日本は津波による大きな被害をうけるだろう UFOアガルタのシャンバラ 

コンタクティやチャネラーの情報を集めています。森羅万象も!UFOは、人類の歴史が始まって以来、最も重要な現象といわれます。

既存の国際秩序を毀損することに痛痒を感じないというロシアの国家の体質は、すでに2020年のナゴルノ・カラバフ紛争の時点でその片鱗をのぞかせていた。(1)

 

 

 

(2023/12/12)

 

 

『今日も世界は迷走中』

国際問題のまともな読み方

内藤陽介   ワニブックス   2023/7/28

 

 

 

日本人は劣化していない ⁉

・昔は右も左も、それぞれ自分たちの世界だけで生きていて、自分たちの外側の世界(現実)をちゃんと見ていませんでした。

 それがここ20~30年ほどのインタ―ネット環境の変化によって“現実”

が見えやすくなり、自分たちからするととんでもなく非常識に思える人たちがたくさん目につくようになった。

 

ウクライナ侵攻

2022年2月にロシアのウクライナ侵攻が始まって以来、国際ニュースの相当部分はウクライナ情勢についての情報で占められています

 

・しかし、当然のことながら、世界の関心がウクライナに集中している裏では、世界の各地で、今後の世界と日本を考える上で無視することのできない重要な出来事が少なからず起きています。ウクライナ情勢に目を奪われるあまり、そうした動きを見逃してしまうのは賢明とは言えません。

 

実際、発生時はごくローカルな出来事と思われていた事件が、その後の世界大事件の遠因になっていたケースは珍しくありません。

 

・たとえば、2021年4月に上梓した拙著『世界はいつでも不安定』では、2020年のナゴルノ・カラバフ紛争についてかなりのページ数を割きましたが、その末尾で筆者は次のように書きました。

 《ロシアが仲介した和平合意では、アゼルバイジャンアルメニアによって武力で占領されていた土地を“武力によって再び奪還”することが認められている点が重要です。

 なぜなら、第ニ次世界大戦後の国際秩序というのは、基本的には、“武力による領土奪還を否定”するところから出発しています。今回のアゼルバイジャンアルメニアの停戦合意は、結果として、そうした前提を反故にするものだからです。しかも、それを仲介したのがロシアだという点も見逃してはなりません。

 

・いずれにせよ、2020年のナゴルノ・カラバフ紛争は、ドローンを用いた画期的戦術が本格的に採用された最初の戦争であり、第ニ次世界大戦後の国際秩序に対する根源的な挑戦を含んでいるという点もあわせて、将来的に“世界史上の重要な事件”として位置づけられるのではないかと思います》

 

パンドラの箱が開いた一つの結果として、2022年2月、ロシアはウクライナへの侵攻を開始し、国際秩序に挑戦しています。

 

・ただし、既存の国際秩序を毀損することに痛痒を感じないというロシアの国家の体質は、すでに2020年のナゴルノ・カラバフ紛争の時点でその片鱗をのぞかせていたわけで、その意味では、あの地域紛争がこういう形で世界史の転換点の芽になっていたことを確認できたという点で、拙著もまったく無価値というわけではなかったのではないかと思っています。

 

彼らの荒唐無稽な言説に騙されず、我々がスウェーデンの移民政策の失敗を繰り返さないためにはどうすべきなのか、そのためのヒントとしてご活用ください

 

・地上波・ネットを問わず、一般的な報道番組では、速報性という観点から、どうしても、事実の推移を逐一追いかけていかざるを得ない面があり、その歴史的・思想的な背景などをじっくり掘り下げていく余裕を確保しづらいという面もあるでしょう。

 

取扱注意! 今日も世界を動かす「陰謀論

陰謀論にダマされるな!

・しかし、そうした知識を得る際に、みなさんに気をつけてほしいものがあります。それは「陰謀論」です。

 ユダヤフリーメイソンイルミナティ、国際金融資本、CIAなど“主語”は論者によっていろいろですが、特定の組織や集団的自衛権がものすごい力を持っていて、彼らが意のままに陰で世界を操っている。だからマスコミが報道しているような表向きの情勢だけでは永遠に“真実”にはたどり着けないのだ………という類の例のアレです。

 確かにマスコミの報道に誤りや問題があることは否定できません。また、陰謀や秘密工作が世界のいたるところに存在しているのも事実です

 

