UFOアガルタのシャンバラ 日本は津波による大きな被害をうけるだろう

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ロシアの「第1ハートランド」と赤い支那の「第2ハートランド」の膨張の脅威が、アジア国際情勢の特性になった。(1)

 

 

地政学の論理』

拡大するハートランドと日本の戦略

中川八洋   徳間書店  2009/5

 

 

 

マッキンダー/スパイクマンの地政学

地球をくまなく、一瞬にして感知できる「知の偵察衛星」が、マッキンダー/スパイクマンの地政学である。本書が、マッキンダー/スパイクマン地政学の教科書を兼ねているのは、この理由による。スパイクマン地政学は、21世紀の日本の外交にとって不朽の羅針盤であり、マッキンダー地政学は、21世紀日本の国防にとって死活的な海図である。

 

日清戦争日露戦争前夜に回帰したアジア――日本の「脱亜」と米国の「入亜」なしに、日本の生存は可能か

・日本国をめぐる東アジア情勢は、120年前を再現し、1890年頃の日清戦争(1894~95年)前夜と1900年頃の日露戦争(1904~05年)前夜が同時に襲う、そんな大危機が発生する事態になった。日本は、国家の存続が危うい、存亡の危機の時代を、戦後初めて迎えた。

 日本はもし、国家の永続を願うならば、到来したこの未曽有の新情勢から、目を逸らしてはならない。詭弁的な理屈をこねまわして、現実を隠蔽したり歪曲に努めたりしてはならない。

 

・結論を先に言えば、スパイクマン地政学は、日本に「脱亜」を勧告し、米国に「入亜」を義務づけんとする。マッキンダー地政学は、日本に隣接する2つの巨大なランド・パワーが北と西から、“沖合いの小さな島嶼国家”日本に鎧袖一触に侵攻する時がきたと警告し、日本に「陸軍力3倍強」を判決する。

 日本は、脅威から地理的に隔たった、南太平洋に浮かぶ“楽園”タヒチ島ではない。

 

シー・パワーの要件をいっさい欠くため、日本は「海洋国家」ではない。あくまでも、ユーラシア大陸に隣接する“沖合いの小さな島嶼国家”にすぎない。かつての「栄光の海洋国家」であった英国や、現代の「スーパー海洋国家」米国とは、日本は比すべくものは何もない。それに類する要件はいっさい存在しない。日本とは、2大ランド・パワーの脅威に慄く“沖合の小さな島嶼国家”で、それ以外ではない。

 

<上陸作戦は99%以上の確度で成功する>

日本海東シナ海も、大規模な軍事力を一瞬にして日本列島に横付けできる。“高速道路”である。北方と西方から侵略する、白色蛮族(ロシア人)と黄色蛮族(支那人)の上陸を、上陸阻止に成功した作戦は数例しかなく、敵の上陸作戦は、必ず成功する。

 

・今もチェチェンチベットにおいて虐殺のし放題の、強力な軍事力を増強して止まない「第1ハートランド(中央ハートランド)」と、「第2のハートランド(東ハートラント)」の2つのヴァンダル(蛮族)に対して、日本が自由と独立と主権とを欲するのなら、マッキンダー地政学とスパイクマン地政学の原理原則から逸脱してはならない。この2人の英米の頭脳を無視すれば、ヒットラー・ドイツとスターリンソ連に挟撃され、たった2週間で滅んだ、1939年9月のポーランドの悲劇を、必ずや再現する。

 

<米国一極構造で安定堅牢なヨーロッパ、冷戦が再開した“火薬庫”アジア>

「第2ハートランド」の台頭と「第1ハートランド」の再膨張に、日本はどう立ち向かうのか

<「頽廃と悖徳の光景が、日本全土を覆っている。これでは、日本の命運は、遠からず尽きるだろう」>

・今日の日本は、火星かどこかの異星人のように、暢気というより能天気な惰性に日々を享楽している。音もなく静かに牙をむく「ランド・パワー」ロシアに北方から侵攻される軍事脅威にも、昇竜のごとく勃興した新「ランド・パワー」中共が微笑でじわじわと西方から忍び寄る軍事脅威に対しても、無関心を通り過ぎ、国家存亡の深刻なこの急迫の事態を直視しようとはしない。

 代わりに、景気対策とか社会保障とか政権交代など、お祭り騒ぎ以下の低級で軽薄と幼稚な罵りあいや責任転嫁にすぎない“政界ごっこ”を、劇場観劇のように享楽するばかりである。

 

