日本は津波による大きな被害をうけるだろう UFOアガルタのシャンバラ 

コンタクティやチャネラーの情報を集めています。森羅万象も!UFOは、人類の歴史が始まって以来、最も重要な現象といわれます。

成人男子の数は約5千万人まで狭まります。さらにその中の白人に限ると、4千万人であり、成人した白系アメリカ人の、なんと20人に1人がメーソンメンバーだという高い比率になります。(1)

 

 

『石の扉』

フリーメーソンで読み解く世界

加治将一    新潮社  2006/1/30

 

 

 

世界の謎、歴史の暗部 それを解き明かす鍵は、フリーメーソンにあった。>

・同じように、観たこともない、触ったこともない組織にフリーメーソンがあります。世界に四百万人のメンバーを有するといわれている秘密結社ですが、彼らをほんとうに知っているという日本人はおりません。

 しかし彼らは、間違いなく存在し、世界の政治、経済に、文化に少なからず影響を与えているのです。

 

秘密結社は静かに蠢く

秘密結社が世界を地下でつなげている

・世界は日に日に縮まっています。いわゆるグローバルスタンダードというわけです。グローバルスタンダードというのは、言ってみれば、欧米の習慣や考え方を基準にしたものです。欧米文化というのは、単に椅子に座る生活や洋食だけではありません。

 

・たとえば、最近の例で言いますと、「マトリックス」という映画があります。さてマトリックスとはなんでしょう。英語でMATRIXと綴ります。意味は、数字の列とか、コンピュータの回路などを指します。ですからマトリックスというコンピュータが支配する架空の世界を描いている、と映画の中で述べています。

 しかし、ほんとうにそれだけでしょうか?実は、マトリックスという言葉には元来、もうひとつ別の深い意味があるのです。母体とか鋳型という意味です。

 すると、マトリックスというのは、鋳型で型取られた世界という意味になります。この映画の場合は何の鋳型かというと、人間社会の鋳型をさし、それで、すっぽり偽社会を作ったというわけです。

 その世界に戦いを挑んでいるのがネオたちです。これは聖書に出てくる、戦いの天使ミカエルです。

 そして、本当の人間が住むというザイオンを救うためにその場所を目指します。悪魔はザイオンを攻撃したいのですが、場所が分かりません。

 ここに出てくるザイオンとは、何でしょう。ザイオンは英語読みです。ZIONと書きますがヘブライ語ではシオンと読みます。もう、お気づきだと思います。

 シオンとはダビデが宮殿を建てた、エルサレムにある丘のことです。あるいは、神の国や天国もシオンといいます。

 つまり、地上はすでに悪魔に支配されて、勢い付いた悪魔が、神の国シオン(ザイオン)に攻め込もうとしている戦いを描いているのです。この映画を観てなんだかよく分からなかった人は、もう一度観る機会があったら、今度はそういう目で眺めてみてください。ぱっと見通しが明るくなるはずです。

 マトリックス」の例で話しましたが、欧米の映画、文化の根底には驚くほどキリスト教の思想や物語が含まれています。

 

・ひとつの考え、グローバルスタンダードを理解するために有効な教養としてキリスト教を知る、そんな感じでいいと思います。

 前置きが長くなりましたが、キリスト教と深い関係を持つ、フリーメーソンという組織も同じで、彼らを見落とせば、今起こっている世の中の動きが、不透明なものになってきます。

 中東、金融、その根底にキリスト教フリーメーソンのくっきりとした影があるのです。さてフリーメーソンとは何か?