ユダヤフリーメイソンが「陰謀」に関わっているのは当たり前 ⁉

陰謀論の2大巨頭と言えば、やはり「ユダヤ」と「フリーメイソン」です。フリーメイソンユダヤの組織だと思っている人も多いようですが、後述するようにそれは大きな間違いです。

 

・いわゆる「陰謀」と呼ばれるような政治工作や秘密工作に関わってきた人たちのなかには、当然、ユダヤ系の人たちが含まれていますし、彼らのさまざまなコネクションが社会的に大きな影響を与えていることは、当たり前の歴史的事実です。世界中で当たり前のように行われている政治工作・秘密工作にはいろいろな形があるので、当然そのなかにはユダヤ系の人たちも一定の割合で関わっています。

 しかし、だからと言って「ユダヤ人全員が一枚板で結束して世界支配を企んでいる」「世界を裏で操っている」ということにはなりません。そこまで飛躍すると、まったく根拠のない話になってしまいます。

 

フリーメイソンは「秘密のある結社」

・なので、フリーメイソンは「秘密結社」というよりも、石工の職業組合だったルーツを踏まえて言うと「秘密のある結社」と表現したほうが実態に近いでしょう。

 

・ギルドの時代には知的財産権がしっかりと守られていたわけではなかったので、じぶんたちの特殊な技術を「秘密」にしてしっかりと守っていかないといけません。もともとはそのための組織だったというわけです。

 

フリーメイソンは宗教を超えて自由や平等を唱える“危険思想団体” ⁉

・当時のヨーロッパは、カトリックプロテスタントも町に出れば殴り合いの喧嘩をするという“血で血を洗う争い”を日常的に繰り広げていました。

 そんな社会状況のなかで、お互いの身分を伏せて、技術や知識を共有し、自由や平等のためにお互いに情報交換しましょう、という発想でつくられたのが友愛団体としてのフリーメイソンです。

 その後、「会員であればお互いに助け合おう」という考えから互助組織として国際的に発展。

 

「やっぱりアイツら怪しいぞ!」――弾圧が生んだ“陰謀スパイラル”

・当時ヨーロッパの多数派がフリーメイソンの考えを危険視したのは、ある意味もっともなことです。

 

・ようするに、フリーメイソン陰謀論の起源は、カトリックをはじめとする当時の社会の多数派が「革命派」だと見なしていたフリーメイソンに対する「ネガティブキャンペーン」だったのです。

 

<「プロビデンスの目=フリーメイソンのシンボル」は反革命派のプロパガンダ

・一方、やはり当時も今日と同様、「意識高い系」を毛嫌いする人たちが一定数いましたから、プロビデンスの目は「意識高い系」の人たちを攻撃するための格好の標的にもなりました。

 当時「意識高い系」を毛嫌いしていた人たちとは、革命の被害者になった人たち、すなわち王族・貴族・大地主やカトリック教会などの反革命派です。

 

イルミナティはすでに滅んだ啓蒙思想サークル

フリーメイソンの例を見てわかるように、当時そのような主張をすると当然弾圧されます。だから、イルミナティは1785年にバイエルンの王様によって潰されてしまいます。

 

・結局のところ、イルミナティ陰謀論フリーメイソンと同様、自由にものが言えない時代に内面の自由を主張した人たちが危険視され、「陰謀」のレッテルを貼られたことにルーツがあります。その「陰謀」をイメージを今日までずっと引きずっているというわけです。

 

陰謀論を本気で主張するのは、もはや誹謗中傷

フリーメイソンに話を戻すと、フリーメイソンユダヤが結びつけられるのもおかしな話です。フリーメイソン陰謀論ユダヤ陰謀論はそもそもまったくの別モノでしたが、いつしか「陰謀」というくくりで関連するものとして語られるようになりました。そして、ナチスの時代にはヒトラーフリーメイソンユダヤの組織と見なして弾圧したのです。

 

・しかし、前述の通りフリーメイソンはそもそも宗教の枠を超えて団結しようという団体です。なので、ユダヤ(教)に限らず特定の宗教の組織とするのは明らかにおかしいわけです。

 もちろんフリーメイソン会員のなかにはユダヤ教徒もいます。その人たちがフリーメイソンのネットワークを通じて政治的・社会的な活動や工作活動をしたこともおそらく過去にはあったと思います。常識的に考えればそこまでは十分にありえる話です。

 

・繰り返しになりますが、結局のところ啓蒙思想を危険視したことから生まれた「陰謀」イメージをその後もずっと再生産してきたのが今日のフリーメイソン(およびイルミナティ陰謀論の正体だと言えます。

