(2023/11/10)
『イルミナティ最高機密文書』
闇の権力者たちがひた隠しにした門外不出のバイブル
ベンジャミン・フルフォード 青志社 2010/9/18
<イルミナティ現役幹部ザガミが手渡した「最高機密文書」>
・闇の権力が最後の悪あがきで世界滅亡を果たすために起こすであろう2012年の大変動を食い止めるために、闇の権力の策謀を暴露して、世の中に真実を広めたいというザガミと私の目的が合致して実現した対談である。
・イルミナティは、悪魔教の信者たちが戦争、飢餓、大災害を意図的に巻き起こし、世の中を撹乱して、彼らの絶大な権力を保持すると同時に巨額の富を独占しようという強欲な秘密結社というパブリックイメージがある。
・ザガミがいう本物のイルミナティはまったく異なり、彼らの意識は「霊的」なものによって支配されており、世界を光で包み、啓蒙と開化をすることが使命とする集団のようだ。
そして、その霊的なものをたどっていくと、「天使と悪魔」に行き着く。
ザガミは悪魔を呼ぶ儀式で本物の悪魔を見た経験があることを告白した。生け贄を捧げて悪魔を呼び出すのだが、実際にはエンティティと呼ばれる霊的な存在が目の前に現われるのだそうだ。それは動物や老女、緑色の男といった存在にもなる。
・闇の勢力権力者は錬金術を駆使して、世界に富と秩序をもたらそうとする一方で混乱と破滅も演出しようとする。彼らが言う錬金術を使えば大災害や戦争を引き起こすこともできるし、世界を支配することだってできるのだ。
<薔薇十字団の秘密の象徴>
・「薔薇十字団の秘密の象徴」は、1785年にドイツで発行された。この時期は世界各地で大きな異常気象が発生している。ヨーロッパはアイスランドの火山噴火の影響で旱ばつによる食糧不足に悩まされ、1789年のフランス革命の引き金ともなった。日本では江戸幕府の老中田沼意次の時代で、天明の大飢饉や浅間山の大噴火などが起き、世界中で動乱の時期だった。
・イルミナティ幹部の間ではバイブル的な書として、現在まで受け継がれている文献である。
<薔薇十字団とは何か>
・1307年、フィリップ4世はテンプル騎士団に徹底的な弾圧を行ない、1312年のヴィエンヌ公会議で教皇クレメンス5世がテンプル騎士団を異端とみなし、1314年にジャック・ド・モレーら最高指導者を処刑した。
歴史上ではこの時点でテンプル騎士団は姿を消したが、騎士団内で受け継がれた錬金術などの秘密の技法は、フリーメーソン、イルミナティに受け継がれている。
・18世紀に登場する秘密結社の薔薇十字団は、テンプル騎士団の流れをくむものである。そして薔薇十字団の思想はイギリスにわたり、フリーメイソンに及んだ。
・しかし彼らの目的は一致している。キリスト教文明を広めるという名目ではあるが、最終目的はやはり世界統一なのである。
・ザガミによると、こうした大災害は、錬金術を操る人間が呪文を唱えれば起こせるものだという。実際に地震兵器など、人工的に災害を引き起こす方法もある。
<薔薇十字団の真実性>
・かつて何世紀も前に、「薔薇十字会員」という名は、この世に非常な大きな影響をもたらしていた。しかし、その名は、謎を秘めたまま歴史の舞台に登場し、また謎を秘めたまま歴史の舞台から消えていった。
「薔薇十字団」というのは、超自然的というよりも、超人的な能力を与えられた者たちによる秘密結社だといわれていた。
未来を予知し、深遠な自然の神秘に精通していたのである。
・さらに、自然界を構成する精霊を操り、全能と不死を、そして最高の知性をもたらす『賢者の石』の秘密をも知っていた。
・中には、何百年も生きていたと言われる者や、現在に至るまでこの世に生きながらえているといわれる者も存在するとも言われている。
・そしてそれはいわゆる「自然科学」の分野では、これから何世紀が経過しようとも解明されないままであろうと断言している。
・彼ら薔薇十字団は、もし我々の霊性の目が完全に開眼していたならば、我々大部分の人間とは違う人々、つまり我々がその存在すら意識もしない人々の手によって、この世が構成されていることがわかるはずだと主張している。
・彼らは、自然界は4つの領域の住人について(その住人とはつまり妖精を指し、順に地の精・空気の精・火の精・水の精のことである)、この4つが彼らと密接な関係にあったと語っている。
・かつての薔薇十字団、そして現代の薔薇十字団の主張について、どこまでが真実かということを我々は証明することができない。
・我々は、人間を高等動物としか見なさない人々と議論を交わすことを避ける。
彼らは、目に見えない世界の存在について言及することに対し完全に懐疑的であり、この薔薇十字団に関しても、根拠もない軽信とも言えようが、やはり懐疑的である。
「もし仮にも、この神や精霊が実際に存在していたなら、なぜ私たちは今日までそれを見つけることができなかったのか?」と彼らは主張するのである。
・その昔、薔薇十字団は我々人間のように生身の人間だったわけだが、彼らはやはり非常に霊的で、極めて発達していた。
<真の知識とは>
・目に見えない功績や美しさを、想像したり描写したりすることを誰が出来ようか。我々は、大雑把で物質的な世界に生きている。
そして無限の空間に溢れ、この世の物でないともいえる霊的な生命の存在について全くの無知であるに関わらず、存在するもの全てについて、しばしば知っているかのようなつもりになっている。
しかし理性が我々に教えてくれるのは、未知の広い世界は大海原にも匹敵するものであり、既知の世界は例えれば砂の粒のようだということだけだ。
<人間の本質とは>
・ある者が、宇宙の根本原理である「一者」を知ると同時に全てを知る間に、あるもう一人はその宇宙の根本原理によって投げかけられた中身の無い幻覚の影しか知らないにも関わらず、たくさんのことを知っていると錯覚してしまう。小は大を兼ねない。有限は無限を想像できない。
・つまり普遍的聖霊とは、宇宙の根本原理である「一者」であり、その中の力によって、我々は生活し、行動し、存在している。何にもまして、まず知恵と人間の本質を愛さなければならない。
・実際、この教えがよく研究され実践されていれば、黄金薔薇十字時代が再興し、天使や聖人や錬金術師、薔薇十字団にどこでも出会えるのではないか!
<神秘的な死>
・我々は、胎内にも科学者のグループが存在し、彼らが議論を繰り広げ、胎内で得た知識を基に、相互的に申し分のないような方法で科学的結論をだすのだと簡単に想像することができる。
ただし胎内以外の存在については不可能であり、その可能性に信憑性を置くことは不合理である。
<霊性の状態>
・オカルティズムは、現世の人間を構築する霊力の行動の中心は心の中にあり、そこで人体の全部分へと拡がり始め、その現象は、全ての者に命を与え、包み込み、そして入り込んでいく普遍的原理なのであると教えている。
・動物の生命を維持するにはとても薄すぎるが、人間の知的世界を遥かに超える霊的な真理の知識を手に入れさせるには十分な、霊的な「エーテル」(古代ギリシャで空気層の上にあると考えられていた澄み切った層のこと)に息づかせる。
地上の太陽の力は、樹木内部の繊維にまで入り込み、芽吹かせ枝を広げ、花を咲かせて果実を実らせる。
<人類の救世主>
・我々が実際に目にしている姿は、人間の本質ではないということを明示するために、今まで説明してきたとおり、我々の眼に不完全な感覚に人間の体格のみが映っている間にこの見えない力は内部で発展を続け、最も巨大なものともなりうるわけだ。
この光、すなわち生命と人間の心を照らす真実は、キリストもしくは人類の救世主に当たる。
それは普遍的なものであり、その他の救世主は存在しない。
・その上、その二面性のうち目に見えない一面は、ある特別な状態の中において、その力を明示し、人体の眠りの間に体験したことを語ることができるのだ。
ある特別な状態というのは、催眠状態や、夢遊的状態、恍惚状態を指す。
全世界の自然科学は、霊的な魂を持つ人間としての自分は、目に見える外見的人間としての自分を遥かに超え、それは人体全てに浸透するわけではないが、翼の下に保つそれのように、その人の守護霊とも考えられると説いている。
<キリスト教の教え>
・この己の魂は、自身の肉体が生まれる前にすでに存在し、そして肉体が腐敗に向かうときにまでも存在し続ける。
おそらく、今現在ある外見に命と知性を与える前に、精神的な自分は他の人格を創造し、形成したとも考えられる。
・それはまた、超越した人間である自分、つまり魂としての自分は不死であり、その不死を渇望するものは、霊的な存在、つまりキリストに魂を結びつけるに値する状態を目指しながら、自身の肉体・動物としての自分から脱する努力をしなければならないと説いている。
同じ人生のなかでも、それができる者は、魂の世界に昇天し、その超越した生命への特権を得ることができる。
・この最初の人間である清きアダムとはキリストであり、神の下に実現する御言葉なのである。
神は永遠であり、「その中には命があり、その命は人々の光であった」。
このアダム(キリスト)は、神の思考と意志の表現であり、よって、神の本質の源によるもの以外の意思や思考を持つことはできなかった。
彼は、物質的な形状の区別の現象として片方から分離されたもう一方の形になる以前の、女性と男性、両性による要素の調和の状態という意味での両性具有者であった。
この神の創造物は、次第に変形してきた性欲の幻想に誘惑され騙されるうちに、人体としてより物質的なものへと変化していった。
そしてそれは神の意志と思考に背いた考えや欲求を持つ段階までに達し、善悪の知識の木から果実を食べ、しまいにはただの物質的なものへと落ちぶれてしまった。
・全ての時代の賢人は、キリスト、つまりどんな人間の心の中にも生まれる救世主としての神の誕生を知っていた(この場合、歴史上キリストと呼ばれたいわゆるイエス・キリストではない)。
・新たな神の御宣託、つまり新たなキリストが、人間の記憶を甦らせ、言葉と手本を用いて再び彼らに古来の真理を教授するために、この世に現れる。
我々が知っている限り、ナザレのイエスは、まさにこの改革者(神の化身)の一人であり、ロゴスの光が浸透していた。
・発達した人間が加わることができる霊的な世界というのは、無数で素晴らしい世界である。
・現世の命はおよそ数百年しか続かないが、その一方で霊的な状態の命は何千年も続けられる。
カルマの法則(いわゆる、原因と結果の法則や種まきと収穫の法則といったもの)によって、我々は新しい身体を創造し、この世に戻ってこなければならないのである。
<霊性とは>
・人間は、ある観点から見ると二面性を持っているが、異なる観点から見ると、三つの性質を持っている。
そして、他の基準で考えると、さらに人間は複雑に見えるのだ。
三つの生命の構想において、単純に精霊と魂と肉体の意味ではなく、この三位一体を表現している。
一番上にあるのは、ロゴス(概念)の光に照らされた神の状態であり、人間は神の状態の中にいき、ロゴスの光に包まれる。
一番下にあるのは、人間でも動物でもない状態で、深く瞑想している瞬間以外に、人間はこの光を感じられない。
この二つの間に、その中間にあたる状態があり、そこで人間は、霊性を持つが、まだ神のものではない力で生きている。
・薔薇十字団の言葉を引用すると、何千年、何世紀にもわたって、「石が植物となり、植物が動物となり、動物が人間に、そして人間が神となる」と言える。
<アデプト(達人)たち>
・我々が決して忘れてはならないのは、全てを形づくる宇宙全体とは、ただの思想ではなく、目に見える物質化された思想なのであるということだ。
宇宙はつまり、偉大な第一原因(神の換称)の空想の中に主観的に存在したイメージによって構成され、そしてそれは後に、その意思によって客観的なものとなった。
・この真の「黄金薔薇十字団の同胞」とはこの超越した状態に達した者たちである。
歴史的にも承認された他の出来事と同様に、彼らの存在もまた立証可能なものであるが、その内面的な本質は、彼らと同じ高みに達したものでなければ知ることはできない。
そのような人物は、さまざまな時代において存在し、そして今もなお生き続けている。
東洋の宗教書物や、聖なるキリストの生命、中世や現代の謎めいた文字において、そのことは言及されている。
・このアデプト(達人)たちは霊的存在であり、そして他の霊的な存在をも知覚し、会話することができる。
なぜなら、彼らは不可視な根拠の世界の住人であり、同時に視覚的な根拠の世界の住人であるからである。
彼らは、物質を形作り、さらに変化させるための根本的な過程を誘導し統制する力を備えていた。
彼らは、自分たち自身が霊的な生命に達したように、生活の中の下流状態から起こったすべての病気に効く全世界の万能薬を発見した。
・そのような霊的状態にある彼らは、時間と空間から独立しており、我々は次のように認識している。彼らにとって、物質は、入り込むことのできない地点ではない。
彼らは人の心中の深みを知ることができ、その中の最も内に秘められた考えまでも読み取ることができる。
・このように彼らは、地上の人間と天空の天使という二つの存在によって導かれているため、死が彼らの人体を破壊することに、全く重要性を置いていない。
<理論と実地>
・理論は実地から切り離されると、あまり価値を持たなくなる。
しかし、実地をよい実り多いものにするためには、正確な理論、つまり真の宗教やこの世の科学の前進が不可欠となる。
・人間の本質である神への誠実な下僕となる前に、むしろ彼らの教会に仕えることに留まり、その教会の一時的な利益のために活力を注いでいる間は、真実を知ることはない。
・現存するキリストの精神による教会は、その現存する信仰の上に成り立っており、霊的な真理の徳における能力を知られている。
しかし今現在の教会は、生活を統制する規則の無学さの上に基礎づいており、その教会のための利己的な利益を急がせるものでしかない。
聖書によれば、神とは、キリストの光を通して近づくことができる、全宇宙の精霊である。
・そしてその人間は、大きな質問に思いを馳せてしまう。「自分とは誰か、そして自分の人生の目的は何なのか?」
そして、自分の両親や先生がその質問に答えてくれることを望む。
<真の神>
・250ものキリスト教宗派があるにも関わらず、その大部分は真のキリスト教ではない。そして、それらは全く矛盾したことを説く。
・名前だけのたくさんのキリスト教徒が、彼らの最期の日に自分たちの教会の神を裏切り、罪を犯したにも関わらず天国を得ようと望みながら、利己的で堕落的な人生を送っている。
・科学も宗教もともに、この世であれ個人的幸せが一番であると、教えている。
一方で、オカルティズムが教えているのは、人類は全てであるということだ。
<霊的な人間>
・肉欲的な人間は、うわべだけの対象が性欲をもたらす感覚に、完璧に没頭して生きている。知性を持つ人間は、己の頭脳が創造した世界に生きており、当人にとってその世界は現実のものである。
しかし、霊的な人間というのは、心の中枢にある神性が、その人のために作り出した美しい霊的世界に生きている。その世界というのは、空のようなイメージのものだ。
<肉体と精神>
・しかし、聖職者や俗人の多くの目には、十字架は約2000年ほど前にパレスチナで起こったといわれる出来事を思い出させる印にすぎない。
その出来事とは、当時フェニキア人と聖職者の悪意と無知のために、完璧で神のような人間が悪者として処刑された事件のことである。
・熱心な聖職者の十字架は、教会の異端根絶を許し、火刑によって死者がでることも承認し、教皇庁異端裁判所の刑務所には人が溢れ、拷問室の中では残酷な悪事が唆されていた。
<神の領域>
・虫から人間までの全ての命の源である完全な自然を司る精霊を崇拝しなさい。
・神の領域に達した者のみが、神々しい出来事を知ることができる。
・もし神である父を知りたければ、まず己を本来の神の状態に戻す必要がある。すなわちロゴスの光である精霊で満たされたキリストにならねばならない。
<真実の光>
・オカルティズムの基礎的真理の中の一つは、個性とは本来のイメージの一つであるというものである。その組織は、自然全体を支えるそれ自身の掟によって成り立っている。
・そうすると、人間とは聖書でいう、父である神の家に戻り、昔の遺産と権利を取り戻す「放蕩息子」のようなものであると表現できよう。
<隠された象徴>
・自然科学は、その全てにおいて、その中に存在し活動する全ての不可視な力とともに、薔薇十字団の隠された象徴の中に用いられた。
・今日、特に宗教的な分野において、全てのことは軽率かつ無鉄砲に、常に忙しく行われている。
<真の科学>
・新しい文明は、全てのことをせかせかと読み取り、そしてそれを読んだそばから忘れていく。
・しかし全世界のオカルティズムは、我々に、宇宙とは、ある考えや意識、命の一つの表現だというように考えることを教えている。
・全ての人間は自分自身の命を持ち合わせてはいない。己の命の呼ぶものは、地上に滞在する短い時間のために借りたものでしかない。そしてそれは後に神へと返還しなくてはならないものである。
その命は、全宇宙の生命の倉庫から取り出したものであり、その役目を演じ終えたとき、再びそこへと戻っていく。
<直観力>
・神の思考の領域における中心を持つものを知るためには、その領域に上り詰める能力を持ち合わせていなければならない。
・直観力は、知性的な幻想や、今日正しい議論であると勘違いされている神学の推論に、全く無関係である。
『完全アセンション(次元移動・昇天)・マニュアル』 (上・下)
(ジョシュア・D・ストーン博士)(ナチュラル・スピリット)2000/11/11
<地上に存在するエーテル体のアセンション(次元移動・昇天)したマスター>
<アセンション(次元移動・昇天)>
・ 「まずヴァイワマスからの情報によれば、地上で肉体をもつアセンション(次元移動・昇天)したマスターは800人おり、うち約20~30%が女性の、約70%が男性の肉体を有しているという。さらにヴァイワマスは、地上に存在するエーテル体のアセンション(次元移動・昇天)したマスターに至っては、総勢1800人から2500人を数えると述べている。その多くは、アシュター司令部のメンバーである」
・ 「我々の銀河における異星人文明で、何累代も前から地球を訪れているものには、即座に思いつくだけでも、琴座星(リラ)系、ヴェガ星系、アルクトゥールス、シリウス、オリオン、プレアデス、そして言うまでもなくアシュター司令部がある。さらに将来には、異星人文明との自由な交流がごく日常になる」
<第7イニシエーション>
第7イニシエーションは、地球での生が関わる七界層の現象的生の支配から自由になることである。これは実際には宇宙レベルの物質界から、その上に引き上げられることであり、神的すなわちロゴス的意識界層との融合をいう。当のマスターの意志は、惑星ロゴスのそれと完全なる融合をみる。そして、神の息子ないし娘はみずからの源である父へと続く通路を見出すのであるが、このときの状態を「シャンバラ」という。マスターは息づく光の集中点となり、シャンバラの議事堂への出入りが許され、その視界は太陽系の「越えられざる環」をも透徹することができる。
<高次の進化へと続く七つの道>
我々は、アセンションの時点で、高次の進化へと続く七つの道から、どれか一つを選ぶことになる。我々の選択肢となる七つの道は、以下の通りである。
1、地球での奉仕の道
2、磁気に取り組む道
3、惑星ロゴスとなるための修練の道
4、シリウスへの道
5、光線の道
6、ロゴス自身が在る道
7、絶対的な神の子の道
・人類の大半はシリウスへの道を選択するが、それはシリウスが、その一部にシャンバラを含む大学だからである。そこは訓練の場としての役割を持ち、宇宙レベルの進化における後々の時間に<人格>はそこからより高度な道へと移ることができる。
・私自身はシリウスへの道を選択しており、後にシリウスでの基礎訓練を終えた時点で、できれば絶対的な神の子の道へ移行したいと考えている。私は、シリウスに行く前に、今後約20年は地球に留まり、ジュワル・クールのアシュラムで働くと告げられている。私は、たいてい毎晩、睡眠中に魂体でシリウスを訪れている。
<都市>
・中位および上位アストラル界の都市は、車やその他の交通網もなければ、産業や汚染も存在しないため、地上界の都市よりもはるかに美しい。都市建築は車輪のように、たいがい中心から放射状に外に向けて広がるように計画されている。そうした都市の中心には、全ての信仰の聖堂である「七天球の寺院」が置かれている。
・そうした都市には、高次の次元からマスターたちも訪れる。芸術活動に捧げられた建物や学びのための集会場もある。高い次元に進めば進むほど、都市やその周辺部も美しさを増す。近郊に建つ家並みも最終的には筆舌に尽くし難いほど見事な見晴らしを呈する美しい邸宅街にある。そうした高次の意識階層にある魂の延長が抱く目標は、物的達成ではなく、霊的達成である。
<下位アストラル界での生活>
・煉獄と地獄の上位には、ある種どっちつかずの領域とも言える一帯があり、実際そこは地上界に重なるようにして存在する。ここにいるのは自分たちにとって心の安らぐ場所を地球の近くに見出した善人たちである。そこはアストラル界に属する領域ではあるが、地上の生活がそのまま行われているというアストラル版地球といったところである。あまりに地球の生活とそっくりなので、しばしば自分が地上界を去っていることさえ自覚するのが難しいこともある。そんな<魂の延長>も、あるところまで来ると、今より好状況に憧れるようになるのである。
