日本は津波による大きな被害をうけるだろう UFOアガルタのシャンバラ 

コンタクティやチャネラーの情報を集めています。森羅万象も!UFOは、人類の歴史が始まって以来、最も重要な現象といわれます。

それから数年後、王仁三郎はこの神を審神者し、この神こそ国祖「国常立尊(くにのとこたちのみこと)」であると喝破した。

 

 

 

(2022/9/21)

 

 

『月刊ムー書評大全』

星野太朗   青土社   2022/6/14

 

 

 

2017年

 

出口王仁三郎言霊大祓祝詞CDブック 出口王仁三郎が遺した21世紀日本への贈り物 』 出口王仁三郎(著) 八幡書店

・この出口なおは56歳の時、突如として神懸かりの状態となった。彼女の腹の中に入った神は、自ら「艮(うしとら)の金神」を名乗り、次のように宣言した。「我は狐や狸ではござらぬぞ。この神は三千世界を立ち直す神じゃぞ。三千世界一度に開く梅の花艮の金神の世になったぞよ」。

 それから数年後、王仁三郎はこの神を審神者し、この神こそ国祖「国常立尊(くにのとこたちのみこと)」であると喝破した

 この神は元来、日本の根源神であり、地の霊界の主宰神だったが、あまりにも苛烈な神政ゆえに他の神々に忌避され、東北へ追いやられることとなった

 だがそのお陰で、地上界には邪神が跋扈し、世界は今や滅亡の危機にある。そこで世を救うため、今また国祖が復帰したというのである。

 その国常立尊、日本書記において「最初に現れた神」とされるその神自身が、王仁三郎を評してこう言った、「三千世界の大化け物」と。如何に彼が並外れた霊能者であるかが解ろうというものだ。

 

『みんなの幽体離脱』 松村潔(編著) アールズ出版

・タイトルには『幽体離脱』とあるが、本書の内容はそれのみに留まらない。何しろシンクロニシティからサイキック、宇宙人、過去世、幻視、リモートビューイング、神秘的な夢から恒星探索(!)まで、「変性意識」と呼ばれる状態で起るさまざまな神秘体験がこれでもかと詰め込まれた本なのだ。

 

・本書はフェイスブック内の「変性意識編成会」というコミュニティ参加者の体験談を集めたもので、登場するのはいずれも特に厳しい修行を積んだとか、特に強力な霊能者の家系に生まれたとかいうわけでもなさそうな、ごく普通の人々である。

 

『コックリさんの父 中岡俊哉のオカルト人生 』 尾赤元和明、辻堂真理 新潮社

昭和の時代、中岡俊哉と言えばオカルト界の第1人者だった。そして当時のオカルト界は、現在よりも遥かに広く深く、一般人の世界に浸透していたのである。全盛期には「カラスの啼かない日はあっても中岡の顔をテレビで見ない日はなかった」とまで言われた中岡が生涯に関わったテレビ番組は3000以上、上梓した著作は200冊と言うから、そのヴァイタリティはまさに度外れている。

 

中岡が本物と認めた数少ない能力者の中で、とりわけ異彩を放っていたのがオランダの透視能力者ジェラルド・クロワゼットである。初対面でその強大な能力に圧倒された中岡は、彼を日本に招聘してテレビの生中継で透視を実演させるという無謀な計画を立てる。そこで失踪中の少女の捜索を依頼されたクロワゼットは、彼女が既に死亡していると透視し、遺体の場所を精確に特定した。現場に駆けつけた番組スタッフが警察よりも先に遺体を発見するくだりは、読者も戦慄を覚えざるを得ないだろう。

 

『UFO事件クロニクル』 ASIOS 彩図社

・本書は、年代別に主要なUFO事件のほぼすべてを整然と網羅した、まさにUFOに興味を持つ全ての者にとって必携のデータベースである。

 

『「あの世」の先輩方が教えてくれたこと』 松原照子 東邦出版

本書は、そんな不思議な力に恵まれた著者が、これら霊的存在たちから教えられた「あの世」の仕組みを解りやすく伝えるものである。

 その教えによれば、「あの世」と呼ばれる死後の世界を実在しており、死によって肉体が消滅した後、意識は「光の衣」に導かれてあの世に行く。あの世へ行った人は「人生の振り返り」によってこの世での人生を何度も何度も見せられ、さまざまな真実に気づいていく。

 例えば、人間は地球の一部として、地球自体に生かされている存在であること。死後の人間を導く「光の衣」の正体は「超ミクロの水」であり、人間の本体は光の衣に包まれた超ミクロの存在であること。人間は幾度となくあの世とこの世を往還し、体験と知識を蓄えていること。この世での出来事には全て意味と目的があり、人は各自の課題を果たすためにこの世に生まれてくること。あの世とこの世は「ホットライン」で繋がれており、さらにあの世には全ての真実が記録された「人類記録所」があること、等々。

 また、人間は誰もが、「見守り神」と呼ばれる、自分を守ってくれる存在を持っている。これは次の世に出るための修行中の存在で、見守っている人間の自立と学びを促し、危険があれば知らせ、困難があれば助言を授けてくれるというのだ。

 

・著者と親しく接する「不思議な世界の方々」の一人である「ブルーグレーのおばちゃま」の正体が、それまで著者の与り知らなかったブラヴァツキー夫人であったことが「検証された」というのだ。この事実の意味するところは、それこそ計り知れないであろう。

 

<『ディスクロージャー』  軍と政府の証人たちにより暴露された現代史における最大の秘密  スティーブン・M・グリア博士 ナチュラルスピリット>

本書は、もしかしたらこれまでの、そして今後の人類の歴史を根底から覆し、全く別のものに変えてしまうことになるかも知れない。そのための嚆矢となり得る一冊である。

 

・その結果、明らかになったのは、この地球は進歩した地球外文明の訪問を実際に受けていること、だがそれは多くの国において機密とされていること、「地球外起源の進歩した宇宙機」が既に回収され、研究されていること、そして「完全に機能する反重力推進装置と新しいエネルギー発生システム」が既に極秘裏に保有され、もしもそれらが公開され平和的に用いられるなら、「欠乏も貧困も環境破壊もない、新しい文明」が人類にもたらされるということだ。

 

<2018年>

 

『今この国で知り得る最も危険な隠しごと 宇宙人UFO軍事機密の【レベルMAX】  飛鳥昭雄、竹本良、高野誠鮮 ヒカルランド』

・この三人の論客が、UFOを軸に、隠蔽されている世界の軍事情報、エネルギー事情を語り尽した痛快セミナーを書籍化したものが本書である。

 

・しかもその内容は現代の日本人向けに特化したものとなっており、想像を絶する裏情報が満載されているにも関わらず、実に解りやすく、読みやすい。

 

『すべてはここに始まりここに帰る エドガー・ケイシーの超リーディング』 白鳥哲 光田秀 ヒカルランド

・「眠れる予言者」と讃えられる20世紀最大の予言者にして心霊診断家、エドガー・ケイシー

 1977年にアメリカに生まれた彼は、喉の病気で催眠治療を受けている時に突如として自らの秘められた能力に覚醒した。催眠状態において出現した彼の別の人格が、自分自身の治療方法を詳述したのである。

 

・ケイシーの行なった診断や予言は「リーディング」と呼ばれ、速記による記録が14000件も遺されている。これらのリーディングは、(アカシックレコード)と呼ばれる「世界の記憶」にアクセスすることによって行なわれたという。

 

・著者の一人、光田秀氏は「日本エドガー・ケイシーセンター会長」。元々は京都大学の大学院を卒業後、東海村原子力の研究に携わっていた科学者だったが、夢の中で啓示を受けてケイシーの研究家に転職。30年間ケイシー一筋で生計を立ててきたというから、まさに筋金入りである。

 

『日本皇統が創めたハプスブルグ大公家 國體ネットワークから血液型分類を授かった陸軍特務』 落合莞爾 成甲書房

「落合・吉薗秘史」の第3巻。というわけで、いきなり何の予備知識もなく本書を手に取られることは正直お奨めしかねる。まずは同シリーズの1巻と2巻に当たる『「吉薗周蔵手記」が暴く日本の極秘事項 解読! 陸軍特務が遺した超一流史料』および『國體アヘンの正体 大日本帝国を陰から支えた「天与のクスリ」』の2書からお読みいただくのが順序というものだろう。だがこの3巻では、シリーズの根底にある「國體ワンワールド史観」が簡潔に紹介されているので、敢えて先に読んでみるというのも手かも知れない。

 

『ヒトが霊長類でなくなる日』 ディヴィッド・M・ジェイコブス 竹書房

「彼らは」われわれの間を歩いている、というのが本書の原題である。いったい何が、われわれ(人類)の間を、われわれに混じって歩いているのか? 本書の著書によれば、それは「ハイブリッド」――すなわち、エイリアンとヒトとの混合種であるという。

 

・何とアブダクションを行なう異星人の目的とは、「神経学的な側面を除き、あらゆる点で人間と区別ができない」ヒューブリッド(融合種)と呼ばれる進化型のハイブリッドを人間社会に同化させることであるという。このヒューブリッドと人類との交配が数世代を経て繰り返されれば、やがて地球の全住民はヒューブリッドと入れ替わることになる。アブダクティーが「変化」と呼ぶ運命の時が、もうすぐそこまで迫っているというのである。

 

・このコラムや解説が実は本文以上に面白く、また衝撃的な情報が明らかにされているのだ。たとえばカナダの元国防相が異星人の地球来訪を堂々と認める発言を行なっているとかアメリカの中枢に異星人が食い込んでいる事実をかのエドワード・スノーデンが暴露したとか、某国の王室が「レプティリアン」と呼ばれる爬虫類型の異星人に乗っ取られている、等々である。

 

『アジアから世界を動かす秘密結社「幇」と「墨子思想」のすべて』 志波秀宇 ヒカルランド

・「世界を牛耳る秘密結社」と言えば、専ら「フリーメイソン」や「イルミナティ」など、西欧系の結社がまず思い浮かぶ。その一方で、アジア系の秘密結社に関してはこれまで纏まった研究は余り見られなかったのではないか。

だが著者によれば、中国の「青幇」と「洪門」こそ、「世界でいちばん大きく、そして強く厳しい組織」に他ならない。本書はこの謎に満ちた秘密結社の「本質に肉薄した唯一の本」だというから貴重である。

 

『世界を動かす【国際秘密力】の研究』   ベンジャミン・フルフォード、クリス・ノース  ヒカルランド

・彼らによれば、ユダヤ人の一部の過激分子「ハザールマフィア」が、その途方もない富と権力で世界を裏から支配している。そして彼らは、ゆくゆくは人類の9割を粛清し、残る1割を家畜化することを目論んでいるというのだ。そして意外なことに、あのトランプ米大統領は実はこの「ハザールマフィア」と敵対しており、その陰謀の阻止を謀っているのである、というから驚く。

 このような告発を行なうフルフォード氏は英語圏ではブラックリストに載せられている危険人物だ。本書にも、戦後日本の首相は2人を除いて全員が外国人であるとか、誰もが知る世界的な影響力を持つ著名人が既に死んでいて影武者と入れ替わっているとか、ここに引用するのも憚れるような極秘情報が満載されている。

 

『國體忍者となったタカス族とアヤタチ 周蔵手記が明かす「サンカ」の正体  落合莞爾  成甲書房』

本巻で俎上に上がるのは、大正7年から9年までの2年間の手記。第1部では、旧帝国陸軍の極秘戦略物質であった特殊なアヘン「國體罌粟(けし)」を巡る動きが詳細に語られる、そして後半の第2部では、本巻の表題となっている「タカス族」「アヤタチ」そして「サンクァ」の実像が暴かれる。

 タカス族とは、元来古代エジプトにおいてミイラ造りを職能としていた一族で、後に世界に拡散、2世紀頃に日本に渡来した。そして彼らはこの国において「サンクァ」と呼ばれる集団を形成、日本史の裏で暗躍してきたという。

 大正時代の謎のスパイの手記を発端として、話はやすやすと人類文明の淵源にまで迫り、そして世界の真の支配構造を描き出す壮大なドラマが展開する醍醐味は本シリーズならでは。

 

『Lシフト スぺ―ス・ピープルの全真相』 秋山眞人、布施泰和 ナチュラルスピリット

「Lシフト」とは何か。それは近々地球人類が経験することになる「総変化」「真正アセンション」のことである。著者の一人である秋山氏は宇宙人とのコンタクトを通じてこの情報を告げられたが、これによって地球は「第3宇宙」に移行するという。地球人と交流している宇宙人は3種類で、そのUFOは想念で動いており、秋山氏自身もそれを操縦したことがあるという。

 

『【世界最古】不二阿祖山太神宮 もうこれ以上はない日本根本の秘密』

渡邊聖主 ヒカルランド

・明治の初めに発見された『富士宮下文書』は、山梨県富士吉田市大明見の旧家である宮下家に伝わる古文書である。宮下家はこの地にある小室浅間神社の社家で、南朝関係の多数の資料を蔵していた。

 この『富士宮下文書』によれば、神武天皇より遥かに遡る超古代に、失われた大陸から渡ってきた神々が富士山一帯に王朝を築いた。これが「高天原」である。かくしてこの文書においては、通常の歴史概念を遥かに凌ぐスケールで日本の建国神話が語られていく。

 

・それによると、世界各地にあるピラミッドの起源は実は日本にあり、メソポタミア文明を築いたシュメール人は日本からやって来た統治者である。今から1万5000年ほど前に太平洋上にあった大陸が陥没、そこから避難してきた人々がこの日本の地で建国したのが「ヤマト」なのだ、という。

 

2019年

 

『DARPA秘史』 世界を変えた「戦争の発明家たち」の光と闇 シャロン・ワインバーガー 光文社

・インタ―ネットに始まって、ドローンやGPS、音声アシスタントのSiriにお掃除ロボットのルンバなど、ここ最近、われわれの身近に侵入してきた最先端技術の数々には目を瞠るものがある。だが実は、ここに挙げたプロジェクトの全ては、その原型を辿ればいずれも同じ一つの組織の手によって生み出されたものなのだアメリカの「国防高等研究計画局」、通称(DARPA)は主として軍事技術の開発を専門とする組織である。

 

秋山眞人のスぺ―ス・ピープル交信全記録 』 UFO交信ノートを初公開 秋山眞人(著)、布施泰和(編) ナチュラルスピリット

・幼少期のUFOとの出遭いに始まり、UFOに乗って太陽系外の惑星を訪問するという驚異の体験、そしてスぺ―ス・ピープルから伝授された驚異の知識、英知、哲学の数々。

 

『闇の支配者に握りつぶされた世界を救う技術【未来編】      ベンジャミン・フルフォード イースト・プレス

・著者の言う「闇の支配者」の中身は、たとえば9・11でアメリカを乗っ取ったと言われる「ニューワールド・オーダー」やそれと対立するシオニスト、「300人委員会」やP2を始めとする秘密結社等々、複雑怪奇に錯綜している。

 彼らがいったい、どのような科学技術の開発に介入し、これを「握り潰」して来たのかは、是非実際に本書を読んで確かめていただきたい。読者の世界観が一変することは保証する。

 

『日本UFO研究史』 天宮清 ナチュラルスピリット

・本書の著者である天宮清氏は、1960年、何と弱冠15歳の若さでこの団体(宇宙友好協会)(CBA)に加入、以後今日に至るまで、実に60年近くにわたってUFO研究一筋に打ち込んできたという

 

・だが何と言っても本書の白眉は、第4部「CBA内部で何が起きていたか」であろう。著者自身が所属していたCBAの内部文書や自らの実体験を元に語られるCBAの内実は迫力満点。特に、創設者である松村雄亮自身が「宇宙人」とコンタクトし、UFOの母船に乗せられるくだりはまさに圧巻。以後、CBAは宇宙人から直接指令を受け、地球上の核兵器を処理する活動に邁進していくことになる。何と彼らは「宇宙より貸与された機械」を米軍基地近くで作動させ、「未知の電磁波」によって核兵器を無効化する、といった活動を日本中で繰り広げていたというのである。

 CBAによる驚愕の活動はまだまだ続くが、詳細は本文に譲る。いずれにせよ、日本のUFO研究史を語る上で不可欠の文献と言えよう。

 

『おもしろすぎて眠れない救世主イエスと悪のキリスト最後の闘い』 アントニオ・ノセリ コスミック出版

かつて、その内容があまりにもキリスト教の教義にとって冒とく的であったがために全ヨーロッパで弾圧を受け、発禁処分を喰らった曰く付きの超危険文書が存在した。『再臨する二人のイエス』(アントニオ・コレリ著)である。

 

さて本書だが、話はまず、<死海文書>の一つである『神殿の巻物』から始まる。著書によれば、この『神殿の巻物』は謎多き<死海文書>の中でも飛び抜けて重要なものである。何故ならこの書は、人ではなく神自身によって語られたものだからだ。この文書において、神はイスラエルの民に第三神殿の建立を命じているのだが、キリスト教の秘儀によれば、この第三神殿の建立後、7年目に世界の終末がくることになっているという。

 それは果たしていつのことなのか、そして週末に到来する「救世主イエス」と、これと対決する「悪のキリスト」の正体とは何なのか――。

 まさしく、キリスト教の教義とは全く相容れない内容であり、発禁処分もやむなしと思わせる。

 

『UFOエネルギーとNEOチルドレンと高次元存在が教える』~地球では誰も知らないこと~保江邦夫、松久正 明窓出版

・著者の一人である保江邦夫氏は数理物理学・量子力学脳科学を専門とする理学博士。一方の松久正氏は「ドクタードルフィン」の二つ名で知られる日本整形外科学会認定医師で、鎌倉に診療所を開いている。人体のDNAを瞬時に書き換えるという、凡人の想像を絶する治療法を提唱。

 

たとえば保江氏はごく普通にUFOに乗って宇宙人の母星を度々訪ねているし、松久氏はと言えば、今から1000万年前にシリウスから地球にやって来て、かつてレムリアの女王だったこともあるという。ともかくそういう、突拍子もない話が日常会話の中でごく当たり前のようにポンポンと飛び出すので、とかく世の常識に縛られがちな読者は呆気にとられるしかない。

 

『病院で起こった不思議な出来事』 南淵明宏 マキノ出版

超一流の心臓外科医が、実際に医療の現場で体験した「非日常的な出来事」を多数紹介する興味深い本である。「霊の通り道」となっている廊下を歩く死者、死後に挨拶に来た馴染みの患者、臨死体験幽体離脱した患者など、医療従事者ならではの怪奇現象のエピソードが淡々と語られる。いずれの話も、著者自身や関係者が直接体験したものばかりとあって、その説得力は抜群であり、これだけでも読み応えは十分。

 

・困難な手術に取り組む時、「見えない力」に憑依され、それに突き動かされて不可能をも可能にするという著者の超越体験は、当の本人にしか語り得ぬ圧倒的な力と感動に満ち満ちている。

 

マトリックスの子供たち【上】【下】』デーヴィッド・アイク ヒカルランド

・本書は2007年に徳間書店から出版された『竜であり蛇であるわれらが神々』(上・下)の新装復刻版である。

 

・その膨大な内容を少ない字数で概略することはそもそも不可能に近いが、敢えて言うなら「イルミナティ」と呼ばれる秘密結社による世界支配の仕組みと数万年に及ぶその歴史が、呆れるほどの博覧強記と無数の参考資料によって詳細綿密に描き尽くされている、と言えようか。

 本書を読み、その内容を受け入れるならば、地球と人類の真の歴史、世界各地の古代文明の実態、世界を牛耳る秘密結社の陰謀、人類を支配する上で世界の諸宗教や王家が果たしてきた役割とその本質、その全てが解る。神々とは何であり、悪魔とは何なのか、その正体もはっきり書いてある。

 

・「マトリックス」とはわれわれを取り巻く「低振動の牢獄」であり、われわれが現実だと思い込んでいる幻影である。その幻影を維持しているのは「メディア、科学、教育、宗教、製薬、金融、商業といった奇怪なシステム」であり、本書の眼目は読者をそのような状態からの脱却に誘うことにある。

 

シンクロニシティ』 願望が実現する「偶然」のパワー 秋山眞人 河出書房新社

・「シンクロニシティ」とは「因果的には互いに関連づけることができないにもかかわらず、別種の関連を見出すことができるような心理的対応現象」を言う。

 

・一通りの基本概念の説明を終えた後で、内容は「自分でシンクロニシティを発動する」とか「予兆を察知して未来を操作する」などといった、前人未到の領域に踏み込んでいくのだ。

 

2020年

 

『異種交配生物の未来』 恐竜と巨人は堕天使のハイブリッド!

 泉パウロ ヒカルランド

・そんなわけで本書を一読すれば明らかであるが、著者の立場は当然ながら、『聖書』の記述をそのまま事実として受け入れる福音主義に則っている。ゆえに一般的な日本人の常識とは齟齬を来す部分もあるというわけである。

 

・著者は旧約聖書とその外典、さらにはクムラン洞窟から出土した死海文書の『巨人の書』までも丹念に読み解き、そこに記された驚愕の古代史を提示する。それによれば、ノアの洪水の前、天から地上に降りた「堕天使」が人間の娘と交配して生まれた種族が人喰いの巨人であり、またさまざまな獣と交配して生まれたのが恐竜であったという。

 だが現在もなお、堕天使のなれの果てである悪霊が依然としてこの地上を徘徊し、人々を悪の道に誘っている。

 

『あらすじで読む 霊界物語』   飯塚弘明、窪田高明、久米昌文、黒川柚月 文芸社

・『霊界物語』は何と全81巻に及ぶ大長編であり、「126種類の読み方がある」とされる内容の方もさることながら、その純然たる分量だけでも空前絶後の大作である。

 

とはいえ今では同書の全ての内容がインタ―ネット上で無料公開されているというのからなんとも良い時代になったものだ

 

・全巻読破はほぼ不可能と言われる『霊界物語』、その内容をここまで簡便に(でもないが)読めるのだからまさに万金に値する。

 

<『本当は恐ろしいアメリカの思想と歴史』  副島隆彦 秀和システム

著者によれば、「ヨーロッパとアメリカのすべての近代政治思想を作った」のは「ユニテリアン」と呼ばれるプロテスタントの一宗派である。だがこの宗派、実際には「今やキリスト教徒ではない」と言っても過言ではない奇怪な団体であり、その正体は何と、あの秘密結社フリーメイソンリーであるというのだ。

 

一般の認識に反して、フリーメイソンリーは実際には悪ではなく正義の秘密結社なのだという指摘にも思わず膝を打つ。

 

『世紀の啓示書『オアスペ』の謎を解く!』 秋山眞人、布施泰和  ナチュラルスピリット

・時は19世紀末。アメリカの歯科医ジョン・ニューブローは天使から啓示を受け、当時発明されたばかりのタイプライターを使って「自動書記」を開始。1年に及ぶ作業の末、旧約聖書の実に1.5倍に達する膨大な啓示文書を完成させた。それが『オアスペ』である。そこには「天使が明らかにする地球創生期の真相や、人類誕生と人類史の秘密、地球を統治した神々の記録など」が詳細に記されていた。

 

例えば、神々が25万機の大船団で地球を取り囲み、「パン」と呼ばれる大陸を沈没させる場面。何と秋山氏も前世でアトランティス滅亡の現場に居合わせたことがあり、『オアスペ』に書かれた通りのことを実際に体験したというのである。これ以上心強い案内人がいるだろうか?

 

『世界史に残る不世出の大神人 松下松蔵と「宇宙の大気」』 宮崎貞行 ヒカルランド

・松下松蔵は明治6年熊本県玉名郡長洲町に農家の長男として生まれた。

 

大正8年、46歳の時に神前で祈念中に突然、一升ほどの血を吐き、これをきっかけに異常な霊力を発揮するようになる

 おりしも世界では、人類史上未曽有の疫病が猖獗を極めていた。一説によれば1億人が死亡したとされる「スペイン風邪」である。騒然とした世相の中、松蔵は「お手数(てかず)」と呼ばれる霊的治療を開始。毎日2百人以上の患者が押し寄せたが、一人あたりものの3分ほどで全快させて見せた。病気のみならず、例えば骨折などに対しては、神棚に「備蓄」してある骨を瞬時に患者の骨と入れ替えるという、意味不明の方法で治してしまった。それ以外にも、松蔵は人間を空中に浮かせたり、霊魂を入れ替えたり、病気の原因や先祖の因縁を透視したりと、ユダヤ人のイエスに劣らない霊能力」を発揮した。だが松蔵によれば、それらすべては「神の力」を示すための方便に過ぎなかったのである。

 

・晩年、松蔵は病気治しを辞し、「神政復古」という、より大きな目的に専念するようになる。大東亜戦争の勃発と敗戦を予知した松蔵は、時の首相小磯国昭の前で米太平洋艦隊司令長官ニミッツの心霊を召喚し東京空襲を予告させるも、遂にその回避には至らず、昭和22年、失意の内に世を去った。だが著者によれば、松下は今も霊界において「なお人類の穢れを浄める<神政>を実施しておられる」という。

 著者の宮崎貞行氏は、「官庁と大学に奉職したあと、現在は、見える世界と見えない世界をつなぐ物語を綴っている」。

 

『天使と人の文化史』  ピーター・スタンフォード 原書房

・天使とは何か。それを知りたければ、本書を読めば良い。

 

・著者は英国の編集者兼ジャーナリストで、宗教や倫理に関する著作が多い。今から20年ほど前に、同じ著書による『悪魔の履歴書』と題する書籍が本書と同じ原書房から邦訳出版されていたので、御存知の方もいらっしゃるかもしれない。

 

・近年の調査によれば、いわゆる従来の三大宗教の人気はここのところ下落の一途を辿っているが、これに対して「天使への信仰はうなぎ上り」であるという。英国人の何と10人に1人が実際に天使の存在を体験しており、3人に1人が守護天使を信じているというのだ。つまり「ある意味、天使は神よりも健闘している」。

 

2021年

 

『シルビア・ブラウンが視た世界の終わり』 終末予言と天啓 シルビア・ブラウン、リンジー・ハリソン

・著者シルビア・ブラウンは「全米一の人気と実力を兼ね備えた霊能者」であり、「行方不明者の捜索や有名事件の捜査でFBIや警察など公的機関に協力し、多数の難事件を解決」したり、「超常現象の調査研究を通して、医師たちとの共同作業」にも取組み、著書は40冊を超えるという。2013年、77歳で逝去。

 

・著者自身の予言は7章と8章で語られるが、何と言っても注目すべきは「2020年ごろには、重度の肺炎のような病気が世界中に蔓延し、肺や気管支を攻撃し、既知の治療法に抵抗するようになる」と、今日のコロナ禍をほぼ正確に言い当てていることである。では、これほどの予知力を持つ著者は、今後人類の運命をどう見ていたのか。それはぜひ、本書を手に取ってご確認いただきたい。

 

ディスクロージャーへ、宇宙維新がはじまる!』 高野誠鮮、ジョンデ・ソーザ ヴォイス

・そんな二人が、一般人の与り知らぬこの世界の裏の真実、隠匿された秘密情報を余すところなく語り尽くしているのだから堪らない。

 

・例えば、この世界の真の支配者とも言うべき謎の存在「カバール」の正体。ナチスドイツのUFO製造とロズウェル事件の真相に、地球製UFOと本物のUFOの違い。40年前に予言されていた新型コロナウイルスの背後に隠された驚くべき陰謀と、9・11同時多発テロの舞台裏。隠匿されていた日本のUFO事情、等々……。

 

『公文書が明かすアメリカの巨悪』 フェイクニュースにされた「陰謀論」の真実  渡辺惣樹  ビジネス社

・そのバイデン政権だが、著者によれば「多くの読者が先の米国大統領選挙において不正があったことに気づいている」。にも関わらず日本では「選挙不正がなかったことを前提にした論考」が続いているのだ。

 本書は、そのような風潮に対する反論の書である。それも単に著者の考えを開陳するだけの内容ではない。これまでに明らかにされた公式英文記録を翻訳して読者に提供することによって、選挙で不正が堂々と罷り通っていたことが誰の目にも明らかになる「資料集」となっているのである。採り上げられるのは政府公文書である「ナヴァロ報告書」に始まって、「ドミニオン集計機監査暫定報告書」「ジョージア州上院法務委員会委員長報告書」など、いずれも権威ある公文書ばかり。

 

・現在のアメリカ政府は、正常な状態ではない。他ならぬアメリカの公文書が、それを明言しているのだ。日本人は是が非でもそれを知っておかなければならない。

 

『エイリアン・アブダクションの深層』  ジョン・E・マック ナチュラルスピリット

・エイリアン・アブダクションとは、本書によれば、「人間型生物によって連れ去られ、さまざまな行為やコミュニケーションが行なわれる何らかの種類の囲まれた空間に引き入れられる体験」。要は、異星人による拉致誘拐事例のことである。

 

・本書には多数のアブダクティが登場するので、彼らの体験のひとつひとつを読んでいくだけでも読み物として十分おもしろいのだが、当然それだけの本ではない。

 

・何しろこの現象は「私たちの地上的現実を支配している3次元宇宙を越えた宇宙的リアリティが存在することを私たちに認めるように強いる」のだから。評者は立花隆氏の『臨死体験』を読んだ時のような衝撃と興奮を覚えた。

 

『超太古、宇宙に逃げた種族と、地球残留種族がいた ⁉』 木内鶴彦、三角大慈 ヒカルランド

・表題にある「宇宙に逃げた種族と、地球残留種族」というのは、前者がユダヤ人で後者が日本人。洪水前の地球にはこの二つの種族しかいなかったのだが、大洪水の際、日本人はユダヤ人に乗物を奪われ、地球に残らざるを得なくなった。一方のユダヤ人は金星に逃げたというのだ。また、それ以外の白人や黒人はクローンで創られたというから驚く

 

『死者の告白 30人に憑依された女性の記録』  奥野修司 講談社

・評者は仕事柄、これまでにも悪魔や悪霊、死霊に生霊、怨霊に動物霊などによる人間への憑依事例に関してはそれなりに資料や文献を読み漁ってきたつもりである。だが正直申し上げて、本書で描かれたものほどの凄まじい事例はほとんど記憶に無い。

 

・だが父の死、そしてあの東日本大震災をきっかけに、霊たちの暴走が始まった。津波で死んだ大量の霊が一気に押し寄せ、彼女の肉体を乗っ取ってしまったのだ。その数、総計何と30体以上。こうして完全に霊たちの支配下に置かれることとなった彼女に転機が訪れたのは、2012年6月。運命的に巡り会った曹洞宗通大寺の金田諦應住職により、実に10ヶ月に及ぶ除霊が開始されたのだ。

 

『ディープステイト 世界を操るのは誰か』  馬渕睦夫 ワック

・本書は、ここ百年に及ぶディープステイトの、歴史の裏舞台における暗躍を白日の下にさらけ出すものである。曰く、20世紀における二度の世界大戦はディープステイトが仕組んだものであり、絶対悪として扱われているヒトラーは実はそれほどの悪人ではないむしろ諸悪の根源は共産主義であり、現在のいわゆるポリコレやSDGs(持続可能な開発目標)などもディープステイトの陰謀の一端に他ならない。そしてこの日本には戦前からディープステイトの謀略が仕掛けられており、それは現在もなお継続中である。

 

『非認可の世界 世界最大の秘密の暴露』スティーブン・M・グリア 

ヴォイス

・かつてはノースカロライナ州の病院で救急医療長を務めていたが、

1993年、その職務を擲って「ディスクロージャー・プロジェクト」に身

を投じた。これはUFO、地球外知性体、秘密にされている先進的エネ

ルギー及び推進システムについての事実を全面公開することを目的とし

て博士が設立した組織である。

 

・本書『非認可の世界』はこの『ディスクロージャー』を整理要約して

読みやすくしたような位置づけの書物で、原書の発刊は2017年。

 

2022年

 

『宇宙人革命』  竹本良  青林堂

・開巻劈頭、「宇宙は虚数でできている」という定言から本書は始まる。イキナリそんなことを言われても、凡人としては怯んでしまうしかないが、それに続いて明かされるのが何と「宇宙人の正体」。そこからはまさに怒涛の展開で、回収UFO、ディープステイト、古代文明、銀河連邦、陰謀論と、俄には信じがたいような話題がさも当然のように、淡々と語られていく。

 

・最終章においては、元FBI特別捜査官で、TVドラマ『Xファイル』の主人公モルダー捜査官のモデルともなったジョン・デソーザ氏が登場。著者と常識外の対談を繰り広げる。デソーザ氏のファンの方は、ぜひご覧戴きたい。

 

『座敷わらしのいる蔵』  高橋みどり 幻冬舎メディアコンサルティング

・そうこうする内に2017年、何と(有)マルセンの蔵に妖怪「座敷わらし」が住みついていることが判明する。それも3体も!