 こうした陰謀論を極楽的な“お話”として面白がる分にはまだ愛嬌があっていいと思います。

 

プーチンは“光の戦士”(笑)。陰謀論者の脳内で繰り広げられる“光”と“闇”の戦い

・さて、ここまで見て来たユダヤフリーメイソンイルミナティ陰謀論界隈では伝統的な“古参”メンバーなのですが、近年ここに新たな「闇の勢力」が加わりました。それが「ディープステート」です。

 

念のために整理しておくと、ディープステート(略称DS)はアメリカの政財界に巣食う権力者・有力者たちの秘密のネットワークで、国境なき「ひとつの世界(ワンワールド)」を目指すグローバリストであり、世界各国の国民・民族から独自の価値観や自律性をなくそうと企んでいる。この世界のありとあらゆる事件や紛争、秘密工作に裏まで関わっており、あらゆる手を使って世界を征服しようとしている――のだそうです。

 

・ディープステート系の陰謀論は有名なQアノンをはじめ、いろいろな人たちが色とりどりのストーリーを展開しているので、ひとつにまとめるのは難しいのですが、よく聞く話として、ディープステートの正体は、ユダヤ系の大富豪(国際金融資本家)だと言われていますあるいは、そこに悪魔崇拝者、小児性愛者、レプティリアン(ヒト型爬虫類の異星人)という要素が加わるパターンもあります。

 

・まあ。ディープステートの定義など、あってないようなモノなので、細かく定義しようとするのも無意味でしょう。

 ただ、ほぼ唯一共通しているのは、そのディープステートの「不倶戴天の敵」としてトランプ前大統領(とプーチン露大統領)が「光の戦士」に位置づけられている点です。以下は、彼らの「物語」を私なりにまとめたものです。

 

 トランプが2016年に大統領になったことで、ついにディープステートの存在と悪巧みが表に出てきた。トランプ自身も、トランプ政権の高官たちも、たびたびディープステートの存在を公言してきたじゃないか。

 2017年10月5日、トランプは軍幹部らとの会合後、ホワイトハウスに集まった記者らの前で「嵐の静けさ」という言葉を発した。あれは来るべき「嵐の日」に、トランプ政権と米軍の有志たちが力を合わせてディープステートという巨悪を倒し、世界を救うという密かなメッセージだったのだ。

 しかし、ディープステート側はその後、ありとあらゆる不正を行って、「光の戦士」トランプを大統領の座から引きずり下ろし、自分たちの傀儡であるバイデン政権を誕生させた。

 バイデン政権は、トランプと一緒にディープステートと戦ってきたもう一人の「光の戦士」プーチン大統領を挑発し、ウクライナ戦争に引きずり込んだ。そして、プーチンが「世界の敵」になるよう世界中のメディアを操って国際世論を誘導したのだ

 だが、我らがトランプはいつの日か必ず復活する。そして、今度こそディープステートの野望を打ち砕いてくれる――。

 

 恐ろしいことに、彼らは本気でこの「物語」を「真実」として信じているのです。

 

何度も同じようなことを繰り返して申し訳ないのですがアメリカほどの巨大国家なら、いろいろな勢力がそれぞれの政策を自分たちの有利になるよう、陰に陽に、あの手この手を使って誘導することなど日常茶飯事です。

 だから、私もアメリカの政財界の権力者・有力者が日々さまざまな陰謀をめぐらしていること自体を否定するつもりは毛頭ありません。「陰謀」自体は確実に存在します。

 

・ただし、陰謀論者が言うように、ディープステート、フリーメイソンイルミナティといったそれぞれの勢力が世界中のあらゆる事件や秘密工作に網羅的に関与してすべてをコントロールしている、という状況はあり得ないと主張しているだけです。

「世界の秘密を知るのは危険だ。だからなかなか表には出てこないんだよ」

 

ディープステート陰謀論。“ガチ勢”によるクーデター未遂事件

・2022年12月7日、政府転覆を図って連邦議会議事堂の襲撃を企てた疑いがあるとして、ドイツ国内11州で極右勢力の25人が逮捕されました。彼らはQアノン系の陰謀論(ディープステート陰謀論)を信奉している「ライヒスビュルガー」というグループでした。逮捕された主犯格2名のうちの1人は、「ハインリヒ13世」を名乗る貴族の家系の男で、年齢はなんと71歳。陰謀論にハマってしまったおじいちゃんが本気でクーデターを起こそうとしたのです。