<電気生命体との戦争>
・プレ・レムリア時代は、地球が他の惑星から来た「電気生命体」の集団に侵略戦争が仕掛けられた時代でもあった。地球人類は自己防衛を試み500年も続いたこの戦争において、最終的に勝利を収めている。その電気的存在にしても、芯からの悪者ではなく、移住のための新天地を求める科学者集団にすぎず、彼らは、実に気の遠くなるような距離を旅してやって来たのである。
<地上生と死後生とを比較>
・「さて、死後生が地上生とそれほど違わないということは、理解してしかるべきだろう。アストラル界、メンタル界、そしてそれらより高次の諸階層でも、地上と同じような都市、海岸、山々、住居、道路、演奏会場、図書館、社交場、クラブ、教会、寺院などを有する生活があまねく繰り広げられているのである。
多くの“魂の延長”が、死とそれにともなう移行を迎えた後にも、死んでいることに気づかないことさえあるのだ。彼らは生前の肉体とそっくりのアストラル界をまとっている。死後生に特有な点といえば、アストラル体がマインド(心識)に従って動くということである。海岸に行きたいときには、ただ『海岸』を念じるだけで、当人はすでにその場所にいることになる。旅をするのにも車や電車や飛行機を使う必要はない。
・そういう状態で死後へ移行した“魂の延長”の場合、往々にしてあとに残してきた家族に思いを馳せるため、たちまちその家族のもとに現れることになる。しかし、自分が異なる次元にいることや、そのため家族には自分の姿が見えたり声が聞こえたりしないことは、まだ自覚していない。「自分が死んだことがわからない人」にとっては、このことが大きな困惑を引き起こす。
<アストラル界とメンタル界の住居>
・「アストラル界」では、魂の延長、全員に住まいが与えられる。このプロセスの素晴らしいところは、住居が住人の性質を反映したものになるという点である。霊性に乏しい人は、その性質をそのまま反映した家なり環境なりに住まうことになる。
住居は、“魂の延長”が獲得するに至った霊的性質から何らかの神秘的方法で創られる。進化すれば、したぶんだけ家や環境が美しさを増す。優しさから生まれる行為、愛、周囲への奉仕活動などは、そうした作為の念が即座に当事者の環境や住居の何かしらの向上という形で具現化する。
・霊的世界にある家は、時間の影響を受けることがないため、腐食や瓦解の心配がない。そして、住人が必要とする間、家は、永遠に存在する。住人がそこを去り、もはや住処としての目的がなくなると家は姿を消すのである。“内にあるがごとく、外にかくあり。上にあるがごとく、下にかくあり”という概念の働きを、ここアストラル界では、如実に目にすることができる。
・既述の家に関するプロセスは、アストラル界での人々の服装についても同様である。アストラル界でも人は、衣服をまとっているが、その服装に関しては、地球で着ていたものであれ、アストラル界の町や地域に似つかわしいものであれ、好きに選ぶことができる」。
<ジョシュア・D・ストーン博士は、たいてい毎晩、睡眠中に魂体でシリウスに行っている>
<アセンションの座>
1、 宇宙の核にあるメルキゼデクの黄金の室の「アセンション(次元移動・昇天)の座」
2、 銀河レベルにあるレンデュースのアシュラムの「アセンション(次元移動・昇天)の座」
3、 銀河の核にあるメルキオールのアシュラムの「アセンション(次元移動・昇天)の座」
4、 太陽の核にあるヘリオスの室の「アセンション(次元移動・昇天)の座」
5、 サナート・クマラにの原郷であるシャンバラの「アセンション(次元移動・昇天)の座」
6、 「光の統合室」と呼ばれるアルクトゥールス人の宇宙船にある「アセンション(次元移動・昇天)の座」
7、 「原子加速器」と呼ばれるワイオミング州のテーブル・マウンテンにある「アセンション(次元移動・昇天)の座」
8、 ギザの大ピラミッド内部の王の間にある「アセンション(次元移動・昇天)の座」
9、 シャスタ山にある「アセンション(次元移動・昇天)の座」
10、 シャスタ山の地下1.6キロのところにある地下都市テロスの「アセンション(次元移動・昇天)の座」
11、 アシュター司令部の宇宙船にある「アセンション(次元移動・昇天)の座」
12、 アフリカにある地下に格納された異星人の宇宙船にある「アセンション(次元移動・昇天)の座」
13、 地球内部の空間の中心にある「アセンション(次元移動・昇天)の座」
14、 ルクソールにあるセラピス・ベイのアセンション(次元移動・昇天)静修地の「アセンション(次元移動・昇天)の座」
(2020/6/16)
『人類最終戦争』
「闇の支配者」が仕掛けるオペレーション黙示録
意図的パンデミックは何を隠すためなのか?
ベンジャミン・フルフォード 秀和システム 2020/5/10
・大規模森林火災、バッタの大群、そして疫病……刻々と取り揃う“黙示録”のための舞台装置
誰が、なぜ、何のために――
すべてを焼き尽くす炎の中で、自ら燃え上がり、崩落する旧来の世界システム。
だが、見よ、その熾火(おきび)の中からいま不死鳥のように、新時代の世界秩序が蘇る!
<仕組まれた「新型コロナ」狂騒曲>
<「新型コロナ」はA型インフルエンザよりずっと「安全」>
・最初に断言しておく。
この新型コロナウイルスは「生物兵器」であり、かつ、生物兵器とは思えないほど「安全」なウイルスである。ここを理解しなければ、すべての話は始まらない。
まずSARSについて簡単に述べておこう。
この新型コロナウイルスは、後でも述べるが「SARS第2世代」の名が付く。このSARSはハザールマフィアたちによる生物兵器であったことは、自著で何度も指摘してきた。
ハザールマフィア、あるいは旧体制の支配者、「闇の支配者」でもいいが、彼らは人類の9割を殺し、ようするに増えすぎた人類を間引いて地球環境を保全し、ごく少数のエリートたちによる究極の支配体制を目指していたのだ。
・それ以外として計画されたのが「生物兵器」だった。ただの殺人ウイルスをばらまくだけではない。それが実に悪魔的だったのは、人種ごとに効果を持つウイルス兵器を開発しようとしてきた点なのだ。
アフリカで増えすぎて、貴重な野生動物を絶滅に追いやっていた黒人種を間引き、ここを白人の楽園にするために開発されたのが「HIV」、エイズウイルスだった。麻疹(はしか)などのワクチンにエイズウイルスを混入させてワクチン接種で感染させる計画である。
次にアジアで増えすぎて膨大なエネルギーと資源を食い尽くし出した中国人を狙い撃ちにしたのが、そう、2002年に発生したSARSなのである。さらに2012年には、イスラエルを敵視するアラブ人を間引くMERSも作った。このSARSとMERSはコロナウイルス由来のウイルス兵器だった。
とはいえ、ウイルスは変異しやすく「特定の人種にのみ感染、発症する」という効果が極めて限定的だった。当たり前であろう。人類は長い歴史のなかで純粋種は存在しない。
<「東京オリンピック」延期が意味するもの>
・選抜高校野球がなくなった。
ヨーロッパではサッカーリーグが中断となり、アメリカではNBAが止まった。この流れのなかで、「当然」のように東京オリンピックも延期となろう。ドナルド・トランプは、すでに「オリンピックは中断すべき」と公言している。そもそも空路の大半が止まっているのだ。開催しようにも開催できないのが実情となっている。延期は無理もなかろう。
考えてみれば、この現代社会で各国の航路が止まっている異常性すら、誰も気にしなくなっている。みな、当たり前のように思い、おかしいとすら感じなくなっている。
<演出された黙示録>
・なぜ、ここまで新型コロナウイルスを恐れるのか。
何度も指摘してきたように、冷静になればパニックを起こすことはない。たいしたウイルスではないと理解して、今まで通りの生活を続けるだけでいいのだから。
<黙示録>
・新型コロナウイルスには、巧妙に隠されたメッセージがあった。それは、このウイルスが黙示録の暗号として受け止められるよう演出されていたという点なのだ。
一神教の世界観には、終末論がある。ハルマゲドンと最後の審判、である。これはユダヤ教、キリスト教、イスラム教、すべてに共通する世界観だ。ハルマゲドンののち、神によって最後の審判が下され、メシアが復活する。一神教最大のイベントと言っていい。
黙示録とは、この「最後の審判」が、どのように起こるのかを記している。こういった事象が起これば、「最後の審判」が近づいていると考えるわけだ。
最も有名なのが「ヨハネの黙示録」であろう。実は「コーラン」のなかにも似たような記述があり、ヤージュージュとマージュージュと呼ばれる悪魔が解き放たれるときが「終末」の始まり、天も地も崩れ落ちるような天変地異が起こり、世界は混沌へと戻る。天使のラッパの響きとともに、死者たちが復活し、アッラーのもとで最後の審判を受けるといった内容で「聖書」に類似した部分も多い。
ヨハネの黙示録でよく知られる有名な「ラッパ吹き」は以下のようになる。
7人の天使がラッパ(士気を上げる音)を吹く。
第1のラッパは地上の3分の1、木々の3分の1、すべての青草が焼ける。
第2のラッパは海の3分の1が血になり、海の生物の3分の1が死ぬ。
第3のラッパは、にがよもぎという星が落ちて、川の3分の1が苦くなり、人が死ぬ。
第4のラッパは太陽、月、星の3分の1が暗くなる。
第5のラッパは、額に神の刻印がない人をいなごが5ヵ月苦しめる。
第6のラッパは4人の天使が人間の3分の1を殺す。生き残った人間は相変わらず悪霊、金、銀、銅、石の偶像を拝む。
第7のラッパは、この世の国がわれらの主、メシアのものとなる。天の神殿が開かれ、契約の箱が見える。
・ほかにも「4騎士」「7つの鉢」などがあり、そのなかでとくに強調されるのが大きな火事が燃えさかり、疫病が蔓延して人々が倒れ、バッタの被害(蝗害(こうがい))が起こって飢饉となり、大戦争によって多くの人が亡くなるといった点となろう。
この「黙示録」を人々が気にしだしたのは、2019年9月より多発化し、2020年2月まで続いたオーストラリアの大規模森林火災だった。
乾燥・高温・強風の条件が重なり全国的に猛威を振るい、とくに夏季のピークとなる1月以降、凄まじい火災を引き起こした。
・そこにアフリカで発生したバッタが続く。『旧約聖書』の「出エジプト記」にも「十の災い」の一つとして「蝗を放つ」という記述が出てくる。
そのアフリカで2020年2月2日、ソマリアでサバクトビバッタが大量発生した。
国際連合食糧農業機関(FAO)は、エチオピア、ソマリア、ケニアで繁殖が続き、ウガンダ北東部、南スーダン南東部、タンザニアでも小規模な飛蝗(ひこう)の発生を確認。アフリカ東部の穀倉地帯に甚大な被害での大規模な食糧危機を警告している。とくにケニアで発生した群れは過去70年で最悪の規模になり、2400平方キロメートルの広範囲に及ぶ群れもいた。どのレベルかといえば、1000億から2000億匹のバッタがおよそ2400平方キロ、東京23区の4倍の範囲で農作物を襲い、すべてを食い荒らしたのだ。8400万人分の食糧が失われることになる。そのバッタは、移動先で次々と産卵期を繰り返し、1年で500倍になる。
・オーストラリアの山火事が大きく取り沙汰されたのが2019年末。その直後に武漢で疫病が発生、その翌日、今度はアフリカで大規模な飛蝗が発生する。まさに「黙示録」であろう。
・飛蝗についてもアフリカとインドに対する食糧危機を誘発する工作がベースとなっている。このサバクトビバッタが飛蝗化したのもまた、気象兵器によって意図的に発生させた可能性が高いと、メルマガで指摘してきた。
まず砂漠地帯でサイクロンが発生して異例の大雨が降り、バッタが一気に増殖。その後、干ばつが起きてバッタの大群が隣接する地域に移動する。そのようなことが方々の砂漠地帯で繰り返されているのだ。また、アフリカとインドの共通点は「色の濃い有色人種であり、地域の人口が爆発的に増加している」ということ。それらの状況から、人口抑制を狙ってバッタの大量発生を演出したわけだ。
アフリカの穀倉地帯を中心にバッタが農地や牧草地を荒らす被害が拡大しているのは事実であり、国連も「食糧危機に直面する」と警鐘を鳴らしている。アメリカの科学雑誌『サイエンティフィック・アメリカン』においては「今後バッタの群れは20倍にも増加し、6月までにインドに到達する可能性がある」との分析を公表している。
<意図的に中国を貶めるフェイクニュース>
・しかも、こうした「黙示録」的な事象は、オーストラリアの山火事は別にして、なぜか中国との関連を強調する傾向がある。
実際、2019年半ば、欧米メディアは、中国南部の穀倉地帯に「洪水」と「干ばつ」が直撃したと一斉に報道した。以下、その内容となる。
「中国では珠江、湘江、長江流域は連日の暴雨による洪水の発生が危ぶまれる一方で、河南省、山東省、江蘇省などは深刻な干ばつに見舞われている。農作物がほぼ全滅し、収穫の見込みがない状態だ。一方で、江西省では豪雨水害、91万人超が被災した」
「中国江西省の7月下旬から10月初旬までの平均降水量は96ミリで、多年平均値より約7割少なかった。雨の少ない日が続いたため、同省の主要な河川の水位は下がり、各地で干害が発生した。現地政府はさまざまな干ばつ対策を講じることで、住民の生活や工業生産および耕地のかんがいに必要な水を確保している」
「田畑は乾燥してひび割れが生じており、8つのダムのうち4つは貯水量がゼロ。ダムに隣接する水田も乾燥が進み、水田約28平方キロメートルの収穫が絶望的となった」
「江蘇省に位置する中国第4位の面積を誇る淡水湖―洪沢(こうたく)湖も、干ばつにより干上がった。7月23日に洪沢湖で撮影された映像では、湖が完全に干上がり、湖で養殖されていた魚やエビが大量死して、いたるところに死んだ魚や貝の殻が散乱している様子が見られる」
・これだけを読めば、大規模な水害に日照りが「黙示録」の記述を彷彿とさせる。ところが中国政府は、その洪水と干ばつ状態になっている穀倉地帯での収穫について「2019年上半期は大豊作。昨年比で293万トン増加し、過去最高水準を維持している」と堂々と発表しているのだ。
水害や干ばつはあったにせよ、とりわけて深刻な状態ではなかったのだ。局地的な映像を切り取り、「黙示録」を演出しようとしていたことが窺えよう。
・その典型的なフェイクニュースが「アフリカで発生した巨大飛蝗が、ウイグルに到着した」というものであろう。
巨大バッタの飛蝗が発生して2週間後、その群れがウイグルに殺到したというデマゴーグがSNSを通じて拡散したのだ。
・もっと言えば中国に「サバクトビバッタ」自体、生息していない。いるのは日本と同じ「トノサマバッタ」自体、生息していない。アフリカやインドで発生したサバクトビバッタの飛蝗が中国に到着できない何よりの証拠だろう。
こんないい加減なフェイクニュースを、「中国のNHK」とも言うべきCCTVの子会社が垂れ流したのだ。いったい、何が目的だったのか。
<再燃する「黄禍論」>
・このフェイクニュースの目的ははっきりしている。
先に述べたように「黙示録」を印象づけるためである。深刻な大気汚染、水害に日照り、干上がったダムと魚の大量死。そして武漢で発生した「謎の疫病」。そこに過去70年で最大の飛蝗が中国を襲うのだ。これだけ重なれば、一神教文化圏では、「中国で黙示録が始まっている」という印象を受ける。
中国発の「食糧危機」だって警戒せざるをえない。
実際、旧支配者たちによる攻撃で、中国は「アフリカ豚コレラ」をばらまかれている。昨年(2019年)2月に発生したアフリカ豚コレラのために中国では、2019年9月にかけ、中国養豚場の4割を殺処分している。中国人は世界一、豚肉を愛する民族だ。中国の養豚は世界シェアの半分を占め、4億5000万頭の豚を飼育していた。その4割が一瞬で失われたのだ。世界中の豚肉を中国企業が買いあさったこともあって、2020年度は世界的な豚肉の高騰が予想されている。
そこに先の水害と干ばつと飛蝗の到来のフェイクニュースだ。実情を知らなければ「世界中の食糧を中国に買い占められる」と考えてしまう。
・飛蝗の被害を受けたアフリカ、中東、インド近辺は中国の友好国が多い。中国政府が14億人の人民の胃袋を満たそうと世界中の食糧を買いあされば、あっという間に自国民は飢えてしまう。これらの国に対して中国離れを促す工作が始まっているのだ。
それだけではない。
黙示録的な視点で言えば、今の中国は「滅びを運ぶ国」と印象づけられている。黙示録通り、予兆の数々が展開されている場所に見えるのだ。
これまで友好的だったヨーロッパ諸国にも、いま、「黄禍論」とも言うべき発言が増えている。すでに滅びに入った中国を潰してしまえ、その利益と金を奪い尽くせ、という空気が醸成されつつある。この黄禍論を補強するために水害や日照り、疫病とバッタをでっち上げているわけだ。
これらの攻撃に対して中国の動きが鈍い。
<新世界へ大きく動き出す欧米各国>
<P3ロッジの誕生>
・2020年初頭、ヨーロッパで大きな歴史的転換が起こった。
P3ロッジの誕生である。
名称は、「P3フリーメイソン」。悪名高きP2フリーメイソンから派生した新たな結社である。年明け早々に結成され、イタリアのメディアではその新結社の誕生がすでに報じられている。
P2ロッジについては幾度も取り上げてきたが、改めて解説したい。
一般的な認識で分かりやすいのが映画「ゴッドファーザーPARTⅢ」(1990年公開)だろう。パート3では、1970年代後半から1980年代に明かになったバチカンにおける金融スキャンダルと、それに関連して起きた1978年のヨハネ・パウロ1世の「急死」や、1982年に発生し世界を揺るがす大スキャンダルとなったロベルト・カルヴィ暗殺事件といった実在の事件をほぼそのままに近い形で作品に織り込んでいる。いわばローマ教皇暗殺事件にマフィアが関与していたことを映画で暴露したのだ。そのマフィアを動かしていたのがイタリアフリーメイソンの「P2ロッジ」という構図がある。
・このPは、「プロパガンダ」の頭文字となるが、正式名称はPropaganda Dueとなる。Pをつけたフリーメイソンの下部組織がイタリア・ローマに誕生したのは、P3筋によれば、「P1フリーメイソン」は約200年前、「P2フリーメイソン」は約60年前に誕生したという。ようするにPの第3世代がP3というわけだ。
表向きはイタリアに拠点を置くフリーメイソンのグランド・ロッジ「イタリア大東社」の秘密組織。メンバーの違法行為で1976年、フリーメイソンのロッジとしての承認を取り消され、1981年10月に「解散した」ことになっていた。ローマを本拠にしてバチカンに深く関与、これまで取材したP2関係者は、はっきりと「一神教は自分たちが作った」と語っている。自分たちはカエサル(皇帝)に連なる王族の一族であり、ヨーロッパ支配のために一神教であるローマ教を作り、イスラム教もまた、遊牧民にあわせてローカライズしたものだと断言していた。
・いずれにせよ、P2ロッジは、マフィアを実行部隊として操り、バチカンを実質仕切っていた裏組織という認識で間違いない。映画にもあるようにバチカンは、通称「バチカン銀行」(宗教事業協会)を持っている。世界中の信者たちから集まる浄財は想像を絶する額に達するが、一般の金融機関のように公表の義務もない。そのためバチカン銀行の口座があれば、世界中の教会でお金の出し入れができる。ある意味、スイス銀行より信頼度は高く王族や国家元首クラスの「亡命」に深く関わっていた。実際、P2ロッジは、権力者や有力者たちにバチカン口座を与えることで取り込んできた。ナチスの残党が南米へと渡ったのも南米諸国はカソリック教会が多いためなのだ。
・その裏資金がP2ロッジに還流、莫大な資金とマフィアを使ってバチカンやヨーロッパの工作を担当してきた。P2ロッジは旧支配者たちの謀略に加担してきたわけだ。
<P3が仲介する東西陣営の「世界再編」へ向けた話し合い>
・なぜ、P2は解体されたのか。
一つはフランシスコ教皇の登場でバチカンが「正常化」されたこと。なにより、旧体制の支配が続くと、世界経済のシステムが保たなくなってしまったからであろう。
新しい金融システムに移行するには、東西、ヨーロッパの中心勢力である王族、後で述べるが騎士団を中心とした有力者たちと、中国を中心としたアジアの結社や王族たちが、今後の方針を話し合う必要がある。
・ヨーロッパをまとめるには、P2の「正常化」が不可欠。その正常化とは、マフィアの排除だ。これを行う必要があった。
・その出来たばかりのP3から接触があった。私はアジアの結社筋と中国本土の当局筋、つまり中国共産党にもコネクションがある。それでP3がヨーロッパ側とアジア側の話し合いの場を仲介してくれないか、と連絡してきたのだ。2月中に英連邦、ローマ教を傘下におくP3フリーメイソン、アジアの結社などの代表が集結して「新世界体制」に向けた話し合いが行われたことだろう。
いずれにせよ、P3誕生から、突如、世界の動きが慌ただしくなった。新型コロナウイルスで世界中がパニックを引き起こし、世界中の「経済活動」が事実上、ストップするなど1月の時点で誰が想像できただろうか。東西両陣営が本格的に「世界再編」に向けて動いている証拠と言っていい。
・実際、P3から、いくつかの重要な指針、今後の方針を聞いている。
まず、現在、ローマ教を管理しているイタリアのP3フリーメイソンや英連邦、アジアの結社筋などが中心となって、テロ国家アメリカを倒産させる決意で一致したという。「テロ国家アメリカ」とは、ワシントンD.
