『シリウス・コネクション』 人類文明の隠された起源
・ぜひ読むべき本だ。マリー・ホープは、いわば先駆者であり、その仕事は謎に満ちた人類の過去に通ずる扉を次々に開け放つ。
グラハム・ハンコック『神々の指紋』の著者
・マリー・ホープは本書で素晴らしい仕事をなし遂げた。読むのが本当に楽しい。
ロバート・ボーヴァル『オリオン・ミステリー』の共著者
<ガイア(大地の精)>
・ガイアは自分の体を傷つけ汚すものを憤っており、その報復として極変動を通して人類の大多数を滅ぼすつもりだと警告している。
<古代エジプトの神々>
・古代エジプトの宗教は一般論としては多神教の傾向がはっきりしている。しかしウォリス・バッジのように、古代王朝期のエジプトの多数の神々は、実は唯一の創造神の表現の一形態であり、神として崇められた様々な動物も神そのものというよりは「神の住処」としてとらえられるべきだと主張する学者も存在する。ここでは一応、多神教の立場で次のような分類を行った。
- 先王朝期からの土着または州の神々
- 神格化された王、人間となった神
- 外国から入って来てエジプト土着の神に同化した神々
- 「付加された5日間」に祀られた神々
- 地球外天体の影響を受けた神々
・(ラー(アトゥム)) ラーは配偶者なしで双子のライオン神シュウとテフネートを生んだ。この二人の間に大地ゲブと天空ヌートが生まれ、ゲブとヌートからイシス、オシリス、セト、ネフティスの家族が生まれる。この寓話の哲学的コンセプトは明らかだ。両性具有から男性と女性(陽と陰)への分離、そして生殖における細胞分裂である。
・(シュウとテフネト) 双子のライオン神シュウとテフネトについては、妹テフネトは常にライオンとして描かれるが、兄シュウは人間の姿で描かれることも多い。ここでシリウスに関心のある読者は、人類と猫族が住んでいる太陽系外の星と、ラーとの関連の暗示を読み取るだろう。
・(ヌート) ヌートは次に述べるネイトと同じく、何も存在しなかった空間に天空を生み出した天の雌牛である。おそらくはこの二柱の女神はもとは一つの神だったのだろう。
・(ネイト・ネト(西方の貴婦人)) ネイトはサイスの町の守護神であり、下エジプト全域の主神でもあった、極めて古い起源を持つ女神だ。
・(ケペラ) ケペラという名は「スカラベ」「コガネムシ」と「成る者」という2つの意味をもつと言われている。ケペラは昇る太陽の神だった。
・(ハトル) バッジはハトルを4大女神のネクヘベト、ウアジェト、バスト、ネイトと同一視している。ハトルはラーの娘である天空の女神だったが、後にはホルスの妻ヘト・ヘルとなった。ヘト・ヘルとは「ホルスの家」という意味である。ネイトと同様にハトルも雌牛の姿で表される。人間の姿で描かれるハトルは、頭に角を2本生やし、角の間には太陽盤を掲げている。
・(セクメト) ハトルの分身としてだけではなく、セクメトはそれ自身なかなか面白い女神だ。セクメトのような雌ライオン神の系譜はかなり古くまで遡ることができる。
・エジプト神話ではライオンや猫の神が極めて多く登場するという特徴を知っておかなければならない。
・(トト) いろいろな意味で、トトはエジプト神話で最も有名であり重要な神だ。
・古代の記者たちは、トトが蟹座の時代にエジプトにやって来た異邦人だったと記す。トトはオシリス一家にとっての「面倒見のいい伯父さん」の役割を果たしている。これは彼が、オシリス一家より一足先にエジプトに着いたということの暗示なのではないだろうか。古代の記者たちが正しかったとすれば、トトが「古い国」の文明をエジプトに持ち込んだ最初のアトランティス人神官だった可能性は十分だ。
・しかし、マアトはトトの女性的側面を表す概念に過ぎない。一方で、書物と歴史の女神であるセシャト(セシェタ)という妻がいたことにもなっている。こちらもマアトと同様にトトの分身だととらえてよさそうだ。セシャトは星との関係が深く、時間を測ったとも言われる。「書物の家の女主人」「建築家の女主人」「書記の女主人」「歴史家の庇護者」「神々の記録係」などの呼称も与えられている。彼女もトトと同様に、シリウスから教えを受けたアトランティス人だったのかもしれないし、シリウス人そのものだったのかもしれない。ロバート・テンプルはきっと後者の考えを取るだろう。
トトの動物(トーテム)は本来は朱鷺である。ところが犬頭のヒヒがお供としてしばしば登場するため、このヒヒがトトそのものだという誤解も受けているようだ。この誤解のもとは、エジプト南部に端を発するもので、この地方ではヒヒに変身することがあると信じられていた。
