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AIによる収入はBI(最低限所得補償制度)として考えられるものです。生活費のための労働から、AIが解放してくれる未来は目前に迫っています。(1)

 

『21.5世紀 僕たちはどう生きるか?』

アニメのSF考証家が描く未来のカタチ

高島雄哉     KODANSHA      2019/10/10

 

 

 

きみは生き延びることができるか

SF的想像力で未来を楽しもう

・AI(人工知能)の発達に伴ってクルマの自動運転はいよいよ実現し、ドローンによる空中宅配が世界中に始まろうとしています。

 今や世界があたかもSFのように激変していることは、SF考証の仕事をしている僕が言うまでもありません。SFは遠い未来の物語ではなく、すでに現実世界のSF化が始まっているのです!

 AIやロボットは医療分野などで人間を超えるほどの複雑な仕事ができるようになってきています。一方では人間を取りまく社会制度も激変しており、終身雇用制度の崩壊は、いよいよ現実のものとなります。

 とはいえ、これらの変化は必ずしも社会の悪化を意味しません。

 

みんながSF考証をする時代へ

・そしてこのSF考証の仕事――最先端の科学を調査して、新しいアイデアを考案すること――は、変化し続けるこの世界で生きていく以上、多かれ少なかれ、誰もがしていかなければならないのだと思います。

 

人類史上、最後にして最大の変化

これからの数十年で起きる凄まじい変化を一言でまとめれば、<生存領域の圧倒的な拡張>です。 時間的にも、空間的にも、僕たちは今よりもずっと長い時間を生きることになりますし、様々な意味で広い空間で生きることになります。それは人類史上、最後にして最大の変化になります。

 

・これから数十年を経て、人は不老不死になり、宇宙で生活できるようになります。そして労働から解放され、何をするべきかまでも、すべてAIが考えてくれるようになります。

 近い将来には誰でも宇宙に行けるようになり、いよいよ充実していくVR(仮想現実)やAR(拡張現実)では自由に世界を作ることさえできるのです。

 無限の時間、無限の空間、無限の自由。

 

そして、これからの30年は、人類最後にして最大の激動の時代になります。これまでのすべての社会制度が完全に切り替わるのですから。

 

不老不死となって宇宙へ

・AIにせよ、ロボットにせよ、iPS細胞にせよ、いま世界で最も盛んに研究されている分野はどれも、<不老不死>という究極の目標に向かって一直線に進んでいます。

 ここにもう一つ、宇宙開発を入れると不可解でしょうか。

 実は宇宙開発と不老不死は、不可分な人類の一大変化なのです。なぜなら不老不死によって際限なく人口が増え続ける人間は、地球だけでなく宇宙開発によって火星や宇宙ステーションなどに活動領域を広げていかざるを得ません。

 

AIとBI(ベーシック・インカム)による21.5世紀の維新

・僕たちの寿命はこれからますます伸び続けます。しかも飛躍的に。

 今行われている定年や年金受給の年齢の延長は、人類が不老不死の社会を迎えるための準備と言ってもいいでしょう。

 

・21.5世紀の大変革を支えるのはAIです。

 AIが人間から労働を奪うなどと言われることもありますが、現実的には現代の日本は人手不足になっています。2030年にはIT技術者が79万人不足するという予測もあります。この不足を埋めてくれる可能性があるのはAI以外にはありえません。AIによるプログラミングはもちろん、クルマやドローンカーの自動運転など、AIはこれからの僕たちの生活にとって必要不可欠になります。

 つまり、AIは人間の仮想敵でもなんでもなく、むしろ重要なパートナーとして期待されているのです。

 

・AIたちは僕たちの代わりに労働して賃金を得て、家事労働の多くもしてくれます。僕たちはAIたちをカスタマイズして、より効率的に、僕たちの意図を汲み取ってくれるように調整していくことが大切な「仕事」になるでしょう。AIによる収入はBI(最低限所得補償制度)として考えられるものです。生活費のための労働から、AIが解放してくれる未来は目前に迫っています。

 

