスの話であって、民意の一部を反映しようと働く族議員の存在そのものを否定すべき話ではない。

 あくまで、憲法で言うところの「全体の奉仕者」であることも忘れてはいけない。

 要するに、一部の民意と全体の奉仕者とのバランスを国会議員は問われている。もしバランスを失えば、選挙によるしっぺ返しを受けるだろう。

 

「内閣」とは誰か、何をしているのか――知っているようで知らない「大臣の役割」

「内閣=企業」と考えるとわかりやすい

・そもそも、国会で立法と予算審議が行われるのは何のためか。この両者は行政、つまり政策を実現することに向かっているのである。

 政策とは「政府の活動」であり、政府の活動内容とは「定められた法律を執行する」ことだ。また、政府が活動するには何かと経費がかかる。その経費の総額が国会予算だ。

 

・すべての政策は、社会の秩序を保ち、国民が安心して暮らすためにある。

 

私はよく、「国と企業は同じ」と説明する。そう考えるとわかりやすいのだ。

 内閣総理大臣は「社長」で、閣僚は「各部署の部長」だ。

 各省庁の官僚や議員は「社長→部長」という指示系統のもとで実務を行う「社員」ということになる。

 では国会は何に当たるかというと、内閣が提出した法案や予算案を審議し、承認することから、さしずめ「株主総会」といったところだろう。

 

「国会」と「内閣」の混同を解く

・国会は立法府、内閣は行政府だ。

 ただし両者の役割は密接に関係しており、責任の所在も不可分だ。憲法には「内閣は、行政権の行使について、国会に対し連帯して責任を負ふ」と定められている。

 

・国会と内閣がそれぞれ何をするかを理解するというのは、この国がどうやって治められているのかという「統治のルール」を知ることだ。

 統治のルールとは、すなわち憲法である。

 

政権の寿命を読む目安「青木の法則」

・そこでぜひ知っておいてもらいたいのが、「青木の法則」である。

「青木の法則」とは、私が勝手にそう呼び始めただけなのだが、「内閣支持率+与党第一党の政党支持率」(青木率)が50を切ると政権が倒れる」というものだ。

 かつて自民党参議院幹事長を務め「参院のドン」とも呼ばれた青木幹雄氏が、しばしば経験則として話していたことである。永田町ではよく知られている法則だ。

 

・当然だが、支持率と獲得議席数には正の相関がある。

 青木率が高ければ高いほど、獲得議席数も多くなると予測できるという、きわめてシンプルな話だ。

 

・こうしてみると、青木率は60を切ると、その後の回復はまず難しく、そのままじりじりと下がり続けて50以下になると退陣に追い込まれる、というケースが多いことがわかる。

 

なぜ、政治家の「失言」は不問とすべきなのか

・政治家の仕事の中身を見なくては「政治家の真価」を問うことはできない。そして政治家の真価を問うことができなければ、「賢い有権者」にはなれない。

 賢い有権者になれないというのは、よりより社会の実現に向かう投票行動ができないということだ。つまり、「自分たちに与えられた手段=選挙」を通じて社会をよくしていくという、重大な役割の一端を担えないことを意味する。

 

・だからこそ、本来は政治家の本文である「政策の話」が大半でなくてはいけない。国会議員の仕事は先の章で説明したとおり、政策に直結する法律と予算を審議することだ。だから、国会議員については「どれくらい本会議で発言しているか」「どんな法案を提出しているか」で語らなくてはいけない。

 一方、内閣の仕事は行政、つまり政策を打ち出し実行することだ。

 したがって、内閣については「どんな政策を実現しようとしているか」「実際に、実現できているか」で語らなくてはいけない。

 ところが実際には、雰囲気の話のほうが圧倒的に多いのだ。

 雰囲気の話というのは、政策とは無関係の意味のない話だ。

 国会議員の取るに足らない発言、あるいは本人や近親者の取るに足らない行動をあげつらう。

 はっきり言ってタブロイド紙の三文記事程度のものなのに、「政治家の資質なし」「国会リーダーの資格なし」と勝手に烙印を押す

 残念なことに、こうした雰囲気の話は枚挙に暇がない。

 

・いくら発言が不適切でも、その人の仕事の中身が立派ならば問題ない。

 

単なる「叩きたがり屋」「脅したがり屋」に惑わされるな

・世間では、政策を非難できないときには、いっそう雰囲気の話が多くなるという傾向がある。

 

・今後、こうした無意味な騒動に惑わされないようにするには、「政策の話」と「雰囲気の話」をきっちり切り分けるクセをつけることだ。

 

「政局」を政治と捉えると大きく見誤る

・政局とは、ひと言でいえば、政治家同士の小競り合いのことである。

 人間が寄り集まれば派閥に分かれるし、足の引っ張り合いや駆け引き、マウントの取り合いも起こる。人間社会の1つの縮図とも言える政界でも、同じことが起こっているわけだ。

 

・マスコミは、政局を芸能ニュースばりに報じるが、これもまた下らないことである。政局を追いかけても、政治のことは何ひとつわからない。

 

政治は不透明ではない、政治こそが透明である

・日本は立憲民主制である。憲法に基づき、民主的なプロセスで統治が行われる。少なくともそういう国では、後ろ暗いことや不透明なことは、ほとんど起こらない。ルールの下で手続きを行うというのが基本原理だからだ。

 そう考えると、実は政治ほど透明な世界はないといっていいだろう。

 

・その点、マスコミがやっていることは、民主主義の対極ではないだろうか。彼らは勝手に国民の代表を標榜しているが、内実はかなり身勝手で独善的である。

 

官僚制を批判する人がわかっていないこと

内閣総理大臣を「政府」という企業の代表取締役社長としたら、閣僚は各部署の部長に当たる。

 閣僚の下で働く官僚は「社員」だ。官僚は閣僚の右腕的存在であり、上意下達で省庁スタッフを動かす。社員は社員でも、課長クラスの有力社員といってもいいかもしれない。

 

・「官僚=権力」と短絡的に結びつけて考えられている節があるが、国会議員や閣僚同様、決められたルールに従って、粛々と仕事をしているだけなのだ。

 

つまるところ官僚とは、専門的な事務方なのだ。どの企業にも法務の専門職がいると思うが、それとまったく同じである

 官僚制を批判する人もまた、おそらく世間的なイメージだけで官僚を見ているだけで、官僚の仕事など本当は理解していないのだろう。

 閣僚のもとで働く官僚も政府の一員である。そうである以上、憲法をはじめとした法律で役割と禁忌が明確に定められた、きわめて透明な存在なのである。

 

・今の新型コロナで、日本は鎖国しないのはケシカランともいわれる。

 その心情には筆者も賛成なのだが、先にも述べたように、いかんせん日本は憲法で非常事態条項がない珍しい国だ。憲法上の規定がないので、各国のような個人の行動制限やロックダウン(都市封鎖)はできない

 そのため、出入国管理も各国のようにはできにくい。

 

鎖国できないのを官僚のせいだとするのは妥当ではなく、有事対応の憲法改正が出来ていないのが根本原因だ。

 

<「遠くの政府」と「近くの地域」――「ニア・イズ・ベター」の地方分権を考える

国のことは国で、地方のことは地方で――「補完性原理」

・「ニア・イズ・ベター」という原則がある。

 直訳すると「近いほうがいい」ということだが、これが地方分権の基本的な考え方である。

 どういう意味かというと、国民の身の回りのことは、国民の身近な行政機関、つまり地方自治体が行ったほうがいいということだ。

 

・だから、国のことは国、地方のことは地方で行うというように、役割を補完する。そういう意味で、「ニア・イズ・ベター」を原則とする地方分権の考え方は「補完性原理」に基づいている。

 

「住む場所を自分で選べる」という権力者――「足による投票」>

・地方のことは地方にしかわからないから、市民に身近なことは地方行政が面倒を見たほうがいい。これは「分権化定理」という理論でも裏付けられている。

 

・分権化定理とは、「国よりも地方自治体のほうが、住民の生活実態やニーズなどの情報を把握しやすいため、地方自治体に自治権をもたせ、その責任で行政サービスを提供させたほうが、国全体として、より高い行政が叶う」というものである。

 

・では、自分はどこに住みたいか。より自分にとって好ましい行政がある地域を、住む場所として選ぶというのが「足による投票」である。

 

・国は「議員内閣制」だ。国民は選挙で国会議員を選び、内閣総理大臣は政権与党のなかから、政権与党の国会議員によって指名される。

 

・一方、地方自治体は「元代表」だ。地方議会議員も、首長である知事も、地域住民が投票する選挙で直接、選ばれる。

 

ずっと言われている「道州制」、実現しないのはなぜか

・この「道州制」は根強く訴えられており、多くの人が賛同している。それにもかかわらず実現していない。

 足かせの1つとなっているのは、実は憲法だ。

「地方のことは地方で」を「地方のルールは地方で決める」と捉えると、地方の条例制定権を自立させたほうがいい。それには、憲法第94条の改正が必要である

 憲法94条では「地方公共団体は、その財産を管理し、事務を処理し、及び行政を執行する権能を有し、法律の範囲内で条例を制定することができる」とされているが、あくまで「法律の範囲内」でしかできないのだ。

 

地方分権で「地域間格差」が広がる?それよりも大事なこと

・つまり「地方のことは地方でやる」とは、すなわち「地方のことは地方のカネでやる」ということでもあるのだ。

 では、現在の規制はどうなっているかというと、ひと言でいえば「上納金分配システム」だ。

 簡単に説明すると、国民が納めた税金は、いったん国に集められる。そして「地方交付税」として、国から地方へと分配される。つまり地方の財政は、ほぼ国が握っているということだ。

地方自治体の財源の不均衡を調整すること」、つまり「金持ち地域と貧乏地域の格差を生まないようにすること」が、地方交付税大義名分だ。

 

・ここで、地方交付税大義名分が気になっている人もいるかもしれない。

 地方自治体の財源の不均衡を調整する。この地方交付税がなくなったら、地域の経済格差が生まれ、極端に貧しい地方自治体が生じるのではないか。たしかに一部の地域では、そういうことも起こってくるだろう。

 

本当に問題にすべきは、個人間の所得格差だ。

 経済成長を続け、失業率を最低限に抑える。そのために、必要なつど適切な経済政策を国が行う。こうして国民一人ひとりが、あまねく文化的で豊かな生活ができるようになっていけばいい。そこで「地域間の経済格差」を問う必要などないのだ。

 

「コロナ禍」で考える地方分権の是非

・その気になって世の中を見渡してみれば、地方分権を「わがこと」として考える機会は多いはずだ。

 

・感染拡大が収まらない局面では、都知事や県知事が緊急事態発言の発令を国に「要請」し、感染拡大が収まってきたら解除を「要請」する。

 

しかし、ひとたび新型ウイルスが国内に入ってしまったら、感染状況は、いわば各地方自治体の足元の問題だ自治体によって人口も違えば人の流れも違い、したがって感染状況は自治体ごとに異なる。

 そういう場合は、地方自治体の首長の判断で対策を打つのが、もっとも効果的だ。感染拡大の抑え込みは時間との勝負でもある。地域の状況をもっともよく把握している人が独自の判断で、適時、瞬発的に対策を打つことが望ましい。

 

・現に欧米の国々も見ても、国会元首の役割は補償金の財源を準備したり、国民に向けて警戒を呼びかけたりすることだ。地方自治体に相応の権限があり、ロックダウンなどの対策は、各都市が独自の判断で行っている。

 おそらく唯一の例外は、地方分権がほとんどないイギリスだけだ。

 

・つまり、地方分権が進んでいないために、「住民に補償金を出すための補助金」を出す制度を新たに設ける、などといいう面倒な措置が必要になってしまったわけである。

 さらに、地域の医療が逼迫している。

 

・もし道州制ができていれば、医療の広域行政は県ではなく道州単位にするだけで、医療の逼迫はもっと抑えられる。

 

・前に説明したとおり、「地方のことは他方で」とは、「地方のルールは地方で決める」ということであり、また、「地方のことは地方のカネでやる」ということだ。

 地方自治体に自立的な「条例制定権」があり、地方の税収は地方の財源となるようになったら、どうか。

 たとえば今回の新型ウイルスのような「地域密着型の危機」が、いざ起こったときに、必要な対策を必要なタイミングで打てるようになる。

 地方分権は、このように私たちの生活、場合によっては健康や生命にも関わる大きな問題なのである。

 

 

 

(2022/2/17)

 

 

 

『危うい国、日本』  防備不足の罠

竹田正興  晶文社 2021/4/9

 

 

 

・日本は日米同盟の下で、工業製品中心の多国間自由貿易による成長発展を図りながらも、強固な良心のリーダーシップをもって、JRや領土、農業主権などを外資から守り抜き、本物、自然、健康の独自固有の農業を大切にして、「農工商両全の国家」を建設し、自立と自衛で日本を発展させていく必要があります。

 

偶然に救われた、東日本壊滅

・中国武漢発の新型コロナウィルス感染症が、2020年初頭から、日本を含むアジア、EU諸国、アメリカ、南米、中東、アフリカと、瞬く間に世界中に蔓延し、その感染拡大の被害と、その後の経済大不況が危惧されています。

 

・こうして我々は、ちょうど100年前に猛威を振るったスペイン風邪の凄まじさに思いを馳せ、何よりも新型コロナウィルス感染防止に努めつつ、更に今後降りかかる未知未体験のあらゆる危機、危険に対して、決して防備を怠れない時代の到来を実感しました。

 

・その意味で、間もなく10年になる、2011年3月11日の東日本大震災による東電福島第一原発の重大事故発生は「危うい国、日本」そのものであり、決して忘れることはできません。

 実は、2011年3月11日の東日本大震災とその後の大津波で、15日から16日にかけ、東電福島第一原発が大爆発して、続いて第二原発も相次いで爆発し、首都を含む日本の半分が重度の放射能に覆われ「東日本壊滅」、一瞬で要避難地域化するところだったという信じ難い事実があります。突然の避難指示に、国家は機能停止、経済、社会、生活は崩壊、5000万人に及ぶ国内避難民は、逃げ込む核シェルターはなく、避難先も避難方法も何もかも定まらず、恐怖と不安で絶望、困窮するところでした。

 

近世史上、日本人が現実に「日本壊滅」の危機を身をもって観念したのは、1945年「アジア太平洋戦争敗戦」ではなかったでしょうか? 軍人、民間人併せて300万人もの犠牲者を出し、沖縄占領、本土主要都市は焼土と化した上に、広島と長崎に史上初めての原子爆弾投下で無条件降伏した日本は、まさに「日本壊滅」そのものでした。

 もし敗戦国日本が、米国、ソ連、中国、英国などに、本州、北海道、四国、九州などそれぞれ分割統治され、天皇制が廃止となり、国体が失われていたら、日本は分断崩壊に陥るところでした。

 しかしこの時の日本占領は事実上米軍によって行われました。

 

不可能な5000万人の避難、必要だった核シェルター

・もしその時、東京を含む首都圏、東北地区の半径250㎞にいきなり避難指示が出されたら、そこで暮らす5000万人にもおよぶ膨大な人々の避難移動はできるのでしょうか?

 避難命令をめぐり、大多数の人は逃げ込む核シェルターもなく、恐怖と不安の中、家に閉じこもり、誰にも助けにならず、放射能と闘いながら避難先を探して、家族ともども身の回りの整理と失意に暮れるだけです。

 放射能を逃れ、とりあえず避難先に辿り着いたものの、住居、仕事、生活でうまくいかず、たいていの避難民の人生が2011年3月を境に、突如として暗転、多くの生活、人生は終わっていたのです。

 先進諸国が万一に備えて、例外なく整備している、核シェルターが、日本には殆どありません。5000万人もの人々が避難を完了するのは、かなりの期間を要することとなり、そのため核シェルターは絶対に必要だったのです日本にその備えがないことについて、不思議なことにどこからも未だに問題を提起されたことはありません。この一事をもってしても日本は、危機管理ができていない大変「危うい国」なのです。

 

新型コロナウイルス・令和大震災・ハイパーインフレ、三重苦で、いよいよ日本自滅?

・我々は「想定外で重大な危険」の来襲として、降ってわいてきたような「新型コロナウィルス禍と襲い来る経済大恐慌」に、間もなくやってくる更に苛烈な「令和の巨大自然災害」と「経済被害としてのハイパーインフレ」が重なって「三重苦の国家最悪の危機」に陥る恐れすらあるのです。

 

防備不足の日本、主権喪失で属国化?

・このような「グローバル化の罠」の厳しい先行事例としては、中国の「サイレント・インバージョン」(静かなる侵略)の犠牲者となったとされるオーストラリアのケースがあります。

 

・しかも、グローバル資本侵攻の経済戦争敗北で、防備不足の罠にはまった属国化は、一応正当な経済行為によって行われたことになるだけに、国家的重要資産、領土や国家主権を売却したのと同じで、決して元に戻ることはなく、平和国家で繁栄したまま国家安全保障は危機に瀕します。

 

「最悪を想定、最大限備える」リーダーシップ

・このような「危うい国、日本」を救うためには、事の重大性を見極め「最悪を想定し、最大限に備えて」常に守りを固め、日本自身が「自立、自衛で、安全、平和の農・商工両全で発展する堅実な国家」をどう造り上げられるか? にかかり、それをリードできる「強固な良心のリーダーの育成」にかかっていると思われます。

 

巨大地震・噴火・新型感染症の脅威と経済恐慌

新型コロナウイルスの底知れない脅威と経済大恐慌

・このように新型コロナウィルスによる世界大不況はこれからが問題で、IMFは「2021年も150か国以上が新型コロナ前の2019年の経済水準を下回ると予想し、世界全体の経済損失は2020~2025年の累積で22兆ドル(約2300兆円)に達する」と試算しています。

 このような甚大な経済被害のほか、国際観光ビジネスのような経済のグローバル化にストップをかける足枷や、現代ビジネスで発展した効率的高密度経営などの経営理念そのものが否定され、変更、修正を強いられるという思いもしなかった事態に追い込まれ、簡単に元に復することのないまま、前代未聞の大恐慌に突入する恐れが出てきました。

 

巨大地震が連動する? 令和大震災の脅威

・専門家のほぼ共通の説として、21世紀の日本は千年ぶりの「大地大変動の時代」に突入しており、向こう30年足らずの間に首都圏・東海・西日本を巨大地震が襲い、更に富士山や箱根なども何時大噴火を起こしてもおかしくないと警告しています。

 

 もし、東日本大震災が千年程昔の869年の貞観地震の再来であったとしますと、当時と同じように、これから首都圏や西日本で巨大地震や富士山の大噴火が9年間隔で連動して起こる最悪の事態があり得るわけです。その場合は超過密都市東京や東海道集積都市ベルト地帯が、人類史上初めて巨大地震、大噴火の直撃を受け、大被害が発生、数千万人が恐怖の被災を体験し、名実とも国家、国民生活の大崩壊に至る恐れがあるのです。

 

大自然災害に勝てない近代文明――新幹線に見る巨大地震の安全対策の現実――

・首都直下地震、西日本大震災、富士箱根の噴火などが令和の30年以内に連動して起こるとすると、それは東日本大震災の10倍以上の甚大なる被害が過密都市東京や太平洋ベルト地帯に広がり、人類が初めて体験する史上最大の大規模災害となる恐れがあります。

 

令和大震災後のハイパーインフレの恐怖

・令和大震災はハイテク化した近代都市を人類史上初めて直撃する巨大地震であり、それが連動して起こると、その人的、物的、経済的被害は莫大なものとなり、それが国家財政、経済、国民生活に破壊的な影響を与え、国家安全保障は大きく揺らぎ、国民生活は破綻に瀕します、

 国は財政破綻状態の上に、震災復興のためには巨額の財政支出と更に大量の国債増発で、生活や企業の救済と復旧、復興を賄うしかありません。

 

財政再建先送りの罠

・日本でハイパーインフレが起こるとすれば、コロナ禍大不況を経て、世界で日本だけが蒙る大震災の甚大な人的被害、経済的被害を契機に国債の暴落、金利の上昇、大幅円安、物価の高騰という経済激変の中で発生すると思います。

 ただし、根底に国家財政運営に対する信頼度の問題があり、この約20年間のように財政再建目標を悉く先送りして、今後も「基礎的財政収支の改善」など行財政改革に本気で取り組む姿勢が殆ど見られないとすると、ハイパーインフレを回避することなど到底できず、残念ながら運命的、破局的なハイパーインフレに突入する危険が高くなります。

 

令和大震災後のハイパーインフレを俯瞰する

・こうして回復不能財政破綻状態、1000兆円超の国債大発行の日本に、更に膨大な財政支出を伴う東日本大震災の10倍以上と言われる首都直下、西日本大震災が連動して起これば、日本は、更なる国債の大増発となります。

 

国家崩壊4大危機克服に挑む

・従って当面、「危うい国、日本」に襲い掛かってくる重大な危険は、外敵からの核ミサイル攻撃の危機というよりも、30年以内に確実に起こるであろう人類未体験の宿命的な巨大自然災害とその経済被害であったり、激化するグローバル化の罠ともいうべき、外国資本、多国籍企業の戦略的侵攻を許す形でのJRなど国家的重要資産、領土消失、農業、食料主権の喪失などで、国家主権喪失による属国化、自滅の危険に備えて、国家安全保障を守り切れるか? ということになります。

 確かに北東アジアの危険は決して警戒を怠れませんが、今現在は喫緊の国内危機の防備策を確実に優先実行しないと、我が国は戦わずして、平和のまま自滅してしまいます。

 

重大事故・大事件・テロの危険――危険国日本、危険度は増していると国民予見――

・今の日本は、東電福島原発重大事故発生のように、国や事業者が重大事故の防止ができず、国家安全保障を揺るがすに至っているところに問題があります。国民の側は既に身の回りの生活の安全確保に強い不安と困難を感じ、「今の日本は危険だとの認識」を表明しています。

 

<国や「事業者の安全論」の限界露呈

・東日本を壊滅寸前に追い込んだ東電の福島原発過酷事故はなぜ起きたのでしょうか。「本来危険な原発の安全確保に当たっては、東電や国が行ってきた『事業者の安全論』では限界があり、国家国民の安全を保障できるものではなかった」と筆者は考えます。

 

<やはり必要な核シェルター

・次に各シェルターの必要性に述べていきます。原発大国日本の危険は、大地震、大津波のみならず、テロや敵国からのミサイル攻撃を受けることも考慮すべきです。原発がミサイル攻撃を受けたら、原子炉格納容器が大破壊に至り、巨大な原子爆弾を投下されたのと同じことになります。

 

 もともと、日本やイスラエル、スイスのような人口稠密な小さな国のことを、ワン・ボム・カントリー(One Bomb Country)といいます。1発か2発の原子爆弾を中心部に落とされることによりほぼ勝敗が決してしまい、戦争継続能力が失われる国のことを言います。こういう国の国民にとって大切なのは、平常時であれ戦時であれ、降りかかる災禍から身を守り、自主避難することが肝要で何をおいても核シェルターが必要なのです。

 まして、福島の原発大爆発事故で、首都圏5000万人の避難など直ぐには出来ないことがはっきりした現在、これを教訓に日本も核シェルター装備国へ舵を切るべきは、最早(もはや)必然のように思います。

 

 ところが、日本では核シェルターの整備は、今もって殆どゼロのままです。世界各国の核シェルターの人口当たりの普及率は、「日本核シェルター協会」の調べによりますとスイスとイスラエルは100%、以下ノルウェー98%、アメリカ82%、ロシア78%、イギリス67%、シンガポール54%となっています。また韓国のソウルにおける普及率は300%という報告もあります。そうした中で日本だけがほぼゼロ(0.02%)という大変低い普及率となっていることからも、我が国の安全に対する常識は他の先進国のそれとかなりズレていることがわかります。

 

・今更なんで核シェルターなのかと思われるかもしれませんが、日本は北海道から九州まで50機以上の原発を有し、首都圏を例にとっても、福島第一、第二原発廃炉となっても、依然として、茨城県の東海第二原発新潟県柏崎市には巨大な柏崎刈羽原発があります。

 東海第二原発は至近距離にありますし、柏崎刈羽原発が、いかなる原因にせよ、大爆発事故を起こせば、放射能は北西の風に運ばれて関東一円に飛来し、首都圏は放射能で覆われます。ですから首都圏に核シェルターは依然として必要ですし、関西圏など他の地域でも同様です。

 それだけではなく日本の周辺諸国は、朝鮮半島を除いて全て核保有大国です。その朝鮮半島北朝鮮が事実上の核保有国となった今、日本や韓国は核攻撃に備えた核シェルターを必要とするのは当然のこととなりました。

 韓国(ソウル)は、既に世界一の核シェルター装備国にもかかわらず、日本は極端に装備率が低く、両国の危機管理対応は対極にあると言えるでしょう。

 

・具体的な核シェルター装備には、新築と既存住宅で異なりますが、今後10年から20年くらいの期間で、土地付き木造家屋とコンクリート構造の集合住宅の公的な共同シェルターとに分けて、標準仕様のようなものを定め、公的補助を付けて建設・改良工事を実施していったら如何でしょうか。

 

新型コロナ禍、令和大震災、ハイパーインフレの三重苦は回避できるか?

・早ければ202X年に、東日本大震災に続いて千年に一度の、首都圏、西日本を相次いで襲う令和大震災に見舞われ、主要な多くの近代ハイテク都市が、人類初の全く想定外の大災害に遭遇し、壊滅的な被害を受ける恐れがあります。しかも、2020年から始まった新型コロナウィルスの蔓延が202X年になっても続いているとか、或いは新たな感染症が発生したところに、令和大震災が襲い来ると、避難所が感染拡大の場になったり、怪我人の救助や病院への収容もままならず、医療崩壊を起こして大混乱するという最悪の事態も起こり得ます。

 既に述べましたが、首都直下、南海トラフ地震を合わせますと、その被害想定は東日本大震災の10倍超で、内閣府によりますと死者は34万人、全壊消失家屋300万棟、全被害額310兆円となっていますが、日本土木学会は、20年間の経済被害も加えて総額として2396兆円という膨大な額を見込んでおります。

 

・新型コロナ感染症蔓延とコロナ禍大不況に加えて、震災大被害の発生、その後の震災大不況の加重恐慌となれば、生産も所得も税収も著しく落ち込んでいるところに、復旧復興費を含んで、5年間で300兆円超の国債の大増発や借入金の急増は、金利の上昇や国債価格を暴落させる恐れがあり、ハイパーインフレになる危険性は一段と高まります。

 これはちょうど、1918年のスペイン風邪の大流行、1923年の関東大震災発生、1927年の昭和金融恐慌、1930年の世界大恐慌、1941年対米英開戦などで膨大な戦時国債の積み上がり、1945年アジア太平洋戦争敗戦、戦後のハイパーインフレ発生と類似した面があります。

 

<震災大被害に、避けたいハイパーインフレ

・1945年から5年間で消費者物価が、およそ100倍に上がったとされる敗戦国日本の戦後のハイパーインフレとはどんなものだったのでしょうか? 

 

積みあがった国債の大暴落からインフレ昂進に火をつけ、急激な物価上昇になりますと、それ以前に決済通貨として通用していた円の通貨価値はほぼ消滅してしまい、そして国際金融市場から脱落し、世界の貿易や投資などに参加できなくなり、内外の経済活動、各種取引は事実上ストップしてしまいます。

 筆者もうろ覚えながらも、戦後のハイパーインフレを経験し、生きるか死ぬかというような体験の記憶があります。敗戦後の物不足の中、インフレによる生活不安は尋常なものではなく、当時はまだ結核が死の病で、食糧難の中、命を落とす者あり、栄養失調で苦しむ者ありで、地獄のような様相でした。

 

 悪性ハイパーインフレは早期に収束させないと、正常な経済活動や、国際取引ができませんので、インフレの収束には緊急の強行措置が必要となります。

 太平洋戦争直後、五里霧中のなか預金封鎖や新円切り替えで、国民生活や堂々と蓄積した家計預貯金等をほぼ消滅させる恐ろしい金融強行措置がなされましたが、令和震災後のハイパーインフレでも、同様の措置が取られるかもしれませんハイパーインフレで円の価値が低落する中、預金封鎖によって金融資産を拘束され、財産課税によって、金融資産から不動産、設備資産まで、国民や法人のすべての資産が吸い上げられ、戦時国債の償還に充てられ、国民は丸裸にされたのでした。

 これから確実にやってくる令和大震災と、それに伴う経済被害として発生する恐れのあるハイパーインフレによっても、これと同じことが起こるかもしれません。

 

・従って、制度的に行き詰まりつつあった年金制度は、このような経済大変動を機に、大変革が起こる可能性があります。すなわち、明治時代からの公務員恩給に始まった伝統的な豊かな年金制度維持の夢をあきらめ、最低所得補償制度と言っていい新しい欧米などに見られる国民年金の大型版のようなベーシックインカム制度などに変わる可能性があるということです。

 

<早く単年度基礎的財政収支の改善を!