・(アヌビス) アヌビスは霊魂を冥界へと導く案内人であり、後にトトと混同されることもあった。
・バスト(東方の貴婦人) バスト(バステト、パシュト)は猫の姿をしており、テフネトとセクメトの分身だとも言われる。
・(プタハ) 建築家・職人の擁護者であるメンフィスのプタハは、最も重要な神の一人に数えられる。彼に冠せられた「宇宙の建築家」という称号は明らかにフリーメーソンとの関連を示している(現在も存在するフリーメーソンは、大昔の石工組合を母体とする秘密結社でその長は「宇宙の建築家」と呼ばれる)。プタハは太陽系の外からやって来て、トトの指示に従って世界、太陽、惑星、すべての生き物を造ったとされる。となると当然、彼はオシリス一家よりも古い神々のカテゴリーに属することになる。
・形而上学的観点からは、プタハのエネルギーはエネルギーから物質への変換、妻のセクメトのエネルギーはその反対で物質からエネルギーへの変換だ。
・プタハの聖なる名前「宇宙の建築家」からフリーメーソンを連想した時、MASONIC(メーソンの)という語が「SONIC」(音波・音声)だ、ということに気付いたのは私だけではないはずだ。「古い国」では音声の研究と利用を専門とする一部門があり、そこに属する神官たちは完全な秘密を守る誓いを立てていた。と言うのは、この音声の知識は誤用されるととんでもない危険を招く恐れがあったからだ。
<テーベ三柱神、アモン、ムト、コシス>
・アモンは「神々の王」と呼ばれるところから、ギリシアのゼウスと同一視されたりもするが、実は古王国時代(前2680~2181)にはほとんど無名の神、影の薄い存在だった。
<エジプト文化の起源とその変則性>
・神話・伝説とは過去に起こったことの具体的表現であると考えれば、1年に5日が加わったことについて、古代エジプトの5人の誕生神話ほど、これをうまく表現しているものはないだろう。時を司る双子のライオン神シュウとテフネトは、太陽神ラーの子だ(この「太陽」は、いわゆる太陽系の太陽ではなく、恒星シリウスなのではないかと私は思っている)。そして、彼らは、ゲブ(大地)とヌート(空)を生む、しかしラーの妻でもあったヌートは、夫に背いて弟ゲブと同棲する。ラーは妻の背信に怒り狂い、ラーの年の360日間、子を生んではならないと言い渡す。この命令は彼女にとって致命的な痛手となるところだったが、時の神、科学と数学の神であるトトがヌートを救う。彼は月とチェッカーの勝負をし、月の光の72分の1を勝ち取って「5日」の新しい日を作り「付加日」としたのだという。お陰でヌートは宿していた5人の神を、オシリス、ホルス、セト、イシス、ネフティス、という順で5日の付加日に生むことができた。
・そして、付加日に祀られた5柱の神々はシリウスと強い結びつきを持つということが、古代エジプトの様々な資料から読み取れることから、こう推論することができるだろう。大犬座の中で青白く明るく輝くその星シリウスこそが、この天界のドラマの、3番目の、しかしおそらくは最も重要な登場人物だったのだと。
・アトランティス滅亡の原因に関しては諸説あるが、最大の原因は地球と小惑星との衝突による地軸の傾きではないかと思われる。なお、先史時代の地球にアトランティスのみならずいくつもの先進文明が存在したことも忘れてはならない。
・興味をお持ちの方は、拙著『The pachats and The crystal people(1991)
』を参照されたい。この発掘から得られた情報を、完全な形で収録してある。また本書には、パシャト(ライオンの形をした異次元の時空に住む知的種族)及びシリウス連星系におけるパシャトの古くからの隣人クリスタル人と著者とのテレパシー交信記録を紹介してある。テーマは差し迫る極変動、科学とオカルト、地球における動物の役割、“宇宙警察”、非友好的なエイリアンの見分け方とガードの方法など多岐にわたる。
<シリウスから受け継いだもの>
・シリウス・エネルギーを探求してみたいと思われる読者は、The Lion people(1988)に実際の応用方法が詳述してあるので、是非そちらをお読みいただきたい。本書には異次元時空にすむライオン族(パシャト)と著者のテレパシー交信記録を収めるとともに、パシャトの存在とそのメッセージの信憑性を証明する様々な証拠—―歴史資料、古代の秘儀、芸術、人類学、天文学などからの—―をあわせて紹介してある。