<「第2ハートランド」の、台湾/沖縄/ベトナムへの侵攻はいつ?>

・“東アジアの雄”中共のランド・パワーとしての凄みは、数千万人を数週間で動員できる、超巨大なマンパワーの陸軍力のみにあるのではない。「第2ハートランド」のランド・パワーを決定的に強大化する、鉄道/高速道路/航空による兵站輸送力網の近代化的整備の未曽有の発展によって、(日本の25倍の)面積960万㎢の中共が、巨大な鋼鉄の体に改造したことにある。それはマッキンダーが警告する、古代ローマ帝国が道路網を整備することにおいてローマ帝国を盤石なものにしたように、ランド・パワーの中共は、地上と空中の交通網を近代化し、ロシアに次ぐ巨大な“大陸聖域(ハートランド)”へと変貌を遂げた。

 

・台湾の主権維持はほぼ絶望で、台湾が支那本土に吸収される事態は、1938年3月、小国オーストリアを併呑したヒットラーの蛮行を彷彿とさせて、いずれ現実となる。そして、台湾併合の次は、沖縄占領を敢行するだろう。すでに実行している強盗のような東シナ海での天然ガス生産にしろ、尖閣列島の領有への野望にしろ、それらは沖縄侵攻への前哨戦である。

 

台湾が“赤い支那”に併呑されるのを阻止する方法は、台湾の東に強力な軍事力を展開することである。>

・台湾は“沖縄を守る不沈空母”であり、台湾の独立なしに沖縄の安全はない。この程度の初歩的な常識をもつのが、主権国家の正常な国民ではないのか。

 具体的には、日本が、台湾に隣接する沖縄の島々すべてを堅牢な要塞と化するとともに、最低限でも5百輌以上の中型戦車部隊(5万人規模の地上部隊)を平時から配備しておく必要がある。また日本は、VTOLシー・ハリヤー24機搭載の4万トン程度の空母を、少なくとも2隻、そして原子力潜水艦4隻を保有する緊急性に直面している。しかし、日本が、いつまでも“軽武装自衛隊”であれば、台湾は支那本土に合併される道を選択するほかない。

 

沖縄を“米国軍事力の要塞”としておくことが、台湾を守り、沖縄を守る。

この「1390億ドル」は、日本の防衛予算の3倍である。中共の低い人件費や購買力平価を考慮すれば、日本の10倍~20倍の軍事費に相当する。日本は直ちに、防衛費を最低でも3倍以上に増加する必要がある。(核兵器だけは米国と協議する必要があるが)空母も爆撃機も巡行ミサイルも、対抗する兵力はすべて保有すべきである。

 これに必要な、逼迫する国家予算の不足分はすべて、社会保障費を削って充当すればよい。国家が存在して初めて社会保障が可能であり、国家が消えれば社会保障制度そのものも消える。国防と社会保障とは、二者択一ではなく、優先順位がピンとキリに相違する。

 

<新ロシア帝国の、グルジアの次なる標的は北海道か?>

・世界最大規模のランド・パワーで「第1ハートランド」の新ロシアは、プーチンKGB(備考)の共同的独裁のもと、石油・天然ガス等の資源輸出からの厖大な利益をすべて軍拡に投入している。その侵略の牙は、2008年8月のグルジアだけで済むはずもない。ウクライナと日本が、その次の標的であろうことは、自明に過ぎよう。だが、ウクライナは、陸続きのポーランド/チェコ/ルーマニアに米軍力が控えている“米ロの緩衝地帯”だから、日本より安全かも知れず、そうすると「第2のグルジア」が日本だろうことは間違いない。

 

・(備考)数十万人を擁したソ連の巨大秘密組織KGBは、新ロシアでは、

対外謀略・諜報部門の第一総局はSVR(対外情報省)に、国内弾圧・軍監視部門の第2/第3総局などはFSB(治安省)に分割・改編された。だが、縮小はされず、組織は人数を含めソ連時代より拡充している。ロシア外交は外務省も当然だがすべてSVRの管轄下にある。内政や経済はFSBの管轄下にある。新ロシアとは、“旧KGBソ連を簒奪し共産党を追放して創った国家”と解するのが現実に一致する。

 

<日本は、“平成の尾崎秀実”が暗躍する季節か?―—逆立ちの世界を描く“世紀の虚書”『覇権の終焉』>

国家が危殆に瀕したとき、必ず、デマゴーグたちが賑わいを見せる。救国の声は、かき消される。正論は、拒絶される。危機の到来時は、必然的に視界が悪くなるので、いかなる嘘も偽りも、ハーメルンの笛で伴奏させれば、さも本当かに錯覚させられる。

 “救国の正論”は、慎重と熟慮を喚起し軽率な行動を控えさせるので、面白くない。汗をかけ、血の覚悟をせよ、子供への義務を思いおこせ、臥薪嘗胆のときである、などと、必ず国民に賢慮と勤勉と倫理性とを要求するから、享楽と軽薄に慣れ親しんだ日本人は、これを敬して遠ざける。

 