あと30年、生き延びよう

・とはいえ今日や明日いきなり、僕たちは不老不死になれるわけではありませんし、AIが稼いでくれるまでは、あと少し時間がかかります。

 これからの数十年のあいだに、平均寿命は100歳、200歳、そしていずれは1000歳と、加速度的に延びていって、その先に不老不死が待っています。同時にAIの機能も加速度的に増え、人間の知能を大きく超えていくでしょう。

 その<不老不死社会><労働のAI化>が本格的に実現するのが2050年ごろと考えられます。つまり、あと30年生き延びれば不老不死に繋がる<寿命拡張>の流れに乗れるのです

 

・同様に、次のAIの大きな進化は今から15年ほどの後、2030年代に来ると予想されていますが、そこでの成果が他の分野に波及するまでにもう15年かかるとして、合計30年後には世界は大きく変わっています。

 僕たちはそれまで生き延びなければなりません。いま2019年ですから、2049年。つまりそれが21.5世紀の世界です。それ以降はAIとBIに支えられた、労働から解放された万人不老不死社会が僕たちを待っています。さあ、これからSF考証家である僕がそんな世界にみなさんをお連れします!

 

いよいよ不老不死が実現する

・不老不死とは文字通り、老いることもなく死ぬこともないこと。すなわち永遠に年をとらずに生きることです。

 それを可能にするのは、まずは<遺伝子編集技術>です。

 2012年にフランスとアメリカの研究者が開発したCRISPR-Cas(通称クリスパー)という遺伝子編集技術は、受精卵などだけでなく、すでに成長した細胞の遺伝子の書き換えも可能にするものとして、大きな話題となりました。それによってこれまでとは比較にならない、自由で正確な遺伝子の書き換えが可能になり、遺伝子病の治療はもちろん、遺伝子組み換え作物の開発も飛躍的に早くなっています。そして今ではさらに新しい技術が次々と開発されています。

 遺伝子はいわば生物の設計図ですから、これを自由に書き換えられるようになれば、今までの遺伝子組み換えとはまるで次元の違う、まったく自由な生体デザインが実現するというわけです。不老不死を超えた、<若返り>も<身体改変>も可能になります。

 

身体の多様化――美容整形とサイボーグ

・遺伝子編集によって<若返り>も<身体改変>も可能になると書きました。

 遺伝子を書き換えるということは身体のすべてを調整できるということですから、脚の長さでも指の太さでも自由に変えられるのです。むろん顔も、現在の美容整形とは比べものにならないほどの自由度で、望むままにデザインできます。

 

・加えて、機械と生身の体との融合も可能になり、たまにはサイボーグになってみるか、ということもできるようになるのです。

 

・これから10年で飛躍的に浸透するのは<医療用ナノマシンの体内常駐>でしょう。

 それによって人類はほとんどの病気から解放されることになります。風邪もガンも予防できるようになって、そもそも病気になることもなくなります。

 ナノマシンとは、1ミリの100万分の1ほどの極めて小さい機械のこと。赤血球の1000分の1の大きさのものです。

 

平均寿命の変化をSF考証する

SF考証で最も難しい仕事のひとつが、未来についての数字を出すことですが、ここで将来の人間の寿命を考えてみましょう。日本人の過去の平均寿命のデータは次の通りです。

1949年の平均寿命は男性56.20年、女性59.80年。

1969年の平均寿命は男性69.18年、女性74.67年。

1989年の平均寿命は男性75.91年、女性81.77年。

2009年の平均寿命は男性79.59年、女性86.44年。

 

 短期的に見れば、平均寿命の延びは鈍化していると言わざるをえません。

 2029年の平均寿命は2009年のプラス3年、2049年には2029年のプラス1年でしょうか。平均寿命が100歳に到達するのは22世紀と考えるのが妥当かもしれません。

 しかしそれはあまりにも短期的、あるいはシンプルすぎる予想でしょう。SF考証としても、もう少し工夫がほしいところです。

 別の数字の見方もあります。

 

 1万年前、縄文時代の平均寿命はおよそ15年。

 1000年前、平安時代の平均寿命はおよそ30年。

 100年前、大正時代の平均寿命はおよそ45年。

 10年前、2009年の平均寿命は男女83年。

 

そして、2019年の平均寿命は男女84年以上になるでしょう。

 人類<日本人>は1万年かけて寿命を70年延ばした後に、最近10年で1年以上も延ばしたのです。寿命の延びの速度は、長期的に見れば、圧倒的な勢いで加速しています。

 