 きっかけは、あの大震災。周囲の建物がみな崩壊する中で、この蔵だけが瓦ひとつ落ちなかったという。

 

そして2017年、評判を聞いてやってきたとある営業マンが、座敷わらしの声を聴いたのだ。これを皮切りに、以後、実際にこの蔵で座敷わらしを目撃する人が続出。何と彼らは、80年ほど前からこの蔵に住みついていることが判明した。

 

・そんなこんなで、(有)マルセンの蔵は今や世界にその名を知られる観光スポットとなっているという。実に奇妙でユニーク、そして心温まる不思議なノンフィクションである。

 

精神科医の悪魔祓い』  デーモンと闘いつづけた医学者の手記

リチャード・ギャラガー  国書刊行会

・そして精密な検査の結果、彼女は精神病ではなく、実際に悪魔に憑依されていることが判明したのである。

 これをきっかけに、優秀な精神科医である著者は、否応なしに悪魔たちとの闘いに巻き込まれていくことになる。本書は、悪魔の実在とその攻撃の実態を明晰な文体で解き明かした衝撃のノンフィクションだ。

 

『日本大北斗7星伝説』  保江邦夫 青林堂

・本欄をこまめに御覧になっている方なら、保江邦夫氏の名を何度も目にされていることであろう。氏は日本を代表する理論物理学者であるが、一方で陰陽師の末裔である現役の術師であり、伯家神道の秘儀「祝之神事」の継承者でもあるという、何ともユニークな才人である。

 2021年1月1日、氏は東京に北斗七星の結界を張るという偉業を成し遂げた。この顛末は本欄でもご紹介した氏の前著『東京に北斗七星の結界を張らせていただきました』に詳細に纏められている。同書によれば、この結界により「首都直下型地震も、富士山の爆発的な噴火も」なくなったというから、何ともありがたい話である。

 

・さらに著者によれば、坂上田村麻呂は単に東北を平定したのみならず、その地に北斗七星の結界を張っていたという。

 ともかく、著者の手によってその結界も復活し、また著者が尊敬して止まない「御家元」なる人物によって九州にも結界が張られ、結果、日本列島を貫く巨大な結界が完成したのである。これこそ標題にある「日本大北斗七星結界」である。

 

なお、著者らとは全く逆に、この国には古来の結界を意図的に破壊して回っている不埒な連中もいたりするというから、これは憤らずにいられない。

 

<量子力学的願望実現の教科書』 高橋宏和 SB Creative>

・スピリチュアル界隈で持て囃されている観念に「引き寄せの法則」と呼ばれるものがある。ポジティヴな思考やイメージを持てば、ポジティヴな事象が引き寄せられるという「法則」のことだが、その原理や機序が科学的に明らかにされたという話は寡聞にして知らない。

 ところが、である。何と本書においては、「引き寄せの法則」の原理が「量子力学」によって全て解明されているのだから驚くしかない。

 

量子力学を学ぶと、引き寄せの法則や思考の法則など目に見えない宇宙の法則を理解でき、腑に落ちる感覚が得られる」。のみならず、例えばいわゆる「カルマの法則」はニュートン力学で解明できるし、自然界の4つの力(重力、電磁気力、強い力、弱い力)の特性は人間の4つのタイプを表しているというのだ。そうした理論を踏まえて、著者は宇宙を支配する11の法則に基づく願望実現の具体的な方法を説いていく

 

『シルディのサイババ』  M・V・カマト、V・B・ケール ナチュラルスピリット

・日本で「サイババ」と言えば、よく知られているのが「サティヤ・サイババ」である。

 

このサティヤ・サイババの前世に当たるのが、本書の主人公である「シルディのサイババ。日本での知名度はサティアに比べるとさほどでもないが、インドでは誰知らぬ者のない大聖人として崇敬を集めている。

 

・シルディのサイババは、本書によれば「1838年から1842年のあるとき」、インドのパトリという村に生まれた。8歳の時、スーフィーの修行僧に連れられて出家。25歳頃にシルディにやって来て、以後、聖人として知られるようになる。そこで彼は、油の代わりに水で灯明に火を灯したり、火事を一瞬の内に消し止めたり、あるいは足先から水をこんこんと湧かせたりといった、様々な奇蹟を行なった。1918年、入滅。

 

『直観力超トレーニング』願いが叶う! 人生が好転する‼ 

秋山眞人  河出書房新社

・「直観力」とは、「一瞬で物事の本質をつかむことのできる能力」であり、「宇宙と人体を繋ぐ壮大なパワー」と密接に関係している、と若者は言う。それだけではない。著者によれば、「<超能力>や<引き寄せ>と呼ばれるもののすべては、直観力からはじまる」というのだ。

 本書は、誰もがそんな直観力を磨くことのできる簡単なトレーニングの数々の集大成した、ワクワクするような実用書。

 

・こうして自分の中の直感力の存在を確認したら、後はその応用である。ESPかPKかという能力タイプの判別に始まり(これまた実に簡単)、予知能力にテレパシー、オーラ透視、体内センサーによるダウジング、さらには念動力やヒーリング能力まで、楽しみながら身に付けることができる。

 

著者である秋山眞人氏は言わずと知れた日本最高の超能力者。

 

 

 

『新たなるフォトン・ベルトか』

NASA新発見}光の超巨大構造フェルミバブルの真実

J.C.ガブリエル(エハン・デラヴィ)

  ヒカルランド   2011/7/2

 

 

 

向こう側の別世界に私たちの未来形「天使」がすでに集まっている!?

・最先端のコスモロジーには、それぞれの宇宙(このほかにも宇宙は存在する)は、知的生命体による創造であり、知性の高い意識によって創造された、という考え方が傾向としてあります。さらにいうと、クリエイターは生命を増やすという目的を持っています。

 

ブラックホールの向こう側は別の世界であり、別の次元ということになりますが、そこは、きっと生きている光によって直接パワーが供給されるのかもしれません。きっと電気による影など関係ない世界でしょう。私からするとそれが「天国」です。「天国というのは、天使が使う『新しい地球』のコード名かもしれないのです。

 

誰もが名前のある天使とつながっている

・天使について長い間書き続けてきたスウェデンボルグは、「誰もが名前のある天使とつながっている」と述べています。天使の名前を私たちの誰もが口にするようになるのでしょうか?

 

<別世界は、銀河中心のブラックホールの向こう側に実在している!>

・さて、天使を理解するにはまず、はじめにはっきりとさせておくことがあります。「天使はまちがいなく実際に存在する」ということを、まず知っておかなければなりません。

 

・スウェデンボルグは死ぬまでの最後の27年間を毎日のように霊界を訪ねて過ごしました。彼は天使のことをこう言っています。

「以前に肉体次元を経験したことのある、シンプルでいい奴らだ。天使はまた、私たちから切り離された存在でもなく、人間よりも優れているものでもない」

 

人間を作ったエロヒム

・しかしながら、旧約聖書の創世記を読むのにコードなんて要りません。聖書にははっきりとこう書かれています。「人間は、エロヒムによって創造された」と。

エロヒムとは、後にヘブライ語となった神を示す言葉だが、これはシュメール語の「アヌンナキ」に由来します。

 旧約聖書の中で語られている神は、どちらかというと、地球外生命体っぽいということに、誰もあまり気づいていないようです。

 

 



アンデスに封印されたムー・レムリアの超秘密』
ジョージ・ハント・ウィリアムソン    徳間書店   2010/12




白色同胞団が古代の叡智や隠された真実を発信する時が来た
・宇宙からの訪問者たちは、カタストロフィー後の地球人類を積極的に援助しようとするだろう。しかし、彼らは、カタストロフィーそのものを防ごうとはすることがない。彼らは、カタストロフィー直後に大挙して地球を訪れ、まず最初に“残存者”たちが集結している各地の“白色同胞団”のリトリートへと向かうだろう。

・“七つの光の愛”は、現在、カリフォルニアの“シャスタ山の愛”、米国西部の“ロイヤル・テトンの愛”、インドの“黄金の衣の愛”およびその他、“白色同胞団”を構成する多くの友愛組織と、密接な連携を計りつつ活動を続けている。言うまでもなく、“白色同胞団”内の組織同士は完璧な協調関係を築き上げている。

世界中にある“白色同胞団”のすべてのリトリートが、古来のなにがしかのオーダーと密接に結びついている。この地球で特に古くからあるオーダーとしては、メルキゼデク・オーダー、エッセネ・オーダー、エメラルド・オーダー、アメシスティン・オーダー、ローズィ・クロス(薔薇十字)・オーダー、レッドハンド・オーダーといったものがある。さらに、やや新しいものとしては、マウントカーメル(カーメル山)・オーダー、ホーリーグレイル(聖杯)・オーダーなどがある。

友愛同盟VS暗黒勢力の闘いが“ヨハネの黙示録”にある!
・宇宙には“黒”と“白”そして“黄金”の軍勢が存在する。つまり彼は、そのうちの“黒い軍勢”に支援されているのではないだろうか?これが、天の星の3分の1の意味である。

太陽には居住者たちがいる。太陽の内側には12の世界があり、燃えさかる気体の中ではいかなる生命も存在しえない、ということだけは明確に述べておく。彼らは、いわゆる天使たちであり、ミカエルと彼の軍勢―大天使たちーのすべてが、太陽を居住地としている。

・“年老いた蛇”は、蛇人の種族―アトランたちーかって地球を去るときに、地球を支配しに戻って来ると誓った狡猾な種族―を意味している。

<黙示録12・9>
・ ・・・彼は地に投げ落とされ、彼の天使たちも彼と共に地に投げられた。

彼ら蛇人はすでにロシア共産主義勢力としてやってきており、マルクスレーニンはその勢力のいわば幹部たちだった。

・天からの“大きな声”は白い勢力の後ろ盾を得た“宇宙連合”による宣言である。

・我々は今、宇宙戦争を始めようとしている。その戦いは3年半にわたって続くだろう。

・つまり我々は今、ある種の宇宙戦争を始めようとしているのである。この太陽系に住む我々は、オリオンに住む者たちによる侵略を受け続けてきた。そして、今や、それぞれが12の惑星を持つ別の世界群の居住者たち同様、その侵略者たちとの天における戦いの準備を進めている。その戦いは間もなく始まり、3年半にわたって続くことになるだろう。

―カタストロフィーの後の70年―地球が完全に浄化されたあと、クリスタル・シティが立ち並ぶ
・カタストロフィー以後の70年は、およそ次のようなものとなるだろう。理想的な都市が地球上に立ち並ぶであろう新時代は、瞬間的には訪れない。キリスト再臨以後の地球、つまり激しく破壊された地球を新時代の輝かしいものに変えるためには、およそ70年に渡る努力の積み重ねが必要となる。“彼”は導いてくれるが、魔法の杖を振ったりはしてくれない。

・70年という期間は決して長いものではない。その期間が過ぎた時、地球は完全に浄化され、そこにはクリスタル・シティ、すなわち理想的な都市が立ち並ぶことになる。そして、その頃には宇宙旅行も頻繁に行われるようになるだろう。
 その時、地球は惑星間友愛同盟への加盟を果たし、宇宙連合議会の一員としての地位も手にすることになる。そうなれば近年増え続けている宇宙人来訪の理由を、より正しく理解できるようにもなるだろう。


 

『終りなき愛』

エスが語った奇跡の真実

グレンダ・グリーン   太陽出版   2010年5月10日

 

 

 

<不可思議な宇宙>

・すべてのエネルギーの質糧に先行する潜在的可能性のマトリックスが存在します。その粒子のユニットは完全に属と同質の性質をもち、物質存在の縮小不可能な要素です。彼はこれを「アダマンタイン粒子」と呼んでいました。

 

アダマンタイン粒子は文字通り神の体です。なぜなら、アダマンタイン粒子は神聖な意志を顕現して形にするのですから

 

・それからイエスは、現代科学は今まさに次の偉大な飛躍を成し遂げようとしているところだと説明しました。その飛躍によってアダマンタイン粒子を発見するための基礎が提供されるだろうとイエスは説明しました。

 

・「アダマンタイン」の語源は「アダマント」でアダマントは「屈従しない。貫通できない。護らない」を意味します。この粒子は非常に微小であるため、縮小不可能、基本的で根元的なものです。質料を創造する粒子であり、したがって、この粒子のすべての派生的な組み合わせを命令し、供給します。これがアダマンタイン粒子の特徴で、「無限の粒子」という用語はその機能に言及しています。なぜなら、次元の制約とは関係なく、すべての物質的な存在の基本だからです。古代のギリシャの哲学者たちが初めて原子という名前をつけたとき、彼らが仮定していたのはこの粒子でした。

 

・そして、愛はアダマンタイン粒子に命令を下します。あなたの独自性を意義づけるのは愛であって、スピリットではありません。スピリットは分割不可能な要素であり、アダマンタイン粒子は複雑な存在の建築用ブロックです。アダマンタイン粒子は性質において完全に一般的なのです。愛だけが単一性と独自性の能力をもっています。愛がなければ、あなたは海浜の一粒の砂と同じように識別不可能でしょう。

 

アダマンタイン粒子は愛によって命令されているのですから、愛がすべての根元です

・愛を活用してアダマンタイン粒子に命令させることによって、あなたの日常生活を限りなく改善することができます。

 

・愛はスピリットを活性化してアダマンタイン粒子に指令を送ります。それから、愛は目的によって人生に方向性を与え、目的意識をもって人生を生きることを通じて存在は実現されます。

 

・イエスは、愛とスピリットとアダマンタイン粒子の偉大な三角形の理解のために、さらなる次元を提供してくれたのでした。

 

アダマンタイン粒子は天国と地上をつなぐ生命の川

天使はアダマンタイン粒子に直接的な影響力をもっています

・しかしながら光を発するという現実の次元があり、これを神秘的と見なすことができるかもしれません。これはすべてその人の現実がどれだけ広大なものであるかにかかっています。この次元においては、これまでのすべての生命形態はアダマンタイン粒子の記憶として、あるいはアダマンタイン粒子の潜在的可能性として幸せにその存在をまっとうして生きています。

「それは天国ですか?」

 非常にリアルな意味において、不滅性のいかなる体験も天国の一部で多くの人々が彼らの視覚体験で発見したことです。しかしながら永遠の歓喜をもたらす天国、そして、私の教えの焦点は聖心を通して発見されるものです。というのは、聖心は神と再びつないでくれるからです。

 

 

 

 

 

(2020/12/8)

 

 

 

『「臨死体験」が教えてくれた宇宙の仕組み』

木内鶴彦 普遊舎 2014/5/26

 

 

 

彗星捜索家(コメット・ハンター)

・私はアマチュアの彗星捜索家です。宇宙を観察して新しい彗星を発見し、世界に発表しています。

 新しい星には見つけた人の名前がつけられます。私は二度も新しい彗星を見つけ、自分の名前をつけることができました。また長年行方不明になっていた有名な彗星を再発見し、その功績を認められて、小惑星に「KIUCHI」の名前がつけられました。私の彗星捜索家人生はたいへん幸運だったと思います。

 その一方で、私の体は20代のとき、死亡するという特異な状態に置かれたことがあります。心肺停止、脳波もなくなり、医学的には死亡した状態で、私は驚くべき臨死体験を経験しました。そのとき見たもの、感じたことのすべてを、私は数十年たったいまでも鮮明に記憶しています。

 

トンネル、花畑、亡くなった人たち………

・ちょうどシャッターが閉まるように、パタンと意識がなくなりました。そして気がつくと真っ暗闇の中にいました。私は自分がどこにいるのかわからず、周囲を見渡しました。

 すると、そのとき、遠くに光が見えてきました。私は光源を目指して這いずるように動き出しました。不思議なことに、自分が這い回る感覚がはっきりと感じられます。

 

・しばらく行くと、ひじょうに大きな川に突き当たりました。私は「これが昔からよくいわれている三途の川かな」と思いました。光源は川の対岸にあって、ぼうっと全体を照らしているように光っていました。とにかくあそこまで行ってみよう。私はそう思って、船渡を探しました。

 

・どれくらい時間が過ぎたでしょうか。ふと頭をもたげると、15メートルから20メートルくらい離れたところに焚き火のような明かりが見えました。しかもそのあたりに、まるでかげろうのように人のシルエットが揺らいでいるのです。ゆらゆらとしたシルエットは4、5人見えます。

 すると、そのうち一人が私に近づいてきました。喪服を着た中年の女性でした。そのとき私は女性が誰だかよくわからなかったのですが、あとになって、私が生まれて間もなく、若くして亡くなった私の叔母に瓜二つだということがわかりました。

 それはともかく、喪服の女性は私に向かって、「鶴彦、おまえ、何しに来た?」というのです。でも私に答えられるはずがありません。私だって自分の状況がわからないのですから。

 まごまごしていると女性は私を焚き火のほうに連れていきました。そこにはおばあさんが二人、おじいさんが一人、青年が一人いました。

 お年寄りたちが誰だかわかりませんでしたが、青年の顔を見て、私はびっくりしました。何年か前にブルドーザーにはさまれて、20代の若さで亡くなった私の従兄弟だったからです。私たちは再会を喜び合いました。

 ごく自然に、私たちは親戚や叔父の話題に花を咲かせていました。すると喪服の女性が私に近づいて来て、「ついておいで」というのです。

 私は従兄弟たちに別れを告げ、女性のあとに従いました。しばらく行くと、前方になだらかな丘が見えてきました。木はまったく生えていない、草原のような丘です。

 女性はその斜面をどんどん登っていきます。丘の頂上の稜線の向こう側には、金色に輝いている空がふわっと見えています。丘の反対側はこちらよりはるかに明るいようです。

 ついに頂上まで到達すると、向こう側はあたり一面の花畑でした。なだらかなスロープが続き、そこかしこに花が咲き乱れているのです。何の花かわかりませんが、とてもいい香りがします。

 空を見上げると、天には金色の大きな光がありました。その明かりのせいで、あたりは金色に輝いて見えます。

 

そのまま私はなだらかな丘を下り続けました。そしてふと気がつくと、いつのまにか、喪服の女性がいなくなっていたのです

「あれ、どうしたんだろう。どこに行ったんだろう」。心配になって周囲を見回しているうちに、突然、フワッという感じで目が覚めました。ちょうど夢から急に覚める感じです。私はベッドに寝ている自分に戻ったのです。

 

肉体を離れた「意識」に「自分」がある

・私の上にはライトと点滴があって、横には母が座っていました。

「いまのあれは何だったんだろう。俺は夢を見ていたのかな。俺は生き返ったのかな」

 そしてふとあることに気づきました。あれほど苦しかった全身の痛みが嘘のように消えていたのです。

 

・「あれ?」と私は思いました。自分はベッドサイドで起き上がり、父の前にいる。なのに、体だけはベッドで寝ている。「これはどういうことだろう?」

 そういうとき「自分」という主体は体ではなく、意識のほうにあります。だからベッドで寝ているのは「自分」ではなく、木内鶴彦そっくりな別の人がそこにいるという解釈しかできません。

 私は父と一緒に寝ている私を見つめました。そして横にいる父に向って「おやじ」と呼びかけようとしました。すると突然、私の意識は瞬間移動し、父の目線からベッドの上に寝ている“私(木内鶴彦)の肉体らしきもの”を見ていたのです。つまり、父の体の中に入ったのです

 

・この世界が縦、横、高さの3次元だとすると、時間軸を加えた(つまり過去にも未来も自由に行き来できる)空間が4次元、そして「意識」が加わった(つまり意識が自由に移動できる)世界が5次元だと思います。人間は死ぬと5次元に世界に行くのではないでしょうか。

 

未来に行ってみてきた映像は現実に起こった!

・もう一つ見えた未来はじつに不思議でした。写真が二重写しになったように、二つの場面が重なって同時に登場したのです。一つは年を取った私が、場所はわかりませんが、子どもたちと一緒に望遠鏡を覗きながら、楽しそうに星の話をしている場面です。

 二重になっているもう一つの場面は廃墟になった町を、やはり年老いた自分が呆然と歩いているところです。何が起きたのかはわかりません。あたりには焼け焦げて死んだ人や怪我をした人たちが横たわっている。その中を私はなすすべもなく歩き続けているという不吉な場面でした。

 ちなみに最初の広い畳の部屋で会議をしている未来は、すでにもう実現されています。

 22歳のときの臨死体験から18年後の1994年、私たちは高野山で開かれた「世界将来世代京都フォーラム」に招かれて、講演を行うことになりました。

 

・臨死状態で見た未来は現実になりました。実際に私はあのとき未来に行っていたことがこれで実証できたわけです。

  ということは、もう一つ見た二重写しになっている未来はどうなるのでしょうか。老人の私が子どもたちに星について語っている平和な未来と、破壊された町を彷徨う不吉な未来。

 おそらくこの未来はまだ定まっていないのではないでしょうか。未来には「最良の未来」と「最悪の未来」があり、どちらを選択するかは現在の私たちにかかっているのではないかと思います。

 

珍しい症例として学会でも報告される

・未来や過去、ありとあらゆる場所に瞬間移動しながら、ものすごい勢いで旅をするのは、言葉に尽くせないほど楽しい体験でした。でも、私が肉体を持つこちらの世界に戻るときがやってきました。

 

第一次臨死体験と第二次臨死体験がある

・私にとって臨死体験ははっきりと二つに分けられます。すなわち、心臓が止まる前の洞窟や花畑の丘にいた体験、これを第一次臨死体験とすると、心臓が止まったあと、意識だけになって時空を移動した体験は第二次臨死体験といえます。

 

中国語で話しかける医師に通訳なしで返答する

・私の意識が過去に飛んでいる間も、病室では肉体を蘇生させようと、医師や看護師たちによる必死の努力が続けられていました。

 

・その最中、とても不思議なことが起きました。病室で医師たちは中国語で話しています。私は中国語はまったくわからないのですが、医師たちの言葉が日本語と同じようにはっきりと“わかった”のです。

 

・こうして1カ月半に及ぶ入院生活を送ったあと、ようやく私は日本に戻ることができました。日本でもう一度検査を受けると、中国では肝移植しか方法がないとまでいわれた重症の肝不全が、その前段階の状態に戻っていたのです。

 肝臓は一度悪くなると、それ以上悪くなることはあっても、よくなることはない臓器です。ましてや一度肝不全に陥り、肝移植しか方法がないとまでいわれた重症の肝不全が、その前段階の状態に戻ることはありません。

 不思議なこともあるものです。

 とにかく、こうして私は一度ならず二度、三度と臨死体験を経験することができたのです。

 

あの世は5次元でできている

臨死体験を経て、私が得たのは膨大な知見でした。22歳のときは私の頭では整理しきれず、パンク状態のまま放置していたのですが、「彗星捜索家」として宇宙と向き合ったり、多くの知遇を得て、さらに自分でも勉強を進めるうちに、「あのとき見たあれはこういうことだった」ということが、ジグゾーパズルのピースをはめ込むように明らかになっていたのです。

 

・これからお話しするのは、私が臨死体験の中で見てきたり、検証してきたさまざまな事実です。しかしあくまでも「私の体験で」という条件がつきます。ですから現代の科学や物理学の方法で証明せよ、といわれても私にはできません。

 

・まず私たちが住んでいるこの世界についてお話しします。私たちは縦、横、高さで構成される3次元の世界で生きています。1次元の世界は点、2次元の世界は縦と横の平面でできています。1次元の世界からは2次元の世界が見えませんし、2次元の世界からは3次元が見えません。

 もし私たちが平面だけの2次元の世界に住んでいたら、「高さ」は見えません。そういう世界があることすら想像できないでしょう。ということは3次元以上の世界があっても、私たちには想像することが難しいということを、まず念頭に置いてください。

 

・目に見えないが、時間はある。したがって、縦、横、高さの3次元の世界に時間を加えた4次元の世界があることまではわかります。これは現代の物理学でも証明されている事実であり、最近では時間を移動する粒子の存在の可能性も発表されているようです。

 しかし私が臨死体験で経験したのは、3次元でも4次元でもなく、さらにその上の5次元の世界でした。5次元の世界が何で構成されているのかというと、縦、横、高さ、時間に「意識」を加えたものです。

 私たちは3次元の世界にいるので、4次元、ましてや5次元の世界を想像するのは至難の業です。でも臨死体験で私が経験したのは3次元や4次元の世界をさらに取り囲む「意識」の存在であり、それが全体のもとになっている5次元としかいいようがない世界でした。その「意識」とは3次元の世界で私たちが感じている自分の「意識」とは違う。もっと高次元のものです。個々の意識や感覚などどうでもいい。それらを超えた大いなる「我(われ)」という感じ。

 

「膨大な意識体」で共有されるとてつもない情報

・人は死に際して、まずはトンネルや光、お花畑など第一次臨死体験を経験します。これらは前にも説明した通り、脳内の生体反応によるものだと思われます。そして心臓が停止し、意識が肉体と離れる第二次臨死体験の状態になったとき、この「膨大な意識体」の存在を感じるのです。

「膨大な意識体」の正体が何であるのか、私にも見当もつきません。しかしどこか懐かしい感覚もありました。おそらく人は「膨大な意識体」から生まれてきて、ふたたび「膨大な意識体」に戻るのではないでしょうか。

 

宇宙は「膨大な意識体」のひずみから生まれた

・私たちのふるさとは「膨大な意識体」です。そこから私「木内鶴彦」は生まれてきて、やがてまた「膨大な意識体」に戻っていきます。

 

・「膨大な意識体」があるのは5次元の世界です。その様子は、3次元の言葉で表すなら、空間ともいえますし、ガスのような存在ともいえます。5次元の世界ではすべてを「膨大な意識体」が満たしており、バランスがとれた完全な世界をつくっています。

 

死は意識が形を変えるだけのこと。恐れることではない

・水蒸気が冷えて水になったり、氷になったり、雪になる。それと同じように、「意識体」が変化して、3次元のいろいろな物質が生まれたのです。

 この説明だと、物質がなくなるとき、「膨大な意識体」に戻るという理屈もスムーズに納得できます。

 雪や氷や水の形(=肉体)をしていた私たちは、死んで目に見えない水蒸気(=意識)になり、空間を満たす。死は意識が形を変えるだけのことですから、怖いことでもなんでもないというわけです。

 

輪廻転生や前世の記憶はひずみによってもたらされる

・さらにつけ加えておきますと、私が臨死状態のとき、なぜ「膨大な意識体」に吸収されないで、「木内鶴彦」のまま情報にアクセスできたのかというと、やはり知らない間に“ひずみ”を利用していたからです。

 心肺停止になり、意識が肉体から離れたとき、私は自分の意識を過去や未来に飛ばしてしまいました。そうやって意識を「いま」からずらしたために、意識の空間に微妙なひずみが生まれたのです。

 

意識はミトコンドリアの中に存在する

アミノ酸に電子的なスパークが加わって誕生した初期の生命は、生命ではありましたが、物質に近いものでした。単細胞で動き、単細胞で死んでいく。そこに細胞同士の連携や情報交換は必要なかったからです。

 しかしミトコンドリアが登場すると、生命は複雑な進化を遂げるようになります。

 ミトコンドリアは初期の細胞が誕生した頃、その生命と共生していた好気性の細菌だったといわれています。つまりミトコンドリアは、外からやってきた存在です。細胞が単細胞から多細胞に進化する際に、細胞内に取り込まれ、細胞の生命活動を助ける働きをするようになりました。

 ミトコンドリアの重要な働きはエネルギーの創出と情報伝達です。まずエネルギーに関していうと、細胞内に運び込まれた酸素はミトコンドリアによって糖や脂肪と結びつき、熱量となります。ミトコンドリアは生体活動に欠かせないエネルギーをつくっているのです。

 

・なぜミトコンドリアにそんな力があるのか。私は大胆な仮説を立ててみました。ミトコンドリアこそが、「膨大な意識体」につながるものであり、私たちの意識をつなぐもの、私たちが「膨大な意識体」からやってきた証拠なのではないかという仮説です。つまり私たちの意識はミトコンドリアにあるのです。

 

・もしミトコンドリアが「膨大な意識体」が形を変えたものであれば、ミトコンドリアは「意識」ですから、お互いがテレパシーのようにつながっていて、情報が共有され、交換されるのは当然です。だからたった一つの細胞から人間のような複雑な生命体をつくることができるのです。

 それぞれの細胞のミトコンドリアが情報のやりとりをしながら合成されたものが、私たちのいまの体です。そして脳はミトコンドリアから提供された情報をしまっておいたり、演算したり、計算処理をして、体の各部署に命令を飛ばすところに過ぎません。だから脳に心はありません。意識もありません。

 

ミトコンドリアが「膨大な意識体」とつながっているとすると、理屈の上では、ミトコンドリアを通して、自分以外の他人とつながることはもちろん、時空を超えてよその天体からの情報をもらうこともできるはずです。過去や未来とつながることもできるでしょう。

 現実に宇宙人とやりとりしている人もいるかもしれないと私は思います。あるいはよその天体から情報を飛ばしている可能性もあります。私たちが鈍感になっていて、情報を受け取れないだけで、私たちのミトコンドリアの中にはちゃんと情報を受け取っているものもあるかもしれません。

 それらのミトコンドリアが、あるときは直感として、あるときは夢という形で、宇宙からの情報を伝えたとしてまったく不思議ではないと私は思っています。

 

1万5000年前まで地球には月はなかった

・中国での臨死体験の最中、私は地球で生命が誕生したときまでさかのぼってみました。放射線のスパークが起きたり、放射線をえさとする生命体が生まれたり、単細胞から多細胞へ生命が進化していく様子を見てきたのですが、そのとき記憶がよみがえったのは、22歳の臨死体験で垣間見た原始の地球には月がなかったということです。

 

・当時、人間はすでに高度な文明を築いていました。地球の環境を破壊しないよう、自然と共生しながら知恵と哲学と技術を持って暮らしていました。

 ところがいまから1万5000年前に巨大彗星が太陽に近づくという恐ろしいことが起きました。巨大彗星の内部には圧力によって結晶化された大量の水や氷がたくわえられていました。それが太陽の熱で一気に溶かされたために、莫大な水蒸気が発生したのです。地球の軌道がそこに近づいたとき、気化した水蒸気は地球の引力に引っ張られ、大量の水分が地上に降り注ぐことになりました。

 地上の多くは海の中に沈み、高度な文明も滅びてしまいました。アトランティス大陸の消失やノアの大洪水などの伝承が残っているのも、このときの洪水が物語として伝えられているからではないでしょうか。

 そして軽くなった巨大彗星は軽石のような塊となり、地球の重力に引っ張られて、地球の周りを周回する衛星になったのです。それが月の正体です。

 

月を見ると、すべての生物は不安になる

・ところが月ができてからは、地球に近い月からのエネルギーによる影響を強く現れるようになりました。月は28日の周期で地球の周りを一周します。すると月のエネルギーがもっとも強くなる満月や新月の日に、人間は何ともいえぬ不安に襲われるのです。おそらく月の引力に引っ張られる恐怖心を覚えて、心がざわつくのでしょう。

 女性の整理も年一回から、月一回に変わりました。それまでは年一回だったものが月ができてからは、毎月一回、不安感から情緒不安定になったり、イライラするようになったわけです。交通事故が満月の前後に多いことや犯罪が活発になるのも、月と無関係ではないと思います。

 

自分を「気配」に変えると第六感が覚醒する

・意識は肉体の外にあるということを認識すること。そしていまは肉体に閉じ込められている意識を肉体の枠からはずす訓練をすること。そうすれば、意識本来の力が発揮できます。三次元の世界でいうところの第六感が覚醒するのです。

 しかしいうのは簡単ですが、実行するのは容易ではありません。私も臨死の状態のときだけしか、意識を肉体から切り離すことができませんでした。

 

波動を使う未来の医療

私は中国で体験した二度目の臨死体験で未来の医療を見てきました。そこでは波動を使った医療が行われていました

 人間をMRIのようにドーナツ型の機械に入れて、その人に固有の波動を浴びせます。すると薬を飲んだり、手術をしたりしなくても、健康が取り戻せるのです。

 波動とは物が振動することで起きる波のことです。すべての物質は振動しています。なぜなら物質を構成する原子の周りをつねに電子が回っているからです。

 

昔の人はすでに波動医療をおこなっていた ⁉

・波動を使う医療はじつは昔からありました。昔の占星術が波動を用いた医療に近いのです。いまでこそ、占星術はその人の生まれた日時で運勢や未来を予想する占いになってしまいましたが、もともとは高貴な人の医療に使われていたものです

 人は自分が誕生したときの星のエネルギーの影響を強く受けます。というのも、この地球には宇宙のあらゆる方角からさまざまなエネルギーが飛んで来て、細胞に影響を与えるからです。

 

彗星が地球にぶつかる日

じつは地球の危機はすぐそこに迫っている可能性があります。なぜなら100年後に、地球は巨大彗星と衝突するかもしれないからです

 1992年、私は130年間行方不明になっていたスウィフト・タットル彗星を再発見しました。この彗星は1862年アメリカのスウィフト・タットルさんという方が見つけたものです。

 しかしそれ以降、行方不明になってしまい、20世紀に入ってからも世界中の天文学者が必死に探していた彗星でした。私はその彗星を再発見した功績により、国際天文連合から火星近くにある小惑星に「KIUCHI」と命名されました。

 ちなみに彗星は発見者の名前がつけられるのがルールとして決まっていますが、小惑星は発見してもその人の名前がつくわけではありません。

 

もしスウィフト・タットル彗星の通過が10日遅れたと仮定しましょう。するとこの彗星は2126年の8月14~15日あたりに地球軌道からだいたい7万キロのところを通過することになります。

 地球と月までの距離が38万キロですから、かなりの近くを通過するわけです。それだけではありません。彗星自体の大きさはだいたい直径20キロメートルくらいですが、太陽から受けた熱量によって、周囲にガス状の塵がふわっと広がって、おたまじゃくしの頭のようなものができます。これを「コマ」といいます。コマから尾を引くように塵が広がって、いわゆるほうき星の形に見えるわけです。