C.(株式会社アメリカ)のことを意味する。ドルの発行権を握り、旧体制を支配してきた連中を、これ以上野放しせず、ドル体制の延命資金を渡すつもりがないことで「合意」した。ワシントンD.C.をいったん倒産させてアメリカをもっと健全な国家に生まれ変わらせるプランの実行である。
<マルタ騎士団の現在の役割>
・現在のフランシスコ教皇は、400年ぶりに生前退位したベネディクトと比べ、積極的に政治的な発言をすることで知られる。世界再編においてキーマンの一人と言えるだろう。本人の意志はどうであれ、ローマ教皇としてメッセージを発する。そのくらい「ローマ教皇」の役割は大きく、フランシスコ教皇は、メッセンジャーとして有能とは言えるだろう。
日本でも麻生太郎、その妹の寛仁親王妃がカソリック信者であるように、世界各国、あらゆる組織に信者が存在する。とくにカソリックには「告解」がある。一説には、それを収集する専門の裏組織がバチカン内に存在するともいう。バチカンはCIAなど足下にも及ばない「情報機関」であり、その情報を駆使して政治活動を行う。どれほど影響力を持つかが理解できよう。そして意外なのは軍事面において極めて強い影響力を持っていることだ。
それが騎士団文化である。
バチカンはマルタ騎士団を配下に持つ。マルタ騎士団は、戦地での医療ボランティアとして活動をする団体と思われているが、ローマに治外法権の「領土」を持ち、107ヵ国と国交を結び、パレスチナにも全権大使を送り込む、れっきとした「国家」である。
さらに。もう一つの顔が「パーパ(教皇)の剣」。マルタ騎士団の入団には「教皇への忠誠」が義務づけられており、1万3000人に及ぶ騎士団たちは、教皇が自由に動かせる別動隊でもあるのだ。
欧米の王族、政治家、とくに高級軍人たちは、騎士団に所属する文化を持っている。
・有名なのはイギリスのチューダー騎士団とハプスブルク系のゴールデン・フリース騎士団(金羊毛騎士団)だろう。各国の王族、大統領経験者がずらりと並び、世界のスーパーVIPのリストそのものと言っていい。
実は金羊毛騎士団には明仁上皇も入団しており、イギリスと同盟関係にあったことからチューダー騎士団には、明治、大正、昭和の歴代3代の陛下が入団している。
なぜ、歴代天皇が他国の騎士団に入団するのかと言えば、ヨーロッパの名門騎士団の最も大きな役割が戦争の事前回避と戦時における停戦、和平交渉の場となってきたからだ。
・ヨーロッパ内における調整役として機能するとはいえ、同じ騎士団内では交渉が難しい。そこで登場するのが、ローマ教皇直轄のマルタ騎士団となる。各国の王族や貴族、権力者、高級軍人たちが騎士団を介して戦争を回避し、停戦交渉を行うとき、それを仲介するのがマルタ騎士団という構図となる。これが欧米の騎士団文化であり、マルタ騎士団を通じて、ローマ教皇が動く。だからこそローマ教皇は軍事面においても絶大な影響力があるのだ。
実際、冷戦終結時にも騎士団はフル稼働した。ヨハネ・パウロ2世は、マルタ騎士団を通じて各国の騎士団にいる権力者たちに武力行使をしないよう厳命、さらに旧ソ連のゴルバチョフにも働きかけたと言われている。
・こうして有名な「コンドーム」事件が起こった。事の発端は、2016年、ミャンマーの人道支援でコンドームを配布した騎士団に対し、フェステンング総長が「カソリックの教えに反する」と解任を指示した。それを知った教皇が待ったをかけ、激しい権力闘争へと発展、教皇とマルタ騎士団の対立が激化する。教皇に忠誠を誓う騎士団である以上、教皇を激怒させた責任は重く、2017年1月末、こうして反フランシスコ派の頭目だったフェスティング総長は辞任。
『週刊東洋経済 2020/5/30』
『コロナで深刻化する途上国の飢餓 トニー・ブレア/アグネス・カリバタ』
<世界では毎年900万人が餓死、もしくは飢餓に関連した病気で死んでいる>
・世界では毎年900万人が餓死、もしくは飢餓に関連した病気で死んでいる。オーストリアの人口に匹敵する人数だ。これだけでも十分に悲劇といえるのに、新型コロナウイルスによる食料供給の混乱で、その数は今年倍増するおそれがある。国際社会は直ちに行動を起こすべきだ。
・国連世界食糧計画(WFP)は、コロナ禍で飢餓が深刻化するおそれがある国として26ヵ国を挙げる。アフリカではエチオピア、ナイジェリア、モザンピークがとくに厳しい。WFPの推計によれば、慢性的な飢餓状態に置かれている人々は、この3ヵ国だけで5600万人(人口の約16%)に達する。
・コロナは食料確保の面で貧困国に大きく4つの問題をもたらした。
まず各世帯の所得が下がり、食べ物にますます手が届かなくなったことだ。
・次に、食料輸送にかかる手間と費用が増大した。
・3つ目に、農作物の世界的な供給に支障が出始めている。
・4つ目は、農薬や化学肥料の通関などが滞り、作付けが遅れていることだ。
<世界にできること>
・これに対し、世界レベルでは4種類の対策が求められている。
第1に、食料援助や社会的な支援策に対する資金提供の拡大だ。
・第2に、コロナによる農業生産の混乱を至急収拾すること。
・第3は、物流をテコ入れし、世界的な食料供給の停滞を和らげること。
・第4は、民間投資を引き出し、農産品加工や農業分野のIT企業を育てること。
・現在のコロナ対策からは、こうした食料供給の視点が抜け落ちている。食料危機が途上国で大惨事となるのを防ぐためには、世界は今すぐ対策を講じなくてはならない。
<●●インターネット情報から●●>
ヤフーニュース(2020/5/18)から引用
アフリカから迫るバッタ巨大群の第二波――食糧危機は加速するか
六辻彰二 | 国際政治学者
東アフリカで大発生したバッタの大群はアジア各地にも飛来し、各地で農作物への被害が出ている
6月にはインド洋一帯が雨季になると、バッタがさらに大繁殖する危険がある
バッタが飛来していない中国でも、コンテナなどに紛れたバッタの侵入への警戒が高まっている
バッタの巨大な群がアフリカから波状攻撃のようにアジアに迫っており、6月にはさらに大繁殖することが警戒されている。
バッタ巨大群の第二波
国連は4月、アフリカでのバッタ大発生が食糧危機をもたらしかねないと「最高度の警戒」を各国に促した。
東アフリカでは2月初旬、サバクトビバッタの大群が発生。サバクトビバッタは定期的に大発生し、1平方キロメートルにおさまるサイズの群でも約4000万匹がおり、これだけでヒト3万5000人とほぼ同量の食糧を食べるといわれる。
【参考記事】コロナに続くもう一つの危機――アフリカからのバッタ巨大群襲来
2月の大発生は25年に一度ともいわれる規模で、食糧危機への警戒からエチオピア、ソマリア、ケニアなどで緊急事態が宣言された。
今回、国連が警告したのは、この第二波だ。サバクトビバッタは大群で移動しながら繁殖を繰り返す。国連によると、今回の大発生は2月のものの約20 倍にものぼる規模という。
コロナへの追い打ち
バッタ巨大群の第二波に見舞われた土地では、食糧危機が表面化している。例えば、東アフリカのエチオピアでは20 万ヘクタール以上の農地が損害を受け、100万人以上が食糧不足に直面している。周辺国を含めると、その数は2000万人にのぼるとみられる。
ただし、その影響はバッタが現れた土地だけに限らない。
世界ではコロナ蔓延により、生産や物流の停滞、所得の低下が広がっていて、すでに食糧危機が懸念されている。世界食糧計画(WFP)はコロナ蔓延以前に1億3500万人だった世界の飢餓人口が2億5000万人を上回ると試算。今後数カ月で3000万人以上が餓死する危険すらあると警鐘を鳴らす。
【参考記事】コロナの余波「食品値上がり」――世界的な買いだめと売り惜しみの悪循環
このうえ数十年に一度の規模でバッタが大量に発生すれば、その襲撃を受けた地域はもちろんだが、市場での農産物の流通量が減少することで、世界全体に影響を及ぼしかねないのだ。
「6月に大繁殖」説
サバクトビバッタは風に乗って海を渡り、2月の時点で南アジアにまで迫っていた。特にパキスタンでは農業被害が拡大しており、食糧農業機関(FAO)の推計によると、このままでは小麦などの15%が被害を受け、農業損失額は13億ドルにものぼるとみられる。
パキスタンが早くから被害にさらされていたのに対して、その南東のインドでは2月当初バッタがほとんど確認されなかった。
しかし、インドでも4月半ば頃から北部ラジャスタン州などで被害が拡大。ドローンで殺虫剤を空中から散布するなど対策を強化しているが、バッタはそれを上回るペースで勢力を広げており、ラジャスタン州は4月25日、中央政府に8億4000万ルビー(約12 億円)の追加支援を求めた。
その損失をさらに悪化させかねないのが、6月からインド洋一帯にやってくる雨季だ。サバクトビバッタは降雨量が多いときに大量発生することが知られている。2月の大発生は、昨年末に東アフリカで例年にない大雨が降ったことが原因だった。
その第二波がすでに大繁殖しているため、FAOは6月までに東アフリカだけでバッタの数が400倍に増える可能性があると試算しているが、6月に大繁殖すればさらに爆発的に増えることが懸念されているのである。
中国が熱心な理由
このバッタ大発生は世界の食糧価格にも影響をもたらすとみられ、FAOは各国に1億1000万ドルの協力を求めている。しかし、コロナ蔓延にともなう経済停滞により、支援の動きは鈍い。
そのなかで例外的に熱心な国の一つが中国で、とりわけパキスタン支援に積極的だ。中国は2月末にはパキスタンに専門家チームを派遣。3月には5万リットルの殺虫剤と15基の噴霧器を送っていたが、バッタの群の第二波がパキスタンに迫った4月半ばにはこれに30万リットルの殺虫剤と50基の噴霧器を追加した。
これに加えて、中国有数のネットプロバイダーの一つチャイナ・エコノミック・ネットは、両国の専門家が遠隔会議と情報共有を行うためのプラットフォームを提供する計画を進めている。
中国が熱心な理由の一つは、パキスタンがもつ地政学的重要性にある。パキスタンは中国からインド洋に抜けるルート上にあり、「一帯一路」の拠点国の一つだ。このタイミングでパキスタンを支援することは、パキスタンの安定が中国にとっても利益になるからだけでなく、パキスタンに恩を売り、中国の影響力を強める効果もある。
【参考記事】「一帯一路」に立ちふさがるバロチスタン解放軍とは―中国のジレンマ
「一帯一路」を駆けるバッタ
その一方で、パキスタンでのバッタ対策には、中国自身を守る意味もあるとみてよい。パキスタンで大繁殖すれば、中国にもサバクトビバッタがやってきかねないからだ。
サバクトビバッタは風に乗って1日に150キロ近く飛ぶが、標高の高いヒマラヤ山脈を超えることは難しく、パキスタンから中国に直接飛来することはこれまでも稀だった。
しかし、南米原産のヒアリが日本で繁殖しているように、ヒトやモノの移動が虫の移動を促すことは、これまでにもあったことだ。上海税関は4月24日、梱包用木箱からサバクトビバッタが初めて発見されたと発表した。
この荷物の出発地は「西アジアの国」としか発表されておらず、パキスタンとは限らない。
しかし、中国が猛烈にアプローチするパキスタンからは、中国に年間18億ドル以上の物資が輸出されているため、今後サバクトビバッタが人間によって中国に持ち込まれる可能性は否定できない。
だとすると、中国がパキスタンでバッタ対策を強化することには、自衛の意味があるとみてよい。サバクトビバッタは「一帯一路」によって移動を促されているのである。
『歪む社会』 歴史修正主義の台頭と虚妄の愛国に抗う
<この社会は、なぜ歪んでしまったのか?誰が歪めてしまったのか?そして、この歪んだ社会で、私たちは何ができるのか?>
・本書は、ジャーナリストの安田浩一さんと倉橋が、現代日本の「右派現象」をめぐって、お互いの視角から検証することを目的として、時間を共有した記録である。
<「良書を出しているからヘイト本を出してもよい」の論理>
・(倉橋)じつは、僕の知人が同社から学術書を出していて、担当編集者から内部の事情を耳にしたそうなのですが、ネトウヨ本の刊行については社内で大もめだったそうです。
・(安田)雑誌の話をすこしします。一時期、ネット右翼的な記事が増えました。中国を叩いたり韓国を叩いたりするような記事です。そのときに週刊誌の編集者に聞いた話によれば、「コストパフィーマンスがよい」とのことでした。なるほど、と僕は思いました。
まず、週刊誌の事件記事が読まれなくなっている。さらに、事件の取材には多くの取材費を必要とする。取材したからといって、記事になるような成果があがるとはかぎらない。他方、嫌中や嫌韓の記事は、あまり経費がかからない。記事のストーリーはネットから拾ってくる。ストーリーに識者のコメントをつける場合も、電話取材で済む。ほぼ取材などなしで、こうして一本の記事ができてしまいます。
手軽に書かれた記事の内容が嫌中や嫌韓などのヘイトや歴史修正主義的なものだと、そこそこの反応が読者から得られます。おそらく、書籍でも同じようなことが言えるのではありませんか。
先ほど倉橋さんが、僕が新書『「右翼」の戦後史』を書いているときに、講談社の校閲がめちゃくちゃ厳しかった話をしてくれました。時代考証や事実確認が徹底的におこなわれ、たとえば天気について書くと「本当にその日がその天気だったのか」という確認を求められたりしました。
・もちろん編集者それぞれの個性があるので、どこまで校閲をするのかという基準はいろいろなケースがあります。そもそも、ケントの本はノンフィクションとは認識されておらず、娯楽読物という扱いだと思われるので、厳しい校閲がなかったとしてもうなずける話ではあります。
・僕が書いているノンフィクションのようにコストをかけてもたいして売れないものと、ケントの本のようにコストをかけずに十万単位で売れる本があります。出版社も商売ですから、内容が歴史修正主義であろうがヘイトであろうが、効率よく儲かる後者の本を出したくなるのは当然の流れなのかもしれません。もちろん、その流れに乗った場合、ほかにどれほど質のよい本を刊行していても、「あの大手出版社がヘイト本やネトウヨ本を出した」と指摘されてしまうことになるわけですが、それも覚悟のうえのことなのでしょう。