 一口に表すと、世界最古にして最大の秘密組織です

 ヨーロッパで発生し、上層階級を魅了して定着し、その後アメリカ、アジアに広がりました。今では、世界に四百万人のメンバーを擁するまでになっています。

 なにが秘密かといいますと、会員名簿と、内部で行なわれる儀式が、永遠に閉ざされたままだということです。

 

フリーメーソンは、あちこちで顔を覗かせている

フリーメーソンを縮めてメーソンと言います

四百万人のブラザー

・ところがメーソンは、成人男子だけに限られているのです。それを考えると大変な数です。それらの人々が共通の掟を持って暮らしながら、まったくその素顔を現さないのです。

 

・連綿と続く秘密の儀式を黙々とこなし、秘密の言葉や暗号で相手を嗅ぎ分けてきた組織。それは、デジタル全盛の時代にあって、アナログといえばあまりにアナログですが、しかし、なんでもプラスチックカードですませる時代だからこそ、こうしたいわく因縁のある、回りくどい手続きがたまらなく魅力的な時代だとも言えるかもしれません。

 

フリーメーソンは私たちの日常に潜んでいる

フリーメーソンとの出会い

・しかし、メーソンのルールに勧誘してはならないというのがありますから、彼もただ、こういうものがあるよ、と教えてくれただけで、仲間になったらどうかとは決して口にしなかったわけです。

 

フリーメーソンの集会所

・ひょんなことで、あるフランス人と友人になりました。

 俳優ジャン・レノに似た、人目を引くユダヤ系フランス人です。仮にジャンと呼びます。彼はバーの片隅で、マーテルを舐めながらしゃべったものです。「この国で成功しようと思ったらフリーメーソンに入るのが早道なんだよ。政界、官界、財界、最も強力な人間はみなそうだもの

 

・「フランスという国は、自由だとか、個人主義だとか言われているが、なんのなんの、実は非常に保守的な国でね。医者の子は医者、徒弟の子は徒弟、とまあ、だいたい生まれながらにして、職と将来が決定付けられているんだよ」

 

コネクション

・「ねえ、その規則とかは厳しい?」

「いや、規則なんてあってないようなものだよ。僕のような者でもメンバーだからね」

 それを聞いて安心しました。ジャンくらい遊び好きで、酒好き、女好きなら、誰だって務まるような気がしたからです。

 

・そうそう、その縁で私は、素晴らしい場面を作りました。

 なんと慶應大学と、ソルボンヌ大学を姉妹校にしてしまったのです。あざやかに仲を取り持ったのは、当然ジャンでした。大学の提携。不思議なくらい、うまく行きました。

 ジャンがソルボンヌを、そして私の友人のつてをたよって、慶應大学OB政治家のO氏を紹介してもらい慶應大学を、という運びです。

 そういう意味では、メーソンが取り持った姉妹提携と言えなくもないと思います。ただ、O氏がメーソンかどうかは知りません。

 

ブルガリの腕時計

・なんと、ブルガリが作ったフリーメーソンの時計です。

 文字盤に、メーソンの象徴である定規、コンパス、コテの模様などが組み込まれています。メーソン時計はピンからキリまでいろいろありますが、さすがに名にしおう世界のブルガリ、デザインは味わい深く、見事な出来栄えです。「世界限定二千個。これが最後の一品です」

 

日本グランドロッジ

・「入会の動機が金銭的なものへの期待だったり、オカルトとか悪魔教めいたものを期待してのことなら、絶対に認められません

 

・「メーソンはあくまでも友愛団体。社会に奉仕するボランティアです。そして、メンバー同士の親睦と自己研鑚、そんなところです」

 

・案内人、工藤氏は私に基本的なことから、自分の体験を交えて話しはじめます。

 まず、入会者はロッジと呼ばれるメーソン独特の集会所で、第一階級の入会儀式を受けます。それは何百年と続いた古式ゆかしいもので、これまでの延べ数にして、数千万人が同じような文言をとなえてきたのです。

 その儀式は数ヶ月の間隔をあけ、第二、第三階級と一段ずつ、上っていきます。

 第三階級、つまりマスター(親方)になってはじめて一人前のメーソンです。

 英語でマスターというのは、とても幅の広い言葉。

 

秘密結社誕生

フリーメーソンの発生は、とてつもない場所だった。

・まさに石こそ国家の要、石こそ国の最重要素材でした。石工がいなければ、城壁ひとつ作れないのですから、石工の「マスター」(親方)は重要人物ということになります。

 