 

・このおじいちゃん、Qアノン系陰謀論の“ガチ勢”だったのです。ガッツリとディープステートの存在を信じ、「ディープステートに支配されている現在のドイツ政府」を転覆して新しい政権を樹立するつもりでいました。

 まずハインリヒ13世のバックグラウンドから見ていきましょう。

 ハインリヒ13世の出自はロイス家というドイツの貴族です。ドイツの貴族としてのランクは中級くらい、日本の江戸時代で言うところの2~3万石の大名くらいのイメージでしょうか。

 

ソ連に財産を没収される

・ロイス家は革命後、地方君主としての身分を失いましたが、弟系のハインリヒ27世が新政府と協定を結んで、居城や庭園、図書館、貨幣鋳造所、武器貯蔵所、森林などの財産を保障してもらい、当時の評価で総額3400万ライヒスマルク(今の日本円に換算すると3000億円ほど)という莫大な資産を賠償金のような形で確保することに成功しました。

 

・しかし、1945年、ハインリヒ45世はソ連占領軍に拉致されて消息不明となり、1948年、その資産はソ連占領当局によってすべて接収されてしまいます。

 

・しかし、1945年の時点で、自分に万一のことがあった時は、ロイス=ケストリッツ家の当主ハインリヒ4世を「ロイス候」の後継者とするよう遺言していたため、ロイス家の家督ハインリヒ4世が継承、ハインリヒ4世が2012年に亡くなると、長男のハインリヒ14世が当主の地位を継承し、現在にいたっています。

 

「トランプがドイツ第二帝国を復活させてくれる」というナゾ理論

・実はハインリヒ13世は不動産運用で成功し、巨額の資産を持っていました。バイエルン州ザールドルフ=ズルハイムにあるネオ・ゴシック様式の山荘は、ドイツ政府転覆を主張する過激派集団「ライヒスビュルガー」の拠点の一つになっていたとされています。また、ハインリヒ13世の所有する不動産の一つには、ロンドンを拠点にライヒスビュルガーの資金調達のために資産運用を行っていた複数の会社が入っていたそうです。

 ライヒスビュルガーは米国のQアノンとの結びつきが特に顕著な過激派集団の一つで、2016年には警察官殺害事件を起こしています。ドイツ政府の推計では、現在、2万1000人の信奉者がいるとされ、そのうちの5%が「極右」認定されています。ちなみに、「ライヒスビュルガー」は「帝国の市民」という意味です。

 

・彼らは「第ニ次世界大戦後のドイツに成立した“共和国”は主権国家ではなく、連合国によってつくられた法人である」とし、「ディープステートによって支配されている現在のドイツ政府」を打倒して、1871年に成立したドイツ第二帝国を復活させることを主張しています。2020年の米国大統領選挙の前後では、Qアノンの陰謀論と結びつき、「トランプが軍勢を率いてドイツ帝国を復活させてくれる」と主張していました。

 常識的に考えれば「トランプがドイツ帝国を復興させる?しかも軍勢を率いて?……なぜ?」なのですが、彼らは“ガチ”でそれを信じていたのです。

 

・日本国内で愚かなツイートを繰り返してきた人たちは、もともと情報リテラシーの能力が極めて低いか、あるいは老化に伴う知力や認識力の衰えなどの事情があったのかもしれませんが、トランプとドイツ帝国復興という組み合わせは、ライヒスビュルガーのようなディープステート論者の一部にとってはすんなりとつながってしまう土壌があったわけです。

 

「変人集団」から「テロ組織」へ

・実はハインリヒ13世は、2019年にチューリヒで行われたワールド・ウェブ・フォーラムのイベントで15分間の基調講演を行い、ドイツの共和政を非難し、かつての君主制を賛美するなどしたため、当時から危険人物視されていました。

 

・ドイツ検察は、ハインリヒ13世がライヒスビュルガーの首謀者の一人で、イデオロギーと資金の面で特に重要な役割を果たしていたと見ています。今回の逮捕に関しても、彼が「既存のドイツの国家秩序を転覆し、彼ら自身の主張する新国家を樹立しようとするテロリスト集団を組織」し、一部のメンバーは武装して連邦議会を襲撃することを計画していたとしています。

 