・この大手出版社の給与水準を維持するためには、それなりの利益を確保する必要がある。だから、大手の編集者はこういう言いわけを僕に言ったりします。少部数のよい本を出すために、たくさん売れるヘイト本やネトウヨ本を出さざるをえない、と。
それは違う話だと思います。ヘイト本やネトウヨ本を出す理由は、良書を出すためではなく、自分らの生活を維持するため。百歩譲って、良書を出すためにヘイト本やネトウヨ本を出しているとしても、そのことによって差別や偏見が煽られるのであれば、情報を発信して文化を先導するという出版社の本来の役割を放棄したことになります。
・ちなみに、大手出版社が良質な本をたくさん出していることも事実です。一方で、青林堂のように過激なかたちで差別や偏見を助長してしまうような本を出しているのも事実。ただ、どれほどよい本を出していても影響力を考えれば、ヘイトへの加担など許されるわけがない。
・(倉橋)大手出版社の本は、それがどんな本であっても「大手から出ている」という部分において、読者に対する説得力を持ってしまう。その点は、押さえておくべきかもしれません。ようするに、ネームバリューと権威性です。本当の姿は別にして、なんとなく理性的なメディアだと思われがちでもある。
ヘイト本やネトウヨ本であっても、大手出版社のネームバリューによって書店の書棚に平積みされ、公共図書館に所蔵されるようなケースは、確実に増えているように思えます。
<情報が欠乏した部分に入り込む「気づき」と「発見」>
・(倉橋)今後、研究を深めようと思っているのが、自己啓発系やビジネス系、そしてスピリチュアル系の出版社とネット右翼的な刊行物との関係です。
(安田)スピリチュアル系とネット右翼の関係性。スピリチュアル系の雑誌で有名なのが『ムー』ですが、元在特会の桜井誠は『ムー』の愛読者であったことを公言していますね。
(倉橋)「ムー」から発信された「サムシング・グレート」という言葉が、日本会議系の公民教科書に掲載されていることは、すでに6章で述べました。
たとえば、「いま自分の調子はよいのだろうか?」と思ったときに占いの本を読む。そのときには、ある種の「自己管理のテクノロジー」として占いが使われているのかもしれません。また、「自分をよりよく高めるためには、どうしたらよいのか?」と思ったときに、自己啓発の本を読んで自己管理をするのも同様です。
占いも自己啓発も、読んだ本と自分との一対一の関係で成立します。僕が疑問に思うのは、そこになぜ国家とか歴史とかが関係してくるのかという点です。それも、右派的あるいは歴史修正主義的な視点や排外主義的な視点を採用したうえで、なぜ占い系やスピリチュアル系の出版社がネトウヨ本を出すのか。
・(安田)僕が取材で気づいたことですが、街頭に出てデモに参加するような、アクティブなネット右翼について言えば、陰謀論を信じきってしまうような人も少なくないように見えます。自我を保つための一つの手段として、スピリチュアル系の本を読んだりする可能性はあるでしょう。
陰謀論とスピリチュアルには親和性があります。ネット右翼とは、基本的に陰謀論の信者だと僕は思っています。
・ちょっと脱線しますが、僕は「田布施システム」という陰謀論の取材をしました。田布施システムが日本を支配しているとして、鬼塚英昭が『日本のいちばん醜い日』)成甲書房、2007年)で展開した議論を、最近になって三宅洋平が選挙で取りあげたものです。田布施システムの概要は以下となります。
田布施というのは土地の名前です(山口県熊毛郡田布施町)。この町は、岸信介と佐藤栄作という二人の首相を出しています。現在の首相である安倍晋三もその系譜に含まれる。さらに明治維新の伊藤博文と日本共産党の宮本顕治、大正時代のテロリストの難波大助、終戦直前の外務大臣松岡洋右らも田布施の周辺、というか田布施を中心とした地域で出生しています。つまり、田布施やその付近で生まれた人によって、日本は動いているというわけです。
そして、伊藤博文の陰謀で孝明天皇が殺され、同天皇の実子は田布施出身の若者にすり替えられ、その若者が明治天皇を名乗った。それ以来、明治天皇が前述の田布施もしくはその周辺の出身者を国の中枢に据えることで、田布施システムを作りあげた。そのシステムは、じつはロスチャイルド家などのユダヤ資本に支配されている。つまり、日本は田布施システムを通して、ユダヤ資本に支配されつづけて、現状に至っている。くわえて、田布施はもともと渡来人の土地なので、以上で取りあげた人びとを含め田布施出身者はすべて朝鮮人である……。
・概要は以上です。あまりに荒唐無稽な話であったので、市役所や郷土史家、地元の人びとの話を聞くため、僕は取材で田布施を訪れました。話を聞いたほとんどの人が、田布施システムについて知っていました。信じているかどうかは別の話です。
・で、このシステムを信じている人は、ネトウヨにもリベラル派にも存在します。リベラル派では、前述の三宅洋平が典型で、彼は2013年に緑の党推薦で参院選に立候補しましたが、そのとき田布施システムの打倒を訴えていました。原発の利権もTPPの利権も、田布施システムが原因で発生していると言うのです。一方、右派で田布施システムを信じる人の場合は、「朝鮮人が日本を支配している」という文脈のなかで、同システムが朝鮮人の天下を作ったと考えるわけです。
・(倉橋)あと、田布施システムの話を聞いていて思いだしたのが、〇〇年以降にアニメやライトノベル、漫画などのサブカルチャーで流行った「セカイ系」です。
・ふたたび自己啓発系やビジネス系、そしてスピリチュアル系の出版社とネット右翼的な刊行物との関係に話を戻します。
自己啓発系の出版社は、評価がむずかしいところがあります。とはいえ、少なくとも自己啓発系の書籍に国家や歴史の話が出てくる場合は、新自由主義やグローバリゼーションと関わりがあるような気がしています。
・(安田)いずれにすても、いま取りあげたようなそれらの出版社がネトウヨ本を刊行し、それが読者に受け入れられる土壌を作ったことについては、ネットの役割が大きかったと思わざるをえません。
たとえば、前述の田布施システムなどは、バカバカしい話だと思っていますが、意外なほどに信じている人は少なくない。僕は取材でそう感じました。明治維新はいろいろあった。正史に出てこない部分もあるのだろう。本当の答えは何か。答えを求める人が出てきてもおかしくはありません。答えが出てくれば安心できます。たとえそれが陰謀論であっても。
そう考えると、ネット右翼の人たちは、荒唐無稽なネット出自の陰謀論に、そして安易かつ安直な答えに飛びついてしまった人たちなのではないか、と思うこともあります。
(倉橋)情報が欠乏しているところと情報が発信されているところを、検証抜きにして、安直に結びつけてしまう。発信される情報が陰謀論で、その情報が欠乏しているものであった場合、検証されずにぴたっとはまり、「発見」したり「気づき」をもたらしたりするでしょう。
<歴史修正主義と日本の政治>
・(倉橋)小泉政権時の03年に自民党は、比例単独候補の73歳定年制という決まりを作りました。この決まりによって、その後、比較的ハト派が多いとされる戦争を知る世代の議員が現職から去っていくことになります。そして、自民党の古参議員が定年で去った前後には、派閥にこだわらない党人事の掌握と、「小泉チルドレン」に象徴されるような、時どきの領袖に従順なイエスマンを新人議員として数多く公認しました。その結果、経世会は一気に衰退します。
・では、これまで語ってきた自民党の歩みと歴史修正主義はどのようにつながっていくのか。さまざまな目的で結成される議員連盟の立ち上がり方を注視すると、そのつながりの一端がわかると思います。
・この議連の事務局長代理に、議員1年生だった安倍晋三が抜擢されています。安倍はその後、奥野の意志を継ぐようにして、「日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会」の中心メンバーになったり、日本会議を支援する目的の「日本会議国会議員懇談会」に関わるなど、タカ派の色を濃くしていきます。
安倍は、タカ派の歴史観を奥野ら重鎮から「英才教育」され、仲間を増やして力をつけ、前述したようにイエスマンの新人を公認して自分の主義・主張に文句を言えない議員を仲間に集め、現在に至っているように思います。
<右派のエポックとしての1997年>
・たとえば野中広務。僕が「なぜ野中さんは、沖縄にこだわっているのですか」と質問したところ、彼はこう答えました。野中は京都出身なのですが、沖縄戦では京都出身者がたくさん亡くなっています。その慰霊塔を建てるため、53年に初めて彼は沖縄に足を運びます。那覇空港からタクシーで嘉数の丘に向かいました。この丘は激戦地の一つで、普天間を見下ろすことができます。
嘉数の丘に到着する直前に、タクシーが急に止まったそうです。野中が運転手に「どうして、ここで止めるんですか?」とたずねると、運転手は「ひさしぶりにここに来ました。じつは、この場所で私の妹が死んだのです」と言って手を合せている。野中も一緒に手を合わせました、そして野中は、「激戦地でしたからね。あなたの妹さんは米軍に殺されたのですね」と運転手に言うと、「いいえ、私の妹を殺したのは日本軍です」という答えが返ってきた。
このことに野中は強いショックを受けます。沖縄戦の犠牲者には、米軍に殺された人だけでなく、日本軍に殺された人もいるということを知ったからです。「それ以来、日本人の責任として、私は沖縄に関わりつづけなければならない、と考えるようになった」と野中は僕に言いました。
・(倉橋)自民党がネット戦略に乗りだしたのは、小泉政権でメディア対策を担当した世耕弘成議員が戦略チームに就いてからだと言われています。
05年の郵政選挙時、有権者はあまり郵政民営化に興味を持っていなかったわけですが、自民党は「郵政民営化TVキャラバン」をおこない、物量重視の広報戦略を採用しました。しかし、この間の広告産業とのずぶずぶの関係、既出の「B層」という呼び方、タウンミーティングのやらせ、高額の内閣・政府広報費の問題が野党議員から批判をされます。
このころから、世耕が戦略チームとともに自民党の広報を立てなおし、テレビ出演者の選定を精緻化させていく。そして、自民党が民主党から政権を奪取した翌年13年のネット選挙解禁で、現在の広報戦略の手法が確立されていく。
<リベラル派与党議員の「いまは官邸に抗えない」という声>
・(倉橋)2018年8月29日の「日刊ゲンダイDIGITAL」が報じていますが、18年の自民党総裁選を前にして安倍晋三を礼賛するような本が数多く書店に並べられています。前回の総裁選でも、同じことが起きていました。
昔の自民党であれば、内閣官房機密費を使って、年間数百万円を支払ったうえで、御用学者や御用ジャーナリストに政治家の礼賛本や政権擁護の記事を書かせるというようなことを平気でやっていました。それがいまもやられているのかどうかは、よくわかりませんが、やっていなければ、書店に礼賛本が並ぶようなことはありませんよね。でも、最近のほうがメディア戦略がソフィスティケートされているようにも感じます。
<歴史を否定する人びとにどう抗っていくか>
・(倉橋)さて、歴史修正主義的な言説を垂れながらネット右翼や保守系、そして右派の人びとについて、また彼らがいかに歴史を歪め、人を排除しているのかについて議論してきました。では、僕らは彼らに、どう抗っていけばいいのでしょうか。
・メディアに関しては、これまで議論してきたように歴史修正主義的な言説や排外主義的な言説が、ビジネスのツールとして成立してしまっている現状があります。テレビも書籍も新聞も、ネット右翼的なコンテンツを望むユーザーを対象にしたビジネスが、もはや大手を振っておこなわれはじめています。
・(倉橋)たとえば、ケント・ギルバートのヘイト本のように、論拠が不明な言いたい放題の本があったら、その毒味役を担当することなどもできるかもしれない。少なくとも論拠の怪しさはわかる。その結果や検証の仕方を、学生や一般の社会に発表していくことは大事です。学術の基礎さえあれば十分に歴史修正主義と戦えるのです。
・いずれにせよ、本書で述べてきたように、歴史修正主義・ネット右翼・保守の言説は社会を飲みこむ勢いであることを認識し、リベラル・左派の人びとは、正しい認識のもとに対抗しうるアイディアを蓄積していく必要があると思っています。
<移民国家>
・2018年末、私は各地の外国人労働者集結地域を回っていた。その少し前に、外国人労働者の受けいれ拡大を狙いとする改正入管法が国会で成立したばかりだった。
政府は政財界の要望に応えるかたちで、新しい在留資格を設け、単純労働分野における“働き手不足”への対処をはかった。事実上、移民国家へと舵を切ったことになる。
この動きを、いま日本で働いている外国人がどのように受けとめているのか。それが取材の目的だった。
外国人労働者の支援組織が運営する岐阜県内の“シェルター”では、さまざまな事情で職場から逃げてきた14名の技能実習生が生活していた。中国、ベトナム、カンボジア、フィリピンなどから来日した実習生たちは、口をそろえて訴えた。「まずは私たちを人間として扱ってほしい」
・彼女の友人は、妊娠したことを告げただけで、派遣会社から契約を打ち切られた。別の友人は上司からのセクハラに抗議しただけで解雇された。
「日本人であればあり得ないことだが、外国人の間では当たり前のように起きています。差別だと訴えても、区別しただけだと返される。嫌なら国へ帰ればいいのだと諭される。どんなに長く住み続けても、受け入れてもらえないのだなあと実感することが多い」
これが“おもてなし”の国の内実である。望まれているのは、永住を前提としない安価な労働力でしかない。生身の人間が日本社会の新たな構成員となることなど、政府も経済界も考えてはいない。そもそも労働力を増やすことに躍起となっても、政府は一貫して「移民」の存在を認めようとしないのだ。外国人労働者は単なる雇用の調整弁だ。
99%の人が知らない
『この世界の秘密』 <彼ら>にだまされるな!