<ライオンの力>
・シリウスとネコ科遺伝子との関連は奇妙に見えるかもしれない。ただ現実として、古代エジプトには、猫やライオンがいかにも目立つのだ。なぜなのか?この理由が分かったのは、シリウス魔術に関わりを持つようになってからのことだった。『死者の書』、ピラミッド・テキストなど古代文書をきちんと読めば、その理由はそこに詳らかにされているのだ。もっとも、ライオンのテーマが奏でられたのはエジプトだけではなかった。インダス文明をはじめとする、様々な「失われた文明」にもライオン神は登場する。古代人がライオンに注目したのは、必ずしもその強さや勇敢さだけが理由ではない。秘境的レベルにおいて、すべてのライオン信仰はシリウス的含蓄を持つのだ。
我々地球人類にとってのライオンの重要性は、シリウス系にライオン族が住んでいた(あるいは住んでいる)という説を認めるか否かによって決まるのではない。もっと深い含みがある。それは太陽系の生みの親であるシリウス人から、我々が受け継いだ遺伝子に共鳴する何ものかなのだ。もしホイル教授の、宇宙にはミクロの有機生命体が偏在し、地球にも絶えず侵入しているという「パンスペルミア説」に多少の真理があるとすれば、地球人に伝えられた地球外遺伝子はシリウス系の他にもあるということになるのだろう。しかし、少なくともシリウス遺伝子を確実に持つ我々にとって、最も強いのは猫・ライオンそしてクリスタル人の血なのである。
・古代エジプト人はライオンの重要性について、またどのような形でライオンが地球に影響を与えるかについての手掛かりを残してくれている。その最も明瞭な表現がセクメトという女神のパーソナリティと機能だろう。
・すべてのライオン神がセクメトのような火の激しさを持つわけではない。
<シリウスと「付加された5日間」に祀られた5柱の神々>
・トトはオシリス一家より先にエジプトにやって来た。ではなぜトトが先なのか。ちょっと推理を楽しんでみよう――—―最初のトトが「古い国」からエジプトにやって来たのはオシリス一家(付加された5日間に祀られた神々)のエジプト到着よりかなり以前のことだった。彼はエジプトで心血を注いで、後に彼の名前を冠することになる医者・科学者からなる神官組織を作り上げる。しばらくの後、トトのお陰で高度な知識を身につけたエジプト人たちは、天体観測などによって、地球に異変が迫っていることを知る。彼らは「古い国」からの神官たちと協力して、植民地に避難所を求めている王族たちを迎え入れることにする。
いよいよ異変の予兆が見え始めると、その王族たちすなわち女王イシス、夫であるオシリス、息子ホルス、妹ネフティスの5人が、彼らの新しい住まいとなるエジプトに到着した。ところが一行が到着してまもなく、太陽系全体を巻き込んでの天地を揺るがす大異変が起こった。地球の気候は激変し、太陽と地球との位置関係にも変化が起こり、何と1年に5日も余分な日ができてしまった。
<『死者の書』>
・エジプト人は宇宙を3つの部分に分けた。天、地、そしてドゥアト(冥界)だ。それぞれには特定の種類の神々が住んでいた。「天」の概念は時代と共にその時代の流行にあうよう少しずつ変化した。
・ところで「天」には神々の他にも、様々な階級の「神に準ずるもの」が住んでいたらしい。例えば、「シュムス・ホル」と呼ばれるホルスの弟子たち、これはキリスト教の天使のような存在で、ホルスの玉座に侍って護衛をつとめていた。それから、「アシュム」というエーテルのような存在、また「ヘンメメト」という。これからの人間化を待っているか、あるいは既に人間に転生した存在も住んでいたとされる。
<連星シリウス>
・では、シリウス星人の方はどのような容貌をしていたのだろうか。人類以外の種族もいたのだろうか。これは心霊学会ではよく議論されるテーマだ。最近のある雑誌の記事によればシリウスには「2種族」がいたという。そのうち一つが人類であり、他の一つはある種の動物だという。
人間の方は「髪はブロンド、目はラヴェンダー」だという。これは心霊学会で「イシュナ」という名で知られている「クリスタル人」と同一視できる。クリスタル人というのは高い文明を持つ極めて美しい人種で、シリウス系の惑星に住むとされる。彼らの住む惑星が水晶でできているところからクリスタルという名が付けられたという。男性と女性が存在するが、それぞれに女性面と男性面が完全なバランスを保っているため、我々地球人には外見からは男女の区別がつかないという。このイシュナの星に隣の惑星から移住してきたのが、古代エジプトのライオン像を思わせる別の種族だということになっている。