 このコマの直径がだいたい40万キロ。ゆうに地球と月までを包んでしまうくらい大きさになります。

 

・しかし彗星のコマの部分が地球の大気圏に入ったら、そんな温度ではすみません。おそらく2000度くらいの高熱の塵や灰が地上に降り注ぐことになります。彗星が通り過ぎるまで2時間くらいはかかりますから、その間じゅう、地球には2000度の灼熱の火の玉がシャワーのごとく降り注ぎます。

 あらゆる生物は一たまりもなく死に絶えてしまうでしょう。地球という星がなくなることはありませんが、その表面は様相を変えてしまいます。ただもう荒涼たる死の世界が広がっているだけです。

 

宇宙ステーションは彗星の軌道をずらすためのもの

・これと同じようなことが1994年、木星でも起きています。木星にシューメーカー・レヴィ第9彗星と呼ばれる彗星が分裂しながら衝突したのです。彗星の大きさは直径1キロメートルぐらいです

 そんな小さな彗星でも、分裂した最初の1個が木星に衝突したとき、地球と同じくらいの大きさの火の玉があがりました。さらに次々と彗星のかけらが木星と衝突すると、そのたびに木星の表面に大きな波紋が広がり、木星全体が波を打ったのです。私はオーストラリアでその様子を観測しました。

 直径がたった1キロしかない彗星でも、これだけの衝撃があるのです。

スウィフト・タットル彗星は直径が20キロもあります。こんなものが地球とぶつかったら、と考えるだけでぞっとします。

 この危機をどうやって回避するのか。そのために1994年、日本で国際会議が開かれました。「世界将来世代京都フォーラム」です。彗星が地球と衝突しないようにするためには、彗星の軌道をずらすしかありません。

 その方法ですが、会議では核兵器を使う方法が検討されました。

 

・いまのところ、100年後に訪れる彗星との衝突を避ける希望はそれしかありません。いま、宇宙で宇宙ステーションを建造しているのは、そのためです宇宙ステーションから地球の環境の観測も行い、彗星が近づいたときは核兵器を曳航して、彗星の軌道上に設置することも検討されているようです。

 

私たちはゲームの中に生きるキャラクター>

・5次元の世界は「膨大な意識体」で満たされていて、無の状態です。そこには何もないので、ある意味とても退屈です。だからひずみが生まれました。そのひずみからできたのが、3次元の世界であり、私たち人間です。

 暇を持てあました人が退屈をまぎらそうとゲームを始めるように、3次元の世界も5次元の世界にわざとひずみをつくってできあがったといってもいいでしょう。

 

・私は、人間をテレビゲームの中のキャラクターと同じ存在だと思います。

 3次元=「5次元の世界によってつくられたゲームの世界」だとすると、私たち人間はゲームの中で役割を与えられたキャラクターです。一人ひとりがコンピューターゲームの中のキャラクターとして肉体を与えられ、ゲームの中の人生を生きているのかもしれません。

 そんなばかな、と思うかもしれませんが、3次元の世界から5次元の世界は見えないので、理解ができないだけです

 たとえば私たちコンピューターゲームをするときを考えてください。3次元に住む私たちが楽しむコンピューターゲームは2次元の世界でできています。

 

・ゲームの中で登場するキャラクターにはたくさんの試練が与えられます。あえて苦労が与えられるといってもいいでしょう。この「あえて」というところがポイントです。なぜ「あえて」なのかというと、そのほうがゲームは面白くなるからです。

 そしてゲームの中で、キャラクターの能力を最大限引き出してレベルを上げ、課題をクリアしていくのが、ゲームの楽しさになります。ゲームの中のキャラクターにしてみれば、生きる喜びになるわけです。

 私たちが5次元の世界のプログラミングによってつくられたゲームのキャラクターだとすると、キャラクターとは借りている肉体のことですから、私たちの役割は与えられたキャラクター(=肉体)の能力を最大限引き出すことになります。

 

人間が一番新参者であるわけは………

・私たちが生きる3次元の世界は、5次元の世界のひずみから生まれました。その目的は、変化や苦労を楽しむためです。

 3次元というゲームの世界で、いろいろなキャラクターが他を結び合いながら、試練を乗り越え、地球の環境を守っていくためのゲームを行っている。ゲームは難しくて、変化に富んでいるほうが面白くなるので、私たちの苦労や戦いがゲームの面白さになり、キャラクターである私たちにとっては生きる喜びになります。

 

・人間は生き物の中で一番最後に生まれたキャラクターです。つまり一番新参者です。なぜ一番最後に生まれたかというと、全体のバランスを整えるためです。

 

人間は過去三度、文明崩壊の危機に瀕している

・思い上がった人間は過去において3回、文明の破滅を体験しています。ゲームがリセットされているのです。

 最初の破滅はいまから1万5000年前。月が現れて、地球に大洪水をもたらしたときです。当時、人類は高度な文明を築いていました。その証拠が世界各地の古代遺跡に残された空飛ぶ飛行体の絵です。

 彼らはすでにUFOのような空中を浮遊する飛行体をつくりあげていたのだと思います。それらは複雑な機械ではなく、もしかしたら“念”のような意識の力で飛ばすものだったかもしれません。

 

・当然、ゲームのキャラクターとしての役割を果たさずに暴走を始めたわけですから、ゲームは一度リセットされます。最初のリセットは、月となる巨大な彗星が地球を襲い、大洪水が起きたときです。高度な文明は水没し、ほとんどの生き物は壊滅的な被害を受けました。

 

・現在、あちこちで目撃談があるUFOや宇宙人はもしかしたら、いまから1万5000年前に地球を脱出した高度な文明を持つ人間達の末裔かもしれません。そして、UFOに乗って生まれ故郷である地球をそっと見に来ている。そう考えると、宇宙人をUFOにも俄然、親近感が持てる気がします。

 

未確認飛行物体(UFO)は本当にあるのか?

・話は横道にそれますが、UFOの話が出たついでにお話ししておきます。じつは光学レンズを使って自分の目で天体観測をしている人間の間では、UFOが存在することはほぼ常識となっています。なぜなら、宇宙を観測していると、いやでもUFOを目撃してしまうことがあるからです。

 じつは私も過去に何度かUFOを目撃しています。それをいままで公にしてこなかったのは、ちまたに溢れるUFO目撃談やオカルト的な話と一緒にされたくなかったからです。

 

・「じつは私、見ちゃったんですよ。UFOを」と私がいうと、台長さんが身を乗り出して、「木内君も見たの? 僕も見たんだよな」というではありませんか。周りにいた人たちも「私も見ました」「僕も見ました」と次々に告白し始めるのです。

 皆、宇宙の専門家たちです。普通の望遠鏡ではおよびもつかないほど精巧な望遠鏡で、毎日宇宙を見ていますから、“見えてはいけないもの”が見えてしまうこともあります。でもこれをどうやって説明したらいいかわかりません。

 

・私自身が初めてUFOらしき存在に気がついたのは、航空自衛隊に勤務していた頃でした。あるとき政府機関からの依頼で、夜8時から10時までの2時間、日本中の空に飛行機をいっさい飛ばさない時間帯をつくったことがあります。それを一週間続けました。

 その間、レーダーは動かして、上空を飛行するものがあれば記録してくれという依頼だったと思います。すると、飛行機はいっさい飛行していない時間帯のはずなのに、飛行物体に関する情報が」たくさん集まるのです。

 

・レーダーに米粒のように写ったその物体は出雲あたりから出現し、仙台あたりまで飛行して、レーダーから消えました。

 なにより驚いたのはその速度です。ふつう出雲から仙台までだと、飛行機でかなりの速度で飛ばしても40分はかかります

 それをたった3分で、その物体は通過していました。速度を計算するとマッハ15くらいです。当時それだけの速度が出せるジェット戦闘機は地球上に存在していませんでした。

 飛行機でないとすると、考えられるのは隕石ですが、もし隕石なら放物線を描いて落下します。しかし私がレーダーでとらえたその物体は地球の表面に対して並行に飛行していました。

 これはUFO以外に考えられないと思いましたが、証明はできません。

 私は事実だけを上に報告したのですが、その後、上層部や政府機関がどんな扱いにしたのかは知るよしもありません。

 

航空自衛隊では、さらにこんなこともありました。あるとき、パイロットのヒアリング調査を実施したことがあったのですが、その中で「空を飛んでいるときに変わったことを見聞きしたら教えてほしい」という質問がありました。

 すると、さまざまな証言が寄せられたのです。たとえば5万フィートというかなりの上空を飛んでいるとき、飛行物体の編隊が頭上を飛んでいったとか、目の前を突っ切っていったという証言もありました。

 仲間うちでは「けっこうあるね。やっぱりUFOはいるんじゃない」という話になりましたが、こういう話はタブーになっているので、外にはほとんどもれません。調査内容はすべて上に送りましたが、その後は私は関与していないので、どういう評価になったのかはわかりません。

 

宇宙のかなたにある謎の宇宙ステーションを発見?

航空自衛隊をやめ、長野に戻って、本格的に彗星の捜索を始めてからは、何度か実際にUFOを目撃するようになりました。私たちが使う双眼鏡は直線距離で、30キロ先を飛ぶジェット旅客機の窓まで全部見ることが

できます。ですから、当然肉眼で見えるUFOなら、双眼鏡で見ると、窓の形状や回転運動まではっきりわかります。

 私が目撃したのは1994年のこと。お釜のような形をしたアダムスキー型でした。真ん中に窓がついていて、底の部分が回転しているのが双眼鏡を通してはっきりとわかりました。

 もう一つ目撃したのは、もっと遠くの宇宙にある不思議な光です。あるとき、いつものように山の上で新しい彗星を探しているときに、その光を見つけました。私の望遠鏡で覗くと、はるかかなたの宇宙で、点々と動いていく光があります。

 計算してみると、とんでもない距離を一瞬で移動していることになります。動きからして星ではないことは明白です。明らかに人工的につくられた何かだと思うのですが、それが何かはわかりません。

 あとで問い合わせてわかったのですが、私が不思議な光を見つけたのと同時刻に長野県の延山にある国立天文台でも、一定間隔で送られてくる奇妙な電波をキャッチしていたというのです。

 一体、あの光は何だったのでしょうか。私の想像では、おそらく宇宙人の宇宙ステーションのようなものではないでしょうか。今後、標高の高い場所に高性能の電波天文台をどんどんつくるようになれば、私が見た不思議な光の正体も解明されるのではないかと期待しています。

 UFOを信じない人たちは、よく人工衛星をUFOと間違えたのではないか、という指摘をします。しかし彗星捜索家であれば、そういうミスはおかしません。私たちは地球の周りを周回する人工衛星をすべて把握しています。新しい星を発見するということは、星と間違えやすい人工衛星に関して全部知っていないとできないことだからです。

 毎晩、いやというほど宇宙を見つめ続けてきた彗星捜索家だからこそ、もし彼らが星ではない何かを見つけたとしたら、未確認の飛行物体である確証は高いのです。

 一般の人たちがUFOと見間違うのは飛行機や金星です

 

みんなにびっくりされますが、天文学の世界では、写真よりスケッチが優先されます。写真はゴミが写り込んだり、ゴーストが出たりして、星のようなものに見えてしまうことがあります。でもスケッチなら、人間が両方の目でしっかり観察して書いているので、間違いがないという評価なのです。

 観察ノートも大事です。いまの若い人は面倒くさがってなんでもパソコンで打って記録してしまいますが、はしょってはいけません。

 

肥沃な土地が砂漠になり、二度目の破滅が訪れる

・人間が過去に3回、破滅したという話の続きです。

 最初の破滅は月が引き起こした大洪水により、もたらされました。人間が経験した二度目の破滅はいまから1万2000年前頃起きています

 人類は月の出現と大洪水による世界の破滅からようやく立ち直り、ふたたび原始時代のような生活から一歩一歩文明を築いていました。

 高度な文明が栄えていたはずなのに、なぜ原始時代からスタートするかというと、地球上に残ったのは、そのほとんどが飛行体で脱出できなかった一般庶民だったからです。

 さらに知識層が交じっていたとしても、大洪水によりすべての利器を失ったあとでは、彼らの知識を伝達することができなかったからです。

 

三度目の破滅で滅んだエジプト文明

・人間はふたたび原始的な生活を余儀なくされます。そして三度目の破滅はそれから3000年後に起こります。このときは宗教的な対立が破滅の引き金を引きました。

 

・ついには紀元前300年頃、アレキサンダー大王に征服され、クレオパトラの死をもって、事実上のエジプト王国終焉を迎えるのです。

 これが宗教対立による文明の破滅の3回目です。

 

自分の役割を見つける近道と一人一品持ち寄りシステム

・自分の役割を見つけるためには、自分をほめることが大切だと思います。私たちは小さい頃から、あまりに強制され、無理やり型にはめられることに慣れすぎてきました。自分の本来の役割や自分が本当にやりたかったことがわからなくなっています。

 だから自分で自分をほめてあげてください。

 

四度目の破滅は避けられるのか

スウィフト・タットル彗星

・いまから100年後には、私が再発見した「スウィフト・タットル彗星」が地球に衝突する危険性をはらみながら近づいてきます。人類は100年後にはその危機に立ち向かっていかなくてはなりません。

 どうすれば、この地球の環境を守って行けるでしょうか。

 

 
 

『ビジネスを揺るがす100のリスク』 

 日経BP総研2030展望

日経BP総研 編著  日経BP社     2018/10/25

 

 

 

リスクとは「目的に影響を与える不確実な何か」である。>

日経BP総研が選ぶ十大リスク

<2019年以降ビジネスパーソンが注意すべき10大リスク

ルール急変――国家や企業がビジネスのルールや条件を恣意的に変える

開発独裁優位――テクノロジー利用を遮二無二進めた国家が果実を得る

認証品争奪――違法な伐採や操業に無縁の産物を取り合う

社員大流出――人生百年論や五輪などを契機に永年勤続に見切り

新車販売不振――配車アプリと自動運転が共用を加速

中間層消滅――平均的な消費者などいなくなる

火葬渋滞――高齢化で多死社会、斎場や火葬場が大都市で不足

存在感ゼロ――ネットで検索しても企業名が上に出てこない

学習データ汚染――誤りが混入しAI(人工知能)が誤学習

リスクマネジメント形骸化――チャンスをつかめずリスクも回避できず

 

・リスクを識別する一助となることを目指し、本書はビジネスパーソンが注意すべきリスクを百件選び、解説する。中でも重要なものを「2019年以降ビジネスパーソンが注意すべき十大リスク」として表にまとめた。

 十件は「確実に来るリスク」であり、経営者や自治体の首長、事業部門の幹部、現場の担当者まで、すべてのビジネスパーソンは「自分や自分の組織にどう起こるか」「影響はどの程度か」と、ぜひ問うてみてほしい。

 リスクは不確実な何かだから「確実に来るリスク」という言い方は本来おかしいが、十件は「時期は特定できないが起こる」あるいは「すでに起きつつある」ものである。そして十件の影響の度合いはそれぞれの組織ごとに異なる。

 

・十大リスクの一つ、「ルール急変」は続発しつつある。米国は自動車関税を含め貿易のルールを恣意的に変えようとしており、受け入れる国もあれば対抗する国もある。EUは自域の優位確保を狙い、GDPR(一般データ保護規則)を策定、個人情報の域外移転を規制している。

 

・「開発独裁優位」は起きるかどうかまだ分からない。一党独裁の中国はITや遺伝子組み換えといったテクノロジーの利用をトップダウンかつ猛スピードで推し進めている。その結果、合議で物事を進める民主主義国家より優位に立てる、あるいはすでに立った、という見方がある。本当に優位に立ったとしたら、他の民主主義国家は大きな影響を受ける。

 

・いわゆる配車アプリと自動運転によって自動車の共用(シェアリング)が進み、「新車販売不振」が顕著になると指摘されている。配車アプリはすでに使われているが自動運転の普及はこれからである。新車販売不振がはっきりした場合、自動車産業は多大な悪影響を受けるが、シェアリングに伴う新ビジネスに取り組み、リスクをチャンスに変える企業も多数出てくるだろう。

 このように「これがリスクであり、こうすべきだ」と万人に向けて明解に言い切ることが難しい。前述した通り、リスクが厄介な所以である。

 

・一方、自然あるいは人間に関わる不確実性を「ESG」(環境・社会・ガバナンス)のリスクとして括り、第4章で説明する。ESGは企業や自治体が守るべき事柄の総称である。例えば、組織が取り扱う食料や材料は適法の伐採や操業によって得られたことを示す認証品でなければならない。一斉に各組織が調達に動いた場合、「認証品争奪」が起きかねない。環境問題には確実なことと不確実なことが混在しているが、しかるべき対応をしておかなければ悪影響を受ける危険があり、組織の評判まで落としてしまう。

 

・企業の経営や自治体の運営を考えると、人・自然のリスクとして「人財不足」の分野が、テクノロジー・人工物のリスクとして「自動運転」の分野が、それぞれ関連してくる。前者は「社員大流出」など人出不足や人の質に関するリスクである。

 

・組織の外側にある市場すなわち顧客についても当然、配慮しなければならない。人、すなわち消費者に注目して市場関連のリスクを検討し、「格差社会」という分類で総称した。「中間層消滅」に加え、「消費欲減退」「富裕層二分化」といったリスクが含まれる。

 

・さらに消費者が住む場所に注目してリスクを検討し、「都市スラム化」として分類した。人口集中、賃金格差、都市内地域格差、能力格差、AI(人工知能)などによる特定分野の無人化とそれによる失業などが絡み合う。斎場や火葬場が大都市で不足する「火葬渋滞」や「高騰ビルと座礁ビル」といった事態が懸念される。

 

・業種・業態、営利組織・非営利組織を問わず付いて回るのは情報の取り扱いである。本書では大きく二つ、組織内の人と組織外の人をつなぐコミュニケーションと、組織内におけるデータ利用に分けてみた。例えばネットで検索しても企業名が上位に出てこない「存在感ゼロ」、誤りが混入してAIが誤学習する「学習データ汚染」といったリスクが潜む。

 

・AI利用としたのはAIが注目されているからだが、AIやIoT、ビッグデータなどのIT利用を進めていく場合、不確実性が常に付いて回る。

 以上の九分野で取り上げたリスクの大半はビジネスとテクノロジーに関するもので、企業なら経営会議で議論し、手を打つことができる。

 百件に絞るにあたり、中国の海洋進出、朝鮮半島情勢、テロ拡散といった、地政学や政府が絡むカントリーリスクは割愛した南海トラフ地震津波、首都直下地震破局的噴火、パンデミック特定外来生物などの自然災害関連は第四章(ESG)などでいくつか触れたが、かなりの部分を省いた。

 半島情勢や2018年の日本を襲ったような地震、台風と大雨、酷暑といった自然の猛威はいずれもリスクだが、これらは発生時に緊急対応すべき危機管理の対象であり、リスクをチャンスに変えるマネジメントの対象とはみなしづらいと判断したからだ。

 

・九分野とは別に「リスクマネジメント形骸化」など、リスクマネジメント自体のリスクを百件に含めた。本書のまとめとして第十一章でリスクをチャンスにする方法を検討し、リスクマネジメントと危機管理を包含し、既知のリスクに加え、未知のリスクにも対処しうる「アサンプションマネジメント」を提案する。

 

<「(我々が未来について)試みうることは適切なリスクを探し、時にはつくり出し、不確実性を利用することだけである」>

・ゲームのルールが変わり、常識や前提をくつがえすリスクがしのびよっている。オープンイノベーションのような他の組織との協業を進めると共に、守るべきルールは守る。中期経営計画や成長戦略を作りっぱなしにするのではなく状況の変化に応じて見直す。必要な情報をパートナーと共有できるように組織を開くべき時に開き、閉じるべき時に閉じる。簡単ではないが、しなやかに動かなければならない。リスクマネジメントは組織や人を縛るものではなく、動かすためのものである。

 

ルール急変

どこから敵が現れるのか分からない

・オープン化の影響の一つはルールの急変である。世界がつながったため、新興勢力が新たなルールを持ち込むと、それがあっという間に広がってしまう。オープン化への反動として、グローバルな商取引ルールを一夜にして覆す意思決定を下す国家もある。

 米アマゾン・ドット・コムが参入することで事業領域のルールが変わってしまい、既存のプレーヤーが駆逐される。いわゆる「アマゾンエフェクト」はインターネットによって世界の消費者と生産者がつながったことによってもたらされた。リアルな書店、CDショップ、玩具店衣料品店などはアマゾンによって多大な打撃を受けた。アマゾンは次に薬局を狙い、さらに金融サービスに乗り出すのではないかと見られている。

 

ルールを恣意的に変える典型例が2018年、世界の関心を集めた米中の貿易戦争だろう。

 

・日本の産業界にとっては米国の自動車関税の行方が関心事だが、一企業にとっても世界のオープン化とルール急変は様々な形で影響する。金余りの中国企業に取引先がいきなり買われる。長年の付き合いの発注先がより良い条件を出した米国企業の傘下に入ってしまう。

 

日本素通り

お金も技術者も日本に来ない

・ところが中国企業が力を付けてくるにつれ、試作の段階から中国側が受注する動きが顕著になり、日本企業はバイパスされつつある。

 さらに、ここへ来て中国側の技術競争力が高まり、開発自体を中国で進め、一部の業務をシリコンバレーに発注する逆転現象がみられるようになっている。

 中国でコンピュータサイエンスを学んだ優秀な学生がシリコンバレー企業に就職、その後米国で独立、起業したり、中国に戻って企業し、シリコンバレー企業と連携したりするといったことは当たり前になった。さらに米国の優秀な学生が中国のIT企業に入ることもしばしばある。

 

製造業のデジタル化遅れ

日本の強みを維持できるか

・日本の産業界を見渡すと依然として世界に通じる競争力を保持しているのは、自動車やエレクトロニクス部品など製造業である。中国や韓国に追い越された製品も多いが、品質や機能の点で日本の製造業にしか作れない物はまだまだある。

 だが、電子商取引が席巻した流通業や金融業のように、製造業も「デジタル化」の動きが世界中で出てきている。そこでいうデジタル化とは製造業全体の変革という大きな概念を表しており、従来の手法や仕組みにデジタル技術を取り入れることに留まらない。

 

日本の製造業の場合、中小企業と呼ばれる企業がほとんどを占める。こうした多くの企業を動かさない限り製造業全体のデジタル化は望めない。だが、多彩なデータを利用しながら製造業の仕組みを進化させるIT基盤を導入するための必要な資金や人材を中小企業はなかなか確保できない現状がある。

 

・この変化に追随できないと、競争の舞台に上がることすらできなくなり、日本の製造業が衰退していくことになりかねない。そうまでならなかったとしても、日本以外の国や地域に有利なビジネスの仕組みができ上ってしまうと、日本企業が市場で有利なポジションを獲得するのは格段に難しくなる。

 

海外進出暗転

二重課税など進出先が勝手にルールを適用

・日本企業にとって国内市場に留まらず海外市場に進出して事業を拡大するのは長年の課題であり、多くの企業が挑戦してきた。世界販売台数の半数をインド市場で売るまでになったスズキのような例があるものの、様々な難題に直面して撤退に追い込まれた企業も死屍累々、といった状況である。

 

・これら新興国へのインフラ輸出で悩ましい問題となってきたのが、外為取引、制度・許認可の変更、資産の接収、政治暴力、政府・政府機関の契約違反といったポリティカルリスクである。ここでもルール急変が起きている。

 特に近年増えているのが契約違反だ。例えば、インドに進出した企業の多くが土地収用に関わる契約違反に直面している。

 

・こうした事態が起こる原因として、政権交代のたびに前政権の実績を全否定する傾向があること、汚職の蔓延、役人の契約概念や実務能力の欠如、などがあり、根は深い。

 

グローバル化を進める日本の製造業がもう一つ直面しているのが二重課税の問題である。

 

・移転価格税制とは、親会社と海外子会社など関連企業間の取引を通じた所得の海外移転を防止するため、この取引が通常の第三者との取引価格で行われたものとみなして所得を計算し直し、実態と乖離している部分に課税する制度だ。この制度はもともと、グーグルやアマゾンといった米国のグローバル企業の大がかりなタックスプランニングスキームに対抗するために設けられた。米国グルーバル企業は当該国で上がった利益をタックスヘイブン租税回避地)に移転し、節税している。

 しかし、日本の製造業の場合、そうした意図はなく適正な取引をしていても、移転価格税制を盾に法外な税金を要求されてしまう。

 

重要インフラへのサイバー攻撃

どこから攻撃されるか分からない

・2017年5月頃から世界数十ヵ国で猛威を振るったランサムウェア「ワナクライ」によるサイバー攻撃は従来とは異なる脅威を企業や社会に見せ付けた。

 ランサムウェアは脅迫型ウイルスとも呼ばれ、感染したパソコンやサーバーといったコンピュータのデータを勝手に暗号化し、暗号解除キーと引き換えに対価を要求する。データをいわば人質に取った身代金の請求である。

 

・日本政府はサイバー攻撃を受けた場合に企業活動や国民生活への影響が大きい十四分野を「重要インフラ」に位置付け、警戒を強めている。

 

・重要インフラへのサイバー攻撃の実行主体としては、政治的な主張を持ったハッカーを意味する「ハクティビスト」、テロ集団、対立する国家などの関与が疑われるケースが多い。ミサイルのような射程距離がないサイバー攻撃は、世界中どこからでも標的に攻撃を仕掛けられる。

 

2020年のオリンピック・パラリンピック東京大会を控える日本は今後、ハクティビストやテロ集団による示威的なサイバー攻撃の標的にならざるを得ない2012年のロンドン大会、2016年のリオデジャネイロ大会では、公式サイトなどへのサービス妨害攻撃が多発、2018年のピョンチャン冬季大会では国連組織に対する標的型攻撃も行われた。東京大会の場合、社会インフラを狙ったランサムウェア攻撃などが加わり、テロリストや犯罪者がサイバー攻撃の技を競い合う場になる恐れがある。

 

ビジネスメール詐欺

組織のお金が電子メールでかすめ取られる

・上司から「至急対応してください」という見出しのメール。本文には「○○社の○○さんからのたっての依頼で、海外の提携先企業と緊急でプロジェクトを始めることになりました。1600万円の業務委託料をこの口座ヰに振り込んでください。申し訳ないですが急ぎで」とあった。

 ○○社は得意先で○○さんのこともよくよく知っている。指定された振込先口座がいつもと違うが、急ぎのことだったので振り込み手続きをした。ところがそのメールは偽のもので依頼は詐欺だった。

 こんな事件が2015年頃から急増している。ビジネスメール詐欺と言われるこの犯罪は、攻撃者が取引先や自社の経営幹部を装って電子メールを現場の担当者などに送り、攻撃者の口座に入金を促し、資金をかすめ取る。

 

日本国内でも高額な被害が確認されている。2017年12月には日本航空がビジネスメール詐欺の被害に遭い、合計3億8千万円が奪われたと公表した。

 

・ビジネスメール詐欺の手順は次のようになる。まずウイルスメールなどを社員に送り付け、企業のサーバーに侵入するためのルートを確保する。業務メールを盗み見て、過去にやり取りされたメールの本文や契約書を手に入れる。メールや契約書を参考にして本物であるかのようなメールを作成し、それを担当者に送って攻撃者が用意した口座への入金を促す。

 取引先とやり取りしている間に割り込んで偽の口座に振り込ませる。弁護士や顧問など社外の権威者になりすます、といったケースもある。詐欺の準備のために、同じ手順で従業員情報を盗む場合もある。

 

・情報セキュリティ分野の情報収集と発信を手がけるIPAセキュリティセンターは「ビジネスメール詐欺という事件が発生していると知ること自体が大切」と助言する。その上で通常と異なる依頼が来た場合、依頼者本人に電話で確認をとる、または社内の第三者に確認を依頼する、といったことを徹底する。併せてコンピュータウイルス対策などの基本的な対策も促す。

 

真似される、真似する

どこから訴えられるか分からない

・インターネットを通じて流れる情報が爆発的に増え、知的財産権に関わるトラブルが生じている。自分たちの製品や作品を真似されてしまう。あるいは知ってか知らぬか、他者の製品や作品を真似したり、他者の知的財産を誤用したりする。

 前者はこれまで特許権に基づいた「技術」の模倣が多かったが、近年はそこに「デザイン」が加わった。

 

・意匠登録をすれば必ず模倣問題が防げると言うわけではないが、デザインを重視した商品を販売している場合、国内のみならず海外も含めた国際意匠出願が必須になっている。

 

知的財産権を巡っては、真似されるだけではなく、意図的ではないにしろ真似してしまう恐れがつきまとう。それは金銭的にも、金銭に換算できないブランド価値の損失という意味でも、大きな悪影響を与える。

 

GAFA落日

栄枯盛衰、ITの覇者は弱る

・「ルール急変」のところで述べた通り、オープン化は「その影響を嫌う勢力から揺り戻しの圧力を受けつつある」。インターネットで人々がつながる世界で巨大化した、「GAFA」と呼ばれる米国企業4社に対する反動が目につき出した。

 特にグーグル、フェイスブック、アマゾンはインターネット上で利用者がどのような行動をしたか、閲覧や投稿、購買の履歴を記録している。世界経済フォーラムが「パーソナルデータはインターネットにおける新しい『石油』になる」と予想した新資源を手に入れた。

 

GDPR(一般データ保護規則)

データ保護がもたらす分断

・EUは2018年5月25日からGDPR(一般データ保護規則)を施行した。目的はEU域内の個人・住民が自身の情報をコントロールする権利の確保。言うまでもなく、GAFAのような米国勢、台頭する中国のネット企業に、EU域内の個人データという「石油」が流出することを防ぐ狙いがある。

 

ネット経済への無理解

分かっている人は誰か

・このように米国とEU、そして中国を支え、新たな石油を巡る競争がインターネット上で繰り広げられているが、ここでも「日本素通り」の恐れがある。そもそも日本企業はインターネット・エコノミーを理解しておらず、法規制への遵守は別として、戦略的な対処をしていないという指摘がある。

 

開社力の欠如

守りの意識が強すぎる

・社会が成熟し、ニーズの多様化が進んだことで、企業の継続的な成長、あるいは業績維持が難しくなっている。単一の商品やサービスをマス市場に販売できなくなってきた。従来と同じモノやサービスを提供しているだけでは顧客は離れていってしまう。

 

・新たな価値を生み出すには、こうした元々あまり接点がなかった業界同士が同じ目的のために協調していく必要がある。それには社外に門戸を開き、外部と積極的に連携することで複雑な問題の解決を目指す「開社力」が欠かせない。

 

・こうした状況に陥ると業績が伸び悩んでも斬新な対策を打ち出せない。ディスラプティブな(破壊的な)プレーヤーが登場し、市場を奪っていくのを、指をくわえて見ていることになる。業界あるいは海外の動向をつかめなくなれば世界の新しい常識も分からなくなり、ますます乗り遅れていく。

 企業組織の「生命力」を強くし、さらなる成長を目指すには、社外に求める技術やノウハウと自社で持ち続ける技術やノウハウを明確に区別するとともに、スピード感をもって効率的に社外の力を取り込むことと、そのための意識改革が欠かせない。

 

企業メディア炎上

ネット時代の新たな落とし穴

・ネット社会においてはウェブサイトや企業SNSなど、自ら情報を発信できる、いわゆるオウンドメディアの重要性が高まった。同時にネット社会ならではの「炎上」という事態が頻発しつつある。

 

・とはいえ、情報発信の目的の一つはネット上で話題となりSNSなどを通じて拡散してもらうことにある。いわゆる「バズらせたい」ということだ。そのため情報発信の担当者、広告担当者はある程度エッジの効いた内容を発信していかざるを得ない。それが行き過ぎると炎上してしまう。

 ネット炎上によって企業ブランドにダメージを与えたとしても、業績に大きな影響を与え、経営者の責任が問われる事態にまで発展することは今までそれほどなかった。だが、それは変わってくる。

 

<内部情報の暴露>

国が司法取引を導入、内部通報を後押し

・2018年6月、他人の犯罪を明らかにすれば見返りが軽くなる「日本版司法取引」が導入された。対象には、詐欺や恐喝、薬物・銃器などの犯罪のほか、贈収賄や脱税、カルテル、談合、粉飾決算インサイダー取引などの経済犯罪が含まれる。今後、複数企業が絡む犯罪なので企業側が進んで司法と取引し、従業員を守ろうとするケースが増えると予想される。

 

・暴露に踏み切りかねないのは、企業内の正社員、非正規社員、アルバイトだけではない。その家族や退職者、取引先などの関係者も情報を持っている。こうした人々を監視することなどできない。企業が襟を正し、良い会社になろうという努力を継続することが根本的な対策と言える。

 

不意打ち口撃

口コミが背後から襲いかかる

内部告発や暴露はなんらかの意図があって行われるが、そうではなく従業員の単なる不用意な書き込みや投稿が思わぬ被害を引き起こすこともある。

 ある銀行では芸能人が来店したことを行員の家族がネットに投稿してしまい、炎上した。顧客の守秘義務を扱う金融機関にとって致命的な問題として、その銀行は再発防止に取り組む姿勢を打ち出した。

 

・ネットやSNS上に投稿された企業イメージを損なう書き込みを放置しておくにはいかない。弁護士など専門家に相談して早めに削除申請を出すことで被害を抑制したいが、これがなかなか難しい。

 