しかし今度の、不老不死技術に繋がる<革命的な科学技術>は、実は明らかなのです。それはAIです。今はディープラーニングと呼ばれる新しい機械学習の手法の開発をきっかけとした第3次AIブーム中ですが、第4次AIブームは2030年代に起きると予想されています。

 

不老不死が人類に与えるインパク

・死なないし老いないので、何歳までには〇〇するといった<年齢相応>的な発想は、ほぼすべて意味がなくなります。またAIがあなたの代わりに稼ぎ、BIとして配分されますので、収入は必要なくなります。なので、たとえば、200歳までは小説を読み続けて、1500歳までは数学研究、8万歳からは宇宙探検といった人生プランが可能になるのです。

 

不老不死によって消える業界と変わる業界

・個々人の生き方に与えるインパクトに比べると、不老不死が社会に与えるインパクトは少ないと言えるでしょう。

 もちろん不老不死によって社会全体の人口は急増しますが、AIが管理する人口10億人超えの都市<10億都市(ギガロポリス)>が生まれますし、宇宙開発を加速させるので、大きな問題にはならないでしょう。

 

あと30年生き延びるために――スマートウォッチのすすめ

・あと15年で<人類総サイボーグ社会>が到来し、さらに次の15年で<人類総不老不死社会>になっていきます。この間、自死や事故死、あるいはテロや戦争に巻き込まれての死はどうしても避けられませんが、基本的に世界人口は増え続けます。

 不老不死を手に入れられるか否かは、この15年、30年が勝負です

 

・ここで今すぐできることがあります。それはスマートウォッチです。数千円のもので十分です。

 スマートウォッチとは、センサーで心拍数などを測定し、最適な運動量を提案してくれるものです。かつては電話番号などを記録できるものでしたが、今では健康管理がその目玉的な機能となっています。身体からデータを取って、それをコンピュータで計算して、生活を変えていく――これこそが21.5世紀の<身体拡張>の始まりなのです。スマートウォッチを手に入れ、サイボーグ化への第一歩を踏み出して、不老不死を目指していきましょう。

 

22世紀の「医学業界」は?

街なかのクリニックで気軽に体のメンテナンスを

・サイボーグ化が進む、未来の僕たちの体。たとえばケータイショップに立ち寄るような感覚で、街なかのクリニックに立ち寄り、短時間で気軽にメンテナンスを………という未来はすぐそこ!そしてその先に「セルフメンテ」の未来も?そのために、自分の体を知っておくことは必須になるかも⁉

 

21.5世紀の旅行業界

宇宙時代はもう始まっている

・ビジネス用語でいう、究極の<ブルーオーシャン(競合相手がおらず競争のない市場=青い海>>が宇宙なのです。それゆえ野心溢れる投資家たちは皆、宇宙を目指すのです。

 

<宇宙航空機>と<宇宙エレベーター

・まず実現するのは、空港から乗れる<宇宙航空機(スペースプレーン)>での、短期間の無重力体験でしょう。

 あわせて<宇宙エレベーター>も開発されています。高度およそ3万6000キロメートルの静止衛星から地球表面にケーブルを延ばして、エレベーター化するという、壮大な規模のSF的建築物です。

 

月旅行のパック旅行化とその楽しみ方

・いったん実行されれば、月の施設も住む人も、あっという間に増えていくでしょう。学術的にも地政学的にも、月は非常に重要な存在です。水やレアメタルの存在はほぼ確実視されています。そのため欧米や日本そして中国などの世界各国が、月や宇宙への進出を狙っているのです。

 

月での食事、そして月面ベイビーの誕生へ

・宇宙空間で生きていくことを選んだ人々の出会いは、AI管理による<SNS>や<マッチングアプリ>によって促進されることになるでしょう。なんといっても宇宙は広いですし、地球中から圧倒的多数の人間が押し寄せるからです。

 マッチングしても会うまでは移動時間もかかります。いくら不老不死といっても、可能性の低い出会いに何度も出かけるのは時間のムダというもの。自分の代わりとなる<AI執事>が、相手のAI執事とどれだけ仲良くなれるかが勝負となるでしょう。宇宙時代の出会いにおいてもAIは必須。AIについては今からきちんとフォローしておくことが重要です。

 そして何よりも重要なことは、宇宙で何をするか、ということです。

 

22世紀の「旅行業界」は?