パレスチナ問題と、イラク戦争の根っこにある謎の騎士団

・ときあたかも、キリスト教イスラム教が死闘を繰り広げている真っ只中。一つの注目すべき騎士団があります。

 神秘に包まれたテンプル騎士団聖堂騎士団)です。

 この騎士団はとにかく謎めいていて、真実と虚偽の糸が複雑に絡み合い、一筋縄には行きません。

 表面上のことはおよそ史料に残っています。しかし、その実態といえば、フリーメーソン同様、隠された部分が多く謎だらけなのです。

 

・手短に言うと、騎士団は12世紀以降のヨーロッパに発生した、強固な結社です。

 騎士団は、時の権力者が一度に募集をかけたものではなく、ほとんどは個人が自発的に集まって形作られたものです。

 騎士団は英語でナイト、仏語ではシュバリエと呼ばれ、いろいろな騎士団が存在しましたが、背景はいずれも反イスラムです。

 

テンプル騎士団聖ヨハネ騎士団ホスピタル騎士団)、ドイツ騎士団チュートン騎士団)、この三つはことのほか強大で、俗に三大騎士団と称されています。

 それ以外にも、聖ミカエル騎士団、ガーター騎士団アルカンターラ騎士団、聖ラザロ騎士団などがあり、さらに自分勝手に騎士団を名乗る地方の盗賊もあって、全盛期は百花繚乱の様相を呈しておりました。

 

その中で巨大さを誇ったのはなんといってもテンプル騎士団です。

 どのくらいかといいますと、全盛期には2万人近い騎士がいたとされています

 なんだ、たった2万人かと思われるかもしれませんが、騎士というのは一人で成っているのではなく、それぞれに従者がいたのです。『ドン・キホーテ』は1605年の作品ですが、あの老騎士でさえサンチョという住者がいたくらいで、普通はもっと多く、騎士をガードする武装兵、身の回りの世話係、炊事係、馬係、通訳など、最低でも4人、多いと15人くらいの従者がおり、それらも含めると総勢で15万人はくだらなかったといわれています。

 

テンプル騎士団は楯と胸に赤十字の紋章、そして白いマントといういでたちで歴史の表舞台にさっそうと登場します。

 規律は厳しく禁欲的で、女はもちろん結婚もご法度、酒も駄目、さしずめキリストに身を捧げた、死をも恐れぬ戦闘集団といったところです。

 

・それと共に、土地の所有と管理も増えました。イングランド、フランス、ドイツ、シチリア、その箇所はヨーロッパ中に一万ヶ所以上にのぼり、当代屈指の地主に躍り出たのです。

 キプロス島も購入した記録があります。

 絶頂期、あたかも世界はテンプル騎士団で動いているかのようでした。中でも驚くべきは、彼らが行ったビジネスでありましょう。さまざまな商品の売買から農業、畜産、さらにはなんと魚の養殖にまでいたっておりますが、実に注目すべきものに、銀行業務があります。

 キリスト教は銀行業務を禁止していたにもかかわらず、彼らテンプル騎士団だけは唯一許されていたのです。そして、ヨーロッパ中に張り巡らせた金融ネットワークは、世界初の銀行の支店網として歴史家に認知されているものです。

 預金はもとより、送金、手形の交換も行なわれ、彼らは銀行業に熟達していきます。

 

マッカーサーと戦後日本
・ところで日本には、いくつのロッジがあるかといいますと、16です。

 目立たない割には、意外に多いと思われるかもしれません。なぜ目立たないかといいますと、フリーメーソンは、秘密結社であるがゆえに、極力人目を避けることを基本としているからです。

 日本グランドロッジは、東京タワーのすぐ傍らにあります。

 

その他、新聞記者、外務省関係者など、次々と加入を希望しました

 しかし、これだけの人材がそろっていたにもかかわらず、その後の日本のフリーメーソンはさっぱりふるわなかったのは事実です。

 英国やアメリカなどとはいかないまでも、メーソン会員数万規模のドイツ、イタリアの足元にも及ばなかったのはなぜなのか?