・イシュナは我々とは異なった次元、言葉を換えれば異なったタイム・ゾーンに存在すると考える研究者もいる。それを我々の「未来」だと考えることも可能だ。もちろんこの「考え」はきちんとした説明がなされるまでは単なる推理の域を出るものではない。
・古代エジプトにおけるライオンの重要性を裏付ける証拠は膨大な量になる。何よりも頭部が人間、胴体がライオンという、あのスフィンクスそのものが動かぬ証拠だろう。
・結論を出すには証拠が不十分であり、直観に頼るしかないが、私の直観ではシリウスに住む2大種族とは、美しい人間とライオン(パシャト)だと言える。ただ、ライオン族がかつて住んでいたとされるシリウスBの周りを回る衛星には、高度な進化を遂げた植物と両生類が住んでいたとも言われる。となるとシリウス系には知的生命体の住む星がまだほかにもあるのかもしれない。
さて、ここで注意しなくてはならないのは、論理的推論と空想とを混同しないということだ。その上、今我々が扱っている時間の概念は、普通の歴史学のものさしとはかなり違っているという点にも留意しなくてはならない。例えば、ライオン伝説は「シリウスB衰退以前」の出来事だ。我々のものさしでは数百万年単位の話になるだろう。彼らは今もどこかで、あるいは我々の宇宙とは違った次元の宇宙で生きているのかもしれない。
・各種の資料から判断して、イシス、オシリス、ネフティス、セト、ホルスの5人がシリウスからやって来た神々であることに間違いはないようだ。では、アヌビスはそしてトトは、どのようにしてこの5人の中に入り込めるのだろう。アヌビスもトトもエジプト神話では重要な位置を占め、オシリス一家の欠くべからざる一員なのだ。
アヌビスはネフティスによるオシリスの息子だと言われる。
・ドゴン族の天文学上の知識はシリウスに関するものばかりではない。望遠鏡を使わないと見えないはずの木星「ドナ・トロ」の4つの衛星「ドナ・トロ・ウヌス」(ドナ・トロの子供)についても、土星の輪についても知っている。彼らは土星に「場所を限る星」という呼び名を与えているが、これは占星術の立場から見ると実に適切な呼び名なのだ。
さらに、彼らの知識は人間の循環器の構造、地球以外の天体に住む生命体について、と実に広い範囲に及ぶ。そして彼らはこの膨大な知識は、何世紀も昔にシリウスからの訪問者が授けてくれたものだと主張する。彼らが遠い昔シリウス星人から教わったという伝承では、宇宙には生命の住む星が幾つあり、それらの知的生命体は必ずしも人類とは限らないという。第4の地球には人類(すなわち我々)が住んでいるが、第3の地球には「インネウ・ガンムルグ」(角のある人=半人半獣のサチュロス?)、第5の地球には「インネウ・デュログ」(尻尾のある人=猫族?)、第6の地球には「インネウ・ブンモ」(翼のある人)が住んでいるという。
<先王朝時代の遺産>
<5柱の神々はシリウスから来た異星人だったのだろうか?>
・エジプト学者と呼ばれる人々の間では、王朝期以前のエジプトに進んだ文明のあった証拠はないというのが定説となっているようだ。では初期王朝時代のエジプト人はいったいどこから、また誰からこれほど高度な数学や天文学を学んだというのだろうか。もちろん、これを、自然の数学発達のプロセスが生み出した結果だ、と言うことは可能だ。
・しかし一方で、過去のある時点において地球は地球外空間から見られていた、という可能性も検討されるべきではないだろうか。となると、我々は今や超能力者や精神のタイム・トラベラーたちと一緒に自由に想像力を駆け巡らせることができるのだ。エジプトの進んだ文明のブレーンは実はアトランティス人だったのではないか。シュメール伝説に登場する鱗のついた宇宙服を着たオアンネスとは?それとも地球外生物(ET)との遭遇?それもシリウスからの?もし地球の歴史上のある時点でシリウスとの接触があったのならば、それはアトランティス文明の黎明期であり、シリウス人が宇宙に関するあらゆる知識を授けた相手は、アトランティスの科学者たちだったのではないだろうか。