火消し失敗

謝り方を間違うと再炎上

・火は最初から大きいわけではない。小さいうちに消せれば炎上被害は避けられるはずだが、消化は容易ではない。準備が足りないと、火消しに失敗し、逆に火を大きくしかねない。

 

危機管理広報の危機

「たいしたことではない」は禁句

・品質データ改竄、異物混入、情報漏洩、不正会計など、不祥事やコンプライアンス違反が目立つ。リスクが実際に危機として発生してしまった場合、ダメージの最小化を図るクライシスマネジメント(危機管理)が発動される。

 ところが危機管理で重要な、迅速かつ適切な広報の対応を誤ると、著しいブランドの毀損など、本来の対価を超えた代償を払うことになってしまう。

 

・誤りがちな例として大森氏が挙げるのが事実の矮小化である。「いざ不祥事に直面すると『たいしたことではない』『安全性に問題はない』など、情報公開に後ろ向きになる声が出がちだ。しかし、それを判断するのは自社ではなく、社会であることを忘れてはならない」。

 

リスクマネジメント形骸化

識別して一安心

・形は整えたわけだがこれだけでは機能しない。ISOのマネジメントシステムを取り入れたときに見られた。資料を作って安心する形式主義がリスクマネジメントにおいても出てきている。リスクの識別にばかり目を向ける。書式や手順を整えることに精を出す。これこそリスクマネジメント形骸化というリスクである。このリスクからチャンスは出てこない。

 

「リスク回避」の回避

回避策をとれるリーダーはいるか

・経営危機につながる何かを回避する策それ自体が痛みを伴うことも多く、断行する決断をなかなか下しにくい。「そこまで大変なことにはならない」と逡巡しているうちに、取り返しがつかない事態になることもある。腹をくくり回避策をやってのけるタフな経営幹部がいなければリスクマネジメントは機能しない。

 

思い込み

「大丈夫なはず」は大丈夫ではない

リスクマネジメントが難しいのは、リスクが見えないからである。たとえ識別はしていても「目で見えないと納得できない」「実際に起きてみないと動けない」ということになりがちだ。目の前に危機が迫ってきて、ようやく腰を上げ、回避しようとしてもそれは難しい。

 識別にしても、頭で考えたもの、あるいは類似案件で過去に発生したものを列挙しているに過ぎない。見過ごしているものがあれば、それが発生したとき、直撃を受けてしまう。

 

地球寒冷化

食料不足とインフラ機能不全を引き起こす

・思い込みというものを考える材料として「地球寒冷化」を取り上げてみよう。書き間違いではない。地球の気温が下がっていくと警告する研究者や学者、研究機関は存在する。

 

・これまで太陽は活発な時期と停滞する時期を繰り返してきた。ザーコバ教授によると現在は停滞期に入っており、2030年に向けて気温が下がっていき、寒冷期になるという。同じ2015年の11月にはNASA人工衛星を使って南極の氷床を計測し、氷が溶けている地域と氷が増えている地域の両方があり、南極全体として氷床は増えていると発表した。NASAの計画が正しいなら、温暖化に逆行する事象と言える。

 

・とはいえ、気候変動に関する論文や発表そして報道の多くは地球温暖化についてであり、地球寒冷化を主張する学者や機関の意見は少数派に見える。太陽の活動(黒点の動き)と地球寒冷化に何の関係もない、と全面否定する指摘は少なくない。

 リスクマネジメントの観点から言うと、地球が寒冷化していくのか、温暖化していくのか、白黒を付けることに意味はない。気候変動のメカニズムや太陽との関係について分かっていないことはまだまだある。確実なのは、誕生以来、地球は温暖化と寒冷化を繰り返してきたということである。どちらかだけを確実に起きる前提としてとらえることはリスクマネジメントの立場からすると適切ではない。

 

・そもそも気候変動という大規模かつ複雑な現象を単純な因果関係で説明できるかどうか、そこからして定かではない。寒冷化の論者は前出の通り、太陽活動の停滞により地球の気温が低下するという因果関係を主な論拠とする。これに対し、温暖化の論者は温室効果ガスが増加し、気温の上昇を招くという因果関係を論拠にしている。

 

・温暖化については多くの企業が対応策を中長期計画などに取り入れている。温暖化対策に不熱心ということで株価が下がるリスクを回避する意図もある。

 寒冷化についてはどうか。発生時の影響は甚大である。気温が下がること自体の影響に加え、天候不順になると光合成に影響する穀物や野菜など食料の栽培と収穫が難しくなり、食料不足になりかねない。欧州では寒冷化に強い種子の研究があるという。

 

・社会インフラを支える各種機器について、現状では特定地域で使用するものを除き、寒冷化対策が施されているとは言い難い。人類が体験した前回の寒冷期は17世紀から18世紀、産業革命の時代にまでさかのぼる。それ以降、ざっと300年の間、人類は寒冷期の経験がないまま今日に至っている。

 

東京五輪

危ないと言われるが本当はどうなのか

アサンプションを考える格好の題材がある。東京オリンピックである。すでに開催期間中の交通・移動の混雑や停滞、国際空港の発着陸回数の増大とそれに伴う航空管制の負荷、入管手続きの増大、酷暑対策、サマータイム導入、といったことが指摘されている。ビジネスへの影響もある。建築・土木であれば、工事費の高騰、労災増加、設計・施工ミス増加などだ。

 こうした事項に「はず」を付けて考えてみる。ビジネスチャンスに変えるアイデアがひらめく可能性がある。

 

鈍感経営

しなやかな思考でチャンスをつかむ

・今後2030年までを展望し、リスクを洗い出した際、経営者に関するものが複数あった。例えば「文系脳経営」(情緒的かつ非合理的かつ非挑戦経営)、「慎重経営」(バブル崩壊後の30年間に出世した人は慎重だが部下が提案するアイデアを判断できない)などである。

 しかし理系であれば合理的に考えるとは限らないし、挑戦するとも言い切れない。文系であっても理系の参謀と組めばよい、慎重であることは欠点ではなく、部下の提案を評価できないこととは別である。

 大事なのは思考のしなやかさではなかろうか。アサンプション(思い込み、前提)を見出し、正しくない思い込みであるならそれを止め、前提を見直すには、柔軟な思考が求められる。

 

 

 

『資源争奪戦』

最新レポート  2030年の危機

柴田明夫   かんき出版   2010/1/6   

  

 

 

<資源価格の乱高下は何を意味するのか>

・21世紀に入って上昇トレンドをたどり始めた原油や金属などの資源価格は、2008年前半にかけて歴史的な高値を記録したかと思うと、年の後半にはこれまた歴史的な暴落を見た。

 しかし、暴落したとはいえ、そのレベルは過去と比べるとはるかに高い水準へと移行している。ここ数年の資源価格の乱高下はいったい何を示唆しているのだろうか。

 ・筆者の考えはこうだ。

 ここ数年の資源価格の高騰の背景には、中国やインドなどの人口大国が工業化による本格的な経済成長軌道に乗ってきたことがあるそれによって、地球が「資源の枯渇」と「地球温暖化」という、誰にも止められない「2つの危機」を加速させてしまった。この延長線上には、ポイント・オブ・ノーリターンの世界、時間の流れのように後戻りができない地球の成長の限界、つまり「臨界点」が待ち受けている。

 我々にできることといえば、省エネ・省資源・環境対応の新エネルギーや代替エネルギーの開発を同時に進めることで「2つの危機」の進むスピードを緩和させることしかない。

 おそらく2030年前後には地球は「臨界点」を迎えてしまう可能性が高いためだ。

 例えば、原油は楽観的見方に立っても30年には、「液体で濃縮され、生産コストの安い」原油は埋蔵量の半分を掘り尽くされ、生産のピーク・オイルを迎える。地球の平均気温が18世紀の産業革命前に比べ2度上昇してしまうのも、早ければ32~40年との見方がある。世界人口が地球の養える人口80億人を超えるのは25年だ。一見バラバラに進んでいる現象が30年前後にひとつに繋がって、ついに臨界点に達してしまう。

 我々は「地下系」から「太陽系」への移行を急がなければならない。

 この「つなぎ」の期間をどうするかということも、重要な問題である。

・「つなぎ」といっても5年や10年の話ではない。めざす太陽系エネルギーに立脚した低炭素社会は早急には訪れないからだ。

 ・究極の脱炭素社会の構築に向け、太陽光発電、太陽熱発電、二次電池燃料電池の開発・普及を急ぐとともに、「つなぎ」として、地下系資源の省エネ・省資源・環境対応がこれまで以上に重要である。

 一方、我々の地球では、「水不足」という新たな問題も深刻化しつつある。すでに、限られた資源をめぐって資源保有国と消費国、資源保有国同士の「グレートゲーム」が繰り広げられている。地球の「臨界点」が迫っている現在、そんなゲームをやっている場合ではない。

 

エネルギー関連の国際機関IEAが予測、2030年に原油200ドル突破の恐れ

原油価格が2008年に100ドルを上回ったことの意味は、世界の経済・産業構造をいち早く「省エネ・省資源。環境対応型」「新エネルギー開発促進型」に転換すべしとのメッセージである。

 まして、地球が「安い石油資源の枯渇」と「地球温暖化」という不可逆的な「2つの危機」の直面していることを考えれば、我々にできることは、一刻も早く、2つの危機が進む速度をできる限り緩めることしかない。

 これらの課題に同時に取り組むためには、これまでの安い資源価格では不可能で、高い原油価格の追い風が必要なのである。にもかかわらず、今回の急落は100ドルを超える原油に世界経済が耐えられないという形で生じた。

 実際、原油が08年5月に120ドルを突破してくると、米国議会などでは投機資金に対する規制強化の動きが強まり、市場も世界景気減速に伴う石油需要の減退観測が広がった。市場が悲観一色に染まるなかで、ヘッジファンド手仕舞い売りが加速した。

 その発想そのものが、1990年代までの安い資源価格時代の経済・産業構造を前提とした考え方である。そうである限り原油は、急落すれば過渡期の需要が拡大し、何度でも上値を試しては急落するといった同じことが繰り返される「閉じない」世界に陥ってしまうことになる。

 ・供給面では、最近の原油価格の上昇が投機資金によるマネーゲームとの見方が定着すれば、誰も危なくて開発投資をしようとはしないだろう。しかし、需要は中国などの新興国が先進国水準に向かう「過渡期」の需要だから毎年累積的に拡大し、結局、供給が逼迫し価格が高騰することになる。

 逆説的であるが、原油価格が100ドル近辺で底入れし、誰もが原油100ドル時代の到来を認識すれば、省エネ・省資源・環境対応、あるいは代替エネルギー、新エネルギーなどの投資が促され、高い原油価格に順応した経済・産業構造が構築されて落ち着くことになる。

 今後は実体経済を見直す動きが強まり、あらためて新興国を中心に資源需要が拡大し、資源価格は再び上昇圧力が加わると見るべきであろう。

 とくに世界金融恐慌という最悪の事態を回避するため、日米欧の金融当局が利下げや流動性供給といった行動をとっていることから、あらたな過剰流動性の発生につながり、投資マネーが再び原油などの資源市場に流入する可能性も高い。

 国際エネルギー機関(IEA)は、「08年版世界エネルギー見通し」で、原油価格が低迷すれば開発が遅れて新興国の需要増を賄うことができず、原油は10年にも100ドルを超え、30年には200ドルを突破する恐れがあると警告した。

 その後、「09年版エネルギー見通し」では、風力や太陽熱など再生可能エネルギーへの世界的投資が拡大すると見て、若干、予測を下方修正した。それでも中長期で新興国を中心に需要が拡大し、30年の原油価格は190ドル程度まで上昇すると大筋では予測を変えていない。

 原油価格暴落で開発中止・延期が続発  資源ナショナリズム高揚で供給不安増す

・IEA(国際エネルギー機関)によると、2030年に向けて拡大する世界の石油需要に対して原油生産も拡大するが、在来型油田(すなわち液体で濃縮されて掘りやすい特定の場所にある生産コストの安い油田)からの生産は10年の手前でピークアウトしている。今後は、新規の油田やカナダのタールサンド(油砂)などの開発が不可欠だ。

 しかし、タールサンドは、「液体で濃縮されていない」資源であり、新規に発見された油田は、メキシコ湾やブラジル・リオデジャネイロ沖200キロの7000~8000メートルの深海にあるなど、開発・生産コストの高い油田である。当然生産が持続されるには限界生産コストがカバーされなければならない。価格が暴落すれば、これらの開発が難しくなる。

 ・ちなみに、大阪商業大学教授の中津孝司氏は『日本のエネルギー戦略』のなかで、産油国の経常収支を赤字にする原油価格について、ベネズエラで1バレル=90ドル、イラン57.3ドル、サウジアラビア43.6ドルと紹介している。

 また、産油国の国営石油企業が世界全体の埋蔵されている原油の8割近くを握っており、アメリカを中心とする石油メジャーが握っているのは1割程度でしかない。

 

GMが破綻、トヨタが大幅赤字転落、「新たな不確実性」の時代が始まった!

・現代は何が起こるかわからない「不確実性の時代」に突入した。とくに、リーマン・ショックを契機とした「未曽有の経済危機」を経験したことで、多くの人々の価値観も変わってしまった可能性が高い。まさに、「不確実性の世界」に突入したといえよう。

 この言葉は、1977年にカナダ出身の経済学者ガルブレイスが初めて、不透明で先の見えない時代の到来を予見したものだ。

 当時は、ドルと金のリンクがはずれ(ドル・金本位制の終焉)、あらゆるものの価格が変動する時代であり、二度の石油ショックの狭間であった。それでも当時は、世界は東西に分かれ、西側世界においての問題でもあった。

 これに対し現在我々が直面している「不確実性」は、地球規模の問題である。

 ・一方、これまでのように商品市況が経済活動に連動するかたちで循環的な動きをしている時代にあっては、将来の価格変動リスクはある程度軽量化ができた。また、価格が大きく変動すれば裁定が働き、マーケットは安定に向かった。

 しかし、前述した5つの新しい不確実性の時代は、それこそ何が起こるかわからない「何でもありの世界」の出現を意味する。このため、将来のリスクが軽量化できず、それだけ市場のボラティリティ流動性)が高まることになる。

 ・新たな不確実性は、商品市況でいえばより大きなボラティリティ価格(変動幅の拡大)となって現れる。それは、メーカーなどの当事者にとっては、価格変動リスクを先物市場でヘッジし第三者(スペキュレーター)に移転するニーズが強まることであり、スペキュレーターにとっては、大きな利益追求のチャンスをもたらすことも確かだ。

 世界の投資資金は資源市場に再び回帰 実物経済が強まり「マネー」から「資源」へ

・実物経済における為替リスク、天候リスクなどは、原料から中間加工品、最終製品に至る間に、価格リスクが雪だるま式にふくれあがる。それをヘッジするのが、商品先物市場なので、そこでは実物相場のブレが数倍に拡大して反映されることも頻繁に起きる。

 先物市場に参加する資金は元来、ヘッジ機能を期待する当事者が中心だった。当然、市場としては規模が小さい。時価総額は、株式市場よりひとケタ小さな規模でしかない。

 とくに米国証券大手ゴールドマン・サックスが、「向こう6~24ヵ月の間に原油価格が150~200ドルに達する可能性がある」との見通しを発表したことも投機筋の買いを誘った。

 ・当時は、商品価格そのものが高騰しているため、高いパフォーマンスを求めて年金基金や政府系ファンドが相次いで商品市場での運用を開始した。

 ただ、個人の投資家からみた場合、商品価格がパラダイム・シフトすることによる問題は、価格変動のボラティリティ(変動幅)が極めて大きくなることだ。最近の原油価格は1日で10ドル前後変動してしまう。資金に限りがある個人としては、危なくてこの値動きについていけない。

 ・開発投資の遅れによる資源価格の下方硬直性が、相場の下落という形で探られるもみ合い状態が一段落したとき、投資資金が堅調な成長分野としての資源市場へ再び回帰することは容易に予想される。それは08年7月を大きく上回る資源高騰につながる危険があると思う。

 サブプライムに端を発する金融危機は、デリバティブ証券化による高度なレバレッジ金融によってマネー経済(金融経済)が極大化した末のバブル現象だった。

 今後の世界経済は、ファンドへの規制などを通じて投機的マネー経済の影響力が低下するとともに、資源価格の下方硬直性などに基づく実物経済の影響が強まるというのが大方の見方である。

「マネー」から「資源」へ、時代は大きく転換を迎えたといえるだろう。

 ミッシング・バレルが原油価格低迷の原因 過去最大の減産でも製品在庫増大

・2008年から09年にかけての原油価格の低迷には、金融危機に伴う需要減退があるが、もうひとつの要因として、「ミッシング・バレル(失われた石油樽)」の問題が指摘できよう。この言葉は1999年2月に原油価格が11ドル近辺まで急落したとき、英エコノミスト誌が「原油5ドル説」を唱えた際の根拠として取り上げられた言葉である。

 当時の原油市場を振り返ると、アジア通貨危機で世界の石油需要が大きく減少しているにもかかわらず、OPECが08年11月の総会で日量250万バレルの大増産を決定し、それまで25ドルであった原油価格の暴落を招いてしまう。

 こうした状況下で、同誌は、世界には生産は確認されたが消費が確認されていない「ミッシング・バレル」が大量にあり、OPECが減産に転じたとしても原油価格の上昇は期待できず、原油は5ドルに向かう、というものであった。今度もよく似ている。

 燃料使用量や温暖化ガス排出量を減らし排出量規制に対応する日本企業の技術

・EUが域内に離着陸するすべての航空機に対し、その運行会社の国籍に関係なく温暖化ガスの排出量規制をかける方針であることは、すでに述べた。

 アメリカや日本など、各国政府が規制免除を求める姿勢を明らかにしたのとは対照的に、アメリカの航空機メーカー・ボーイング社は、主力の中型機787の燃費を、従来の同型機比で2割改善する方針を打ち出した。

 化石燃料に代わる新エネルギーとして期待が大きいのが太陽光エネルギーだ。太陽光エネルギーの設備容量において、日本はドイツに次いで世界第2位。しかもドイツとの差は接近している一方、3位以下を大きく引き離している。

 風力は太陽光と並ぶ、究極の再生可能エネルギーだろう。世界で最も風力発電が進んでいるのはドイツだが、日本はなかなか進まない

 ドイツだけでなく、ヨーロッパはアルプスから強風が吹き降りるため、風力発電には適している。これに対して日本の場合は、一方向から常時安定的に強風が吹く場所がほとんどない。

 新興国人口爆発と温暖化による異常気象で21世紀は水戦争が深刻化する>

世界各地で水不足が深刻化している。

 新興国における人口爆発や都市化による水の消費量が急増する一方、供給面では地球温暖化による異常気象が頻発しているためだ。「21世紀は水の世紀」といわれる。水不足は国家間の争奪戦を引き起こすのみならず、水質汚染にもつながる。反面、水問題は様々な水関連ビジネスを生み出している。

 地球上の水のうち、我々が利用できる淡水は0.6%にすぎない。しかも水は、石油と違って代替するものがない。

 一方、人口増や経済発展に伴い世界の水使用量は年率1.4%で増加している。これは40年間で2倍のペースであり、世界人口の増加ベースに匹敵する。

 世界の水の消費量の約7割は食糧を生産するために使われている。拡大する食糧消費に応じて生産を増やすためには、灌漑整備をして大量の水を使い、品種改良した高収量品種を導入し、農薬・肥料を多投し、農業機械化体系にもっていくことが必要だ。

 ・しかし、今食糧を生産するための水の制約が強まっている。

 この背景には、中国やインドなどの新興国が工業化による急速かつ持続的な成長段階に入ったことで、工業用水や生活用水の需要が急速に高まっていることがある。今後、新興国の工業化によって、工業部門と農業部門での水の争奪戦が強まりそうだ。

 今後水不足は、アジアでより先鋭化する可能性が高い。アジア地域は、世界人口の約6割を占めるが、降水量は世界の36%にとどまっている。しかし、世界で最もダイナミックに成長しているのがアジアである。

 とくに争奪戦が強まるのは、中国においてであろう

 急速な工業化が進む中国では、すでに北部を中心に水不足が深刻化している。09年に入ってからも、中国の穀倉地帯である北部や内陸部の小麦地帯で干ばつが深刻化し、数百万人の飲料水の不足が伝えられている。

 治水・利水・環境のバランスをとり水環境の高度化に向けたビジネスが拡大中

・水をめぐる問題が深刻化するなか、水関連ビジネスが急拡大している。それらは大きく、治水・利水・環境のバランスをとりながら、質と量の両面から、水資源を効率的に確保・利用するために、水環境の高度化を進める取り組みである。

 これらのうち、水関連ビジネスの本命は、水道事業や海水淡水化関連事業などの淡水供給市場である。

 世界では「水道事業の民営化」の流れを背景に、フランスのスエズ社、ヴェオリア社、イギリス本拠のテームズ・ウォーター社が、世界のすべての地域をターゲットに水供給事業を拡大している。

 もともと上下水道事業は、公共セクターが担う性格のものである。

 しかし、欧州をはじめとする先進国では、財政難のため老朽化した施設への対応ができなかった。

 こうしたなかで、イギリスでは当時のサッチャー首相が1980年代に、電力・ガスに続き、上下水道事業の規制緩和を行った。これら公的セクターに民間活力を導入することで効率化を図り、サービスを向上させることが狙いであった。

 欧州をはじめ各先進国がこれに続いたが、新興国発展途上国でも、急速な経済発展や都市化にインフラの整備が追いつかず、公的資金も不足しているなどの実情から、国連や世界銀行などの水問題に関する政策に、民営化手法が織り込まれるようになった。

 <海水淡水化と再処理水利用の2つの造水ビジネスが急成長!>

・深刻化する水不足・水汚染といった問題に対して期待されるのが、2つの造水ビジネスだ。海水淡水化と、使用した水を再処理して中水として利用することである。

 一般に海水淡水化には、「蒸発法」と水処理幕を使った「逆浸透膜法」がある。

 ・これに対し、近年注目を浴びているのが逆浸透膜法だ。これは、1ナノメートル(10億分の1メートル)以下の細かな穴が開いた膜に、高い圧力をかけて海水を通し、塩分やホウ素などを取り除き、真水に変えるというものである。

 エタノール生産はアメリカとブラジルが中心 原油高騰で代替エネルギーへの期待>

バイオエタノールの生産が急増し始めたのは2000年以降である。世界のエタノール生産量は、01年の約310億リットルから07年には約640億リットルへと、6年間で倍増している。

 この中心はアメリカとブラジルであり、同期間における世界のエタノール生産量に占める両国のシェアは、46%から75%へと急上昇している。

 <日本は「つなぎ」の期間をどうするか>

筆者は、ここ数年の資源価格の高騰は、「安価な資源の枯渇」と「地球温暖化」という「2つの危機」に対し、対応を急げというシグナルと見ている。中長期的に過渡期の需要が拡大する一方、それに必要な開発投資が不足しているとなれば、投機マネーが入ってくる。

 

 <●●インターネット情報から●●>

 国際エネルギー機関、2018年世界エネルギー展望で世界のエネルギーシステムの今後を分析

 発表日:2018.11.13

 国際エネルギー機関(IEA)は「世界エネルギー展望2018年版」を公表し、世界のエネルギー傾向と、それが今後の需給・炭素排出・大気汚染・エネルギーアクセスへに及ぼす影響の見通しを報告した。世界のエネルギー市場は、輸送等の電化や再生可能エネルギーの拡大、石油生産の変動、天然ガス市場の拡大など大きく変化しており、政府の適切な政策選択が極めて重要だという。エネルギー消費の中心がアジアに移行する中、石油市場は2020年代初めに供給不足となる可能性があり、天然ガスの需要も増加太陽光発電は急増しているが、他の低炭素技術や省エネ政策の促進も必要だと指摘する。現行及び計画された政策を実施するシナリオでは、エネルギー需要は2040年には25%以上増加する見込みで、新たなエネルギー供給への投資に年間2兆ドル以上が必要となる。電力市場では、2040年には発電量に占める再生可能エネルギーの割合が現在の25%から40%以上に拡大するが、電力安定供給に向けた市場改革、送電網への投資、スマートメーターや蓄電など需要応答技術の向上が急務だという。

  

 

 

『世界がもし100億人になったなら』

スティ-ブン・エモット  マガジンハウス  2013/8/26

 

 

 

わたしたちはこれから、どうなるのでしょう。>

(食料)現在の農業のやり方と消費のペースで、100億人を食べさせられる手段は、今のわたしたちにはありません。

 

・(水)今世紀末までに地球上のかなりの場所で、使える水が満足に手に入らなくなり、数十億人が極度の水不足で暮らすことになります。

 

・(エネルギー)エネルギー生産を今のまま石油、石炭、天然ガス中心にするなら、3万6000基の火力発電所が必要です。

 

・(病気)日々、数百万人の人が世界中を移動することで、感染性の疾患の新たな大流行が起こりやすくなっています。

 

・(気温)世界の平均気温は4~6℃上昇する可能性があり、そうなったら、地球は地獄と化すでしょう。

 

・よほどの馬鹿でないかぎり、地球が支えられる人口には限度があることは否定しないでしょう。問題は、それが70億(現在の人口)なのか、100億なのか、280億なのか、ということです。もう限度を超えている、とわたしは思います。それを大きく超えていると。

 

わたしたちが今置かれている状況は、まさにかつてない危機と呼ぶにふさわしいものです。>

<現在、10億人以上の人々が、深刻な水不足の状況のもとで暮らしています。>

・その一方で、わたしたちの水の消費は急激に増えています。

地球上で手に入る真水の実に70パーセントが、農業用の感慨に使用されています。

 

・この水の多くは、「帯水層」と呼ばれる地下の水脈から来ています。この地下水がいまや、補充される量をはるかに上回るペースで消費されています。しかも、わたしたちは今世紀中に、大幅に灌漑を増やさなければなりません。

 

・100年前の世界の水使用量は、年に約600立方キロメートル(㎦)でした。現在は(控えめに見積もっても)年に4000㎦です。2025年には、少なくとも年に6000㎦に達するとみられます。水の使用量は、人口増加の倍のペースで増加しています。

 

・わたしたちの水の使用は、べつの形でも急激に増えています。重要でありながら、あまり知られていない水使用の増加の要素に、「仮想水(バーチャルウォーター)」というものがあります。

 

・「仮想水」とは、わたしたちの消費する鶏肉や牛肉、綿、自動車、チョコレート、携帯電話など、ふつうは水を含んでいると考えられていないものをつくるために使われる水のことです。

 

・たとえば、ハンバーガーを1個つくるのに、およそ3000リットルの水が必要です。2012年には、イギリスだけで約50億個のハンバーガーが消費されました。つまり、イギリスだけで15兆リットルの水がハンバーガーのために使われたということです。アメリカでは、2012年に約140億個のハンバーガーが消費されました。ハンバーガーをつくるために、アメリカでおよそ42兆リットルの水が使われたのです。たった1年間で。

 

・食用のニワトリを1羽育てるのに、およそ9000リットルの水が必要です。2012年には、イギリスだけで約10億羽のニワトリが消費されました。

 

・1キログラムのチョコレートをつくるのに、およそ2万7000リットルの水が必要です。板チョコ1枚あたり、約2700リットルの水が使われるということです。

 

・ところで、パジャマについても残念なお知らせがあります。綿のパジャマを1着つくるのに9000リットルの水が必要なのです。

 

何より皮肉なのは、1リットルの水を入れるペットボトルをつくるのに、およそ4リットルの水が必要だということです。2012年、イギリスだけで90億本の水のペットボトルが買われ、飲んだあと捨てられています。

 

半導体チップをひとつつくるのに、約72リットルの水が必要です。2012年にはざっと30億個ほどのチップがつくられました。半導体チップにおよそ2000億リットルの水が使われたのです。

 

<ようするに、わたしたちは食料と同様、明らかに持続不能なペースで水を消費しているということです。>

ピークオイル」という言葉をよく耳にするようになっています。>

・これは石油の採掘量が最大(ピーク)に達する時点のことで、それを過ぎると、石油のとれる量は減少していくと言われます。

 

・一般には、ピークオイルはすでに過ぎていて、まもなく石油や天然ガスが枯渇し、世界的なエネルギー危機が到来するという説が信じられています。しかし、これはほぼ確実に誤りです。

 

・まだ膨大な量の石油と天然ガスが残っています。しかも、ブラジルや北極で、毎年のように大規模な油田やガス田が新たに発見されています。さらには、世界のエネルギー情勢に革命を起こしたシェールオイルシェールガスもあります。したがって、わたしは化石燃料が尽きてしまうことは心配していません。

 

石油や天然ガスの消費量が世界的に増えているだけではありません。石炭の使用量も増えています。イギリスでさえ、エネルギー生産に使用する石炭の量を2012年に31パーセントも増やしています。

 

・政治家と企業のせいで、そしてわたしたち自身の愚かさのせいで、わたしたちがこれからも、石油や天然ガスや石炭への致命的な依存をやめられないだろうと思える一方で、数億人という人々が毎日、生活のために木を燃やしていることも指摘しておくべきでしょう。

 

<ブラックカーボン>

・現在、煮炊きへの薪の使用が、アフリカの一部では深刻な森林破壊の原因となっています。アフリカやアジアで薪や炭が広く煮炊きに使われているせいで、いわゆる「ブラックカーボン」、つまり煤がかつてない量で発生しています。現在、毎年発生するブラックカーボンの量は、中世全体で発生した総量を上回ります。

 

<短期的な気候不順と長期的な気候変動の両方の重要な一因>

・しかし、ブラックカーボンは、毎日の生活のために薪や炭を燃やしている貧しい国の貧しい人々からだけ発生しているのではありません。豊かな国(イギリスやドイツやアメリカやカナダやオーストラリア)の豊かな人々(つまりわたしたち)が、自動車や船や飛行機で移動したり、様々な品物を運ぶことによっても発生しています。

 

<「褐色雲」>

発展途上国で薪や炭を燃やすことにより発生するブラックカーボンと、先進国で自動車や船や飛行機や工場により発生するブラックカーボンが合わさって、「褐色雲」と呼ばれる大気汚染物質が生まれています。

 

・この褐色雲は、呼吸器系の疾患や寿命の短縮という形で、人の健康にきわめて重大な悪影響を与えています。褐色雲による汚染の影響を受けている人は、世界中で約30億人とも言われます。

 

・主要な二酸化炭素排出源のひとつである石炭の使用量は、年々増えています。わたしたちが消費するさまざまな品物をつくって運ぶために使われているのです。アメリカから中国への石炭輸出量は2011年から2012年にかけて倍増しました。アメリカ人が消費するものをつくる工場に電力や動力を供給するためです。できた品物はアメリカに輸出されます。ようするに、アメリカは二酸化炭素排出を輸出しているのです。わたしたちはこれからも、石炭、石油、天然ガスに依存し続けるでしょう。

 

1900年以降に製造された自動車の総数は、20億台を越えます

・そして、現在の需要に基づくと、今後40年で、さらに40億台の自動車が製造される可能性があります。

 

車1台にどれだけのコストがかっているのか見てみましょう。

・まず、自動車の車体の原料となる鉄鉱石を、オーストラリアかどこかで掘ってくる必要があります。次に、それを大きな汚染のもととなる巨大な船で、インドネシアやブラジルに運び、鉄鋼を生産します。

 

・タイヤも製造しなければなりません。ゴムはマレーシアやタイやインドネシアで生産されます。生産されたゴムは、タイヤを製造する国に運ばれます。

 

・車のダッシュボードの原料となるプラスチックは、もとをたどれば地中の石油です。

 

・車のシート用の革は、動物からとられます。革をとるために牛には、多くの水と多くのえさが必要です。

 

・バッテリーが使われる鉛は、まず中国などで掘り、それから輸送して、バッテリーを製造する必要があります。

 

<1台の車が組み立てられる前に、これだけのことが起きています。>

・しかも、これはあなたがその車に1リットルのガソリンも入れず、気候問題のさらなる悪化に手を貸していないうちの話です。

 さて、車1台にどれだけのコストがかかっているでしょう。間違いなく大金です。

 

車1台を生産する本当のコストは、いずれ誰かが払わなければなりません

・しかし、あなたは本当のコストを、つまり環境悪化、鉱物の採取や生産加工や輸送による汚染、それによる生態系の破壊と気候変動によるコストを払う必要はありません。それは経済学者の言うところの「外部性」というものです。

 

<どの方面に目を向けても、人口100億人の地球は悪夢以外の何ものでもありません。>

・さらに心配なことに、地球の生態系が壊滅的なティッピング・ポイントを迎える可能性があるというだけでなく、すでにそのような域に近づきつつあるという有力な証拠もあります。

 

科学とは、つまるところ理解することです。>

わたしたち人間(現生人類)が種としてあらわれたのは、約20万年前のことです。これは地球の歴史でいうと、つい最近です。

 

・わずか1万年前、地球の人口は100万人しかいませんでした。

 

・200年と少し前の1800年には、それが10億人となりました。

 

・約50年前の1960年には、30億人となりました。

 

・現在は70億人以上の人口がいます。

 

・2050年には、あなたの子どもや孫は、少なくとも90億人の人々がすむ星に暮らしていることでしょう。

 そして今世紀の終わりまでに、世界の人口は少なくとも100億人に達するでしょう。あるいはもっとかもしれません。

 

人口はどうやってこれだけ増えたのでしょう。>

・人口がこれだけ増えるまでには、文明の発達があり、社会を一変させるようなできごとがいくつもありました。なかでも重要なのは、農業革命、科学革命、そして欧米における公衆衛生革命です。

 

1800年までに、地球の人口は10億人に達しました。

・人口増加のおもな原因のひとつは、農業の発明にありました。農業革命によって、わたしたちは狩猟採集の生活から、きわめて体系的に食料を生産できるようになりました。

 この発展こそ、数千年を超えて存在してきた飢餓のサイクルを断ち切るために不可欠であり、それによって急速な人口増加が可能になったのです。

 

農業革命は、大きく分けて4つありました

・第1の農業革命は、1万3000年ほど前に起きた、動物の家畜化です。

 

・第2の農業革命は、13世紀に始まった、農作物の品種改良です。

 

・第3の農業革命は、15世紀から19世紀にかけて起こったもので、これが学校で習う、いわゆる「農業革命」です。これは農業生産性の革命、とりわけ食料生産の機械化が特徴でした。

 

・第4次農業革命による「緑の革命」。これは農薬と化学肥料を大規模に使用し、食料生産システムを広く工業化した。

 

2000年には、地球の人口は60億人になりました。>

・このころには、世界の科学者にとって、あることが明白になってきました。農業や土地利用の拡大、わたしたちが消費するありとあらゆるものの生産と加工と輸送のせいで、大気中にたまった二酸化炭素やメタンやその他の温室効果ガスが、地球の気候を変化させているということ、そしてその結果、深刻な問題が起きているということです。

 

・1998年は、観測史上もっとも気温の高い年でした。

そして観測史上もっとも気温が高かった上位10年は、すべて1998年以降の年です。

 

わたしたちはどうすればいいのでしょうか。>

・考えられる方法はふたつあります。ひとつは、科学技術の力で乗り切ること。もうひとつは、わたしたちの行動を根本から変えることです。

 

科学技術の力で乗り切る。>

・そもそも、科学技術がわたしたちを今の窮地に追いこんだということはおいて、科学技術で問題を乗り切るための現時点でのアイデアについて見てみましょう。

 大きく分けて5つのアイデアがあります。

  1. グリーンエネルギー
  2. 原子力
  3. 海水の淡水化
  4. 地球工学(ジオエンジニアリング)
  5. 第2の緑の革命

 

「グリーンエネルギー」とは、風力、波力、太陽光および太陽熱、水力、バイオ燃料などのことで、再生可能エネルギーとも呼ばれます。

 

・現実には、現在のグリーンエネルギーの技術が、地球規模で実現可能な解決策となる見込みはかなり低いと言わざるをえません。はっきり言って無理でしょう。

 

・既存のグリーンエネルギー技術で、大規模なエネルギー需要を満たせるとは、想像しにくいからです。たとえば、次世代のシリコン太陽電池には、多くの金属やレアアースの大規模な採掘が必要であり、これらの金属などを採掘する過程は、環境にいいとはとても言えません。

 

・第2に、たとえ既存のグリーンエネルギー技術が世界的な解決策になるとしても(実際にはなりませんが)、わたしたちは今すぐに全世界でグリーンエネルギー化に取り組まなければなりません。しかし、そうしていません。

 

・仮に、わたしたちが全世界で大規模な取り組みを始めたとしても(始めていませんが)、グリーンエネルギーで世界のエネルギーをまかなえるようになるには数十年かかるでしょう。

 それまでのあいだ、わたしたちの使うエネルギーのほぼすべてを、石油、石炭、天然ガスといった化石燃料に頼り続けることになり、したがって気候問題を悪化させ続けることになります。

 

 

<●●インターネット情報から●●>

ウィキペディアWikipedia(フリー百科事典)より引用

 

「農業革命」

農業革命(のうぎょうかくめい)とは、輪作と囲い込みによる農業生産向上とそれに伴う農村社会の構造変化を指す。特に言及がない場合は18世紀イギリスで起きたものを指すが、同様の現象は同時期の西ヨーロッパ全域で起きている。

 

カブなどの根菜と栽培牧草を特徴とする新農法は、従来の三圃制では地力回復のために避けられなかった休耕地を必要とせず、農業生産の増加と地力の回復を両立させ、また一年を通じた家畜の飼育が可能となった。農業生産が増加した結果、漸く西欧も他地域と同程度の生産性に達した。人口革命といわれるほどの人口増加をもたらし、産業革命の要因の一つとなった。

 

 

 

『日本最悪のシナリオ 9つの死角』

日本再建イニシアティブ 新潮社  2013/3/15

 

 

 

最悪のシナリオ

尖閣衝突

(課題)

尖閣危機のシナリオを極小化する重要なポイントの一つは、中国側の上陸行動を防ぐ、あるいは最小限にする日本側の迅速な初期行動にある。それを可能にするシステムはできているのだろうか?