連邦議会議員や特殊部隊の軍事もクーデター計画に参加

・クーデター計画には、右派政党「ドイツのための選択肢」の元連邦議会議員ビルギット・マルザック=ヴィンケマンも参加しており、「ハインリヒ政府」ができた際には司法相になる予定だったようです。また、逮捕者の中には、裁判官や弁護士のほか、特殊部隊出身者を含む現役軍人や元軍人という人たちもいて、クーデター計画の重要な部分を占めていたとされています。

 

・ハインリヒ13世は、国家転覆に成功したあかつきには、自身が新政権の首班となり、「新秩序」について交渉することを前提に、ロシア当局者とも接触していたとも言われています。もっとも、ベルリンのロシア大使館は、ハインリヒ13世並びにライヒスビュルガーとの関係を完全に否定していますが……。

 

もはや「たかが陰謀論」では済まされない

・私たち一般人からすると荒唐無稽に思える“妄想”でも、彼らにとっては“真実”です。そして、それは自分たちの命や人生をかけるに足る“真実”なのかもしれません。

 

・たとえば、2020~2022年の世界的なコロナ禍では、反ワクチンの偽情報や陰謀論がネットを通じて拡散しましたが、ネット情報の解析から、西側世界で流布していた陰謀論を煽り、拡散する投稿がロシアから多数発信されていたことが確認されています。

 

・しかし、反EUや反グローバリズムが高じて、ロシアに接近してロシアを利する結果を招いてしまうようなことになれば、ロシアとしても、彼らを通じて自分たちに都合の良い陰謀論を拡散して欧州の分断を図ろうとするのは当然のことです。

 

日本が見習うべき“お手本”北欧の迷走

トルコが抱えるクルド人問題

クルド人はこれまで自治・独立を求めてトルコ政府とたびたび武力衝突してきました。そして、それをトルコ政府が強権的に押さえつけるたびに、欧米諸国が人権弾圧・非人道的と非難する構図が今日まで繰り返されています。

 ただし、クルド人と言ってもいろいろな人たちがいます。トルコ社会に溶け込んで政府と対立せずに暮らしているクルド人もいれば、自治・独立を目指してトルコ政府と対立し、実際にテロを行っている過激派のクルド人もいるため、生活ぶりも考え方も非常に幅が広いわけです。なかにはクルド人の国会議員もいます。クルド人だからといって、みんな民族一丸となって一枚板でトルコ政府と敵対しているわけではありません。

 一方、トルコ政府から反体制的と見なされたクルド人が厳しい弾圧を受けているのも事実です。欧米諸国はそこを問題視してトルコを非難してきました。

 しかし、スウェーデンフィンランドNATOに加盟したいという“弱み”を見せたことで、一気に形勢が逆転します。

 

フィンランドが“中立”を貫いてきた事情

フィンランドクルド人政治難民の受け入れについてはスウェーデンと似たような道を歩んできた歴史があるのですが、スウェーデンのようにクルド人の一大活動拠点になっていたわけではなかったため、トルコからNATO加盟の“お許し”をいただけました。

 

社会全体で徴兵制を支える

・冷戦時代、フィンランドソ連・ロシアに対して非常に気を遣い、同盟を結んできたとはいっても「実際のところソ連はいつ攻めてくるかわからない」という危機意識はフィンランド国民560万人の間で常に共有されていました。

 

フィンランドの年間軍事予算は約60億ドル。NATOが加盟国に設定したGDP比2%の目標は、ロシアのクリミア侵攻があった2014年の時にすでに達成しています。

 常備軍は2万3000人。18歳以上の男性を対象とする徴兵制が採用されているので、理論上は戦時には28万人まで拡大可能です。また、定期的に訓練を受けている予備役も含めると90万人まで動員できると言われています。

 

・徴兵の兵役期間は165日、255日、347日です。基礎的な訓練の後、各種の訓練を受けて、特別な訓練や技能を必要としない人は、いちばん短い165日、つまり約半年で兵役を終えます。特殊な任務等に志願した人については9カ月、12カ月と延長されるというわけです。

 兵役の終了後には、50歳から60歳まで予備役として登録されます。予備役の人も階級によって年に40日、75日、100日の再訓練に関わる義務があります。また、すべての予備役兵は、フィンランドに対して軍事的な恫喝があった時、あるいは大規模な悪性流行病が蔓延した時には、戦時体制で緊急動員されます。

 

・さらに、議会の特定の決議があった場合、たとえば本当にロシアが攻めてきた時などは、50歳を超えた予備役に属さない男性も動員できる体制になっています。

 