 私はここに二つの理由をあげます。

 まず、聖書の逸話をメーソンの経典に持って来ているために、いまひとつ馴染めなかったということが考えられます。

 日本人に、キリスト教は遠かったのだと思われます。それともう一つ、これが問題です。

 なんにでも言えることですが、日本人が持ち合わせている非社交的な気質が、大きく関係しているように思えるのです。

 

宣伝もせず、勧誘もしないというのがフリーメーソンの方針ですが、それを愚直に守れば、その組織は絶対にもたないはずです。

 つまり口を閉じると言っても、それにもおのずと限度があります。良いものなら他人に進めたいという気持ちが、どこからともなく湧いて来るのは自然な信条です。しかし、本当に良いものなら、自分だけのものにしておきたいと、二の足を踏んでしまうのもまた真実です。

 

日本のプロレスを作ったフリーメーソン

・戦後、進駐軍関係者のフリーメーソンは荒廃した日本で、慈善事業にのりだします。

 敗戦国にとって一番必要なのは、なによりも病院でした。そんなわけで、聖路加国際病院の一部を借り受け、メーソンの特別病床を設けたのです。

 しかし周りを見渡せば、戦争の爪痕は累々と残っており、孤児、障害者、救うべき対象はいくらでもいます。

 それらを救うには、在日アメリカ人の寄付だけでは足りず、事業資金を増やさないことにはどうにもなりません。

 そこで、目をつけたのが、慈善事業のイベントです。

 

それではプロレスはどうか、ということになりました。当時、アメリカ本国では音楽コンサートと並んで、慈善資金集めの方法としてはプロレスも一般的だったので、なんとか日本でもできないだろうかと考えたわけです。

 まだ日本人プロレスラーのいない時代です。本国にいるアメリカ人レスラーたちに呼び掛けました。アメリカ人レスラーの多くがフリーメーソンのメンバーなのですが、彼らはその呼びかけ応じ、巨体を揺さぶって、ぞくぞくと太平洋を渡ってきたのです。

 「我々は、恵まれた身体を神から授かった者、身障者を支援するのは、神へのささやかな恩返しです」代表の挨拶です。

 

・「娯楽のない日本に、レスリングはうってつけだが、日本で興業をやるには、やはり日本人のレスラーが必要だ

 日本人プロレスラーを発掘したい。ブランズの意見を取り入れ、メーソンが協力を約束します。さっそく、スカウトの開始です。

 目指すターゲットは各界と柔道界。力道山を呼び出した場所は、銀座にある「銀馬車」でした。

 

・あっという間に、スターダムにのし上がった力道山。使ったのはたった二つの技でした。空手チョップと岩石落し。これでKO。今考えると、随分稚拙な演技だったのですが、国民は充分熱狂しました。時代のエネルギーと幸運が折り重なったのでしょう。

 

プロスポーツとの深い絆

・なぜプロスポーツ選手にフリーメーソンが多いのかといいますと、前にも書きましたが、自分の優れた身体は、努力してそうなったというよりも、神に授かったものだという考えが根本にあるからだと思います

 自分の代わりに弱者に生まれついた人々がいる。その人たちに収入の一部を還元する。こうして慈善事業に目覚めるわけです。

 

受け継がれるフリーメーソンのマーキング

世界企業とフリーメーソン

・メーソンは秘密結社ですが、かといってスパイではないので、みんながみんな完璧に自分を隠す必要はないわけです。そういう意味で、水も漏らさぬ、厳格な秘密団体ということではありません。

 自分がメーソンだと名乗ることは自由です。しかしそれは稀なことで、99パーセントの人は身分を隠します。

 すると、いわば表向きは孤独なわけです。

 孤独とか孤立とかというのは、逆にここにも仲間がいるぞと知らせたくなるものです。こっそりと、信号を発信して、お互い確認し合いたい、そんな心理が働くのです。

 これがメーソンのマーキングです。

 ですから、中には名刺にさりげないマークを刷り込んだりしているメンバーもいます。

 それはいかにも自分はメーソンですよ、という世間に面割れしているマークではなく、メンバーにしか分からない微妙なマークです。もちろん、これみよがしに指輪やピンバッジを付ける人もいます。アメリカ人は陽気というか、はっきり認識できるものを堂々と身に着け、胸を張って歩いている人も見かけます。