・例えば、「世界は多様化する」「米国一極構造は崩れた」「アメリカ主導の世界体制は終った」「米国は衰退はじめた」「ドルは紙切れになった」「米国との同盟という船はオンボロになったので、急いで下船しないと危ない」などの妄論・暴論は、このトリックスターの典型だろう。『覇権の終焉』は、この種の扇動本として出色の出来栄えで、著者はトリックスターというより、ゲッペルスの再来かもしれない。

 しかし、反マッキンダー/反スパイクマンの『覇権の終焉』は、何もかも非現実の虚構を羅列しているので、その主張の逆をすれば日本が選択すべき正しい外交となる点で、便利な反面教師でもある。世界の真像は、この書を逆さにするだけで、鮮やかに正しく浮かび上がってくる。

 

・つまり、『覇権の終焉』の描く中東情勢は、まったく逆立ちした小説まがいの虚構で、あえて「覇権」の2文字を用いた表現をすれば、「(米国の中東)覇権は未完」と言うにとどまる。『覇権の終焉』は、米国がアラブの敵であった過去を、さも現在かのごとくにすり替えた、非在の虚像を描いた虚本である。多様化しているのはアジアのみ。このアジアでの変化は、米国の衰退とかその対外影響力の翳りとか、米国に起因する原因によって発生しているのではない。ロシアが帝国として復活してきたこと、および赤い支那が猛スピードの軍拡で軍事超大国に成長する路線を邁進していること、この2つの要因による。

 

・そして、ロシア帝国も赤い支那も、その「ハートランド」性において、米国その他のシー・パワーの侵入を拒絶する能力がほぼ完全であることにおいて、一方的なアジアでの大侵略を決行する確度が高くなってきている。ロシアの「第1ハートランド」と赤い支那の「第2ハートランド」の膨張の脅威が、アジア国際情勢の特性になった。前者は「南下」であり、そこには日本1ヶ所しかない。後者は「東征」であり、そこには台湾と日本の2ヶ国がある。日本は、この2つの「ハートランド」に挟撃される。

 

注意すべきは、この「3極化」とは3極化であって、「(日本も含まれる)多様化」と混同してはならない。日本は軽武装の故に「1極」にはなれず、東アジアは米/ロ/中共の3ヶ国による「3極の多様化」である。しかも、中ロが「条約」を有する軍事同盟国であることを考慮すれば、東アジアは「米国対ロシア・中共連合」の2極対立構造、すなわち冷戦時代の東西対立が、そっくり再生されている。つまり、ポスト冷戦の1989年から2008年までの約20年間とは、東アジアでは、東西冷戦を一時的に凍結した「休戦」にすぎなかった。

 

・『覇権の終焉』の「多極化時代だから日米同盟は不要」などが、いかに逆立ちの謬説で詐言のきわみかは、もう明白になっただろう。クラウトハマーが「米国一極構造であるから同盟は不要」と論じたように、米国1極構造であれば日米同盟の役割は小さいが、多極化構造となれば日米同盟の機能とレーゾンデートルは、10倍以上に一気に跳ね上がる。

 

2008年の東アジアの冷戦再開とは、日本が、北から「第1ハートランド」の、西から「第2ハートランド」の、それぞれの侵略の脅威が増大する事態のことである。

 

この事態で日本が生き残る道は、第1には、国あげて国防力の増強に邁進するしかない。第2には、それとともに、米国との同盟の絆の、これまで以上の強化が欠かせない岡崎久彦の持論は、日本の“国防力3倍増”が欠けていて、タイヤが1つない車のようだが、日米同盟と祖国・日本の生存「サバイバル」の基本関係については、正しく洞察している。

「日米関係さえ堅持できれば、日本は、われわれの孫、曾孫の代まで、安全と繁栄を享受できると思う」

 

・ところが、日米同盟の破棄をアジり、日本列島を中ロ両国の侵略下で分割させ日本国を破滅に至らしめる“逆送の外交”キャンペーン、それが『覇権の終焉』である。かつてスターリンの命令に従って、日本を亡国の淵に転落せしめた大東亜戦争をアジった尾崎秀実の生まれ変わりといえる『覇権の終焉』の著者は、“平成の尾崎秀実”と称されるべきだろう。

 話を戻せば、日本は、このように危険で自己破滅的なデマゴギーに振り回されないためにも、現実の世界を正確に観る手立てを身につけねばならない。それは、不変の地理を安全保障から冷静に活用する英米地政学より優れたものはなく、本書が、英米地政学をわかりやすく概括的に提示する理由は、これにほかならない。

 