・兵役で徴兵される国民は年間約2万7000人で、女性も志願すれば兵役につくことができます。また、進学、仕事、その他個人的な理由で28歳まで兵役を遅らせることも認められています。

 

・このようにフィンランドは、かなり兵役に力を入れて取り組んでいて、社会全体で兵役を支える仕組みが整えられています。少なくとも制度上は、ロシアがいつ攻めてきても迎え撃つ準備、すなわち「自分たちの国は自分たちで守る」ための体制ができているのです。

 

日本も見習うべきフィンランドの国防意識

・そのため、フィンランドは、アメリカの軍事力評価機関「グローバル・ファイヤーパワー」が発表した2023年世界軍事力ランキングでは51位という数字ですが、国内でロシア軍を迎え撃つ場合には、統計データ以上に強いのではないかとも言われています。

 

・繰り返しになりますが、日本が北欧から学ぶべきなのは、社会福祉政策や移民政策よりも、むしろこうした国防や外交に関する努力だと思います。ぜひ日本の北欧好きの方々には、このフィンランドの「自分の国は自分たちで守る」という姿勢こそ「もっと日本も見習え!」と言ってほしいものです

 

本当に見習っていいの? スウェーデンの移民政策

・北欧は寒いので、それほど農業ができる地域ではありません。そのため、北欧からアメリカやオーストラリアなどへ移民として出て行く人のほうがたくさんいました。

つまりもともとスウェーデンは「移民の受け入れ国」ではなく「移民の出発国」だったわけです。

 

・1940年代前半だけで、実に20万人以上の人々がスウェーデン流入しています。

 

・さらに、1960年代に入ると、トルコや南欧諸国から事実上ほぼフリーハンドで政府や大企業が移民労働者を受け入れ続け、1951~1966年にスウェーデンに移住した移民は約46万人にも拡大します。この時期のトルコからの移民にクルド人が多数含まれていたことは先に述べた通りです。

 1966年のスウェーデンの人口は約780万人なので、46万人は総人口の約6%ですから、この時点でスウェーデンはかなりの移民国家になっています。

 

スウェーデン社会に適応したガンビアからの移民たち

・1965年以降は、アフリカ系の黒人の移民も増えていきました。

 スウェーデンのアフリカ系移民の多くはガンビア出身です。

 

スウェーデンに行けば何とかなる」で横行したトンデモ移民・難民の不正

・1970年代に入ると、スウェーデンの経済成長もさすがに鈍化し始めました。

 その結果、移民労働者の組織的な受け入れも1971年のユーゴスラビアでの募集を最後に停止され、翌1972年には単純労働者の移民はいったん禁止されます。ただ、そうはいっても北欧の国らしく、政治亡命者は寛大に受け入れています。

 

左翼政権の行き過ぎた移民政策で犯罪が急増

当然の帰結として、スウェーデンでは、ドロップアウトした移民・難民とその子孫による犯罪が急増します。

 

スウェーデンでは、銃による殺傷事件の発生率は、2000年頃には欧州最低レベルでしたが、積極的に難民を受け入れるようになってから急増し、イタリアや東欧を軽く追い抜いてしまいました。

 現在では欧州最悪レベルになった上に、北アフリカからの移民2世を中心メンバーとしたギャング団による麻薬や銃の密輸も横行しています

 

・「長期服役者の53%、失業者の58%が外国生まれで、国家の福祉予算の65%を需給しているのも外国生まれの人々」、「スウェーデンの子供の貧困の77%は外国にルーツを持つ世帯に起因し、公共の場での銃撃事件の容疑者の90%は移民系」だと指摘しています。

 このため、さすがに近年では、スウェーデン国内でも、移民・難民の受け入れに対して消極的な世論が支配的になってきました。

 

・現在、出自が外国のスウェーデン国民は200万人と言われており「総人口1035万人の5人に1人は移民」という状態になっています。彼らの多くが、ちゃんとした教育を受けず、言葉も学ばず、社会にも適応する気がないとなれば、当然犯罪の温床になります。

 

・銃器による死者も選挙前の2022年9月はじめまでに50人近くにのぼり、すでに前年1年間の犠牲者数を上回っていました。

 

真面目な移民たちに支持された右派政権

・特にスウェーデン民主党が現在訴えているのは「スウェーデン社会に同化しないイスラム系移民・難民による犯罪の多発問題」と「これまでスウェーデン政府が強引に推し進めてきた多文化主義」こそ、自分たちが戦うべき“社会の敵”だということです。