 

・今度は企業の話です。創業者がフリーメーソンだった、一例を挙げてみます。ヒルトンホテルのヒルトン氏。JCペニー(小売業)のペニー氏。ウェンコ(外食産業)のトーマス氏。ジレット(剃刀)のジレット氏。ケンタッキーフライドチキン(外食産業)のサンダーズ氏。リプトン(紅茶)のリプトン氏。ステート・ファーム(保険会社)のミカエル氏。ダウ・ケミカル(総合化学産業)のダウ氏。スタンフォード(大学)のスタンフォード氏。

 限りがないのでこれくらいにします。

 会社のマークにメーソンだと認知できる「印」を取り入れている所もあります。「印」は、その由来をメーソンの経典からとったものが多いのですが、仲間であってもうっかり見逃すような、淡いものもあります。

 アメリカのイースタン航空は、名前がメーソンそのものと言っていいくらいの会社です。「東」はこれまで何度もでてきたメーソンゆかりの方角。それを冠して、イースタン航空としたのですが、それもそのはずで、創始者は33階級のエディ・リッケンベッカーという人物です。

 

自動車メーカーは、メーソンの独断場で、フォードの創始者ヘンリー・フォードクライスラー創始者、ウォルター・クライスラー。今ではGMのオールズ部門になってしまいましたが、アメリカン・モーターのランサム・オールズ。そして、それはフランスにも及びます。シトロエンを興したアンドレシトロエンもメンバーです。

 

プジョーのマークにも注目してください。実は、メーソンの重要なストーリーを図柄に織り込んでいるのです。

 

映画産業はメーソンと共にあった

映画の都といえばハリウッドですが、ハリウッドこそフリーメーソンの牙城だというのは、昔からよく言われていることなのです。

 メーソンとユダヤ系人脈が映画産業のなにからなにまで牛耳っているというのは、大袈裟にしても、ある種の側面をついています

 ワーナー・ブラザーズの、ジャックワーナーはメーソンですし、MGMの創始者、ルイス・メイヤーもメンバーなら、ウォルト・ディズニーもそうです。

 またコロンビア・ピクチャーズのマークは自由の女神です。

 

・メーソンが英国の裁判官、弁護士、検事といった司法関係者にしっかりと根をおろしているのは周知の事実です。

 

スコッティッシュ・ライト

・13という数字は、フリーメーソンのスコッティッシュ・ライトとおおいに関係があるというのです。スコッティッシュ・ライトというのは、フリーメーソンの3階位になってはじめて入会が許される秘密結社です。

 スコッティッシュ・ライトは4階位から33階位まであります。もちろん、入る入らないは自由で、これはフリーメーソンの上部団体というわけではありませんが、熱心な人はどちらかというと、そこにも加盟する傾向にあります。

 ちなみに現在のメンバーは、アメリカを中心に、百万人を数えるまでになっているのですが、大秘儀と小秘儀のなかにさまざまな逸話と知恵を織り込んだ、大変興味深い団体です。

 

20人に1人

・米国は、その加盟者数において、メーソン国家だと形容されます。メーソン人口は人口約2百万人。

 単純計算してみます。人口約2億のうち、男はその半分の1億人です。それから20歳以下の男子を除外しますと、成人男子の数は約5千万人まで狭まります。さらにその中の白人に限ると、4千万人であり、成人した白系アメリカ人の、なんと20人に1人がメーソンメンバーだという高い比率になります。

 