出生率3倍増なくして、消える日本の対ハートランド防衛力

・海洋に浮かぶ島国に対する、ランド・パワーの侵略勝利は、大陸沿岸に海軍基地を有したとき、すでに定まっている。ランド・パワーが「制海」を完遂すれば、必ず「無敵のシー・パワー」も兼ねるからで、この公理は、ローマ帝国の侵略に抗しきれずに滅亡したカルタゴの悲劇において証明されている。ランド・パワーこそが、全世界の“海洋支配の覇者”となる潜在力において、シー・パワー国を凌駕している。

 

・しかし、島国人は、「<ランド・パワー>対<シー・パワー>」という19世紀的な図式しかわからず、「侵略する<ランド・パワー兼シー・パワー>」に対する「防衛する<シー・パワー>」という、20世紀以降の戦争の基本形態を理解しない。日本人は「島国人」の中でも、際立って、この無理解・無知の典型である。

 しかも、ランド・パワーが、大陸沿岸に海軍基地を有し、シー・パワーとなった上に、十分なマンパワーと経済力を有した場合、その侵略は地球規模の慣性をもつから、島嶼国家の海・空軍力ごときで、この侵略を拒否できるものではない。この結果、海洋は、シー・パワー国が支配できず、不可避に、ハートランドのランド・パワーが必ずや“海洋の覇者”になる。

 

・東アジアとは、ランド・パワーの海洋支配が目前に迫っている、世界で最も熱い動乱の地域である。だから、東アジアでの島国の、自由と独立の主権維持は、すでに風前の灯といってよい。この地域での島嶼国家の存立は、危機を越えて絶望を孕んでいる。

 このことは、「第1ハートランド」「第2ハートランド」の大膨張の脅威にさらされている島国は、軍事的な国防の強化のみならず、マンパワーと経済力における絶対優位を維持する急迫の事態に瀕していることである。

 

日本経済のこの根源的な崩落現象の主たる原因は、①(国内市場の喪失と技術革新力の大劣化をもたらす若年層の大減少をきたした)出生率の大低下、②巨大に累積した財政赤字、の2つにある。解決方法は、A「合計特殊出生率2.08以上」の回復、B(一部の社会福祉関連を除き)社会保障制度の全面的な縮小による、10年以内での現在の超・財政赤字の解消、C勤勉の美徳の復活と知育教育の大強化(詰め込み教育の倍増)、の3つを最優先国策とすることしかなく、これに反するいかなる方法も不毛だし、状況悪化を促進する。

 

・しかも社会保障制度は、後代が先代の老後の面倒を見るという世代間連携の制度であり、子供を生まなかったものを対象とすることは、この制度の根幹を否定する背反行為である。現在65歳以上で養子も取らず子供ゼロに対しては社会制度は年金部門でも医療部門でも、直ちに適用除外としなければならない。子供が1人であれば、いずれも半額とする。このような正常な制度への是正は即時実施する必要がある。

 

もともと、日本の776兆円(地方を含む長期債務残高、2008年末)という巨額の財政赤字は、社会保障制度と地方交付金制度から発生しており、社会保障制度への国庫負担金(約22兆円)を4分の3カットするだけで年15兆円以上を借金返済にまわすことができる。そして、社会保障制度の大幅な削減・制度の導入は、国民こぞって家族重視ならびに出産重視へと大転換が発生する。2.08の回復は、これで達成できよう。立居振舞いの躾文化も回復してこよう。

 

すなわち、日本が国をあげて推進すべきマンパワー策は「出生率4.0」「出生数3百万人」であり、経済はこれを日本の21世紀における国策の第1番目とする旨を宣言すべきである。

「新生児出生数は年3百万人」のマンパワー重視策こそ、軍事力と経済力と並び、日本の平和(国防)を支える3大柱(鼎)で、亡国に直結している今日の「マンパワー激減促進の革命」から、日本を救う唯一の道である。

福祉国家”を是とする時代など、とうの昔に害のみ残し終わっている。日本は、男児すべてが剣(戦車とミサイル)を手にする、“要塞国家”の時代に突入した。後代の子孫に祖国を相続する義務に国民一丸となって邁進する、日本の新時代の到来である。

 

<非在の、ハウスホーファーの「太平洋」――海洋の魔力で敗戦国ドイツを“大空間”づくりに走らせるレトリック>

・オスヴァルト・シュペングラーの著『西洋の没落』は、その第2巻が出るころ(1922年)、大ベストセラーになっていたが、同じころ、ハウスホーファーの『太平洋地政学』も出版された(1924年)。ハウスホーファーが、アナーキストを本性とする民族社会主義者ヒットラーに魅せられたのも、この時期だった。

 両書とも、ヴェルサイユ条約の賠償とそれに対抗するための天文学的な超インフレに絶望とニヒリズムとが蔓延する、第1次世界大戦の敗戦国ドイツの打ちひしがれた戦後に、光明を与えんとするイデオロギー色の濃い働きをすることにおいて、絶大な人気を博した

『西洋の没落』は、「西洋」と、広域全体を論じているようだが、具体的には英国を標的として、(第1次世界大戦での)戦勝の英国を呪い、「英国の没落」を黒魔教のように祈禱して、祖国ドイツを聖別せんとするのが趣旨だった。社会主義者シェペングラーの「反英」感情が夜闇の花火のごとくに連続爆発して、その放つ轟音がドイツ人の耳をつんざいて快感を与えたのである。

 

ハウスホーファーは、シー・パワーの英国と米国を、ユーラシア大陸の周縁リムランドから追放せんとすることを大目標としていたように、その「反英」、反アングロ・サクソンの、対英米憎悪は常軌を逸していた。

 

「太平洋がドイツを呼んでいるぞ!」?