・今や先進国では殆ど起こり得ないとされるハイパーインフレが、令和大震災後の日本で発生する恐れがあります。その解決のカギが国債費を除いた「単年度基礎的財政収支均衡」の早期達成の成否にあるのではないかと述べてきました。

 コロナ禍の大不況を経て、世界で日本だけが蒙る令和大震災で人的被害、経済被害を通じて国債の暴落、金利の上昇、大幅円安、物価の高騰によって、日本だけにハイパーインフレが起こる恐れがあるのですが、国家財政が、いかに国債の大量発行をしていても、基礎的財政収支において健全性が確保されるなど財政の自立信頼性が高ければ、破局的なハイパーインフレは避けられるのではないかという希望は捨てきれません。

 

・この期に及び、日本政府は基礎的財政収支黒字化の安易な先送りの繰り返しに、猛省を促すとともに、これから世界で日本だけに降りかかるコロナ禍不況――令和大震災――ハイパーインフレという最悪の事態発生の恐れにあたり、最近登場の税金よりも新規国債発行を重視する「MMT理論(現代貨幣理論)の罠」などに嵌ることなく、行財政改革による財政の健全化に努め、ハイパーインフレによる国民生活の大破綻を回避すべきだと思います。

 

JR、領土、農業の「グローバル化の罠」への有効策を

・繰り返しになりますが国家存立繁栄の条件は「国民」、「領土」、「主権」の3要素の維持発展です。

 令和大震災が首都圏や西日本で連動して起こると集中化の著しい近代都市群で数千万人に及ぶ壊滅的被災とその後の経済被害としてのハイパーインフレで多くの高齢者を含む生活基盤が失われ、国民生活が崩壊、生活の全てが終わってしまいます。昭和の敗戦以来の、国民生活崩壊

の危機です。

 令和大震災の被災で「国民の安全や生活」が深刻な危機に瀕し、更にJR、国土の「国家的重要資産、土地」が外資、外国人に買われ、「食料主権」も外国企業の支配下にはいり、「国家主権」まで危うくなると、名実ともに国家安全保障が損なわれ、「日本国属国化」が現実のものとなります。

 

<JR,土地への外資攻勢に歯止めを

・前節で、令和大震災が首都圏や西日本で連動して起こる集中化の著しい近代都市群で数千万人に及ぶ壊滅的被災とその後の経済被害としてのハイパーインフレで多くの高齢者を含む国民の生活基盤が失われ、大多数の国民生活が崩壊、生活の全てが終わる恐れがあると述べました。昭和の配線以来の、国民生活崩壊の危機です。

 令和大震災の被災で「国民の安全や生活」が深刻な危機に瀕し、更にJR、国土の「国家的重要資産、土地」が外資、外国人に買われ、「食料主権」も外国企業の支配下にはいり、「国家王権」まで危うくなると、名実ともに国家安全保障が損なわれ、「日本国属国化」が現実のものとなります。

 

<日米食料戦争は「1億人総農業」で耐え抜く――2001年オーベントー騒動の意味と価値――

・今や我々の食べ物の品質はどんどん劣化が進み、「農業、畜産の工業化による薬害」、「究極の感染症BSE(牛海綿状脳症)の発症」や「加工食品の化学添加物の多使用」さらには「遺伝子組み換え食品の安全性の疑念、種子資源枯渇の危機」など、農業、食品、食生活は危険な道を産んでいます。

 そこにグローバル経済の下で多国籍企業が進める自由貿易体制の下で、農業や食生活も否応なく戦略物資となった食料をめぐる日米食料戦争の荒波に飲み込まれ、一気に農業、食料の重大危機に陥る恐れがあります。

 日本は米については自給できているものの、トウモロコシの9割、大豆の8割、小麦の6割をアメリカからの輸入に依存しています。

 

・もともと「1億人総農業システム」は有機農業実践家一楽照雄氏の提唱によるもので、それは国民がこぞって顧客、食産業の立場に立ち、農業生産に注文を出してそれに応えてもらう「御用達農業」なのです。何よりも品質重視の農産物は「本物、自然、健康」の3条件を満たし、余計な農薬や特許権付き遺伝子組み換え種子などという考え方が入り込む余地はありません。

 

北東アジアにおける日本の危機 ――重要な朝鮮半島の自立と安定――

・増大する日本の危険、危機の4番目は北東アジアの危機です。

 外交素人の筆者が「北東アジアの危機は、日本の危険の4番目」と申し上げますのは、北東アジア危機以前に、21世紀直前から現在まで、日本国内の国民の安全確保、国家の安全保障が、もはや危機的な状況にあり、このまま有効な防備策が打てないと平和のまま国家自滅の危機が先行してしまうからです。

 

国家安全保障を守り抜くトップリーダーの育成

東電とJR東日本に見る「トップダウンのリーダーシップの重要性」

・2011年の東日本大震災により、東電は残念ながら、福島原発破局的重大事故を未然に防ぐことができず、日本の国家安全保障を重大な危機に陥れました。他方、東日本大震災東北新幹線など1200か所以上甚大な被害を受けながら、旅客犠牲者ゼロの安全確保を達成した会社があります。JR東日本です。

 

安全神話」崩壊に気付かなかった東電のトップリーダー

トップリーダーに必要な「最悪の事態想定力」

東日本壊滅を救った東電現場のリーダーシップ

・同じ東電にあっても、福島第一原発事故において「現場のリーダーシップ」は底力を発揮し、大役を果たすこととなります。

 

巨大地震と共存する道を進むJR東日本のリーダーシップ

・事故、トラブル続きであったJR東日本は、民営化直後の1988年東中野列車追突事故を契機に、経営者自身が安全体制の脆弱性を正直に強く反省し、改めて重大事故防止体制強化に乗り出しました。1995年の山陽新幹線の高架橋が倒壊した阪神淡路大震災により、新幹線の「安全神話崩壊」の現実に直面し、さらに2004年の新潟県中越地震で史上初めて営業運転中の新幹線列車が脱線するに及び、「巨大地震と鉄道の重大事故防止」の具体的かつ徹底的な安全確保を追求し、開発することに注力しました。

 

原動力は「強固な良心」のリーダーシップ

・2011年3月、東日本大震災の大津波に見舞われたとはいえ、なぜ福島第一原発は過酷事故を起こし、あわや国家安全保障の一大危機の恐れを招来してしまったか? については、東電の経営、技術陣の「トップダウンのリーダーシップが十分に機能していなかったからだ」と筆者は指摘してきました。

 しかし重大な事件事故の防止に当たりトップダウンのリーダーシップが、ほとんどと言っていいくらい機能していないのは、何も東電に限らず、近年の日本の国はもとより、数々の一流企業にも共通する問題です。

 

<「最悪を想定し、最大限に防御する」がリーダーの使命

・東電は巨大原発を抱えており、その安全確保は国家安全保障そのものですし、JR東日本は多くの乗客の命を預かって、高速新幹線輸送や高密度通勤通学輸送などを行い、国民生活の安全に深くかかわっています。こういう「安全最優先の事業」の経営にあって、最も重要なことは「重大事故を如何に予防するか」ということで、その役割は最終的に「経営のトップリーダー」にあります。従って経営のトップリーダーは、「重大事故未然防止のために」常に「安全神話の罠に嵌ることなく、最悪の事態を想定し、最大限の備えをしておく」ということが重要です。

 

理想の国家造りを考える――「本物、自然、健康」で農・工商両全国家の建設を――

・日本の工業製品の品質の高さは既に定評があります。戦後日本の工業製品の高品質化実現は、終戦直後、1950年に来日した米国人、W・エドワース・デミング博士の教えにまで遡るといわれています。

 

・一方、デミング博士の品質管理論に全く触れることのなかった日本の農業をはじめ金融、サービス、公共部門は取り残され、それが今日の停滞につながったとされています。

 

・TPPや二国間貿易交渉によって、遺伝子組み換え技術と特許権武装したバイオメジャーの工業化農法が侵攻してくるとき、日本農業の活路は農産品の品質重視を打ち出し、新たに消費者・食産業の参加を得て、相互信頼と協力によって生産者と消費者による御用達の関係を築き、日本独自の本物・自然・健康の持続的農業を発展させることです。これが理想の「1億人総農業論」だと思います。

 歴史的に見れば、日本は優れた農業国家です。欧米の先進国は農業を国家の礎にして、いくら自由貿易競争時代にあっても農業への補助制度を手厚くして、食料の自給率は軒並み高いレベルにあります。農業は国家の大本で、食料の自給自足は最大の国家安全保障そのものなのです

 従って日本農業は小規模とはいえ、EUとともに、遺伝子組み換えを利用した国際アグリビジネスには決して負けない、優れた在来固定種を発展させる本物の自然農業を守り抜きたいものです。

 

昭和のアジア太平洋戦争大敗北

・日本は、「昭和のアジア太平洋戦争大敗北」のどん底から、見事に復興を遂げ繁栄を築いてきたものの、東日本大震災による「平成の東電福島原発大爆発事故」により、あわや「東日本壊滅」となるところを、単なる偶然で救われ、辛うじて今日の日本があります。

 

・しかし、令和の首都、西日本大震災の直接被害とその後の大経済被害ハイパーインフレは免れ得ず、そこに今のコロナ禍のような新型感染症の蔓延が加重されますと、まさに「令和の三重苦の国難」に打ちのめされることになります。

 更に、グローバル化の罠に嵌り、JRなど国家的重要資産や領土による国家主権の喪失、農業の「種」を支配されての食料主権の喪失などは、とりもなおさず巨大資本や多国籍企業を擁する大国による「日本属国化」であり、やがて国家自滅に至ります。

 

令和大震災による宿命的な困難は、物凄く悲惨なことになるでしょうが、時間がかかれば、いずれ復旧、復興は可能です。

 しかし外資によるグローバリズムの罠に嵌って、JRや領土を失い、農業の「種」まで押さえられてしまっては、二度と元に復することは不可能です。日本は平和のまま重要資産、領土、食料主権を失い、まさに福島原発大事故による「東日本壊滅」や小説『日本沈没』と同じことになってしまいます。

 

・従って、これからの日本の政官財あるいは学会のリーダーは、国防はもとより、天変地異、経済大変動、グローバル化の罠など、それぞれの重大なリスクの本質を見極め「最悪の事態を想定し、最大限に備え」、必要な外資規制など防備策を的確に講じ、国家の守りを固めるべきだと思います。

 日本は日米同盟の下で、工業製品中心の多国間自由貿易による経済の成長発展を図りながらも、強固な良心のリーダーシップを持って、JRや領土、農業主権などを外資から守り抜き、本物、自然、健康の独自固有の農業を大切にして、「農・工商両全の国家」を建設し、自立と自衛で日本を発展させていく必要があります。

 

  

 

(2022/1/16)

 

 

 

 

『日本人が知るべき東アジアの地政学

2025年 韓国はなくなっている

茂木誠  悟空出版 2019/6/25  

 

 

 

日々のニュースに躍らされないために、地政学で“知的武装”せよ

・ここ数年を振り返るだけでも、朝鮮半島にはさまざまな未解決、不透明な問題が存在しているのですが、同時に周辺の国々も、それぞれの国益を追求して蠢いています。

 

・本書の書名でもある地政学はリアリズムの一つで、地理的な所与の条件をもとに国家の行動、国家間の関係を考えるものです。比較的安定した条件に恵まれてきた日本人が、あまり気を配ってこなかった思考法でもあります。

 日本はかつて、地政学を軽視し、あるいは曲解したために歴史上いくつかの失敗を犯しました。敗戦国として米軍の駐留を受け入れた日本は、ますます地政学的な考え方、ものの見方から距離を置き、いわゆる「平和ボケ」のなかで成長することを許されてきました。

 世界史は地政学抜きに語れません

 

2025年、韓国はなくなっている

地政学と世界史でこれからの挑戦半島を展望するとき、そう遠くない将来、必然的に、まだ多くの人が予想していない事態が起こると考えています。

 それは、「統一朝鮮」の出現です。

 早ければ5年、遅くとも10年以内に起きるでしょう。2025年ごろには現実化していてもまったく不思議ではありません。これは、朝鮮半島に存在する二つの国家の都合だけでなく、関係する国々まで含め、「統一する条件が揃ったから統一する」ということです。

 詳細は順を追って説明しますが、当初は韓国と北朝鮮による緩やかな連邦制、イメージとしては中国本土と香港・マカオのように、新しい政府がヒト・モノ・カネの移動を制限する、一国二制度で運用していくことが考えられます。

 この国家を、本書ではあえて「統一朝鮮」と呼ぶことにします。日本で教えられている世界史において、「朝鮮」とは、単に朝鮮半島朝鮮民族を指すか、時代としては李成桂が打ち立てた朝鮮王朝あるいは北朝鮮を示します。ですからここで私が用いる「統一朝鮮」とは、韓国の経済力・軍事力によって統一されるのではなく北朝鮮の主導で統一が実現する国家になることを意識しています

 

米中対立のなかで、日本はどうすべきなのか

・実は朝鮮半島、統一朝鮮がどうなるかは、日本にとってさほど重要な問題ではありません。あくまで、現象の一つ、変数の一つにすぎません。

 もっと深刻な問題は、米国が衰退し、世界の警察としての役目を終えようとしているなかで、中国の覇権を防ぐために、日本は何をすべきか、どの国と連携すべきかということです。東アジアで交錯する7ヵ国のうち、メインプレーヤーはあくまで米国と中国です。両国の覇権争いがもっとも大きな構造であり、日本も統一朝鮮も、そのなかでどうなっていくかという視点から捉えるべきです。

 

国家は地政学で動いている

・地理的条件は、世界史を方向づける決定的な要因です。なぜなら、地理的条件は人間の手によって、改変することが難しく、これを受け入れることはリアリズム(現実主義)そのものだからです。

 

<「バランス・オブ・パワー」が崩れたとき、戦争が起きる

・まず、「バランス・オブ・パワー」、すなわち「力の均衡」とは、同等の軍事力を持つ相手からの反撃が予想される場合には攻撃をためらい、結果的に平和が維持される状態を指します。同じ意味で「抑止力が働く」という言い方もします。反対に、バランス・オブ・パワーが崩れてしまっていると、戦争の危険性はむしろ高くなります。

 何らかの理由で軍事的な空白が生じる事態も、バランス・オブ・パワーを崩壊させ、戦争が起きやすくなります。

 

統一朝鮮(韓国+北朝鮮)の戦略――大国間で二枚舌外交を繰り返す半島国家

韓国は東アジアの“アン・バランサー”

早ければ2025年、朝鮮半島は再び「統一国家」になるというのが私の見立てです「統一朝鮮の出現」という結論を突飛に思う方も多いでしょう。

 

・機を見るに敏な朝鮮半島では、中国の経済成長に伴って微妙な変化が起きました。韓国では、米国の衰退に伴って朴槿恵政権を支えた親米派が勢力を失い、文在寅政権を生み出した親北朝鮮派が世論の支持を背景に権力を掌握し、半島統一を最終的な目標に据えて北への経済支援を始めました。貿易相手としての重要性は米国よりむしろ中国のほうが高くなり、中国との距離を近づけつつ、米国とは微妙な距離を保つ政策を取って「北東アジアのバランサー」を自認します。これは朝鮮戦争で支援してもらった米国への裏切り行為、米韓同盟の空文化であり、米国は韓国への不快感を隠そうとしません。文在寅政権は韓国歴代政権のなかでもっとも北との統一を志向している特異な政権です。もはや米国関係も日韓関係も、「ボタンの掛け違い」を通り超して、根本的に考え直さざるを得ないような事態になりつつあります。

 

・「南北統一など夢のまた夢」に見えますが、実際はその反対なのです。文政権が北に肩入れするのは、歴史的、そして地政学的な背景から理由を読み解くことができるのです。深読みすれば、文在寅はわざと事態を混乱に陥れようとしているのではなかとも受け取れます。多くの日本人の目には、こうした状況は危険かつ非現実的に映りますが、韓国世論がこれを強く支持しているのです。

 

地政学で韓国リベラル政権の意図が見える

・北は、南北統一の最大の障害となっているのが米韓同盟と在韓米軍の存在だから、これは何とかしろ、と文政権に圧力をかけてきました。これを受けて文政権は、同盟国であり統一の鍵を握っている米国に対して、「北朝鮮は非核化を行う意思があるから、私たち韓国のコーディネートに乗って米朝交渉を進めてほしい」という態度をとり続けてきたわけです。

 

韓国で「進歩系」が力をつけた理由

・ところが、リベラルが理想としたグローバリズムの弊害(貧富の格差、移民問題)が顕著になった21世紀の先進国では、伝統回帰の保守勢力が選挙で議席数を増やしています。日本の安倍政権、米国のトランプ政権、英国保守党政権下でのEU離脱の動きは、すべて連動しているのです。こうした状況を見ていると、韓国だけ、理念先行のリベラル系勢力が大きく支持を得ているという状況に違和感を抱く人も多いでしょう。

 

・韓国で「進歩系」が力をつけたことと、李明博朴槿恵保守系政権に戻った時代でさえ、韓国は米国と中国を両天秤にかけるような行動に出るようになり、米国の韓国に対する不信は深まっていきました。同時に、かつて経済面で頼っていた日本の存在感も低下していきます。結局は、「もっとも強い国に事大する」という半島国家のふるまいに先祖返りしただけだと言えるのです。

 

半島国家・ギリシアに酷似する朝鮮半島

・こうした朝鮮半島の流れによく似た先行例が欧州に存在します。バルカン半島先端にあるギリシアです。ボスフォラス海峡とダーダルネス海峡は、国会とエーゲ海、地中海を結ぶチョークポイントで、長年争いを続けてきたシーパワーの英国と、ランドパワーのロシアの利益がぶつかる場所です。

 

・いまのところEU諸国は、ギリシアのわがままを受け入れ、財政支援をじゃぶじゃぶと注ぎ込んでいます。それをしないと、ギリシアが反EU側に寝返り、欧州の安全保障が危うくなるからです。

 

韓国の「反日」「侮日」感情は、現代に残る朱子学

ギリシア文化はキリスト教ギリシア正教)に深く影響されていますが、朝鮮半島の文化を規定しているのは朱子学です。これは過去の話ではなく、現在もなおそうなのです。

 

・モンゴル支配を脱した朝鮮王朝が朱子学を官学化したことによって、自らを「中華」=文明人、中華文明を受け入れない日本人を「夷狄(いてき)」=野蛮人として蔑視してきた、というお話は、第2章で説明しました。この圧倒的な優越感を大前提として、近代になって「格下の日本に併合された」という事実に、ぬぐいがたい屈辱感を持っているのです。併合したのが中国やロシアだったら、これほどの屈辱を感じずに済んだでしょう。「日本だからダメ」なのです。この感情が、韓国人をしてリアリズム的な思考を困難にしているのです。

 

・韓国ではいまでも強力な学歴主義、学閥主義で、大企業、公務員に就職人気が集中し、それ以外の道を選ぶくらいなら何年浪人してでも試験にチャレンジする文化が続いています。これは、「ヤンバンでなければ人ではない」「知識人こそ至上で、体を動かすような仕事は恥ずべき」「科挙に合格しなければならない」などという伝統的な考え方が、サムスンの入社試験や公務員試験に置き換わっただけと考えると理解しやすいのです。

 

外国頼みの保守派と民族独立の進歩派

・つまり韓国の「右派」は親米独裁を是とし、韓国の「左派」は労働党独裁を是とします。たとえば、金大中・廬武鉉・文在寅の三代の左派政権は、北朝鮮におけるキム一族への個人崇拝や強制収容所での人権弾圧、韓国人拉致被害者の問題についてかたくなに沈黙を守ってきました。批判しないということは、是認しているということです。一体どこが、「左派」なのでしょうか?

 

・それでは、韓国の「左派」「進歩派」の政治的主張とは一体何か?これこそが、「民族統一の悲願達成」なのです。

 

・近年、中国発と思われる微粒物質PM2.5が韓国を襲い、深刻な大気汚染を起こし社会問題化していますが、韓国の度重なる協議要請を、中国政府は門前払いにしています。習近平は2017年の米中首脳会談でトランプに対して「かつて朝鮮半島は中国の一部だった」と語りました。高句麗や元の歴史を考えればそうとも言えるわけですが、朝鮮民族としてこれは、恥辱以外の何ものでもありません。文在寅大統領が中国を訪問すれば、まるで冊封国の王のように扱われます。「仮想敵国」の日本やインドの首脳よりも冷遇され、首脳会議でも要人との会食が用意されず、「一人飯」を余儀なくされたことが韓国人を憤激させました。

 

・さらには、韓国の歴史教科書で「漢民族の祖先」と教えている高句麗について、「中華民族の一部にすぎない」と中国の歴史学界が定義するという動き(東北工程)についても、中韓の間で歴史論争が続いています。高句麗満州人と同じツングース系民族ですから漢民族でも韓民族でもないのですが、この問題は中国東北地方の延吉周辺に住む朝鮮系住民の帰属に関わる政治問題なのです。

 

・「反日」では共闘しているかに見える中韓の間には、このようにさまざまな葛藤があるのです。そして韓国の「左派」「進歩派」とは、実は中国とも相容れない強烈な朝鮮民族至上主義者であり、「保守派」以上に妥協の余地がない勢力であることが、日本ではほとんど理解されていません。日本のリベラル勢力は、民族主義を忌避する勢力ですので、韓国人のこのメンタリティが理解できないのです。

 

金正男はなぜ殺されたか?

・こうした中朝関係を理解すれば、北朝鮮の二代目指導者・金正日が「中国を信用するな」という遺訓を残したことも合点が行くでしょう。中国は当然このことを快く思わず、北朝鮮の指導部内に「親中派」を育成していきました。金正日の妹婿で経済官僚の張成沢金正日の長男である金正男です。

 

北朝鮮で「親中派」の張成沢金正男が粛清されたこと、韓国で「親中派」に転じた朴槿恵政権がろうそくデモで倒されたこと、この二つの事件は、朝鮮半島から中国の影響力が排除されつつあることを意味します。金正恩がトランプとの米韓首脳会談に応じた最大の理由も、中国の圧力に対抗することなのです。

 

文在寅がこだわる「1919建国」史観

・それでも1919年の3.1運動と上海臨時政府は、「わが民族が日本帝国主義に立ち向かったほとんど唯一の事例」として賞賛に値するわけです。3.1運動以降、大規模な反日運動は起きていないため、他に選択肢がありません。

 

アメリカ・ファースト」と「朝鮮ファースト」が一致

・一方で、世界の警察官をやめたいトランプにとっても、在韓米軍の縮小は絶好のアピールポイントになります。

 

・トランプの「アメリカ・ファースト」に対して、金正恩文在寅も結局は「朝鮮民族ファースト」であり、お互いにナショナリストという意味では了解し合えるのです。

 

金正恩の「核・ミサイル放棄」はあり得ない

・一連の米朝首脳会談を通じて、金正恩の頭の中に「非核化」や「核・ミサイル放棄」などまったくないという事実が明白になりました。

 

主体思想は「マルキシズム風味の朱子学」だ

北朝鮮は、現在の韓国「進歩派」、朝鮮民族至上主義を完全に手なずけてしまった感があります。

 韓国の「進歩派」が外国勢力に頼ることを批判しても、彼らもまた完全に資本主義化し豊かな暮らしを送っている人々であり、なぜ世界最貧国の北朝鮮に肩入れできるのか、という疑問を持たれるでしょう。この疑問も、実は朱子学で説明できるのです。朝鮮労働党の指導原理である「主体(チュチェ)思想」は、韓国の「進歩派」にとって、非常に共感できるものだからです。

 

統一朝鮮は当面「一国二制度」になる

・統一朝鮮の未来像をここで予測しておきましょう。そのモデルとなるのは、中国が香港返還の際に採用した「一国二制度」です。

 

金正恩は民族の「象徴」になれるか?

・やや唐突かもしれませんが、キム一族は統一朝鮮の出現後、まるで日本の天皇のように、朝鮮民族統合の「象徴」になるかもしれません。

 

統一朝鮮は核兵器を手放さない

・自主独立の統一朝鮮は人口7600万人を擁し、ドイツ(8200万人)、フランス(6200万人)と肩を並べる中規模国家となります。その安全を保障するものは、北朝鮮から引き継ぐ核ミサイルです。つまり、朝鮮半島は史上初めてどこにも支配されない朝鮮民族の国家を、核とミサイルをベースとした国防力によってつくりあげるということになります

 

中国の戦略――大中華思想を貫く宗主国

ランドパワー帝国はシーパワーに変身できるか?

日清戦争のとき、アメリカはまだハワイに手を伸ばしたばかりでした。もし西太后李鴻章の海防策を全面採用していれば、中国海軍はこの段階で西太平洋への進出を果たし、フィリピンを手中に収めたかもしれません。新疆から撤退していれば、その後ウイグル問題に悩まされることもなかったのです。それができなかったのは、新疆の併合を狙うロシアの存在でした。ランドパワー化とシーパワー化は両立しない、というのが中国人が学ぶべき歴史の教訓です。

 

シーパワー化は致命的な失策

・中国はせっかく経済成長したのに、むしろ求心力を失い、そのうえ米国と全面対決の様相を呈してきました。もはや四面楚歌の状況です。「孫子の兵法」の「戦わずして勝を最善とする」を実践し、謀略と宣伝を得意としてきたはずの中国。これは、実は弱者の生き残り戦術だったのです。「大国」を自負するようになった習近平の中国は、謀略戦、宣伝戦では負け続けています。

 

統一朝鮮と「中国の夢」>

・ところが、中国の経済成長で事情が一変します。鴨緑江の国境から、直接資金も技術も北朝鮮側に流れるようになったのです。この結果、日本が経済制裁を行っても効き目がなくなってしまったのです

 中国はこのルートを利用し、北朝鮮を手なずけます。もちろん、疑い深い北朝鮮が簡単に中国の意図に従うわけではありませんが、カネと物資を握っている中国は、「北朝鮮を動かせる国」と自負するようになりました。実際に中朝貿易を仕切ってきたのは北京政府ではなく、旧満州内モンゴルを統括する人民解放軍の北部戦区です。

 

・当初は魅力的なマーケットと安価な労働力をアピールして韓国や日本、欧米の企業を呼び込みます。その技術やノウハウを吸収して国内企業が育成されると、外国企業にはあれこれ圧力をかけて中国から出ていくように仕向けます。よく使われるのが、税務調査で追徴課税する、中国人労働者にストをやらせる、という方法です。そもそも許認可権は中国共産党が握り、裁判所も中国共産党の傘下にあるので、外国企業は対抗できません。

 

共産党政権崩壊の火種は「朝鮮族自治州」問題

・統一朝鮮の登場が中国の火種となるリスクもあります。日本ではあまり関心を持たれていませんが、中朝国境の中国側、鴨緑江の北側の「延辺朝鮮族自治州」の存在です。

 中朝国境の中央からやや東寄りに白頭山という美しい活火山があります。朝鮮民族の伝説的始祖である檀君が、国を開いたとされる聖地です。その周辺部は満州族の居住地でしたが、清の時代から朝鮮人の開拓民が入り込み、やがて朝鮮人居留地になりました。

 

中国における少数民族の「自治」とは名ばかりで、実際には北京から派遣される中国共産党の幹部が独裁権力を握っています。これは、延辺でもチベットでも同じことです。現在は人口210万人のうち、3分の1以上が朝鮮語を話す朝鮮系の人々です。彼らは隣の吉林省にも広がっています。

 

中国共産党というよりも習近平政権が崩壊する、もっともリスクの高いシナリオは、経済成長が行き詰まり、人民解放軍の各戦区の統率の乱れから、国内が諸勢力に分割されることです。延辺の朝鮮人独立運動が「統一朝鮮」と結びつけば、満州が再び独立国になる可能性もあります。

 

中国による「沖縄の属国視」にどう反論するか?

・中国は日本やインドに対して、韓国のような「属国待遇」をしませんが、これは歴史上「中華の圏外」にいて中国の支配が届かなかったからです。「夷狄(いてき)」「化外の地」として認識しているのです。

 

・両者を混同することは、日本にとっても困った事態になりかねません。沖縄は琉球王国時代に明に朝貢し、薩摩藩に占領されていた江戸時代も、明・清から冊封を受けていました。朝貢貿易の利益を確保するため、薩摩藩はこれを黙認していたのです。

 日本で保守派の論客が強調する「朝鮮は中国の属国論」を中国側が逆手にとって、「琉球は中国の属国論」を展開すれば、尖閣を含む沖縄領有権問題に火がつくおそれがあるのです。すでに中国国営メディアは、明治政府による琉球王国併合に疑義を呈しています。「中華帝国は沖縄を軍事占領したことはない。朝鮮とは違う」ことを強調しておきたいと思います。

 

永楽帝以来のシーパワー化は成功するか?