・3番目の可能性だが、科学的にはこれが最も受け入れやすいかもしれない。「時間を超越した実体」(すなわち宇宙の創造者)が人間の姿をとった時、その一人の遺伝子に突然変異が起こった。その遺伝子は休眠遺伝子(対立遺伝子?)として彼の子供たちに受け継がれた。そして今やこの遺伝子は地球の隅々まで広がっている。この遺伝子こそがやがて来るべき地球の大変動に耐えて生き残れる人とそうでない人を分ける決定的要素なのだ。しかもその大変動の影は既にゆっくりながら地球にしのびよっている。
<監訳者解説――イシスのベールを脱がせるために 荒俣宏>
・たいへんな本を読んでしまった!というのが、解説を仰せつかった者の偽らざる第一声である。マリー・ホープの『シリウス・コネクション』は、それほどにすごい。すごいというよりも、超絶的というべきかもしれない。生半可な常識ではついていけないのだ。
・しかもその結論がすさまじいのだ。そう—―エジプト文明は、シリウスという星に関する科学的知識を具えた渡来人(?)により、突如として開花したものだという。エジプト文明は最初から完璧だった。
・これがホープ女史のテーゼである。しかも、彼女によれば、多々ある地上の古文明は遡れば同一の起源に行き着くという。これを立証するものが、世界各地に発見されるエジプト神やエジプト神話の痕跡なのだ。名づけて「シリウス・コネクション」とは、彼女の発想に潜んだ、まことに宇宙的な展開を象徴して余りある。
・ホーブが次に注目するのは、いったい何時ごろエジプトの超文明が成立したかという点である。これは換言すれば、誰が超文明をエジプト人に教えたか、という設問にもなる。なぜなら、ホルスをはじめエジプト神の多くは「青い目」をもち、「金髪」すら生えているからである。これは褐色の目と黒い髪をもつ土着エジプト人の特色から大きくかけはなれている、とホープ女史は指摘する。ここで手掛かりになるのが、エジプトの神々にまつわる世界的な比較研究なのである。彼女は、まず軽い筆致で、時のトトが「蟹」と深くかかわっている事例を示し、ヘリアカルライジングのとき太陽が「蟹座」にあった時代はいつかを考えていく。すでに書いたが、十二宮は一定の年数ごとに一宮ずつズレていくのだが、さて、「蟹座」の時代を計算すると、なんと伝説のアトランティスが水没した時代との関連が浮上するのだ。
・ここからホープ女史の力業となる。たとえばエジプト神とのかかわりをもつ土地を探るとしよう。このひろがりがどこまで行くかといえば、西は海をわたって南北アメリカ大陸、東はインドから中国に及ぶのだ!エジプトの主神イシスの足跡をもとめて世界中の神話を渉猟したユルジス・バルトルシャイティスによれば、「———さて、この時、驚くべき現象が生じた。遡って過去を探る視野が拡がるにつれ、エジプトがあらゆる所に立ち現れてきたのである。エジプトの神々が方々に姿を見せた。それも、実際にそれらが信仰されていた古代のローマ植民地にかぎらない。探索と発見が進むにつれ、うんと遠い土地、例えばインド、中国、メキシコにまで、エジプトの神々が見つかったのである。ヨーロッパでも、紀元前2千年頃、イシスとオシリスがみずからゲルマニア、イタリア、フランス、イスパニアへやって来たと主張する歴史家が出た。さまざまなイシス・オシリス信仰が中世の末期まで行なわれた。あたかも、数多い方策によってエジプトが蘇り、今は柱廊も墓地も砂に埋もれてその聖典もまだ読み解けぬ古代エジプトの上に重ねられたかの如くであった」
・たとえばイシス女神が中国でみつかったという話にしても、かすかな証拠は残っているのだ。中国にはピラミッドによく似た9層の塔がある。9層の塔はむしろオベリスクに似て尖塔じみているではないか、という人のために書くと、古くはピラミッドも四角錐形でなく尖塔形と考えられ、17世紀までの図ではたしかに塔のように尖っていたのである。
・現在この『シリウス・コネクション』が欧米で多くの読者を獲得している理由のひとつが、この実践提示にある。かつてピラミッドやエジプトの神々の秘密に挑んだ研究家は多く存在した。
・彼女は、セトのような邪悪な神のふるまいを、「場所を間違えたエネルギー」と呼ぶ。このエネルギーの氾濫を回避することこそ、古代の宗教儀式がめざした目的なのだ、と。そこにイシスの女性原理が発動する。またイシスの発する声、光、波動などもそのために利用された道具である。ホープ女史はいう。
「あるエネルギーはある特定の周波帯でしか機能しないという法則を思い出してほしい。もちろんこの前提を変えれば問題は解決する。しかし宇宙の法則と完全に調和を保つイシスにはその法則に背くことは許されない。だから十分な数の地球人が地球というものの本質に目覚め、これまでの自分たちがしてきた破壊的行為に気付くまで、イシスは待たなければならない。この『目覚め』が、今この時代、我々の地球で起こりつつあるのだ」