フリーメーソンの光と影

カソリックフリーメーソンの壮絶な戦い

フリーメーソンは、古代エジプト教とキリスト教の影響を強く受けているからです。欧米人とキリスト教が分かち難く結ばれていることは、周知の事実ですが、そのことを知っていてもなお、本当のかかわりとなると、我々日本人にとって理解は容易ではありません。

 彼らにとって、キリスト教がどれだけ根付いているかは、占める割合を認識するとクリアーになるでしょう。

 昨今の欧米では無神論者が増えているとはいえ、まだ約半数の50パーセントがキリスト教の信徒です。ちなみに我が国は1パーセントというごく少数派です。

 つまり、あちらでは、あらゆる所にキリスト教がそそり立っており、たとえば法律一つとってみても、神が関与してくるのです。

 日本では「契約」は当事者相互の約束事ですが、彼らの場合、神の下で交わされた約束となります。むこうの裁判での誓いは、神に行う行為です。

 

文学とフリーメーソン

・文学の世界にも、メーソンは沢山います。

 1800年代、ロシアの文豪トルストイは深くメーソンとかかわった人物です。世紀の傑作『戦争と平和』ではページをさいて、数多くのメーソンを登場させております。そのために彼は、図書館に足繁く通い、その手の本をむさぼり読んだといいます。

 暗い時代でした。そのころのロシアは、まさに官僚と警察が支配する国家です。歴史は大きなうねりをみせ、世界には貧困が蔓延し、国どうし、むき出しの欲と欲がまともにぶつかり合う外交です。

 その中に身を置くロシアの人々。容赦なく絶たれる生命、挫折する未来、手の付けられない飢えと厳寒に喘ぎ、ウォッカロシア民謡で己を麻痺させながら、なんとか持ちこたえていたのです。

 そこにメーソンの世界観が注がれました。自由、平等、博愛、真理。

 たちまちインテリ層や上流階級の心をとらえ、関心事ナンバーワンとしてメーソンが浮上します。その潮流にもまれながら、偉大な作家、詩人、科学者が数多く育ったのです。

 

・そんなトルストイですが、実は彼自身は、メーソンではありませんでした。それは、ロシア政府が1822年にメーソン禁止令を発布していたことと、大いに関係があるのです。

 

音楽とフリーメーソン

・世界でもっとも有名なメーソンは、なんといってもモーツァルトであることは、論を俟ちません。しかも、彼はかなり熱心なメーソンでした。

 1784年、モーツァルトはウイーンのロッジ「慈善」に入会します。同じくメーソンとなったハイドンに、かの有名な「ハイドン・セット」を贈り、そのあたりから、曲の持つ雰囲気ががらりと変化したと言われています。

 世界と調和したモーツァルトの音楽。そんな、彼とメーソンの関係を研究した文献はかなりあります。

 

・つまり、一部の例外を除いて、音楽、文学、絵画などの分野で、芸術家が世に出る出ないは、ほとんどの場合、その世界を牛耳っているごく一部の実力者と、それを商売のネタにしている企業の手に委ねられていてかれらの強い引きと、後押しがなければまず見込みがないことは容易に想像がつくことです

 

海外で入会した日本人

海外で入会した日本人は決して多くはありませんが、かと言って少なくもありません

 なぜ日本人なのに海外で入会するかといいますと、自分を守るためです。特に官僚と大企業の社員にその傾向が強く、彼らは、日本のロッジに顔を出すことをよしとしないのです。日本のロッジに所属すると、どうしてもそこから世間に漏れる恐れがあり、それを極度に警戒すると、そうせざるをえないわけです。

 

何度も書きましたが、この国のフリーメーソンに対するイメージは、悪意ある中傷書物の普及で決していいとはいえないものがあります。陰湿で、なにをしているのかわからない怪しげな団体だ、というのが一般的な色分けです。すさまじい出世競争を勝ち抜いている社会人は、それを理由に足をすくわれる危険性は充分にあるのですそんなわけで外国で入会し、身分はそのまま外国のロッジに置き去りにする特に官僚は慎重を要します。ですから外務省あたりでは、入るなら極秘に海外の赴任先で、という運びになります。

 