月面旅行はもはやスタンダード  自分なりの行き先を見つけよう

・旅行ブームはますます加速する一方、不老不死になって地球上を巡り、月やその先の宇宙に飛び出していく未来の僕たち、広大なフロンティアを前にして、僕たちが行き先を選択する基準をどう見つける?そんな時には、過去の旅行記などが役に立つことでしょう。

 

21.5世紀の流通業界

宅配ドローンが飛び交う未来の空

・通販の本質は、欲しいものを手元まで届けてくれることです。しかも、できるだけ早く。そのために<ドローン宅配>は欠かせません。amazon

楽天も、宅配用の小型無人ドローンの研究開発を続けています。

 日本では多くの住居にベランダがありますから、そこに直送できるようになれば、盗難の危険性も低く、実現はそれほど遠くないと思われます。

 

進化するネットショッピングの未来

・20世紀後半からのネット通販の充実に加えて、ウーバーイーツなどの料理デリバリーサービスの躍進によって、できたての食事が玄関まで届けられる時代になりました。もはや生活面で、ネットショッピングで扱われていないものはないでしょう。生命保険も最新ゲームもネットで完結する時代です。しかしまだまだ発展の余地はあります。

 キーワードは<カスタマイズ>です。カスタマイズとは「注文通りに作ること」。

 

3Dプリンターが流通を変える

・現代において3Dプリンターほど可能性が活かされていないものはありません。ネットショッピングが――倉庫から選ぶのではなく――工場で作ることに変わっていくなかで、3Dプリンターは大活躍することになります。

 

未来のショッピングをより楽しむために

・AIが人間の欲望を先読みして、さらに欲望をマイニング(採掘)するようになる未来は必ず来ます。「AIは人間の鏡である」と主張するAI研究者もいます。AIのおかげで僕たちの本当の欲望が見えてくるという面もあるでしょう。

 しかしこの未来の先に、ふと僕たちは、この欲望が本当に自分のものだったのかと疑問に思うときが来るかもしれません。届いたばかりの服や食べ物は、本当に僕たちが好きなものなのでしょうか。僕たちは「自分たちの欲望」を流通させていたはずなのに、いつの間にか、「AIたちの欲望」が流通している――僕たちは流されてしまっているという未来もありうるのです。

 

21.5世紀の住宅産業

未来都市――<コンパクトシティ>と<スマートシティ>

・いま世界中で都市人口が増え続けています。同時に都市に住む人の割合も増えていますから、それはつまり、都市に人が集まっているということです。それも非常に急速に。

 

・これからの10年、20年で、東京の都市としての面積はコンパクトになります。<コンパクトシティ>あるいは<スマートシティ>と呼ばれる都市構造で、地方都市でも進んでいます。東京でも電気・ガス・水道のライフラインはよりコンパクトに整理されるようになり、住宅機能については山手線内に集約されていくでしょう。

 

集住と<ギガロポリス(10億都市)>

メガロポリスとは巨大都市群のことですが、これからは世界中で都市の集約が起き、10前後の<ギガロポリス(10億都市)>が形成されていきます。南北アメリカに1つずつ、中国に2つ、インドにも2つ、ヨーロッパに1つ、中東に1つ、アフリカには2つできるでしょう。合せて10都市で100億人です。

 もちろんそこに住まない人口も何億人かはいるのでしょう。

 日本には10前後の<スマートシティ>ができるはずです。札幌・仙台・東京・名古屋。大阪・広島・福岡あたりがスマートシティとして存続していくことでしょう。こちらは10億とはいきませんが、しかし人口の集約と海外からの移住によって、日本の総人口も増えていく可能性は大いにあります。

 

無人化と自然化と<世界最適化>

・都市と都市のあいだは――わずかな幹線道路が残される以外は――豊かな自然が広がっていきます。道路や自然の管理には各種ロボットやドローンが活躍することになります。

 また温泉地や避暑地といった観光地も、機械化が進んでいきます。ホテルや旅館、ショッピングモ-ルやアミューズメントパークを運営管理するのは人型ロボットたちです。今でも温泉街は人手不足ですので、この流れは必然と言えるでしょう。