・改訂版の『太平洋地政学』は、オーストリア合邦の直前(1937年末)に上梓したようだが、その結論の章(第26章)は、ドイツの領土と国風について、まず「生活空間」が小さいから、「柵に釘付けにされたドイツの<生活形態>の中からは、………(ヒットラーが政権をとる)1933年までに見られたような小空間的な分裂、畸形化、退化が生じた」とする。次に、大空間の太平洋を“魅惑の海洋”だと指さす。「太平洋のいたるところに見出されるような何らかの大空間的成長と発展」、と。

 ハウスホーファーが、ナチやヒットラーに傾倒したことは、この記述からだけでも判明していよう。

 

・「太平洋は、私の体験によれば、今日のドイツ人に対して、最も友誼的である上に最も未来性に富んだ海洋だからである。したがって太平洋は、わがドイツ民族同胞にとっては、彼らの日常的な先入観に囚われず、また傷つけられてはいないものとして示すことができる」

 

 

 

<●●インターネット情報から●●>

ウィキペディアWikipedia(フリー百科事典)によりますと

マッキンダー

 

ハルフォード・マッキンダー卿は、ハートランド論を唱え、ユーラシアを基点とした国際関係の力学を地理的に分析した。なお、マッキンダーは自身の理論を一度も地政学と称したことはないが、今日における地政学という体系はほぼマッキンダーの理論をその祖と仰いでいるといっていい。マッキンダーの主張は以下の通り。

1.世界は閉鎖された空間となった。

2.人類の歴史はランドパワーとシーパワーの闘争の歴史である。

3.これからはランドパワーの時代である。

4.東欧を制するものは世界を制する。

 

海洋国家イギリスに生まれ育ちながらマッキンダーランドパワー論者となったのは、大陸国家の勢力拡大への脅威から海洋国家イギリスを如何に守るかという戦略のあり方について研究の重きを置いたことによる。

 

マッキンダーの理論では、そもそも大陸国家と海洋国家は相性が悪いということが基本原理となっている。海洋国家はけして攻撃性の強いものではないが、隣国の勢力が強くなることを忌み嫌う。大陸国家は外洋に出て、新たな海上交通路や権益の拡大をしようとすれば、海洋国家はそれを防ぐべく封じ込めを図ろうとする傾向を持つ。そうしたことから大陸国家と海洋国家の交わる地域での紛争危機はより高まる。

 

マッキンダーは1900年代初頭の世界地図をユーラシア内陸部を中軸地帯(ハートランド)、内側の三日月地帯、外側の三日月地帯とに分け、「東欧を支配するものが、ハートランドを支配し、ハートランドを支配するものが世界島を支配し、世界島を支配するものが世界を支配する」とした上でイギリスを中心とした海軍強国が陸軍強国による世界島支配を阻止すべきだと論じた。

 

さらにマッキンダーはドイツ・ソ連の覇権闘争を予見し、イギリスなどの海洋国家の脅威になると述べ、ドイツとソ連の膨張を恐れ、独ソ間に緩衝地帯を設けよと主張し、さらに海洋国家によるミッドランド・オーシャン連合を提唱した。

 

マッキンダーの理論は地政学の世界に大きな功績と影響をもたらしたが、その理論は大艦巨砲主義の思考に留まるものであり、次第に注目された航空機戦力などによる空軍力のシーパワーへの影響を軽視したため、マッキンダーハートランド論は時代遅れであるという批判を受けることになる。とりわけ空襲という戦法がとられるようになった第一次世界大戦以降、強力な艦隊を以って制海権の維持を志向する海軍国の戦艦中心の戦略論は大きな転換期を迎えた。理論の後継者にニコラス・スパイクマンのリムランドがある。

 

 

「ニコラス・スパイクマン」

「リムランド理論」

 

ニコラス・スパイクマンはマハンのシーパワー理論やマッキンダーランドパワー理論を踏まえてエアパワーにも注目しリムランド理論を提唱した。

 