<政治・メディアの世界における<彼ら>の暗躍>
<日本の政治は完全に終っている>
・これから先、日本はTPP解禁と、原発行政のあと戻り、憲法改悪などによる右傾化、消費増税をふくめた国民の財産没収、さまざまな領域のお金(郵貯など)の簒奪、医学界の保守的な流れへの逆行、歪められた児童福祉など、さらに崩壊の度合いを深めていくことだろう。
・もはや政治に期待する時代は、完全に、100パーセント完全に終わった。しかし、日本と同じような道をたどっていた米国では、ここ最近<彼ら>に反発する市民たちの活動が激化しており、裏では熾烈な情報戦が繰り広げられている。日本は完全に立ち遅れているが、将来的には米国と同じ段階に入っていくかもしれない。これもまた、<彼ら>は計算づくなのだろう。
<知られざる自民党のルーツ>
・1955年、「天の声解散」を受けての第27回衆議院議員総選挙で、当時の自由党・日本民主党による保守合同の気運が高まった。そのとい緒方竹虎という男が積極的に推進し、自由民主党は結党された。その後、米国立公文書記録管理局が当時の文書を公開。CIAが緒方を支援するために積極的な工作を行っていたことが明らかになった。すべては公式な記録として残っている。
<日本を操る<彼ら>の手先「田布施」の人々とは>
・日本が貶められてきた歴史を追うとき、あなた方は「田布施」について知る必要がある。田布施については、太田龍や鬼塚英昭らの著書にも言及がある。
・「田布施」とはすなわち、長州藩(山口県)の旧・田布施町のことである。まずはこの町の出身者を列記してみよう。伊藤博文、木戸幸一、宮本顕治、河上肇、難波大助、松岡洋右、安倍源基(終戦時の内務大臣)、賀屋興宣……つまり、明治維新で活躍した人々ばかりである。岸信介(安倍晋三の祖父)、佐藤栄作、そして安倍晋三は、この田布施の末裔といわれているが、山口出身の首相が多いのは決して偶然ではない。
・大室寅之祐という人物も有名な田布施出身者であるという。彼は「明治天皇すり替え説」のキーパーソンなのだが、一方でそれを否定する説もあり、一市民である私には真相がわからない。
・長州藩だけでなく、薩摩藩(鹿児島県)にも田布施という地名がある。明治維新の中核となったのはまさに長州と薩摩だが、これももちろん偶然ではない。
小泉純一郎元首相の父・純也は、鹿児島の田布施出身といわれている。純也は上京して小泉又次郎というヤクザ(刺青大臣といわれた)の婿養子となって「小泉姓」を名乗り、日本国籍を取得したといわれている。
・小泉純一郎と、そのあとを継いだ安倍晋三、いずれも田布施出身であることは決して偶然ではない。小泉純一郎が北朝鮮問題にかかわったことや、そのとき安倍晋三がどんなポストについていたかも偶然ではない。
・はたしてこれらの情報は真実なのか、過去をさかのぼっても、仮に当事者を問いつめることができても答えは出てこないだろう。その後に起こったことと照らし合わせて、自分で考えるほかないのだ。だからこそ、策謀に関する話は信憑性がないといわれるのだが、それでもやはり「子ども心」で考えねば、真実は見つからないだろう。
<これだけ違う「清話会」と「経世会」>
・ここで自民党の二大派閥、「清話会」と「経世会」に着目しよう。代表的な清話会系の政治家は、福田孟赳夫=小泉純一郎=安倍晋三らである。対して経世会系は、田中角栄=竹下昇=橋本龍太郎=小渕恵三らである。
両者の違いをきわめて簡単にいうと、清話会は米国の手下、経世会は日本独立やアジア外交重視の人たちである。ここに緒方竹虎から続く、自民党とCIAの癒着の歴史が関係している。清話会は米国に有利な政策を遂行し、その報酬としてCIAからカネをもらい、勢力を伸ばしてきた。大手マスコミは一切報道しないが、岸信介がCIAに雇われたエージェントだったことは、後年になって情報公開された米国務省、米国立公文書記録管理局の資料から明らかになっている。
一方の経世会は、米国だけでなく、ヨーロッパやアジアとの関係も強化していこうという考え方だ。田中角栄などはまさにその代表である。
両者を比較するには、首相経験者の末路を追うとよい。その差は一目瞭然である。清話会はみな長生きで、政権も安定していた。一方、経世会はこんな具合だ。
・橋本龍太郎………1億円ヤミ献金事件で政界引退。68歳で死去。
・政治家なら誰もが金まみれなのは当然だが、金丸信も鈴木宗男も、小沢一郎も経世会である。これほどわかりやすい例もないだろう。これらの起訴は東京地検特捜部によって行われているが、この特捜部の前身が「隠匿退蔵物資事件捜査部」(米軍占領前に隠した資産などを探し、摘発する部署)であり、地検のキャリアはみなCIAの教育を受けいれていることが公式に明らかになっている。
結局のところ米国、つまり<彼ら>の支配を受け入れる者しか、この国では活躍できないようになっている。小泉純一郎は首相時代、米国のポチとして徹底的なまでに日本を売り渡し、徹底的なまでに格差を助長した。安倍晋三首相もその系譜をたどっているにすぎず、保守と呼ぶのもおこがましい。
ここでもはっきりいっておくが、私には応援している政治家などはひとりもいない。
<まだある「グーミン」をつくり出す仕掛けワナ>
・韓国といえばパチンコもやり玉に挙がっている。パチンコは日本人を精神的にも金銭的にも破壊するだけでなく、パチンコマネーは政官財をも汚染し、在日優遇の法整備をあと押ししている。健全な市民生活をそこなうという理由で、韓国・北朝鮮ではパチンコが法的に禁止されているが、日本では野放しであるだけでなく、利益の多くが韓国・北朝鮮へ流れている。
これも<彼ら>の作戦のひとつにすぎない。日本という国を、日本人以外や、日本人でありながら日本への誇りを少しも持っていない人々に操らせる。<彼ら>に魂を売り渡している人を懐柔し、手のひらの上で転がすのが、これまで述べてきたように<彼ら>のやり方なのだ。
・パチンコに類する娯楽産業は、戦前の日本にはなかった。パチンコの撤廃は「日本再生」のためにも不可欠だろうが、日本人の多くがパチンコ依存症のグーミンである現在、期待するのはきわめて困難である。
・世界最大の広告代理店「電通」の問題も多くの書物で語られており、今さら本書で語るほどではないが、基本的なことだけ触れておく。
電通について追っていくときは、1930年代に進められたユダヤ難民の移住計画、「河豚計画」を分析しなければならない。計画自体は途中で頓挫したが、そのときに人脈が電通につながっているとされる。
1901年に設立された電通は、里見甫率いる里見機関や軍部とつながり、軍の特殊機関として機能していた。里見は「アヘンのドン」ともいわれ、中国や満州でアヘンを売買し、巨万の富を築いた人物である。アヘンを売買することができたのは、もちろん<彼ら>とのつながりがあったからこそである。
電通は里見だけでなく、児玉誉士夫、笹川良一、岸信介とも密接に関係している。私は、祖父が里見と非常に関係の深かった人物を知っているため、かなり正確な情報をいただいている。今や電通は日本のメディアや芸能界を支配しているといっても過言でなく、芸能界を中心にドラッグ文化が広まっていることとも当然密接な関係がある。
<「竹内文書」に見る日本の真相>
・そこに書かれているのは、常識を覆す歴史の記録である。くわしい内容は高坂和導氏の著書などを参照していただきたいが、かいつまんでいうと、天皇家がほかの天体から宇宙船で地球にやって来たこと、日本に世界政府が置かれ、天皇が世界を統一していたこと、日本から世界へ散っていったのが、それぞれ肌の色が違う5つの人種であること、その子孫から、モーゼ、イエス、マホメット、釈迦、孔子、孟子などの聖人が生まれ、彼らが日本で修行していたこと、などである。
・考古学や歴史学を裏側から見て、オーパーツなどの謎を解こうと調べていくと、『竹内文書』に書かれているのと同じような逸話が世界各地に残されているからだ。こんなことは、専門家でなくともちょっと調べればわかる。
<日本語とヘブライ語の「奇妙な一致」>
・また、『竹内文書』の原典に記された神代文字は400種ほどあるらしいが、研究家の竹田日恵氏によれば、現在、世界各国で使われている文字のほとんどは、神代文字から派生したものだという。古代エジプトや、中東ヒッタイトの象形文字から、ヘブライ文字、ハングル文字、果ては、ABCのアルファベットに至るまで、世界のすべての表音文字の原点が、実は日本の神代文字にあるというのだ。
・よってムーについては、神智学の書物であるヘレバ・P・ブラヴァツキーの『シークレット・ドクトリン』(宇宙パブリッシング)までさかのぼって学ぶ必要がある。そして、それをさらにさかのぼっていくと、『形成の書』につきあたることになる。
ブラヴァツキーもフリーメイソンに多大な影響を受けており、彼女の話をそのまま信じることはできない。だが<彼ら>や<彼ら>の仲間であっても、部分的に真実を語ることはある。このことは基本的な考え方として重要である。フリーメイソンに多大な影響を受けていたからこそ、いくつかの真実を知っていたのであろうと我々は考えればよい。
<●●インターネット情報から●●>
日本大百科全書(ニッポニカ)の解説から。
(経世会 けいせいかい)
自由民主党・竹下派の名称。1985年(昭和60)、田中角栄(たなかかくえい)を領袖(りょうしゅう)とする田中派内で創政会(1986年解散)として旗揚げし、1987年7月に結成した。同年11月に会長の竹下登(たけしたのぼる)が首相に就任したが、リクルート事件にからみ、わずか1年半で退陣。その後元副総理の金丸信(かねまるしん)が会長に就き、宇野宗佑(うのそうすけ)、海部俊樹(かいふとしき)、宮沢喜一各政権を通じて党・内閣を実質的に支配した。しかし、1992年(平成4)10月、東京佐川急便事件にからんで会長の金丸信が衆院議員を辞職したのをきっかけに、グループ内に対立が生じ、同年12月、小渕恵三(おぶちけいぞう)らの「小渕派」と羽田孜(はたつとむ)、小沢一郎らの「羽田派」に分裂。長年続いた「田中派支配」「竹下派支配」に終止符を打った。1993年6月には「羽田派」が自民党を離党し新生党を結成、同年8月、自民党は38年ぶりに政権を失うことになった(1994年6月与党に復帰)。その後、新進党結成と分裂をへて、羽田孜は民主党に入り、小沢一郎は自由党を結成したが、2003年9月、自由党を解散し、民主党に合流した。一方、「小渕派」は、1994年に経世会の名称を平成政治研究会、のち平成研究会と変更、会長の小渕恵三が1998年7月に首相に就任したが、2000年4月に脳梗塞(のうこうそく)で倒れ、同年5月に死去、橋本龍太郎(「橋本派」)に引き継がれた。2004年7月、日本歯科医師連盟から同派への不正献金問題が浮上、この問題の責任を取って橋本は会長を辞任した。2005年11月に津島雄二が、2009年9月には額賀福志郎(ぬかがふくしろう)が会長となり、2010年時点では「額賀派」となっている。[橋本五郎]
『陰謀論とは何か』 権力者共同謀議のすべて
<陰謀論の一覧 ウィキペディアから抜粋 2012.9.5現在>
<陰謀論の主体とされた組織>
・陰謀論では、特定の集団を陰謀の主体として槍玉に挙げる傾向がある。
ユダヤ人が紀元前の時代から世界の政治、経済、軍事を支配し、強く影響を及ぼしていた事に端を発する陰謀論。
- 新世界秩序陰謀論
ビルダーバーグ会議、外交問題評議会(CFR)、英王立国際問題研究所(RIIA)、日米欧三極委員会など4つの会議又は委員会の主催者はデイヴィッド・ロックフェラーである。存在は公式には確認されていないが「三百人委員会」、「33人評議会」、「13人評議会」等の組織を陰謀論者は総称して「新世界秩序」と呼ぶ。
フリーメイソン陰謀論やイルミナティ陰謀論もこれに含めて考えることがある。
ロスチャイルド、ロックフェラーなどの巨大財閥や、イギリス王室、オランダ王室などが陰謀の主体であるという考え方。
- アポロ計画陰謀論、5.地震兵器、6.中央銀行陰謀説、7.ノーベル賞陰謀論、8.冷戦やらせ説、9.日露戦争陰謀説、10.ホロコースト捏造陰謀説、11.真珠湾攻撃についての陰謀説、12.イラク戦争陰謀説、13.ジョン・F・ケネディこん暗殺についての陰謀説、14.ダイアナ元英国皇太子妃暗殺疑惑、15.エイズウイルス陰謀説、16.新型肺炎SARS、鳥インフルエンザ陰謀説
・このウィキペディアの×「陰謀論」の項目は、全部で80数項目あります。
<宇宙人、イルミナティ、ロックフェラー話をどこまで同列に扱うか>
――あのー。ここで編集部からのお願い(要望)です。陰謀論と言っても中身はさまざまです。宇宙人の話もあります。UFOや、爬虫類人が人類になりすまして地球を支配しているといったものまであります。それから日本でも1980年代に入ってから騒がれたユダヤ陰謀説、イルミナティ、フリーメイソン、ロスチャイルド、ロックフェラー陰謀説まであります。この本ではとりあえず、宇宙人の話(笑)は、この物語をそれぞれ独自に楽しんでいる独特の皆さんにゆだねまして、ユダヤ人やロックフェラー、ロスチャイルドなど、実在して巨大な金融や財力を持っていることがほぼはっきりしている人々の陰謀を中心に、話を進めてもらいたいのですが。
(副島)そうか……。残念ですね。私はまず、宇宙人、とりわけ爬虫類人(レプティリアン)の話から始めたかったのですが、みんな本当は胸をドキドキさせながら、こういう話を聞きたいんですよ。残念だなあ。「陰謀論なんか信じているようなヤツは、頭がおかしいんだよ。バカな奴らなんだよ」と、こういう宇宙人や霊魂の存在の話を、鼻で笑って、せせら笑う人たちがいます。
ところが、ですね。そういうマジメ人間の「おれはまともだ。正常だ。あんな頭のオカシイ連中とは違う。おれ(ワタシ)は社会常識のあるきちんとした人間なんだ」と自分のことを正常人として立派に生活していると思い込んでいる、そういう人ほど、案外、この手の陰謀論の本を隠れてコソコソ書店で手に取って、読んでいたりするんですよ。…………そう、アナタ、アナタのことですよ。胸はドキドキしてワクワクするでしょう。
・ですからこういう途轍もない、異星人による地球の支配とかの、バカ話を、それを密かに読んでいる、マジメ人間たちが案外たくさんいるんです。私には分かるんです。そういう人たちの存在が、それでもいいんですよ。地球外生命体の話の(書物の)面白さに引き込まれてゆくのも、人生の楽しい過ごし方だと思いますよ。陰謀論の本にあえてハマってみることも新しい世界の発見です。それは新しい癒しの方法です。
・今、陰謀論は、スピリチュアル(精神世界)の世界と融合しつつあるのです。こんなにキツい世の中に生きていて、頭(脳)が壊れそうな厳しい競争ばっかりさせられている。本当に私たちに必要なのは、陰謀論の世界という新しい癒しだ。それは「アレ?ヘンだな」と疑ってみることから始まります。私の書く本は、そういう生マジメ人間たちにもかなり読まれています。
<世界の財閥による「共同謀議」は確かに有る>
・まず、金融ユダヤ人という言葉でいいと思うのですが、世界の金融・経済の一番大きなお金、資金を握っている人々が、おそらく今の世界を公職の人事面から操っている人々だと私は思います。このことを私は否定しません。むしろ肯定します。
世の中はやっぱり平等でも公平でもありません。民主政治というのは形だけで、実質は、特権的な人々によって、私たちの日本も上から動かされているのだと思います。
・米欧日の先進諸国の大銀行や大企業の運命までも、ずっとずっと上の方で決められている。当然、小さな国々の運命も制御されている。そのように世界が動いている、と私は思っています。つまりお金の力で各国の大統領や首相や閣僚(大臣)たちの人事まで動かされている、ということです。だから、やっぱり本当のお金の話が大事なんです。
・項目の3つ目の、欧州のロスチャイルド財閥とアメリカのロックフェラー財閥を筆頭とする世界的な巨大財閥の動きを中心に描いた金融・経済の本を、私はもう20冊ぐらいこれまでに書いています。それらは、かなり売れまして、日本の読者層に広く読まれています。自分で言うのも何ですが、私の考えはそれなりに流布して浸透しています。
<「陰謀」と「権力者共同謀議」は意味が違う>
・国家とか巨大企業や世界的な大事件などを、上の方から操って動かす人々が実在します。現在で言えば、ニューヨークの金融財閥たちで、世界を現に支配している。「彼らこそは、巨悪なのだ」と糾弾する立場がコンスピラシー・セオリーです。私はこの立場です。だからこれは「権力者共同謀議(は有る)理論」と訳すのが正しい。世界の一番上の方にいる、一番ワルい権力者たちによる共同謀議というのが有るのだ、という立場です。このことをはっきり言っておきます。
<ケネディ暗殺以後に始まった「権力者共同謀議(は有る)理論」>
・(副島)1963年の11月22日にジョン・F・ケネディ大統領が現職のままテキサス州のダラスで暗殺されました。アメリカ国民に大変人気のある優れた大統領でした。世界中で人気があった。私はこの時10歳で、小学4年生でした。
・ケネディが殺された直後から、アメリカ国内でいわゆるコンスピラシー・セオリストと呼ばれる人々が湧き起こったのです。アメリカの本物のデモクラシー(代議制民主政治体制)が、一部の特殊な人間たちによって破壊され奪い取られていった。そのことに激しく怒り、絶望した人々の中から大きな疑念が生まれました。自分たちは支配され、操られている……と。
・このケネディ暗殺の真の犯人たちのこともはっきり言わなきゃいけない。それは、イスラエルの情報機関モサドとアメリカの中央情報局のCIAの一番悪質な一部、それにFBIのフーバー長官の周辺とそれから、やはりケネディ家という勃興したアイリッシュ(アイルランド系)の新興財閥に対して、憎しみを持っていたロックフェラー家を筆頭とするニューヨークの石油・金融財閥が一番上にいて、彼らが共同で行ったものである。
・2039年には、アメリカ政府の調査資料が公開されることになっています。これから27年後です。その時には大きな真実が公然と明らかにされることになっています。
<私、副島隆彦の立ち位置>
・大きな真実を求めて、それらを探り当て、表に出して、皆に伝えるべきなのだ。
・私自身の内面の炎を分かってくださる人はまだまだ少ない。それでも我慢強く、もう30年近くも物書き、言論人として書き続けて、100冊以上の本を出版した。だから、それなりに理解者を日本国内に持つようになった。5万人から10万人位の読者の味方を得ていると思っています。そんなにはいないかなあ…(笑)。
<共同謀議をする側は結社(組織)を作り、社会を操る>
・それに対して、私たちコンスピラシー・セオリスト(真実の言論派)に対して、権力者共同謀議をする側の人々というのは大きな資金を持っていますから、大きな結社を作っています。この秘密結社というのは、英語で言うとザ・ソサイエティthe societyと「ザ」theがつく。特別なものなのです。秘密結社は、ザ・シークレット・ソサエティですね。そして、そこで世界の大きな流れを自分たち、特別な最高支配者たちが予め決める動きをします。