・中国から見ると、太平洋へ直接出ることはできません。日本列島に囲まれた日本海、沖縄・台湾に囲まれた東シナ海、フィリピン・マレーシア・ベトナムに囲まれた南シナ海が存在し、横須賀を母港とする米海軍の第七艦隊が展開して、中国海軍の進出を阻んでいます。

 

歴史カードで「日韓離間」「日米離間」を図るが逆効果に

・中国の新たなシーパワー戦略が日本にどのような影響を及ぼすのか、ひとまず二つのポイントを指摘しておきましょう。

 まず中国は、日韓・日朝の分断を望みます。朝鮮半島を米国や日本から離間させ、中国にとって便利なカードとして利用したいという考えは、統一朝鮮の出現でより強まるでしょう。そこで中国が持ち出すのが、朝鮮民族を麻痺させる「歴史カード」です。

 

・中国の「反日」は天安門事件で求心力を失った共産党政権が1990年代に始めたもので、きわめて現実的かつ戦略的です。対米関係が悪化するとあっさり「反日」姿勢をやめ、韓国の文在寅政権が北朝鮮に擦り寄ると、ハルビン駅の安重根記念館を閉鎖したり、朝鮮人抗日独立運動家を称える施設を「何者かが」荒らしたりします。

 日本に対しても歴史カードは大きな成果を生んできました。

 

琉球独立」問題と中国

日本国内で唯一、中国の宣伝工作が効果を発揮している地域があります。

 沖縄です。多くの米軍基地を抱え、騒音問題や米兵による犯罪も少なくない沖縄では、反米基地闘争が常に一定の支持を得てきました民主党鳩山由紀夫首相が、米海兵隊普天間基地辺野古へ移転するという日米合意に反対し、日米関係を悪化させたことは、中国の日米離間工作のもっとも成功した事例でした。この鳩山由紀夫という人は元首相としてお元気ですが、本人が自覚しているかどうかはともかく、常に中国共産党の意向に沿い、日米を離間させようとする発言を続けています

 私が習近平なら、鳩山のような親中派や沖縄の反米運動を積極的に支援するでしょう。

 

・そこで中国は「沖縄対日本」、あるいは「沖縄対東京の政府」という構図を描き、「沖縄」への投資という形で資金援助するでしょう。このとき持ち出されるのが、「かつて琉球王国中華帝国の属国だった」という論理です。まだ少数ですが、沖縄国際大学琉球大学には「琉球独立」を叫ぶ勢力もあり、2016年には北京で開かれた「琉球・沖縄最先端問題国際学術会議」に参加し、「琉球独立」「米軍基地撤回」に関する論文を発表しています。中国が反基地闘争に手を貸すメリットは十分にあると考えるべきうでしょう。

 

「虎の尾」を踏んだ習近平

地政学の考え方で言えば、「敵の敵は味方」。現在の中国が手を組みやすい国は、日本と対立する韓国、インドと対立するパキスタンベトナムと敵対するカンボジアラオス、あるいは遠く離れて直接の利害関係のないドイツ・イタリア、アフリカ諸国などです。

 

・2018年10月4日、トランプ政権のペンス副大統領は、米国のハドソン研究所で講演し、対中関係についてのトランプ政権の方針を明らかにしました。その内容に、世界は驚愕しました。

  • 中国を市場経済に誘導すれば民主化するだろうという、これまでの対中政策が誤っていた。
  • 中国は経済成長を軍拡に注ぎ込み、日本や東南アジア諸国にとって重大な脅威となっている。
  • 中国は、国内で人権抑圧を続け、特にウイグルイスラム教徒に対する弾圧は目に余る。
  • 中国は、不当な関税、不公正な為替操作、知的財産権の侵害などで米国に不利益をもたらした。
  • 中国は米国の国内政治に介入し、企業や政治家、ジャーナリストを買収している。
  • 中国は別の大統領を望んでいるようだが、トランプ大統領指導力は揺るぎない。

 このペンス演説は、「米中冷戦」の開幕を告げるものとして、歴史に刻まれるでしょう。

 

共産党帝国」崩壊のシナリオ

・現在の中国を支配する中国共産党は、習近平体制の終身化によってまさに王朝化しつつあります。これには党内でも反発があるようですが、やはり歴代王朝と同じように崩壊すると予想します。米国も日本も、その他の多くの国々も、中国と戦争することはあまりにもコストが大きいので避けたいでしょう。国内から自壊してくれるのがベストなのです。

 自らを経済成長させてくれた米国中心のグローバリズムに反旗を翻した時点で――私はこれをIMFに対抗するAIIBの設立と考えますが

――中国の成長は大きく損なわれます。経済の不調は国内不安を招いて中央権力の統率力、求心力低下へと結びつきます。かつて旧ソ連を崩壊に導いたきっかけがバルト三国の独立だったように、ウイグルチベットなどのコントロールが緩み始め、いずれ軍事的にも財政的にも背負いきれなくなります。

 

そもそも中国は14億の人口を抱え、広大な国土で、文化も人種もさまざまで、独裁以外に統制が難しいのです。同じ漢民族でも、上海・天津などの沿海部の豊かな人々は、なぜわれわれの税金で内陸の貧しい人間を支えなければならないのか、という疑問を抱き始めます。

 こうして、地域対立はやがて国家の分割を招き、緩やかな連邦制、もしくは完全に別の国として歩んでいくという流れになるのではないでしょうか。これを武力で押さえ込めば天安門事件の再発、独立を認める方向に向かえばソ連解体と同じ道を歩むでしょう。

 

そして、日本はどうすべきか――シーパワー同盟結成と憲法改正問題

「国連による平和」は幻想である

・「国連が世界平和を守ってきた」というのはフィクションです。国連は大国の上に立つ「超国家機関」ではなく、大国の談合組織にすぎないからです。紛争が起きたときに「X国は侵略国である」と認定して経済制裁や武力制裁を発動する組織が国連安保理事会です。

 

・これは深刻な問題です。日本の領土である北方四島を占領中のロシア、尖閣諸島の領有権を主張する中国は、いずれも安保理で拒否権を発動できます。北方四島自衛隊が上陸する可能性は限りなくゼロですが、尖閣諸島に中国軍が上陸してくる可能性は否定できません内閣総理大臣がこれを「有事」と認定すれば自衛隊が出動し、日中の軍事衝突が起きたとします。日本が国連安保理に訴えて、中国への制裁を求めるでしょう。すると中国は拒否権を発動し、安保理協議はストップします。

 国連は、何もしてくれないのです

 さらに問題なのは、国連憲章の「旧敵国条項」です。国連総会で「無効化決議」がなされましたが、いまだに条文から削除されていません。これは、「敗戦国のドイツや日本が、第2次世界大戦後の国際秩序を否定するような行動に出た場合、国連加盟国は安保理決議なしに武力行使ができる」という規定です(国連憲章第53条)。

 

<「核シェアリング」か「あいまい戦略」を検討すべし

中国はすでに核を搭載できる中距離ミサイル「東風」を200発程度保有しています。当然、日本は仮想的の一つですから、日本の主要都市はすべて攻撃目標と考えられます。

 もちろん「統一朝鮮」の核ミサイルへの対処も必要ですが、彼らが「カネづる」と考えている日本に対し、核を使用することは考えにくいでしょう。むしろ日本にとって最大の脅威となっているのは、中国の核ミサイルです。

 

・これに対処するうえで、もっとも合理的な選択肢は、日本も核武装して抑止力を働かせることです。しかし、広島・長崎を経験した被曝国として、また福島第一原発事故を経験した国民には、強烈な核アレルギーがあります。核武装を公約する政党は政権を取れず、核武装に一歩を踏み出した内閣は倒れるでしょう。仮に将来、世論が変わったとしても、「NPTの優等生」という地位を自ら捨て、日米同盟を揺るがせることが国益にかなうとは思えません。トランプは大統領選挙中に、日本や韓国の核武装を認めてもいい、と発言しましたが、大統領当選後はこれを撤回しています。

 

核武装宣言に代わる方策としては、「核シェアリング」と「あいまい戦略」が考えられます。「核シェアリング」は、米軍の核兵器を共同で使用するという方式です。自衛隊単独で使用の是非を判断することはできず、あくまで米国の許可が必要になります。独自の核実験も、開発や運用のノウハウ取得も不要ですからもっとも簡便で安上がりですNATO加盟国では、ドイツをはじめ、オランダやベルギー、イタリアが米国と核シェアリングをしています。これが機能するには、日米安保条約の改定が必須でしょう。

 

・米国が今後「一国主義」へと回帰していくとしても、核による抑止力のネットワークを同盟各国の負担増という形で維持していくと考えられます。シーパワー諸国が世界中で米軍の核をシェアできれば、米国が「世界の警察官」をやめても平和は維持できます。

 

核の「あいまい戦略」とは、核兵器を開発しているのかどうかをあいまいにしておき、周辺国を疑心暗鬼に陥らせ、事実上の抑止力として機能させることです。これを活用しているのはイスラエルです。イスラエルはNPT体制に加盟せず、アラブ諸国に対抗するため、核兵器を開発していると考えられています。しかし、イスラエル政府は核兵器保有、製造について一切発言せず、「ノーコメント」を貫いてきました。アラブ諸国は核による報復を恐れて、イスラエル攻撃ができなくなっています。

 日本が「あいまい戦略」をとるには、「非核三原則」の撤廃を宣言すればいいのです。核を「つくらず・持たず・持ち込ませず」という三原則を撤廃するだけで、日本はすでに核を持っているかもしれないし、今後持つかもしれないという疑惑が生まれます。

 ただしこの場合も、米国の承認は絶対に必要です。米国に隠れて核を保有することは不可能です。日本が核武装する際には、この流れに乗るしかありません。

 

日本はシーパワーを貫き、アジアの覇権確保

・長期的な観点から日本の戦略を考えると、「日本はシーパワーを貫くことがもっとも国益を確保できる」ということを、すでに読者の皆さんはご理解いただいているでしょう。

 日本は典型的な海洋国家として、軍事、経済、そして独自の文化形成の面でも大きなメリットを受けてきました。朝鮮半島や中国大陸におけるランドパワーの争いに加わって得たものは、これまでのところ何もありません。大きな犠牲を払って背負わされた「負の遺産」に悩むばかりです。

 世界史を振り返れば、ロシアや中国、ドイツのようなランドパワー帝国がシーパワーになろうとして失敗した例が数多くあります。逆に元祖シーパワーの英国は、ランドパワー同盟のEUに参加した結果、国論を二分する大混乱を招いています。そうした状況を見ると、世代を超えて地政学の教訓を受け継ぐことの難しさを痛感します。

 

地政学的に歴史を学べば、日本がシーパワーに徹すべきことは明白です。シーパワーの日本がランドパワーになろうとして失敗した典型例は、豊臣秀吉の朝鮮侵攻であり、昭和の帝国陸軍が主導した中国との戦争でした。軍事的にはもちろん、経済的にも大陸に深入りしてはならないと思います。

 シーパワーの日本が果たすべき役割は、東アジアから退いていく米国の穴を埋め、バランス・オブ・パワーを維持しつつ、自由と繁栄を志向する海洋アジア諸国の柱として、リーダーシップを発揮することです。TPP(環太平洋パートナーシップ協定)を成功させ、将来のアジア大平洋版NATOに発展させることです。

 

シーパワー英国と強固な同盟を組む

・膨張する中国と対峙する日本が、EUから離脱する英国と頼むことには大きなメリットがあり、地政学的にも理想的な組み合わせです。

 かつて日英同盟が存在した時代、日本は列強の一員と認められ、第1次世界大戦の戦勝国国際連盟常任理事国にまでなりました。ところが1930年代の恐慌のなかで、英米のシーパワー的自由主義を敵視し、ソ連やドイツのランドパワー全体主義を賛美する「革新勢力」が台頭した結果、日独伊三国同盟・日ソ中立条約を結び、英米との大東亜戦争を引き起こして国を滅ぼしたのです。

 

・英国もまた、大戦後の植民地独立、シーパワー帝国の崩壊という危機的状況に対処するため、欧州大陸との市場確保のため、EUのメンバーになりました。しかし英国の産業は復活せず、移民労働者ばかりが流入して社会的コストが増大していきました。英国民はようやく失敗に気づき、EU離脱を選択したのです。

 EUに代わるマーケットとして英国が注目したのが、環太平洋の自由貿易協定――TPPでした。豪州やニュージーランドはいまも英連邦の一員ですし、英国自体も太平洋にピトケアン諸島という海外領土を保有しているため、「太平洋国家」の一員なのです。

 安全保障面でも対中国を見据えた日英の協力が始まりました。

 

・シーパワーの英国は、合理性だけで動くドライな国です。ランドパワーのようにイデオロギーや感情を重視しません。利益を共有できる間は同盟関係を継続できますが、メリットがなくなれば途端に手を切ることもあり得ます。この発想も日本が見習うべきです。

 

先進国並みの情報機関を設置し、スパイ防止法を制定する

・インド・太平洋で多国間の枠組みの安全保障体制を整備する際に、どうしても必要になるのは情報機関です。日本には、敗戦時に情報官庁だった内務省を解体してしまい、内閣官房、外務省、警察、公安調査庁自衛隊など各組織の調査機関がバラバラに情報を集めているのが現状です。これらの情報を統合し、分析する機関がないのです

 安倍政権のもとで、公務員の秘密漏洩を罰する特定秘密保護法がようやく施行され、政府と自衛隊が情報を共有する国家安全保障会議(日本版NSC)も発足しました。ところがスパイ行為自体を取り締まり、処罰するスパイ防止法は、いまだに存在しないのです外国人のスパイは、住居侵入などの別件逮捕に頼らざるを得ず、微罪で釈放されています。日本は「スパイ天国」なのです。

 

改憲論議国連憲章の活用で解決する

日本国憲法の第9条はもちろん改正すべきと考えます。しかし、憲法改正には国会の3分の2の賛成で発議し、国民投票過半数が必要という、高いハードルがあります。

「改正する・改正しない」で国論を二分している間も、危機はどんどん進行します。最悪なのは、改憲にこだわるあまり安全保障の本質的な議論が進まず、「時間切れ」の事態を招くことです自衛隊憲法に明記しようと、名称が国軍になろうと、究極的には国家と国民の生命、財産を守らなければどうしようにもありません。現行憲法解釈改憲を続けても仕方ないでしょう。英国にはそもそも明文化された憲法がなく、議会制定法や判例の蓄積が「憲法」と見なされています。

 

未来予測の学問

・歴史とは、未来予測の学問だと思います。

 それぞれの民族が数百年、数千年にわたって培ってきた性格、行動パターンというものがあり、形状記憶合金のように同じ行動を繰り返すからです。これを国民性と呼びます。

 国民性は、自然環境に大きく影響されます。

 

・国家の行動を地理的条件から説明する地政学も、だから国民性を理解するうえで有効なのです。

 なぜ隣国とわかり合えないのか?

 「地理的条件が違うから」です。

 それぞれの民族集団の行動パターンが読めれば、今後数十年の動きを予想することも可能です。本書では、21世紀の第一四半期くらいを視野に、東アジア諸国がどのように離合集散するのかを予想してみました。すると、朝鮮半島の統一、米朝接近、東アジア海洋国家連合の形成という図式が、おぼろげながら見えてきました。

 

 

 

(2020/12/28)

 

 

『防災福祉先進国・スイス』」

災害列島・日本の歩むべき道

川村匡由    旬報社   2020/6/29

 

 

 

首都直下地震南海トラフ巨大地震

この狭い日本で1993年以降、地震津波、火山噴火、さらには史上初めての原子力災害まで発生し、改めて世界にまれにみる災害大国であることを痛感させられたが、じつは、首都直下地震南海トラフ巨大地震などではこれら以上の大規模災害や「広域災害」の発生が懸念されている。それも今後、30年以内に70-80%の確率でマグニチュード(M)7-9クラス、震度6弱以上といわれているが、これに新型コロナウイルス・ショックが加われば日本の政治や経済、社会ともども危機的な状況となり、“日本崩壊”のおそれさえある。

 

・ところが、肝心の政府と国と地方の債務残高が2019年度末現在、約1120兆円にのぼり、世界最悪の借金大国となっているにもかかわらず、財政の再建による社会保障や災害対策の強化よりも日米軍事同盟の強化にともなう防衛費の増額や原発の再稼働、東京五輪の再度の開催、新幹線の延伸など土建型の公共事業を強行国民主権基本的人権の尊重、平和主義を三大原則とする日本国憲法に反した政権運営に邁進している。また、このような権力の横暴をチェックすべきメディアは政権の言論の自由への干渉に反発せず、むしろ忖度した報道に終始しており、国際社会から危ぶまれている有様である。

 

このようななか、防災福祉先進国として注目されているのがスイス連邦(スイス)である。なぜなら、外国軍の武力攻撃や大規模なテロリズム(テロ)などの有事や災害時に備え、官公庁や駅、空港、学校、病院、社会福祉施設などの公共施設はもとより、民家やホテル、劇場、商店街、スーパーマーケット(スーパー)などに核シェルターを整備したり、食料・飲料水などを長期に備蓄したりして防災および減災に努める一方、「永世中立国」として専守防衛と人道援助による平和外交、また、諸外国の被災地への共助に努めているからである。

 

そこで、このようなスイスにおける有事および災害時に備えた防災福祉の最新事情を紹介し、災害大国・日本における防災福祉コミュニティを形成すべく上梓したのが本書である。その意味で、本書がより多くの人たちに少しでも参考になり、日本がスイス並み、否、スイス以上の防災福祉コミュニティの形成、ひいては防災福祉国家を建設し、かつ国際貢献すべき方途となれば筆者としてこれにまさる喜びはない。

 なお、1スイスフランは110円で換算している。また、文中の写真は過去、約20年余りスイスや国内各地の被災地などで調査・研究した折、すべて筆者が撮影したものである。

 

「エネルギー戦略2050」

・そこで、連邦政府は2016年に決定した「エネルギー戦略2050」に従い、予定どおり、現在ある5基も段階的に廃炉するとともに、今後、原発の新設をいっさい認めず、再生可能エネルギーに転換することになった。

 具体的には、2050年に向け、アルプス山脈の豊富な水に恵まれている立地を生かし、ノルウェーオーストリアアイスランドに次いで盛んな水力をはじめ、風力や太陽光、グリーン・テクノロジーなどの再生可能エネルギーに転換し、環境の保全に取り組むことになった。このような官民一体となった取り組みは隣国・ドイツとともに国際社会から高く評価されている。

 

国民生活

税金などの負担

ところで、スイスの国民はどのような生活を送っているのだろうか。

 前述のように、スイスは分権国家で、かつ連邦政府や州政府、基礎自治体がそれぞれ独自の税制にもとづく税率を設定している。また、物価が世界一高いため、さぞ税金などの負担も高いだろうと思いきや、一時40%だった平均税率は2018年1月、追加徴税措置の終了にともない、付加価値税(消費税のような間接税)が2018年1月、8%から7.7%に引き下げられた結果、11.5-17.85%となり、アイルランドに次ぐ世界第2位の低さとなった

 

また、所得税や住民税、資産税、事業所得税などからなる総合税率も30.1%とルクセンブルクアイスランドに次いで3番目に低い。近年、相続税贈与税は課せられるようになったが、税率は州によって異なる。夫婦間の相続や贈与には課税されない。

 一方、国民の約3割はパートタイム労働者のため、共働き世帯が大半だが国民所得に対する国民全体の税金と社会保障の負担の合計額である国民負担率は税金が10.7%、社会保険料が6.2%の計16.9%と低い。

 

もっとも、スイス人は持ち家にこだわらず、国民の約7割は賃貸住宅に住んでいるため、収入の4分の1から3分の1は家賃に消えている。

 いずれにしても、物価がスウェーデンデンマークノルウェーなどの北欧諸国、あるいはそれ以上のスイスとはいえ、世界一高い給与のほか、税率が意外と低く、かつ交通が至便で治安もよいとあって世界的な国際金融都市・チューリヒは世界の富裕層や資産家、医師、弁護士、研究者に交じり、最近、高額所得者の世界のトップ・アスリートの移住が急増している。

 

消費生活

スイスは物価が世界一高いため、ドイツやフランス、イタリアなどの国境近くに在住している住民はパスポートを持参、物価の安い国境にあるドイツやフランスなどのスーパーへ越境し、買い物に出かけているものの、2018年1月、消費税が8.0%から7.7%に引き下げられ、かつ書籍・食品代は2.5%の軽減税率、消費者物価の上昇率は0.2%にとどまっている。また、IMFの2017年調査によると、スイスの国民1人当たりの名目GDPは8万591ドル(約886万円)で、10万5803ドル(同1163万円)のルクセンブルクに次いで世界第2位にランキングしている。

 

・これに関連し、スイスは州政府、基礎自治体ごとに税率が設定できるため、最低賃金制が導入されていない。このため、貧困や少子化対策社会保障の縮減の代替策として、成人に毎月2500スイスフラン(約30万円)、子どもに同625スイスフラン(同7万5000円)を連邦政府が無条件に支給するベーシックインカム(最低所得保障)の導入の是非をめぐる国民投票が2016年に行われた。

 結果は反対多数で否決されたが、ベーシックインカムが導入した暁には公的年金と失業保険(雇用保険)を撤廃する代替措置まで議論されたほどだった。ちなみに、チューリヒ近郊の基礎自治体、ライナウ(人口1300人)に至っては2019年1-12月、住民全員に毎月2500スイスフラン(約27万5000円)を支給する社会試験を行うことになったが、スイスの給与の高さはそれほど世界一というわけである。

 

・参考まで、OECD経済協力開発機構)の「世界貧困率ランキングマップ調査:2020年」結果をみると、総人口に対する貧困層の割合を示す貧困率は9.10%と世界162ヵ国中31位で、世界平均の11.0%である。このため、消費生活は比較的安定しているといえる。失業率も2.60%とまずまずである。

 余談だが、スイスは「ノーチップの国」のため、外国人がスイスで買い物や食事をした際、チップを渡す必要はない。タクシーを利用したときに料金の10%を支払う程度である。もっとも、そのタクシーも交通インフラが充実しているため、よほど急いでいるときぐらいしか利用することもない。それだけ生活しやすく、かつ治安もよいというわけである。

 

ボランティア活動

・たとえば、中世以来、キリスト教徒は今なお毎月、地元の協会に教会税を納め、その宗教倫理である「隣人愛」にもとづく住民どうしの見守りや安否確認、日曜礼拝後の歓談を通じ、互いにコミュニケーションを図っている。また、国民の4人に1人がボランティア団体に属し、無報酬の各種地域活動に参加している。

 なお、上述したように、スイスではベーシックインカムの導入の是非が国をあげて議論されるほど、いずれの職業でも高収入が保障されているため、大学に進学する人は国民全体の2-3割にとどまり、残りの8-7割は中学や高校、職業学校などを卒業し、社会人となっている。それというのも、日本のように大学に進学しなくても努力次第でサラリーマンになることができるほか、農林や観光などの自営業であれば大学卒でなくても安定した生活が保障されているからである。

 

しかも、いずれも国立だけで公立や私立はなく、授業料は連邦政府が全額支給するため、無料である。このため、卒業後、政治家や官僚、一流企業の幹部になっても世話になった社会に還元しなければならないと考え、ボランティア活動に努める者がほとんどである。また、企業・事業所も社会貢献活動を社員に奨励している。まさにスイス古来の国民の自治と連帯による証左の一端がみてとれる。

 

スイスの社会保障と有事対策

年金

公的年金

・具体的には、年金は国民皆年金のもと、公的年金(基礎年金)、職場積立金(企業年金)、個人貯蓄(個人年金)の3階建てで、職業や居住地を問わず、すべての国民に適用される。

 

企業年金個人年金

・これに対し、職場積立金(企業年金)は老齢・遺族基礎年金を上乗せし、定年退職後、これらの公的年金では足りない老後の生活費を補うもので、被用者は一定額を超える給与がある場合、その額に応じて掛金、企業・事務所はそれよりも少ない程度で資金を毎月、ともに企業基金に拠出する。

 

医療

医療保険

・スイスでも基本的に国民皆保険が導入されているため、すべての国民はもとより、スイスに在住する外国人も毎月、所定の医療保険の保険料を支払えば医療保険の対象になる。

 

保健医療と救急医療

・保健医療で受診する場合、まず州営保険会社が指定する地域の診療所のファミリードクター(主治医)に受診し、診察の結果、必要に応じて専門医が紹介される。

 

また、スイスでは自殺幇助が合法化されている。なぜなら、本人の意思とは別に延命治療が施され、医療費の増大によって医療保険財政が圧迫されることを避けるとともに、何よりも本人が自分の死を選ぶ権利を選択する自由は保障されるべきだと考えているからである。このため、本人や家族の希望であれば病院やフレーゲハイム(特別養護老人ホーム)、アルタースハイム(養護老人ホーム)、有料老人ホームで主治医がその対応に当たる。この場合、主治医は点滴を開始後、臨終に至るまでの模様をビデオで撮影し、検視に訪れた警察官に殺人でない旨を証拠として提示する安楽死とは別物と考える尊厳死を重視しているため、連邦政府は組織的な自殺幇助を法的に規制しようという意図を放棄し、現在に至っているのである。

 

一方、スイスは国民皆兵性を敷いており、兵営を終えたのち、有事の際、

民兵として出動を要請するため、連邦政府は希望者には兵役後、使用したライフル銃や自動小銃を自宅に保管することを認めている。このため、このライフル銃や自動小銃を使って自殺したり、一家無理心中をしたりする者が年間約400人の自殺者のうち、半数にのぼっているが、20年前に比べれば3分の1に減少、また、WHOの2019年調査によれば「世界の自殺率ランキングで第10位にとどまっているアメリカのように一般の国民や観光客、旅行者に乱射するような事件も起きていない。ちなみに日本の自殺率は第7位である。

 なお、公衆衛生に関していえば、下水道の普及率は都市部はもとより、山岳部も100%完備している

 いずれにしても、スイスの医療保険は国民が州営保険会社と医療保険を自由に選べるが、近年、医療技術の高度化や国民の長寿化を受け、医療費はGDPの全体の1-2割近くを占め、ドイツやフランス並みに増えている。それでも、医療の技術や水準が世界トップクラスとあって国民の満足度は高い。

 

介護

施設介護

・高齢者や障害児者の介護は健康保険の介護給付として現物給付(介護給付)と現金給付(介護手当)に分かれており、介護施設には基礎自治体や地域の教会、NPOが運営する特別養護老人ホーム養護老人ホームのほか、企業・事務所などが運営する有料老人ホームがある。

 

在宅介護

・在宅介護は訪問介護・看護事業所の訪問介護・看護、あるいは地域の特別養護老人ホーム養護老人ホームへのデイサービス(通所介護)、あるいはショートステイ(短期入所生活療養・介護)である。

 

子育てなど

子育て

・子育ての施設は公営の幼稚園、または保育園が主だが、都市部、山間部を問わず、共働きの世帯が多い割にはいずれも不足しているため、十分整備されているとはいえない。また、前述したように、いまだに育児休業を保障する法律がないため、企業・事務所が1-2週間、給与を80%保証する独自の育児休業制度を導入して対応している。

 

地域福祉

・一方、スイス連邦統計局の2016年の「貧困の動学分析」によると、総人口の7.5%に当たる約61万5000人のうち、14万人は就業しているにもかかわらず、貧困である。その意味で、世界一高給与の国とはいえ、総人口の約1%は長期の貧困状態に陥っており、格差が広がりつつあることもたしかである。

 

有事対策

専守防衛と人道援助

・「蜂蜜は、いつも流れ出ているわけではない」――。スイスの有事での政策はズバリ、永世中立国としての専守防衛と人道援助による平和外交に徹している。

 

・具体的には、1914-1918年の第一次世界大戦までに、ドイツやイタリア、オーストリアとの国境や谷、断崖、峠などの山岳部に農家の作業小屋や穀物倉庫などに見立てたコンクリート製の要塞やトーチカ、兵舎、弾薬庫を建設、弾薬や爆撃個、兵器を格納、国境警備隊、さらに国際河川ライン川や湖に船舶部隊を常駐、警備に当たっている。

 

その後、1962年、侵略者に対しては官民をあげ、焦土も辞さない覚悟で臨む「民間防衛」を連邦法で定め、有事に備えることにした。また、翌1963年、民間防衛関係法の一つとして避難所建設法を制定、官公庁や学校、駅、博物館など1000人以上の不特定者が自由に出入りする公共施設やホテル、レストラン、レジャー施設、さらに50人以上が入居可能なアパートやマンションなどの集合住宅、および民家の全世帯に鉄筋コンクリートの核シェルターを地下に整備することを義務づけた。

 

核シェルターは厚さ20-30センチで、かつ避難ハッチ(非常脱出口)付きという堅牢なもので、全費用の75%を連邦政府が補助する。そして、官公庁や学校、駅、博物館などの公共施設やホテル、レストラン、レジャー施設は1年、アパートや全世帯は6ヶ月、スーパーは1年以上、小麦のほか、国民食のレシュティ(ロスティ)やチーズ、ソーセジ、パンなどの食料や飲料水は原則として2ヶ月以上、食器や調理器具、ガスコンロ、冷蔵庫とともに備蓄するほか、簡易シャワー・トイレやベッド、空気清浄器、自家発電機、卓球場、ジム、軍服、軍事車両も保管し、少なくとも半年間、避難生活を送ることができるように指示している

 

・また、国民1人当たりの軍事費は世界159か国中、65位と少ない割には、その実力はかつてオーストリアのハプスブルグ軍と交戦して「スイス軍の不敗」を証明したほか、第ニ次世界大戦、ユダヤ人難民の受け入れを拒否し、ヒトラーにスイスへの侵攻を断念させたことからもわかるように、スイスの核シェルターの堅牢さ、およびスイス人の自治と連帯にもとづく結束はそれほど強いのである。

 

<民間防衛>

・一方、連邦政府国民保護庁は1962年に定めた「民間防衛」の具体化のため、1969年、『民間防衛』を260万部発行、全世帯に無償で配布し、基礎自治体の各教区、または地区ごとに攻撃、消防、救護、搬送、焼き出し、連絡、広報、道路の復旧、社会秩序の維持などの任務を平常時から国民が分担し、訓練を重ねておくように指示した。

 

・具体的には、固定式サイレンは4200ヶ所、移動式サイレンは3000台整備するなど世界一の普及率を誇っている。

 

・さらに、東西冷戦が終わった1989年以後、平和外交の一環として各地の扮装の仲裁役を買って出る半面、自国が有事の際、6時間以内に約4000人の連邦軍のほか、21万人の予備役、民兵も含め、計約50万人が武装、自宅に所持するライフル銃や自動小銃を持って出動し、敵国軍の侵略に反撃する体制を敷いている。

 これらの人材の確保のため、2003年まで20-52歳の男子は兵役に就くとともに、健康や身体的な理由なので兵役に就けない者、および早期除隊者が「民間防衛」に従事し、州政府指揮下の消防団は軍、または「民間防衛」に付加的に就業、以後、各自の自由意思で参集することを課したが、翌2004年以降、兵役は30歳まで、保護支援ユニットは40歳までに短縮した。その後、20-32未満の男子に最低1年の兵役および有事に備えることを義務づけ、現在に至っている。

 

・しかし、スイスは、第一次世界大戦はもとより、第ニ次世界大戦後、今日まで連邦軍や予備役、民兵などが外国の軍隊の戦火を交えることはなかった。また、1996年に北大西洋条約機構NATO)に参加したものの、核兵器は持たず、先制攻撃のための武器は絶対に使用しないことを国是としていることは今も変わりはない。

 それだけではない。日本が1945年8月、第ニ次世界大戦での敗戦を認め、連合国軍に「ポツダム宣言」を受託する際、その仲介をしたのはじつはスイスだった。

 

災害対策との連携

なお、1955年、従来の国民に対する「民間防衛」の義務に新たに防災のための目的を加え、翌1956年以降、兵役の代わりに防災訓練への参加を選択できる代替制度を発足した。そして、2004年、各州政府の指揮における消防、警察、医療、電気・ガス・水道などのテクニカル(ライフライン)、連邦政府の指揮における保護支援の5つのサービスに組織を再編、連邦政府と各州政府の指揮・命令系統を連携した「市民保護」とした。

 

・一方、多くの国民は2006年以降、自宅に限り任意とされた核シェルターをその後も自費で自宅の地下に設け、食料や飲料水、調理器具、空気清浄機などとともに兵役時代に使用したライフル銃や自動小銃を保管、有事に備えており、その普及率は約650万の全世帯に及ぶ。また、全国の病院などにも計約10万ベッド分がある。これらの建設基準はアメリカが広島、長崎両市に投下した原子爆弾クラスが平均約660m以内で投下されても爆死はもとより、重傷も負わない堅牢さとされ、1基当たり23万スイスフラン(2530万円)前後の代物で、東日本大震災および東京電力福島第一原発事故以来、日本の住宅機器メーカーが開発、販売している50万-840万円ほどの家庭用核シェルターとはその設計や設備、規模、強度などの点で雲泥の差がある。

 