・考えるまでもなく、外交活動をするうえで、メーソン組織というのはじつに有効なのです。特に「メーソン国家」と言われる国では都合がいいはずです。

 アメリカでは、世界中に送り出す大使などはだいたいがメーソンで、そうでなかった人も、赴任前にはかけ込みで加入すると聞きます。

 官僚というのは、独特の世界を持っていますから、そういう話は密かに浸透していきます。財務省は、欧米の同じ財務省関係者にメーソンが多いという事実から、外務省につぐ入会者数です

 

・UN、WTO,WHO,ICAO,IFAD,IMF,MIGA、OECD,EU,EFTA、NATOASEAN,APEC,IEA、WFP

 国際機構は数多くあり、メーソン職員で満ちあふれています。日本の官僚が、彼ら職員と頬ずりできるくらいスムーズな関係を構築したいと考えるなら、メーソンに入っていた方がいいのか悪いのか、敏感に感じるはずです。

 

フリーメーソンは、世界の金融を動かしているのか?

そういう噂は世界中に流れていて、実際、それを目当てにフリーメーソンに入会しようと門を叩く人が後を絶ちません。

 さて本題に入る前に「マルタ騎士団」を名乗る日本人数人が、取り込み詐欺を働いた事例を話します。

 倒産寸前の会社の社長が、被害者でした。

「我々マルタ騎士団の本部には、数兆円の資金がある。そのうち、日本に投資資金として振り分けられた金額は数千億円になる。これを今年度中に貸し出さなければならない」

 ホテルの一室に陣取った紳士然とした男は、静かに続けます。

 

使用される資金の名称は、「M資金」「フリーメーソン資金」「マルタ資金」、主にこの三つです。

 またご記憶にある方も多いと思いますが、かつての全日空社長、大庭哲夫氏がM資金にハメられ、退陣を余儀なくされたのは有名な話です。

 この古典的な詐欺の話は、戦前戦後を通じて日本列島の闇を徘徊して、被害は後を絶たないのですが、面白いのは騙された人です。彼らは被害者であるにもかかわらず、「M資金」や「フリーメーソン資金」というのは、絶対どこかにあると信じているのです。その金は存在するが、自分は単にフリーメーソンを騙る詐欺師にひっかかったのだと思い込んでいるのです。

 

・このアメリカのトップ企業五百社というのは、優秀かつ大きな会社を指しています。その企業に勤めるトップビジネスマンの、約1万人がフリーメーソンだといわれます。

 で、目を転じて、ヨーロッパではどうかといいますと、これまで書いてきましたように、やはり上層部の多くは、メーソンで占められています。

 つまり、およそ地球に存在する組織の決定権を持つポジションが、メーソンで占められている場合、世界で起こる何かに、メーソンとの連鎖を指摘されても、歯切れのいい否定はできるものではありません。

 

・ウォールストリートやシティにおける金融界のメーソンメンバーリストは厳重に管理され、それからというもの、ほとんどの場合、死後も公開されていないのです。本人が死んでも生きている人に迷惑が及ぶ危険性があるからです。

 

メーソンはどこにでもいる

・もう6年前の話ですが、私の友人の娘さんが、アメリカに留学することになりました。友人は一人でやるのは不安だというのです。聞くとまだ高校生。行き先はフロリダの片田舎、タンパというところです。

 そこで、フリーメーソンの吉本氏(仮名)に相談を持ちかけました。

 彼が手にしたのは一冊の書、『世界のロッジリスト』と銘打った3百ページの本です。

 それによると、フロリダ州には313のロッジがあり、6万4千人のメーソンがいます。その中で、タンパには12のロッジがありました。その一つにコンタクトをとり、こちらの条件を付け加え、ホストファミリーを引き受けてくれる相手を捜してくれるように依頼してくれたのです。

 

・「非メンバーの娘なのに、ちゃんとしてくれるの?」

 そもそも欧米社会は、日本人には考えられないくらいのコネ社会なのです。紹介があるかないか?誰の紹介なのか? そんなことで、その人をある程度見てしまうところがあります。上層部に行けば行くほど、田舎に行けば行くほど、紹介が重要になってきます。