マッキンダーが「東欧を制するものはハートランドを制し、ハートランドを制するものは世界島を制し、世界島を制するものは世界を制する。」と述べたのに対し、一見広大で資源に恵まれているハートランドが、実はウラル以東では資源が未開発な状態で農業や居住に適していないために、人口が増えにくく工業や産業が発展しにくい点、反対にリムランドは温暖湿潤な気候で人口と産業を支える国々が集中している点にスパイクマンは着目し「リムランドを制するものはユーラシアを制し、ユーラシアを制するものは世界の運命を制する。」と主張した。

「スパイクマン」はリムランド理論を踏まえて米国の政策に以下の提案を行っている。

1.ハートランドへの侵入ルートにあたるリムランドの主要な国々とアメリカが同盟を結ぶこと。この侵入ルートをふさぐ強力なリムランド国家(例、ヒトラー・ドイツによるフランスやノルウェー支配/ギリシャやトルコとの同盟)をつくらせないこと。

2.リムランド諸国間のアメリカ抜きの同盟をバラバラに切断するが、同時に、ハートランドの国にリムランドの国々を支配させないようにする

3.現代(当時は第二次世界大戦中)の船舶技術において、アメリカをとりまく大西洋も太平洋も「防波堤ではなく、逆に高速道路である」と認識しており、現代の兵器技術においていかなる国のパワーも地球上のいかなる場所であれ「地理的距離とは無関係に投入できる」と見抜いており、アメリカの孤立主義モンロー主義)の不毛と危険を警告し続けた。

 

また、この理論に基づけばこれらリムランドに該当する極東の国々つまり中国、朝鮮の間でそれぞれが分裂した状態であることが望ましいということになると指摘する研究者もいる。

 

 

<●●インターネット情報から●●>

2018/1/18(ヤフーニュース)

(CNN) ロシアの脅威の高まりを受けて軍備を増強しているスウェーデンが、戦争に巻き込まれる事態を想定した備えを呼びかけるパンフレットを、この春にも470万世帯に配布する。

 

パンフレットは市民に対し、「平和時における危機や惨事だけでなく、社会とスウェーデンに対する別の種類の攻撃」にも備えるよう促す内容。「世界がひっくり返った」事態を想定し、自宅に十分な量の食料や水や毛布などを用意しておくよう国民に助言するとともに、自治体に対してはかつての冷戦時代の防空壕(ごう)を準備するよう求めている。

 

有事対応当局者は17日、CNNの取材に対し、パンフレット作成の背景として、バルト地域の治安情勢を挙げた。

 

スウェーデンは全土で軍備強化を図り、徴兵制を復活させるとともに、バルト海に面した戦略的な要衝となるゴットランド島に部隊を配備している。

 

徴兵制は2010年に廃止されたが、17年3月になって、徴兵制を18年から復活させると発表した。

 

15年2月には、国防予算を今後5年間で7億2000万ドル増額することを決定した。しかし国防軍の人員は不足している。

 

 

 

『保守の正義とは何か』

公開霊言  天御中主神  昭和天皇  東郷平八郎  

大川隆法   幸福の科学出版  2010年8月7日

 

 

 

<能力の高い人材を抜擢せよ>

・私は海軍にいたから、地上戦は海戦と同じではありませんが、どちらかと言えば、いわゆる空中戦のほうが少し近いかもしれませんね。武器効率や作戦立案のところは、海軍のほうにやや近いかもそれませんが、少なくとも、将となる人材の能力が低いことが大きいですね。

 

・個人個人の判断能力がとても低いですね。非常に能力の低い人がタイトル(肩書)をたくさんもらっているのではないでしょうか。だから、内部的に見れば、もう少し「実力人事」をきちんとやらないと駄目ですね。年齢や性別にかかわりなく、能力の高い人が上に上がれるようにしなければいけません。きちんと判断ができ、きちんと意見を通せて、解決策が見通せるような人を上に上げられるような体制をつくらないと駄目ですね。

 先の大東亜戦争においても、海戦で敗れたのは、もう将だけの問題ですよ。実際には、優秀な人はいたのですが、下にいたために力を発揮できませんでした。やはり、最終判断をするものが間違えたら、勝てないところはあるのです。したがって、しばらくは、抜擢人事をやらないといけないのではないでしょうかね。うーん。そう思いますね。

 

 

 

『戦争と経済の本質』    「教養」として身につけておきたい

加谷珪一   綜合法令出版    2016/6/22

 

 

 

<国家予算の280倍のお金をつぎこんだ戦争>

<比較的安上がりだった日清戦争日露戦争の戦費>

明治維新後の日本にとって最初の大規模な戦争となった日清戦争の戦費は、当時の金額で約2億3000万円、日本にとってはじめての近代戦となった日露戦争の戦費は約18億3000万円でした。