・もちろん、本書は我々の目覚めを助けてくれる有力な指針だが、ひとつだけ指摘しておかねばならないことがある。それは、ホープ女史が「エジプトにシリウス文明をもたらした者」たちをアトランティス人であると述べている部分である。彼女はときに、それをシリウス人であるかもしれない、と書いている。この部分を字義通りに解釈すれば、あたかもデニケン説のようにシリウス星人が地球に飛来したかのごとく思えるだろう。あるいはまた、チャーチワードのように、水没した古代大陸の遺物を実際に掘り出してみせるかのごとく思われるだろう。
だが、ホープ女史はアトランティス人やシリウス人の意味に関し、それぞれきわめて精密な著作を発表しており、その内容を踏まえた上で発言しているのである。
・ただし、イシスを覆ったベールの奥からは、実体をもったシリウス人たちが、いずれは現れるだろうけれど。いずれにせよ、大変な著作が日本語に移されたことを喜びたい。
『女神イシスの降臨』
古代エジプト神話の謎に迫る
<女神イシスの正体は、琴座、ベガ星出身の神秘の女神であり、古代エジプトの実在の歴史上の初代の王とも呼ばれているホルス王の母でもある>
・また、「オシリスの復活信仰はイエスの復活信仰の原型であり、古代エジプトに流れる、この神秘思想がキリスト教に流れてきた」という考えもありますし、「転生輪廻の思想も、このあたりから始まっていて、それが仏教に入っている可能性もある」という考えもあります。
・ハトホルとこのイシスとを、ほとんど同一視するような見方もあります。
<夫であるオシリスの腹違いの妹だったイシス>
<オシリスとイシスの子ホルスはエジプトの覇権を確立した>
<天照大神(あまてらすおおみかみ)とイシスの深い縁>
・天照大神は日本担当、イシスはエジプト担当として下りた。
・天照大神とイシスは「ベガの女王」。
・ケンタウルス座α星人の中には、映画「猿の惑星」に出てくる、猿が人間になったような外見の者もいる。
『世界文明の「起源は日本」だった』
巨大地上絵でわかった
ついに開いた!世界史のびっくり箱
次々と特定される驚天動地の解き明かし
上森三郎&神部一馬 ヒカルランド 2013/7/12
◎ 3500年前にモーセが日本に来た
◎ 古代日本の基礎を作ったのはモーセだった
◎ その後イザヤが契約の箱を剣山に運んだ
◎ ウガヤ王朝は紀元前660年から始まった
◎ 神武天皇即位の紀元前672年は西暦57年のこと
◎ 物部氏はレビ族の末裔だった
◎ 蘇我馬子の名はキリストの暗示
◎ 本書はイスラエルの失われた10部族の完成版ともなる
幾重もの封印を超えて本物の歴史の目がとうとう開かれる
21世紀の黙示録がここに始まる!
<モーセ以来3500年ぶりにヤハウエから契約を迫られた男
「上森三郎」が明かした驚愕の超真相とは?>
「現代版モーセの物語」がここに始まった!
◎ モーセとイエスは日本で理想の国造りに生涯をかけ、骨を埋めた
◎ 「失われた10部族」は古代日本で国造りをした!
◎ 聖書が明かす「東の海に囲まれた島々」とは日本だった
◎ シュメール文明は日本がルーツだった
◎ エジプトのピラミッド文明も日本が発祥だった
◎ イスラエルの12部族は日本への里帰りだった
◎ 失われた契約の箱と聖杯はそこから出土する
◎ 婀月山が卑弥呼の古墳だった
◎ 空海の「ひな型日本の巨大国仕掛け」がとうとう浮かび上がった
<八幡山ピラミッド>
・空海が作った亀の岩が掘られた巨石をはじめ、入口付近の役行者の安置された巨石、そして中腹の巨大な岩といい、この山は明らかに人工的に作られた山、つまり古代ピラミッドか、または巨大な古墳か、そのどちらかであろう。阿比留草文字や豊国文字などの神代文字といい、全世界から見つかっているペトロフラフといい、酒井が特定した2万年以上前のピラミッドの存在といい、日本の太古には高度な文明が存在していたことがほぼ明らかではないだろうか。
・どうも古代人は、現代人の思考が及びもつかない高度なテクノロジーを備えていたようだ。実は、紀元前3800年頃、歴史上に忽然と登場した古代シュメール人もすでに1日24時間、1時間は60分とする60進法を使い、なんと日食や月食が起こる期日を知っていたというのだ。この古代シュメール人とはいったい、どこから現れ、どこに消えたのか?それを上森は明らかにする。