 

それはビジネスに限らず、社会生活も同じで、地域に根ざして暮らしたいと考えるのであれば、いわゆる「クラブ」といわれている会員制クラブに所属しなければ、なにごともスムーズに行きません。

 それは業種によっては、欠かせないビジネスツールにもなります。あちらでは、クラブが縁で商談成立などざらにあるのです。

 よく、優雅に仕事をこなす弁護士やビジネスマンを称して、「彼は、カントリークラブタイプだ」と表現します。

 これは事務所より、クラブにしょっちゅう顔を出して、上客の仕事だけを手がける実力者のことです。

 しかし、こうしたクラブは、名門であればあるほど閉鎖的で、審査が厳しく、間口は狭くなります。

 

・そのどちらかに加入するのだって、大変なことなのに、両方に身を置いているとんでもない人物がいます。弁護士のヘンリー・クローゼンです。

 彼はメーソンのグランドマスターをやり、スコティッシュ・ライトの33階位の「ソブリン・グランドコマンダー」という役職を経た、フリーメーソンでは、究極まで登り詰めた人物として知られています。

 彼はクラブおたくではないかと思いたくなるほど、著名な団体に所属しています。

 先の、ボヘミアン・クラブとバーニング・ツリー・クラブはもとより、サンフランシスコ・ゴルフクラブ、コモンウェルズ・クラブ、金門橋朝食会クラブ、コマーシャル・クラブ。ワシントンにあっては、メトロポリタン・クラブで、全国法律家クラブ、コロンビア・カントリークラブ、その他あげるのもいやになるくらい数多くのクラブに所属し、しかもほとんどのクラブにおいて、その重要な役職についているのです。

 

・吉本氏は、アメリカ、ヨーロッパ、東南アジアと、いたるところでゴルフを堪能しましたが、だいたいメンバーのツテで回ったのだと白状しました。 

 こんなことを書くと、フリーメーソンを利用するばかりで、ちょっと、せこいんじゃないのか? と思われそうで嫌だと吉本氏は口ごもります。 

 

・最後にロッジのことを話します。

 ロッジとは前にも話しましたが、儀式をする場所です。

 

たとえば、ニューヨーク州には670のロッジがあります。信じられない数だ、とお思いでしょうが、もっと信じられないことがあります。あのエンパイヤステートビルのなかには、何十という多彩なロッジがひしめき合っているのです。

 

アメリカのロッジに興味をお持ちの方は、是非インターネットで、各州のロッジを訪ねてみて下さい。

 

世界に4百万人のメンバーが散らばっている

陰に陽に世界のあらゆるものに影響を及ぼしている
・「良きにつけ悪しきにつけ、世界は企みに満ちていて、それはけっして無秩序ではない。そしてそのことは、どんなことがあろうとも公に語られることはない」

 

・「秘密結社は無数にある。力のある組織、でたらめな組織。だが本物の秘密結社は、すべてフリーメーソンから派生しているのだ」

 

・調べるほどに歴史の闇が浮上し、キリスト教フリーメーソンをたぐれば、複雑に絡んだ現代が解けて見えてきました。とりわけ、世界で起きるスキャンダル、イラク戦争パレスチナに代表される中東問題などは、そういう知識があったときとなかったときで、見方ががらりと変わりました。

 考えたのは、人間の本質についてです。

 人間社会というのは、宗教はもちろんのこと、秘密裏につながる組織が必要不可欠なのではないか。その証拠は、欧米上層部に網の目のように張り巡らされている秘密組織です。どういう役割を果たしているのか? と同時に、なぜ日本ではあまり発達しなかったのか? という問いも浮かびます。

 おそらく日本には、それに代わるものとして派閥という秘密組織があるから必要がなかったのではないかと思います。

 いつの間にか、私の趣味は旅先でフリーメーソンとその関連する無数の秘密結社を覗くことになっていました。