 無人化と自然化によって、世界全体でのエネルギー消費効率が飛躍的に上がることになります。環境破壊とは人間活動によって生じるものですから、人間の活動がスマート化すれば、自ずと環境破壊も消えていきます。都市のみならず、世界全体がスマート化して、<世界最適化>が進んでいくでしょう。

 

<食料生産ビル群>が林立する郊外の風景

・それでは都市部に近い、郊外の風景はどうなるのでしょうか。

 郊外の風景でもっとも目立つものは、<食料生産ビル群>になるでしょう。都市部の食料のほとんどは、そのビルで生産されることになります。人間用の肉も野菜も、サイボーグ用の栄養剤もです。

 これらのビルの管理は、当然のようにロボットとドローンが行うことになります。野菜はビルのなかで水耕栽培とLEDの光で育てます。ベルトコンベア式の種まきから無人機による出荷まで、完全無人自動化されたビルというわけです。肉は遺伝子編集技術によってゼロから作られた<培養肉>が大量生産されることになります。

 

・これまでは郊外のバイバス沿いに点在したショッピングモールが、郊外の住民の様々な欲望を満足させていました。これからは食料生産ビル群が、ギガロポリスに集まった住民の食欲を満たしていくことになるのです。

 

未来の日本の人口分布

・日本はこれからの10年間、未曽有の人手不足に陥りますから――ロボットによる無人化も進められていますが――海外からの労働者受け入れ拡大は既定路線です。すでに日本中で外国人労働者が就労しています。

 これから日本の郊外に建てられていく<食料生産ビル>は基本的にロボットで運営されますが、少数の管理人は配属されるでしょう。そのとき、その郊外に日本人はいるのでしょうか。

 

・今や地方の観光地では多くの外国人が働いています。とはいえこれは過度的なもので、最終的には無人化に行き着きます。10年後、20年後には、世界中でBIが浸透しますから、わざわざ日本まで来て働こうという人はいなくなるからです。

 10年後、日本の郊外には、外国人も日本人もいない、ロボットだけの風景が広がっている可能性が高いでしょう。それを受け入れるのか、それとも別の風景に描き換えるのかは、僕たちのこれからの選択にかかっています。

 

未来の日本の観光地

・一方で、旅行客は急増していきます。特にこれまで観光地として整備されてきた地域には、当然多くの観光客が押し寄せます。そういったところには無人の――ロボット運営の――<無人旅館>や<無人ホテル>がこれから建設されていきます。

 

VRのなかに生み出される風景

・現実世界の風景が変わっていくのと並行して、VRのなかの風景はどんどん充実していきます。いずれ僕たちが主として暮らす風景は、VRのなかに広がっていくことになるのです。

 VRの外の風景を考えると、僕たちは専用のカプセルのなかで不老不死になり永遠に生きていきますから、まさに<食料生産ビル>のように、完全にロボットに管理されたビルのなか、24時間監視態勢のVRカプセルが僕たちの終の棲家ということになります。

 

自分の風景を作っていくために

・生きていくかぎり、僕たちは自分の望む住環境――<風景>を考えていく必要があります。VR内風景は、AIが作ってくれるものもありますが、その際に参考にされるのは、かつて地球にあった風景です。

 現在の僕たちがしておくべきことは、建築や風景について学ぶことでしょう。学問としての建築学や風景学は長い歴史があり、コンテンツとしても非常に面白いのでオススメです。

 

・VR内で僕たちが作る家も、そしてVR内の世界全体も、自由に交換できますから、僕たちこれまでにない、圧倒的に多様な住環境を自由に選ぶことができるようになります。

 

22世紀の「住宅業界」は?

人口は都市に集中し郊外には食料生産ビルが。一方、VR内の環境は自分自身の思い通りに

・効率化を極限まで進めた未来の風景とは対照的に、人々が生きるVR内においては、個人の自由な発想で風景が作られていくことになります。そんな時代のキーワードは「ランドスケープ風景という意味の英単語、または無数の宇宙の総体を指す物理学用語)」。これは、僕たちの未来そのものなのです!