ちなみに、日本における普及率は政府の補助も認識もないとあって、2018年現在、わずか0.02%にすぎず、かつ内部の備蓄用品や機器、さらには地域における災害、また、有事への取り組みも行政や消防署、警察署、消防団自衛隊、それに町内会や自治会、集合住宅の団地自治会や管理組合など一部の住民有志による組織で、かつセオリー的な防災訓練などの取り組みにとどまっていることを考えれば家庭用核シェルターがあるに越したことはないが、気休めにすぎないおそれもある。

  

・このため、国際社会では「将来、万一、核戦争になっても生き残ることができるのはアメリカ人とスイス人だけ」といわれている。だが、有事でも災害時でも自国の国土が維持され、市民保護さえ果たせられればよいと考えているわけではない。

 

災害の危険度

自然災害

実際、過去約700年間、地震らしい地震が発生したのはフランスとの国境にあるバーゼルだけで、1356年、M6.5を記録、中世の古城や教会、塔などが倒壊した程度である。そのせいか、住宅などの建築の耐震基準が定められているのは全26の州のうち、このバーゼルローヌ川沿いのワインの山地、ヴァレーの2州だけである。

 

スイスと日本

スイスはドイツやフランス、イタリア、オーストリアの列強に接する小国でありながら、多言語・多文化共生の国である。また、ゲルマン民族を中心に湖畔や断崖、渓谷、丘陵地、高原、平原・平地に集落を形成、キリスト教の宗教倫理である「隣人愛」、「コープ・スイス」・「ミグロ生協」の二大生協および国民の「REGA(航空救助隊)」などへの加入にみられるように国民の自立と連帯が強い。

 

防災福祉コミュニティの形成

災害保障の概念化

・スイスに学び、日本における防災福祉コミュニティを形成するために必要なことの第1は、災害保障を新たに概念化することである。

 

・しかし、2065年の本格的な少子高齢社会および人口減少のピークを前に、2018年、「全世代型社会保障」と銘打ち、年金や医療、介護、子育てを拡充すべきとしながらも消費税収入のほとんどは2019年度末現在、総額約1120兆円と膨れ上がっている長期債務残高の補填に大半を充てている。また、毎年、自民党へ多額の政治献金をしている日本医師会や製薬会社などに関わる医療へのメスは棚上げしたまま社会保障給付費を抑制する傍ら、防衛費や宇宙開発費の増強や東京五輪、新幹線、高速道路の延伸など土建型公共事業を推進しており、「1億総活躍社会」や「全世代型社会保障」、「働き方改革」、「地域共生社会の実現」などいずれもかけ声だけでその検証はされず、かつ災害対策は二の次、三の次である。

 

公助・自助・互助・共助のベストミックス

第2は、公助・自助・互助・共助をベストミックスとすることである。

 具体的には、政府はここ数年、介護保険における地域包括ケアシステムの推進にあたり、本来、政府や自治体による公的責任としての公助であるべき介護保険など、社会保険は国民が消費税など税金や社会保険料、利用料を負担する共助であることを強調している。

 

有事と災害対策の再編

・第3は、有事と災害対策を再編することである。

 

・一方、自治体、とりわけ、市町村は政府の主導のもと、過去の災害の有無や地形などの検証をふまえ、地域防災計画や地区防災計画、ハザードマップ、国民保護計画の改定はもとより、おにぎり、パン、各種レトルト食品、缶詰などの食料や飲料水の備蓄、避難経路、避難場所、一時避難所、福祉避難所、医療救護所、避難協力ビル、自主防災組織や消防団の拡充、防災教育の徹底、避難訓練の参加への広報、災害ボランティアの普及啓発に努める。

 

地域防災・地域福祉と国民保護の融合

第4は、地域防災および地域福祉と国民保護を融合することである。

 具体的には、まず地域防災と地域福祉を連携すべく市町村の地域福祉計画および地域防災計画と市町村社協の地域福祉活動計画を連携、または一体化して防災福祉計画とする。

 

防災福祉文化の醸成

そして、第5は、防災福祉文化を醸成することである。

 具体的には、政府や自治体はもとより、企業・事務所、国民も自宅や学校、職場など周辺の地形や立地、地盤、建物の耐震状況、通勤・通学・通院・通所などの避難経路、商店街や老朽化したオフィスビルタワーマンションおよびその周辺の危険個所、さらには郷土史やウェブサイト、防災アプリで過去の災害の有無をチェックすべきである。

 

防災福祉国家・防災福祉世界への地平

防災福祉教育の推進

・最後に、この国の防災福祉国家への地平を拓くため、政府や自治体、企業・事務所、国民はどのような取り組みが必要か、提起して結びとしたい。

 第1は、関係者が一丸となって防災福祉教育を推進すべきである。なぜなら、いくら政府や自治体がその気になっても、国民が各家庭や学校、地域、企業・事務所において防災教育を学び、防災福祉文化を醸成して防災・減殺に努めなければ「絵にかいた餅」に終わってしまうからである。

 

防災福祉コミュニティの広域化

第2は、防災福祉コミュニティの広域化を図ることである。なぜなら、大規模で広域な災害が発生した場合、避難所が満員となって収容できなくなるからである。

 

防災福祉先進国との共生

第3は、防災福祉先進国との共生を推進することである。なぜなら、スイスは有事を想定した総合安全保障、あるいは「民間防衛」にもとづき「永世中立国」として専守防衛と人道援助による平和外交をベースに災害対策を連邦政府の主導および官民一体で取り組んでおり、参考にすべき点が山ほどあるからである。

 

防災福祉国家の建設

第4は、防災福祉国家を樹立することである。なぜなら、当該地域における防災福祉コミュニティの広域化にとどまるのであれば、国家としての有事、災害時における国土の維持や防衛、減災に拡充されないからである。

 

防災福祉世界への貢献

そして、最後に第5は、防災福祉世界に貢献することである。なぜなら、スイスに倣い、日本も有事、災害時における防災福祉コミュニティの形成、ひいては防災福祉国家の建設に努め、かつ防災福祉世界へと普遍化しなければ有事および複数の国や地域に及ぶ大規模災害に対応できず、災害危険度の高い国や地域は旧態依然として有事、災害時における国土の維持や防衛、防災・減災とはならないからである。

 

日本人が移住したい国

・世界の関係機関の様々な調査によると、日本人が移住したい国としてスイスは必ずといっていいほどベスト10に入る。その理由として治安がよく、景観がすばらしいことが挙げられている。

 しかし、スイスは北欧諸国並みに物価が高く、ゲルマン民族の血を引くだけに、大和民族などを主とする日本人が単にアルプス山脈や中世の家並みなどの景観へのあこがれなどだけでスイスへ移住することは困難である。この20年以上にわたる現地の調査を機に知り合ったスイス人と国際結婚した日本人女性のほとんどは、夫を見送ったあと日本に帰国して老後を過ごしたいと異口同音に話している

 

・この点、日本は第ニ次世界大戦後、約75年にわたり一貫して対米従属および大地主と大企業の利益誘導の政治・経済体制のもと、有史以来、各地で頻繁に繰り返される自然災害に対し、旧態依然とした対処療法であるばかりか、東京電力福島第一原発事故後、9年経ったにもかかわらず、被災者の賠償や補償、汚染物質の処分も責任者の追及もされないままである。

 

・日本にとって、政府の主導および自治体も含めた公的責任としての公助をベースに、国民の自助と公助、さらには被災地以外の災害ボランティアや企業・事業所の共助のベストミックスによる防災福祉コミュニティの形成および広域化、さらには防災福祉国家を建設する意味で、単にスイスのプラス面にだけ注目するのではなく、このようなマイナス面も学び、窮極的には有事および災害対策はスイス、社会保障社会福祉は北欧諸国、また、国際社会における立場は非武装中立オーストリアに学ぶことが最善である。

 

 

 

『世界一豊かなスイスとそっくりな国 ニッポン』

川口マーン恵美  講談社  2016/11/1/

「幸福度世界1位」の条件は全て日本にも揃っている!!

あとはスイスに見習うだけ

 

 

 

貴族の金儲けのための傭兵

ただ、スイス人がその能力を存分に発揮できるようになったのは、いってみれば、つい最近の話だ。それまでの彼らの歴史は残酷なほど暗い。『アルプスの少女ハイジ』の作者であるヨハンナ・シュピリ(1827-1901年)は、スイスを舞台に多くの小説を残したが、どの作品もあまりにも絶望的だ。

 父親が医者で、本人はチューリッヒの学校まで出た。「上流階級」でありながら、作品に登場する彼女が育った土地の貧しさや閉塞感は凄まじい。外へ一歩出ると、孤児が餓鬼のようにさまよい、どこの家庭でも婦女の虐待は日常茶飯事だった。山奥の貧困はさらに激しく、一度も洗ったことも梳いたこともないような髪の毛を頭の上に帽子のように乗せた人間が暮らし、近親相姦が常態となっているような孤立した村もあったという。

 

山がちな国土では、人口が増えればたちまち食料が不足した。輸出するものは人間しかなかった。それゆえ、スイスは中世以来、ヨーロッパのあらゆる戦線での戦士の供給国となっていったのだが、そのスイス傭兵の歴史は、あまり知られていない。

 ヨーロッパの戦争は、常に傭兵の戦力で行われてきた。イタリアで傭兵が活躍し出したのは、13世紀末だ。

 

・さて、中世のスイス誓約同盟の3州では、州の支配者である貴族たちが、金儲けのためにヨーロッパの各国と傭兵契約を結んだ。つまりスイスの傭兵というのは、各人が自分の才覚で雇用契約を結んだわけではなく、いわば国家の斡旋によるもの。州政庁が安くかき集めた傭兵を、諸外国に高く輸出したのである。

 支配者であった貴族たちが、その利ざやで懐を肥やしたことはいうまでもない。15世紀、すでにスイス人が、ヨーロッパの傭兵の主流を占めていた。

 

<傭兵ではなく植民地人や黒人を>

・書き始めるとキリがないが、アメリカ軍における日系移民で構成された442連隊は、ヨーロッパ戦線のいちばん危険なところに投入され、めざましい活躍と、最悪の死傷率を残した。しかし、当時、442連隊の勇敢な功績は無視され、凱旋パレードには、日系兵士の姿はついぞなかった。

 一方、サイパン島の攻略では、上陸してきたアメリカ兵は全部黒人だったし、朝鮮戦争が勃発すると、日本に駐屯していた兵士のうち、黒人兵だけが最前線に送り出された。これは松本清張の『黒地の絵』に描かれているが、このときの黒人兵は、ほとんど戻ってきていない。

 

永世中立国だからこそ強い軍隊を>

・現在、スイスが輸出しているのは、ハイテク武器だけでなく、軍事ノウハウも含まれる。軍隊の規模は人口の2%近く、男女平等を期するため、女子にも徴兵制を作るべきではないかという議論さえあるという。

 成人男子には、最初の兵役が終わったあとも予備役があるということはすでに書いたが、興味深いのは、そのため各自が銃を自宅に保管できることだ。2011年、これを見直すべきかどうかという国民投票が行われたが、反対多数で否決された。

 つまりスイスでは、兵役を終えた男性のいる家庭には、その男性が予備役に行く年齢(20歳から34歳)であるあいだ、ずっと銃がある。現在は、銃弾は有事のときにのみ支給されることになったが、少し前までは、銃弾も各自が保管していた。

 

・いずれにしても、スイス人の国防意識は高い。永世中立国であるから、集団的自衛権は持たず、NATOにも加わらず(平和のためのパートナーシップのみ)、自分の国は自分で守るというスタンスを貫いている。

 彼らは、中立を宣言したからといって攻撃されない保証などないということを、ちゃんと知っている。自国の国土と国民を守るためには、強い軍隊を持たなくてはならず、その結果、ようやく得られるものが平和だと考える。

 

<日本の核シェルター普及率の衝撃>

・また、つい最近までは、スイスの家は必ず地下に核シェルターを備えなければならないという法律もあった。ドイツではどこの家にも地下室があるので、そのようなものを少し強化した防空壕かと思ったら、そうではなく、本当にコンクリートと金属でできた頑丈な核シェルターが各戸に設置されていた。

 しかも、非常食、衛生設備、酸素ボンベなどを完備し、2週間は暮らせるものでなくてはならないなどと決められている。自治体の担当の部署から、抜かりはないか見回りに来ることもある、という話だった。

 そこまで設置を徹底していた核シェルターだったが、2012年、ついに法律が改正され、自治体に1500スイスフランを払って最寄りの公共シェルターに家族分のスペースを確保すれば、自宅には設けなくても済むことになった。1960年より続いていきた国防対策の一つが、ようやく緩和されたのである。

 公共シェルターは、全国に5000基あまり。病院や学校といった公共の建物の地下にあるシェルターと合わせると、その数は30万基にも上るという。全人口の114%の収容が可能だ。

 ところで世界での核シェルターの普及率は、イスラエルが100%、ノルウェーが98%、アメリカが82%、ロシアが78%、イギリスが67%、シンガポールが54%、そして日本は0.02%だそうだ。

 もっとも、広島の原爆投下時の状況について様々な知識のある日本人にしてみれば、核シェルターと聞いても、あまりピンと来ない。いつ駆け込むのか、いつ出るのかなど、様々な疑問が湧いてくる。しかし、それはさておくとしても、やはりいちばん衝撃的なのは、日本人には危機感が完全に欠落しているという事実に気づかされることではないか。

 

<スイス人の危機感から学ぶ国是>

いま大都市の地下道を核シェルターとして利用可能にするという話があるらしいが、考えてみれば、核攻撃にしろ、災害にしろ、スイスよりも格段に危ういのが日本だ北朝鮮が飛ばしてくるミサイルは、現在、日本近海に落ちているが、手に入れた物は使ってみたくなるのが人情だ。近い将来「偉大なる指導者」が、そのミサイルに、ようやく完成した核を搭載しないとも限らない。また尖閣諸島周辺では、中国の公船や戦闘機が、自由に日本の領海や領空を侵犯し続けている。

 

・しかし、平和憲法を拝んで、私たちは戦争を放棄しましたと唱えても、戦争が私たちを放棄してくれたわけではない。しかも、いま私たちの置かれている状況においては、攻撃される可能性は間違いなく大きくなってきている。

 日本もスイスを見習って、各自が危険を察知するアンテナを、しっかりと立てたほうがよい。攻撃されないためには、抑止力としての武装が必要であるという事実も、そろそろ冷静に認めるべきではないか。

 武装は戦争を始めるためにするものだという考えは短絡的で、しかも間違っている。それはスイスを見れば、一目瞭然だ。

 

・スイス人の危機感と、現実的な視点を、日本人は真剣に学んだほうがよい。「備えあれば憂いなし」を国是とするべきだ。

 

<1970年まで続いた奴隷市場>

・2016年4月27日、スイスの下院は、かつて国家が強制労働させた子供たちに対して補償金を支払うことを決めた。

 この強制労働は、戦時下に外国人の子供をこき使ったという話ではない。被害者はれっきとしたスイス国民で、スイスは1800年から1970年ごろまで、なんと160年以上も、貧困家庭や離婚家庭の子供たちを教育という名目で強制的に「保護」し、孤児院に入れたり、「里子」として斡旋したりしていた。

 これはもっと侮蔑的な「Verdingkind=子供召し使い(?)」という言葉で呼ばれていたのだが、この差別的雰囲気をうまく日本語に訳せないので、ここでは「里子」としておく。「里子」の引き取り手は、主に安い労働力を欲していた農家などだったが、ときに炭鉱で働かされたり、薬物実験に回されたりする子供もいたという。

 いくつかの州においては、「里子」を取引する市場が定期的に開かれた。そこで子供たちは家畜のように吟味されたというから、まさに奴隷市場だった。

 ただし、本当の奴隷市場とは違い、引き取り手はお金を支払うのではなく、「里親」として国から養育費をもらった。競売とはちょうど反対で、養育費を少なく要求した人から順に、子供をもらえたのだという。そして子供の人権は一切剥奪され、実質的には、「里親」となった人間に生殺与奪の権利が与えられた。

 こうなると、子供たちの運命は「里親」によって決まる。多くの子供たちは4、5歳ぐいから、賃金も小遣いももらえないまま、ただ、働かされた。戦後は、最低限の義務教育は受けさせてもらったが、それより以前は学校などとは縁がなかった。

 虐待は日常茶飯事で、さらに運の悪い子供たちは、飢えや寒さや性的虐待にも見舞われた。妊娠すれば堕胎させられ、断種や強制避妊も行われた。しかし、虐待がわかっても、警察や行政はほとんど介入することはなかった。

 要するに、子供たちは社会のクズのような扱いを受け、お金がないのでいつまでたっても自立できず、農奴の状態を抜け出せないまま一生を終えることも稀ではなかった。

 1910年には、スイス全土で14歳未満の子供たちの4%もが、「里子」に堕されていた。歴史家マルコ・ロイエンベルガーによれば、児童労働は国家の政策として、組織的に行われていたという。

 

<子供の強制収容が中止された年は>

・驚くべきことに、この「里親」制度が正式に中止されたのは1981年である。この年、ようやくスイスは、これまで行ってきた子供の強制的な収容や「里親」への引き渡し、避妊手術や堕胎、強制的な養子縁組などを停止した。

 そのあと2005年には、法務省の指示で過去の「里親」制度にメスが入れられ、下院が法改正を提案したが、いつの間にかうやむやになり、6年後には立ち消えになってしまった。

 

<スイスで根絶されるべき人種とは>

・スイスのやり方は、ロマに対しても徹底的に過酷だった。ロマとはいわゆるジプシー(差別語)で、東欧やバルカン半島に多く住んでいる。それらの国では、ロマはいまでも激しい差別を受けているが、その対応の仕方は、基本的に「無視」である。早い話、ロマはいないものとして社会が構成されている。

 社会が受け入れないから、ロマたちはもちろん、ちゃんとした職にも就けない。多くの町のあちこちで物乞いをしたり、ゴミを漁ったりしているが、普通の人の目には、その姿さえ見ないも同然なのだ。

 アルバニアでもブルガリアでも、現地でそれを如実に感じた。「ロマがいるから、ハンドバッグに気をつけて」と注意してくれる人の目には、ロマは煩わしい害虫と変わりがなかった。なるべく遠くの集落に住み、なるべく社会に害を与えずにいてくれればそれでよいのだ。ロマの人権はもとより、状況の改善などを本気で考える人は、政治家にもほとんどいないというのが、私の印象だった。

 

・ところがスイスは違った。ロマは根絶されるべき人種だというのがこの国のエリートの考えであったようだ。それゆえ、無視はせず、赤ん坊が誘拐のように連れ去られ、施設に閉じ込められたり、「里子」に出されて強制労働に従事させられたりした。収容施設では寒くて薄暗い独房に閉じ込められ、親に会わせてもらうことも一切なし……そんなロマの子供たちがたくさんいたという。

 また子供だけでなく、大人も多くが強制的に施設に収容され、断種が積極的に行われた。スイスのロマは、生まれてから死ぬまで犯罪者のように扱われたのだ。

 ロマの子供の「保護」は、1912年に設立された「青少年のために」という公共団体の主導のもとに行なわれ、とくに1926年からは浮浪児援助の部局が設けられ、ロマ対策に当たり、スイス政府も1930年ごろから積極的に協力し始めたという。

 

<EU農家の収入の半分は補助金?>

・EUはECの時代より、常に農業部門に、最大の補助金を注ぎ込んできた。戦後、食料の供給が最重要事項の一つであった時代の名残だが、いまでは食料は、どちらかというと余っている。それでも、一度奮発した補助金を縮小することは難しいらしく、現在、EUの農家が受け取っている補助金の額は、ケースバイケースだが、その収入の4分の1から半分を占めているという。

 ただ、多くの補助金を注ぎ込んでいるわりには、EUの農業政策には無駄が多い。目的とは違うところで補助金が消えてしまっている例が、跡を絶たない。牛乳の値段を安定させるためだった生産量の割り当て制度も、極端なミルクの池やバターの山を減らすことには役立ったが、牛乳の値段はそれほど安定することはなかった。

 

 

 

『スイス人が教えてくれた「がらくた」ではなく「ヴィンテージ」になれる生き方』

多根幹雄   主婦の友社 2016/5/25

 

 

 

スイスのパンがまずいワケ

・最近でこそ、だいぶ改善されましたが、スイスのパンのまずさはヨーロッパでも評判でした。パンを焼く技術が低いせいではないのです。安全保障のために1年間、備蓄をしておいた小麦を使うからおいしくない。日本流でいえば、わざわざ古米を食べるわけです。

 

・また自宅にも、いざ戦争が起こったときの備えを欠かさないのがスイス流です。

 マンションでも一戸建てでも、地下には核シェルターが備えられています。厚さ50センチを超えるドアがついていて、いざ有事になったら、この中に入って外部から遮断できるようになっているのです。

 私が購入したマンションにも共同で使うシェルターがあり、各部屋ごとに簡単な間仕切りもありました。

 

・またジュネーブの街には公共の駐車場が地下に造られていて、いざというときは、そこも核シェルターとして使えるように設計されているそうです。地域の人たちが逃げ込んでも大丈夫なように、3日分の非常用食品や水の備蓄があり、さらには病院としても使えるように医療用器具、ベッドがあり、万が一、放射性物質にさらされてしまったら、それらを除染できるような施設もあるとのこと。私の事務所の近所にもそういった場所があり、日本にある地下駐車場などより、ずっと地下深くまで駐車場が造られていたのを覚えています。

 

<自分たちの力で国を守る国民皆兵制>

・スイスには徴兵制度があります。

永世中立国スイスでも徴兵制を導入しているので、日本も導入しているので、日本も導入すべきだという評論家もいるようですが、スイス人と国との関係を無視した不用意な意見だと思います。スイス人にとって徴兵制は、国の強制というのとはちょっと違います。「自分たちのコミュニティを自分たちで守るのが当然」という考えの延長線上で、「自分たちの国を守る」という意識が強く、主体性を持った参加をしているようです。

 

・スイスの家庭には、政府が発行している『民間防衛』というマニュアル本が置かれています。日本でも訳本が出ていて、内容を見ることができますが、国土の防衛について驚くほどこと細かく解説されています。

 食糧や燃料の備蓄のこと、避難所に必要な装備、安全な場所への非難の仕方、原子力爆弾についての解説、生物兵器化学兵器への対応方法、被災者への支援、救護班と応急手当、さらにはレジスタンス(抵抗活動)の仕方まで記述されているので、日本人にとっては驚くべき内容かもしれません。

 

<自由と独立を守るのは、自分たち自身の力なのだという決意>

・「国土の防衛は、わがスイスに昔から伝わっている伝統であり、わが連邦の存在そのものにかかわるものです。……武器をとり得るすべての国民によって組織され、近代戦用に装備された強力な軍のみが、侵略者の意図をくじき……われわれにとって最も大きな財産である自由と独立が保障されるのです」

 

・スイスは国民皆兵制なので、一般的に男性は20歳になると、15週間の兵役訓練があります。そして42歳になるまで、2年ごとに20日間の訓練を合計10回行います。合計すると200日の訓練義務があるというわけです。この間、軍と企業が負担して給料を支払います。

 軍事訓練ですから、銃の扱い方も学びますし、体力的にも厳しい内容です。ただ最近では民間病院での奉仕活動などの選択肢もあるようです。また訓練期間中、土日には必ず家に帰れるというのも、どこかスイス的ですね。

 さらに43歳から52歳までの男性には、民間防衛と災害援助のボランティア義務があります。

 災害には①一般災害、②水害、③放射能という3つの種類があります。ある時期まで原子爆弾の脅威があったので「放射能」に対する備えもしているのでしょう。それぞれサイレンの音が異なり、それを聞くことで識別できるように訓練を行うそうです。

 

<自分たちの命は、まず自分たちで守る>

・また日本では考えられないことですが、兵役訓練を受けた男性は自宅に武器をワンセット置いておき、いざというときに備えています。機関銃、缶に入った銃弾は年に一度の点検が義務づけられていて、時折、軍から呼び出しがあって射撃訓練を受けます。そこで成績が悪いと、また別途、特別訓練を受けなければいけないというので、なかなか大変です。自宅に銃があっても、きちんと使えなければ意味がないので、そこは徹底して教育しているのです。

 この他、自宅には軍服、コート、軍靴、リュックサック、ヘルメット。飯ごう、コップ、スプーン、アーミーナイフ、水筒、ガスマスク、薬セット、銃の手入れセットなども常備して、コミュニティを守るべく、準備しています。「ヴィンテージ」を目指すためには、実用的な準備が必要なのですね。

 

<「自由」と「自立」を守るには覚悟が必要>

永世中立国を維持する」とはどういう意味なのか。それが、どれだけ大変なことなのか。スイス人の「防衛」に対する決意を見るとよくわかりますし、私たち日本人の中にある感覚とはまったく異なることに気づかされます。

 日本人は「平和賛成!」と言うけれども、では「どうすれば、それを実現できるのか」についての議論がないのです。スイス人は「1年前の古い小麦で作ったパンを食べる」というつらいことも引き受け、また国民皆兵という厳しい義務をまっとうしながら「自由」と「独立」を守っています。その覚悟を、私たちも学び、理解しなければならない時代になっているのかもしれません。

 

 

 

『脱・限界集落はスイスに学べ』

住民生活を支えるインフラと自治

川村匡由    農村漁村文化協会     2016/11/29

 

 

  

<スイスの山村が過疎化せず、元気を保っている最新事情>

・そこで、とくにこの10年はベルナー・オーバーラント(ベルン州の高地)地方のU字谷の谷底と断崖の中腹や上に点在する6つの山村を継続して訪問し、現地の住民や議員、役所や施設の職員などに聞き取り調査を重ねた。これらの村はアルプスのお膝元、標高1500~2000メートルのU字谷にありながら、登山電車や路線バス、ケーブルカー、ロープウェイなどが連絡しているため、難なく訪ねることができる。女性議員をはじめ、知り合いも徐々にできた。そこには、現地の人と国際結婚した日本人の移住者も含まれる。

 

<徹底した国防と備え>

永世中立国だからこそ国防の義務が>

永世中立国であるスイスは、一方で国防の備えを万全に整えた国である。1647年に早くも国境警備隊を創設し、第1次世界大戦には、国境のある山脈や幹線道路の岩山、渓谷の橋のたもとに兵舎や弾薬庫を建設した。また、主要な道路には敵国の戦車の侵入を阻止するため、さまざまな障害物やトーチカ(防御陣地)を設置している。先にも述べたように、公共交通機関がくまなく整備されたのは実はこれらの国防の備えを建設する際、必要に迫られたからでもある。

 

・国民もまた、有事に備える義務を課せられている。一戸建て住宅を所有したり、50人以上のアパートなどの集合住宅を建てたりする場合、2006年までは厚さ約20センチの鉄製の扉でできた核シェルターの設置が義務づけられ、連邦政府がその資金の75%を補助した。50人未満のデパートの入居住民は、公共施設の核シェルターを無料で避難所として使用できる(民間施設の核シェルターは有料)。

 ただし、1990年の東西ドイツの統一と東西冷戦の終結を機に、1日1000人以上の不特定多数の人が出入りする駅やレジャー施設、博物館、資料館、病院、ホテル、レストラン、スーパーマーケット、学校、福祉施設を除き、核シェルターの設置の義務づけはなくなった。もっとも、国民はその後も一戸建て住宅やアパートなどの集合住宅を新築する場合、自主的に核シェルターを設置しており、最低1ヵ月の食料の備蓄に努めている。この結果、2014年現在、スイス全土の核シェルターは650万ヵ所あり、普及率は95%である。

 

・また、上記の公共施設では1962年以降、その規模に応じ、利用者や周辺の住民など100~1000人以上を保護し、かつ1ヵ月以上避難生活ができるよう、小麦などの食料1年分の備蓄をはじめ、簡易ベッドやミニキッチン、簡易トイレ、兵服、銃器、軍用車、の常備が義務づけられている。有事の際はスイス国民だけでなく、外国人駐在員や旅行者も保護されることになっている。

 

・スイスは現在、約4000人の職業軍人と約21万人の予備役からなるスイス国軍を有し、原則として20~50歳の男子には18~21週間の兵役義務がある。女子は志願制である。そして、有事の際には、州政府と連邦政府の指揮のもと、1次派遣は職業軍人や予備役とともに消防、市民防衛隊が出動、2次派遣はこれに救急医療と地域住民および事務所の自警団、3次派遣はさらに各街区・地区ごとに医師や看護師が加わって組織された救急救助隊が援軍し、24時間以内に約24万人、48時間以内に約50万人が出動できる態勢を整えている。

 

・国民1人当たりの軍事費が世界トップクラスのスイスは、1996年、いつでも離脱できることを条件にNATO北大西洋条約機構)に加わっているが、武器は絶対に使用せず、専守防衛人道支援に徹する形で国連の平和維持活動(PKO)に参画するなど、中立政策を堅守している。また、2001年6月、外国における平和維持活動に際し、自衛のための武器を携行し、外国の軍隊との共同演習を増やすことが国民投票で可決され、翌2002年、国連に加盟した。

 

<官民が連携して災害に備える>

・次に災害対策についてみてみよう。スイスには活火山や活断層がないため、火山の噴火や地震のおそれはまずないが、国民の約1割がアルプスなどの山岳地帯で生活しているため、崖崩れや雪崩などの自然災害の危険にさらされている。ただ、その数は、近年では1999年、雪崩で17人、暴風雨で14人、2005年、洪水で6人が死亡しているだけである。

 

社会保障を支えるしくみ>

<年金と医療保険

・最後に社会保障だが、前述したように、年金は公的年金(基礎年金)、企業年金(職場年金)、個人年金(個人貯蓄)の3つからなっており、公的年金の老齢年金(老齢・遺族年金)の加入は18~65歳(女性は64歳)までとなっている。

 

・一方、医療保険は強制加入の基礎保険と任意加入の追加保険からなり、治療費の1割を自己負担することになっている。医療保険は、連邦政府承認の州営保険会社が運営する場合が大半であるところも日本と異なる。

 

<インフラ整備を中心に経済政策をみる>

<貧しい国からの脱出――時計と土木建設と観光と>

・今でこそ世界第1位の平均年間所得を誇るスイスだが、かつては北欧諸国とともにヨーロッパ各国のなかで最も貧しい国の一つだった。国土の約7割が山岳部のため、平坦な耕作地に恵まれず、アルプスの雪解け水以外、これといった資源に恵まれているわけではなかった。このため、16世紀半ばごろまでドイツやフランス、イタリア、スぺインなどへ農業や製造業の労働者として出稼ぎをし、生計を立てる人々が後を絶たず、チーズ職人などとしてアメリカやロシアに移住したスイス人も少なくなかった。なかでも有名なのはバチカン王国の傭兵としての派遣で、その血と犠牲の歴史はスイス・ルツェルンにある悲劇のライオン記念碑に表されている。