 

・中国側にとって、尖閣問題は対外戦略問題であると同時に、国内の権力闘争、ナショナリズムの問題である。中国国内に対して、日本側の正当な言い分を伝え、理解を得る発信をどうやって生み出すべきだろうか?

 

・国際社会に対して、日本は何を発信して、どうやって理解を得たらよいだろうか?また、国内世論にはどう対処すべきだろうか?

 

2 <国債暴落>

(課題)

・日本の将来に必要不可欠な社会保障制度改革と年金改革を先送りしかねない政治家の判断について、国民側から議論する必要はないだろうか?

 

・膨張する医療費をどうすべきか。政治と官僚による“上流からの改革”だけでなく、“下流”から議論を起こしていくにはどうしたらよいだろうか?

 

・改革のチャンスを渡してきた背景には何があったかのか検証する必要があるのではないだろうか。

 

3 <首都直下地震

・30年以内に直下型地震が東京を襲う確率は、場所によっては7割を超える。

 

東日本大震災後、東京都は都民に“サバイバルの時間”を意識させる条例を制定した。全事業者は従業員の3日分の水と食料を備蓄するよう定めた条例で、帰宅困難者を出さないための対策である。

 

(課題)

・政府の被害想定で見過ごされてきた東京湾封鎖ならびに電力喪失というシナリオを真剣に検討すべきではないだろうか。

 

・最悪シナリオにおいて首都機能をどこでどうやって継続するのかの検討が必要ではないだろうか?

 

ライフラインが途絶して発生する膨大な数の被災者の生活をどう支えるのか。支援を被災地に送る発想だけではなく、被災者を外に出す発想の転換が必要ではないだろうか。

 

・都県や市区をまたぐ広域的な行政対応をどこがどうやってマネジメントするのか?

 

・政府のアナウンスが誤解やパニックを招かないようにするにはどうしたらよいだろうか?

 

・平時から求められるリスク対策の費用負担を、どう考えるべきだろうか?

 

4 <サイバーテロ

(課題)

・私たちの生活に直結する国家や企業の重要情報が、激増するサイバー攻撃によって盗まれている。国内の対応体制の盲点はどこにあるのだろうか?

 

・国内にも世界に負けない優秀なハッカーたちがいる。日本を防御するためには彼らを登用するには、何が障害になっているのだろうか?

 

 オールジャパンで対抗するために、役所や政府機関の改革すべき点はどこか?

 

現代社会はオンラインへの依存度を高めて、自らリスクを高めようとしている。利便性とリスクのバランスについて、どう分析したらよいだろうか?

 

サイバーテロはそもそも敵の特定が極めて困難である。インテリジェンス機能を強化させるにはどうしたらよいだろうか?海外のインテリジェンス機関との協力が必要ではないだろうか?

 

5 <パンデミック(感染爆発)

(課題)

日本の医療機関は、医師、ベッド、人工呼吸器、ワクチンなどすべてにおいて不足し、平時から医療崩壊の危機にある。こうした現状を踏まえた上で、「新型インフルエンザ等対策特別法」に基づいた具体策の検討がなされているだろうか?

 

・日本国内だけでパンデミックに対処するには無理がある。海外の国に協力を求めるにはどんなことを整備すればよいだろうか?

 

・現在の法体制に、海外からの支援を遅らせたり、被害の拡大を招きかねない盲点はないだろうか?

 

・医療現場を崩壊させている原因は、行政や医療機関だけだろうか?患者の意識改革も必要ではないだろうか?

 

6 <エネルギー危機

(課題)

・エネルギー危機には、資源の確保、市場への心理的な影響、国内への配分という3つの問題がある。この3つの問題を克服するにはどんな努力が必要だろうか?

 

・エネルギー危機の3つの問題をさらに悪化させかねないのが、アナウンス方式である。正しい情報が、一転してデマ。風評被害、パニックを呼び起こしてしまうのはどこに原因があるからだろうか?

 

・中東への依存度を抑えてエネルギー調達元の分散化を図るためには、具体策をさらに議論すべきではないだろうか?

 

7 <北朝鮮崩壊>

(課題)

朝鮮半島で危機が起きた場合、現地在住日本人の退避について具体的な方策は練られているだろうか?

 

・日本の安全保障の戦略ビジョンを国内外に打ち出しているのだろうか?

 

・首相や首相官邸の事態対応が後手に回ってしまう場合、平時に何が足りないからだろうか?

 

朝鮮半島で危機が起きれば、日本経済にも大きな影響を及ぼす。危機に対する予防策は平時から考えられているだろうか?

 

・平時から情報機関が独自に提供する首相への情報は、政府として共有・分析されているだろうか?首相を混乱させてしまう仕組みに陥っていないだろうか?

 

8 <核テロ

(課題)

・防災や減災、また企業の事業継続や安全保障に関する訓練は、「式典化」していないだろうか?

 

・ファースト・レスポンダーの提携に際し、現場の権限の不明確さを具体的にどう克服すべきだろうか?

 

・「3・11」で起きた首相官邸と官庁との連携の失敗や国民からの不信を克服するために、統治する側はどんな努力をしているのだろうか?

 

9 <人口衰弱

(課題)

・国家を衰弱させかねない人口構造の問題は、以前から危機を予測できていた。危機を知りながら、解決に向けた政策の優先順位が低いのは何が原因なのだろうか?

 

・国家として人口問題にどう立ち向かうかというビジョンを打ち出せていないのはなぜだろうか?

 

・出産や育児の環境を整えていない現状を続けていけば、危機はより大きくなっていく。全世代の意見を汲み取るための選挙制度改革など、国民的な議論を喚起すべきではないだろうか?

 

・前世代のツケを次世代が肩代わりする社会保障の仕組みは、個人への負担を増加させる一方である。この危機意識を国民に共有させるには何が足りないのか?

 

「最悪のシナリオ」を起こさないために、政治は「制度設計責任」を果たせ

巨大リスク社会、巨大リスク世界

・巨大なリスク社会と巨大なリスク世界が出現してきた。都市化に伴い巨大技術を活用する社会は、巨大なリスクを抱え込むリスク社会でもある。オプション取引デリバティブなどの金融リスクヘッジ商品がさらなる巨大金融リスクを息子のように生み出す姿は、「自らのデザインの中の悪魔」と形容される。

 

盲点と死角

・盲点と死角は、日常、私たちが感じている日本のシステムとガバナンスと意思決定プロセスの問題点である。そこに地雷原のように埋め込まれていた数々の神話とシンドローム(症候群)である。例えば――、

 

同質性(と閉鎖性)を根拠に、日本が「安全・安心」大国であるかのように思いこみ、それを自画自賛する「安全・安心症候群」。

 

・リスクを冷静に評価し、それを受け入れることを回避し、ひいてはタブー視する「リスク回避症候群」(失敗や恥を怖れる杓子定規の段取り重視、式典化する訓練)。

 

・「見ざる、聞かざる、言わざる」の三猿文化。つまりは、利害相関関係者(ステークホルダー)としての参画を意識的に排除し、各省、各部門のたこつぼ化と縄張り争いに精出す「部分最適症候群」。

 

・「チームジャパンとしての対応」ができず「オールリスク」を取る体制ができない「全体真空症候群」。

 

・明確な優先順位を設定することを忌避し、なかでも“損切り”の決断がなかなかできない「トリアージ忌避症候群」。

 

・権限と責任を曖昧にする「総合調整症候群」(「総合調整」という名の指揮命令系統の意識的曖昧化)。

 

・本部・本店は指図するだけ、ロジ(調達・補給)も不十分、ただただ現場にしわよせを与える「ガナルカナル症候群」。

 

・「安全保障国家」としての形も内容も未熟なまま、いざというときの米国頼みの「GHQ症候群」。

 

・9つの「最悪シナリオ」があぶり出した日本の国家的危機と危機対応の姿は、戦後の「国の形」が国家的危機に取り組むにはきわめて“不具合”にできており、また、私たちの社会があまりにも無防備であるという厳然たる事実を示している。

 日本の「最悪のシナリオ」を描く作業は、日本のカントリー・リスクを評価する作業でもある。それは日本の「国の形」と「戦後の形」を問う試みにならざるをえない。

 

日本の国家的危機を考える場合、首都直撃のパンデミックサイバーテロのような急迫性の高い危機だけが危機なのではない。

 国債暴落と人口衰弱の2つは、日本という国の悪性細胞が次々と移転する時限爆弾のような存在である。

 日本全体を丸ごと蝕む致死的なリスクという意味ではこの2つがもっとも恐ろしい危機となるかもしれない。

 

・問題は、政治である。政治家は、世論の反発や票離れを恐れるあまり、日本の将来に必要不可欠な社会保障制度改革や年金改革に着手できずにいる。

 

国債大暴落と人口衰弱の「最悪シナリオ」を起こさないための確かな「制度設計」を急がなければならない。政治はその「制度設計責任」を果たさなければならない。

 

・多くの場合、それらのリスクは、東日本大震災福島第一原発事故がそうだったように、複合的な性格を帯びる。司司でことに対処するのでは間に合わない。「国を挙げて」取り組まなければならない。それだけにガバナンスの善し悪しがこれまで以上に危機管理において決定的な要素となるだろう。

 ガバナンスとは、経済的、社会的資源を運営、管理する上での権限と権力のありようである。危機管理ガバナンスの再構築は政治の仕事である。司司の行政にその仕事を委ねることはできない。

 

レジリエンスとリーダーシップ

・あれから2年が経つのに、東日本大震災福島第一原発事故国難から日本が回復し、それをバネに復興に向けて歩み出した実感を私たちがなお持てないのは、そうしたレジリエンス(復元力・政府のリスク管理能力)を現出させ、演出するリーダーシップがこの国に希薄であることとも関係しているだろう。

 

・スイスの世界経済フォーラムダボス会議)は2013年の冬の会議で「国別レジリエンス評価」報告書を発表した。

 主要な世界的リスクとして考えられる50の指標を総合して各国別のレジリエンス(政府のリスク管理能力)度を評価したものだが、ドイツ、スイス、英国が最上位。米国、中国がその次。その後、インド、イタリア、ブラジルと来て、日本はその下である。大国のうち最下位はロシアとなっている。

 ほとんどの場合、国際競争力とレジリエンスは正比例している。国際競争力が高い国であるほどレジリエンスも高い。その中で、日本は例外的存在である。国際競争力はなお高いが、レジリエンスは低い。

 

 

 

『人類が絶滅する6つのシナリオ』

ブレッド・グテル  河出書房新社   2013/9/18

 

 

 

スーパーウィルス

遺伝子のルーレットがたった一度悪い目を出しただけで、感染力も致死率も高いヒトのインフルエンザが誕生し、数日で世界全体に広がるかもしれない。致死率が60パーセントのインフルエンザであれば、大流行すれば破滅的な結果になることは間違いない。

 科学者たちはこのように心配しているわけだが、彼らにある程度、論理的に異議を唱えることは可能だ。まず、問題は、それほどに恐ろしい「スーパーウィルス」が生まれることが本当にあり得るのか、ということだ。正確なことは今のところ誰にも分からない。

 

核戦争

・人類は半世紀にもわたり、核戦争の恐怖に怯えながら生きてきた。一度、核戦争が起きれば、悲惨な結果を招くことがわかっていたからだ。放射性物質が世界中にまき散らされる上、埃や塵が空高く舞い上がり、日光が遮られれば、急激に気温が低下することになる(核の冬)。そうなれば、人類はもはや長くは生きられないだろう。

 

気候変動

・そして気候システムも攪乱された。これは、ただ地球の気候全般が一様に変化したというより、各地域の気候が複雑に関係し合った。「ネットワーク」の成り立ちが以前とは変わってしまったと言うべきであろう。このネットワークが正確にはどのようなものかは、まだ誰も知らない。気候には、海流のサイクル、モンスーン、氷河、熱帯雨林といった多くの要素が影響を与える。

 

ウィルス

人口が増え、居住地域が広がったことで、人間は以前よりも多くの生物と密に接触するようになった。そのせいで、新たな病気にかかる危険性も高まってしまった。病原体となる細菌やウィルスなどに、新たに広大な生息域を与えたとも言える。

 

・21世紀型の、まったく新しい感染症が広く蔓延する日がいつ来ても不思議ではない。14世紀の黒死病は、ヨーロッパの人口の3分の1を奪ったが、同じくらいの致死率、感染力の感染症が今、発生すれば、もっと速く、広い範囲に影響が拡大するはずである。

 

二酸化炭素濃度

・環境ジャーナリストのビル・マッキベンは、気候変動はもう、普通の対策ではどうすることもできない段階まで進んでおり、問題を解決するには、急いでエネルギー、経済をもっと環境に優しいものに転換しなくてはいけない、と言う。石炭や石油を基礎とした経済から、風車や太陽電池(マッキベンは原子力発電を支持していない)を基礎した経済に転換するというわけだ。だが、転換に何十年という時間がかかれば、その間にも大気中の二酸化炭素濃度は上昇し、手遅れになってしまう。

 

エネルギー

・エネルギーは人類の生存にとって大きな要素だが、同じくらいに大きいのが食料だ。世界人口がこの先100億人になった時、それだけの人に食糧をどう行き渡らせるかというのは、重要な問題である。

 

食糧の供給

ノーマン・ボーローグ緑の革命は確かに偉業だ。これによって生産性は劇的に向上し、飢えていたはずの大勢の人に食糧を供給することができた。だが、弱点もある。その一つは、大量の化石燃料を必要とするということだ。化学肥料と農薬も大量に必要とする。土壌を耕し、作物を植え替えるという作業を頻繁に行わなくてはならない。

 

<101億人の人口増加>

・小規模農業にも利点があるが、今世紀の末、現在よりもはるかに人口が増えた時に、それで十分な食糧を供給できるとは考えにくい。世界の人口は今世紀の末頃にピークに達し、101億人ほどにもなると予想されている。つまり、今の中国があと二つ増えるようなものだ。(中国自体の人口は、一人っ子政策により、現在の14億から、今世紀の末には10億を切るくらいにまで減ると考えられる)もちろん、この数字は何か予想外の事態により、人口が激減しなければ、という前提のものである。そんなことがあって欲しくはないが、この本で書いてきたような「最悪のシナリオ」が実現すれば、人口は激減する可能性もある。

 

・これから増える人々の大半はアフリカに住むことになる。実のところ、今世紀の半ば頃に約90億人でピークに達するとしていた予測を国連が訂正したのも、アフリカの人口の伸びが予想以上だったからである。現在のアフリカの人口は10億人ほどだが、21世紀の終わりには36億人にまで増加すると見られている。アフリカ大陸は、10億人の人口ですら十分に支えられているとは言えないのに、さらに人口が3倍以上にもなってしまう。

 

鳥インフルエンザウィルス

人類の滅亡の日が近いうちに来る危険性はどのくらいなのだろうか。簡単に答えてしまえば、「誰も知らない」となるが、間違いを恐れずに予測してみることはできる。

 私がこの本に書くにあたって話を聞いた科学者、あるいは科学の関係者のほとんどは、ウィルスこそが人類にとって最も切実な脅威だと信じていた。1997年以降、多くの科学者が心配しているのは、鳥インフルエンザウィルスが種の壁を越え、人間のインフルエンザウィルスになることである。いずれH5NIウィルスに突然変異が起き、ヒトからヒトへ早く感染し、致死率も極めて高い、というウィルスが生まれるのではないか、と恐れている。

 

マルウェア

マルウェアが困るのは、体系的に対処する方法がないということである。特に、未知のマルウェアの場合、確実に見つける方法は存在しないし、どういう動作をするか予測することもまず不可能だ。マルウェアの問題を簡単に解決できると思うのは危険だ。あらゆるコンピュータに合法的に侵入し、データやソフトウェアを調べる権限を政府やセキュリティ企業に与えればそれでどうにかなる、と安易に考えている人もいるが、実際にはそうはいかない。たとえ、コンピュータの中をくまなく調べることができたとしても、マルウェアの攻撃から私たちを守ることができるとは限らない。自律性を持ったマルウェアの脅威は、配電網以外のシステムにも迫っている。銀行や医療機関のシステムは、配電網よりはセキュリティ対策が進んでいるが、それでも脆弱性はあるし、攻撃された時の社会への影響も大きい。

 

インターネットのセキュリティ

・最近、ヒリス、ジョイはともに、インターネットを今よりも安全性の高いものにする方法を模索している。二人とも、初期のままの体制を野放しにしていてはもはや立ち行かないと考えているわけだ。解決策の一つとして二人が考えているのは、「インターネットの中にもう一つ新しいインターネットを作る」というやり方である。

 

数ある問題の中で、おそらく最も重要なのが気候変動

・数ある問題の中で、おそらく最も重要なのが気候変動である。気候は私たちの存在の基盤を成すものだからだ。文明のすべてを動かすエネルギーの供給にも影響を与える。そして、さしあたって何が脅威なのかよくわからない、という点も厄介だ。近い将来、ある時点から地球のあらゆる地域の気候が一気に別のものに変わってしまうのか。あるいは、その急激な変化はすでに始まっているのか。それとも、そういう考え方そのものが間違っているのか。

 

果たして人類は気候変動によって絶滅するのか。その問いに答えるのは極めて難しい。

 

 

 

『危機とサバイバル』

ジャック・アタリ    作品社   2014/1/31

 

 

 

21世紀を襲う“危機”から“サバイバル”するために

人類史の教訓から学ぶ“危機脱出”の条件

・生き延びるためには、不幸から逃れるための隙間を見つけ出そうと、誰もが必死にならなければならない。

 

・人類史において、危機は、それがいかなる性質のものであるにせよ、多くの犠牲者とひと握りの勝者を残し、やがて終息してきた。

 しかしながら、歴史の教訓を学べば、危機をバネにして改革を促し、危機から脱出し、危機の前よりも頑強になることも可能だ。

 人類史の教訓から学んだ「危機から脱出する」ための条件を、簡潔に記してみたい。

 

1、「危機」という事態をつらぬく論理とその流れ、つまり歴史の論理をつかむこと。

2、さまざまな分野に蓄積された新たな知識を、大胆に利用すること。

3、まずは「隗よりはじめよ」。つまり、自己のみを信じること。そして、何より自信を持つこと。

4、自分の運命を、自らがコントロールすること。

5、自らに適した最善で大胆なサバイバル戦略をとること。

 

サバイバル戦略に必要な<7つの原則>

・第1原則<自己の尊重>

 自らが、自らの人生の主人公たれ、そして、生きる欲望を持ち、自己を尊重せよ。まず、生き残ることを考える前に、生きる欲望を持つことである。

 

・第2原則<緊張感>

20年先のビジョンを描き、常に限りある時間に対して<緊張感>を持て。

 

・第3原則<共感力>

味方を最大化させる「合理的利他主義」を持つために、<共感力>を養え。

 

・第4原則<レジリエンス(対抗力・抵抗力)>

 柔軟性に適応した者だけが、常に歴史を生き残る。<レジリエンス>を持て。

 

・第5原則<独創性>

“弱点”と“欠乏”こそが、自らの“力”となる。危機をチャンスに変えるための<独創性>を持て。

 

・第6原則<ユビキタス

あらゆる状況に適応できる<ユビキタス(「いつでも、どこでも、だれでも」に適応できること。>な能力を持て。

 

・第7原則<革命的な思考力>

 危機的状況に対応できない自分自身に叛旗を翻す<革命的な思考力>を持て。

 

・「あなたが世界の変革を願うのなら、まずあなた自身が変わりなさい」。

 

日本は、“21世紀の危機”をサバイバルできるか?

では、どのような危機が襲っているのか?膨張しつづける国家債務、止まらない人口減少と高齢化、社会やアイデンティティの崩壊、東アジア地域との不調和などが挙げられるだろう。

 

膨張しつづける国家債務

・まず、国家債務が危機的な状態にあることは明白である。人口が減少している日本では、将来の世代の債務負担はどんどん重くなっていく。しかし、日本がこの重大性を直視しているとは言えない。日本の公的債務は制御不能となっている。

 

アメリカは目がくらむほどの債務を抱えているが、無限にドルという通貨を発行してきた。金融危機が叫ばれたヨーロッパは、それでも債務は国内総生産の8割程度と比較的少なく、人口の減少は日本ほど壊滅的ではない。日本の債務は1000兆円を超え、国内総生産の2倍まで膨れ上がったが、これまでは低金利で国内市場から資金調達ができていた。

 だが、日本も、この状態を長期間つづけられるわけではない。というのは、日本は国内のすべての貯蓄を国債の購入に回さなければならなくなるので、産業への投資できる資金が減っていくからである。

 

止まらない人口減少と高齢化

・私は、日本の国政選挙で、人口政策が重要な争点にはなってこなかったことに驚きを感じざるをえない。出生率が下がりつづけると、人口が減少し、高齢化が進み、経済成長を資金面で支える手段がなくなる。国民が高齢化する状況において、現在の年金制度を維持しようとすれば、国力は落ちるだろう。日本は、このまま合計特殊出生率が1.3人で推移すると、今から90年後には、人口は6000万人強にまで減少する。

 

・人口減少と高齢化に対する対策の選択肢は、以下の5つである。

 

出生率を上げる政策を実施し、子どもの数を増やす。フランスでは成功した。

 

少ない人口で安定させ、高齢化を食い止める。

 

・移民を受け入れる。移民は、アメリカでもフランスでも発展の原動力である。

 

・女性の労働人口を増やす。ドイツではこの方法を選択しようとしている。

 

  • 労働力としてロボットを活用する。これは韓国の戦略だ。

 このうち(3)の移民の受け入れは、人工問題だけではなく、国家の活力を左右する重要な政治的選択である。国家には、新しいモノ、考え、概念、発想が必要であり、それらをもたらすのは外国人なのだ。外国人を受け入れれば、未来のアイデアやこれまでにない発想が得られる。優秀なサッカー選手の争奪戦が起きているように、世界では優秀な外国人の争奪戦が繰り広げられている。アメリカの雑誌『フォーチュン』の調査によると、企業格付け上位500社のうち約半数は外国人が創設した会社であるという。21世紀においては、活力のある優秀な外国人を惹きつけるための受け入れ環境を整えた国家がサバイバルに成功する。

 

社会やアイデンティティの解体

・だが、こうした日本モデルは、貯蓄率の減少と社会的格差の拡大によって解体に向かっている。今日の日本には、将来に備える余裕などなくなってしまったのである。ビジネスパーソンは出世をあきらめ、野心を失った。彼らは、いつ自分がリストラされるのかと戦々恐々としている。また、日本の若者たちのなかには、19世紀的な過酷な労働条件によって使いつぶされたり、また労働市場からはじき出された者が少なからずいる。非正規雇用者が多数出現し、職業訓練を受けることもできないままニートと化す若者が急増しているのだ。こうした労働環境は、かつて世界最高水準だった日本の労働力の質的低下を招くだろう。

 

・はたして藤原氏が主張するように、日本は危機に打ち勝つために伝統的な倫理である「滅私奉公」に回帰すべきなのだろうか。私はそう思わない。

 

東アジア地域との不調和

・日本は、近隣アジア諸国との緊張関係において、相変わらず有効な解決策を見出していない。かつて私は「2025年、日本の経済力は、世界第5位ですらないかもしれない」「アジア最大の勢力となるのは韓国であろう」と述べた。韓国は今、生活水準や技術進歩において日本と肩を並べている。情報工学や都市工学の分野では、日本を上回っているかもしれない。さらに、韓国は中国と緊密な関係を築き、中国市場へのアクセスを確保している。

 

<日本/日本人がサバイバルするために>

日本が目指すべき方向に舵を切るには、時には現在と正反対のことを行なう勇気を持たなければならない。

 もちろん、日本人が危機から脱出するのは、伝統的な文化資産を大いに活用しなければならない。ただし、例えば男女の不平等な職業分担、他国と協調できないナショナリズムなど、未来に有効ではない伝統的な観念に立ち戻るのは大きな誤りだろう。

 

・また、日本人は、個人レベルでは他者に対する<共感力>は極めて高いが、なぜか国家レベルになると、他国の視点に立って相手を理解し、そして他国と同盟を結ぶための<共感力>が不足するようだ。これは、現在の日本と隣国の緊張した外交関係にも如実に現われている。日本が危機から脱出するには、アジア地域において隣国とパートナー関係を樹立する必要があるだろう。

 そして最後に、私が最も強調したいのは<革命的な思考力>である。だが、この力を発揮するには、今日の日本には「怒る力」「憤慨する能力」が不足している。

 

日本化、マドフ化、ソマリア

・この3つの減少は、世界の未来の姿を象徴しているかもしれない。今のところ、どれもがローカルな現象だが、将来的には地球全体の現象になるかもしれない。

 日本はかつて、バブル経済に踊り、そしてバブルは崩壊したが、銀行は貸付けの焦げ付きを隠蔽し、さらにそこには反社会的犯罪集団(暴力団)が巣食った。いまだにその痕跡から脱しきれていない。銀行は、門戸を大きく開いて無利子で貸している。国家債務は、世界最大規模に膨れあがっている。そのため、この国のテクノロジーの水準は世界最高であるにもかかわらず、経済成長率は伸び悩み展望が開けない。失業率は4~5%台と先進国のなかでは低率にとどまっているが、これは高齢化の急激な進行によるものにすぎない。現在、新たな経済政策的チャレンジによって、やや風向きが変わりつつあるが、新たな危機も孕んでいると言えよう。

 

・失業率が労働力人口の7~10%弱に達しているアメリカは、日本とまったく同じように銀行システムの荒廃によって危機にみまわれたものの、「日本のようになることだけは避けたい」という観念に取り憑かれ、「企業の延命と株式市場の維持のためには何でもする」という対処をしてきた。

 

今後10年に予測される危機

想定されうる経済危機

企業の自己資本不足

・西洋諸国の経済では、企業の自己資金が、銀行と同様に不足している。企業の多くは、債務過剰に陥っているのが実情である。

 

中国バブル”の崩壊

現在の危機のさなかにおいても、非常に力強い経済成長を保ってきたが、中国経済中国人民銀行による莫大な信用供与によって崩壊する恐れがある。これは中国の資産(土地と株)の暴落を引き起こす。

 中国の生産キャパシティが過剰であることに市場が気づいたとき、この「バブル」は崩壊する。

 

・これによって、中国の株式市場がいずれ暴落し、中国の経済成長は減速して年率7%すら大きく下回る可能性がある。社会的・政治的なリスクが増大する。そうなれば、世界の金融市場も崩壊し、企業に対する貸し渋りはさらに悪化し、世界経済は再び低迷することになる。

 

保護主義への誘惑

・不況による国際貿易の低迷により、各国は自国の雇用を守ろうとする。また、納税者からの支援を受けた企業や銀行は、自国領土内で資材の調達や人材の雇用を行なうように指導されるであろう。

 近年の事例からも、こうした傾向はうかがえる。

 

<ハイパー・インフレ>

・主要国・地域の中央銀行によって創りだされた5兆ドルもの流動性、公的債務残高の増加、1次産品価格の上昇は、いずれ、デフレ下にインフレを呼び起こすだろう。

 すると、世界規模でワイマール共和国時代(第1次大戦後のドイツをさす)のようなハイパー・インフレに襲われることになる。このインフレは、すでに株価の上昇という形で現われている。さらに、インフレは、不動産・1次産品・金融派生商品などにも波及する。農産物や工業製品の価格にもインフレが波及すると、公的債務や民間の借金は目減りするが、それ以上に、貧しい人々や最底辺層の資産価値は大幅に減ってしまう。

 

ドル崩壊

アメリカは自国の借金をまかないつづけるために、国債利回りの上昇を甘受しなければならない。しかし、これは自国の債務コストの上昇を招くことになり、借金はさらに増え、ドルの信頼は失われる。すなわち、これも世界経済・国家・企業・個人に惨憺たる影響を及ぼすことになる。

 この問題に対する解決策は、経済的理由というよりも政治的理由から、次の金融危機の際に、突然現われるだろう。ただし、その条件は、ユーロが強化される、または中国の元が兌換性を持つことだ。

 

FRBの破綻

・最後に掲げるべき経済的リスクは、可能性は最も低いが、最もシステマティックなリスクである。それはアメリカの連邦準備制度が破綻するというリスクである。

 

・もしそうなれば、われわれは今まで経験したことのない未知の領域に踏み込むことになる。

 

2023年の世界は?