 当時と今とでは物価水準が大幅に異なっていますから、金額を直接比較することはできません。また政府がどの程度の支出を行うのかについても時代によって変化しますから、国家予算との比較も参考となる程度でしょう。戦争にかかったコストを適切に比較するには、やはりGDPとの対比が最も有効です。

 

日清戦争開戦当時のGDP(当時はGNP)は13億4000万円だったので、戦費総額のGDP比は0.17倍でした。現在の日本のGDPは約500兆円ですから、0.17倍という数字を当てはめると85兆円という金額になります。現在の国家予算は約100兆円ですから、国家予算に匹敵する金額を1つの戦争に投じた計算となるわけです。

 

・一方、日露戦争の開戦当時のGDPは約30億円だったので、戦費総額のGDP比は0.6倍ということになります。日露戦争は、日清戦争の時よりも、はるかに戦費負担が大きくなりました。現在の金額に当てはめると、300兆円ということになりますから、国家予算の3年分です。

 

・これが太平洋戦争になると根本的にケタが変わってきます。

 太平洋戦争(日中戦争を含む)の名目上の戦費総額は約7600億円。日中戦争開戦時のGDPは228億円なので、戦費総額のGDP比率を計算すると、何と33倍で国家予算に対する比率では280倍という天文学的数字となります。

 

<占領地で通貨を乱発して何とか戦費を調達>

・ただこれには少々カラクリがあります。

 太平洋戦争は日本の経済力を無視した戦争であり、そもそも遂行が不可能なものでした。通常の手段でこの戦費を調達することはできず、戦費のほとんどは日銀の直接引き受けによる国債発行で賄われました。

 日銀が無制限に輪転機を回すということですから、当然のことながらインフレが発生します。終戦後、これが準ハイパーインフレという形で爆発しますが、戦時中から、すでに物価水準はどんどん上がっていきました。

 さらに、日本軍は占領地域に国際金融機関を設立し、現地通貨や軍票(一種の約束手形)などを乱発して無謀な戦費調達を行いました。

 

<米国の戦争負担は思いのほか軽い>

<財政の維持が厳しい日本、余裕の米国>

・第2次世界大戦の戦費総額は、約3000億ドル。開戦当時の米国のGDPは920億ドルなので、GDP比は3.2倍となります。絶対値としてはかなり大きい数字ですが、GDPの8.8倍を投入した日本と比べると相対的な負担はかなり軽いと見てよいでしょう。

 ちなみに当時の購買力平価に基づいた米国のGDPは日本の約5倍だったので、米国はドル換算で日本の2倍の戦費を投入した計算になります。5倍の経済規模があり、極めて高い技術力を持つ米国と全面戦争をしたわけですから、やはり常識的に考えて勝ち目はありません。

 

朝鮮戦争は、のべ570万人の兵力と300億ドルの経費を投入しています。しかし期間が36カ月と比較的短期間で、GDPとの比率では0.1倍と低い水準に抑制されました。

 泥沼の戦争と呼ばれ、米国衰退のきっかけになったといわれているベトナム戦争も、数字上はそれほど大きなインパクトではありません。のべ兵力は870万人、戦費総額は1100億ドルに達しますが、GDPに対する戦費の規模は0.15倍であり、朝鮮戦争の1.5倍規模です。

 イラク戦争の戦費は1兆370億ドル、のべ動員兵力は200万人です。米国経済は90年代に入って再びめざましい成長を遂げましたから、イラク戦争のGDP比もわずか0.1倍にとどまっています。

 各戦争の戦費負担は、すべてGDP比の15%に納まっていることがわかるでしょう。

 

<経済が強い国は着実に戦争を実施できる>

<戦争に必要なお金は何に使っているのか?>

<軍事費で人件費より燃料や資材費の割合が多い理由>

・軍事費全体のうち、もっとも大きな割合を占めているのが、燃料や資材など、軍事的なオペレーションの実施に必要となる経費です。オペレーション費は全体の約34%を占めています。次に多いのは人件費で全体の約23%程度、続いて装備品の調達費が約16%、研究開発費が約11%と続きます。

 

・つまり兵器のハイテク化がかなりのスピードで進行しており、戦争のコストに占める人件費の割合が低下しているのです。

 

・近い将来、先進国にとっての戦争は、人員をできるだけ投入しないスタイルに変わっていくでしょう。

 

<空母のトータルコストは4兆円>

<空母は、世界戦略の中核となる装備>

空母は50年かけてコストを支払っていく

原子力空母の直接的な建造費は約7300億円になります。しかしこれは、艦の建造に必要な初期コストに過ぎません。

 

・最終的に艦の建造や修繕に必要なコストの総額は約1兆1600億円となります。

 