 そこで、政府はこうした国民の窮状を救うべく、まずは食料の確保のため、平原や山麓、草原などを開拓し、農地や牧草地に造成して農業の振興を図ったが、厳しい自然環境を相手にした過酷な労働のため、ただちに国民経済を潤すまでには至らなかった。

 

・このようななか、16世紀後半、ジュネーブに亡命したフランスのカルヴァン派の新教徒が小型の腕時計の製造のノウハウを国内にもち込んだ。その高度な技術はやがてスイス全土に広がり、ヨーロッパをはじめ、世界各国に輸出されるまでに発展し、スイスの時計産業は世界的なブランドを誇るようになった。

 

<財源の手立て>

・スイスは過去2回にわたる世界大戦を含め、この400年間の間に一度も戦火を交えなかったため、ヨーロッパの大半の国のように膨大な国費を戦費に費やすことなく、道路や鉄道の建設や公共交通機関の充実に投じ、産業を振興させることができた。

 

<日本とスイスを比べてみると>

・スイスの国土面積は日本の国土の約9分の1、人口は約16分の1である。九州ほどの面積に大阪府ほどの人口が住んでいる。国土の約7割が山岳部であることは共通する。

 

・一方、平均税率は日本が50%に対し、スイスは40%。消費税はともに8%だが、スイスには軽減税率がある。失業率は日本の3.16%に対し、スイスは1.7%とはるかに低い。ちなみに、国と地方の長期債務残高では2014年度末現在、日本が総額1162兆円と世界第1位の債務を抱えるのに対し、スイスは1兆6554億スイスフラン(約18兆2094億円、世界同71位)と財政面でも健全である。

 一方、高齢化率は2060年に39.9%とピークに達するとされる日本に対し、スイスは、2012年現在16.7%、2060年でも28.0%にとどまると予測されている。

 

自治力による「元気農山村」>

<スイスの山村に学び、自立の道を歩む――群馬県上野村

・「スイスの山村に学べ」と、ゲキを飛ばした故黒澤丈夫村長をはじめ、歴代村長の陣頭指揮のもと、村営事業の振興とともに行財政改革によって人件費を削減し、浮いた予算を観光や福祉政策に転用し、「限界集落」化を防ぐ地域再生に取り組んできたのが群馬県上野村である。

 

・現在の人口1303人(618世帯、2016年5月1日現在)は群馬県自治体のなかで最少である。

 村の約95%が山間部という急峻な地形のため、耕作地はごく限られており、その多くは急傾斜地である。水田はなく、主要農産物はかつてのコンニャクや養蚕からシイタケ、イノブタ、養豚、キク、プラム、リンゴなどに転換した。農家戸数は、1995年の157戸から2000年には106戸に減少したが、2005年には、高崎や前橋市内の高校や大学を卒業した若者が役場や商工会、森林組合国民宿舎の職員として就職し、所帯をもったり、東京在住の団塊世代の夫婦が定年退職し、田舎暮らしのために移住したりして152戸に回復した。うち、販売農家は28戸、自給的農家が124戸である。

 

林業ではスギやトチ、シオジ、ブナなどの森林資源を活用し、昭和50年代前半から木工品製造業を手がかりに、茶盆や菓子器、茶托を中心とした食器や家具などを製造してきた。そして、Iターン者を含め、15人の木工職人が上野村木工家協会を設立し、林家の数も1990~2005年の15年間で12戸も増加し、計207戸となり、新たな地場産業に成長した。

 また、1994年に群馬県で初めて設定された「道の駅上野」には、農協が経営する農産物などの特産品の直売所やイノブタ料理のレストランなどがあり、やはり農協が経営する焼肉センターとともに軌道に乗ってきた。

 

・ただし、人口は昭和30年代をピークに年々減少し、同50年代前半、減少が鈍化したものの、その後、再び激減し始め、2009年10月には1391人と、ついに1400人を割った。高齢化率は同年現在、43.1%となっている。

 

・こうしたなか、村の自治力を引き出すことにより、今日に上野村の基礎を築いたのは、1965~2005年、12代村長を務めた故黒澤丈夫であった。

「役場の職員は全員、地元に住んで税金を落とし、住民の生活を日常的に知れ!」

 黒澤村長は元海軍少佐らしい厳しい姿勢で、しかし、地方自治に賭ける熱意は人一倍あふれていた。「平成の大合併」では自立の道を選び、村をあげて地域再生に取り組んだ。

 黒澤村長は緊縮財政を敷く一方、医療・福祉の充実に力を注いだ。1985年までに成人病教育やへき地歯科診療所、広域消防出張所、高齢者生産活動センター、保健センター、給食センターの建設や、田舎のしんせき村事業などに着手し、その取組みに対し、厚生労働省から老人保健事業優良町村および過疎対策優良町村として大臣表彰を受けた。その後、1987年のふるさと休暇センターの建設を皮切りに、2014年までに保健福祉課や社会福祉協議会、高齢者集合住宅、村営住宅、へき地診療所、デイサービスセンターなどを合築した総合福祉医療センター「いきいきセンター」を整備した。

 

・また、産業・観光振興では特産のシイタケを栽培、加工品を製造・販売する「きのこセンター」や交流促進センター「ヴィラせせらぎ」、ふるさと交流センター「福寿庵」などを設置する一方、村営乗り合いタクシーを運行した。2004年には村民念願の湯の沢トンネル開通、下仁田町・高崎方面とのアクセスが飛躍的に改善した。この結果、生徒は下宿することなく、乗り合いタクシーで富岡市下仁田町の高校などに通学することができるようになった。

 

・こうした施策を合併せずに進めるためには、村の自主財源が欠かせなかった。その要となったのは、最大出力282万キロワットの東京電力神流川揚水発電所の誘致だった。

 

・その中心は、豊富な森林資源を活用した再生可能エネルギーの開発と雇用創出である。村では2012年にペレット工場を建設し、ペレットストーブの振興を図ってきたが、2015年には村内の間伐材や未利用材を燃料とするバイオマス発電所を建設し、きのこセンターなどの村内の施設の電力を賄っている。

 

・村では生活補給金制度や住宅資金借入補給制度など独自の助成金、子どもの養育手当、村営住宅を用意し、Iターンを促進している。その結果、Iターン者は村の人口の約2割を占めるまでになった。

 このため、近年、上野村にはこのような「森とともに生きる村」の先端的な施策の見学者も少なくなく、視察ツアーのコースも設けられている。

 

<共同店の伝統を生かす集落の自治――沖縄県大宜味村

・一方、住民の高い自治意識による協同組合的な運動を通じ、地産地消の高齢者の見守り、安否確認に取り組んでいるのは沖縄県大宜味村である。

 大宜味村沖縄本島の北部、国頭半島の西部に位置し、世界最長寿国である日本のなかでも「日本一長寿宣言の村」として知られている。

 

・村の主な産業は農業を中心とした第一次産業で、山間部を中心にシークヮーサーやマンゴー、シイタケの栽培が行われている。

 

・人口は2012年現在、3145人で、1970年当時の4535人よりも約30%も減少している。高齢化率も30.8%と高いが、17ある集落のいずれも50%には達していない。

「日本一長寿宣言の村」の大宜味村は“生涯現役”で農業や水産業などに従事する高齢者の多い村でもある。90歳以上の者は80人もいる。同村では「長寿の秘訣」として、山原の木々の深い緑、サンサンと降り注ぐ南国の太陽、澄んだ空気と清らかな水、手つかずの大らかな自然に恵まれており、かつ気負わず、あせらず、ゆったりと暮らす住民の気質、さらに、緑黄色野菜や豆腐に代表される豆類の摂取が多い一方、食塩の摂取が少ない食生活、高齢になっても高い社会活動性などをあげている。

 

・ところで、大宜味村は、過疎化のため、自治体の財政力の強弱である財政力指数が2012年現在、0.12で全国第1070位、また、その変動を示す財政力指数変動率も2007年度以降、2013年までにマイナス20.00%と下落し、厳しい行財政運営を強いられている。このため、村は2005年から2009年まで職員を10人削減し、平均給与も引き下げるとともに、村長や副村長、教育長、議員も低額の報酬(歳費)とし、一般会計予算の歳入・歳出総額を約40億円(2014年実績)に抑えている。

 

・それと同時に、1972年の本土復帰以来、2015年度までに第1次~第4次にわたって総合計画を策定し、国道58号線村道をつなぐ、「島の上農道」の開通や地元の中小企業を支援する賃貸工場の整備などを通じ、産業の振興や生活の利便性を確保するとともに、企業誘致を図ってきた。また、道の駅「おおぎみ」も設置し、地産地消と地域振興を図ってきた。

 

・その一方で、行政に頼らず、住民自治によって集落の住環境を維持する取組みとして注目されるのは共同店である。これは住民が行政から1銭の補助を受けず、それぞれの集落で1世帯当たり年間2000~5万円程度の運営資金を出資し、設けた店舗である。これらの店では、自分たちの田畑や漁区で収穫した農・水産物や日用雑貨、農業用資材などの販売や仕入れのほか、電話の取次ぎや金銭の貸付け、農作業の受託(集落営農)まで行っている。

 

<落ち着く先はスイス>

・筆者が社会保障の研究にとりかかってから今年で約30年。この間、北欧など世界各地を調査したが、落ち着く先はスイスだった。日本と同様、国土の約7割は山岳部だが、言語や文化が異なるものの、国民の強い自治意識のもと、農業や自然景観の保護、インフラの整備、エネルギー政策、災害、国防などについて国民投票で決めるなど、分権国家を推進しているからである。

 

 

 

図解 図25枚で

『世界基準の安保論がスッキリわかる本』

高橋洋一  すばる舎  2016/7/16

 

 

 

戦後の戦争の基礎データは、日本周辺が世界の中でも「戦争リスクが高い危険地帯」であることを教えてくれる。>

<大戦後、2007年までに世界では「戦争」が38回起こった>

・この場合、それぞれの戦争の発生にほとんど因果関係がないことが示唆されるのだが、実際の推移を見ても、そうなっているように感じる。

 

<日本周辺は戦争の多発地帯!>

・38の戦争のうち実に4割近い15の戦争が(中東を除く)アジア地域で発生していることがわかる。第2次大戦後に絞って考えれば、アジアは世界の中でも断トツで戦争が多い地域なのだ。

 

・いかなる議論をするにしても、アジアは世界の中でも近年戦争が多発してきた地域であり、しかも日本の周辺には戦争に関与する頻度が高い国が多いという現実に立脚して、議論を進める必要があるのである。

 

<「民主的平和論」で考えると、民主主義国家ではない中国、北朝鮮ベトナムなどは特に危ない!>

<民主主義国同士での戦争は滅多に起きない>

・カントは「民主主義(共和制)」「経済的な依存関係」「国際組織への加入」の3つが戦争を防ぎ、平和を増進するという考え方を提示した。

 

・民主主義国であれば、その国の行動は基本的に選挙で選ばれた政治家の合議によって決定される。政治家は常に国民の視線を意識する必要があるし、三権分立や二院制のように、権力機構が互いを牽制する仕組みが政治体制に組み込まれているので、そもそも戦争をするという極端な行動が選択されにくい。

 

・中国とベトナムは、両国間でも1879年と1987年の2度にわたって戦争をしている。死傷者が出る武力衝突も何度か起こしている。両方が非民主主義国家だと、戦争へのハードルがさらに下がることが見て取れるだろう。

 

<近くにある非民主主義国家を警戒するのは当然>

・日本国内では、よく左派の言論人が「むやみに隣国を敵視するのはよくない」という素朴な平和論を言うが、民主的平和論を知っていれば、目と鼻の先の距離に非民主主義国家が存在するという事実だけで、中国と北朝鮮を特に警戒する十分な理由となるのである。

 

<民主度が低く、現在も武力介入を続けるロシアには油断は禁物。ただし、近年の行動を見ると、日本にとっては中国のほうがずっと危険になっている。>

<民主主義国ということになっているが……>

・ロシアでは近年、プーチン大統領の独裁傾向が強まっているほか、野党の政治家やジャーナリストの失踪・不審死が多く発生している。また、クリミアやウクライナ、シリアなどでは積極的に軍事介入する姿勢を見せている。そのため、民主度が低く評価されているのだろう。

 

南シナ海での傍若無人

・中国は、民主主義ではないために戦争リスクがもともと高いことに加え、このように近年急激にその軍事力を増大させ、無謀とも思える危険な行動に実際に出てきている。

 さらに中国では最近、経済成長が急激に鈍化してきているが、国内が窮乏してきた時、無能な指導者は対外戦争に打って出ることで国内の不満をそらそうとするのが歴史の教訓だ。

 日本にとって、中国はさまざまな意味で当面の最大のリスク要因となっており、こうした現実を踏まえた対策が求められているのである。

 

<国際政治・関係論の最終理論、ラセットとオニールの「平和の5要件」を理解すると、議論のフレームが整理できる。>

<リアリズムとリベラリズムを統合した理論>

・それまで国際政治・関係論の世界では、大きく分けて軍事力によるバランス・オブ・パワー論を重視するリアリズムの視点と、軍事力に加えて貿易などの経済的な要素も重視するリベラリズムの視点という、2つの異なる立場が対立してきた。前述したカントの三角形は、このうちのリベラリズムの視点という、2つの異なる立場が対立してきた。前述したカントの三角形は、このうちのリベラリズムを代表する考え方だ。

 

・結果、リアリズム勢力の重視する軍事力に依拠したバランス・オブ・パワーの視点も、リベラリズム勢力の重視するカントの三角形の視点も、戦争のリスクを減らすためにはどちらも重要である、という結論が出たのだ。

 

<5つの要素に置き換えて計算できる>

・同書では、軍事力に関するリアリズムの要素を次の2つに置き換えている。

① 有効な同盟関係を結ぶこと

② 相対的な軍事力

 

また、リベラリズムを代表するカントの三角形については、次の3つ

に置き換えている。

③ 民主主義の程度

④ 経済的依存関係

⑤ 国際的組織への加入

 

このような置き換えを行った上で数学的な処理を行ったところ、①~

⑤ のすべての要素が戦争を起こすリスクに影響を与えることが判明

した。また、それぞれの要素がどの程度戦争のリスクを減らすのか、数字で算出することもできたという。

 具体的には、①「有効な同盟関係を結ぶこと」で40%、②「相対的な軍事力」が一定割合(標準偏差分、以下同じ)増すことで36%、③「民主主義の程度」が一定割合増すことで33%、④「経済的依存関係」が一定割合増すことで43%、⑤「国際的組織への加入」が一定割合増すことで25%、それぞれ戦争発生のリスクを減少させるとされている。この5つの要件は「平和の5要件」とも呼ばれている。

 

<国の自衛権は個人の正当防衛と同じ。「個別的」「集団的」と分けて運用する外国はほとんどなく、憲法の不戦条項にも違反しないと考えられている。>

国際法上の自衛権は、刑法の正当防衛に相当する>

・さて、欧米などの国際社会では、「自衛権」は刑法にある「正当防衛」との類推(アナロジー)で語られる。

 たとえば日本の刑法では、第36条で正当防衛を定めている。

 

・国際社会では、この正当防衛の「自己」と「他人」を、それぞれ「自国」と「他国」とに言い換えて「自衛(権)」が語られるのが普通だ。英語では、「自衛」にも「正当防衛」にもまったく同じ言葉(seif-defense)があてられており、この2つを区別することもない。

 そして、自国のための自衛を「個別的自衛権」、他国のための自衛を「集団的自衛権」と言う。しかし、両者は一体になって自衛なので、あえて個別的、集団的と分けて運用されることは国際社会ではまずない。

 例外として、永世中立を国是とするスイスが、個別的自衛権のみで集団的自衛権は行使しないと言っているが、スイスの場合はいかなる同盟も組まないことを基本方針としているので、それで問題ないだろう。

 

<過剰防衛を防ぐための条件まで同じ>

・正当防衛と自衛権が同じになっているのは、これだけではない。

 刑法の「正当防衛」では過剰防衛が認められていないのと同じように、国際法にも「自衛権」の行使にあたって歯止めとなる条件が存在する。

 実はその条件まで、「正当防衛」と「自衛権」ではほとんど同じになっている。「緊迫性」「必要性」「相当性」の3要件である。

 実力行使をしなくても、その場から離れて逃げられる余裕があるなら、「緊迫性」がないので正当防衛や自衛は認められない。

 

・そして、国際法における「集団的自衛権」では、刑法の正当防衛よりさらに条件が厳しくなり、「他国の要請がある」ことも追加の条件となる。

 

<個別的自衛権の拡大論は、集団的自衛権の容認と同じこと>

・「他国への攻撃を、自国への攻撃とみなして防衛行為を行うこと」が集団的自衛権なのだから、これらの反対論者が、「アメリカなど密接な関係の他国への攻撃は、自国への攻撃とみなして防衛行為を行うこと」が集団的自衛権なのだから、これらの反対論者が、「アメリカなど密接な関係の他国への攻撃は、自国への攻撃とみなして、集団的自衛権ではなく個別的自衛権で防衛行為を行う」と主張する内容を英訳すれば、結局、集団的自衛権の必要性を認めている文章になってしまう。

 外国の国際法の専門家には、「それは、要するに集団的自衛権そのものではないか?」と言われてしまうだろう。

 個別的自衛権集団的自衛権はまったくの別モノだと思い込んでいるので、こんな間抜けな話になってしまうのだ。

 

・≪世界標準≫の国際法の見地からすれば、個別的自衛権はよいが、集団的自衛権は行使できないとする以前の憲法解釈のほうが、明らかに異常で非常識なのだ。そのため、限定的にもそれを修正した今回の安保関連法は正しい、と筆者は考える。

 

<9条のような不戦条項を持つ憲法はたくさんある>

・日本の憲法9条の戦争放棄は、1928年の「パリ不戦条約(戦争放棄に関する条約)」を源流とする規定だ。この条約は、戦後の世界各国での憲法の規定に影響を与えたほか、前述したように国連憲章の規定にも影響を与えている。必ずしも日本だけが、戦争否定の憲法を持っているわけではないのだ。

 主要国では、日本国憲法の9条に類似する条文は韓国やフィリピン、ドイツ、イタリアなどの憲法に盛り込まれている。

 

・ところが、これらの国では集団的自衛権憲法の規定上行使できない、などという議論はまったくされていない。集団的自衛権は、個別的自衛権と一体の当然の権利として行使されており、4ヶ国すべてが第2次大戦後にも海外への軍事派遣を行っている。

 同じ「敗戦国」のドイツやイタリアでも、集団的自衛権憲法の不戦条約と相反するなどという議論はない。日本と同じアジア地域に位置する韓国やフィリピンでも、そんな議論は行われていない。

 比較憲法学の視点で言えば、こうした現実がある以上、日本だけが集団的自衛権を行使できないと解釈するのは、「誤っている」と言わざるをえないのだ。

 憲法9条に関しては、近年、ノーベル平和賞への自薦を行う運動があるのだが、こうした現実を知っていると、そのニュースに接するたびに恥ずかしさで顔が赤くなる。

 

・安全保障については、国内での議論だけで考えると、国の進路を誤ってしまう。国際政治の現実を踏まえつつ、海外との比較もして議論することが大切である。

 

<民意の反映であり、立憲主義に違反などしていない>

・自社の世論調査では国民の大半が反対だから、急いで法制化する必要はないと多くのマスコミが主張したが、安倍政権下で行われた3回もの国政選挙の結果を無視することなど、できるわけがない。

 複数の選挙で繰り返し示された民意に沿って、憲法の規定に定められたとおりの立法手順を踏み、法律を可決成立させただけである。どこにも、憲法違反の要素などないと考えるのが常識的だろう。

 

内閣法制局という政府の一部局にすぎない官僚組織が、立法府で大きな権威を持ってきたこと自体が官僚組織の象徴であり、そもそも異常な状態である。内閣法制局の役割は、総理に法の解釈について意見具申をするところまでであって、「集団的自衛権をめぐる憲法解釈の変更」などという大それた権限を掌握できるポストではない。また、そうあるべきでもない。

 ところが、一部の官僚があたかも自らを立法(国会)と司法(裁判所)の上位に立つ存在かのように、法案づくりと国会の通過、さらに法律の解釈に至るまで関与しようとしてきた歴史があった。

 その背景には、国会議員が本来の仕事である議員立法などの立法業務をせず、官僚に丸投げにしてきた実情がある。

 実質的な立法府の形骸化だったのだ。

 そんな官僚支配体制下での慣例を、立憲主義の体現であるかのようにありがたかった人たちは、安保関連法に反対したいあまり、自ら官僚に支配されることを望んだのと同じである。

 

<反対論は中国の思惑どおり>

集団的自衛権の行使に反対する法律論に、いちいち常識的な国際法や比較憲法学の立場から反論してきた。

 総じて、立憲主義を根拠に反対している人たちは、立憲主義とは決して相容れない中国が、日本の集団的自衛権の行使に反対するという、自分たちとまったく同じ主張をしていることに、もっと違和感を持つべきであろう。

 中国の憲法では、国の上位に共産党が置かれ、人々はその指導を受けるとされている。不戦条約もなく、人民解放軍は国民の軍ではなく共産党の軍隊、つまりは党の私兵であるとも明記されている。これは立憲主義ではない。

 

<「北朝鮮の核」は、日米同盟の強化とミサイル防衛能力の拡張、さらには潜在的保有国政策で対応できる。>

北朝鮮は、すでに実質的な核保有国>

北朝鮮は残念ながら、すでに実質的には「核保有国」となっているのが現実だろう。

 

<中国・ロシアが制裁を骨抜きにしてきた過去>

・軍事同盟を結んでいる中国や、長年の友好国であるロシアが、国連安保理で拒否権を持つ常任理事国に含まれている。そのため、本当に決定的な制裁決議は、どうせ出せないと高を括っているのだろう。また、たとえ多少きつい内容の制裁決議が出ても、特に中国などがそれを誠実に履行せず、何度も骨抜きにしてきた経緯がある。

 

<日本自身の核武装にはデメリットが多すぎる>

・また日本独自の核武装は、同盟国のアメリカの疑心暗鬼をも呼び起こしかねない。

 

<過去の歴代政権の知恵を今後も活かせ>

核武装に関して、過去の日本政府はこうした事情を考慮し、実際の保有はしないが、核技術と核兵器の材料(核物質)は保有し続ける、という「潜在的保有国」政策だ。

 この政策は、北朝鮮や中国などの危険な隣国に対し、デメリットの多い実際の核武装を避けつつ、一定の抑止力は確保できる賢い政策だ。そのため、この潜在的保有国政策は継続していくことが望ましいだろう。

 

憲法学者の多くが、自衛隊違憲であると言う>

・かく言う筆者も、学生時代にはそう習ったが、正直、違和感があったものだ。社会人になってから、先輩に「学生時代は『自衛隊違憲』と答案に書いておけばいい。しかしいったん社会に出たら、『自衛隊憲法違反のはずはない』と言っておけばいいのだ」と聞いて、納得したものだ。

 

 

 

『真・国防論』

 田母神俊雄  宝島社   2009/4/20

 

 

 

<攻撃力を備えた自主防衛ができるとき>

・いままで書いてきたとおり、いまの自衛隊をみて本当に国を守れる防衛力があるかどうかと問われれば、これはまた不完全だろうと答えざるを得ない。

  にもかかわらず、F-15(通称:イーグル)戦闘機を200機もち、世界第4位の軍事費をもつ、いまの自衛隊の装備は過剰なのではないかと言われることがある。しかし軍事力というものは、国力に応じて備えるべきもので、経済力にあった軍事力をもつことは、国際社会を安定させるために国が果たすべき責任である。

 

・このままいけば日本の自主防衛に、私は、20~30年かかるのではないかと思っている。日本政府が大きな政治決断をすれば別だが、それはなかなかむずかしいだろう。

  防衛力整備には長い時間を必要とするのだ。

  政治決断をするにしても、いまの政治をみていると、国内の勢力争いでうまくいかないことが多いように感じている。政治家のみなさんには、政局よりも国家や国民を重視した行動をとっていただきたいものだ。

 <核とはどんな兵器なのか>

・新たな攻撃法を考えると、最初にあがるのは核だろう。しかし被爆国ということもあり、日本には核アレルギーが根強い。核兵器と聞いただけでとんでもないと思う人たちもたくさんいる。その上政治家の中には、核をもっているより、もたない方が安全が保障されると信じる人達がいる。こんなことを信じる政治家がいるのは日本だけだ。

  私に言わせると彼らは本当に無知か、選挙目当てか、タカ派と言われたくないか、リベラル派と言われたいかのいずれかであろう。多くの国では、核武装をしないよりもした方がより安全と考える。だからこそ、核武装している国が身近に存在する我が国は、核兵器についても冷静に議論をしなければならないはずである。

 

核兵器をもつ国は特権的地位を占めることができるが、もっていない国は核保有国が決めたことに従わざるを得ない。

  なぜ核兵器がそれほどの力を持つのか。それは核兵器が戦力の均衡を必要としないからだ。通常戦力の場合、10対1の戦力比だと抑止は成り立たないが、核兵器は1発でもあれば抑止が成り立つ。核攻撃を受けた国は、たとえ1発でも被害に堪えられない。たった1発の核兵器が、アメリカで起きた9・11テロどころではない被害をもたらすのである。

 

・いま北朝鮮が核をもとうとしているのは、1964年の中国と似ている。あのとき中国は貧しく、餓死者が出るほどだったが、毛沢東は国民がズボンをはかなくても核武装をすると言った。

 

 <日本も核武装をするべきだ>

・私は、大国としての責任を果たすためにも日本は核武装をするべきだと思う。しかし日本はNPT条約に加盟しているため、いまの世界の枠組みの中では、核武装はできない。

  もし日本が核武装しようとしても、アメリカは力一杯妨害するだろう。

 

自民党の政治家の中には、石破氏のようにどうせできないんだから核武装しない方がよいという人もいる。しかし国家としては、結果できなかったとしても、核武装すると言い続けたほうが核抑止力はぐんと高まるのである。

 

・さて、核を巡る新しい仕組みに、『ニュークリア・シェアリング』(nuclear sharing)というものがある。

  これは、ドイツ、イタリア、オランダ、ベルギー、トルコの5カ国がアメリカと結んでいる条約で、これらの国がロシアなどから核の恫喝を受けた場合、アメリカの核を使って反撃ができるというものだ。だからこの5カ国は、アメリカの核を使って日常的に訓練をしている。これらの国は核武装国ではないが、アメリカの核をいつでも使えることで核抑止力を担保しているのだ。

  第2次世界大戦で共に敗戦国同士であったドイツやイタリアでさえもこうやって、アメリカの核を担保にして自国の安全保障を追及しているのである。同じことを日本がやって悪かろうはずがない。

  日本もこの仕組みを使えるようになれば、中国から核の恫喝を受けるようなこともなくなるだろう。

 

・もし日本が最初にもつべき核兵器は?と聞かれたら、私は第一にSLBM(潜水艦発射弾道ミサイル)だと考えている。四方を海に囲まれた日本にとっては、潜水艦のほうが隠密性が確保できるからだ。情報化が進んでも、潜水艦は地上に比べ捕捉しにくい。現実的には、海上自衛隊の隊員をアメリカの原子力潜水艦に乗せて日常的に訓練させたらよいだろう。日本が中国から核の恫喝を受けたら、海上自衛隊にミサイル発射権限をもたせるという条約を日米で結んでおけばよいのだ。

 

 <強いことが戦争を回避する>

・日本が抑止力をもつということは、自衛隊を強い存在として認識させる必要があるということだ。そしてその力を発揮させるためにも、日本が理不尽な要求をされたときには、強い自衛隊をもって相手を攻撃する能力と意志があると示すことが重要になる。日本を攻撃したら自衛隊に徹底的に叩かれる、勝てる見込みがないということが、他の国に広く知られていれば、これが抑止力となる。抑止力が効いていれば、他国は簡単に日本に武力行使をしようとは思わないものである。拉致被害や領海侵犯なども、自衛隊が法律でがんじがらめになっており、行動できないために被害が拡大しているのだ。

 

 <政治家自らが、抑止力を低くしている>

・最近では、福田内閣のときに高村外務大臣が「日本は絶対に戦争をしない国だ」と発言をした瞬間に抑止力は大きく下がってしまう。国を代表する政治家からこういった発言が何度もされることにより、日本を攻撃しても反撃されない、簡単に屈服させることができるという誤ったメッセージを他国に伝えてしまい、日本への侵略を誘発する危険性を高めてしまう。本来であれば、「日本はあらゆる手段を排除しない」でなければならないのだ。

  こういった発言は、本来国益を追究する立場にある政治家が、逆に日本を危険に陥れるという皮肉な結果をまねいてしまう。

  またこのような発言が何度も重なることで、他国に与えるイメージだけでなく、国内も影響される。日本は戦争をしないという大臣の発言を、何度も聞いているうちに、だんだんと国家はその発言に縛られるようになってしまう。

 

・国際社会ではどの国も理不尽なことを言われたら断固戦うと宣言しているのに、日本の場合はあくまでも話し合いでと言う。これではまったく抑止力にならないのだ。

  国を代表する政治家が、こうして危機を誘発するような発言をするのは、国際社会では考えられないことである。

 

・なかなか進展をみせない北朝鮮拉致問題でも、いざとなったら日本は、最終的に軍事力を行使してでも拉致被害者を取り返すという気構えを、これまで見せていたなら、事態は大きく違っていただろう。

  絶対に軍事攻撃をしないと日本政府が宣言することで、北朝鮮にこの問題をどこまでも引き延ばせるという確信を与えてしまっている。拉致被害者を返してしまったら、日本を恫喝する手段がなくなる北朝鮮が、自ら拉致被害者を返すとは到底考えられない。戦争をしないという日本政府の姿勢を変えない限り、これからも拉致被害者が帰国する可能性は低い。

  これまで何度も領海侵犯をしている北朝鮮工作船についても、警告に応じない場合は沈めるという意志を日本政府が示せば、いまのように好き放題にやられることはなくなり、不審船は二度とこなくなるだろう。

 