 これらを撲滅することを宣言したことから、近年急速に支持者を拡大して勢力を伸ばすことに成功してきました。

 

・これは日本でも言えることですが、移民によって外国人が地域に増えるとなると、地元住民が不安を覚えるのは当然の心情です。

 

差別云々と騒ぐ前に、私たち日本人は今こそスウェーデンを反面教師としてしっかりと見習い、彼らの移民政策の“失敗”に学ぶべきでしょう

 

日本社会の病理とその処方箋

左派・リベラルのみなさん、大好物の「戦前と同じ」をスルーしていますよ

・私は政府が消費税を5%、8%、10%と上げていったことは、政策として間違っていると思います。けれども、それは選挙前に税率アップを公約として掲げ、その後国会で議論して、きちんと多数派をとって実行したわけですから、手続き的には問題はありません。

 ところが、エコ関連の規制は手続き的におかしくても「エコ(=よいこと)だから」という理由で何となく通ってしまいます

 

・国民に負担を強いる規制がどのようにつくられるのか、きちんとした手続きを踏んでいるのか、規制の根拠はどこにあるのか――野党も、そして我々有権者も、もっとそこに注目していく必要があります。

 

日本の閉塞感を打ち破るために有権者ができることとは?

・本来なら野党が先に見た「手続き」論などで与党をしっかりと攻撃し、国民に広く支持を得られるような争点をつくってくれる存在になればいいのですが、「立憲」「民主」を看板に掲げている政党でさえ、立憲主義や民主国家の根幹である「手続き」にまったく無頓着です。

 

・では、野党がまったく期待できないのなら、我々有権者には何ができるのか。何をするべきか。

 結論から先に言うと、日本のためにならないことをした(しようとしている)政治家たちを選挙で落選させることです。

 

・通常の民主主義国家では選挙によって政権交代もありうるというのが建前ですから、政権交代の起こり得ない一党独裁体制の国で選挙を行っても無意味なのではないかと思いがちです。しかし、体制を変革することはできなくても、選挙を行うためには選挙区に候補者を立てなければなりませんから、その時点で複数の人材のなかから選別は行われます。

 

・ここで、特段の事情もなく、明らかに能力の不足している人物を候補にすることは、結果的に一党独裁体制の権威を損ないかねませんので、彼らはその点は慎重になるのが一般的です。

 これに倣い、我々は個々の政治家の所属政党とは無関係に、落とすべき候補者はしっかり落とす、ということが重要だと思います

 

プロパガンダも駆使して政治家に危機感を与えよう

・たとえばエコを“印籠”に使って増税や規制を無理に推し進めようとするような政治家は、次の選挙で落選させる。そういう投票行動に出るべきだと思います。エコ規制は票にならない、エコ規制や増税を強引な形で進めれば票を減らしてしまう。最悪落選してしまう恐れもある――

候補者側にそう思わせる実績を有権者側が少しずつでもつくっていくのです。

 

実際に私も、レジ袋規制・炭素税に反対する立場から、原田義昭環境大臣佐藤ゆかり元環境副大臣、石原宏高元環境副大臣らに対して、徹底的に落選運動を仕掛けたことがあります。その結果、3人とも選挙区では落選させることに成功しました(石原氏は比例で復活)。

 実際に彼らが落ちたのは選挙区の事情等もあるのでしょうが、そんなことは別にどうでもいい。大切なのは「原田・佐藤・石原はくだらないレジ袋規制を推進したから落選したんだ」と有権者側が大々的に“戦果”を発信して、候補者たちに危機感を持たせることです。

 

日本を変えるには政権交代よりも“有害”議員の落選が近道

政治家にとって、基本的に無党派は「お客さん」にはなりません。ならば、無党派層有権者は、落選運動という形で政治家たちに影響力を発揮して、政党側に候補者を差し替えさせていくしかないと思います。

 

・むしろ、こうした落選運動を通して自民党に危機感を持たせ、次回の選挙で規制・増税推進派の候補者を規制緩和・減税派の候補者に差し替えさせる圧力をかけることに意味があります。

 政権交代という形ではなく、有害議員を個別に落選させていく――これが日本の現状にマッチした有権者の合理的な投票行動だと私は考えています。がんばって野党を応援して政権交代させたところで「悪夢の民主党時代」の再来では元も子もありません。

 

これから日本の国民的な争点になりえるものとは?