原子力空母は1年のうち半分程度の期間しか稼働させることができません>

・費用の中でもっとも大きいのは、オペレーションに関するものです。オペレーション・コストの総額は約2兆7000億円となっています。これは空母を運用するために毎年必要となるコストをすべて足し合わせたものになります。さらに退役した後の解体費用や原子力空母の場合には核燃料特有のコストなどが加わり、最終的には4兆円のコストが必要になります。この金額を50年で割ると、単純計算では毎年800億円の経費がかかる計算です。

 

・この結果、原子力空母は実は1年のうち、半分程度の期間しか稼働させることができません。

 

・1年のうち、いつでも作戦行動に出られる状態にしておくためには、最低2隻の空母が必要となりますから、当然のことながらコストも2倍かかります。米軍が11隻もの空母を保有しているのはそのためです。

 

<戦争が起こるか否かは、経済力が左右する>

・日々の営業活動や買い物が、国家の戦争遂行能力に結びついているといわれても、あまりピンとこないかもしれません。しかし、こうした日常的な力の差が、戦争の勝敗を決定づけることになり、最終的には戦争そのものを回避する有力な手段となるというのが現実なのです。

 

<日本は常に紛争に巻き込まれるリスクを抱えている>

<「戦争は他の手段を持ってする政治の継続である」>

・戦争はないに越したことはありませんが、昔から日中韓の3国は、紛争の火種を抱えており、日本は何らかの形で国際紛争に巻き込まれるリスクを常に抱えているのです。

 

<経済的なパートナーシップは実は、戦争と深く結びついています>

ロシアがクリミアを制圧した背景には、原油の価格安があった。

日露戦争の戦費は、実はロンドンとニューヨークで調達されたものだった。

 

<戦争と経済にはどんな関係があるのか>

経済規模が大きくなると、軍事的にも優位に立つことができる。

体力を越えた戦争をすると、確実にインフレになる。

米国では経済成長が活発な時期、GDPに占める年間軍事費の割合は低下している。

日本は9・11に匹敵する大規模テロを経験した数少ない国の1つ、今後も無関係の保証はない。

 

<戦時の株価に見る現在と未来>

株価は経済の先行指標。経済の動きよりも先に反応する。

太平洋戦争時、情報は統制されても、日本の株式市場は戦争の動向を見抜いていた。

戦後、日本は預金封鎖、財産税の徴収、ドッジラインによって債務処理を行った。

日本は朝鮮戦争によって、高度成長期の中国を凌ぐ経済成長を果たした。

 

地政学を理解すれば世界の動きが見えてくる>

地理的条件が、国家間の潜在的な関係を決めている。

中国やロシアが朝鮮半島にこだわる理由は、「海洋覇権の維持」。

エネルギー資源豊富なハートランドを支配できた国は、歴史上、一国も存在しない。

EU設立の背景には、「ドイツの封じ込め」という狙いがある。

地理的条件は変えられなくても、テクノロジーにはそれを凌駕する力がある。

米国の経済・外交戦略は、常に地政学的観点から決定される。

 

<戦争が起きた時、ビジネスはどうなるか>

軍需企業の株価は、パフォーマンスは高いが、上下変動が激しい。

「企業は従業員のもの」という風潮は、戦時の国家総動員体制によって作られた。

戦時中、米国の株式市場を見れば、作戦の中身をある程度推測することができた。

軍需企業の指定を受けた会社は「前渡し金」を得ていたため、賄賂が横行した。

戦後の預金封鎖と財産税によって、高額預金者は最高で90%もの税金が課せられた。

 

これからの戦争の勝敗はITで決まる

無人機などのテクノロジーの進化により、戦う前に勝敗が決まる傾向がある。

IT化や3Dプリンタの導入により、部隊のオペレーションの概念は確実に変わる。

米国では大学院の奨学金目当てに入隊する学生が装備のハイテク化を支えてきた。

 

<パートナーシップ感覚の欠如は今の時代にも続いています>

・戦争が外交の延長であり、外交は経済の延長であるというのは、使い古された言葉ではありますが、戦争の本質をもっともよく表しているといってよいでしょう。

 経済の分野で強くなれない国は、戦争で勝つことはできませんし、経済の分野で強みを発揮するためにはビジネスが上手でなければなりません。日常的な消費活動やビジネス活動と戦争は一見すると正反対の存在に見えますが、実は地下深くで、密接につながっているわけです。

 

・もう1つ、戦略性という点で重要なのは変化への対応です。

 日露戦争は、ハイテク兵器をふんだんに使った近代的な戦争でしたが、太平洋戦争はこれと対照的に、旧態依然のシステムに頼った時代遅れの戦争となってしまい、結果として大敗北を喫してしまいました。

 日露戦争から太平洋戦争の時代にかけては、全世界的にイノベーションが進展し、あらゆる面で著しい変化が起こった時代でした。日本はその変化の波に追い付くことができなかったわけですが、当時と同じくらいのイノベーションが起きている時代が、ちょうど今なのです。