・日本政府のこうしたやさしい対応で、多くの国民が拉致されるという悲劇が起こったのである。やさしさが国益を守るのかといえば、決してそうではない。本当に国益を守るためには、国家として断固とした対応をとる必要があるのだ。

 

 <いま何が起きても、黙って見ているしかない自衛隊

・もちろん他の国の軍隊で、日本の自衛隊のようにやってよいことが決められている法律はない。外国では軍隊というものは政府の判断で動き、禁止されていること以外は何でもできる。

  本来、国際法上では、外国の軍隊のように自立した行動ができる自衛隊だが、国内法の縛りで動けなくなっている。やってはいけないことを決めるのは禁止規定(ネガティブリスト)と言われ、軍隊はこの禁止規定で動くのが国際常識である。逆にやっていいことを決めるのは、根拠規定(ポジティブリスト)と呼ばれ、一般の官公庁はこの根拠規定で動いている。

  軍隊は通常、ネガティブリストで動き、禁止されていること以外は自己の判断でやってもいいことになっている。それが国際社会のグローバル―スタンダードなのだ。

  しかし自衛隊は、一般の官公庁と同じポジティブリストで、行動が細かく決められる存在となっている。これでは、自衛隊ポジティブリストにない想定外のことが起きたときや、あいまいなケースには対応できないのだ。世界の中で、唯一、自衛隊だけがグローバルスタンダードに反しているという状況なのである。

 

 専守防衛では国を守れない>

・いま、日本はこの専守防衛を考え直す必要に直面していると言っていいだろう。専守防衛で守りに徹し、攻撃的兵器をもたないということでは、国を危険にさらしてしまうことになりかねないのだ。こうした危険を回避するためにも、攻撃的兵器をもつことで、殴られたら殴り返すぞと言えるようになることが必要なのだ。

 

・具体的な例で言えば、北朝鮮の拉致もまさに専守防衛の悪影響といえる。北朝鮮にしてみたら、日本は絶対に自分達を攻撃しないとわかっているから、交渉に3年から5年かけても拉致被害者を返さないのである。これがもし、日本政府が相手に対して、返さないのであればぶん殴るぞという態度を示せば、交渉の結果も違っていただろう。ところが、日本は絶対に武力行使しませんからと北朝鮮に向かって言ってしまうのである。

  拉致被害者を隠しもっている限り、北朝鮮はずっとさまざまなことで日本をゆすることができる。日本が、何があってもこちらから武力行使はしませんと言った途端、返さなくても何もされない北朝鮮は、ああ、じゃあ彼らを返すことはやめようと思ってしまう。

 

 <ゆきすぎの専守防衛

・外交交渉においても、この専守防衛はまったくもって不利な戦略であることはおわかりだと思うが、先にも書いたが、この専守防衛戦略をとる以上、自衛隊は攻撃的な兵器をもてない。いまの自衛隊の装備を見れば、一目瞭然なのだが、海自、空自の能力は専守防衛をもとに装備されている。たとえば、長距離ミサイルや爆撃機といった攻撃的な性格をもつ兵器はないのだ。

 

・しかし専守防衛をとっている日本では、自衛隊がこうしたことを調査することができない。たとえば、こうした調査を通して自衛隊が、北朝鮮のミサイル基地攻撃について研究していたとしたらどうだろうか。そうしたことが明らかになれば、マスコミはこぞって攻撃計画を立てていると大騒ぎをし、政府は関係者を処分することになるだろう。

 

・本来、軍隊というものは、国家の非常時に、敏速な対応をするためにあらゆることを研究、シュミュレーションするものである。外国では軍隊のこうした仕事について、普通国民は「ありがとう」と感謝するものであるが、日本では「余計なことをするな、処分するぞ」となる。私は、こうしたマスメディアの反応や政府の対応が信じられない。まったくもって、おかしな国である。このような考え方が続くようでは、誰が国防を担当したところで、国の安全は確保できないのだ。

 

 <軍事力は外交交渉の後ろ盾>

・ところが、日本は違うのだ。威嚇射撃をしたら、どこぞの政党が騒ぎ出し、それに対応する政府はひたすら自衛隊の責任問題に摩り替えて、処分をする方向へと流れていく。このような体制だから、海外諸国、とくに近隣の国々に好き勝手されてしまうのだ。

 

・しかし、だからと言って、外交交渉上軍事力の意義が減ずるものではない。外交交渉を支える軍事力の存在は、ますます重要となるのだ。たとえ国同士の関係が悪くなっても、こちらの軍事力の優位性が保たれていれば、相手と交渉を続けることができる。

 

・しかし、侵略や略奪こそなくなってはいるのだが、国際社会の安定は、金持ちの国が、貧乏な国より強い軍事力をもたなければ成立しない。

  その答えは明白だ。もし、経済力が弱くてもその国の軍事力が強ければ、経済力はあっても軍事力の弱い国の富を、略奪することができるからだ。

 

 <守屋という男の素顔>

・守屋氏が逮捕されたとき、自衛隊員のほとんどが“あいつだったらやるかもしれない”と思っただろう。

  彼は以前からうさんくさい噂が絶えず、業者にたかっているとか、業者も要求されて困っていると聞いたこともあった。実際に彼が毎晩業者と飲みにいったり、特定の業者が長い時間、次官室にいたりするのを目にした者も多かった。

  守屋氏が直接こうしろと指示をしなくとも、絶大な権力をもつ事務次官がこう思うと言えば、相手は意図を汲めと言われていると感じることもあっただろう。

  2007年に新任だった小池防衛大臣と退官をめぐる衝突があったが、守屋氏はその当時で次官を4年やっていた。

  通常、事務次官に4年も居座る人などいないのである。

 

・いま官僚がいろいろ言われている。政治家も官僚を叩く。本来、行政・立法・司法の3つは独立しているものだが、政治家は自分が大神でなくとも行政府の上にいると思っているふしがある。また官僚も政治家は自分たちの上にいると認識している。政治家がよってたかって官公庁を叩いたら、官僚は政治家に協力しなくなる。政治家というものは役人に教えてもらわないといけないことがたくさんあるのだ。あなたたちのおかげで国が成り立っていると、ほめて使わないと人は動かないことを忘れてはいけない。

 

 <抑止力としての自衛隊のあるべき姿>

 <国際社会は性悪説で眺めるべきもの>

日本国憲法の前文には、「世界の国を性善説で見なさい」と書いてある。非常に、外国にとって都合のよい憲法だと私は思う。日本が武力行使をしなければ世界は平和だというが、実際はどうだろうか。世界を見回したとき、国防に力を注ぐ国はあるが、それを縮小しようとする国は日本だけだ。

 

・しかし、国際社会を性善説でとらえるとしたら、この国の進むべき道は間違ってしまう。ざっと見渡してみても、日本の周りでは腹黒いことがたくさん起きていることがこのことを裏付けているといえるのではないか。

 

 

 

円高は日本の大チャンス』

 「つくって売る」から「買って儲ける」へ

堀川直人   PHP  2010/12

 

 

 

<いまの政治家は「使命を忘れたカナリア」>

・歌を忘れたカナリアに、歌を思い出させるというか、「稼ぐ」ことや、「国を豊かにする」という本来の使命を忘れた国会議員に、坂本龍馬池田勇人の精神を思い出させようというわけだ。それには、「言って聞かせる」より、実際に制度をつくって「やらせて見せて、ほめて」やるのが一番、というわけさ(笑)。

 

 <「出るを制する」より「入るを図る」ほうが楽しい>

・それよりも、人間は後ろ向きにムダの削減をやるよりも、前向きに「収益を上げる」とか「売り上げを上げる」ことを考えているほうが、ずっと積極的で、人間も明るくなる。プロフィット・センターという考え方をこの国に導入すると、国全体がもう少し明るく、前向きになるかもしれないね。

 

 <国民が国の危機を感じた時、日本は甦る>

・プロフィット・センターが、国の利益戦略をつくり、世界から富を集める。そういう時代にしていけばいいんですね。1億3000万の国民が、みんなで「国を豊かにする」ことを考え、一丸となって知恵を出す。何か、夢と元気が湧いてきますね。

 

 <豊かさランキングの上位の国に学べ>

・昔から、豊かな小国ほど知恵が詰まっているところはない。

 

 <戦後の日本は、フヌケの「町人国家」なのか>

・この『日本町人国家論』がきっかけとなり、日本は町人国家でいいのか、それとも武士国家に戻るべきか、という論争が始まったんだ。この議論は形を変えて、いまでも続いている。

  武士国家論のいまの急先鋒は、自衛隊OBの田母神俊雄氏のグループだよね。最近では『田母神国軍―たったこれだけで日本は普通の国になる』(産経出版)という本を出している。

 

 <日本は重武装した「町人国家」を目指せ>

・要するに、自衛隊のハード面に自信がないから、国民も政治家もフヌケみたいになっている、というわけですか。

 

・であるなら、この解決方法は簡単だよ。国民が自信を持てるだけの防衛力をつければいい。そうすれば、日本人は再び二本差しのサムライの心を取り戻し、誇り高いサムライ国家に生まれ変わる。勝てる見込みがあれば、討ち死に覚悟で必死に戦う。それが、人情だというもんだよ。

 

・田母神氏の試算だと、単年度当たりの防衛費を1兆5500億円増額し、これを20年間続けるだけで、日本は中国やロシアに対しても十分な抑止力を持つ「普通の国」になれる、としている。

  その場合、日本は、中露および北朝鮮に対抗して、原子力空母、攻撃型原子力潜水艦戦略爆撃機、戦略ミサイル、巡航ミサイルなどを保有する。これだけの装備が、初年度における子ども手当2兆2500億円分の3分の2程度の予算でできる。安いもんじゃないか。

  田母神氏は核武装を前提にしているが、費用対効果の問題がある。アメリカの核の傘では不足なのか、この点はもっと議論が必要だろうね。

 

・ふだんは町人国家でいい。しかし、いざ事ある時は、1億3000万人の国民が全員サムライに変身し、国土防衛に立ち上がる。永世中立国のスイスや北欧三国のようにね。

 

・要するに、重武装した町人国家になる。それもアメリカとがっちり提携し、万全の安保体制を敷いた、付け入るスキのない国にする。これが、国家の基本フレームだね。

 

 <ツケ入るスキのない深謀遠慮の国に>

・あとは、ソフト面だね。それは本書で述べてきたとおり、老練かつ狡猾で、「ソフィスティケイト」された、一筋縄ではいかない国になる、ということだよ。

  資源の問題では、エネルギーを自給化したり、レアアースも技術開発で外部資源に頼らない体制をつくる。

 

・日本人はこれまで、どちらかというとお人好しのお坊ちゃんで、あと先を考えずに行動するところがあった。そのために新幹線技術も、うまうまと中国に取られてしまった。こうしたお人好し時代はいい加減に卒業して、これからは、したたかで、昔の武士のように深謀遠慮の国になる。そうすれば、相手に不用意なスキを見せることもない。

 

・それと、日本の表の顔は町人国家なんだから、金融立国と、政府をプロフィット・センターになぞらえる思考習慣は、ぜひここで確立しておきたいね。そうすれば、日本はたちどころに甦り、再び豊かな国になれるよ。

 

・日本人が行うべき方策とは、世界から富を求めて人と情報が集まるような国にすることである。すなわち、日本をビジネス・チャンスにあふれた、魅力的な国にすることであり、海外の人々が日本にやってくる理由・必然性がある国にすることが大切である。

 

 

 

『田母神塾』   これが誇りある日本の教科書だ

田母神俊雄   双葉社    2009/3/1

 

 

 

究極の抑止力、核兵器で国防と外交を強化せよ>

・世界の多くの国々は、積極的に核兵器をもちたがっています。その理由は、核を持っている国のほうが、核をもっていない国よりも強い安全保障体制を構築できるからです。核を持たないほうがいいと主張しているのは、日本の政治家ぐらいしかいません。より強い軍事力をもつことによって、より安全ではなくなると考える政治家は他国にはいない。軍事力が強いほうが、より安全というのが、常識的に考えもごく普通の考え方でしょう。

 

・「核兵器を持てば日本は戦争と破壊の危険にさらされる」。自虐史観に染まっている人は、そういう考え方をします。

 

・絶対に使われることがない兵器ではあるのですが、核兵器を持っている国と持っていない国とでは、外交交渉において格段の差が生まれてしまう。

 

・日本の外交交渉力を世界と対等にするために、日本も核兵器を持つべきであると、私は、敢えて提言します。核兵器を持たない国は、最終的にアメリカやロシア、イギリスやフランス、中国のいうことを聞かざるをえない状況に置かれているのです。

 

・少なくとも非核三原則は撤廃し、日本が核兵器を持とうと意識すればいつでも持てる状態にしておくことが必要でしょう。「もたない」と強く宣言したとたんに、安全保障上の抑止力は一気に低下してしまう。

 

アメリカは日本に、どうしても核兵器をもたせたくないのです。日本はNPT(核拡散防止条約)に加盟しているわけですから条約による縛りは今も利いている。

 

普通の国の政治家であれば「絶対に武力行使はしない」「核兵器を持つことはありえない」とまでは断言しません。「国家を守るため、あらゆる手段を放棄しない」というのが普通です。

 

核兵器とほかの通常兵器との最も大きな違いは、核兵器は戦力の均衡を必要としない兵器だという点です。つまり、一発だけでも持てば、充分抑止力になる。

 

イスラエルのように核兵器武装した国は、軍事攻撃によって潰すことはできません。

 

・自国で核兵器を持つことが難しいのであれば、日本も「ニュークリア・シェアリング・システム」の導入を検討してみてはどうでしょうか。これはアメリカが持つ核兵器の発射ボタンを共有するという試みです。実はすでにNATOのうちドイツ・オランダ・イギリス・ベルギー、トルコの5カ国はニュークリア・シェアリング・システムが導入されています。これらの国が核の脅威にさらされたときには、アメリカが持つ核兵器を引き渡すという取り決めです。

 

・日本はとにかく、国防に関するタブーが多すぎる。民主主義社会なのですから、核兵器保有に関してもタブーの枠内に押し込めることなく、何でも自由に話し合えばいい。

 

・「核武装しないほうが我が国はより安全を保てる」。そんなことを主張する政治家は、世界中見渡しても日本の政治家以外にいません。

 

 

 

『国(暴)防論』

 田母神俊雄・松島悠佐・川村純彦・勝谷誠彦

アスコム     2009/5/2

 

 

 

<タブーを乗り越え、長過ぎた沈黙を破るべき時がやってきた>

・どこそこの国では戦争という言葉そのものにさえ目を背けさせる教育をしてきた。こういう国は、周辺諸国にとって「危うい」。戦争を作り出すのは無知なのだ。

 

 核兵器を持たずとも、核抑止力を保持する方法がある>

・そこが同盟の難しいところなんです。確かに同盟は抑止には役に立ちます。しかし、いざというときの国家の運命は、自国で決断しなければなりません。今回は明確にしてくれましたが、アメリカが助けてくれない最悪のケースまでも考慮した上で、あらゆる戦略を立てておかなければならない。したがって、「非核三原則」とお経のようなことを唱えていれば、日本の安全が守られると考えることは、大きな誤りなんです。

 

・NPT(核拡散防止条約)加盟国のなかで、ドイツ、イタリア、オランダ、ベルギー、トルコの5ヵ国は、ニュークリア・シェアリング・システムというものを採っています。アメリカの核兵器を使って日常的に訓練しています。

 

 <日本が原子力潜水艦を持てば、中国・原子力空母の最高の抑止力になる>

・(原子力潜水艦)は絶対に必要だと思います。ディーゼルエンジンを動力とする在来型の潜水艦は、どうしても息継ぎが必要なんです。潜水艦は浮上してディーゼルエンジンで発電機を回し、発生した電気を蓄電池に充電する。水中ではディーゼルエンジンが使えないので充電ができないからです。それと、艦内の換気のためにも、ときどき浮上しなくてはならない。そのような場合、海峡や東シナ海など、地形が入り組んだ海域なら隠れる場所もあるからいいのですが、太平洋のような広い外洋で海面に顔を出すことは潜水艦にとって自ら隠密性を放棄する非常に危険なことです。広い海域で、息の長い行動をするにはやはり原子力潜水艦でなくてはだめなんです。潜水艦がほかの水上艦船に同伴して行動するためにも原子力潜水艦が必要です。

 

・将来、日本が航空母艦を持つとなったら、これを守るためにも、一緒のスピードで航海できる潜水艦が必要です。それは原子力潜水艦でないと無理ですね。

 

・日本がすぐに核武装はできないとしても、先ず原子力潜水艦を何隻か持って、南シナ海から沖縄近辺の海域に遊弋させれば、中国は嫌がりますよね。中国は原子力空母を建造すると言っていますが、たとえ造ったって、こっちが原子力潜水艦を持っていたら、怖くて動けませんよね。最高の抑止力になると思います。

 

・それに、予算をどれだけつぎ込んだとしても、中国の対潜水艦能力は西側に比べてまだ30年以上の遅れがあると見ています。したがって、当分は中国海軍が日本の潜水艦を捕まえることはほとんど不可能でしょう。ですから、日本が原子力潜水艦を持つことは、最高の抑止力になるはずです。これは断言できます。

 

・非常に有効な手段でしょう。もうひとつあります。日本が核武装をした場合にどういう兵器体系が必要かを改めて検討できる。もし原子力潜水艦を建造できたら、ミサイルを発射できる装置を置いておけばいい。潜没中の潜水艦は探知が困難で残存性も高いですからね。

 

・日本のような狭い国では、あちこちに核ミサイルの基地は造れません。

 潜水艦に積めば、そこが核基地になる。海洋国家としては非常に強いですね。

 

 <兵力の均衡を必要としない核兵器は、ひとつ持っているだけでいい>

核兵器のバランスの問題もありますが、たとえ10発でも抑止力になります。威力が非常に大きいですから、常に1隻を配備して発射できるようにしておくためには潜水艦の隻数としては3隻は必要でしょう。それだけでも最小限の核抑止力は確保できると言えます。

 

アメリカはたくさん予算を持っていて、中国も持っている。そこで日本が核を5発や10発ぐらい持ったからって何になるんだと言う人もいます。しかし、5発や10発でも充分に意味があるんです。核兵器は、兵力の均衡を必要としない兵器ですから。

 

・通常の兵器ではあり得ない話ですが、核に関しては兵力比が1対10でも1対100でも抑止が成り立つんです。核兵器は二度と使われてはいけない兵器です。また、使われる可能性もゼロに近い兵器です。しかし、外交交渉で発言権を確保する上でも非常に必要かつ重要な兵器なんです。

 

・核に対してアンタッチャブルのままでいてはいけません。国会でもきちんと議論をしなければ。ところが非核三原則がまずあって、核抑止力はアメリカに依存するというところで話が終わってしまっている。

 

・それよりも、原子力潜水艦を持つのがいちばんいいでしょう。しかし、そのためには時間も金もかかります。

 

・いちばん手っ取り早いのは、アメリカのトマホークを買ってくることでしょう。

 

 北朝鮮の体制が崩壊するとき、何が起こるか>

・口封じと証拠隠滅のために、北朝鮮にいる拉致被害者、それから数百人いるといわれている特定失踪者が殺されてしまう可能性もあるわけですよね。アメリカだったら特殊部隊を突入させて救出しているところでしょうが、私はそれをぜひ自衛隊にやってほしい。

 

拉致被害者を奪還するのは、能力的にはゼロではないと私も思います。しかしながら、作戦の基本である情報を積極的に取集する情報機関が日本にはありません。これが最大の問題です。そのため被害者の方が北朝鮮のどこにいるのか、どこに救出に行けばいいのかという情報を得ることができない。大変難しい状況です。

 

・情報戦でもっとも大事なことを「 Humint」と言います。ヒューマン・インテリジェンスの意味です。情報というのは人間に接触し、そこから情報を引き出すのがいちばんいいわけです。日本はその面で諸外国に比べて極端に見劣りがします。

 

・やはりきちんとした情報機関がないということが異常なんですね。そこで調べて勝てるか勝てないかを判断して、だめならどうやれば勝てるかを検討して、勝てるとなって初めて戦争を始めるわけですからね。

 

 

 <●●インターネット情報から●●>

 清水幾太郎

その60年安保にかけての時期、安保条約反対の論陣を張った清水幾太郎社会学者)という人物がいる。安保改定後は急速に「右転回」して、1980年9月に『日本よ国家たれ――核の選択』(文藝春秋社)を出版。日本核武装を主張するまでなった。清水はいう。「最初の被爆国である日本が核兵器を所有しなければ、有事の際、世界中の国国が日本に遠慮してくれるという滑稽な幻想を抱いているのではないか」「核兵器が重要であり、また、私たちが最初の被爆国としての特権を有するのであれば、日本こそ真先に核兵器を製造し所有する特権を有しているのではないか」と。清水が提言する核政策変更への4つの選択肢はこうだ。(1)独自の核武装、(2) 核運搬手段を日本が持ち、核弾頭を米軍から提供してもらう、(3) 核兵器保有する米陸軍の新たな駐留、(4) 米軍の核持ち込みの許可を宣言する、である。清水は、核武装を含む軍事力強化の道を、「日本が一人前の国家になること」への第一歩と見ている。安保反対論者から核武装論者へ。実に振幅の大きい生きざまではあった(1988年8月10日、81歳で死去)。

 

 

 

巡航ミサイル1000億円で中国も北朝鮮も怖くない』

 北村淳   講談社    2015/3/23

 

 

 

<中国軍の対日戦略が瓦解した日>

・現実には(2015年3月現在)日本には中華人民共和国に対してだけでなく、いかなる国に対しても海を越えて報復攻撃を実施する軍事力は存在しない(ゼロとはいえないものの、ほぼゼロに近い)。

 

・ただし、「日本には日米安全保障条約があるではないか」という人々が少なくない。これらの人々は、「たとえ日本自身が報復攻撃力を保持していなくとも、日本の防御力で敵の攻撃を防いでさえいれば、アメリカ軍が助けに来てくれて、彼らがやり返すことになっている」というふうに信じ込んでいるようである。

  その結果、日本は防衛のために必要な軍事力の片面にしか過ぎない「防御力」しか保持せず、「報復攻撃力」がゼロに近い状態でも、平然として国家をやっていられる、というのである。まさに「アメリカは矛、日本は盾」というレトリックに頼りきっている点、これこそが、日本社会が「平和ボケ」といわれている最大の理由ということができる。

 

・そもそも「防衛」のために莫大な税金を投入して軍事力を保持しなければならない究極の目的は、日本が外敵から軍事攻撃を仕掛けられたら「防御」するためではなく、「外敵が日本に対して軍事攻撃を実施するのを事前に思いとどまらせる」こと、すなわち「抑止」にある。

  自衛隊が「防御」する段階に立ち至った場合には、いくら自衛隊が頑強に「防御」したとしても、日本国民の生命財産が何らかの損害を被ることは避けられない。したがって「防衛」の理想は「防御」ではなく「抑止」なのである。

 

・そして、日米同盟のレトリックに頼りきった日本が「防御」のための軍事力しか持たないならば、いくら世界最強の防御力を持っていても、アメリカが助けに来てくれるまでは「やられっぱなし」の状態が続くことになってしまう。

  日本を軍事攻撃しようと考える外敵にとっては、「やられたらやり返す」という軍事能力を持たない日本を攻撃する場合、アメリカが登場するまでのあいだは「やり返される」ことを考えに入れる必要はないため、軍事的には日本攻撃にさしたる躊躇はいらないことになる。

 

・日本が「防御力」しか持っていない状態と、日本が「防御力」に加えて最小限度の「報復攻撃力」を保持している状況とでは、外敵に対する抑止効果という点では、雲泥の差が生ずることになる。

  極言してしまえば、暴力によって勝敗を決してしまう軍事の根底に流れるメカニズムは、実はこのように単純なのだ。そして、「外敵からの武力攻撃を受けないためには、適正な報復攻撃力を持たなければならない」ということは、国防の鉄則なのである。

 

・本書では、現在日本が直面している最大の軍事的脅威は何か、それを明らかにするとともに、その軍事的脅威が実際に発動されないように抑止するために、日本自身が可及的速やかに手にしなければならない「とりあえずの抑止力」を明確に提示したい。

 

 <「とりあえずの抑止力」の脆弱性

憲法第9条や「専守防衛」という奇妙な原則に拘泥してきた日本は、自衛隊という大規模な軍事組織を構築してきたにもかかわらず、中国や北朝鮮に限らずいかなる外敵に対しても、報復攻撃を実施するための軍事力を保有しないように努めてきた。その結果、現在の自衛隊は、様々な優秀かつ高価な兵器を手にしてはいるものの、中国に対しても北朝鮮に対しても、海を渡って攻撃する能力はほとんど保有していない。

 

 <中朝への報復攻撃力を持つと>

・逆説的にいうと、「日本から攻撃される」という変数が存在するだけで、対日攻撃計画は複雑になってしまうわけだから、そのような変数を初めから捨ててかかっている日本は、お人好しを通り越した存在ということになる。

 

・このように、これまで通りの自由に攻撃作戦を立案させないようにするという効果があるだけでも、日本が「とりあえずの抑止力」を可及的速やかに手にする意義は大きいし、絶対に必要となる。

 

 <トマホークのピンポイント攻撃で>

・そのようなピンポイント攻撃を敢行できる方法としては、現在のところ、長射程ミサイル(弾道ミサイル・長距離巡航ミサイル)による攻撃が唯一の選択肢である。

  日本は弾道ミサイルを製造する技術力は保有しているが、実際に中国や北朝鮮を報復攻撃する兵器としての弾道ミサイルを開発するには、ある程度の年月が必要である。しかし、「とりあえずの抑止力」を手にするためには、日本自身による弾道ミサイルの開発を気長に待っているわけにはいかない。かといって、弾道ミサイルを輸入することはまったく不可能である。

  一方、長距離巡航ミサイルは、弾道ミサイル同様に独自開発には時間がかかり過ぎるものの、アメリカからトマホーク長距離巡航ミサイル(トマホーク)を購入するというオプションが存在する。

 

 <中国が恐れるトマホークの配備>

・逆に考えると、約9600億円では、トマホークが9600基も手に入ることになる(それほど多数のトマホークは存在しないが)。このように、破壊力と装備費だけを比較すると、いかにトマホークがコストパフォーマンスに優れているかが理解できる。

 

 <発射可能なトマホークの数は>

・このように現在、海上自衛隊には、最大1024基の水上戦闘艦発射型トマホークと、最大108基の潜水艦発射型トマホーク、合わせて1132基を一度に装填する能力が備わっている。

 

・以上のように考えると、海上自衛隊の現有艦艇によって、約800基のトマホークを発射することが可能である。そして、水上戦闘艦発射型トマホークは1基およそ1億円であり、潜水艦発射型トマホークは1基およそ1億5000万円である。すると、海上自衛隊は、約900億円で上記のような駆逐艦と潜水艦から発射されるトマホーク約800基を手にすることができる計算になる(実際にはテスト用数十基を含めて約1000億円)。

この場合、自衛隊艦艇の稼働状況や展開状況を考えると、現実的には保有する800基全弾を一度に発射するのは困難であり、400~500基が報復攻撃として連射されることになる。

 

 北朝鮮への「4倍返し」の値段>

・このように、年間の防衛費の約2%、1000億円を投入してトマホークを海上自衛隊艦艇に配備するだけで、日本は北朝鮮に対し最大で「4倍返し」の報復攻撃力を手にすることになる。

 

 <対中報復攻撃は日本海から>

・国際軍事常識をはるかに凌駕したスピ―ドで長射程ミサイル戦力の充実に邁進し、短期激烈戦争を周辺国に対する侵攻(可能性による脅迫)のドクトリンとしている中国に対しては、トマホーク400~500基による報復攻撃だけでは「とりあえずの抑止力」を超えた抑止効果は期待できそうにない。

 

 <中国でより深刻なトマホーク被害>

したがって、日本が1000億円で手にできるトマホーク戦力は、少なくとも「とりあえずの抑止力」であると、中国共産党指導部は考えるはずだ。

 

 <さらに強力な抑止力の構築には>

・1000億円を投入して、自衛隊が800基のトマホークを装備することによって、本書での目的である「とりあえずの抑止力」は手に入れることができる。本書の目的はここにおいて達成されるが、日本の防衛は「とりあえずの抑止力」を手にすることによって、真の防衛のスタートラインに立ったことになる。

 

・いうまでもなく、抑止力を強化するためには、報復攻撃力だけを強力にしていくのは得策ではない。できるかぎり受動的抑止力と報復的抑止力をバランスよく増強していくとともに、場合によっては報復攻撃力を予防的抑止力に転用する途も工夫して、すべての形態の抑止戦力を手にしていかねばならない。

 

・そして、日本の技術力のすべてを投入すれば、最大射程距離2500キロで最高巡航速度マッハ2を超える巡航ミサイルの開発に成功する可能性は十分にある。

 

・何をおいても1000億円で「とりあえずの抑止力」を手に入れよ――。

 「封じ込めうる抑止力」に近づけるための各種抑止力の増強策、そして国防戦略そのものの大修正を行うための大前提は、1000億円を投入して「とりあえずの抑止力」を手に入れることである。これなくしては強力な抑止力はいつまでたっても手に入らず、それほど遠くない将来に短期激烈戦争を突きつけられ、実際に戦闘を開始する前に中国の軍門に降らなければならなくなる。または、北朝鮮から大量の弾道ミサイル原発に降り注ぎ、福島第一原発事故の数十倍の放射能被害を受けるかもしれない。

 

 <●●インターネット情報から●●>

 

 三峡ダム」の恐怖! 攻撃されたら万事休す・・・軍壊滅、民は「億単位で飲み込まれる」=中国メディア         (サーチナ

 

  中国の軍事情報サイト「捷訊網」は21日、米国や台湾と戦争の事態になった場合、三峡ダムがミサイル攻撃を受け破壊された場合には、戦争に必要な軍部隊も水に飲まれ、民間人の被害は数億人にのぼると紹介した。

 

  三峡ダムの危険性については早い時期から指摘があり、応用数学などを研究した著名学者の銭偉長氏(1912-2010年)は、三峡ダムが通常弾頭付き巡航ミサイルで攻撃されて崩壊すれば、上海市を含む下流の6省市が「泥沼」となり、数億人が被害を受けると試算した。

 