上森は、このピラミッドが建設されていたという八幡山で卑弥呼が祈っていたとの啓示を受けた。そして、この八幡山ピラミッドを中心に半径10km以内に神社の造りに見られるような神道の原型モデルが再現されているというのだ。
<古代ユダヤと日本は密接に関係していた>
<膨大な私財を有していた渡来人秦氏によって、日本の神社仏閣が創建された>
・「これを解く鍵は西宮市の市章です、なんと意味深なデザインでしょうか。古代ユダヤや大陸から日本に着いた航海航路の邪馬臺国への最終港が西宮であり、最終港は始発港でもあるのです。卑弥呼たちもこの始発港を使い、中国遼寧省の千山をめざし、航海したものと思われます。
この西宮には創建不詳と言われる七福神をお祭りするえびす神社の総本社がありますが、先人たちはこのことを祀ったのでしょう。この神社の拝殿には10支族のヨセフの部族の紋章とされるユニコーン(一角獣)が祀られていることからも古代ユダヤとの関係が裏付けられます。
・ユダヤのダビデの星の中に書かれている文字は西という字ですが、私には弓偏に田と書いて、「西の方角にユダの国がある!」と教えている気がしてなりません。実は私に聞こえてくるメッセージでは、「七福神は日本に福をもたらした人たちですよ」と告げています。
福禄寿と寿老人のお爺さんはモーセで、大黒様はイエス・キリストで………、皆さんユダヤの人たちがこの港から上陸して、宝塚を通って三田、篠山、春日を経由して福知山を通って、粟鹿を通って生野、神河町の聖地である埴岡の栗まで行ったのです……と。
どうしてユダヤの人たちが……と奇妙に思われるかもしれませんが、ユダヤの人たちのルーツがこの神聖なる日本であり、その聖地が、八幡山を中心にして半径10㎞の圏内に鶴や亀や龍などの壮大なスケールの巨大地上絵を作って神様を崇め、なんとユダヤの人たちが神と崇める一対の巨大なメノラー(神の木)も作って祀っていたではありませんか。
・確かに伊勢神宮の灯籠や本殿に刻まれたダビデのマークにしても、西宮市の市章にしてもダビデの星にそっくりだ。日本古来の神社を建築したのは、物部氏や秦氏と言われる。
特に秦氏は八幡宮や稲荷神社、金毘羅神社、日吉神社、白山神社など、全国規模の神社のほとんどを建てたとされる。
聖徳太子のブレインとなった強大な権力を誇った秦河勝は、平安京の造営と遷都にも私財を投入。また、エジプトのクフ王のピラミッドや始皇帝陵よりも広大な世界最大の規模を誇る仁徳天皇陵も秦氏が建設したことが判明している。
・このように膨大な私財を秦氏は有していたわけだ。この秦氏は、中国の秦の始皇帝のブレインとされ「万里の長城」なども建設したようだ。驚くべきことにこの始皇帝をはじめ、秦氏のルーツはイスラエル10支族の末裔との説が有力だ。どうもこの始皇帝の父は、呂不韋(りょふい)という豪商で、ユダヤ人だったようだ。
・始皇帝の命を受けて、不老長寿を探しに「東の蓬莱島」(日本)に来た「徐福」にしても、呂不韋にしてもユダヤ人で秦氏だったというのが真相らしい。
秦氏は、紀元前3世紀あたりから日本列島に住み始め、弥生時代後半から平安時代初頭までには、都市造りや治水、灌漑、土木工事などの技術を持った技術集団数万人が朝鮮半島の百済を経由し、日本に移り住んだことが史実からも明らかとなっているのだ。
前出の『日本とユダヤのハーモニー』の著者・中島によれば、「国立民族学博物館によれば、縄文晩期の人口は7万6000人前後と推定されるので、こうした秦氏などの渡来人は100万人から150万人が移住したと考えられます」というのだ。
この渡来人が帰化し、先住民と混血しながら、同化し、奈良、平安の文化を生んでいったと考えられる。となれば、彼らのルーツであるユダヤの神秘思想カバラを使い、国造りを行い、日本全国に神社を配置したことは納得がゆくのだ。
<古代ユダヤは日本がルーツだった/神武天皇=イエス・キリストの衝撃!>
<モーセとキリストは日本で死んだ!?>
<イエス一行は理想の国家を創るために、日本の出雲へ戻ってきた>
・2011年の春、上森は、なんとあのモーセの神霊と称す存在から驚嘆するメッセージを授かっていた。これまで全世界中の人間が学んだ歴史とは、まったく異なる歴史があることを告げられた。上森にアドバイス、メッセージを伝える人々の協力があって、このドキュメントの謎が解けてきたことは度々述べた。
・この仙人が果たして何者かはわからない。しかし、上森に以下のことを告げてきたのだ。