フランスでは、誰もが未来について不安になっている。今より悪くしかならないと確信している。この悲観主義は、リーダーたちの虚しさによってさらに拍車がかかる。リーダーたちには、21世紀の歴史に何の計画もない。フランスが世界に占める位置の見通しすらない。歴史を作ろうと欲しなければ、歴史においていかなる役割も果たすことはできないのだ。未来について語らないのは、未来においてすべてを失うのを与儀なくされるということだ。

 

<深刻なエネルギー危機――ピーク・オイルとシェール革命>

・近い将来、原油の生産量は「ピーク・オイル」によって、まずは一時的に、次に決定的に不足することが予想されている。一方、シェール革命に希望が託されている。現在、この両者は同時進行しているが、それぞれの進行具合によっては深刻な経済危機を引き起こす恐れがある。

 ピーク・オイルとは、二つの壁にぶつかることである。まず第一の壁は、「技術上のピーク・オイル」である。これは、油田探査に対する投資を減少することによって、原油の生産量が一時的に需要を下回る時期のことを言う。そして第二の壁は、「絶対的ピーク・オイル」である。これは、原油埋蔵量の半分が消費されると、原油が自噴しなくなるため産出量が減少するとともに採掘コストが大きく上昇してしまうことを言う。

 

絶対的ピーク・オイルが訪れる日を予想することは、かなり難しい。国際エネルギー機関(IEA)によると、2030年以前であるという。

 

ピーク・オイルの到来がいつであろうと、またその定義が何であろうと、原油の生産量は年率4%下落するであろう。したがって、一人当たりの化石エネルギーの使用量を今後20年で4分の1に減らす必要がある。そこで、自動車や飛行機など、現在のところ代替するエネルギーが見つからない部門だけで石油を利用するために、経済活動と各人の生活様式を大胆に見直す必要がある。

 

原油生産者や石油会社は、原油価格を吊り上げるためにピーク・オイルの到来が間近であると信じ込ませることで儲けられるので、ピーク・オイルが訪れる日の予測については、現在のところ不確かな面がある。しかし、本当にピーク・オイルが間近に迫ったとの認識が広がれば、原油相場価格は1バレル当たり100ドルを軽く突破し、地球規模の新たな景気後退を引き起こす恐れがある。

 

しかし一方で、現在、ピーク・オイルと同時並行で進んでいるシェール革命に、熱い期待が寄せられている。しかしシェールガス・オイルの採掘は、著しい環境破壊を引き起こす恐れも指摘されている。また、シェールガス・オイルが原油の不足をどのくらい補填できるかは未知数である。浮かれ気分だけでなく、注意深く見守る必要があるだろう。また、自然エネルギーの技術開発・普及も21世紀のエネルギー革命の重要な要素である。

 

<アジアの未来は?>

・経済的には、アジアは、ヨーロッパのような共通市場を創出するにはほど遠い。地政学的に見ても、アジア諸国はバラバラであり、軍事紛争の危険すらある。アジアは世界経済の成長の原動力だが、各国が政治的・経済的に合意できる条件を整えられないかぎり、次の段階に進むことはできないのである。

 

・一方、ソ連の解体によって“敵”を失ったアメリカの軍産複合体は、新たな敵を必要としている。想定される敵は中国である。アメリカが中国を敵としてみなすには、日本を守るという口実が必要であり、そのためには日本が中国と敵対しつづけなければならない。これがアメリカの基本的な戦略であり、今後も、中国とアジア諸国を対立させるための口実作りや紛争が増えていくだろう。

 

・中国は広大な国土と莫大な人口を抱え、成長への潜在力を持った国だ。そして他国と同様に民主主義へと向かっている。現在の体制は、共産党による独裁という名のエリート支配の一形態だが、今後、民主主義の台頭に直面しながらこの体制を維持しつづけるのは、きわめて困難がともなうだろう。中国のように広大で不平等な国に民主主義が台頭すれば、社会的な混乱を招く可能性が高い。しかし中国が安定し統一された状態であることは、世界にとって望ましい。

 

 

 

『21世紀の歴史』   未来の人類から見た世界

ジャック・アタリ    作品社     2008/8/30

 

 

 

三つの波が21世紀を決定する

2050年の世界は、一体どうなっているのであろうか

・現状はいたってシンプルである。つまり、市場の力が世界を覆っている。マネーの威力が強まったことは、個人主義が勝利した究極の証であり、これは近代史における激変の核心部分でもある。すなわち、さらなる金銭欲の台頭、金銭の否定、金銭の支配が、歴史を揺り動かしてきたのである。行き着く先は、国家も含め、障害となるすべてのものに対して、マネーで決着をつけることになる。これはアメリカとて例外ではない。世界の唯一の法と化した市場は、本書で筆者が命名するところの<超帝国>を形成する。この捉えがたい地球規模の超帝国とは商業的富の創造主であり、新たな狂気を生み出し、極度の富と貧困の元凶となる。

 

こうして、人類は自らの被造物であることをやめ、滅び去る

・人類がこうした狂気にとらわれ、悲観的な未来にひるみ、暴力によってグロ-バル化を押しとどめようとするならば、人類は頻繁に勃発する退行的な残虐行為や破滅的な戦いに陥ってしまうであろう。この場合、今日では考えられない武器を使用し、国家、宗教団体、テロ組織、<海賊>が対立しあうことになる。本書において筆者は、こうした戦闘状態を<超紛争>と呼ぶ。これも人類を滅亡へと導くであろう。

 

・最後に、グローバル化を拒否するのではなく、規制できるのであれば、また、市場を葬り去るのではなく、市場の活動範囲を限定できるのであれば、そして、民主主義が具体性を持ちつつ地球規模に広がるのであれば、さらに、一国による世界の支配に終止符が打たれるのであれば、自由・責任・尊厳・超越・他者への尊敬などに関して新たな境地が開かれるであろう。本書では、こうした境地を<超民主主義>と呼ぶ。

 

今後50年先の未来は予測できる。まず、アメリカ帝国による世界支配は、これまでの人類の歴史からみてもわかるように一時的なものにすぎず、2035年よりも前に終焉するであろう。次に超帝国、超紛争、超民主主義といった三つの未来が次々と押し寄せてくる。最初の二つの波は壊滅的被害をもたらす。そして、最後の波については、読者の皆さんは不可能なものであると思われるかもしれない。

 

・筆者は、この三つの未来が混ざり合って押し寄せてくることを確信している。その証左に、現在においてもすでに、これらが絡み合った状況が散見できる。筆者は2060年ころに超民主主義が勝利すると信じている。この超民主主義こそが、人類が組織する最高の形式であり、21世紀の歴史の原動力となる最後の表現である。つまり、それは<自由>である。

 

未来の歴史を記述することは、可能か

・現在、未来について語られている物語の大多数は、すでに進行中の現象を演繹的に導き出したものにすぎない。

 

2035年―<市場民主主義>のグローバル化アメリカ帝国の没落

・まず、全ては人口の大変動から始まる。2050年、大災害が起こらない限り世界の人口は現在より30億人増加して95億人になるであろう。もっとも豊かな先進国では、平均寿命は100歳近くに達する一方、出生率は人口の現状維持率を下回ることになる。

 

・いかなる時代であろうとも、人類は他のすべての価値観を差しおいて、個人の自由に最大限の価値を見出してきた。

 

2035年ごろ、すなわち、長期にわたる戦いが終結に向かい生態系に甚大な危機がもたらされる時期に、依然として支配力をもつアメリカ帝国は、市場のグローバル化によって打ち負かされる。

 

・世界におけるアメリカの勢力は巨大であり続けるであろうが、アメリカに代わる帝国、または支配的な国家が登場することはない。そこで、世界は一時的に<多極化>し、10カ所近く存在する地域の勢力によって機能していくことになる。

 

人類壊滅の危機―国家の弱体化と、<超帝国>の誕生

・また、国家は企業や都市を前にして消え去ることになる。そこで<超ノマド>が土地もない、「中心都市」も存在しない、開かれた帝国を管理していく。本書ではこの帝国を<超帝国>と呼ぶ。超帝国では各人は自分自身に誠実であることはなく、企業の国籍も跡形もなくなる。また貧乏人たちは、貧乏人同士の市場を作る。

 

アメリカ帝国の滅亡、気候変動にともなう被害の深刻化、また人々の領土をめぐる紛争の勃発、数多くの戦争が起こる以前に、こうした事態は当然ながら悲惨な衝撃的事件なくしては進行しない。

 

・さらに、超帝国の出現により、個人間の競争が始まる。石油、水資源、領土保全、領土分割、信仰の強制、宗教戦争、西側諸国の破壊、西側諸国の価値観の持続などをめぐって、人々は争うことになる。軍事独裁者は、軍隊と警察の権力を両用して権力を掌握するであろう。本書では、こうした紛争のなかでも、もっとも殺戮の激しい紛争を<超紛争>と呼ぶ。超紛争とは、前述したすべての紛争の終結を意味し、おそらく人類を壊滅させることになる。

 

2060年―<超民主主義>の登場

・2060年頃、いや、もっと早い時期に、少なくとも大量の爆弾が炸裂して人類が消滅する以前に、人類は、アメリカ帝国にも、超帝国にも、超紛争にも我慢ならなくなるであろう。そこで、新たな勢力となる愛他主義者、ユニバーサリズムの信者が世界的な力をもち始めるであろう。

 

・これらの制度・機構は、無償のサービス、社会的責任、知る権利を推進し、全人類の創造性を結集させ、これを凌駕する<世界的インテリジェンス>を生み出すであろう。いわゆる、利潤追求することなしにサービスを生み出す<調和を重視した新たな経済>が市場と競合する形で発展していく。これは数世紀前の封建制度の時代に、市場に終止符が打たれたように実現していく。

 

市場と民主主義はいずれ過去のコンセプトとなるであろう

なぜ本書を執筆したのか?

・しかしながら本書の目的は、もっとも高い可能性をもって未来の歴史を予測することにあり、筆者の願望を記述するといったことではない。むしろ筆者の思いとしては、我々の未来が本書のようになってほしくない、そして現在芽生え始めているすばらしい展開を支援したいというものである。

 

・これまでにも筆者は、次に列挙するものを、世間で一般的に語られる以前から予測してきた。

 

1、 太平洋に向かう世界の地政学的変化。

2、 資本主義における金融の不安定

3、 気候変動

4、 金融バブルの発生

5、 共産主義脆弱性

6、 テロの脅威

7、 ノマドの出現

8、 携帯電話

9、 パソコン、インターネットといった現代のノマドが使用するオブジェの普及<ノマド・オブジェ>。

10、 無償とオーダーメイド・サービスの出現、特に音楽をはじめとした芸術の大きな役割、世界における多様性。

 

・本書は、筆者が長年の研究と思索、現実の経済・政治との実際的な関わりのなかからたどりついた結論である。

 

21世紀を読み解くためのキーワード集 <保険会社>

・アタリが重視する未来の産業は、娯楽産業とならんで保険業である。国家が衰退すると、個人は生活のリスクを保険会社にカバーしてもらうようになる。保険会社は被保険者に対して個人データから割り出した差別的保険料を適用し、徹底したリスク管理から巨額の収益をあげる。こうした息苦しい社会において娯楽産業は、人々に一抹のやすらぎを販売する。

 

・アタリの理念は、フランスを超過利得者の存在する社会から知識経済へ移行させることである。

 

・博学卓識のアタリは、毎日2時間半の睡眠で、好物のチョコレートを大量に食べながら、政治活動、ブログの更新、執筆活動、本書のキーワードの一つである「超民主主義」の実戦を含め、様々な活動に従事している。

 

 

 

『私は宇宙人と出会った』

 秋山眞人  ごま書房  1997年4月30日

 

 

 

宇宙人の未来予測(世界編)

(中国)  

・中国はこれからの地球の変化の大きなポイントになっていく。とくに内乱が起こる可能性が強く、それが引き金となって第3次世界大戦へと進むかもしれない。香港の返還によって思想的・経済的な大きな遅れがあり、アメリカとの対立構図が更に強くなる。これは東洋文明対西洋文明の対立といってもいい。

  また、2015年から2030年の間に4つの国に分割される可能性もある。

 

 

 

『こうして世界は終わる』

すべてわかっているのに止められないこれだけの理由

ナオミ・オレスケス  エリック・M・コンウェイ

ダイヤモンド社   2015/6/25

 

 

 

文明崩壊をシュミュレーションする

・設定は西洋文明(1540~2093)の終焉から300年後。ここに示されているジレンマは、「知の申し子」である私たちが、気候の変化に関する信頼性の高い情報を持ち、いずれ危機的状況が訪れることを知りながら、なぜ適切に対処できなかったのかということだ。

 語り手である歴史家は、西洋文明は第二の暗黒時代に突入していて、そこに渦巻いていた“自由主義”という強迫観念に根ざした否定と自己欺瞞のために、大国が悲劇を前にして何もできなくなっていたと結論を下している。

 

ではここからは、第二次中華人民共和国に住む未来の歴史研究家が、大崩壊・集団移動の時代(2073~2093)を導くことになった「暗雲期」と呼ばれる時代(1988~2093)の出来事について語る。

 

北極で氷がなくなるのは「時間の問題」

・夏に北極の氷がなくなるのは時間の問題であり、それは深刻な事態だと、科学者は理解していた。しかし実業界、経済界では、それがさらなる石油やガス開発のチャンスと見なされた。

 

気温上昇4℃で、熱波と干ばつが状態になる

・2001年、気候変動に関する政府間パネルは「大気中の二酸化炭素濃度は2050年に倍になる」と予測した。

 実際は2042年に、そのレベルに達してしまった。科学者は気温が2℃から3℃上昇するマイルドな温暖化を予想していたが、実際には3.9℃上昇した。

 もともと予測自体は単に議論のための数字で、物理学的な意味は特になかった。しかし二酸化炭素濃度が倍になったのは、非常に重要だった。

 それに対応して気温上昇が4℃に達したとき、急激な変化が起こり始めたのだ。2040年には、熱波と干ばつは、ごくふつうのことになっていた。

 

・しかし海面の上昇は、この時点では地球全体で9センチから15センチにとどまり、海岸地域の人口はほとんど変わらなかった。

 

<「虫の大発生」で病気が爆発的に広がる>

・そして2041年の北半球の夏、かつてないほど熱波が襲い、世界中の作物が枯れ果てた。

 人々はパニックに陥り、大都市ではほぼ例外なく食料をめぐる暴動が起きた。栄養不良、水不足による大規模移民、そして虫の大量発生が重なって、チフスコレラデング熱、黄熱病、さらにそれまで見られなかったウィルスやレトロウィルス性因子による病気が広く流行した。

 また虫の大発生によって、カナダ、インドネシア、ブラジルで大規模な森林破壊が引き起こされた。

 

エネルギー・インフラはすぐには変えられない

・また世界のエネルギー・インフラを変更するには10年から50年かかるが、そこまではとても待てない、ましてや大気中の二酸化炭素が減るのに必要な100年も待つのは無理だという声があがった。

 

永久凍土が解け、シロクマが絶滅する

・はたしてこれが急激な温度上昇によるものか、すでにぎりぎりの状態だったのかはわからないが、温室効果が世界的な臨界点に達した。2060年には、夏季の北極で氷が見られなくなっていた。

 

海面上昇で、地球の「大崩壊」が起こる

・その後の20年間(2073年から2093年)で、氷床の90パーセントがばらばらになって融解し、地球のほとんどの地域で海面が約5メートルも上昇した。

 そのころ以前から南極氷床より不安定と考えられていたグリーンランド氷床が、同じように解体し始めた。夏季の融解がグリーンランド氷床の中心部まで達し、東側が西側から分離した。その後に大規模な分裂が起こり、平均海面がさらに2メートル上昇した。

 

「人口大移動」から全生物の7割が死ぬ

・海面が8メートル上昇すると、世界の人口の10パーセントが住む場所を移動せざるを得なくなると予想されていた。しかしそれは過小評価だった。実際に移動したのは20パーセント近くにのぼった。

「集団移動」の時代と呼ばれているこの時期については不完全な記録しかないが、世界中で15億人が移動したと考えられている。

 海面上昇による直接的な影響による移動もあれば、気候変動の他の影響によるものもあった。

 

・このときの集団移動は、第二の黒死病流行の一因となった。新しい系統のペスト菌がヨーロッパで発生し、アジアと北米に広がったのだ。中世にペストが流行したとき、ヨーロッパには人口の半分を失った地域もあった。この第二の流行においても同じくらいの被害があった。病気は人間以外の生物にも広がった。

 20世紀には地上の生物種の目録をつくっていなかったので、正確な統計は不足しているが、全生物種の60から70パーセントが絶滅したという予測も、非現実的とは言えないだろう。

 

なぜ中国は切り抜けられたのか?

「中央集権国家」が生き残った皮肉

・「大崩壊」の破壊的な影響が現れ始めたころ、民主主義国家(議会制も共和制も)は、次々と起こる危機への対処を渋っていたが、やがて対処が不可能となった。食料不足、病気の流行、海面上昇といった現象が起こっても、これらの国家には市民を隔離したり移動させたりするインフラも、組織的な力もなかった。

 しかし中国ではやや事情が違った。他のポスト共産主義国家と同じく、中国も自由主義への道のりを歩んでいたが、強力な中央集権政府は残っていた。

 海面が上昇して海岸地域が危険にさらされたとき、中国はいち早く内陸に都市や村をつくり、2億5000万人を安全な高地へと移動させた。

 

・生き残った人々の多くにとって――これはこの話の最後の皮肉といえるが――中国が気候変動による災害を切り抜けたことは、中央集権政府の必要性の証明となった。そのことが第二次中華人民共和国(「新共産主義中国」と呼ばれることもある)の誕生につながった。

 立て直しを図った他の国々も、同じようなモデルを採用した。

 

フィクションとして書く利点はたくさんある。

・本書の語り手を第二次中華人民共和国の住人にしたのは、中国では一定期間、自由化と民主化に向かったあと、気候変動による危機に対処しなくてはならないという理由で、専制的な権力者が再び現れるという想像からです。

 

中国文明は西洋文明よりはるかに歴史が長く、数多くの困難を乗り越えてきた。今の中国政府が持ちこたえるかどうかはわからないが、――国内情勢はかなり緊張している――中国と呼ばれる場所がなくなっている未来は想像できない。

 

・フィクションとして書く利点はたくさんある。一つには、ふつうの歴史研究家にはできないやり方でテーマをみせられること。フィクションはそれほど出展に縛られない。

 

・――本書の最大の皮肉の一つは、最終的に新自由主義体制では気候変動による災害を防ぐための行動を適切なタイミングでとれなかったこと、そして指揮統制という政治文化を持つ中国が、組織的に大規模な措置を行うことが可能で、国民を救えたということでしょう。このシナリオはかなり大胆な推測ですね。

 

・本書『こうして、世界は終わる』はどんなジャンルの本なのか、ひとことで説明するのは難しい、時代設定は西暦2393年。温暖化による海面上昇で西洋文明が崩壊してから、300年の時間がたっている。第二次中華人民共和国の歴史研究者が20世紀から21世紀(つまり私たちが生きている今現在)を振り返って近未来SF小説のように聞こえるが、災害のドラマチックな描写も、SFにはつきものの新しいテクノロジーもない(一つだけ、大気中の二酸化炭素量を減らすあるものを、日本人の女性科学者が開発したということになっているが)。

 

 

 

『いま、眼の前で起きていることの意味について』

―行動する33の知性

ジャック・アタリ   早川書房   2010/12/17

 

 

 

現実に意味を与える

・事件であれ自然現象であれ死であれ、あらゆることを説明のつかないままにしておけないのが人間の本質である。人間はみずからの歴史に理解できない要素があると、それがどんなに些細なつまらないものであっても、容認できたためしがない。理解しないとは予測できないことと同義であり、さらに言えば脅威を予測できないことを意味する。これではあまりにも心もとない。

 

・目の前の現実にどのような意味を与えるか、それを決めるのは、この世界の最終的な当事者である人間にほかならない。

 

気候をめぐる諸問題

気候変動について分かっていることは何か

・いまわかっているところでは、今世紀末までに地球の気温はおよそ2℃から6℃上昇する見込みです。2℃なら対処可能ですが、6℃となると影響は甚大です。

 気温が6℃高い地球がどのようなものか、我々にはまったくわかりません。さらに、これはあくまでも平均気温であって、地域によってはより深刻な危険にさらされるおそれがあります。簡単に言えば、北極または南極に近づけば近づくほど、温暖化が顕著になるのです。

 

・温暖化の概念が、現在問題となっている気候変動をやや単純に要約したものであることも忘れてはなりません。現実には暴風雨や熱帯低気圧といった異常気象の増加、少なくともこうした現象の深刻化が数多く付随しています。熱帯低気圧は年々勢いを増してヨーロッパを襲っているし、海面は予想を超える速さで上昇しています。加えて我々は、たとえば、“奇襲型気候”に備えておかなければなりません。暖流のメキシコ湾流の流れに変化が生じれば、フランスは温暖化ならぬ寒冷化に向かうおそれがあります・・・。

 

気候の将来

・今日では、化石燃料の燃焼によるCO2の排出と気候の変化とが関連していると考えられる。原因が何であれ、結果については一般に知られているとおりである。

  気候変動によって北極の流氷が消え、北極圏が深刻な変質を被るおそれがある。やがては移住を強いられる住民も出てこよう。他方、淡水の水源が発見されるとともに、石炭の鉱脈や油田が利用可能になるだろう。

 

・そして、地球の北と西を結ぶ交通が開け、中国・ヨーロッパ間、ヨーロッパ・カリフォルニア間の航路が大幅に短縮される。カナダ、ノルウェーアメリカ、ロシアを含む沿岸8カ国は激しい競争を繰り広げるだろう。ナタリー・コシュスコ=モリゼが言うように、気候変動はまた北半球の海の寒冷化を引き起こし、その影響でメキシコ湾流が、そしてヨーロッパが寒冷化へと向かうかもしれない。

 

・標高の低い国々は洪水に見舞われるおそれがある。まずモルジブ共和国が犠牲になる。次いで、ヒマラヤ山脈とガンジス、プラーマプトラ、メグナの三河川とベンガル湾に挟まれ、もっとも高い地点が海抜47メートルしかない。約3億人の人口を抱えるバングラデシュの大部分が地図から消える。さらに、とりわけサハラ以南のアフリカの国々が水没すると考えられる。これによって2億人から20億人の“環境難民”が生じるという予測もある。

 

・気候が様変わりして温度が上がれば、水の(農業、人間、動物、自然、産業のための)需要は増える。だが水の一人あたりの可能供給は減っている。人口が増大し、農業に大量の水を使い(現在使用される水の70%以上)、水資源は増えず、人間は豊作物を直接口にするよりもそれを飼料として肉に変える事がほとんどだからだ。水の必要量は消費するカロリーに比例する。産業の場合も同じである。

 

・したがって、イスラエルをはじめとする国がすでに着手しているような農業用水の管理を採用し、海水を淡水化する技術を活用しなくてはならない。これからの問題は水が手に入るかどうかではなく、水に不自由する人々に水を買う経済的余裕があるかどうかになる。

 

・50年から100年先には、温暖化によってロシアと中国とのあいだに軍事衝突が起こる可能性がある。イスラム教を信仰する中央アジアの民族はすでにある程度、中ロ間の火種になっている。

 気候に及ぼす二酸化炭素の影響を減らすために、国あるいは国際機関によって炭素税が課され、その税収で世界のインフラを整備するしくみが実現するかもしれない。

 

・この先何が起ころうと我々が必要とするエネルギーの20から30パーセントは、30年後には代替エネルギーになるだろう。だが問題もある。提言に従って洋上に風車を建設していくと、フランスの海の景観は惨憺たるものになる。

 いま我々が持ち合わせている選択肢は、二酸化炭素で大気を汚すか、原子力発電によって生じる放射性廃棄物で地下を汚すか、の二つしかない。

 

・いまから50年もすれば、太陽光発電の技術は他のさまざまなエネルギーに完全に取って代わるだろう。現在の技術水準でも、サハラ砂漠の一部を太陽光パネルで覆えば、アフリカ全土にエネルギーを供給できる。

 

 

 

『未来を透視する』

ジョー・マクモニーグル ソフトバンククリエイティブ 2006/12/26

 

 

 

自然災害

2014年~2023年、ハワイ諸島で大きな火山活動が発生する

・今後百年の間に以下に挙げる地域でほぼ間違いなく大きな地震が起こるだろう。いずれもリヒタースケールでいうと、少なくともマグニチュード8.5から8.8。まさに壊滅的な大地震だ。詳細は年表で示すが、年代は前後に5年位の誤差を見ておくのがいい。

 

2013コム(イラン)

2013~2015ロサンゼルス

2018カタニア付近(伊シチリア

2022シワス付近(トルコ)

2022~2023サンフランシスコ

 

2026マハチカラ付近(ダゲスタン共和国

2028ムルタン付近(パキスタン中央部)

 

2031メキシコシティ(メキシコ)

2033蘭州付近(中国)

 

2038グアテマラ・シティの東方280km

2039愛知県名古屋市三重県松坂市の間

2041バルディビア(チリ南方)

 

2044トルヒーヨとチクラヨの間(ペルー)

2050ニューヨーク州の北部

2056ラパスから160km南方(ボリビア

2056アムラバティ(インド中央部)

 

2056ミンダナオ島(フィリピン)

2061サンディエゴ(カリフォルニア)

2071ビスクラ付近(アルジェリア

2077アンカレジとキーナイの間(米アラスカ)

2078衡陽(中国南部)

 

2035年までに、米国では真水の確保が大きな問題となる

・また、2030年までには、北米の低地、それも中西部の大河沿いの地域で、洪水がいまよりもはるかに頻繁に起きるようになる。

 

・気象変動と継続的な水位上昇の結果、2041年までに、世界中の大都市で一部区域が放棄されるか、居住・事業以外の目的に転換されるだろう。

 

・2050年の終わりまでに、世界中の沿岸部全域で平均水位の大幅な上昇が始まる。同時期に飲料水の確保も問題になるだろう。これに先立ち、2038年までに、平均海面の上昇が始まる。上昇の度合いはだいたい75センチから120センチメートルくらい。北極と南極の氷冠が急激に解け出すのが原因だ。融解現象はすでに始まっているが、2038年ごろにはさらに加速している。2080年までに、極地の氷冠はほとんど消え去るだろう。

 

・2055年までには、飲料水を運ぶ数多くのパイプラインが、南北のアメリカ大陸をまたがるようにして張り巡らされているだろう。

 

・気象変動のもう一つの影響として、ハリケーンの頻度と破壊力がぐっと高まることも挙げられる。米国では2025年までに、年間平均25から30回発生するようになり、少なくとも2回は壊滅的な被害をもたらすだろう。

 

2041年、日本とハワイを結ぶ太平洋上に、新たに列島が隆起する

・日本とハワイを結ぶ太平洋上の真ん中に、新たな列島が形成される。まず、海底火山の大規模な噴火活動が9年間続いた後、2041年に最初の島が海上にあらわれる。

 

 

 

『2050年の世界地図』  迫りくるニュー・ノースの時代

ローレンス・C・スミス   NHK出版  2012/3/23

 

 

 

人類の未来にとって「北」の重要性が拡大することーを、まったく初めて見いだそうとしていた。>

・私の専門は気候変動の地球物理学的影響だった。現地で河川などの流量を計測し、氷河の先端を調べ、土壌サンプルを採取するなどした。 

 

・科学的研究から、北部地方(北半球北部)では気候変動が増大しはじめていることがわかったが、その結果、北部地方の住民と生態系はどうなるのだろうか。

 

・政治的および人口構造的な傾向、あるいは、海底の下に埋蔵されていると考えられている膨大な化石燃料については、どうだろう。世界各地で増大している、さらに大きな温暖化の圧力によって、地球の気候はどう変化しているのか。そして仮に、多くの気候モデルが示唆するように、地球が殺人的な熱波と、気まぐれな雨と、からからに乾いた農地の惑星になったら、現在は定住地として魅力に欠ける場所に新たな人間社会が出現する可能性があるだろうか。

 

・21世紀、アメリカ南西部とヨーロッパの地中海沿岸部が衰退し、逆にアメリカ北部、カナダ、北欧、ロシアが台頭するのだろうか。調べれば調べるほど、この北の地域はすべての人類に大いに関連がありそうだった。

 

・長年の研究の末、私は「北」-および人類の未来にとって「北」の重要性が拡大することーを、まったく初めて見いだそうとしていた。

 

しのびよる異変

・「予測は非常にむずかしい。未来についてはなおさらだ」

 

・身近な野生生物を見るのが好きな人は、ひょっとしたら気づいているかもしれない。世界各地で、動物や魚や昆虫が緯度や高度のより高い地域に移動している。

 

思考実験

・これは私達の未来についての本だ。気候変動はその一要素に過ぎない。人口、経済統合、国際法などの面で、ほかの大きな潮流も探る。地理と歴史も調査し、既存の状況が将来まで痕跡を残す様子を示す。最先端のコンピュータモデルに目を向けて、将来の国内総生産GDP)、温室効果ガス、天然資源の供給を予測する。これらの潮流を総合的に探り、合致する部分や類似点を突き止めれば、このままの状況が続いたら、今後40年間でこの世界がどんなふうになるのか、それなりの科学的信憑性を持って想像できるようになる。これは2050年の世界に関する思考実験だ。

 

・2050年の世界はどうなっているだろうか。人口と勢力の分布は?自然界の状況は?優勢になる国、苦境に陥る国は?2050年、あなたはどこにいるのだろう?

 これらの問いに対する答えは、少なくとも本書では、中心となる議論から導き出されるー北半球北部が今世紀のあいだに大変な変化を経験して、現在よりも人間活動が増え、戦略的価値が上がり、経済的重要性が増す、という議論だ。

 

この「ニュー・ノース(新たな北)」は、私の大まかな定義では、アメリカ合衆国、カナダ、アイスランドグリーンランド、(デンマーク)、ノルウェースウェーデンフィンランド、ロシアが現在領有する、北緯45度以北のすべての陸地と海だ。

 

・これら8カ国は、北は北極海まで広がる広大な領土と海を支配し、北極海をほぼ一周する新たな「環北極圏」を構成する。第2部と第3部では、こうした環北極圏の国々―本書では新たなNORC諸国またはNORCs(NorthernRim Countries)と呼ぶーにおける開発について探る。第1部では、人口、経済情勢、エネルギーと資源に対する需要、気候変動といった、世界の文明と生態系にとって極めて重要な要因における、世界規模の大きな流れを紹介する。第1部では、2050年にはほとんどの人類の生活がどうなっているかを想像するだけでなく、ニュー・ノースの誕生を促している重要な世界的圧力のいくつかを突き止める。

この2050年の世界をめぐる旅に出かける前に、いくつかルールを決めておこう。

 

守るべきルール

・しかし、どんな実験でも、結果を得るにはまず、前提と基本原則を決めなければならない。

 

1、「打ち出の小槌」はない。今後40年間の技術の進歩はゆるやかだと仮定する。

 

2、第三次世界大戦は起こらない。

 

3、隠れた魔物はいない。10年間に及ぶ世界的不況、死に至る病気のとどめようのない大流行、隕石の衝突など、可能性が低く、影響は大きいできごとは想定していない。

 

4、モデルが信用できる。本書の結論の一部は、気候や経済といった複雑な現象のコンピュータモデルを使った実験で得られたものだ。モデルはツールであって、神託ではない。欠点や限界はつきものだ。

 

なぜ40年後の未来を予測しようとするのか

四つのグローバルな力

第一のグローバルな力は人口構造、いわば異なる人口グループの増減と動きのことだ。

 

第二のグローバルな力―第一の力とは部分的にしか関連がないーは、人間の欲望が天然資源と生態系サービスと遺伝子プールに対する需要を増大させていることだ。

 

第三のグローバルな力はグローバル化。多くのことに言及するわかりにくい言葉で、最も一般的にはますます国際化する貿易と資本の流れをさすが、政治的、文化的、理念的な面もある。実のところ、グローバル化にはそれを研究する専門家と同じくらい多くの定義がある。

 

第四のグローバルな力は気候変動だ。ごく単純に、人間の産業活動が大気の化学組成を変化させているので、気温全体が平均すると必ず上昇することは事実として観測されている。

 

・以上の四つのグローバルな力(人口構成、資源の需要、グローバル化、気候変動)は私たちの未来を方向づけるだろう。本書でも繰り返し登場するテーマだ。

 

・四つの力のあいだを縫うように流れる第五の重要な力は、技術だ。とりわけ、第3章でくわしく取り上げるエネルギー関連の新技術が最も重要だ。バイオテクノロジーナノテクノロジー、材料科学の進歩は、単なる資源ストックの需要に影響する。スマートグリッド太陽電池パネル、地球工学は気候変動と闘うだろう。

 

21世紀の大干ばつ?