 

21.5世紀の小売り業界

無人店舗の将来

これからの小売業界のキーワードの1つは、間違いなく<無人化>です。BIが導入されれば――あらゆる業種でも同様ですが――深刻な人手不足となります。ロボットやドローンを使うことはもちろん、小売りというシステム全体を大きく変えていく必要があるでしょう。

 

・商品の陳列にもロボットが導入されて、いずれ<客しかいないスーパーマーケット>が実現するでしょう。陳列のみならず清掃も監視もAIがしますから、建物内にも管理会社にも人間のスタッフはいないのです。

 

コンビニエンスストアの未来

・現時点でセルフレジを超えているシステムといえば、amazon goです。

 

・このシステムの根幹技術はすべて完成しています。あとは予算がハードルになりますが、日本のコンビニ各社もこれから順次<自動入退出コンビニ>に切り替えていくことでしょう。

 

キャッシュレス化の未来について

・銀行口座やクレジットカード、あるいはスマホについては、BIと同様、生活必需品の一部として、地域住民と自治体から配布するということも考えられるでしょう。

 

ブロックチェーンとキャッシュレスの完成形

・ここで活躍する技術が、<ブロックチェーン>です。ブロックチェーンは、データのブロックが鎖状に連なったもので、生成されてからの全履歴データが「台帳」のように記録されています。

 そのため、改竄するためには膨大な計算が必要で、事実上不可能とされていて、仮想通貨にも利用されています

 このブロックチェーンは、ただ現金の代わりになるというだけではなく、小売全体を大きく変えるものなのです。

 

ショッピング・テーマパークの誕生

・ショッピング・テーマパークでは、まずは様々な時代の様々な土地でのショッピングが体験できます。

 

これからの僕たちにできること――You Tuber のススメ

・VR商取引は、面白いかどうかで決まります。

 もちろん面白さには無限の種類がありますから、どんな人にもチャンスはあります。こうした世界を迎えるにあたって、今のうちにできることはなんでしょうか。簡単です。今すぐYou Tuberになればいいのです。

 

・とはいえ動画を撮るのはいささかハードルが高いかもしれません。オススメはラジオ配信です。スマホで音声を録って、それに適当な静止画像を合わせて、映像として流せばいいのです。やり方をまとめたサイトは無数にあります。

 

21.5世紀の性産業業界

性の未来はこうなる

・サイボーグ化に体内ナノマシン、そして不老不死。僕たちの体が激変する以上、性についてのあらゆることも変わっていきます。いえ、それ以前に、僕たちの性そのものが変わっていくのです。

 昨今、性の多様性の議論が進んでいます。これからはより自由に、自らの性を多様な性のなかから選び取れる時代がやってきます。また、サイボーグ化の種類によっては性的なものをまったく持たない体というものもありえます。

 

生殖行為と少子化の未来

・たとえば最も長期である妊娠期においても<人工子宮>の研究が盛んに行われています。一義的には超早産児、超未熟児のためのものです。現状は羊での検証段階ですが、いずれ数年のうちには人間用の人工子宮も開発されるでしょう。その先には、受精卵から育てることのできる<完全人工子宮>も見えています。

 しかしこれから不老不死にもなろうかというのに、子孫を増やしても大丈夫なのでしょうか。人口が一方的に増え続ければ、たちまち地球だけでは支えきれなくなってしまいます。それゆえSFでは、たびたび妊娠や出産が管理されている社会が描かれてきました。

 結論から述べると、まったく問題ありません。それどころか10人、20人と子供がいる家庭がこれから増えていくかもしれません。

 ひとたび宇宙開発が始まれば、土地もエネルギーも膨大にありますから、人がどんなに多くても問題ありません。さらには最近の農学の発展によって、農作物の効率的な育成が可能になり、地球で支えられる人口はまだまだ余裕があるのです。

 

VRとAIが変える性産業

・性産業は昨今のデジタルメディアを牽引してきた産業です。特にVRと、それからAIは性産業にぴったりの技術です。

 