キリストはイスラエルのガリラヤで生まれ、御霊の故郷である日本のスメラミコトに会うために日本に帰り、そしてスメラミコトの命を受けてインドを経由してイスラエルへ向かった。
伝道しながら、故郷に戻ったのだが、迫害にあってしまった。ここで弟イスキリが兄キリストの身代わりになった。イエスとその弟子たちは、シルクロードを通って朝鮮半島の手前まで帰ってきた。彼らが一時を過ごした場所が蓬莱仙境で、仙人に教えを請うたところが千山だった。
イエス一行はモーセを信仰する人たちの協力のもと、理想の国家を創るために日本へ戻ってきた。そしてその地こそが出雲の国だったというのだ。
なんと上森が啓示を受けたイエスの生涯と、前出の竹内文書に記載されるイエスの生涯がかなり酷似するのだ。
<青森・戸来村にはキリストの墓があり、東北の一戸、二戸から十戸までの地名は、イスラエルの失われた10支族を指している>
・ところが、青森の旧・三戸郡戸来村にはこの歴史を裏付ける遺跡がある。
この現在の新郷村では、公式に「十来塚がキリストの墓である」と公表しているのだ。なんと、弟イスキリの墓もあるという。実際、戸来という地名はヘブライを指し、東北にある一戸、二戸、三戸から十戸までの地名は、イスラエルの失われた10支族を指しているという説もある。
また、地元で行われる「ナニャドヤラー ナニャドナサレノ」という意味不明のお祭りは、ヘブライ語で解読できるというのだ。
この掛け声は、こうだ。
ナニャド ナサレテ ナニャドヤラ
ナニャドレヤ ナサレデ ノーオ ナニャドヤレ
ヘブライ語翻訳家の青木遺作氏の解析によれば、ナギャド(王子)、ヤ(神)、ラ(見る・啓示を受ける)、ラヨー(神)、ナサレ(ナザレのイエス・キリスト)の意ではないか。つまり、「神の子、その神を見よ、ナザレの王子、身代わりになった神の子、神を見よ」と解読できるというのだ。
実際、毎年、この地では村ぐるみで「キリスト祭」が行われ、イスラエル大使館関係者も集まり、盛大に行われているというのだ。
さらに前出の謎の文献、『竹内文書』には、まさに「キリストは118歳まで八戸太郎天空坊、戸来天空坊として名乗ることもあり、長生きし、3人の娘をもうけた」ことが記載されているという。
・竹内文書とは、今日の歴史学のアカデミズムから信憑性を否定された文献だ。
実は、このイエスが青森で没したという説は、竹内文書を世に公表した竹内巨麿が昭和10年、現地を訪れ、イエスの墓であることを明らかにしたものだった。
しかし、超古代史研究家の間では、キリストの墓が日本に存在することや、日本に古来、スメラミコトが存在し、天照大神以前の神々の膨大な系図があることなど、すでに周知の事実だ。
また、1万年続いたという縄文時代、またはそれ以前に、アヒル文字やカタカムナ文字などの神代文字が複数見つかっており、日本に高度文明があったことがほぼ確実なのだ。世界中から人が集まる熊本の幣立神宮は、創立は1万年以上前に遡るという説もある。
・琉球大学の地質学の権威・木村政昭教授は、台湾沖から与那国島あたりにかけ、1万3000年前に水没したとされるムー文明時代の古代の城壁や回廊などを発見、これを公表した。
前出の酒井は、広島の葦嶽山のピラミッドは2万3000年前に作られたと主張したことは前述した。
残念ながら、日本のアカデミズムの古代史の概ねの研究家が、「縄文時代は狩りが中心で、木の実を食す縄文人が1万人くらい日本に住んでいたらしい」程度の認識しか持っていないのは嘆かわしい。
<秦氏はキリスト神社として和歌山に糸賀稲荷神社を建てた>
・そこで、パソコンを開くと、稲荷神社の成り立ちについての情報が飛び込んできた。これは、『日本の中のユダヤ文化』(学研)を著した前出の聖書研究家、久保有政のページだった。
日本の国造りをしたキリストを祀った日本で初めての神社は、稲荷神社であるというのだ。久保によれば、景教(ネストリウス派・東方キリスト教)では、キリストのことを、しばしば「JNRI」、あるいは「INRI」と表現するという。これを読むと「インリ」、すなわち「イナリ」となる。“稲荷”は当て字というのだ。
安閑天皇の時代に、秦氏はキリスト神社として稲荷神社を建てた。最初に建てられた稲荷神社は和歌山県有田市の糸賀稲荷で、この地方は現在も“王子信仰”が盛んな地だという。建立時の稲荷神社は霊験あらたかで、瞬く間に日本全国へ広がったというのだ(狐が祀られるようになったのは、後の8世紀になってからで空海によるという)。