  記事によると、三峡ダム下流の長江沿岸には軍の駐屯地が多く、軍も戦争遂行が不能になるという。

 

  記事は、三峡ダム攻撃をまず研究したのは台湾と指摘。中国軍が台湾侵攻を試みた場合、台湾は同ダムを含む大陸部のインフラ施設攻撃を念頭に置いたという。

 

  記事は次に、尖閣諸島で対立する日本による攻撃も取り上げた。奇襲すれば「釣魚島(尖閣諸島の中国側通称)はポケットの中の物を取り出すのと同様に簡単に手に入る」と豪語するタカ派軍人もいると紹介する一方で、三峡ダムへの攻撃リスクを考えれば、「釣魚島奇襲は不可能」と指摘。それまでに、時間をかけて三峡ダムの水を抜いておかねばならないと主張した。

 

  記事はさらに「釣魚島を奪取しても利は小さい。三峡ダムの被害は甚大だ。しかも、(尖閣奇襲で)先に手を出した方(中国)が国際世論の非難を浴びる」と論じた。

 

  記事は、尖閣諸島が原因で戦争になった場合、米国による三峡ダム攻撃もありうると指摘。さらに、国境問題で対立するインドが攻撃する可能性にも触れた。(編集担当:如月隼人)

 

<●●インターネット情報から●●>

ウィキペディアWikipedia(フリー百科事典)

スイス連邦

国民皆兵を国是としており、徴兵制度を採用している。20歳から30歳の男性に兵役義務があり、女性は任意である。スイス男性の大多数は予備役軍人であるため、各家庭に自動小銃(予備役の将校は自動拳銃も含む)が貸与され、予備役の立場を離れるまで各自で保管している。かつては、冷戦下の厳しい国際情勢に即応するため、包装された弾薬と手榴弾が貸与され、悪用防止の封印を施した容器に入れて各自が保管していた時期もあった。

 

冷戦の時代には、スイス連邦政府によって、スイスの一般家庭に配布された小冊子『民間防衛』の内容からも窺い知れる様に、スイス国民はあまねく民間防衛組織に加入し、有事に備えていた。冷戦の終結後は、民間防衛組織の多くが役割を失って消滅したか、人員や装備を大幅に削減したため、現在のスイスには「民間防衛」が発行された当時のような高度な防衛体制は、もはや存在しない。それでも、政府が食糧を計画的に備蓄し、スイス軍の施設と公立の学校については、核戦争への備えとして核シェルターが常設されている。民間でも、過去には自宅や職場にシェルターを装備する義務があったが、現在では撤廃された。それでも、任意でシェルターを装備している企業や個人が多いことで有名である。

 

   

<●●インターネット情報から●●>

「産経ニュース」(2017/10/6)

北朝鮮が核攻撃なら死者210万人 米大推計、東京とソウル」

ワシントン=黒瀬悦成】米ジョンズ・ホプキンズ大の北朝鮮分析サイト「38ノース」は4日、米国と北朝鮮の間で軍事衝突が起き、北朝鮮が東京とソウルを核攻撃した場合、両都市で合わせて約210万人が死亡し、約770万人が負傷するとの推計を発表した。

  一部の専門家によると、北朝鮮は爆発規模15~25キロトン(TNT火薬換算)の核弾頭を搭載した弾道ミサイルを20~25発実戦配備しているとされる。

  データ解析を専門とするマイケル・ザグレク氏が38ノースに寄せた分析は、米軍による北朝鮮弾道ミサイル迎撃や、核・ミサイル関連施設の攻撃を受けて、北朝鮮が報復核攻撃に踏み切った事態を想定している。

  北朝鮮が25キロトン弾頭のミサイル計25発を東京とソウルに向けて発射し、うち20発が日韓の迎撃ミサイルをかいくぐって目標の上空で爆発した場合、東京で約94万人、ソウルで約116万人が死亡するとしている。

 

 一方、搭載された弾頭が、9月3日に北朝鮮が地下核実験で爆発させた「水爆」と同規模の250キロトンで、発射されたミサイル25発のうち20発が東京とソウルの上空で爆発した場合、東京での死者は約180万人、ソウルでの死者は約200万人、両都市の負傷者の合計は約1360万人に上るとしている。

  米国が広島に投下した原爆は16キロトン、長崎は21キロトンだった。

  

 

<●●インターネット情報から●●>

ウェッブサイト(スイス公共放送協会(SRG SSR)国際部)より引用

 

(国内最大の地下施設)

 スイスの地下世界は素晴らしく、また風変りでもある。同書によれば、国内には個人用の核シェルターが36万戸、大規模なものは2300戸あり、非常事態には全住民を収容してもまだ余裕がある。都市全体が地下にそっくりそのまま避難できるというわけだ。これらの大規模な防護施設は今も残り、中に入ることもできる。

 

 多くの観光客が訪れる古都ルツェルンの地下には、世界最大級の住民用避難施設ゾンネンベルク他のサイトへがある。1976年に稼働したこの施設は、第三次世界大戦に備えて6年かけて建設された。収容可能人数は2万人。アウフデアマウアー氏は「この核シェルターを爆破したら、ルツェルンの半分が吹っ飛ぶ」と熱弁をふるう。同氏はまた「スイスは地下に向かって開拓している」と説明する。

 

ルツェルナー・ツァイトゥング: 「地下のスイス」はどのくらい大きいのですか。

 

アウフデアマウアー: もし通行可能な空間を全て一列に並べたとしたら、理論的にはチューリヒからテヘランを繋ぐ3750kmのトンネルができる長さになります。スイスの地下工事を専門にする企業のおかげで、確かな数がわかり、また立ち入り禁止区域についても、いくつかの推定で補うことができました。

 

ルツェルナー・ツァイトゥング: がっかりしたことは何ですか。

 

アウフデアマウアー: 権力政治の失策や誤った投資です。トンネル計画に目が眩んだ技術者や政治家は、適切な政策を無視して計画を実行に移し、最後まで罰せられることはなかった。巨大な住民用避難施設として構想された核シェルターの街、ルツェルンのゾンネンベルクや、「ベドレットの窓」がその一例です。「ベドレットの窓」は長さ5km以上のトンネルですが、一度も列車が通ったことはありません。完成した時にはもう無意味なものになっていたのです。

 

ルツェルナー・ツァイトゥング: 貴著「地下のスイス」はスイス軍との関係は限られたものだと示しています。

 

アウフデアマウアー: その通りです。スイス軍は連邦国家の設立以来、3世代の要塞を造りました。第3世代は冷戦が終結してから初めて完成しましたたが、使い物にならなかったのですぐに放棄されました。

 

軍隊は全体でも全地下構造物の約8%しか建造していません。通行できる空洞としては250km相当です。交通に1240km、水力に800km、市民防護におよそ1200kmで、どれも広々としています。

 

私は、果たして「Xデー」に備えて何億フランも鉄筋コンクリートに投資するべきなのか、という哲学的な疑問もあります。あるいは、それよりも例えば社会の改善のために出費した方がマシなんじゃないかと。私たちは、おそらく世界で唯一、コンクリートの天井に金を使おうと決断した。それこそスイスという特殊事例ですよ。

 

しかしもし軍隊が、今のNEO計画(注:軍隊の情報科学プロジェクト、ネットワーク対応作戦のこと)のように120億~150億フラン(約1兆4千億~1兆7千億円)を使ってスイス中部に位置するウーリ州の岩盤に穴をあける計画を国民の頭越しに強行するなら、不信感を強めることになるでしょう。NEOはある種の電子的な司令塔にする計画で、スイスが戦場となった場合に指揮官はそこからリアルタイムで国土を眺めたいというわけです。

 

民間防衛に関する連邦法の第45条と第46条では次のように謳 ( うた ) っている。「全ての住民のために住居から避難可能な近隣に避難場所を用意する」そして「 家屋所有者は、家屋、宿泊施設等を建築する際には、避難の部屋を建設し、必要な設備を設置、管理する」

 

 1960年以降に建設されたほぼすべての家屋で避難場所が設置されているのは、1963年に発効した連邦法が上記のように定めているからだ。

 

2006年には、スイスにはおよそ30万の核シェルターが個人の家屋、施設、病院といった場所にあり、5100の公共の防衛施設があった。通算すると、860万人もの人々が避難できる。これは、当時のスイスの人口比で考えると、114%もカバーできる計算になる。

 

スウェーデンフィンランドといった国も、世界でも比較的多くの核シェルターを設置している。それぞれの国が720万と340万の核シェルターを所有し、人口の81%と70%をカバーするといった具合だ。しかしながらスイスの収容力には及ばない。

 

ほかのヨーロッパ諸国のシェルターはさらに規模が小さく貧弱だ。例えばオーストリアには国民の30%をカバーするシェルターがあるだけで、換気装置がない。ドイツにいたっては人口の3%とごくわずかだ。

 

ヨーロッパ諸国以外では、中国、韓国、シンガポールやインドといった国に多くのシェルターが設置されている。しかし国民の50%もカバーされていない。イスラエルでは国民の3分の2がシェルターに避難できる。とはいえ、この避施設は、敵から100%完全に遮断されているわけではない。

この建設ブームは1970年代に入り、最盛期を迎え、毎年30万から40万もの核シェルターが新しく作られた。今日ではブームは去り、年間5万が建築される。

 

(膨大な価値)

スイスは、2006年にはおよそ30万の核シェルターを一般家屋、施設、病院に所有し、750万人分の場所を確保していた。また、5100もの公共の避難所( 110万人分 ) を所有していた。

 

2006年にかかった、核シェルターの建造、維持、解体費は、1億6740万スイスフラン(約150億円 )である。そのうち、個人1億2820万スイスフラン (約115億円 )、地方自治体2350万フラン( 21億円 )、連邦政府980万フラン(約8.8億円 )、州政府420万フラン ( 約3.8億円 ) 、それぞれの費用を負担した。

 

核シェルターにかけられた総額は、今日では118億スイスフラン (約1兆600億円 ) と推測されている。

 

(役所へ補償金)

一般家屋に核シェルターを建築するには、およそ1万フラン( 約90万円 ) の費用がかかる。

 

家を建てる場合、シェルターを作る代わりに、自治体に代替金を支払うことで義務を果たすことも可能だ。その場合は、家の大きさで支払い金額は決められる。例えば、建てた家の大きさが3部屋であればシェルター2人分を支払うことになる。1人頭は1500( 約13.5万円 )フラン。

 

1979年にこの法律が発効して以来2006年まで、自治体はおよそ13億フラン( 約1兆1080億円 )を代替金として徴収した。このうち7億5000万スイスフラン ( 約675億円 ) が公共の避難所建設、もしくは、そのほかの公共の民間防衛施設に費やされた。

 

今日、5億5000万フラン ( 約495億円 ) が準備金としてストックされている。政府は個人の代替金の支払額を半額にする意向だ。

 

個人家屋の核シェルターは、地下収納室や貯蔵庫といった、ほかの目的にも使用することが可能だ。しかしながら、所有者は法的に維持費を負担しなければならない。

 

公共の民間防衛施設は近年、難民申請者を一時的に宿泊させるために使用されたりもした。

 

 

 

 

 

 ■■■ 私が思うこと、聞いたこと、考えること ■■■

 

(2022/3/31)

 

・世界はウクライナへのロシアの侵攻で非常に厳しい状況です。戦後最大の危機ともいわれます。ウクライナ難民も400万人を超えて、限界だそうです。「経済と戦争は密接に関わっている」そうですが、新型コロナショックに加えて、世界経済への打撃は一層、深刻になるようです。

 

著者は「すべての国は野蛮国家だというのが、国際政治の前提だ。左派のように、かくあるべしを求めても意味がない。その中でどう生きていくかを考えるしかない」と述べています。国連憲章国際法がどうだこうだといっても、銃砲の前には無力だそうです。

 

「世界第9位の防衛費は「ハリボテ」。人手不足で老朽化した役に立たない戦力、それが自衛隊の実態だ。「国防破綻ですよ」と」と主張する向きもあり、「防衛政策」の改革が今後のポイントであるといわれます。また日本は自分たちと全く異なる国が隣にあることをよく踏まえて外交を考えるべきだといわれます。外国人の眼からみると日本の防衛政策は奇異に映るといわれます。

 

・ところで「道州制」というのは、昔から議論があったようです。多くの有識者や政治家が、理想の形態として「道州制」を提案していたようです。

しかしながら、「道州制」は均等発展に反するので憲法違反という説もあると指摘されていました。道州制も夢のような素晴らしい計画ですが、実施されると国民が地獄を見る懸念もあると指摘されています。

著者も、「「地方のことは地方で」を「地方のルールは地方で決める」と捉えると、地方の条例制定権を自立させたほうがいい。それには、憲法第94条の改正が必要である」と述べています

 

ウィキペディアWikipediaでみますと、「道州制」の非常に長期の動きが分かります。理論と実際の話で、法律論的には「道州制憲法違反で、憲法改正が必要」といわれています。この「道州制」についてはかなりの有識者がエネルギーと時間を費やしたようです。「道州制」に関わらず、政治的な問題は、理論と実際で賛否両論が激しく対立するといわれます。

 

・著者は、「本当に問題にすべきは、個人間の所得格差だ。経済成長を続け、失業率を最低限に抑える。そのために、必要なつど適切な経済政策を国が行う。こうして国民一人ひとりが、あまねく文化的で豊かな生活ができるようになっていけばいい」、「「地方のことは地方で」を「地方のルールは地方で決める」と捉えると、地方の条例制定権を自立させたほうがいい。それには、憲法第94条の改正が必要である」、「鎖国できないのを官僚のせいだとするのは妥当ではなく、有事対応の憲法改正が出来ていないのが根本原因だ」、「「青木の法則」とは、私が勝手にそう呼び始めただけなのだが、「内閣支持率+与党第一党の政党支持率」(青木率)が50を切ると政権が倒れる」というものだ」と主張しています。

 

・1票の格差が大きいと政権の正統性が疑われるといわれます。また「改革が遅れているのは本当に優れた官僚や公務員、政治家が登用されていないからだ」といわれます。「2世、3世議員が多くなり、政治家が「家業」になってしまったことも大きな問題です。これでは政治家の資質そのものが落ちて当たり前だ」と指摘されています。「失政」が増えている時代に、私たち一般人は、政治意識を高めていく必要があるそうです。「「官僚と政治 家、どっちが勝つか」こんな評論も多い。他の先進国から見たら噴飯ものだ」といわれます。「国の政治は、その国の国民の民度を出ない」そうです。国会議員は飾りに過ぎず公務員が立法を取り仕切る仕組みを「官僚内閣制」と言うそうです。官僚制度も時代の流れに適応できずに制度疲労、劣化が目立つともいわれます。

ちなみに、選挙制度投票率を上げるために、パソコンやスマートフォンでも投票できる電子投票制度を研究・採用するべきだともいわれます。

 

 

(2022/2/17)

 

 

・ネット情報によりますと、2022/2/10では、「米ジョンズ・ホプキンス大学の集計で、新型コロナウイルスの感染者数は累計で4億人、死亡者数は世界全体で577万人に達している」と記載されています。私たち一般人は、情勢の把握はしていません。

新型コロナウイルス感染症の収束の目途もたっていません。「ウクライナ危機は中東の食糧危機」という話もあり、世界情勢は激動しています。

 

東日本大震災原発事故で放射能が関東全域に拡散するリスクがあったという話もあり、危機一髪のところだったといわれます。

「時期尚早」という言葉が頻繁に使われ、改革が先送りされるといわれます。核シェルターの議論も私たち一般人には、動きが分かりませんが、この方面もグローバルスタンダードを適用すべきだといわれます。

 食糧備蓄や燃料備蓄の問題も危機管理としては当然のことだといわれています。兵器が進歩し戦争の様相が変化しています。核兵器も近未来は「拡散化、小型化」するといわれます。

 

著者は「日本やイスラエル、スイスのような人口稠密な小さな国のことを、ワン・ボム・カントリー(One Bomb Country)といい、1発か2発の原子爆弾を中心部に落とされることによりほぼ勝敗が決してしまい、戦争継続能力が失われる国のことを言います」と主張しています。

核兵器被爆後はパニックの大混乱になりますので、核シェルターや食糧、燃料の備蓄、その他の装備の備蓄も当然、危機管理として対応しておくべきだそうです。核シェルターの世界的な普及は「核戦争をリアルなもの」として世界の人々がとらえているからだそうです。マッカーサー元帥が「日本は東洋のスイスを目指せ」と述べたそうですが、スイスのさまざまな対策は、世界の常識であり、「日本の非常識」と懸念されています。

 

首都直下地震南海トラフ地震津波等の自然災害に対応すべきことは、地方自治体にとっても重要な課題です。しかも異常気象で台風の激甚化、大雨が毎年襲いますので、従来の基準の想定内の堤防では、決壊の恐れが出てきています。東京の荒川の決壊リスクも懸念され、従来の対策では対応ができないともいわれています。異常気象の災害大国なので税金の無駄遣いを禁止して災害対策費に充当すべきだといわれます。一つでも多くの堤防を補強すべきだそうです。

 国家経営の実務に精通したベスト&ブライテストのテクノクラートの英知を結集した「国家改造計画」が求められていると指摘されています。

ところでサバイバルプランとしてスイスのように100%の核シェルターと国民皆兵的な総務省管轄の郷土防衛隊で備える必要があると指摘されています。そしてスイスのように将来戦争に備えて全国土地下要塞化が必要だといわれます。

 

 

 

(2022/1/16)

 

 

著者の「それは、「統一朝鮮」の出現です。早ければ5年、遅くとも10年以内に起きるでしょう。2025年ごろには現実化していてもまったく不思議ではありません」という説は、地政学の仮説・シナリオとしては、まったくあり得ないことではないでしょうが、ごく少数説でしょうか。周辺諸国地政学は、重要ですが、現在の地政学は第2次ブームといわれるほど、この不透明な時代に脚光を浴びているそうです。今のウクライナとロシアの情勢も地政学で説明ができるようです。各国の昔からの歴史を背景に現代の政治・地政学が動いているのですから、各国の歴史・政治の膨大な知識が必要のようです。

 

中国の人口問題の深刻さは知識人の想像を絶する程度だといわれます。「人口大国だから、なんでもありという状況」といわれます。

ランドパワーの中国に大挙して企業が進出しましたが、撤退を考えている企業も増えてきているそうです。地政学から見ると、ランドパワーの中国に進出して大きなメリットを得ようとすること自体が無理な話なのでしょう。地政学から見ると事前に答えが出ていたことになります。いわゆる発展途上国に工場を出して、大きく利益を得ようとすると、長期的には「援助」になってしまうといわれています。ところで、日本の海外援助も地元の実情を考えなくて、いろいろと問題があり評判が悪いともいわれます。「井の中の蛙大海を知らず」ということでしょうか。

発展途上国には、ビジネスが成り立つ基礎的な条件が欠いているといわれます。安い労働力を目当てでは、他の条件がうまくいかなくなるそうです。

 

21世紀は人類が中国問題に直面する世紀となる」そうですが、日本は自分たちと全く異なる国が隣にあることをよく踏まえて外交を考えるべきだといわれます。

食うか食われるかが国際政治で悪知恵の限りを出して生きてゆくのが当然の世界なのである」といわれます。「われわれ日本人から見れば、世界はまさに性悪の国ばかりだ。人を騙そうとして悪智恵コンテストをやっているような人間がゴロゴロいる」と指摘されています。

 

私たち一般人は、国際政治のメカニズム、地政学は認識できません。外国人の眼からみると日本の防衛政策は特に奇異に映るといわれます。今の時代、有能な外交官が足らないといわれます。

内政の失敗は内閣を1つ倒せば済むが、外交の失敗は国を滅ぼす」、「戦争は、外交の失敗以外の何物でもない」と指摘されています。

 

核シェルターもグローバルスタンダードを目標にすべきであるといわれます。核シェルターは「イスラエル100%、ノルウェー98%、アメリカ82%、イギリス67%、シンガポール54%で、日本は0.02%」と語られています。

スイスのシェルターは100%整備されており、「通行可能な空間を一列に並べると全長約3780キロメートルのトンネルになる。これはチューリヒからイラン・テヘランに至る距離だ」そうです。「将来はスイス型の『民間防衛』を目標にすべきだ」といわれます。

「21世紀には核戦争は絶対にない」という保証はありません。

スイスのように将来戦争に備えて全国土要塞化が必要だといわれます。

国民皆兵制のスイスと銃社会アメリカが第3次世界大戦後に生き残るという話もあるようです。

シェルターの整備と小火器の備蓄が必要だと指摘されています。現実に「核の恫喝」を受けているのに「平和ボケ」の人々が非常に多いと頻繁に指摘されています。「平和運動が核攻撃を招き寄せる」といわれ「日本列島を核攻撃で沈める」という恫喝も頻繁に現実に一般国民がうけています。

サバイバルプランとして、理想的にはスイスのように100%の核シェルターと国民皆兵的な総務省管轄の郷土防衛隊で備える必要があると指摘されています。

 

ところで外国人労働者の問題もさまざまな問題が社会問題化しつつあるようです。

低賃金の外国人労働者を入れるとシナジー効果で日本人の賃金も低くなると指摘されています。「これまでの人類の歴史を検証すれば、低賃金でも働いてくれる移民を国外から大量に迎えるのは、もっとも危険な政策」といわれます。

外国人労働者の対応を誤ると世界中に日本人の悪いイメージが拡散すると指摘されています。

 

 著者はまた「日々のニュースに躍らされないために、地政学で“知的武装”せよ」、「それは、「統一朝鮮」の出現です。早ければ5年、遅くとも10年以内に起きるでしょう。2025年ごろには現実化していてもまったく不思議ではありません」、「そして韓国の「左派」「進歩派」とは、実は中国とも相容れない強烈な朝鮮民族至上主義者であり、「保守派」以上に妥協の余地がない勢力であることが、日本ではほとんど理解されていません」、「一連の米朝首脳会談を通じて、金正恩の頭の中に「非核化」や「核・ミサイル放棄」などまったくないという事実が明白になりました」、「韓国の「進歩派」が外国勢力に頼ることを批判しても、彼らもまた完全に資本主義化し豊かな暮らしを送っている人々であり、なぜ世界最貧国の北朝鮮に肩入れできるのか、という疑問を持たれるでしょう」、「統一朝鮮の未来像をここで予測しておきましょう。そのモデルとなるのは、中国が香港返還の際に採用した「一国二制度」です」、「ランドパワー化とシーパワー化は両立しない、というのが中国人が学ぶべき歴史の教訓です」、「「大国」を自負するようになった習近平の中国は、謀略戦、宣伝戦では負け続けています」、「日本国内で唯一、中国の宣伝工作が効果を発揮している地域があります。沖縄です」、「長期的な観点から日本の戦略を考えると、「日本はシーパワーを貫くことがもっとも国益を確保できる」ということを、すでに読者の皆さんはご理解いただいているでしょう」、「ところがスパイ行為自体を取り締まり、処罰するスパイ防止法は、いまだに存在しないのです。外国人のスパイは、住居侵入などの別件逮捕に頼らざるを得ず、微罪で釈放されています。日本は「スパイ天国」なのです」と主張しています。

 

戦後から続いている「スパイ天国」を終結させる法律を作ろうとしない政治家達も非力で不思議な存在といわれます。

 

(2020/12/28)

 

スイスでも新型コロナウイルスが猛威を振るっているようです。

(2020/12/18)累計感染者数 感染者合計423299人 死者6431人

 

<●●インターネット情報から●●>

ウェブサイトNEWSWEEK日本版 2020/11/12より引用

「優等生」スイスは人命より経済優先 コロナ第2波

<世界一の陽性率や崩壊寸前の医療システムも何のその、「医療より経済が心配」と言うスイスの落とし穴>

スイスは新型コロナウイルス感染が急拡大しており、このままいけばヨーロッパで一番の感染拡大地域になる勢いだ。人口比の感染者数はすでにスウェーデンアメリカの約3倍、欧州連合EU)諸国平均の2倍に達している。それも検査数が特別多い訳ではなく、検査普及率はアメリカやヨーロッパ諸国の平均と同程度だ。そのなかで検査の陽性率は27.9%と、スウェーデン(8.5%)やアメリカ(8.3%)を大きく上回る。世界保健機関(WHO)によれば、検査陽性率が5%を超えているのはウイルスを制御できていない証拠だ。

パンデミックについてスイス政府に助言を行う立場の専門家たちは、しばらく前から警鐘を鳴らしてきた。同国内の病院は、11月13日までにICU(集中治療室)の対応能力が限界に達する見通しで、今後はICUでの治療をできる限り短期間に抑えることが課題になると専門家は言っている。

 

<●●インターネット情報から●●>

ウェブサイトSWISSinfo.chより引用 2020/12/24

スイス連邦政府は21日から、変異種の新型コロナウイルス感染が広まる英国、南アフリカからの入国を禁止した。

 

12月22日~21年1月22日の措置

  • レストランは全面営業停止(例外措置あり)。社員食堂、義務教育機関の食堂、ホテル客専用の食堂は営業可。テイクアウト、宅配も可
  • その他の小売店は夜間(午後7時~午前6時)・日曜祝日営業を禁止
  • スポーツ施設は全面閉鎖。屋外でのスポーツは、5人までのグループとする。プロスポーツ無観客試合の実施は可能。満16歳未満の子供は対象外(競技会を除く)
  • 私的な集まりは10人まで(子供含む)。上限2世帯を強く推奨
  • 公共イベントは、葬式、宗教礼拝(最大50人)と議会、政治集会(同)を除き禁止
  • 博物館、映画館、図書館、カジノ、植物園、動物園は閉鎖。少人数での文化活動、16歳未満の子供の場合は可能。観衆ありのイベントは引き続き禁止(オンラインは可能)
  • 不要な外出を控えるよう要請
  • 感染状況が落ち着いている州は、スポーツ施設、レストランに対する制限措置を緩和できる。ウイルスの実効再生産数が1未満、新規感染者の7日平均値が国の平均値を下回ることが条件
  • 簡易テストの利用を拡充。症状がない場合でも、自宅や職場などでテストできるようになる」と報道されています。

 

・「コロナ、コロナ」で明け暮れた1年だったようです。来年のことを言うと鬼が笑うといわれますが、私たち一般人には、予測不能です。政界は「一寸先は闇」といわれますが、来年も活躍を期待したいものです。また首都直下大地震南海トラフ巨大地震津波の発生、コロナショックの長期化等、リスクが懸念されています。

当然ながら、全国のシンクタンク・研究所では、欧米先進国の政治経済・社会保障のシステムが研究されていることでしょう。北欧や欧米諸国、スイスについての研究も盛んのようです。防災福祉先進国のスイスは日本が参考にすべき政策・システムが多い国といわれますが、当然ながら、プラスとマイナスの面もあります。国防面ではスイスのように100%の核シェルターと国民皆兵的な「ボランティアの民兵」の総務省管轄の郷土防衛隊で備える必要があると指摘されています。スイスでは、その昔、長男以外は「傭兵」に参加するしかなかったという貧しい陰惨な暗黒の時代も大きく今日の国防政策に影響しているという説もあります。ヨーロッパの国々の歴史は戦いと戦争の歴史の凄惨な暗黒面が非常に多いそうです。日本も太平洋戦争をしなければ、スイスのように「豊かな国」になれたといわれます。また戦争で丸焼けになった日本と比較して、社会資本の厚みがあるといわれます。また「安楽死」等の注目すべき制度もあるそうです。

当然ながら、「日本最大のシンクタンクである官庁を政治家は上手に使いこなすべきである」といわれます。「民主主義国家においては、国民はその程度に応じた政府しかもちえない」といわれます。良識の国会の「政策の後進性」は、一般国民が恥をかくといわれます。また政治家のスキャンダル報道は、国民が不安を覚え、国民が恥をかくといわれます。国恥的なことを国際的に発信することはいかがなものかといわれます。

制度改革については「抜本的な見直し」が必要という言葉が頻繁に使われています。「改革が遅れているのは本当に優れた官僚や政治家が登用されていないからだ」といわれます。しかしながら、「限られた予算」という障壁が常にあるといわれます

 

・太平洋戦争時、空襲のB29の焼夷弾で、大規模な無差別爆撃により、被災人口は970万人、約223万戸が被災して30万人以上の死者、1500万人が家を失ったといわれます。現代では「敵は一番の弱点(核シェルターのないこと)を攻撃してくる」といわれます。この方面に脳天気(ノー天気)ですと、日本も歴史から簡単に消えていくことになるでしょうか。マクモニーグルの未来透視に「23世紀と24世紀における2度の大戦で人類の人口が6分の1に大激減する」というのがあります。また「貧者の核兵器」といわれる生物化学兵器が、そのとき使われるといわれます。

 

・「日本はスイスのようになれ」といったのは、マッカーサー将軍だったといわれます。

「核の恫喝を受けないためにも核には核を」という合理的な思考が求められているそうです。

「脳天気(ノー天気)な核シェルターもグローバルスタンダードを適用すべきだ」といわれます。「21世紀には核戦争は絶対にない」という保証はありません。

  周辺諸国では、核兵器や生物化学兵器、核シェルターの開発を熱心に展開しているそうです。核戦争を想定内にしているからでしょう。後進国自爆テロ型の核戦争をするともいわれます。核シェルターがないことが、核攻撃を招き寄せると指摘されています。そして核兵器を持たなければ大量の歩兵の出血を強要されるといわれます。

 

・インターネット情報によると、

「DIAMOND online」から引用。

 

「Jアラート」の評判がよろしくない。

 

「日本を通り過ぎた後に鳴っても意味がない」「宇宙空間まで飛んでいくようなものに、いちいち反応するな」などなど、国民の生命を守るためのシステムであるにもかかわらず、当の国民から厳しい批判が寄せられているのだ。叩かれているのは「Jアラート」だけではない。政府が触れ回っている「弾道ミサイル落下時の行動」、つまり、「物陰に身を隠すか、地面に伏せて頭部を守る」という呼びかけに対しても、「ミサイル防衛で地面に伏せろと真顔で告知する国などない」「竹槍でB29を落とせという戦前のノリ」など厳しい意見が寄せられている。

  政府を擁護するわけではないが、この呼びかけはまったく意味がないわけではない。世界で最も進んだミサイル防衛システムを構築しているといわれるイスラエルでも、サイレンが鳴ると、市民は物陰に身を寄せて、頭をかかえて地面に伏せている。