これからの僕たちのできる性への向き合い方

・AIによる性欲マイニングが始まる前の僕たちにできることと言えば、自分と他者の性について思考することです。

 性的多様性を表す<LGBT>は様々な分野でキーワードになっています。アカデミックなところでは、様々な研究書や入門書が出ていますし、専門的な論文はネットで無料公開されているものも多くあります。最近は研究成果を社会に還元するアウトリーチ>を進めるべきだという観点から――これはLGBTだけでなく色々な分野で重視されていることですが――大学でのシンポジウムも盛んです。ぜひ色々と学んでいきましょう。

 エンタメについて考えれば、SFはこれまでも多様な性を描いてきましたし、登場人物たちはAIやロボットと深い関係性を作り上げています。こうした小説や映画、漫画やアニメーション作品は、現状でも大いに参考になるでしょう。

 

21.5世紀僕たちはどう生きるのか?

拡張化する僕たち

・この本は、次の3つのキーワードに関心のある人のために書いています。この3つは、これからの僕たちを世界を、そして僕たち自身も大きく拡張していく技術です。

AI(人工知能

BI(ベーシックインカム

VR(仮想現実)

 

迫り来る21.5世紀、そして22世紀の僕たちは、この3つの技術と共に、未来を切り拓いていくのです。

AIは――僕たちをマイニングして――僕たちの知性を。

BIは――労働からの解放によって――僕たちの時間を。

VRは――現実感を作り出すことで――僕たちの空間を。

 それによって僕たちは史上最大に拡張された自由を手にすることになります。

 もはや生活のために仕事をする必要はありません。「やるべきこと」なんて過去の遺物となります。

 VRがあり、AIのサポートもありますから、「やりたいこと」は何でもできるようになるのです。しかし――僕たちは何をするのでしょうか。

 

夢見る権利――自分が自分であるために

・僕はSF考証家と同時にSF作家でもありますが、SF作家の大先輩、小松左京さんは1968年に発表した「仏教と未来社会」で僕たちの未来を次のように予言しています。

――大多数の人が、物質生活の向上をめざす、「生活の闘い」から解放されてしまい、巨大な「余暇」の中にほうり出されるのです。この時、人類の精神は、数千年にわたって、人間の「生きる意欲」をささえてきた「生の目標」を失って、途方にくれるでしょう。

 

・しかも、これはそれほど遠い未来の話ではなく、数年以内に僕たちのスマホやウエラブル端末には<AI執事>が常駐して、迷惑メールの処理から飲み会の調整までやってくれるようになります。同時に、毎日色々なVRエンタメをリコメンドしてくれるでしょう。

 しかし、AIにわざわざ掘り起こしてもらった欲望は、本当に僕たちのものなのでしょうか。

 小松さんは同じ文章のなかで「人間がうみ出してきた『精神的遺産』の一切を、もう一度根底から全面的に検討しなおす」ことを提唱しています。

 僕たちに残された最後の仕事、それは自分で自分のしたいことを欲すること――夢見ることです。

 

21.5世紀の僕たちはどう生きるか

・しかし夢見る権利を行使するのはもう少しだけ先のこと。今の僕たちは巨大な自由を手にする直前期にいます。

 労働と死から解放されるというのは、人類史上かなりの衝撃になるのは間違いありません。これからしばらく、世界は激変期に入ります。

 

・これまでは比較的限定された<戦場>が決まっていて、そこで生き延びることが求められてきました。そのための<スキル>は、<戦場>ごとにほとんど必然的に決まっていました。

 しかしこれからの激変期においては、もはやわかりやすい<戦場>はありません。そもそも、もう闘う必要もないのです。<スキル>も、すでにあるものを習得するというよりは、自分でゼロから開発することになります。

 そして再び――きみは生き延びることができるか、と問われることになるのです。

 

SF考証とは

SF考証は、アニメーションやゲームにおいて、その作品のSFらしさを監修する仕事です

 科学的に厳密にしたい作品をあれば、どんどん新しいアイデアを盛り込みたいという作品もあります。前者が狭い意味での<考証>、後者は<設定>とも呼ばれます。

 僕たちは僕たちの未来がどうなるのかを考証しながら、僕たちの未来を設定し、作っていかなければなりません。ありったけの<想像力>で、まだ誰も考えたこともないアイデアを実現していくのです。