・これらの表面に出ている表側の団体が、いわゆるダボス会議です。正式名称は、「世界経済フォーラム」World Economic Forumと言われています。これには日本の首相たちも喜んで飛んで行く。たった2時間ぐらいのレセプションに参加するためだけに、わざわざ政府専用機で飛んで行きます。出席すると何か特別な秘密のお金をもらえるらしい。本当ですよ(笑)。公式の公的な会議でもないのに。まったくの特別扱いです。
日本人は、ヨーロッパの貴族たちから嫌われて「あんなアジア人たちなんか中に入れるな」と仲間はずれにされた。それでビルダーバーグ会議の他に、もう一つ作られた。それが「日米欧三極委員会」です。これが1972年にできました。アメリカ白人の、主にロックフェラー系の財界人たちを顔つなぎに日本にまで連れてくるための箱です。
・「陰謀論」は日本では「一般的によく知られた事件や歴史の背後に別の策略があったとする、信憑性に乏しい説」とされる。だが元のconspiracy theoryを正しく訳せば「権力者共同謀議理論」。1963年のケネディ大統領暗殺をきっかけに、米国の民主政治が特殊な権力者たちに操られているのではないかという疑念と怒りから広まった理論である――。
『最高支配層だけが知っている「日本の真実」』
副島隆彦 編著 SNSI福島国家戦略研究所 2007/2/15
<なぜ一般国民には大きな真実が知らされないのか?>
・本書が提供するのは「日本の最高支配層の人間たちだけ」が知識と情報として占有し、隠し通し、一般国民には絶対に近づくことをさせなかった諸真実である。
・その理由は、現在の世界覇権国であるアメリカ合衆国の属国群のひとつであり、しかも属国の優等生として卑屈極まりない現状にある私たち日本国の支配層の人間たちが、帝国からもたらされる高度の情報と知識を独占することによって、それら最高情報が生み出す価値を自分たちだけで享受し、そのことから来る圧倒的な優位性によって国内権力者層として存在しているからである。
<安倍晋三の奇怪な変節と「ザ・カルト・オブ・ヤスクニ」副島孝彦>
<「ザ・カルト・オブ・靖国」と名指しされた安倍新政権>
・昨2006年9月に成立した安倍晋三政権は、もともとの性質であるタカ派から一転して、中国への奇怪な謝罪外交に転じた。今の安倍政権の裏側で起きている真相をこれから暴くことにする。
・安倍晋三首相たちはなんと、現在、アメリカの政治家たちから、「ザ・カルト・オブ・ヤスクニ」すなわち、「靖国神社を狂信するカルト集団」と、ひそひそと呼ばれているのである。ここに至る異常事態について、一連の出来事の裏側で起きていることを、9月に成立したとたんに、タカ派から一転して謝罪外交に転じたのである。
<タカ派側近の「異様な沈黙」は何を物語るのか>
・安倍首相は、「自分の(自民党総裁としての3年の任期を2回更新することで)任期があるこれからの6年間のうちに、憲法改正を、粛々と行いたい」などと、新聞に言うだけは言った。しかし、その声は、どもり勝ちであり、控えめなどというものではなかった。
安倍は、明らかにうろたえている。一体、日米関係の裏側で、何があったのか。
<民族派・愛国派の構想を瓦解させた「異変」>
・安倍政権が成立する以前には、安倍は明らかに“強硬なタカ派”として名実共に知られていた。国内外のほとんどの勢力から、安倍が後継首相に就任したら、小泉純一郎政権と同じ程度か、いやそれ以上に強烈に親米的で、対アジア外交で強硬な軍事政策までをも推進する政権になると警戒する人々が多かった。この私も、てっきりそうなる、と思っていた。ところがこの直後に急激に反転した。8月ぐらいから雲行きが怪しくなって、安倍たちは、どんどん追い詰められるようになった。
・これまで何十年の間、「自分こそは、アメリカと共通の価値観を共有する自由の国の、もっとも誇り高い人間だ。中国やアジア諸国の肩を持つような、左翼やリベラル派の人間たちのような精神の曲がった人間たちを軽蔑する」と豪語してきた人々だ。自他共に、強気一点張りの親米派の代表だと思ってきた。それが、こともあろうことか、アメリカの国家情報機関から、「彼ら、日本の保守言論人たちは、密かに、アメリカからの日本の自立、離反を目指しているようだ。どうも危険な煽動家たちです。戦前と同じような日本軍国主義の勢力である」と、分析され認定されることが一番怖いのだ。
<アメリカ大使館が仕掛けた「日本の思想警察」復活説>
・このようにして、安倍応援団は目下、激しい意欲喪失と絶望感に見舞われていると言っても過言ではない。ポチ保守雑誌の二大筆頭であり、一時期は今にも「日本のネオコン派」を名乗ろうとまでしていた、文藝春秋の『諸君!』誌と、産経新聞社の『正論』誌の編集部の内部の、内心での周章と狼狽ぶりは、聞きしに勝るものである。今や、どうやってこの自分たち自身が蒔いた種の煽動言論で自ら招いた難局を乗り切れるか否かで、激しい混乱の極致にいる。
・日本におけるまっとうな保守派の健全なオピニオン・リーダーを自認してきた者たちとしては、自分たちが、アメリカからこともあろうに、「ザ・カルト・オブ・ヤスクニ」すなわち、「靖国神社を狂信するカルト集団」とまで言われることになろうとは、思いもしなかったことだろう。まさしく晴天の霹靂であろう。
・このヤスクニ参拝問題が、実は、日本国内にある「秘密の、自力での核兵器保有計画の実施勢力」の問題と重なって、日本国の安全保障までをも危うくしたことの責任問題が、今のところは、日本国民に見えないように上手に隠されている。だが、そのうち露見するだろう。アメリカには鋭く察知されているのだ。
<「奴隷国家・日本」を世界に暴露した「ヤスクニ火遊び」>
・このように、小泉がはじめた数年前からの靖国参拝の政争化の狂騒は、日本の対外的・外交関係としても、絶対にやるべきではなかった。私たちは、アジア諸国の怒りと不安を本当に掻き立てたのだ、と知らなければ済まない。
・首相の靖国参拝問題(小泉の狂騒)はまさしく、子供の火遊びであり、児戯であった。それがどれくらい今の日本を結果的に追い詰めたかを、率先して音頭を取った人々は深く反省しなければならない。自業自得の罪である。今はまだ強がりを言って、日本のアメリカの手先=ポチ保守の保守言論人たちは、何事もなかったかのように居直っている。
・せっかく日本の力、とりわけ経済力と技術力を期待してきた、東アジアのASEAN諸国の期待も大きく裏切っている。「日本は、アメリカの言いなりになって、何も出来ない国らしい」と、ASEAN諸国の指導者たちからも、失望と幻滅を買っている。
<「美しい二番目国家」から「衰退国家」へ転落した日本>
・だから、前で言ったごとく、「何があっても日米同盟優先で、アメリカに振り捨てられないように、しっかりとついてゆく。美しい二番目国家」などと、くだらないことを言い続けた者たち(代表、岡崎久彦氏)の責任は、ものすごく大きいのである。彼らの深慮遠謀の無さが、結果的に日本を窮地に追いやった。自分たちでは勝手に自惚れて、自分は深い策謀の出来る人たちだと、思い違いをしてきた分だけ、それだけ日本の外交戦略を深く誤ったのである。それが、上述した、「対外関係を無視した、靖国神社への首相による強行、という子供の火遊び」と私が言う所以である。
・2006年の靖国騒動を契機に、東アジアでの外交に於いてメイン・プレーヤー(主要な交渉者、出演者)の位置から、引き摺り下された。このことが明白になりつつある。その前に、1998年10月からの「金融ビッグバン」の策動、すなわち「外国為替管理法の大改正」で、外資が自由に流れ込んでくることを許してしまった。そのために金融・経済の場面でアメリカに国内資金を流出させられ、かつ金融部門をはじめとする国内の大企業群を次々に乗っ取られた。このために、この10年で日本は国力をひどく低下させた。このことが日本が陥った苦境の最大の要因であり下地、土台だ。
・日本のこの衰退、低迷を外交・政治場面から仕上げたのが、「首相の靖国参拝という火遊び」である。だからこれをやった者たちの責任は重い。小泉は、ただ単に金融経済政策でアメリカのお先棒をかついで国民を騙したことで大失策を演じただけでなく、外交・政治の場面でも「ヤスクニ」という大失策をやらかしたのである。
<「呼び出された」麻生外相、「アメリカに疑われた」安倍首相>
・ライス国務長官は、この時の首脳会談の席で、日本および韓国の両国の首脳に、「日本と韓国は、独自の核兵器保有のための核開発は絶対にやりません」と堅く約束させたのである。安倍首相自身が、そのようにライスに約束したのだ。
・同じアジア人どうしが、たがいに争いあって、憎しみあって、軽蔑しあって、よいことなど何もない。アメリカにまたしても煽動されて、争いと憎しみをアジア圏にまき散らされるだけだ。それには公然と反対しなければならない。
<「みんなで参拝する国会議員」の呆れた暢気ぶり>
・「戦争をやめて世界中が平和になれ」と言ったからといって、現実の世界はそんなに甘くは動かない。そういうことは私もよく分かっている。人間の世界に、どうして必要以上に争いと憎しみと悲劇がこんなに持ち込まれるのか。それは、ウォー・エコノミー(戦争経済)、ウォー・ブースト・エコノミー(戦争“刺激”経済)という思想のせいである。戦争をすることで、それによる大破壊で、兵器と物資を大量に燃やし尽くすことで、それで経済を刺激する。溜まった在庫(過剰生産、サープラス)と、過剰生産設備を破壊することがどうしても必要だ。戦争という大破壊で人もたくさん死ぬ。だが同時にそれで国民経済を刺激して、それで新たな需要を生んで、それで経済を活性化させる。そうやって戦争で好景気を計画的に出現させる。そうしないと、人間世界の経済は保たないのだ。
戦争は悪だ。だが経済と景気にとっては、無くてはならないものなのだ。このことを私たちは知らなくてはならない。この理屈も現実も私は、普通の人の百倍は知っている。
『誰も知らない靖国神社』 通いつめたり5年間
奥津裕美、月刊『記録』編集部 アストラ 2006/08
<究極の謎に挑戦 靖国に「英霊」は存在するか>
<万一いなかったら大変だ!>
<編集部による公式参拝><英霊は常駐していない!?>
・さて祭儀所を出てすぐ、英霊との遭遇について先生に尋ねてみた。
「本殿に上がる前と本殿から出てきたときに『Aちゃん』と呼びかけられました。英霊の叔父様でした。ご遺族の方の中には、英霊が呼びかける声を聞きとれる人も多いのではないでしょうか」
う~ん、やっぱり英霊はいるというのか。
・「通常の神社では、天からシャワーのように御霊が降ってきてサッパリします。でも、ここでは地からゆかりのある御霊が上がってくる感じですね。下から暖かい気が、どんどん上がってきました。あと、本殿に巫女さんのような女性が見えましたよ。英霊をお世話する女神のような存在でしょうか。それにしても、参拝した朝から肩こりがスッキリ抜けました。すごいですね」そう話すと先生はニッコリ。
・しかし私には気になることがあった。約246万余柱の英霊を、どうして先生は見ないのだろうか?大量の英霊が神社を走り回っている図を、私は期待していたのだが・・・・
「いや、簡単に説明すれば、靖国神社は『玄関』なんですよ。幽界にいる英霊が、参拝の声に応えて神社まで降りてきてくれるんです。もちろん自ら降りて来てくださる英霊もいらっしゃるとは思いますが」
・なんと英霊は靖国神社に24時間常駐しているわけではないらしい。つまり呼ばなければ、東條英機や板垣征四郎などのA級戦犯も出てこないというか出られないというか、だ。
<「千鳥ヶ淵戦没者墓苑」との意外な関係>
・つづいて靖国神社を出て千鳥ヶ淵戦没者墓苑へと向かった。第2次世界大戦で亡くなり、遺骨が収集されたものの、氏名の特定ができなかったり引き取り手がいない無名戦士の遺骨を納めている場所だ。
・門をくぐった途端に先生が深呼吸をした。やや顔をしかめ、目をつぶる。靖国に入ったときとは違う緊張感が漂う。納骨施設が視界に入ってくると、先生がポツンと一言。
「ヘタにさわれない」
普段は何かを感じることが少ない私でも、入った瞬間体がだるくなり下半身が重くなった。だからといって足腰が疲れているわけでもない。
4人で献花して門に向かって歩き出すと、今度は先生が首を振り始めた。
「重い・・・。個別に霊がいるような状況じゃありません。エネルギーの集合がドーンとある感じです。近づけませんでした」
首を左右に振りながら先生は言った。
「ここは4時閉門で正解だわ。夜は来ない方がいいですよ。どうなっても知りませんから」
<さよう靖国神社とはミステリースポットでもあった>
・「足元から下に吸われるような感じがしませんでした?あくまでも私個人の意見ですが、千鳥ヶ淵は霊的にもう少しちゃんとした方がいいかもしれません。あらゆる宗教者が慰霊のために訪れるようになれば霊も喜ぶと思います。ただ靖国も千鳥ヶ淵も両方必要な施設なんです。千鳥ヶ淵は荒ぶる御霊であふれ、靖国はそれを鎮める『招魂社』。その二つのバランスが大切ですから」
・先生の肩の痛みを払うためにも靖国神社を再度お参りすることになった。道々、先生から霊媒師から見た靖国神社像について教えてもらう。
「政府や上の人の論理は、国威のために戦死者を利用し『祀るから安心して天に昇ってくれ』という考え方。遺族や現場の倫理は、『死んだのだからせめて神に祀ってくれ』というものでした。どちらが正しいではなく、そういう考え方、想いがあるということでしょう。ただ、靖国神社は荒ぶる霊を鎮めています。A級戦犯などが処刑された池袋周辺で幽霊として目撃されるのは、死者に怒りがあるからでしょう。もし靖国神社がなければ誰が荒ぶる霊を諌めるのでしょうか」
靖国問題の根幹を解決すべく組まれたこの取材は、左右両陣営に加えて「英霊自身の主張」という新たな座標軸を発見することとなった。ところで英霊の主張って?うーん……
・靖国のおみくじを他社と比較してもみた。すると一番の効能はどうやら病気快癒であるらしい。さよう靖国神社とはミステリースポットでもあった。
『陰謀論の正体!』
田中聡 幻冬舎 2014/5/30
<陰謀論者というラベル>
・2012年9月30日の朝日新聞の書評欄で、元外務省国際情報局長、孫崎亨の著『戦後史の正体』(創元社)が、評者の佐々木俊尚から「ロッキード事件から郵政民営化、TPPまで、すべては米国の陰謀だったという本。米が気に入らなかった指導者はすべて検察によって摘発され、失脚してきたのだという」と概括され、「本書は典型的な謀略史観でしかない」と断じられた。「謀略史観」は「陰謀史観」の同義語である。
このことに孫崎は激怒し、ツイッターでも本の内容の要約からして間違っていると逐条的に誤りを指摘して、「目を疑う低位レベルの書評だ」と抗議し、謝罪記事の掲載を要求した。結果、朝日新聞はその書評の一部に事実誤認があったことを認め、書評の冒頭十行を削除すると訂正記事を掲載した。
・削除となった十行の後、佐々木はその書評を次にように続けている。「日本の戦後史が、米国との関係で培われてきたのは事実だろう。しかしそれは陰謀ではなく、米国の一挙一投足に日本の政官界が縛られ、その顔色をつねにうかがいながら政策遂行してきたからに他ならない。そもそもどの国であれ、自国の国益を第一として動くのが当たり前だ」
<エリートの陰謀論>
・ウォーカーによれば、FBI(連邦捜査局)の創設や成長も、陰謀論に源を持っていた。20世紀初めのアメリカで、巨大シンジケートが、毎年、何千人もの白人女性を集めては性奴隷にしているという噂が拡がっていたという。シカゴ検察局の創設者が、その組織のことを、「見えない政府」と言えるほどの力を持っていて、町々はもちろん、政府をも背後から見えない力でコントロールしている、と著書に書いた。
もちろん実際には、そんなに大規模で強力な組織など存在しなかった。しかし、この本の影響は議会にも及び、1910年のマン法の成立をうながす。州境をこえての売春を連邦犯罪とする法律で、正式名を「白色奴隷取引法」といった。
その2年前にはFBIの前身となる捜査機関が誕生していたが、この法律ができたことで、一気に予算と権限とが拡大する。
・そこで1908年に、セオドア・ルーズベルト大統領が司法省専属の警察部隊の結成を決め、翌年には、FBIとして正式に発足した。といっても当初は、とくに大きな仕事があったわけではなかった。それが、マン法の施行を境として、予算も規模も年々増加していくようになったのである。同時に、今に続く人種的偏見の強い組織へと変容してしまったともいう。
幻の売春シンジケートをめぐる陰謀論が、FBIを大きくし、変質させたのである。FBIが次に大発展の機会を得たのは、ポン引きの陰謀から共産主義者の陰謀に対する捜査へと職域を拡げたときだった。
・アメリカ陰謀論は、たとえばアメリカ政府からの年次改革要望書のままに日本の制度改革が進んできたことを、アメリカの意をくんで動く政府内の人々の工作であるかのように表現して進んできたことを、アメリカの意をくんで動く政府内の人々の工作であるかのように表現してしまう。しかし、その要望のほとんどがアメリカ企業が日本に参入しやすくするための制度改革や規制緩和であることを見れば、その要求を出させているのがグローバル企業であることは明らかである。アメリカでは政治家がグローバル企業の一員とみなしうる場合も多い。
・そして日本のグローバル企業の多くも、グラットフェルダーらの研究にあるように、中心をなす一部の巨大資本の支配下にある。多国籍企業はほぼすべてつながっている。経団連がTPP参加などの「より開かれる」ための政策を強く要望するのも、原発の推進を要望するのも当然と言えば当然で、そこに「国益」への配慮などはありえない。むろん日米安保の問題も無関係だ。それでも我々は、うっかりアメリカの陰謀という図式でとらえることで、逆説的に日米安保の維持か廃棄かというような問題意識にグローバル化の可否を重ねてしまいやすい。それで周辺諸国との緊張の高まりによって、本当は無関係なグローバル化の門戸を広げる要求に応じてしまうような空気を作り出されてしまう。
・じつはそのために東アジアの緊張を高めようとする「意志」が働いているのだと言えば、陰謀論だと罵られるだろう。だが、そのような陰謀論的な指摘こそ、この不自然な連環をもっともあらわにするものである。「意志」があろうとなかろうと、グローバル化が進むほどに不確定性の不安も大きくなり、それがまたローカルな摩擦への危機意識に置き換えられていくのである。
いまアメリカ陰謀論を語るときに隠蔽されているのは、グローバル化によってすでに主権国民国家も、国民経済も、実体を失っているという事態ではないだろうか。そう考えると個々の陰謀論が、体系的な陰謀論、メガ陰謀論に接続されるのは必然的なことなのかもしれない。
『陰謀論の正体!』
田中聡 幻冬舎 2014/5/30
<フリーメーソン>
・安倍晋三首相がケネディ駐日米大使と交わした握手がフリーメーソン式であったということで、安倍首相はフリーメーソンだと断じる人たちがいる。小泉純一郎首相の“脱原発”も実は「大きな力が動いている」せいだと信じる人たちがいる。3・11以降、マスメディアへの信用が失墜し、ネットの情報に依存して、いつのまにか陰謀論が世界を覆っている。
<データベースとしてのメガ陰謀論>
・メガ陰謀論もそれに似て、相互引用の迷宮でありながら、互いの矛盾はさほど気にしない。むろんコアなところでは原理主義的な硬直があるのだろうが、裾野は広い。