  ミサイルの着弾の際には、爆風で瓦礫などがすさまじい勢いで飛散するので、戸外にいる場合、「物陰に身を隠すか、地面に伏せて頭部を守る」というのは特に荒唐無稽なものではなく、現実的な身の守り方なのだ。

  国民の命を守ろうということで多くの税金と多くの人々のリソースが投入された取り組みが、なぜこうもダメ出しばかりされるのか。いろいろな意見があるだろうが、個人的には大多数の日本人が、口に出さずも、腹の中でこんな風に思っていることが大きいからではないかと思っている」と報道されています。

  

・「ミサイル防衛で地面に伏せろと真顔で告知する国などない」「竹槍でB29を落とせという戦前のノリ」など厳しい意見が寄せられているという報道ですが、超長期計画でスイスのように公共建物の地下室、地下駐車場、核シェルターの整備がマストといわれます。報道では、子供を抱えた主婦が「頑丈な建物か地下室にでも隠れよ」といわれても「どこにあるのか」と非常に当惑していたといわれます。

「この結果、2014年現在、スイス全土の核シェルターは650万ヵ所あり、普及率は95%である」と語られています。核戦争でも生き残れる国のトップの評価だといわれます。日本では「新米」を備蓄して、日常は「古米」を食べるというルールができるのは、未来のいつになるのでしょうか。スイスでは、備蓄された古い小麦粉を使ってパンを焼くので不味いそうです。

 良識の国会の「ノーシェルター政策」は、一般国民が恥をかくといわれます。良識の国会の「ノーシェルター政策」は、「敵の一番の弱点を攻撃する核攻撃を招き寄せる」といわれます。この方面に脳天気(ノー天気)ですと、日本も歴史から消えていくことになるでしょうか。「ノーシェルター政策は、敵の一番の弱点を攻撃する核攻撃を招き寄せる」といわれます。スイスの国防政策や「民間防衛」を参考・目標にする必要があるといわれます。「都心を狙った水爆で、国会も皇居も霞が関も吹っ飛んで一巻の終わりになる」といわれます。

 

・単純に考えても主要都市に10発の核兵器が落ちれば数千万人の死傷者がでることでしょうか。週刊誌をみれば、北朝鮮の核ミサイルが狙う都市の名前も載っています。それでも生き残った者は、国民として地獄の被災地に救援に向かわねばなりません。100%の核シェルターと国民皆兵的な「郷土防衛隊」は必須となるといわれます。この方面に脳天気(ノー天気)ですと、日本も歴史から消えていくことになるでしょうか。「脳天気(ノー天気)な核シェルターもグローバルスタンダードを適用すべきだ」といわれます。政府にはベスト&ブライテストが集結しているはずですが?! そしてベスト&ブライテストしか政府を構成できないはずですが?! 「バカが政治をやっている」という大変失礼な話もあったといわれます。私たち一般人は、理解できません。

 

・米ソの冷戦時代には、スイス(人口790万人)は相当熱を入れて、核シェルターを作っていたようです。ヨーロッパの長い戦乱の時代が、スイスを永世中立国にしたようです。現代では、核戦争の世界大戦があってもサバイバルできるトップクラスの国といわれます。スイスの民間防衛が参考になるといわれます。北朝鮮の核実験やミサイル実験に世界は緊張しました。その対応には、日本的な限界があると指摘されています。スイス型の100%核シェルターと大量の小火器の備蓄で、抑止力は、高まると語られています。「核の恫喝を受けないためにも核には核を」という合理的な思考が求められているそうです。世界平和を数十年間唱えて活動していたら、今度は「核攻撃を懸念する国民が増え、政府不信になっている」といわれます。後進国自爆テロ型の核戦争をするともいわれます。「平和運動が核攻撃を招き寄せる」といわれ「日本列島を核攻撃で沈める」という恫喝も頻繁に現実に一般国民がうけています。核シェルターの普及率は「スイス100%、イスラエル100%、ノルウェー98%、アメリカ82%、イギリス67%、シンガポール54%で、日本は0.02%の異常値」と語られています。この方面に脳天気(ノー天気)ですと、日本も歴史から消えていくことになるでしょうか。甘い国際感覚で国益を大きく損なうことは許せないといわれます。しかし、山国の人口790万人のスイスと違って、1億2600万人の海洋国家の日本は、独自の国防政策が必要と指摘されています。

 

<●●インターネット情報から●●>

・「東西冷戦の名残で、2006年までは、家を建てる際には防空壕(核シェルター)の設置が義務づけられていた。その数・収容率と強固な構造は、他国の防空壕より群を抜いている。古い防空壕は、地下倉庫や商店などとしても再利用されている」。

 

・スイスでは、使用目的を申告するだけで審査なしで銃を購入でき、登録の必要もない。

 

・「スイスは国民が日頃から銃を持ち、ひとたび国に脅威が迫れば即座に武装して駆けつける仕組みで、独立と中立を守ってきた。これはスイスの伝統の一部だ」と言った声はなお多く、規制強化は足踏みしている。

 

・スイス人は20歳からだいたい40歳までの間に決められた期間、軍隊に行かなくてはなりません。そして兵役の義務が終わるまでの間は家に銃を保管します。

 

・スイスでは、徴兵期間を終えた国民に小銃を貸与しており、家庭での管理も許されていた。現在は事故防止のため郵便局などが一括管理をしている」と記載されています。

 

amazonに「田母神俊雄」といれますと、132件の書籍が分かります。最近の本では『國の防人 第四号』(2017/12/20)、『愛国者』(2017/11/10)、『日本の敵』(2017/10/20)、『国家の本音』(2017/7/21)、『不徳を恥じる私心なし 冤罪獄中機』(2017/5/21)、『田母神俊雄の「戦争論」-日本が永久に戦争をしないための究極の選択』(2016/4/23)等があります。2014年の東京都知事選挙に出馬して落選したので、かなりの著名人のようです。2016年4月14日「公職選挙法違反容疑で逮捕された」と報道されておりました。

  守屋元防衛事務次官汚職事件も私たち一般人は、驚きました。官僚の人事全体がおかしいのではないかという疑念が持たれました。兵器のビジネスは大金が動きますので、世界中で汚職事件が頻発しているそうです。ワイロをもらうのが常識の国も多いそうですが。

 

・日本の防衛政策や自衛隊のことを私たち一般人にも分かりやすく説明しているそうです。ニュークリア・シェアリングの問題は注目されました。核装備の世論もここ10年で大きく変化してきているようです。米国でも大統領候補の選挙中のトランプ氏が、韓国や日本の核装備に言及したことは注目されました。米軍の駐留経費が膨大なので、米軍基地を削減したりなくしたりする代わりに、韓国と日本にニュークリア・シェアリングのような核装備を与えるという構想であったのかもしれません。が、後に否定されたようです。米軍基地で沖縄などが大きな問題を抱えていますが、もし「米軍の駐留なき安保条約」ということになれば、日本の自衛隊と防衛政策にとり大きな転機となることでしょうか。

 

・この本(『円高は日本の大チャンス』)は、東日本大震災が起きた前の出版で、深刻な復興予算を考慮しないでも良かった時期に書かれたものです。限られた予算、増えない税収、福祉予算を削る財政赤字の状態で、なお首都直下地震津波南海トラフ巨大地震津波に対する対策予算も考慮しなければならない厳しい状況です。社会保障も年金も防衛費も必要予算は上昇する一方のようです。さまざまな経済施策が打たれておりますが、税収が大幅に伸びることがあるのでしょうか。財源の裏付けのない政策は実現できないという限界があるといわれます。アベノミクスで円安誘導政策を行いましたが、「強い円は国益である」と主張する学者もいます。安倍総理自身もアベノミクスの失敗を認めたといわれます。だからといって、円高誘導政策へ転換するわけではないようです。

  「貧者の核兵器」の「細菌兵器」や「化学兵器」の時代に「サムライの心」でもないでしょう。「貧者の核兵器」の前には、通常兵器は陳腐化して抑止力ゼロです。また憲法を改正して「普通の国」になれば、国連軍参加や米軍との共同作戦で、大量の国軍兵士の死傷者がでるということになります。憲法を改正して「普通の国」にする動きがあります。「普通の国」になれば、米軍と共同作戦をして「歩兵の大量出血が強要される」事態も起こりましょうか。

 

・首都直下地震津波南海トラフ巨大地震津波が発生する確率は、東日本大震災を機会に、地震研究所や危機管理機関の警告も「発生確率が非常に高い」という深刻なものに変っております。ひとつでも大地震が起これば、200兆円の損害、2つで400兆円以上の損害となります。日本経済は完全に破綻することでしょうか。「熊本地震」も執拗に余震が続いたようですが、このような大きな地震が続き、不気味な南海トラフ巨大地震津波に繋がっていくという地震学者の話もありました。人口減少の問題もあり、本当に優れた政治家や官僚の叡智を結集して、国家戦略のシナリオを作らないと、「ひよわな花」の国になってしまいそうです。毎年の自殺者も多くて「ひよわな花」のようです。国家経営の実務に精通したベスト&ブライテストのテクノクラートのドリームチームによる、英知を結集した「国家改造計画」が求められているそうです。

 

・今まさに大胆で斬新な「国家改造計画」が必要の時です。しかし、軍人達が「国家危機」「非常時」と叫び出し、「国家改造計画」に熱をあげだすと歴史が示す如く危険な兆候ということになります。各政党の現代の「国家改造計画綱領」はどのようになっているのでしょうか。多くのシンクタンクも研究をしているようです。「失われた日本の20年」ということで、日本社会の予想以上に遅れた面、頭の古い点、後進性、非近代性が浮かび上がっており、「日本は先進国だろうか」という声が街中で増えてきております。「肝心の政治が遅れている」とも言われ続けてきました。何十年もかかっても日本の政治の近代化が計れないのでしょうか。やはり国民の政治風土でしょうか。「昔から政治が一番遅れている。票の請負業のようなもの」といわれます。困っている人も増えており、単に政治の貧困としては片づけられないそうです。「失政」が増えている時代に、私たち一般人は、政治意識を高めていく必要があるそうです。「失政」を詳しく調べていくと恐るべきことが分かるのかもしれません。今の時代、国民の血税のタックス・イーターが増殖しているのかもしれません。

  「本当に優れた政治家や官僚が登用されなかったので、日本の衰退や劣化が進んだ」そうです。日本のネガティブな状況を変えていけないようです。「国民が政治を嘲笑している間は嘲笑に価する政治しか行われない」「民主主義国家においては、国民はその程度に応じた政府しか持ちえない」ということで、私たち一般人は、自らの政治意識を高めていかなければならないようです。昔は「経済一流、政治二流」といわれていましたが、二流では拉致事件は解決できないといわれます。「政治家が劣化している時代だ」ともいわれています。この閉塞した事態を「チェンジ」する妙案はあるのでしょうか。

 

・著者(田母神俊雄氏)は自衛隊の元航空幕僚長ということで、当然ながら核武装論者です。民主主義国ですから、日本が核武装するには、国民の多くが核武装を支持しなければ、政治は動きません。さまざまな条約、憲法・法律上の問題もありますが、できるだけスムーズに実現できるようなプロセスを選択すべきでしょう。「ニュークリア・シェアリング・システム」の導入も選択肢のひとつでしょうか。このような状況ですから国民も右傾化してきており、自民党が選挙に大勝する風が吹いているそうです。核武装に対する世論も変化してきているといわれます。「核には核を」という合理的な思考が求められているそうです。核装備のメリット、デメリットの議論もしなければなりません。小さな島国ではデメリットが多いと指摘されています。

 

・米国は日本の核武装に反対するでしょうから、「“核兵器周りの兵器”、例えば、バージニア級の攻撃型原子力潜水艦国産化巡航ミサイル、核シェルターなどの兵器を長期計画などで計画すべき」と語られています。「核兵器を持たなければ核ミサイルを撃ち込まれない。が、有事には必ず、横須賀などの米軍基地には核ミサイルが撃ち込まれる」という矛盾した議論では、らちがあきません。すでに北朝鮮の核恫喝をうけたばかりです。「核には核を」が冷厳な国際政治のルールだそうです。

  しかし、5兆円と言う限られた防衛予算では、世界最強の米軍の核打撃力に頼ることが、米国の望む賢明な道ですから、どこかの国のように、国民福祉を犠牲にしてまで、国防費を増大することには、まだまだ国民的な議論が必要なようです。また法律を変えなくても米政府との交渉でかなり実質的なことができるそうです。5兆円という限られた防衛予算で、抑止力のない高価な通常兵器を少数そろえるのでは、費用対効果の点からも問題にされるそうです。「それこそ税金の無駄遣いを止めて、国民の血税を費用対効果を考えて政策財源にあてるべきだ」そうです。

 

航空自衛隊と言えば、かって国会で「外国に脅威を与えてはならない」「外国の基地を攻撃してはいけない」ということで、F4ファントム戦闘機の爆撃装置と空中給油装置を外してライセンス生産された時代がありました。このような軍事的な国際非常識のことでもまかり通る時代でした。ところが、ライセンス生産された時期と北朝鮮拉致事件が激化した時期が奇妙にも一致するといわれます。北朝鮮に国会の軍事知識の脳天気(ノー天気)ぶりが見透かされたのではないでしょうか。春秋の筆法によると「国会の軍事常識無視が北朝鮮拉致事件を招きよせた」といえるでしょうか。歴史に「もし」ということはないそうですが、F4ファントム戦闘機から爆撃装置と空中給油装置を外さなければ、北朝鮮拉致事件という面倒くさい、長期間にわたる事件は起こらなかったそうです。北朝鮮拉致被害者関係の書類はすでに焼却しているのかもしれません。

 

・軍事常識的に外国人や外国の軍人に笑われるようなことをしておれば、大きく国益が損なわれるという一例だそうです。「国会は良識の府だ」そうですが、国民としては軍事常識を競ってもらいたいものです。各国の政治家の軍事常識の差が、各国の核シェルターの数の差となっているのでしょうか。限られた予算ですので、税金の無駄使いをやめて、有効に使ってもらいたいものです。そうでないと、国そのものもなくなるような昨今の原子爆弾水素爆弾の破壊力だそうです。「想定外」の原発事故のために多くの国民の生活が破壊されましたが、「想定外」というのは、想定を超えたすぐそこにあるものですから。グローバル基準を採用して核シェルターはいかがでしょうか。日本人に特有な「甘い国際感覚、貧弱な語学力」では大きく国益を損ねるそうです。

 

北朝鮮拉致事件についても警察が何をしていたのか、不思議です。犯罪の検挙率も下がっています。現代の振り込め詐欺についても、被害が巨額ですし、被害者も高齢者で、なぜ全員検挙できないのか私たち一般人は、不思議です。防犯カメラやコンピュータを駆使して検挙率を上げることができるのではないのでしょうか。警察官の数が足らないそうですが、数万人でも増員することは予算的にも可能だと思いますが。元警察官僚で国会議員の人が、「警察がしっかりしておれば拉致事件は起こらなかった」と言っていますが、私たち一般人は、不思議な思いです。政府の「失政」も増えているそうで驚きます。失政を厳しく追及する国民の関心が欠けているのかもしれません。

 

・現在の中国でも当然ながら、日本のマスコミの論調を監視する組織があり、マスコミ関係者を色分けしているそうです。「諜報機関には諜報機関を」「スパイにはスパイを」ということで、彼らに倍する能力の諜報機関を持たなければ国際社会の厳しい戦いには生き残れないそうです。隣国はハニートラップ大国だといわれます。反日教育をしている国は、日本国内の動向や世界の中における日本の動きを日本人が想像する以上に大規模に詳細に観察して分析しているそうです。もちろんその中心はスパイ教育を受けたネイティブ・スピーカー、コンプリート・バイリンガルの民間人たちです。反日国家に対する国会の甘い国際感覚では、大きく国益を損ねる懸念があるそうです。

 

・が、元公安部長によると「日本は本格的な諜報機関を持たない珍しい国だ」そうです。外国人にバカにされないような諜報機関を持っておれば、北朝鮮拉致事件のような暴挙をあえてしなかったことでしょう。日本の自衛権の武力制裁を北朝鮮は狙ったのでしょうか。経済制裁もすぐにせずに、ひたすら平和的解決ですと数十年の歳月が流れました。詳しくは知りませんが拉致被害者の多くも亡くなっていることでしょう。被害者もその家族も高齢化しており、拉致事件は、大きな失政になったようです。この程度の問題に数十年もかかっているようでは政治家の非力が窺われるといわれます。特に北朝鮮と常日頃コンタクトしていた政治家は何をしていたのでしょうか。

 

・本当に必要な本格的な諜報機関もできていませんので、無駄な時間が経過したようです。核兵器に関する政治家の発言はタブーとなっているといわれます。核兵器について大胆な発言をすることは、マスコミにもたたかれますし、極右の政治家として烙印をおされ、選挙民と気まずい思いをするそうです。おぞましいこと、過激におもわれることのタブーに上手に触れないことが政治家として大成するそうです。

  「航空自衛隊のF4ファントム戦闘機から国会が、爆撃装置と給油装置を外さなければ、北朝鮮拉致事件を起こさなかったかもしれないし、拡大しなかったかもしれない」という話もあるそうです。歴史には「もし」ということはありません。拉致事件も数十年も経ちますが、諜報機関も作ろうという動きもなく政治の非力さが窺われるそうです。「民主主義国家においては国民はその程度に応じた政府しか持ちえない」、「国民が政治を嘲笑している間は嘲笑に価する政治しか行われない」ということで、諜報機関のない国で国益を大きく損ねている結果となったといわれます。肝心の政治家の劣化、スキャンダルが、世界中に発信されています。

 

・私たち一般人は、軍事専門家ではないので、詳しくは知りませんが、「この狭い国で核兵器を持たなければ、絶対核兵器を撃ち込まれない。確率ゼロである」「だが、横須賀や厚木基地に核を撃ち込まれたらどうしよう」という平和信仰から「核兵器を持てば、核兵器で恫喝される確率は少なくなる。実際に打ち込まれる確率も少なくなる」という「確率」という合理的な思考に転換するのに、日本の平和愛好知識人は数十年かかるそうです。

 

・「素人が専門の軍事問題を扱うのは非常に危険だ」そうです。数十年経っても解決できない「拉致事件」の政治家の非力さを考えれば、誰も責任をとらないという不思議な状況だそうです。否、責任を取る必要もないという意見もあるそうで奇妙です。さまざまな懸念があり、事件の解決まで「タブー」になっていることもあるのかもしれません。

  「貧者の核兵器」という「生物化学兵器」を熱心に作っている国々の指導者に「合理的な思考」を求めるのは、無理な話だそうです。5兆円という限られた防衛予算で抑止力のない高価な通常兵器を少数揃えて、拉致事件程度の問題解決も数十年かかっているのでは、現実に「抑止力」という概念があるとはいえないそうです。「抑止力のない高価な通常兵器を少数揃える」よりも、巡航ミサイルバージニア級の攻撃型原子力潜水艦等の「抑止力のある高価な通常兵器を少数揃える」必要があるようです。

 

・平和主義者も現実に拉致事件や領土問題で平和を破られているのに、ひたすら「平和を世界に叫び続ける」のは、「憲法で保障されている自衛権の放棄をしている」ことと同じで「外国人の目からは奇異に映る」そうです。平和主義者にこそ、拉致事件を早急に平和的に解決してもらいたいものです。拉致被害者はかなり多くて、その家族も高齢化で亡くなっている人々も多いという話もあるようです。国民の関心の的である拉致事件の平和的な解決は、ないのでしょうか。憲法学者自衛隊を否定して、拉致事件を解決してくれるのでしょうか。

  それこそ「税金の無駄遣い」をやめて、バージニア級の攻撃型原子力潜水艦巡航ミサイルの装備で、通常兵器のレベルを上げて抑止力も上げていく必要があるそうです。警備のために小火器も数百万丁備蓄する必要があるといわれます。「そこにある実際の被害と危険」から「拉致事件」の解決や「原子力潜水艦の装備」など数十年遅れていますが、「諜報機関のない国は既に国益を大きく損ねている」ようです。

 

amazonに「日中戦争」といれますと7920件、「米中戦争」といれますと134件の書籍が分かります。「日中戦争」の本が多いのは、第2次世界大戦のものが多いからでしょう。自衛隊人民解放軍の兵器を比較したカラー写真の雑誌も多く出版されたりしましたが、売れたのでしょうか。出版界は、売れるものに飛びつくといわれています。特に尖閣諸島の問題が起こってから、「日中戦争」ものの本が急増したそうです。

 

・私たち一般人には、軍事専門家ではないので、軍事問題については理解不能なことが多いようです。しかし、私たち一般人は、軍事問題に無知であってもいけないようです。軍人官僚と政治家のために、無謀な太平洋戦争に巻き込まれ、徴兵で死に、庶民が無差別爆撃で命と財産を失ったように、「生命と財産」を守ってもらえなかった歴史的事実があります。だから一人一人が政治意識を高めていく必要があります。「民主主義国家においては国民はその程度に応じた政府しか持ちえない」、「国民が政治を嘲笑している間は嘲笑に価する政治しか行われない」ということで、現代でも100%政府(防衛官僚や政治家)に頼れないということだそうです。太平洋戦争でもほとんどの将官や将校も「戦争に勝てるとは思わなかった」といわれます。そして、「戦争に負けることが、どういう意味を持つのか」という認識もなかったそうです。

  「徴兵は苦役である」という法律解釈から「国を守る義務は崇高な義務である」という憲法のある外国人の国防意識まで、その差は「雲泥の差」といえるでしょう。「核には核を」という合理的な思考が求められているそうです。すぐに核兵器を持つことは、今までの経緯から「平和ボケ」では無理なことです。時間がかかります。憲法のように外国人の信義と善意を信頼して頼っていても拉致事件は解決しませんでした。人間に闘争心がある以上、いつの時代でも武力制裁が必須となるそうです。ヨーロッパの歴史も昔から国や民族の殺し合いの血で血を洗う歴史でした。

 

・生物化学兵器は「貧者の核兵器」といわれています。周辺諸国が核シェルターや核兵器、生物化学兵器の開発に熱心なのに比べて、「日本は、お人好しを通り越した存在ということになる」そうです。「戦争狂人」といわれている人民解放軍の将軍たちが熱心に真面目に「米中戦争のシナリオ」を研究しているそうです。今の米中間のサイバー戦争は、「すぐそこにある危機」のようです。マクモニーグルの未来透視に「23世紀と24世紀における2度の大戦で人類の人口が6分の1に大激減する」というのがあります。その時は生物化学兵器も大量に使われるようです。「イルミナティ・エージェントが第3次世界大戦を引き起こす」という不気味な予言もあるようです。今世紀にも第3次世界大戦が起こらないという保証はないそうです。

 

・「憲法を厳格に解釈実行して国が滅んだ、地図から消えた」ということではなく憲法を改正しなくても核兵器が持てるそうです。太古から「滅んだ民族や消えた国」の数は非常に多いようです。また公安調査庁の元部長によれば「日本は諜報機関のない世界的に珍しい国だ」そうです。「諜報機関のない国は拉致事件にも無力だった」そうです。この方面に脳天気(ノー天気)ですと、「最終戦争の未来の時代」には日本も歴史から消えていくことになるでしょうか。日本の防衛政策は憲法にかかわる戦後の流れから、非常に特殊で、外国人の目から見れば非常に奇異に映るといわれます。

 

・国会によって爆撃装置と給油装置を外されてライセンス生産された高価な航空自衛隊のF4ファントム戦闘機は、拉致事件に何らの抑止力にはなりませんでした。被害者もその家族も高齢化しており、拉致事件は、進展がなくなるのかもしれません。拉致被害者、その家族や支援者たち、事件の担当者たちも大変苦労していることでしょう。この程度の問題に数十年もかかっているようでは政治家の非力が窺われますが、その後のスパイやテロリスト警備の強化が図られているのでしょうか。抑止力のない高価な通常兵器を少数そろえるのでは、拉致事件にも抑止力がなかったそうです。5兆円という限られた防衛予算で巡航ミサイルバージニア級の攻撃型原子力潜水艦等の「抑止力のある高価な通常兵器を少数そろえる防衛政策」が必要だそうです。周辺諸国では、核兵器や生物化学兵器、核シェルターの開発を熱心に展開しているそうです。核戦争を想定内にしているからでしょう。核シェルターも超長期計画で整備していくべきだそうです。スイスに習えとよくいわれます。スイスの国防政策は、国民全部への核シェルターと徴兵制と小火器の備蓄だそうです。これで、スイスは核戦争が起きても、サバイバルできるようです。

 

清水幾太郎という代表的な知識人で社会学者も、急速に「右転回」して1980年に「日本の核武装」を主張して注目されたこともありました。このように戦後から、さまざまな有識者が「核武装」を主張してきた長い歴史があるようです。清水幾太郎は言いました。「最初の被爆国である日本が核兵器を所有しなければ、有事の際、世界中の国国が日本に遠慮してくれるという滑稽な幻想を抱いているのではないか」「核兵器が重要であり、また、私たちが最初の被爆国としての特権を有するのであれば、日本こそ真先に核兵器を製造し所有する特権を有しているのではないか」と。

 時代は流れて変わり、依然として戦争経験者は「絶対に戦争をしてはいけない」と主張する人々も多いようです。しかし、核装備を当然のように語る人々も無視できない勢力というより、以前では想像を絶する水準・かなりの状況になりつつあるようです。

 

・国家経営の実務に精通したベスト&ブライテストのテクノクラートの英知を結集した「国家改造計画」が求められていますが、国として当然ながら、現在でも長期・中期計画があるはずです。おそらく各官庁には優れた長期計画があることでしょうか。「貧弱な国際感覚で大きく国益を損ねてきた」そうです。政治家は選挙民の対応に追われて、勉強ができないそうです。いつまでも「政治が遅れている」ということでは複雑化する社会問題に対応できないでしょう。女性の眼から見ると「政治や経済の後進性」を痛切に感じることでしょうか。「女性の登用も先進国とはいえない」そうです。「昔から政治が一番遅れている。票の請負業のようなもの」といわれます。

あまり知られていないことだが、日本の社会保障というのは、先進国とは言えないくらいお粗末なモノなのであると指摘されています。為政者の認識も自覚もないといわれます。「失われた20年」といわれますが、今の世の中「クール・ジャパン」ばかりではないようです。

   深刻な人口問題と社会問題を持つ中国は、国内が乱れると、さまざまな面で国際間のトラブルを起こし自滅していくという「中国崩壊論」がさかんです。中国経済の減速が誰の目にも明らかになっています。世界中のチャイナ・ウオッチャーの発言に今後とも注目していきたいものです。

 

・ロシア軍が巡航ミサイルを始めてシリアで実戦に使用したというニュースが流れました。ロシアも常に戦争を意識している国の一つのようです。「人類の歴史は、平和な時代よりも戦争の時代が長かった」そうです。社会問題に起因する国民の不満の爆発を対外戦争で抑え込もうとする遅れた国の古典的な手法が中国共産党の手法だったようです。国内でみっともないことが激増すれば、人民解放軍としてもやりきれなくなるのでしょうか。近頃では「人民解放軍のクーデターが、最も可能性が高い」という説もあったそうです。「誰も中国の13億人を食わせることはできない」ともいわれます。中国が民主化すれば米国との(核)戦争はありえないといわれます。「来世はブタでも良いから中国人には生まれたくない」と回答する者もいると語られています。中国経済の大減速の社会の結末が、メディアにも頻繁に載るようになりました。中国は人類の難題となっていくそうです。「制御不可能な国という中国固有の歴史的条件がある」といわれます。ガストン・ブートゥールは「古来、人間が戦争を起こす理由はただ一つしかない」と言って、その理由を「若者が増えすぎることにある」と語られています。ブートゥールは「若者がたくさん戦死すれば、戦争は当初の開戦目的に関係なく自然に終わりを迎える」と言っています。「戦争の結果、人が死ぬ」のではなく、「若者がたくさん生まれ、人口が増えすぎると、戦争が起きて人口調整する」と答えたと語られています。

 

 

 

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日本は津波による大きな被害をうけるだろう

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神の国か?」「人類の原郷か?」 「天上のエルサレムか?」・・・・・・・・・

「パラレル・ワールドに住む宇宙人、天国に出入りし転生と憑依を自由に操るシリウス星人の殖民星が、地球か?」、「ネガティブのシリウス星人の地球支配があまりにも巧妙なので、しょっちゅう戦争が起こるのだろうか?」

「金髪碧眼のノルディックが住んでいたアガルタのシャンバラ情報の集大成を目指す・・・・・・・・・・」「金星蛇人と火星霊人の戦争はその後どのように展開したのだろうか」
日本民族の神話の原郷『高天原(たかまがはら)』は、『都市型の超巨大宇宙船』なのか!?」「平家がプレアデス星人の末裔で、源氏がオリオン星人の末裔なのか」
「小人族のグレイの母船に同乗する金髪碧眼のノルディックは、”悪魔の王””ルシファー”なのか?!」

「円盤は神人や異人、悪魔の乗り物なのか!?」「天使は神の秘密諜報員なのか」「神は最初のフリーメーソンなのか」

「UFOは、人類の歴史が始まって以来、最も重要な現象なのか。UFO問題とは、人間にとっての死の問題を解くことなのだろうか。UFOはフリーメーソンの創作なのか」

「全宇宙を創ったという“虹の神々”も地球に来ているのだろうか」

イルミナティなどのフリーメーソン組織に入ると神に会えるのだろうか」「金星の神々は地球に到着するやいなや、イニシエーションのためのフリーメーソン本部を設けたのだろうか」「フリーメーソン結社はこの大地が創出されるよりずっと前から、さまざまな太陽系をめぐって、存在していたのだろうか」「フリーメーソンとは、“現在、世界で信仰されているいずれの宗教より古い”教団となるのだろうか」

国際連合の設立に動いたキリストの星、アプ星人とは」

「人は皆、記憶喪失の異星人だろうか」

「はるかに進化した天使のような宇宙人は、人間の守護霊や背後霊なのだろうか」「セドナ上空に見えないエーテルのシティが滞空するのだろうか」

シリウス星人の故郷である天体イジュニュは、もっと高い周波数で共振する6次元の天体であり、地球の宇宙と同時に存在するパラレル・ユニバースに存在するのだろうか」

 

グーグルのブロガー(多言語翻訳)にも書いています→UFOパラレル・ワールド