・「おそらく、現在、北アメリカ西部は21世紀の大干ばつを迎えている」

 

自然災害リスク評価の崩壊

モンタナ州グレイシャー国立公園では2030年には氷河がすっかり消えているだろう、と大方の氷河学者はみている。

 

・季節的な雪塊氷原は夏を越さないので、氷河のように年々水をため込んでいくことはできないが、やはり極めて重要な保管庫だ。

 

湾岸都市の水没危機

・モデルによって、2050年に海面はおよそ0.2メートルから0.4メートル、つまり、ふくらはぎくらいの高さまで上昇するわけだ。

 

・今世紀の終わりには、世界の海面は0.8メートルから2メートル上昇する可能性がある。大変な水かさだー平均的な成人の頭くらいの高さになる。マイアミの大半は高い堤防の陰になるか、住民がいなくなるだろう。メキシコ湾岸からマサチューセッツ州まで沿岸部の住民は内陸に引っ越すだろう。バングラデシュのおよそ4分の1に相当する面積が水没するだろう。海面が上昇すれば、沿岸部の集落はどこも深刻な状況に直面する。

 

・人口増加、経済成長、地下水の汲み上げ、気候変動がこのまま続けば、2070年には、リスクにさらされる人口は3倍以上増えて1億5千万人になる見込みだ。リスクにさらされる資産の総額は10倍以上増えて35兆ドル、世界のGDPの9パーセントに達する。危険度上位20位までの都市では、2070年には、リスクにさらされる人口が1.2倍から13倍になり、リスクにさらされる経済資産は4倍から65倍になる。これらの主要都市の4分の3-そのほとんどがアジアにあるーがデルタの上に位置している。きっと、これまでにないタイプの防衛支出が大いに注目を集めることになる。それは、沿岸防衛と呼ばれるものだ。

 

2050年を想像する

・ここで紹介するのは、ウォーターGAPによる2050年の予測のうち、典型的な「中庸」のシナリオだ。ウォーターGAPのモデルパラメーターをどういじろうと、全体像ははっきりしている。人間集団が最も深刻な水不足にさらされる地域は現在と同じだが、状況はさらに深刻化する。これらのモデルからわかるように、21世紀半ばには、地中海、北アメリカ南西部、アフリカ北部および中東、中央アジアとインド、中国北部、オーストラリア、チリ、ブラジル東部が、現在よりも過酷な水不足に直面することになりそうだ。

 

 

 

『未来を透視する』

(ジョー・マクモニーグル) FBI超能力捜査官

ソフトバンク・クリエイティブ)2006/12/21

 

 

 

気象変動

・来るべき気象変動により、2008年からこの台風の発生回数は増えていくと私は、予想している。とくに2011年は過去に例を見ない台風ラッシュとなり、大規模な暴風雨が吹き荒れる深刻な年になるとの透視結果が出ている。この台風ラッシュは、2012年にずれこむかもしれないが、可能性は低い。嵐の増加を促す地球の温暖化は、現在も急速に進行中だからである。

 

・2010年から2014年にかけて、また、2026年から2035年にかけて、平均降雨量は年々560~710ミリメートルずつ増加する。現在から2010年にかけて、また、2015年から2025年にかけては、380~530ミリメートルずつ減少する。現在から2010年にかけて、また、2015年から2025年にかけて、平均降雪量は300~550ミリメートルずつ増加する。

 

 

 

『未来を透視する』   ジョー・マクモニーグル

ソフトバンク・クリエイティブ    2006年12月26日

 

 

 

日本の自然災害

2010年、長野で大きな地震が起きる

透視結果を見てもうろたえず、注意程度にとらえてほしい。ただし、最悪の事態に備えておいて、何も起こらないことを願おう。こと天災に関しては、透視は間違っているほうがありがたい。

 

今後、日本で発生する大地震

 

2007年  高槻市  震度6弱

2008年  伊勢崎市 震度6弱

2010年  長野市  震度7

2012年  伊丹市  震度6弱

2018年  東京都  震度6弱

2020年  市川市  震度6弱

2037年  鈴鹿市  震度7

 

・噴火や地震にともなって海底では地盤の隆起や沈降が起きる。そして、膨大な量の海水が突然動きだし、衝撃波となって陸地の海外線へと進行する。

 

遠洋ではあまり目立つ動きではないが、浅瀬に入ると、衝撃波は巨大な津波となって陸地を襲い、都市部などを徹底的に破壊してしまう(波の高さはときには30メートル以上になることもある)。 

 

・内陸へと押し寄せる力がピークに達すると、今度は海に戻り始め、残された街の残骸を一切合財引きずりこんでいく。警告もなしに、突然襲ってくれば被害はとりわけ甚大となる。

 

・幸い日本には、優良な早期警戒システムがあるのだが、海底地震が発生して警報が発令されてから、津波が押し寄せる時間は、残念ながらどんどん短くなっている。

 

<日本を襲う津波

 

2008年夏   11メートル

2010年晩夏  13メートル

2018年秋   11メートル

2025年夏   17メートル

2038年初夏  15メートル

2067年夏   21メートル

 

・日本は津波による大きな被害を受けるだろう(なお、波の高さが10メートル以上に及ぶものだけに限定している)。北海道の北部沿岸の都市部は特に津波に弱い。徳島市和歌山市浜松市鈴鹿市新潟市石巻市も同様である。このほかにも津波に無防備な小都市は数多くある。 

 

<土地>

・気象変動とともに、日本の土地問題は悪化しはじめる。沿岸部での海面上昇と、暴風雨の際に発生する大波によって、低地の村落と小都市の生活が脅かされるようになる。堤防や防壁といった手段は効力を発揮しないため、2012年から2015年のあたりまでに多くの人が転居を余儀なくされるだろう。

  

 

 

チャイナ・リスク爆発前夜』

 黄文雄   海竜社   2011/8/16

 

 

 

中国のカタストロフィーがやってくる日

・中国は国が大きく、人口も多い。だからこそ政治経済的にも社会文化的にも矛盾がうずまく。20世紀に入ってから、ロシア帝国オスマン・トルコ帝国、すべての植民地帝国、そして、ソ連社会主義帝国が崩壊したのはそのためである。

 

・人民共和国を見るかぎり、大躍進失敗後に数千万人が餓死、文革のように党、政府まで崩壊しても国家が生き残ったのは、民国や清帝国時代もそうだった。国家の破局体制崩壊はきわめて多元的な原因によって起こる。戦乱や天災、疫病などの複合的中国型カタストロフィーが連鎖的に襲来するのが、よく見られる中国崩壊の歴史法則であった。

 民共和国が辿る歴史の宿命は崩壊である。その日は、複合的中国型カタストロフィーが襲来し、党人が民衆を管理する力が限界に達する日であろう。

 

 アメリカに対する中国の戦争恫喝

・台湾に対する核や中性子爆弾や日本に対する核や水爆の恫喝発言は別として、核大国のアメリカに対しても核恫喝が今でも続いている。その中でも、軍長老の超震と朱成虎将軍の対米核恫喝が代表的だ。超将軍によれば、中国は7回もアメリカを消滅できる核を持っている。その半分ぐらい使用すればアメリカも目が覚める、と核による「訓戒」と「懲罰」の用意があると警告したのだ。

 

・「アメリカが台湾との紛争に軍事介入するなら、中国はアメリカに対する核攻撃の用意がある」。

 

・「アメリカは数百の都市が破壊されることを覚悟するべきだ」

 

・「アメリカに対しては我が国が備蓄する核の10分の1で充分だ。台湾、日本、インド、東南アジアは人工密集の地域であり、人口削減のための核攻撃の主要目的となる。

 

・「我々の行く先を邪魔するアメリカを殲滅することが我が国の最大目標である」

 

・「我々は非常手段を使ってアメリカを殲滅し占領する。準備を着々と実行に移していく。もう一つの中国を建設することで中華民族は安泰だ。このアメリカを倒すには飛躍的に発展したバイオ技術を使って、化学兵器よりも生物兵器による大規模殺人が効果的だ」(元国防相 遅浩田)

 

・「改革開放の勝ち組として億万長者はほとんどが、「権貴」といわれる「特権貴族」で、ことに代表的なのは「太子党」といわれる党高級幹部の子女、家族、親戚である。ことに億万長者の8割以上が軍の高級幹部ともいわれる。ではなぜ中国人民解放軍の大幹部は、権貴資本主義中国の主役になったのだろうか。

 

・「解放軍と民間企業との決闘、乱闘が続出している」

 

 

 

 

 

 

 ■■■ 私が思うこと、聞いたこと、考えること ■■■

 

 

(2022/9/21)

 

 

・スピリチュアルな本は、アセンションの時代を経てとても増えているようです。例えばヒカルランドの本でもアマゾンでは1000冊以上もあります。個人的にはとても把握できない量です。

「事実はSFより奇なりで、小説よりも面白い」という話もあるようです。「事実は小説よりも奇なり」で、「知る人ぞ知る」話なのかもしれません。「天機漏らすべからず」といって神仙界の機密は人間界に伝えないのが決まりだそうです。出口王仁三郎は、大変な量の『霊界物語』を寝ながら口述しましたが、「遠い未来、50世紀には、人間は長身の神人と小人に退化した人間の2種類になる」と述べています。

 

「人類の最終戦は、中東発のイスラエルアラブ諸国の戦乱、朝鮮半島の戦乱を機に、ロシアと米国によって戦われ、米ロ戦の勝者は、ロシアになりそうです」という話もあるようです

日本は共産主義により立替えられること、世界も米ロ戦争によって共産主義の天下となることを予言しています。

国常立尊(くにのとこたちのみこと)については、以下のようにさまざまな学説があるようです。

 

 

 

『面白いほどよくわかる  日本の神さま』

古事記を彩る神々の物語を楽しむ

田中治郎  山折哲雄    日本文芸社  2007/11

においては、次のように書かれています。

 

神世七代の第一神   国之常立神(クニノトコタチノカミ)』

<大地を永遠に屹立させる神>

<宇宙の根源神として>

・『古事記』では別天神の次に六番目としての登場した神となっているが、『日本書紀』ではクニノトコタチノカミ(国之常立神)こそが最初に現れた神と記されている。

日本書紀』の「一書」(第四)では、クニノトコタチノカミとは別に「高天原においでになる神の名を「天御中主命」とあるから、クニノトコタチノカミは高天原ではない虚空に存在し、大地形成を指導していたというニュアンスが感じられる。

 

アメノミナカヌシは、「高天原に成りし神」(『古事記』)だから、高天原成立後その地に誕生した神であり、もしかするとクニノトコタチノカミはそれ以前から存在する始原神なのかもしれない。

国」、すなわち大地は私たちの存在基盤だから、クニノトコタチノカミはアメノミナカヌシにも劣らない根源的な神さまである。

 

鎌倉時代以来、神道を理論化し、一つの体系的な信仰形態を樹立しようとする動きが生じたが、その中の吉田神道伊勢神道では、クニノトコタチノカミを宇宙の根源神としている。

 

 

『地球を守る「宇宙連合」とは何か』

宇宙の正義と新時代へのシグナル

大川隆法  幸福の科学出版   2011/7

においては、次のように語られています。

 

 

今、明かされる「日本神道の秘密」

天御中主神(あめのみなかぬしのかみ)、国常立神(くにとこたちのかみ)、天照大神(あまてらすおおみかみ)の「正体」とは

・実は日本神道の中心神には「天御中主系」と「国常立系」とがあるんです。『古事記』の系統はだいたい天御中主神(あめのみなかぬしのかみ)を中心神として考えていますね。そして、『日本書紀』系統は、国常立神(くにとこたちのかみ)を日本神というか、この日本の教えをつくった始原の神、最初の神として見ているのです。『古事記』と『日本書紀』は、書いている人が同じ時代の人であり、そんなに変わらない時期に成立した正史というか、国の歴史書です。つまり「最初の神ではないか」と思われている神が二人、正史に現れているわけです

 

・そして、片方の天御中主神(あめのみなかぬしのかみ)を中心にしたところでは国常立神(くにとこたちのかみ)の評価が低めになっています。一方、国常立神(くにとこたちのかみ)系では天御中主神(あめのみなかぬしのかみ)のことをそれほど偉い人のように思っていないところがありますね。

 

 

・「変性男子とされるナオは肉体的には女の体だが、霊魂は男。王仁三郎は肉体的には男だが、霊魂は女であると示された」といわれます。

また「大本教出口王仁三郎は自分はオリオン星から来たと語っている」そうです。

国之常立太神(くにのとこたちかみ)は、大本教の神だといわれます。

が、様々な説のある不思議な神のようです。国之常立太神のチャネラー現代日本においても少なくないそうです。が、「沈黙のコンタクティ」や「沈黙のチャネラー」も多いといわれます。

「シュメールとはスメル、すなわちスメラミコト(天皇)の文明だというのである」といわれます。

「シバ神は、核(兵器)を作った神様と言われていますが、日本でも国常立(くにとこたち)の神は核を作った神様です」といわれます。「「外国の神」を名乗る「艮の金神・国常立神(くにとこたちのかみ)」が予言した「石屋の陰謀」がある」と指摘されています。

「このとき日本にやってきた龍神を「国常立尊」という。また国常立尊を守護して渡来したインドの最高神が「ヴィシュヌ」である」という話もあるようです。超太古からインド神界と日本神界は、つながりがあったようです。

「ヴィシュヌから生まれたこの梵天こそ、本朝の国常立尊の本体(本地)だと、それら著作はいうのである」といわれます。「国常立神(くにのとこたちのかみ)はヘルメスだと言っているらしい」といわれます。

「日本にコンタクトしてきた外国の神・国常立神は、ゲルマン神話に登場するアスガルドのトール神ではないかという推測を先に行った」という説もあるようです。

トール神は縄文の神で、日本神話には直接登場しない。ギリシャ神話では「オーケアノス」に対応するのではないだろうか。この神が大本教の「国常立神」だと考える」という話もあるようです。

ブラフマーは、仏教においては釈迦が悟りを開いた際、世界に広まることをためらった釈迦の後押しをした“梵天”として登場します」といわれます。

「アガルタでは霊的な存在と化した“梵天王”が最高の指導者として君臨し、シナーキーという理想的な体制を敷いて、数千万もの民を治めた」そうです。

「キリストが「天にいる父」と呼んだ神、大いなる存在とはヤハウェであり、霊的系統からの解釈をすれば陰と陽のエネルギーの陰の系統です。これは日本での名前は国常立太神(くにとこたちおおかみ)です」という話もあるようです。

 

・「スサノオ=ミカエル=ルシファーです。ヤハウェ=国常立太神、大天使ミカエル=スサノオです」という説もあるといわれます。実に多種多様のようです。

そして「スサノオ命は絶対神ヤハウェにほかならない」という奇説もあります。

上位の眷属がしたことは、太陽神界(天照太御神)の眷属である金色の龍神は、金光教黒住教を起こし、地球神界(国常立太神)の眷属である黒色の龍神天理教大本教を起こしました」という話もあるようです。

 

・ところで「現代社会はアヌンナキの黒色同胞団(ブラック・イルミナティ)に支配されている」といわれます。「悪魔崇拝イルミナティは、「サンヘドリン(表のイルミナティ)」と「ブラックサン(裏のイルミナティ)」の2派に分かれる」という話もあるようです。

 

出口王仁三郎はアマゾンでみても561件もあり、非常に研究者の多い人物です。以下のように、「だからある面では、シャカ、キリストさえも超えた予言を述べていたことになる」といわれます。

インタ―ネットで無料で出口王仁三郎の『霊界物語』が読めるようになりましたが、現代人が理解するのには、多くの時間がかかるといわれます。

 

王仁三郎の霊界物語大預言』

富士山大爆発とミロク神人種誕生の神ドラマ

   海野光彦  徳間書店   1995/11

におきまして、以下のように書かれています。

 

 

「<ミロク神人種だけが「黄金のそりはし」を渡る!

・国祖、国常立命は、太古の昔、地球主宰神の位についていたが、悪魔の謀議によって艮(とどめ)の地である日本列島に押し込められた・・・。では元の地球主宰神・国常立命の本拠地はどこにあったのか

実はそれを解くヒントが『霊界物語』冒頭にのっている。

次に紹介する黄金のそり橋だ。

 

・黄金のそり橋は、太古の昔、亜熱帯の中央アジア・ゴビ海に浮かぶ白島にかかっていた。造り上げたのは、太古の地球主宰神サナート=クメラだ。サナート=クメラは、国常立命の別名に違いない。

 黄金のそり橋のかかる白島には、地球主宰神の黄金宮殿が澄みわたった青空にひときわ美しく輝いていた。

 

・そうしてこの橋を渡ると直に自分は、エルサレムの聖地に着いた。この聖地には黄金と瑠璃(めのう)とかいう宝の珠玉をもって雄大な、とても形容できない大神の宮殿が造られている。(霊界物語第1巻より)

 

・この神都の現界への移写が、かってゴビ海に浮かぶ『白島』に現れていた。

地球主宰神・国常立命が納める黄金の神都から数多くの『ミロク神人種』が世界各地に旅立っていった。

 

日月神示やヒマラヤのミロク神人種が示すように原水爆の高熱やマイナス数十度の酷寒でも耐える超人体を保有する神人が日本を始め、世界各地に渡り、万物調和の理想郷すなわち『ミロクの世』を築いていたのだ。

 それが世界各地で潜伏する悪神の決起で灰と帰し、世界が泥海になったことが『霊界物語』に書かれている。

 

・しかし、王仁三郎が死をかけて、大日本帝国政府と戦い、厳しい特高警察の目をかいくぐって口述筆記した『霊界物語』は、世紀末、各種の予言の中でひときわ異彩を放っている。

 

核の炎、核の冬、恐るべき極反転に伴う大地殻変動に負けないミロク神人種が21世紀に日本を中心に誕生することが『霊界物語』には秘められていたのだ

 

・彼らだけが鶴仙に乗り、輝く肉体を霊化させ、『黄金のそり橋』を渡り、国常立命の治める神界の大都に結集することができる。

 

霊界物語』はテレポートと魂の旅行で作られた

・それにしても『霊界物語』はあらゆる点で人間の常識を超えている。

最初に脅かされることは、口述筆記の驚異はスピードである。一巻をわずか3日で書き上げている。81巻、83冊からなる『霊界物語』に集大成していくが、最初から最後まで口述のスピードは変わらなかった。

 

・原稿用紙にして約10万枚でひとまず完成するが、王仁三郎は全120巻を予定していた。だから3分の2で彼は口述を終わったことになる。しかも、筆記中に王仁三郎は一冊の参考書も見なかった。

 

ゴロリと横になって少しイビキをかいたかと思うと、王仁三郎の口から真珠のきらめきのごとき不思議な物語が紡ぎ出される

 

50世紀まで見通す人類最大の「予言暗号書」

王仁三郎は50世紀の未来を見通した

・「24世紀の今日は、天国浄土の完成時代だ。中空をかける飛行機、飛行船はすでに廃物となり、天の羽衣という精巧無比の機械が発明され、汽車は宙を走って、1時間に5百マイルという速力だ。蓮華の花は所狭きまで、咲き乱れ、何ともかとも知れない黄金世界が現出しているのだ」 (『霊界物語』第14巻8章より)

 

王仁三郎はミロク浄土の完成を目指していたが、それは24世紀、今から約3百年経なければ、本当のユートピアは生まれないと予言している。ミロク超科学文明が生まれると、黄金のUFOが大空を飛び交い、世界中に美しい花が咲き乱れる。これは彼の予言の中で最も楽観的なものである。

 

さらに王仁三郎は、はるか50世紀頃の人類の様子をも透視している

「何、神界ばかりか、現実もこの通りですよ。一番図抜けて大男といわれるのが、3尺(90センチ)内外、1尺8寸(54センチ)あれば、一人前の人間だ・・・。

少しも手足を使わないものだから、身体はおいおい虚弱となってしまい、もはや50世紀の今日では、こんな弱々しい人間になってしまった・・・・。

それと反対に6尺(1.8メートル)以上の体を持ち、現幽神界において神の生宮として活動しているミロク人種もありますよ」 (『霊界物語』第3巻20章より)

 

つまり50世紀の人類は、ほとんど小人で頭脳だけの存在になっている。脳をある種の液体に入れて、スーパーコンピューターをつなぎ、あらゆる指令がコンピューターから出される。

 一方、普通以上の体を自由自在にテレポートさせ、現界と霊界を行き来するミロク人種も少数存在する。現代から見れば、完全なSFの世界である。

 

50世紀の交通機関は奇妙なことに黄金の翼を人間に直接取り付けて、超高速で飛ぶようになっている

 

・すなわち、松彦は、「みな様、しばらくお待ちくださいませ。空中交通機を上げませう」と又もや指先にて空中に、何事か記す其の刹那、金色燦然たる鳥の翼のごときもの四組、何処ともなくこの場に降り来たりぬ。「サァー、これを御着けなされ」と言ふより早く自然的に四人の肩の辺りに、金色の翼はピタリとくひつきたり、四人は一度に、「アア、これは立派だなァ」と羽ばたきを試むるや、身はますます高く空中に飛ぶ揚がり一瀉千里の勢をもって電波よりも早く、西の空を目がけて進み行く。 (『霊界物語』第15巻21章)

 

・このように王仁三郎の世界はまことに幅が広い。超古代から50世紀のはるかな未来まで見通した彼のような予言者は世界中どこにも存在しない。だからある面では、シャカ、キリストさえも超えた予言を述べていたことになる」と記載されています。

 

 

・太陽の近くの「地球規模のUFO」とか土星の輪の中に発見されている「地球規模の数倍のUFO」とか、NASAの周辺からでてくる未確認情報が多くあるそうです。

リラ星人のコンタクティ(宇宙人から伝達・接触されたという人)として世界的に有名なフランス人のクロード・ボリロン・ラエルは、エロヒムというリラ星人に遭遇したとして、自らの体験をまとめて数冊の本を出版しました。『地球人は実験室で創られたー異星人エロヒム』は1982年に日本で翻訳出版され多くの人々から注目されたそうです。

クロード・ボリロン・ラエルが遭遇したエロヒムは「小柄な宇宙人、小柄なリラ星人」だったそうですが、宇宙人には3メートル位の巨人族もいるらしいのです。ちなみに3メートルの巨人族の方がコンピュータに関しては、とても進化しているといいます。

「実験室で人間を創った」サタン(悪魔)と呼ばれるリラ星人と、「思念で人間を創った」といわれる天使的な宇宙人、シリウス星人が「悪魔と天使の争い」として大規模なスター・ウォーズをしたようなのです。リラ星人の末裔が現代にも存在しているとしたら?

リラ星人は聖書では14万4千人の『古代リラ星人』としてでてきますが、太古から人間社会と関わってきたようなのですが、詳細は不明だそうです。「現代でもリラ星人と地球とは関わりがある」という説もあるそうです。

天使については、昔のキリスト教の図画のようなイメージから現代的な解釈、正体のイメージが必要になるようです。「何とかして宇宙人と会見したが、そこら辺にいる普通のおっさんと変わらなかったので驚いた」という与太話が多いそうですが、「人は皆、記憶喪失の異星人だ」そうですので、姿形では区別ができないことでしょうか。

 

共産主義もその発展においてレプティリアンの秘密結社の関与があったのでしょうか。「ナチスの中枢部はレプティリアンの関与する真の歴史を知っていたのだ」という説もあります。ヒトラーマルクスイルミナティ・エージェントだったという説もあります。闇の権力は共産主義かと見まがいますが、共産主義も闇の権力が王侯貴族から財産を合法的に奪うために編み出したものといわれます。

世界史上の出来事は、すべて秘密結社・イルミナティが企てた陰謀の結果であると指摘されています。「彼ら蛇人はすでにロシア共産主義勢力としてやってきており、マルクスレーニンはその勢力のいわば幹部たちだった」という説もあるそうです。日本は共産主義により立替えられること、世界も米ロ核戦争によって共産主義の天下となることを予言しています。

 

「夢の中でアストラル・トリップ(幽体離脱)をしてクリスタル・シティでキリストに会った」という欧米のチャネラー(霊的交流者)が多いそうです。「アリゾナ州セドナ上空にエーテルのシティが滞空している」という米国の著名なUFO研究家もいるといいます。
 神智学では、エーテル界には都市があるといわれています。また、エーテル界に突入した都市型の超大型宇宙母船がシャンバラや日本民族の神話の 原郷“高天原”という話もあるようです。その都市“天上のエルサレム”で神々や魔女達が何をしているのでしょうか。
 天国に自由に出入りし、人間への“憑依”や人間の“転生”を自由に操作するシリウス星人とイスラエルが通商協定を結んだということが書籍に載っていましたが、米国とイスラエルとの繋がりの強さが窺われます。地球のカタストロフィーに関しても、色々な説があるようです。21世紀になるまでは、20世紀末の「第3次世界大戦」の核戦争の危機がマスコミをにぎわしたものでした。太陽の"異次元"には"霊界"のような異世界があり、天使たちや異星人がいるそうです。

 

・天国に行くとイエス・キリストに会えるといチャネラーの話が多いようです。すべての根元にあるエーテル質料は現代科学では、解析には至っていないようです。「睡眠中に、夢の中でアストラル・トリップ(幽体離脱)をして、クリスタル・シティでイエス・キリストにあった」というチャネラーが欧米には多いそうです。

 

 

 

 

(2020/12/8)

 

 

・「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)WHO公式情報特設ページ」を見ますと、

(2020/12/8)感染者数が66百万人で、死者が153万人となっています。

メディアは新型コロナウイルス情報で一杯です。パンデミックについては、「人類はウィルスで滅亡する」という奇説もあると述べられています。一部の有識者には、パンデミックのリスクについては、予測されていたといわれます。「悪いことは重なる」といわれます。また地球温暖化による異常気象によって、世界的にさまざまなリスクが増えています。

 人類の滅亡は、核戦争等、さまざまな原因があるといわれます。隕石や彗星、小惑星との衝突も超太古から地球に大異変をもたらしたといわれます。 隕石の衝突 で大津波が発生、粉じんによって日光がさえぎられ寒冷期が到来したとされています。それで恐竜などの大型動物が死滅したというのです。また「核の冬」という現象もあり、寒冷期になるともいわれます。

 「はやぶさ2 カプセル 神奈川 相模原のJAXA施設に到着」(2020/12/8)と報道されています。大変喜ばしい事です。小惑星の砂は何を物語るのでしょうか。

ちなみに小惑星の衝突のハリウッド映画がいくらかあると指摘されています。

ウィキペディアWikipedia(フリー百科事典)から引用。

 

ディープ・インパクト』((Deep Impact)は1998アメリカ合衆国の映画。)

概要

ミミ・レダーが監督、スティーヴン・スピルバーグが製作総指揮をそれぞれ担当し、ドリームワークスパラマウント映画が共同で配給を担当している。一般的に、この手のパニック映画では派手なCG演出で逃げ惑う人々の混乱などを描くことが多いが、本作では世界的な危機に陥った状況下の各登場人物の人間関係と、政府の危機管理対策を主軸として描いている。

本作の公開から2か月後に公開された『アルマゲドン』と類似した内容であり、地球に隕石あるいは彗星が衝突するという設定も同様である。この2作品の設定・物語の一致は、アメリカの映画作りのシステムに原因がある。アメリカ映画では、1つの映画作品に20~30人の脚本家が関わるという制作方法をとるため、同じアイデアをもとにして別々の映画会社でそれぞれが製作が開始された。

2000人のエキストラと1800台の車を動員した未開通の高速道路での撮影は、2日で完了したという。高速道路の渋滞シーンは、その撮影の最後に完成した」と記載されています。

 

「じつは地球の危機はすぐそこに迫っている可能性があります。なぜなら100年後に、地球は巨大彗星と衝突するかもしれないからです

彗星が地球と衝突しないようにするためには、彗星の軌道をずらすしかありません。その方法ですが、会議では核兵器を使う方法が検討されました」と著者(木内鶴彦 氏)は述べています。衝突リスクの可能性、確率はどのようなものでしょうか。

私たち一般人は、天文マニアでも天文学者でもないのでよく分かりません。

 

・アマチュアの天文マニアには「UFO」の映像が望遠鏡によく写り、その存在は当然のものだと認識されているといわれます。

「じつは光学レンズを使って自分の目で天体観測をしている人間の間では、UFOが存在することはほぼ常識となっています。なぜなら、宇宙を観測していると、いやでもUFOを目撃してしまうことがあるからです」と著者は言います。

 UFO情報については、日本の関係者もかなりの情報を持っているかもしれませんが、真面目な公務員がほとんどですから、「軍事機密」として、一般には情報が流れてこないと指摘されています。エイリアン・エンジニアリングのパソコンを毎日サクサク使いながら、「あなたは空飛ぶ円盤を信じますか?」という時代錯誤的な質問をしているといわれます。

本書は、木内鶴彦氏の臨死体験の本ですが、ほかの要素も興味深いものです。臨死体験は当然ながら、世界的に共通する体験だといわれます。しかしながら、詳細はよくわからない事が多いと指摘されています。

木内氏は、航空自衛隊に入隊し、22歳のとき、生死をさまよう病気をきっかけに退官。以後、長野県で彗星捜索家として観測を続ける一方で、天文や環境問題を説いて回っているそうです。「2009年、皆既日食観測のため訪れた中国で、吐血・下血して倒れ、1ヵ月の入院。ふたたび生死をさまよう経験をする。‘92年9月27日スウィット・タットル彗星を再発見する。’93年9月、国際天文連合よりスウィット・タットル彗星発見の業績を認められ、小惑星に「KIUCHI」と命名される」とのこと。

 

・2020年度から小学校でプログラミング教育が必修化されるといわれます。世界的にもプログラミング教育が、学校の低学年で必修化される傾向があるようです。近未来は、「誰でもプログラマー」という時代になり、負のリスクであるサイバー犯罪が激増するといわれています。被害金額も巨額になるのかもしれません。英語教育やプログラミング教育と、小学生も大変です。キャッシュレス化も便利な反面、サイバー犯罪につながる懸念が指摘されています。また中国は偽札が横行しているので、キャッシュレス化がすすんだと指摘されていますサイバーテロやサイバー犯罪については、私たち一般人には、理解不能なことが多いようです。米中間のサイバー戦争が懸念されています。サイバー戦争も米中の政府間でどのような話し合いがされているのかよく分かりません。

また振り込め詐欺にしても被害者が高齢者で被害額も多額ですが、犯人グループを一網打尽にできない警察捜査の劣化が窺えるそうです。被害者に被害額が返還されているのでしょうか?本来、警察権力、捜査能力は強力なものですが?コンピュータや監視カメラを駆使すれば犯人グループも逮捕できると思えますが?サイバー犯罪も巨額で、ハッカーが世界的に分散しているともいわれます。旧共産圏のハッカーも非常に多いそうです。近未来のビジネス・リスクに企業が十分に対応できない懸念があるといわれます。サイバー犯罪の被害者にはなりたくないものです。ハッカーを捜査していったら、策源地がロシアの住所にあったという話もあったそうです。サイバーテロは、国内ばかりではなく地球のどこからでも攻撃できるので、恐ろしいといわれます。

  

・長期間にわたる特殊詐欺グループの犯罪も非常に国民が不安を感じていますが、世間から警察が非難・批判されている程度は、どの程度なのか私たち一般人は、当然知りません。特殊詐欺も警察が、犯罪グループを一網打尽に出来ないは不思議だといわれます。

昔は、「要員不足」を理由に主張していたそうですが、警察官を増員する予算はあるはずだといわれます。立法・司法・行政のコストパフォーマンスが低下し、費用対効果も予想外に劣化しているといわれます。

  「2020年のオリンピック・パラリンピック東京大会を控える日本は今後、ハクティビストやテロ集団による示威的なサイバー攻撃の標的にならざるを得ない」と指摘されています。関係者は最大限の警戒をしていることでしょうか。プログラミング学習が義務教育化されていきますと、悪質なサイバー犯罪が増えるといわれます。2020年の東京オリンピックパラリンピックは延期になりましたが、肝心の費用対効果はさんざんなものになりそうです。

  労働問題が大きな社会問題になっています厚生労働省の劣化も国民は不安に思っています。政治家や官僚のスキャンダルや失政報道は、国民が不安を覚え、国民が恥をかくといわれます。いつまでも「政治が遅れている」ということでは複雑化する社会問題に対応できないでしょう。「失政」を詳しく調べていくと恐るべきことが分かるのかもしれません。労働生産性も先進国ではないといわれます。金のかかる外交よりも、失政続きの内政を立て直すべきだと指摘されています。「改革が遅れているのは本当に優れた官僚や政治家が登用されていないからだ」といわれます。「政務活動費の問題も氷山の一角」と指摘されていますが、現状の政界では「大胆な身を切る改革」は無理だといわれます。「これまでの人類の歴史を検証すれば、低賃金でも働いてくれる移民を国外から大量に迎えるのは、もっとも危険な政策」といわれます。

 

労働生産性も先進国ではないといわれます

デービッド・アトキンソン氏は、「日本の生産性が低い原因は、①従業員20人未満の小規模企業で働く労働人口の割合が高い、②女性活用ができていない、③最低賃金が低い、④最先端技術の普及率が低い、⑤輸出ができていない、⑥ルーチンワークが多い」と主張しています。

昔と違い、日本は今、深刻な人手不足に陥っていますので、企業の経営陣が解雇規制の緩和を求めていることには違和感を禁じえません」と語っています。

  本書(『資源争奪戦』)は8年前の書籍ですが、その後は想定外の「原油安」という状態が、世界経済に影響をあたえました。日本でも原油安で、アベノミクスの想定インフレ率が大きく影響をうけました。それだけ、各国の「原油高騰」への懸念に対して、太陽光や風力発電原子力発電への代替エネルギーの採用が、大きく進展したようです。米国のオイルシェールの開発がすすみ、需給関係にもインパクトをあたえました。日本では「東日本大震災原発事故」があり「原発ゼロ」の声が高まりましたが、化石燃料には全面的に頼れませんし、風力・太陽光発電では代替ができないといわれます。柴田明夫氏の『図解 世界の資源地図』(中経出版)がありますが、最近の本は出版がないようです。柴田明夫氏は、元商社マンで「資源・食糧問題研究所」の代表です。資源や食糧問題の調査のベテランと語られています。商社は、世界中の資源や食糧を取り扱っていますので、商品市況の明確な調査リポートが必要のようです。原油問題や原油価格は、毎日のようにメディアに載る重要事項です。

 

 ・「原油は楽観的見方に立っても30年には、「液体で濃縮され、生産コストの安い」原油は埋蔵量の半分を掘り尽くされ、生産のピーク・オイルを迎える」といわれます。「原油安」から「原油高騰」へ想定外の動きがでてくるのはいつの頃でしょうか?また「200年から300年先の未来には原油が枯渇するという予測」もあり、予断を許さない状況です。それまでには「電気自動車」化が完了しているのでしょうか?