たとえばデーヴィッド・アイクは、世界の支配者をレプティリアン(爬虫類人)だと考える。そのアイデア自体は新しいものではないらしいが、アイクの知名度や精力的な活動によってこの説は一気に世界に広まった。爬虫類人は竜座のアルファ星系からやってきた宇宙人で、人類
と混血し、その交配種たちを純血種の奴隷として支配してきたという。
・また月は彼らの作った建造物であり、そこから捏造した現実を地球に投射する(人間の脳がその受信装置としてチューニングされている)ことで人類をコントロールしているともいう。こう書いてしまうと安っぽいSF小説としか思えないが、これに意識変革によってレプティリアンの支配から解放された次元へ覚醒せよと訴えるニューエイジ風な自己啓発の側面も加わっていて、人気があるようだ(ただしアイク自身はニューエイジ運動に批判的である)。
<「田布施システム」>
・日本の国内事情をめぐる陰謀論も、このようなメガ陰謀論のなかに位置づけられることでスケール感が生み出される。今もっともホットに広まっているのは「田布施システム」の陰謀論だ。幕末に伊藤博文らによって孝明天皇が暗殺され、明治天皇として即位したのは、孝明の皇子ではなく、周防国熊毛郡田布施村に住んでいた大室寅之祐という人物だったとされることに始まる。日本の近現代史の全体を包括するような陰謀論である。1万6千ほどの人口しかない山口県の田布施という田舎町を秘境化して、明治維新から現代までの政治や経済、宗教、非常民たちの暗躍もまじえた、伝奇ロマンのような裏の歴史物語が形成されており、そこに日々、新しい出来事が関連づけられて、成長を続けている。
・陰謀論が育つプロセスでは、先にも書いたが、相互参照が大きな働きをする。
「田布施システム」について記しているサイトも、多くがよく似た内容、同じ引用で成り立っている。その元になっているのは鬼塚英昭『日本のいちばん醜い日』(成甲書房)だと思われるが、実際にその本を元にしたというより、他のサイトからコピーしているものが多いと思われる。
そのほとんどといってもいいくらい多くのサイトで参照されている文章に、長州の国家老・益田弾正の末裔だという国文学者、益田勝実の次のような一文がある。
・「天皇様をお作り申したのはわれわれだとは、明治以前に生まれた長州の老人たちによく聞かされたことだったが、近代天皇制以前には、京都に天皇家はあったが、天皇の国家はなかった。尊皇派が考えていた天皇の国家の考えは思想として獲得されたもので、現実に京都にいる天皇という実在の人物に合わせて作られたものではなかった。かれらが求めている天皇と現実の天皇と、いくらか融和出来るうちはよいとして、その矛盾が激化すると、…………激化すると、天皇を取り換えてしまうほかなくなる。
・益田がここで語っているのは、幕末までの天皇と近代天皇制との亀裂である。前後の文章も読めばそのことは自明だが、鬼塚は著書にこの部分を引用するさい、「山口県熊毛郡田布施町に生まれ、孝明天皇の長子睦仁の替え玉となり、後に明治天皇となる『てんのうはん』のことを書いている」と前置きしている。つまり大室寅之祐についての伝承を書いたものとして紹介しているのである。「お作り申した」とか「取り換えてしまうほかなくなる」という言葉は刺激的なので、ここだけを示されれば、そういう含みをこめて言っているようにも思えるかもしれない。しかし、これは孝明天皇を謀殺して代替わりさせ、近代天皇制を作り上げたことを言っているのであって、明治天皇が替え玉だなどということはまったく言っていない。
・大室寅之祐の出身地である田布施とその周辺からは、大勢の有力者が輩出したとされる。そのことを、鬼塚は次のような文章で記している。
「私の手元に知人が作成した一枚の系図がある。簡単に記すと、伊藤博文(林家が伊藤家の本家)と「虎ノ門事件」を起こした難波八助は一族である。また宮本顕治(日本共産党)も一族。そして、木戸幸一も系図に入ってくる。京都大学教授でマルクス主義を木戸幸一、近衛文麿に教えた河上肇も一族である。そして大室寅之祐の生家の近くに岸信介一族の生家もある。この地から代議士の国光五郎、難波作之助が出ている。また、元外相松岡洋右も岸信介の一族である。あの終戦内閣の最後の内務大臣安倍源基も大室寅之祐の生家の近くである。これは偶然とはいえない何かがあるだろう」
・系図上につながりがあるという話と、田布施の出身であるという話とが混然としてわかりにくい。たんに出身地で言うなら、伊藤博文、難波大助、宮本顕治、松岡洋右らは田布施町の隣の光市、河上肇は岩国市、木戸幸一は東京、祖父の木戸孝允が荻市、安倍源基は平生町である。また、田布施システムの一員として挙げられることのある人々について見てみると、山形有朋や久原房之助は荻市、鮎川義介は山口市大内、岩田宙造は光市の出身で、ずばり田布施の出身となると、じつは岸信介、佐藤栄作の兄弟くらいだったりする。
また鬼塚によれば、小泉純一郎の父で防衛庁長官などを務めていた小泉純也は、なんと鹿児島県の田布施村の出身だそうで、これも「偶然ではないだろう」と記している。
・したがって、実際に田布施そのものが出身地だという有力者はそれほどいないように思われる。もちろん、「田布施システム」とは、田布施出身の「偽天皇」を守る人々の人脈ネットワークのことをさすようだから、田布施という区域そのものに意味があるわけではないだろう。
しかしネットでは、いま名の挙がった人たちがみな田布施の出身者であるかのように記されていることが多く、インパクトが強烈になる。小さな町からこんなに多くの有力者が出ているのか、という驚きが、「田布施システム」という存在の信憑性を高めているのだろう。
いや、周辺地域から多くの有力者が出ていることは事実である。
なにしろ山口県からは、総理大臣だけでも9人も出ている。明治以来の長州閥の勢力は今もなお政財界に根を張っている。そのネットワークを闇の側から補完しようとしているのが「田布施システム」だと言えるかもしれない。
・この「田布施システム」は、明治維新という近代日本の起源に隠蔽されていた暴力とズルを暴露する陰謀論だが、その欺瞞をうながした背後に、薩長の「維新の志士」たちを操っていたユダヤ・フリーメーソンの意志を見ることによって、世界的な陰謀の広がりへと接続されている。また、その欺瞞を世界の陰謀勢力に弱みとしてつかまれているために、今もなおその下部組織のように支配され続けているともされている。つまりユダヤ・フリーメーソン、あるいはイルミナティなどといった世界的な陰謀集団に、この国を売り渡している仕組みが「田布施システム」だということにもなるのである。
・「田布施システム」は、鹿島昇が1999年に書いた『裏切られた3人の天皇――明治維新の謎』(新国民社)で唱えていた「明治天皇替え玉説」の発展型である。だから、その基本的な物語はだいぶ以前からあったものなわけだが、それが最近になって、ネットで急速に成長しながら拡散している。岸信介の孫である現総理の安倍晋三に直接に結びつく生々しさがあるうえに、原発利権、TPPなどにつながる広がりを持っていることが、安倍政権に危機感を抱いている人々にアピールしているようだ。社会の現状に対して持たれている不条理感にフィットする物語なのかもしれない。
このような大きな体系を持った陰謀論は、リアリティが弱いようでいて、内部に無数の物語が含まれており、その総量で成り立っている。
『闇の権力とUFOと2012年』
<アメリカからの「年次改革要望書」によって改革されてきた日本>
・ご存知でしょうか。日本は、アメリカ政府から毎年「年次改革要望書」というものを突き付けられているんです。それがどういうものなのか、マスコミはそこで取り上げられていることを一切報道しません。以下は、要望書でどんな案件が取り上げられ、日本がいかに改造されていったのかを記したものです。
・アメリカの要望書通りに日本が変えられてきているということは、アメリカに経済戦争を仕掛けられ、そのままジリジリと攻め込まれているのと同じです。
1998年 大規模小売店舗法廃止→大規模小売店舗立地法成立、建築基準法改正
1999年 労働者派遣法の改正→人材派遣の自由化
2002年 健康保険において本人3割負担を導入
2004年 法科大学院の設置→司法試験制度変更
・アメリカにとって都合のいい制度がこうやってどんどん取り入れられ、日本は法改正を次々進めてきました。
・中でも小泉政権時代に推し進められた郵政民営化は、特にひどいものでした。
・アメリカが欲しかったのは、郵政が保有している約340兆円(当時)の資産に他なりません。
<日本が緊急になすべきこと>
・まず小泉改革の過ちを正すこと
・政府紙幣の発行による財源の確保
・食糧危機に備えて食糧の備蓄を増やす
・危機管理に万全を尽くす
・北朝鮮問題を対話によって平和的に解消していく
・アメリカ隷従をやめ、パックス・ワールドを志向する
『地球大維新』
2012年、世界次元上昇(アセンション)までどう生きるか
<TPPの目的は農産品ではない>
・TPP交渉で米国が日本に対して狙っているのは、関税の撤廃ではないのです。
・郵政民営化は米国が強く要請していたものでした。アメリカを牛耳る「闇の権力」が狙っていたのは、郵貯の220兆円の資金、かんぽの1000兆円の資金、そして、日本郵政保有の巨大不動産資産でした。
・「年次改革要望書」が中止になった理由は、明らかにされていませんが、米国の意図は、TPPの交渉メンバーに何としても日本を引きずり込み、金融サービスの自由化の名目で、その巨大資産を手中にしようと画策している、というのが本筋のところでしょう。
<TPPの本当の危険性>
・TPPの実質的交渉相手は、じつはアメリカ一国にすぎないのです。
・米国のTPP参加の意図は、表面上自国の輸出振興と雇用拡大であることが分かります。
同時に、農協の信用、共済部門の切り離し、農地の貸借許可の迅速化、食糧の検査基準の見直し、新薬の承認の迅速化、医療機関への投資、なども求めているのです。つまり、米国が思い通りにできるように各種の規制を撤廃・緩和せよと要求しているのです。
・もし当初のTPP8カ国で「ゴールデン・スタンダード」(各国の規制を一斉に緩めて通商をやりやすくすること)に合意できれば、日本、韓国その他の国を押しつぶす事ができる。それが長期的な目標だと。
日本にいるとあまり感じませんが、ここで名指しされた韓国も実は長期化したウォン安で苦しんでいるのです。
・そのような国に他国から安い作物が一年中押し寄せてくるとなれば、結果は火を見るより明らかです。第一次産業は衰退し、老齢化した世代とともに廃業に追いやられることになります。日本の食糧自給率はさらに下がり、どれだけ物価が高騰しようと、食糧供給は他国に頼らざるを得なくなるのです。
・このように考えるとTPPは日本の富を支配しようとする米国の要求だといえます。しかし、その奥にある「闇の権力」のさらなる大きな意図も見極めなければなりません。
国家間での関税の撤廃は、曖昧な国境を作り、やがて国境そのものの撤廃へとつながります。そして国境の撤廃は、やがて通貨統一への大きな足掛かりとなってゆくのです。
月はすでにE.T.の基地である
・「UFOの推進テクノロジーを、ついに人類―アメリカ合衆国が手に入れることができた」
・考えてもみてほしい。この技術こそ世界の歴史のなかで、もっとも懸命に探し求められてきたテクノロジーなのである。こうみれば、この開発のために費やされてきた資金には制限などあろうはずはない。UFO情報が政府によって『超極秘』とされ、固く秘守されてきた最大の理由の一つが、今回の『重力制御テクノロジーの完成』という大成果につながったのである」
<ペンタゴン上級将校による暴露本!>
・驚かされたことは、米国防総省の上級将校フィリップ・J・コーソーが、ロズウェル墜落UFOの国家的な研究を暴露した本を1998年に出版したことだった。
本書はロズウェル事件の真偽どころではない、コーソーの職務体験を基にした「墜落UFOの収獲」の方法を述べているからである。
アメリカではベストセラーの上位を続け、『サンデータイムズ』も「ロズウェルの墜落がUFOであることを証言した、もっとも位の高い人物の本」と絶賛している(邦訳『ペンタゴンの陰謀』中村三千恵訳 二見書房)。
・フィリップ・コーソーは21年間にわたり米陸軍の情報将校を務め、アイゼンハワー政権時代には国家安全保障会議スタッフなどの要職を歴任、常日ごろから国防に関わる機密に接し、そのため極秘のUFO情報も握っていた。
・つまり、UFOの極秘情報に関わる者でも「54-12」から命じられた範囲だけしか知らず、全体は分からないようになっている。それにコーソーの本の内容も準じているからである。コーソーの本も、アポロ計画やNASAには何も触れていない。
<暴露本に見る恐るべき真実>
・「軍は二つの戦争に巻き込まれることになった。ソ連と異星人との戦いである。異星人の方がソ連よりも、はるかに大きな脅威だった。そこで相手のテクノロジーを逆手に取り、軍需産業に恩恵を与え、宇宙関連の防衛システムを築き上げることだった」
・「これには異星人テクノロジーがふんだんに盛り込まれている。レーザー、加速粒子ビーム兵器、『ステルス』技術を搭載した戦闘機など、そのかげで冷戦終結をもたらすことができた」
・「二番手に甘んじるのはイヤだとばかりに、どこも密かにロズウェルの兵器開発に明け暮れ、ペンタゴンでは異星人テクノロジーの開発戦争が繰り広げられていた」
・「検視報告書に述べられたEBE(墜落UFOから発見された生命体で、通称『グレイ』と呼ばれる)は、生物というよりも、長期の時空飛行専用に設計されたヒューマノイドと考えるべきかもしれない。察するところ、彼らは食料も排泄物処理施設も必要としない。肌を通して科学物質を処理し、排泄物を利用するロボットかアンドロイドにすぎない」(註・1980年代、アメリカで「キャトル・ミューティレーション」といわれる年間2万頭も上る牛の大量虐殺事件が起こった。牛の体内からすべての血が抜き取られ、切り口はレーザーで切り取ったように鮮やかだった。これはグレイの栄養素を得るためだった)
・「しかし、宇宙船本体はそのままノートンに残され、ノートン空軍基地はさながら空軍とCIAが管理する異星人テクノロジー博物館のようになった。宇宙船を複製する実験と推進システムの応用実験は今なお続けられている」
・コーソーは出版後に心臓麻痺で突然死したが、UFOの真実を暴露することは身の危険さえ生じるのである。
・コーソーが手掛けたという、UFOテクノロジーは次のようなものである。
▼映像倍増管・・・・・後の「暗視装置」になる
▼スーパーテナシィ・・・・後の「光ファイバー」
▼レーザー切断装置・・異星人たちの2万頭に上る家畜虐殺に使用された
▼分子を圧縮した合金
▼集積回路および超小型ロジックボード
▼移動式原子力発電機・・・・・アポロ宇宙船に使用された
▼ガンマ線照射食品・・・・・どんな食品も常温保存できる
▼グレイのヘアバンド・・・・第3の脳・誘導システム
▼加速粒子ビーム兵器・・・電子を刺激する強力光線「SDI迎撃ミサイル」に応用。
▼電磁推進システム・・・・・ステルス機に使用。
▼劣化ウラン発射体・・・岩窟深くで爆発する弾頭、湾岸戦争で使用。
・アメリカ(ユダヤ勢力)はロズウェルUFOテクノロジーを利用することによって、現在の世界一極支配を作り上げたのである。
『宇宙の古代遺跡』
「月・火星 他文明の痕跡」
深沢久夫 Gakken 2008/10
<NASAは陰の集団に操られている!?>
<秘密の集団「オシリス・カルト」>
<古代エジプトの冥界の王であり、死と復活の神でもあるオシリス>
・実は、これまで「NASAの隠蔽体質の背景には、カルト集団の存在がある!」という説がささやかれてきている。NASAの中枢をあるカルト集団が支配しており、火星に関する「神聖知識」の公開を阻んでいるというのだ。
科学の最先端をいくNASAとカルト集団とは、じつに奇妙な取り合わせのように感じられるかもしれない。しかし、NASAが「オシリス・カルト」と呼ばれる古代エジプト宗教の隠れた本拠地になっていることは、80年代初めごろから問題視されていたのだ。
・秘教研究家ジョージ・ダウナードの調査によると、NASAの管轄する天文台には、常にシリウスに向けられた望遠鏡が設置されているという。その望遠鏡を通して、シリウス(古代エジプトの星辰信仰において主神となっていた星)」の光を浴びながら、NASAの「大司祭」が「オシリス復活の儀式」を執り行うというのだ。「オシリス・カルト」はアメリカを中心として、各国の政財界に多数の信者を擁しているが、ダウナードはNASAこそ「オシリス・カルト」の総本山であると指摘している。
・そもそも、アポロ計画の「アポロ」とはオシリス神の息子ホルスと同一の太陽神であり、アポロ計画の記章とされた「オリオン」は、古代エジプトにおいては「オシリス神の住まうところ」とされていたのである――。
NASAの内部には、「公開派」と「非公開派」があり、情報開示をめぐって対立しているという。あるいは、「非公開派」というのは、古代エジプトの神官のごとく、星に関する知識が「神聖知識」であるがゆえに、開示を拒んでいるのかもしれない。
<やはり高等生物が実在した!? 動物の頭蓋骨>
・かつて火星にも、水と大気が潤沢に存在した時期があり、その期間は30億年続いたともいわれている。だとすれば、はるか昔、火星地表には知的生命体や動植物など、生命に満ち溢れる世界が存在していたのかもしれない。いや、事実存在したと思われる物体が見つかったという。
写真は火星地表の画像で、マーズ・スピリットのローバーが撮影したものだ。不思議な形の岩のようだが、火星の異常地形を研究しているジョゼフ・スクッパーは「火星地表に動物の化石を発見した証拠」だと主張している。
場所は火星のグセフ・クレーター付近。そこに特筆すべき大小3個の物体は存在する。それも見るからに化石化した地球上の動物の頭骨に酷似しているのだ。
『あなたはいまスターシードとして目覚める』
限りない愛を受ける存在 シリウスの超叡智3
パトリシア・コーり 徳間書店 2011/9/30
<四つのマスター種族とは>
・地球では白人種と定義されている「エリエン」のルーツはオリオン星雲にあります。テクノロジーが進化した彼らの文明は、銀河系間の移動といった難題を克服して遠方への宇宙旅行さえも可能にしました。
・オリオン星雲の中心星から数えて5番目にあたる彼らの星は、太陽光の量も少なく、比較的低温です。その厳しい物理的条件を考えると、彼らは、最もデリケートな遺伝物質を人類のマトリックスに組み込んだと言えるでしょう。色素が少ないために肌が抜けるように白いのでラ―の強い放射線からほぼ完全に身を守る必要があったのです。
<あなた方はもはや孤独な存在ではない>
・「エイリアン・ネイション(異星人国家)」つまり惑星間の提携、移動、文化交流、遺伝子混合のための連邦機関においては、地球人の知らない交流や取引が行われています。物質宇宙は生命であふれ驚異に満ちているのです。そして、地球と同様に光の存在と闇の勢力の間で、さまざまなレベルにおいての戦いが断続的に起こっています。
・考えてもみてください。異世界の生命体がこれほどまで、かたくなにあなた方の前に姿を現そうとしないのは実に不思議だと思いませんか?