世界中の「水問題」は、干ばつも含めて毎年、深刻な度合いが強まっているようです。「新興国人口爆発と温暖化による異常気象で21世紀は水戦争が深刻化する」と懸念されています。そして「水争い」から戦争が勃発するという説もあり、不気味です。 

日本では、台風や異常気象による豪雨による「洪水」被害が毎年あります。被害も毎年、巨大化、全国化してくるようです。南海トラフ地震や首都直下大地震津波のための津波地震のシェルターも必要ですので、予算がいくらあっても足らないといわれます。

南海トラフ地震や首都直下大地震津波についても「30年以内にいつ来るのか分からないのだが、確率は非常に高い」というのでは、国民は心配です。想定被害コストも莫大です。

また水道や下水道の老朽化がひどく、改修にはかなりのコストがかかりますので、規制緩和の「民営化」にすすんでいるようです。「日本人は水と安全はタダだと考えている」と揶揄されていましたが、今後は、そのようにはいかないようです。

 

 ・食糧不足や水不足から紛争や戦争の懸念もあるといわれます。「100億人」に到達するのは、アフリカの人口増加が大きいといわれます。「100億人」になる前でも「人口増加」による、人々の生活への悪影響は、ひどくなるといわれます。人口増加は、誰も止めることが出来ませんし、それぞれの国でそれから生起する諸問題を解決せざるをえないようです。国連や国際社会の援助も限界があると指摘されています二酸化炭素濃度が濃くなり、地球温暖化の影響で異常気象も頻繁に起こることが懸念されます。

アメリカでも、昔と比較しても干ばつや洪水など「異常気象」現象が顕著になってきているようです。「異常気象」現象は、アメリカに限らず、世界中の現象のようですし、ますます激化することが予測されています。人口増加による「食料、水、エネルギー、病気、気温」のネガティブな予測は、人類の未来を暗くしていくのかもしれません。さまざまな未来予測があり、ヒューストンの大洪水のように現実的に、悲惨な状況に人類が直面していかざるをえないようです。いまさら「大量消費をやめよ」という情勢でもありません。

  著者(スティ-ブン・エモット)は「わたしは化石燃料が尽きてしまうことは心配していません」と述べていますが、「石油は200年で枯渇する」という説もあると指摘されています。世界の自動車業界も「電気自動車」に方向を変えているそうです。「エネルギー政策を間違えると日本経済の破たんに結び付く」といわれます。原発の問題も事故処理が長期化して、識者の意見も分かれているようです。頻繁に起こる豪雨等の異常気象の被害は、ますます深刻化していくことでしょう。「天災は忘れた頃にやってくる」といわれます。大地震津波の対策も必須と指摘されています。

 

・核戦争を想定すると「原発ゼロが正解」と指摘されています。原発が核ミサイルの標的にされるからです。米朝交渉がうまくいかないと、北朝鮮は10年以内に、かなりの核戦力を持てるといわれます。良識の国会の「ノーシェルター政策」は、「敵の一番の弱点を攻撃する核攻撃を招き寄せる」といわれます。「東洋のスイスたれ」というマッカーサー元帥の言葉に由来するスローガンがあったそうです。スイス型の民間防衛政策で、超長期計画で100%の核シェルターと国民皆兵的な“郷土防衛隊”構想も実現すべきだと語られています。核兵器の時代、膨大な数のボランティアの「民兵」「市民兵」が有力な抑止力になるといわれます。米国は「銃社会」で危険だといわれますが「核戦争の準備」が市民レベルでできていると指摘されています。

また一方、「石油資源が200年で枯渇する」と予測すると、新型の原発研究開発やフリーエネルギーの装置開発など、革新的なエネルギー発電装置に国家資源と人材を投入すべきだともいわれます。私たち一般人は、当然、エネルギー政策に詳しくはありませんが、どちらにしても「悩ましい問題」と指摘されています。日本最大のシンクタンクである「官庁」には、しっかりと対策をとってもらいたいと語られています。

 

・米国ヒューストンの洪水は「1000年に一度」の規模だったそうです。インタ―ネット情報(2017/9/2)によると、「ヒューストン近郊では5日間で1,318ミリの雨が降りました。これはアメリカ本土に上陸したハリケーンの雨量としては観測史上最大です。同市の年間降水量は1,380ミリですから、1年間で降る量の雨が数日で降ってしまったことになります。

また水の量は27兆ガロン(1,000億立方メートル)とも言われます。想像もつかない量ですが、これはなんと「琵琶湖4個分」の水量に匹敵するのです」と報道されています。

「こうした歴史的大雨に加え、テキサスの地形も被害を拡大させた要因でしょう。というのは、ヒューストン一帯は「バイユー」と呼ばれる小川が数多く流れる沼地上の低地で、元から洪水が起こりやすい地形なのです。

さらに近年の急激な人口増加で、地盤の弱い場所にも住宅が建てられており、災害に対して、より脆弱になっているようです。実際ヒューストンでは、今年に限らず、2015年と2016年にも500年に一度と呼ばれるような大洪水が発生しています」とのこと。異常気象が恒久化していますので、ハリケーンも巨大化、大型化していると指摘されています。

  似たような書名の本は、『世界がもし100人の村だったら』、『世界がもし100人の村だったら 完結編』、『日本がもし100人の村だったら』等があります。統計的な数字として見ると判りやすいものです。

  『日本最悪のシナリオ 9つの死角』では、<最悪のシナリオ>として、尖閣衝突、国債暴落、首都直下地震サイバーテロパンデミック、エネルギー危機、北朝鮮崩壊、核テロ、人口衰弱が挙げられています。人口衰弱は、確率的に統計的に予想されています。また首都直下大地震津波南海トラフ巨大地震津波は、東日本大震災により、発生確率が非常に高いと関係機関から警告されています。政府も当然ながら、様々なシナリオを検討して対策に余念がないと思われます。「想定外」の事態が起こらないように検討していきたいものです。危機に対応する政策は政府やシンクタンク等が準備していると思いますが「日本的な対応の弱点・死角」もあるといわれます。

 

・人口減少もマイナス面ばかりでなくチャンスに変えて「労働革命」の契機にする必要があるといわれます。「日本は先進国だろうか」という声も街中では増えてきているようです。「女性の登用も先進国とはいえない」そうです。女性の眼から見ると「政治や経済の後進性」を痛切に感じることでしょうか。さまざまな面で、世界比較のランキングが低下してきています。日本の劣化もひどいといわれます。「これまでの人類の歴史を検証すれば、低賃金でも働いてくれる移民を国外から大量に迎えるのは、もっとも危険な政策」といわれます。

  『人類が絶滅する6つのシナリオ』では、可能性としてスーパーウィルス、気候変動、大量絶滅、食糧危機、生物兵器バイオテロリズム)、コンピュータの暴走(ハッキング)が、リスクが非常に大きいとみています。生物化学兵器は「貧者の核兵器」といわれています。スーパーウィルスの懸念も専門家では問題とされているようです。「人類は細菌で滅びる」という奇説もあるようです。核戦争も、核兵器の拡散がどの程度までになるのか、予断を許さないようです。気候変動も近年明らかな異常気象に見舞われております。世界的な規模で起こっており、農業への影響も甚大です。ウィルスも新種が出来ているようで、難病、奇病が増えているようです。

 

<●●インターネット情報から●●>

リオ五輪 ジカ熱より怖い豚インフル…すでに1000人超死亡

産経新聞2016年 7月3日(日)14時0分配信)

「南半球のブラジルはこれからが冬季。蚊を媒介にしたジカ熱の収束が期待されるが、ところが今度は豚インフルエンザの拡大が懸念されている。ブラジル保健相が6月22日、今年1月からの死者が1003人となったと発表した。気温が下がる8月頃までがピークで、感染者が増える傾向にあるという。五輪が8月5日から開催されるリオデジャネイロ州では150人の感染と44人の死亡が報告され、選手にとっては新たな不安材料だ。経済の低迷や政治危機、多発する犯罪に加え、リオ五輪を取り巻く環境は厳しさを増すばかりだ」と報道されていました。

  ブラジルもオリンピックで浮かれてばかりできなかったようです。感染症ばかりでなく「多発する犯罪」で、観光客がオリンピックに行きたくなかったそうです。

 

二酸化炭素濃度の問題も目に見える形で「地球の温暖化」による異常気象を招いています。エネルギー問題や食糧不足、そして101億人への人口増加に、特に急増するアフリカが対応できるとは思えません。「最悪のシナリオ」が実現すれば、人口は激減する可能性があるようです。鳥インフルエンザウィルスも突然変異が起きると非常に怖いものになる可能性があるといわれます。コンピュータのマルウェアの問題やインターネットのサイバーテロも深刻化するようです。サイバー犯罪も近未来には激増するという予想もあるようです。

  バングラデシュの事件も「海外援助」の問題を再検討する機会になると思います。海外援助は、様々な問題を抱えており、「甘い国際感覚」では、実効性にあるものにはならないといわれます。日本の海外援助にも大胆な「改革」が必要のようです。社会の遅れた面、非近代性、後進性、頭の古い面が予想以上に増えてきています。改革の速度も大変遅いようです。本当に優れた官僚や政治家が登用されてこなかった結果だともいわれます。叡智やノウハウが十分に生かされていないそうです。「外国では様々な意味で甘い国際感覚の日本人が狙われている」といわれます。

 

・「諜報機関のない国は拉致事件にも無力だった」といわれます。「諜報機関は国家にとって最も重要な死活の国家組織だ」そうです。公安調査庁の元部長によれば「日本は諜報機関のない世界的に珍しい国だ」そうです。真面目な官僚や政治家が諜報機関の設立におとなしいのは私たち一般人には、その理由が不思議です。「諜報機関のない国は既に国益を大きく損ねている」といわれます。「それこそ税金の無駄遣いを止めて、諜報機関の設立運営の財源にあてるべきだ」そうです。大新聞社もメディアとしての主張が弱まっているともいわれます。「日本最大のシンクタンクである官庁を政治家は上手に使いこなすべきである」といわれます。

  「昔から政治が一番遅れている。票の請負業のようなもの」といわれます。「失政」が増えている時代に、私たち一般人は、政治意識を高めていく必要があるそうです。「日本の政治家はアメリカのロビイストのような役割を果たしている」という説もあります。「政治家が劣化している時代だ」ともいわれています。いつまでも「政治が遅れている」ということでは複雑化する社会問題に対応できないでしょう。政治家は選挙民の対応に追われて、勉強ができないそうです。困っている人も増えており、単に政治の貧困としては片づけられないそうです。「政治が遅れている。私たち一般人は、政治意識を高めて政治の近代化を急がなければならない」そうです。

 

ジャック・アタリの本には、『2030年ジャック・アタリの未来予測』(2017/8/9)、『未来の為に何をなすべきか?――積極的社会建設宣言』(2016/5/25)があります。amazonに「ジャック・アタリ」といれますと70件の本が分かります。フランス人としては翻訳本が多いようです。フランス人から見ると極東は遠い国で、実情が分からず、国境の近いヨーロッパ諸国を分析するようにはいかないようです。

  「中国バブルの崩壊」にしても、ヨーロッパ人からみると深刻度が薄いように思われます。日本の様々な政治や社会の問題もグローバリゼーションで世界の傾向を参考にするよりも、日本独自の対策を打つ必要があるようです。それにしても、経済政策はうまくいっていないようです。

 

・「人口減少を利用して労働力の再配置の「労働革命」を狙え」という説もあるようです。しかし、移民を認めなくても未来には1000万人の外国人が、日本に「職」を求めて棲みつくともいわれます。「移民の問題も移民に土地を与えることができないので受け入れられない」といわれます。ちなみに、米国では1400万人といわれる不法移民の対策が大統領選挙の大きな争点になったようです。

  フランスといえば2018年1月のパリの洪水がメディアに話題になりました1910年にも大洪水がパリではあったようです。パリのセーヌ川が増水し、過去30年で最も水位が高くなったようです。ドイツでも集中豪雨があったようです。ヨーロッパも異常気象の影響がだんだん、深刻にでてきているようです。未来は世界的に異常気象による、洪水や水不足などの被害も深刻になるといわれます。また冬の寒波の影響も大きく変動しているそうです。ピーク・オイルやシェールオイル等の原油の問題も未来に枯渇が「深刻化」すれば、「異常気象」以上の衝撃を世界経済に与えるといわれます。

  ジャック・アタリの未来予測は、かなり時間をかけて読み解く必要があるようです。独自の定義をしたキーワードがありすぐには理解できません。アメリカ帝国の没落」は多数説のようですが「エイリアンの超テクノロジーを入手している米国は、発展段階の初期である」という有力説もあるようです。「エイリアン・エンジニアリング」は米国の一人勝ちという説もあるそうです。つまり多くの識者は「アメリカ帝国の没落」を唱えていますが、「アメリカの発展はこれからだ」という少数説もあるようなのです。

 

・当ブログでよく引用するジョー・マクモニーグルの未来予測(『未来を透視する』ソフトバンククリエイティブ)のなかに、「23世紀と24世紀に2度の世界大戦があり、人類の人口が6分の1になる。細菌兵器が使われる」というのがあります。マクモニーグルは米陸軍の情報員だったので、戦争に関する未来透視については詳しくは記していないようです。「イルミナティ・エージェントが第三次世界大戦を引き起こす」という不気味な予言もあるようです。当然ながら、マクモニーグルの未来透視もよく当たらないようです。20世紀の米ソ核戦争の勃発の危機は避けられましたが、オバマ大統領の広島訪問でも分かるように、核戦争の備え、準備は、米軍によって今も緊張を持ってなされているようです。「核戦争の危機」はいつでもそこにある危機のようです。「ノーシェルター政策は、敵の一番の弱点を攻撃する核攻撃を招き寄せる」といわれます。

  「人口問題の解決法は二つ考えられる。戦争というハードなやり方と出産制限によって人口の伸びを抑える平和的なやり方だ」、「アジアでは2020年までに、水をめぐる大規模な戦争が少なくとも一度は起きているはずである」とのこと。マクモニーグルの未来透視も当たる確率は高いとはいえませんが、有力な参考資料だそうです。「当たるも八卦、当たらぬも八卦」なのかもしれません。予言が当たらなくなるのは、パラレル・ワールドとの相互作用があるからだといわれます。100%あたった予言者はいません。パラレル・ユニバース(並行宇宙)は、目に見えないが、すぐ隣にあるといわれます。パラレル・ユニバース(並行宇宙)は「幽界」のように「この世」に似ている世界ですが非常に大きく違うアストラル界のような世界といわれます。

 

PM2.5(微小粒子状物質)問題も深刻なものになっていくのかもしれませんマクモニーグルによると「(大気汚染)、21世紀になって、大気の汚染はしだいにひどくなっていく。2050年には、多くの企業は社屋内の冷暖房よりも空気清浄に力を入れるようになっている。それに先立って、2025年には、空気中の有害物質や二酸化炭素を取り除く新型の空気清浄機が開発され、家庭や職場など人が集まるところに導入される。その頃には子供のアレルギーも深刻化し、国家的危機とみなされるようになる。

 空気清浄機の設置場所は、はじめのうちは、職場、ショッピングセンター、映画館、会議場、レストラン、ホテルなど大勢の人が集まるところのみである。しかし、21世紀半ばには米国の個人宅の少なくとも4分の1で利用されるようになる」との未来透視のようです。現在中国では空気清浄機が売れているようです。

  「中国は2015年から2030年の間に4つの国に分割される可能性もある。とくに内乱が起こる可能性が強く、それが引き金となって第3次世界大戦へと進むかもしれない」というカシオペア座方面の宇宙人の未来予測が気になります。はるかに進化した異星人でタイム・トラベラーであるのかもしれません。

 

・「中国は2015年から2030年の間に4つの国に分割される可能性もある」とのことですが、現在の中国の情勢を分析するとその可能性は高まってきているのかもしれません。共産党官僚がノーメンクラーツ(赤い貴族)と化し都市部 の民工農村戸籍の人民などの「豊かさを制限する」危機的な状況が懸念されています。「制御不可能な国という中国固有の歴史的条件がある」といわれます。「歴史のシナリオを描く」といわれるシリウス星人とは、パラレル・ユニバース(並行宇宙)に存在しているそうですが、どのような力関係が働くのでしょうか。彼らが、この世に対して何をどのようにしているのか分からないようです。 政治力の強い方々(神様・異星人)が存在していると指摘されています。

  ソ連(ロシア)が分割されて様々な国ができましたが、そのように中国も分割されるのでしょうか。ソ連が分割された時には、どのような「闇の権力」が作用したのかもしれませんが、その舞台裏は私たち一般人には理解不能のようです。「モスクワには多くの異星人が住んでいる」というリーク話もあるそうです。

 

・「シリウス星人の地球支配があまりに巧妙なためしょっちゅう戦争が起こる」という説もあるそうです。天国に自由に出入りし、人間への“憑依”や人間の“転生”を自由に操作するシリウス星人はパラレル・ワールドに存在しているそうです。ニルヴァーナ(涅槃・天国)評議会も地球に影響力を行使しているのでしょうか。各国を自由に指導する超人的な異星人の組織の存在「闇の権力、闇の政府」は、誰も考えることは難しいのでしょうか。イタリアのマオリッツオ・カヴァーロによると異次元に神々の都市があるそうですが、日本を管理している超高層ビルでもあるのでしょうか。

  シリウス星人が「闇の権力」を通じて地球に影響力を行使しているのかもしれませんが、何しろ目に見えない世界のこと、私たち一般人には不思議な話です。あまりに進化しすぎているので人間の行いを観察しているだけかもしれません。人間の背後霊や守護霊は、はるかに進化した異星人がなっているという説もあるそうです。

  日本の経済界も膨大な人口市場を持つ中国から同様なインド市場へ軸足を動かしているようです。インド神話は宇宙人に関して豊富な情報を提供しています。「マハーバーラタ」の物語のように異星人の神話の豊富な地域のようです。現代のインドでもかなりの異人が現地人に混じって同化し住んでいるのかもしれません。

 

・「国内の暴動や内乱を抑えるために、国境紛争を起こし対外戦争に打って出る」という中国の以前の共産党の常套手段は、他国間の軍事紛争に介入していくというパターンを取るかもしれないそうです。1994年の「宇宙人の未来予測」ということですが、秋山氏の行ったカシオペア座の方面にある惑星は、かなり進化した宇宙人のようです。彼らは、金髪碧眼の宇宙人だったようですが、進化の程度は想像を絶するようです。

  おそらく、時空を超えている異星人のようで、タイム・トラベラーですから単純に昔の「宇宙人の未来予測」だとはいえない面もあるそうです。秋山氏の行った惑星は、リラ星人の惑星というよりもむしろシリウス星人の系列の惑星だったのかもしれません。日本民族の神話の原郷、「高天原」とも関係があるのかも知れません。

 

・サタン(悪魔)と呼ばれるリラ星人がいます。サタン(悪魔)といわれるリラ星人は無神論者のようです。リラ星人も人類の源流ともいわれ謎の多い宇宙人種族のようです。「現代的な解釈ですと堕天使ルシファーとかリラ星人のサタン(悪魔)という言葉は、遺伝子科学者の研究集団の名前だ」そうです。「遺伝子操作で人間を実験室で創った」エロヒム(天空から来た人々)の神々の「不死の惑星」の宇宙人を創造した「はるかに進化した異星人種族」がいるのですから複雑怪奇で不思議です。異星人には地球語と異星語のネイティブ・スピーカー、コンプリート・バイリンガルが多いそうです。言葉の問題は、とうに解決しているといわれます。進化した小型の通訳機を持っているそうです。「はるかに進化した宇宙人が人間の精神体に侵入してくる時代だ」そうです。「宇宙人と普通の人間を区別できなくなっている」時代だそうです。時空を超えた宇宙人の「この世」への介入・影響力は、普通人には分からないそうです。タイム・トラベラーが「この世」を支配しているといわれます。

  中国の経済情勢が予断の許さないものになりつつあるそうです。一般紙の新聞にもネガティブな情報が載るようになりました。中国経済の不動産バブルの崩壊、シャドーバンキングの崩壊は世界中に大きな影響を与えたそうです。中国経済の変調は日本にダイレクトに響くようです。したがって中国経済の動向から目が離せないようです。イギリスのEU離脱で、EUの流動化が始まったのでしょうか。「EUが解体していくというシナリオも、20年くらいのスパンで見るならば、完全に否定することはできない」といわれます。

 

・『こうして世界は終わる』という本は、フィクションですが、世界中の「天候異変」から、ますますこの種のフィクションやナンフィクションの書物が増えるようです。未来から過去の地球を見るフィクションの手法です。amazonに「地球温暖化」といれますと1014件、「地震 津波」といれますと2358件の書物が分かります。地球温暖化」については、世界中の多くの知識人や研究機関が警鐘を鳴らしてきたようです。地球温暖化でかなり深刻な被害を受ける国々もあります。バングラデシュなどの標高や海抜の低い国々の未来が懸念されています。

  暖冬で、雪が少ないと、農業用水も不足するともいわれます。「利根川水系のダムの水不足」がよく報道されました。東京でも「水不足」が、近未来には頻繁に起こるようになるのかもしれません。台風でもきて雨が降ってもらいたいものですが、意外に集中豪雨の被害がでることもよくあります。未来の地球における海面上昇による、都市部の浸水、そして、温暖化による「水不足」と私たち一般人の常識では、考えられないような世界の事態になるのかもしれません。

 

東日本大震災によって、日本では「地震津波」に関する、集団ヒステリーともいうべき現象が起こったともいわれます。東日本大震災の衝撃は、有識者の意識の覚醒を促したようです。首都直下大地震津波南海トラフ巨大地震津波の起る確率は、非常に高く、その対策が地方自治体においても、さまざまな形で作られているようです。2020年の東京オリンピックパラリンピックの準備の費用も当初の目論見よりも6倍の約1兆8千億円に上昇しています。コスト問題は大きな問題になったようです。東京オリンピックパラリンピックにかける費用分、地震津波対策費が減ることになり、日本国民の被災リスクが高まりそうです現代社会では、人間が生きていくための、さまざまなリスクが急増している時代になっているようです。人類の危機の時代でもあります。

  地球温暖化に関する懸念は、世界中の有識者に共通のもののようです。二酸化炭素の排出をめぐる国際的な対立する動きもあるようです。そして地球温暖化に関する学者の見解はいろいろとあるそうです。日本でも地球温暖化の影響かもしれませんが、気候異常が増えてきているようです。雨の量もひどくなり記録的大雨や集中豪雨の被害もあり、逆に「水不足」も増えているようです。東日本大震災で「地震津波」に関する私たち一般人の認識が非常に刺激をうけました。しかし、地球温暖化に関する脅威は、一般的な認識が高いとはいえないようです。とうとう「異常気象の時代」になったようですが、異常気象に対する備えも難しいようです。

 

日経新聞のインターネット情報によると、「政府の地震調査委員会は(2016年)6月10日、全国各地で今後30年内に震度6弱以上の大地震に見舞われる確率を示した2016年版の「全国地震動予測地図」を発表した。太平洋側が軒並み高い確率になるなど全体の傾向は14年12月に公表した前回と同じだった。長野県北部から山梨県南部に延びる断層帯の評価を見直した結果、長野県とその周辺で確率が上がったり下がったりしたところが出た」と報道されています。「地震調査委の平田委員長は「日本は世界的に見ても非常に地震の多い国だ。強い揺れに見舞われる確率がゼロとなるところは存在しない」と強調。そのうえで、建物の耐震化や家具の固定など地震に対する備えの重要性を指摘した」とのこと。常識化した情報の地震が起こることが懸念されています。「備えあれば憂いなし」といわれます。

 

・未来に南極や北極の氷が解けることは、大変な事態を招くそうです。また世界的に「水が不足する」という未来予測もあまり認識ができない現象のようです。私たち一般人は、「水が不足する」というイメージが湧きませんが、現実に中国などでは「水が不足している」そうです。地震津波は直接的で誰の目にも分かりますが、異常気象は、その程度がひどくなり被害が増えるということで私たち一般人にも分かるようになるようです。

  地球温暖化に対する対策はいろいろとありますが、電力の確保ということで、太陽光発電風力発電などの代替エネルギーが増強される方向にあります。そして自動車も化石燃料から「燃料電池」の「水素」を使う燃料電池車や電気自動車が将来は主流になるそうです。自動車メーカーも電気自動車や燃料電池車の開発に余念がないそうです。

  火山噴火による陸地形成を続ける小笠原諸島西之島は、依然として火山活動は活発に続くと見られています。噴火前の西之島と比べても約12倍以上に広がっており、今後の動きが注目されます。「50年から100年先には温暖化によってロシアと中国とのあいだに軍事衝突が起こる可能性がある。イスラム教を信仰する中央アジアの民族はすでにある程度、中ロ間の火種になっている」とのことですが、温暖化が中ロ戦争の原因になるとは驚きです。現在、ロシアとウクライナの問題が大きな国際問題となっていますが、国際問題は人種や民族の問題が絡み、複雑怪奇となるそうです。

 

地球温暖化でさまざまな悪影響がでてくることが懸念されています。日本でも近年、異常気象が頻繁に起こり出し、人々の生活を脅かし始めております。台風も大型化して、最大級の台風が増えてきそうです。集中豪雨、大雨や水不足、暖冬、大雪や竜巻と、地域によってその影響が大きく違ってきているようです。現在ですらこの状況ですから、地球の温度が本格的に上昇を始め出すと、途方もない被害がでてきそうです。2050年頃には、さまざまな懸念が大きく顕在化することでしょうか。

  地震津波はいつくるか予測できませんが、異常気象の状態は、これから、ずっと続きます。豪雨・大雨にしても従来の基準で対策を打っていましたが、今後は予想もしない被害が出てくるようです。気象変動に関しては、大型コンピュータによってさまざまなシュミュレーションが多くの研究所により調査研究されているようです。「日本最大のシンクタンクである官庁」では、異常気象に対して、どのようなシナリオを準備しているのでしょうか。

  北極海の海底に眠る化石燃料の支配権をめぐって世紀の争奪戦が始まったようです。また温暖化で氷が解け航路が開けたことで、主導権争いが加速しそうです。水不足の国へ水を売るビジネスも始動しはじめているといわれています。

 温暖化が地球規模で影響がひどくなり、大洪水や大干ばつの影響で、戦争以上に深刻で広範な被害が懸念されているようです。水不足が国際紛争や戦争に発展する懸念もあるそうです。「地震津波」、「大干ばつ」や「大洪水」、「大雨」、「水不足」など人類は「水」に悩まされていくようです。

 

・「これら8カ国は、北は北極海まで広がる広大な領土と海を支配し、北極海をほぼ一周する新たな「環北極圏」を構成する」とありますが、この環北極圏が人類のカギを握る地帯に変化していくのでしょうか。「未来学」というものがあるそうですが、先進国のシンクタンクではさまざまな未来のシュミュレーションを、大型コンピュータなどを利用して研究しているようです。そこから、国家的なプロジェクトが打ち出されるのでしょう。エネルギー問題も原発の事故で顕在化してきましたが、予断を許さない情勢のようです。誰も認識できない速度で地球の気温が上昇していっているようです。予測不能な温度まで。

  「2083年には日本の人口が半減する」という予測もあります。超長期の予測は、人類にとりネガティブなものが多いようです。そうしたことで日本丸の将来も多難のようです。地球温暖化のシュミュレーションでも「第三次世界大戦」の想定は除外されています。「竜座人(ドラコ)が遥かに進化しており、このレプティリアン型生物の交雑種がイルミナティである。交配人種であるイルミナティが地球を管理している」ともいわれます。

  「イルミナティ・エージェントが第3次世界大戦を引き起こす」という不気味な予言もあるそうです。米国のマクモニーグルの未来透視に「23世紀と24世紀における2度の大戦で人類の人口が6分の1に大激減する」というのがあります。また大戦になれば「貧者の核兵器」といわれる生物化学兵器が大量につかわれるようです。第3次世界大戦の火種は世界各地にくすぶっているといわれます。

 

・米中間のサイバー戦争が懸念されています。サイバー戦争についても私たち一般人には、理解不能なことが多いようです。子供の頃からプログラミング教育をしようという世界的な潮流があります。それゆえに、サイバーテロやサイバー犯罪が近未来に急増するという予測もあるそうです。またウィルスについては私たち一般人には、よく分からないことが多いのですが、「ヨーロッパの人口が激減した中世の黒死病の流行は異星人の細菌兵器だった」という奇説もあるそうです。「細菌をばらまく堕天使もいる」といわれます。周辺諸国では、核兵器や生物化学兵器、核シェルターの開発を熱心に展開しているそうです。核戦争を想定内にしているからでしょうか。この方面に脳天気(ノー天気)ですと、日本も歴史から消えていくことになるでしょうか。ちなみに「日本の失われた20年」という話も「失われた40年」になるという懸念もあるといわれます。20年は確かに異常に長い期間でした。資質的に問題があるのでしょうか。ところが、(2018/12/13)には「景気拡大、いざなぎ超え確認、戦後2番目の長さに」とメディアで報道されています。いろいろと詳しく分析する必要があるといわれます。

 

<●●インターネット情報から●●>

ウィキペディアWikipedia(フリー百科事典)より

マルウェア

 マルウェア (malware) とは、不正かつ有害に動作させる意図で作成された悪意のあるソフトウェアや悪質なコードの総称である。マルウェアには、様々な脅威が含まれる。マルウェアの例としては、ウイルス、バックドアキーロガートロイの木馬ランサムウェア、マクロウイルス、ブートセクタウイルス、スクリプトウイルス、クライムウェア、スケアウェア、スパイウェア、悪質なアドウェア、ミスリーディングアプリケーションなどがある。日本では、「悪意のある不正ソフトウェア」または「不正プログラム」とも呼ばれる。

 

・中国の事情は「群盲象を評す」の感があり、日本のマスコミも十分に実態をつかめないようです。日本人が見える部分と見えない部分の差が大きいようです。「後進国から途上国の段階にきた」と自国を認識している共産党指導部は、今後どのような政策をとっていくのでしょうか。雑誌でも非常にネガティブな記事が掲載されるようになりました。

 

・米国のチャイナ・ウオッチャーも厳しい見方をしてきているようです。むしろ、米国の政府当局者の方が、CIAの情報などから正確に事態をつかんでいるといわれます。

 

 

 

 

 

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・ブログ名称: UFOアガルタのシャンバラ

日本は津波による大きな被害をうけるだろう

・第2のブログ名称:UFOパラレル・ワールド

神の国か?」「人類の原郷か?」 「天上のエルサレムか?」・・・・・・・・・

「パラレル・ワールドに住む宇宙人、天国に出入りし転生と憑依を自由に操るシリウス星人の殖民星が、地球か?」、「ネガティブのシリウス星人の地球支配があまりにも巧妙なので、しょっちゅう戦争が起こるのだろうか?」

「金髪碧眼のノルディックが住んでいたアガルタのシャンバラ情報の集大成を目指す・・・・・・・・・・」「金星蛇人と火星霊人の戦争はその後どのように展開したのだろうか」
日本民族の神話の原郷『高天原(たかまがはら)』は、『都市型の超巨大宇宙船』なのか!?」「平家がプレアデス星人の末裔で、源氏がオリオン星人の末裔なのか」
「小人族のグレイの母船に同乗する金髪碧眼のノルディックは、”悪魔の王””ルシファー”なのか?!」

「円盤は神人や異人、悪魔の乗り物なのか!?」「天使は神の秘密諜報員なのか」「神は最初のフリーメーソンなのか」

「UFOは、人類の歴史が始まって以来、最も重要な現象なのか。UFO問題とは、人間にとっての死の問題を解くことなのだろうか。UFOはフリーメーソンの創作なのか」

「全宇宙を創ったという“虹の神々”も地球に来ているのだろうか」

イルミナティなどのフリーメーソン組織に入ると神に会えるのだろうか」「金星の神々は地球に到着するやいなや、イニシエーションのためのフリーメーソン本部を設けたのだろうか」「フリーメーソン結社はこの大地が創出されるよりずっと前から、さまざまな太陽系をめぐって、存在していたのだろうか」「フリーメーソンとは、“現在、世界で信仰されているいずれの宗教より古い”教団となるのだろうか」

国際連合の設立に動いたキリストの星、アプ星人とは」

「人は皆、記憶喪失の異星人だろうか」

「はるかに進化した天使のような宇宙人は、人間の守護霊や背後霊なのだろうか」「セドナ上空に見えないエーテルのシティが滞空するのだろうか」

シリウス星人の故郷である天体イジュニュは、もっと高い周波数で共振する6次元の天体であり、地球の宇宙と同時に存在するパラレル・ユニバースに存在するのだろうか」

 

グーグルのブロガー(多言語翻訳)にも書いています→UFOパラレル・ワールド