その一方で、地球のオーラ体のすぐ近くまで母船に乗って旅してきたグループもいます。この生物の原型は、タイム・トラベラーであるジーン・ロッデンベリー(訳注;SFシリーズ『スター・トレック』を生み出したテレビ・映画プロデューサー)によってあなた方に紹介されましたが、彼がSF物語という形で表現した銀河連邦の活動が決してフィクションなどではないのです。
<つまり彼らはあなた方の苦しみを理解しているのです>
・多次元宇宙の内のパラレル・ユニバース(並行宇宙)から異次元を旅して地球にやってきた意識を持った存在は、あなたと一緒にそして、あなたの内側で活動しています。物質領域では多次元宇宙とはまったく違った人生の展望としてドラマが繰り広げられているのですが、あなたが物質次元から上昇するにしたがって、物理的な現実が無時間性において結晶化された思考の投影のホログラムであり、魂のトレーニングの場であることを認識するようになるでしょう。
『メルトダウンする世界経済』
ベンジャミン・フルフォード イーストプレス 2011/12/19
<スカル&ボーンズ(SB)>
・SBは1832年にイェール大学の学生らによって創設された秘密結社とされているが、その実態は、1823年にドイツで設立されたトゥーレ協会のアメリカ支部である。
・イェール大学と言えば、アメリカ全土からエリートの予備軍が集まる大学だが、その中でもボーンズは家柄が良かったり、学内での活躍が目立っていたり、ルックスが良かったりする者だけを選別して入会させる。
・必然的にボーンズは卒業後に社会的に高い地位に就く者が多く、彼らのOBを互いに引き上げるためにSBの人脈を駆使して社会を動かしてきた。会員は、3000人であり、そのうち800人が存命だという。また、ボーンズ出身者はCIAに入る者が多く、その実態については、映画『グッド・シェパード』でも描かれている。
<知っておきたい「闇の支配者」のルーツ>
・まず、「闇の支配者」のルーツはどこにあるのか。それを理解する前に、ユダヤ人というものはなんなのかということを知っておかなければならない。
・まず、そもそも「ユダヤ人」というのは人種的区分けではなく、まさしくユダヤ教を信奉する人々のことを指す。ユダヤ教ではいわゆる『旧約聖書』を根本聖典としていて、唯一神ヤハウェを神とし、キリスト教が神の預言者としているキリストを認めていない。
・現在、世界を陰で操る陰謀組織のメンバーの多くが、この悪魔崇拝者の血を受け継いでいる。私は彼らを「ルシフェリアン」と名付けた。彼らは、「自分たちは太陽神を崇めているのであって、「悪魔」など崇拝していない」と主張するだろうが、神をも恐れぬ彼らの思想は悪魔そのものである。
・ルシフェリアンの頂点に君臨するのが、ロスチャイルド家である。ルシフェリアンの研究者によれば、ロスチャイルド家は自分たちの祖先を『旧約聖書』に出てくる「ニムロデ」だといっているそうだ。ニムロデとは「ノアの方舟」で有名なノアの子クシのそのまた子。ニムロデはこの世の最初の権力者として君臨し、多くの都市を支配した。
<悪魔の集団『サバタイ派ユダヤ人』とは>
・サバタイ派ユダヤ人の権力を生みだしてきた源は、輪転機で通貨を「無」からつくりだし、それを分配する権利を持っているBIS(国際決済銀行)を本部としたG7の中央銀行だった。
・サバタイ派マフィアはユダヤ教の神ではなく悪魔を信奉しているのである。私は、この連中を「ルシフェリアン」、あるいは「悪魔教信者」と呼んで、一般のユダヤ人と区別してきた。
・イタリアのフリーメーソン「P2ロッジ」の幹部が「我々は、古代エジプトの太陽神ルシファーを崇拝している」と語っていたし、また、純粋なキリスト教信者たちが、昔から彼らを悪魔教と呼んでいた史実もある。
・彼らの信じる太陽教では「この世界には神は存在しない」とされている。
・このようにハルマゲドンを経て神の国が成就すると、サバタイ派の連中は本気で信じているのである。
<義の集団「ホワイト・ドラゴン・ソサエティ」>
・じつは、近年、サバタイ派マフィアを中心とする「闇の支配者」と対峙する勢力が力を伸ばしている。そのひとつが「ホワイト・ドラゴン・ソサエティ(WDS)」と呼ばれるネットワークだ。
・これまで欧米の裏の権力の世界ではサバタイ派が跋扈して政治・経済を牛耳ってきたが、じつは中世の時代からケルト民族やグノーシス派など、サバタイ派の支配に抵抗する勢力もあったのだ。現在まで続く彼らのネットワークを総称するものとして私が名付けたのがWDSである。
<アメリカの日本支配計画を裏付ける「ネバタレポート」>
・小泉・竹中の売国的政策については金融界や霞が関では、小泉とブッシュが日本を売り渡す密約をしたという噂が呟かれている。
・「消費税の大幅アップ」「資産税導入」「預金封鎖」など誰もが恐れる経済政策だが、こんなものを現実に行えば、破滅的な焦土と化した日本経済にハイエナのように外資がやってきて、やりたい放題に占領するのは目に見えてくるではないか。
<日銀総裁が脅されている!?>
・小泉・竹中が表舞台から姿を消してからも、サバタイ派の日本への圧力は続いている。最近、ヤクザ関係者から聞いた話では、サバタイ派とそれに隷属する売国奴の一味が、2008年から現在まで日銀の総裁を務めている白川方明を、20代の若い娘さんをネタに脅かしているとのことだ。白川の娘を拉致したり、誘拐したりということではなく、白川がサバタイ派の意に沿わないことをすれば、娘を殺すと脅されていたらしい。
『闇の支配者に握りつぶされた世界を救う技術』
ベンジャミン・フルフォード ランダムハウス講談社 2009/4/23
<UFOとそっくりな古代の飛行機「ヴィマナ」>
・ヴィマナの性能は驚くべきもので、現代の飛行機も負ける。『マハーバーラタ』に描かれたヴィマナは、上下にも、横にも、斜めにも素早く移動でき、別の宇宙からもこれに乗って来ることがあると書かれている。
この乗り物の特徴については、『ヴィマニカ・シャストラ』という文献にも詳しく書かれている。紀元前十世紀の昔にサンスクリット語で書かれた技術解決書だが、これは『ヤントラ・サルヴァスパ』(機械装置の百科事典の意)という全40章からなる幻の大聖典から、ヴィマナに関する一章だけを抜粋して書き改めたものである。著者のヴァラド・ヴァージャが「私が古代の著作物を参照しつつ貧しい能力を振り絞って記述したものである」と記していることから、いかに古い時代にこの技術があったかが想像できる。
<インドの伝統に残る「万能飛行機」と「強力破壊兵器」>
・古代インドのインダス文明(ハラッパ文明)には、不思議な伝説がたくさん残されている。宇宙は生命だらけで、さまざまな戦いが繰り広げられてきたという。中でも驚かされるのが、不思議な乗り物が存在したことで、大きな戦争が起きたことである。3世紀頃まとめられた大叙事詩『マハーバーラタ』には、それらのことが詳細に記されている。
『ルシフェリアン』 世界と日本の絶対支配者
ベンジャミン・フルフォード 講談社 2011/12/21
<2012年が人類の転換点に>
・私は、2012年が人類の転換点の年になると思っている。なぜなら、この年に、ルシフェリアンが巨大な陰謀を実現させるため、何か仕掛けてくる可能性が高いと判断しているからだ。
その根拠は、まず2012年という年代そのものである。というのも、この年の12月23日にマヤ歴が終わるのだ。マヤ暦は遥か昔に作られたものだが、天体観測を正確に行っており、1年を365.2420日とする正確な暦である。この暦の終焉を、ルシフェリアンが終末思想とリンクさせ、利用するのではないかと私は危惧している。
・また、2012年というのは、フォトン・ベルト、すなわち銀河系にあるといわれている高エネルギー光子のドーナツ状のものに、地球が突入する年とされている。
一部のオカルティストが主張するには、このときに人類の遺伝子構造が変化し進化するという。もちろん、私は、このような話を信じていない。しかし、この人類の進化にひっかけてルシフェリアンが何か企んでいるのではないかと警告を発したい。
『船井幸雄のズバリ本音』
3・11が教えてくれた日本と日本人の進むべき道
船井幸雄 ビジネス社 2011/9/7
<必要だから日本は必ず蘇る>
<人類支配者の正体>
・「闇の勢力」とか「闇の権力」とか言われているグループがあり、彼らが3・11大震災を起こした主役だ・・・という説があります(私は、これは正しい・・・と思っています)。中丸薫さんやベンジャミン・フルフォードさん、そして故人になりましたが太田龍さんから、このコトバを聞いた時は、「そんなバカなことがあるものか」と思っていました。
・いまでも私の人間的良識は、そのような人がいたとか、いるとは信じられないのです。しかも「聖書の暗号」にも出てきます。そのうえ「愛のコード」で「闇の権力の本隊は、1990年代後半に自ら納得して地球域から去った」と読めるのです。
・今度新書の原稿を書いていて「闇の勢力」と、この爬虫類的異星人(レプティリアン)が重なって仕方がないのです。そこで久しぶりに太田さんとの共著を読み返しました。自分で対談した内容の本ですから、当然のはずですが、それが新鮮でよく分かるのです。びっくりしました。
・そこで脱稿後、太田さんの最高傑作といわれる『地球の支配者は爬虫類的異星人である』を入手して読みました。いま、そこに書かれていることを検討中です。太田さんが亡くなられたので、彼に聞くのは、不可能ですが、びっくりするほど詳しく検証されています。
・しかも日本に人工地震で攻撃を仕掛けたと言われる悪魔教のこととも符合するのです。彼らは、人類ではない・・・・彼らの幹部は非情の知的異星人の血族だと考えると納得もできるのです。
ベンジャミン・フルフォード 青志社 2009/10/23
<バチカン 内部に内包された偽善と矛盾>
・(ザガミ)
AAというのは、Angelo Angelorumの頭文字をとったものですが、これは、天使と話をすることができる貴族のことを指します。彼らは、完全に物的世界の人間で、イルミナティ内部の戦争を続行させようという連中です。イルミナティ内部の戦争は、暗黒の世界に通じている人たちとそうでない人たちの間で繰り広げられているのです。
<ザガミが体験した悪魔との遭遇>
(フルフォード)
悪魔とは何ですか?悪魔を呼び出せば、実際に何かが現れるのでしょうか?
(ザガミ)
ええ、本当に現れます。私も一度だけ体験したことがあるのですが、悪魔というよりも天使のような存在だったと思います。
(ザガミ)
1993年から1994年にかけて、儀式に加わりました。6ヶ月間つづく特別な儀式です。高位の人たちの間で受け継がれている、昔からの儀式です。19世紀末のイギリスで近代西洋魔術を行ったゴールデンドーン(夜明けの黄金団)のイルミナティで行われています。これはビクトリア朝時代のイギリスでも実践されています。
その儀式を行うとエンティティ(実体)が目の前に現れます。エイリアンのように思えるでしょう。周辺が茶色に囲まれた、光のエンティティでした。
・悪魔的なエンティティのパワーは違います。違った形で現れることができますから。たとえば、猫などの動物の形でも現れます。人間、老女の形でも。私は、2度目撃しましたが、本当に邪悪な年老いた存在でした。ちょうど私の別れた妻が身ごもっているときに起こりました。私だけでなく、元妻も目にしたのです。ひとりだけではありません。
やがて、本当に消えてしまったのです。別のときには、善良なエンティティ、惨めなエンティティ、アルキデーレと呼ばれる緑の男が現れました。
(フルフォード)アルキデーレですか?
(ザガミ)
ええ、年配の男性でポジティブな霊体です。ネガティブなときには老婆のような姿をしています。儀式によって現れたときには、エンティティ特有の匂いが立ちこめます。悪魔的なものには硫黄のような匂い、天使的なものにはポジティブな匂い。悪魔は下層領域に住んでいます。汚水とともに死者に接しながら暮らしているのです。私達が、清潔にしていないと悪魔とつながる可能性があります。例えば、黒死病(ペスト)は最初の生物兵器を用いた戦争でした。
『闇の支配者に握りつぶされた世界を救う技術』
ベンジャミン・フルフォード ランダムハウス講談社 2009/4/23
<円盤技術の鍵は古代文明の中に>
<9千5百年前に存在していた超・古代文明>
・普通、世界史では、もっとも早く発生した古代文明はメソポタミア文明と教えられる。約5千年前の紀元前3千年に農耕文明を持つ都市国家が成立し、エジプトでも同じ時期に王、ファラオが統治する統一国家が成立したとされる。農耕技術は東へと伝えられ、インダス文明、黄河文明が開化していく。いずれも、紀元前3千年よりさかのぼることはない。
・しかし、これを覆す証拠がたくさん出ている。
一番端的な例は、2002年にインドのカンバート湾に巨大な街が見つかったという事件だ。水深40メートルほどの海底から、人間の化石と本、石の道具、焼き物など人間が暮らしていたことを証明する遺跡が出てきた。炭素を使った年代特定では、9千5百年前のものだとわかった。
<世界各地に残る洪水伝説は氷河期の終りのこと>
・9千5百年前に文明があったとのニュースは衝撃を与えたかもしれないが、実はインドでは5万年前から文明があったという痕跡がたくさんある。
たとえば、インドの古典に『リグ・ヴェーダ』があるが、そこではインド・パキスタン国境のカシミール地方の真ん中に大きな湖があったことが書かれている。現在の科学で見ると、4、5万年前に消えたことになる。水の出口を見つけて山を下りたのだろう。インドの古い数字などは、これを裏づけるのではないか。数字はアラビア人が発明したとされるが、インドの数字が原型になっている。
<インドの伝説に残る「万能飛行機」と「強力破壊兵器」>
・古代のインドのインダス文明(ハラッパ文明)には、不思議な伝説がたくさん残されている。宇宙は生命だらけで、さまざまな戦いが繰り広げられてきたという。中でも驚かされるのが、不思議な乗り物が存在したことと、大きな戦争が起きたことである。3世紀ごろまとめられた大叙事詩『マハーバーラタ』には、それらのことが詳細に記されている。
・不思議な乗り物とは、「壊れない、切ることができない、燃えることができない飛行機」である。戦争の場面によく登場し、現代の航空機のように単発、双発、多発などさまざまな形式があり、空中を国から国へ、島から島へ、世界から世界へ移動できるという。しかも、大気圏外に飛び出すこともできたと思われる記述がある。この乗り物は「ヴィマナ」と呼ばれた。この言い伝えから、インドでは今でもジェツト機をヴィマナと言う。
・戦争の場面では、強力な兵器が登場する。爆発の瞬間「太陽を1万個集めたほど明るく煙と火が絡み合った光り輝く柱がそそり立った」との記述がある。人々が化石のようになって、周りにいた人もその後、爪や髪の毛が落ちた。兵隊たちは川の中に入って、自分たちの武器や体を洗わざるを得ない。食べ物も全部駄目になったと紹介されている。まるで、核兵器ではないか。
<UFOとそっくりな古代の飛行機「ヴィマナ」>
・ヴィマナの性能は驚くべきもので、現代の飛行機も負ける。『マハーバーラタ』に描かれたヴィマナは、上下にも、横にも、斜めにも素早く移動でき、別の宇宙からもこれに乗って来ることがあると書かれている。
・この乗り物の特徴については、『ヴィマニカ・シャストラ』という文献に詳しく書かれている。紀元前10世紀の昔にサンスクリット語で書かれた技術解説書だが、これは『ヤントラ・サルブァスパ』(機械装置の百科事典の意)という全40章からなる幻の大聖典から、ヴィマナに関する1章だけを抜粋して書き改めたものである。著者のヴァラドヴァージャが「わたしが古代の著作物を参照しつつ、貧しい能力を振り絞って記述したものである」と記していることから、いかに古い時代にこの技術があったかが想像できる。
・この本にはヴィマナの機体に関する説明と操縦方法が載っており、どんな素材を使って、エネルギーをどう取り組むか、搭載機能、パイロットの訓練についてまでつづられている。それによれば、ヴィマナはレーダー探知機を備え、ジグザグ飛行や高速自動運転も可能で、機体を隠すこともできた。飛行機を飛べなくしたり、敵機にいる人たちを無意識にする機能、敵機内の中の音を聞いたり写真を撮ったりする機能のほか、
攻撃装置も持っている。
・飛行の動力には、水銀を燃料にしたエンジンが組み込まれている。機体には31の必要不可欠な部品があり、素材は16種類の熱吸収性金属が使われる。これらの金属をつくるには、407種類のるつぼが必要であるとされる。装備は機内に張り巡らされた電気系統によって動かされる。
常に二人のパイロットによって操縦されるとのことで、非常離着陸の方法や太陽エネルギーへの切り替え、嵐や雷に遭った場合どうするか、遠くへの高速移動方法や鳥との衝突事故への対処法などにも触れている。
・ヴィマナは用途によって、円盤形やロケット型、飛行船型、三角形の翼を持った形など、数十種類があるという。
ヴィマナを思わせる乗り物については、インド以外の古い文献にも記述が見られる。パキスタンの古い遺跡から出てきた文書にも、同じような乗り物が描かれている。この文字はまだ解読できていないが、地球の反対側にあるイースター島にある文書と同じものだ。もしかすると、空軍基地があったのかもしれない。
チベットの文献でも、「空飛ぶ馬車」の記述がある。機体後ろの両側から火が出ていて、まるで二つの太陽が光っているように見えるという。中国や韓国にも、同じようなことが書かれた古い本がある。
・『ハカーサ』と呼ばれるバビロニアの法律には、こんなことが書かれている。
「空を飛ぶ機械の強化が非常に大事で、この飛び方に関する知識は、われわれの一番強大な遺産である」
「これは上の者からの賜り物。たくさんの命を救うためにもらった」
『チャッリア』という古い本は数百ページにわたる技術書で、空を飛ぶ機械のつくり方が技術用語を使って説明されている。まるで今の工学の学術書と遜色ない。重力をなくす方法にもっとも力点が置かれていた。
<ナチスの手に渡った円盤開発の技術>
・古代インドの叙事詩『マハーバーラタ』には核兵器を思わせる兵器が登場することを、先に紹介した。インドには信じられないほど強力な兵器にまつわる話が多く伝えられている。
バラモン教とヒンズー教の神、インドラは「アグネア」と呼ばれる武器をいつも手にしている。この武器の威力は、われわれの想像以上のものだ。丸い反射機が付いていて、敵が動いたら光線を飛ばして相手を消し去る。自分の姿を見えなくすることもできた。相手が見えない状態で近づいたときはその音で察知できたと書かれている。現代の最新兵器よりも優れた技術が説明されている。
・それを考えると、『マハーバーラタ』の核兵器も真実味を帯びてくる。この本には次のようにも表現されている。
「死の杖のように恐るべき槍、その寸法は3キューブと6フィート。授けられたその力は、千の眼を持つインドラの雷、生けるものすべてを破壊した」
この兵器が使われたとき、一瞬にしてすべての人たちが灰になり、身体が燃えすぎて見えなかったと記されている。
『ゴッド・コード』 遺伝子に秘められた神のメッセージ
グレッグ・ブレイデン ダイヤモンド社 2011/8
<インドの『マハーバーラタ』は、古代に核戦争があったという物語>
・ヒンズー教の聖書と同様、インドの国家的叙事詩と呼ばれるものの中で、『マハーバーラタ』はその長さでもトピックとして扱っている分野でも比類のない文学的作品である。戦いに使用されたテクノロジーが進み、その結果があまりにも悲惨なものだったため、とても歴史的な事実であったとは受けとめられないほどの内容だ。
・この物語は、もともと2500~3500年前に古代サンスクリット語で記録された10万行の韻文で、中心的な主題はパンダク王とドゥルユドノ王という二人の王の間の争いを描いている。
その戦いは、およそ8000~1万年前に起こったとされることから、精巧なテクノロジーの進んだ現代文明よりずっと以前のことになる。
・過去の歴史家や人々を引きつけてきたのは、この叙事詩の中に出てくる戦争で用いられた兵器や戦略の記述で、現代では科学者や研究者もそこに興味を持ち始めた。
・今ではインドのデリーとして知られる場所の近くの平野で展開する『マハーバーラタ』は、地球の広大な場所を完全に破壊し、そこに棲んでいたすべての生命を奪った兵器について詳しく述べている。
・戦争に導入された謎の兵器が発射される場面は「未知の兵器、鉄の雷電、・・・宇宙の全パワーをチャージされた弾丸がひとつ」と述べられていて、その影響は「白熱の煙と火の柱が立ち上がり、1万個の太陽と同じくらい明るかった」とされる。
その兵器が残したのは、完全な破壊であった。
「地球は揺れ、この兵器による恐ろしい熱で焼け焦げた象が突然、火だるまになった・・・広い範囲で、他の動物も地面に倒れ死んだ」。
戦争の最後の場面では、こうした破壊への道筋に巻き込まれた人類の恐ろしい運命が書かれていて、「死体は完全に焼け焦げていたので、誰だか分からないほどだった。髪や爪は抜け落ちて」さらに、「陶器が理由なく壊れ、鳥が空で乱れ飛びながら真っ白になった」と描かれている。
・それまで『マハーバーラタ』の中での大惨事を引き起こした争いと核の破壊力との関連は、ほとんど知られていなかった。
・興味深いことに、このインドの叙事詩だけでなく、北アメリカやチベットのジャン(今日のミトラ教)といった多くの古代文明にも同じように過去に大規模な破壊があったという記述がある。いずれも古代に、神と悪魔、そして、権力への人間の欲の結果、破壊が起こったとされている。本当にこの地球のずっと昔に、核のテクノロジーが戦争のためにつくられたことがあったのだろうか?現在の歴史が始まる何千年も前に、ある高度な文明が同じようにテクノロジーの進歩の階段を上り、結果的に崩壊したことがあったのだろうか?