落選運動を仕掛けるには、しっかりと争点をつくらなければいけません。かといって野党がつくるような、国民の関心が薄い争点はダメです。5:5とはいかないまでも、せめて7:3くらいに世論が分かれるような争点である必要があります

 しかし、実際のところ、今の日本で7:3の争点というのはなかなか見つかりません。

 

・それを踏まえた上で、今後日本で7:3以上の争点として確立できそうなのは「減税+規制緩和」だと思います。

 

「国会議員=国民の代表」はウソ

・もっとも、いわゆる「減税派」のなかには、経済学的にはかなりトンデモな主張をしている人たちもいることは確かです。しかし、その背後にある理論はさておき、少なくとも今の日本に必要な減税を訴えている彼らを「政治運動」として応援するのはアリだと思います。

 

基本的に国会議員は「支持者(特に地元の支持者)の代表」です

 国会はあくまでもその「支持者の代表」の“集合体”として日本国全体を代表している形になっているだけであって、個別の国会議員はあくまでも支持者の声や利権の代表に過ぎません。

 だから、実際のところ日本の国会議員は、国民や国家のためではなく、支持者のために仕事をしています。それが彼らの本来の仕事です。

 

国会議員が「支持者の代表」である以上、増税して支持者にばら撒いてくれる候補者のほうが、減税を訴える候補者よりも選挙で有利なのです。

 

“ゲリラの気持ち”で投票を

これまでの日本の政治家は、基本的には「増税するけどそれ以上に国民(特に自分たちの支持者)におカネを配るからいいでしょ」という立場でした。そして、今でもそういう「増税派」が多数を占めています

  経済が順調に成長していた時代なら、多少増税されたところで国民側にも余裕がありました。

 

・「増税+ばら撒き」と「減税+規制緩和」の対立軸が争点として確立するには、おそらくまだまだ時間がかかると思われます。

 

・「どうせみんな野党に投票できないから自民党は安泰だ」とぬるま湯につからせたままではいけません。「増税やむなし」「規制やむなし」などとうっかり口にすると落選してしまう、そんな恐怖と危機感を自民党に与えて、有権者側からプレッシャーをかけることが重要です。

 

・ばら撒いてもらいたい人たちがばら撒いてくれる候補者に票を投じるのはもちろん自由です。しかし、「ばら撒きはいらないから減税・規制緩和してほしい」と望むなら、「増税派・規制推進派の候補者は落としてやるんだ。お前の代わりなんかいくらでもいるんだ」という意思表示を明確にして、「ゲリラの気持ち」で票を投じていかないと、世の中を変えれないと思います。

 

自国の国益の最大化

・外交の基本は国際社会のなかで自国の国益を最大化することです。したがって、どれほどに卑劣な手段を使おうが、他国に物理的な損害が生じようが、結果的にそれが自分たちの国益になるのであれば、一切頓着しない。極論すれば、他のすべての国が滅んでしまっても、自国だけが生き延びて繁栄すればOKだという覚悟こそが外務大臣として最低限の条件です。

 

・本書で取り上げた国々は、例外なく、死に物狂いで国益(と彼らが信じること)を追求しています。そして、そうした剥き出しの欲望がぶつかり合うことで世界が大きく揺れ動いているがゆえに、各国は迷走を余儀なくされているのです。

 

 

 

 

(2014/11/27)

 

 

 

『「超常現象」を本気で科学する』

石川幹人 新潮社     2014/5/16

 

 

 

・本書は「幽霊はいる」とか「超能力は存在する」などと超常現象を肯定するためのものでもなければ、その逆でもありません。そうではなく、超常現象について、今現在、「実際に何がどこまで分かっているか」、「何がどのように謎なのか」を皆さんに紹介しながら、「いかに未解明の現象に取り組んでいくべきか」という「科学的思考」を身につけていただくことを第一にしたいと思っています。

本書は、あくまで本気の科学の本です。

 

・幽霊体験の背後には通常、「霊魂説」が控えています。人間の肉体には霊魂が宿り、死後に霊魂だけが肉体から離れて霊界へ行くが、この世に生きる私たちも、肉体から離れて浮遊している霊魂と、ときに何らかの交流や交信ができる、という説です。

 

・もとより実証されているわけではありませんから、霊魂説とは科学的にはまさに仮説にすぎないわけですが、体脱体験や臨死体験、霊視や憑依などの現象が、この霊魂説を支えるとされます。しかし、そうした諸現象を人間の通常の心理的・生理的現象がもたらした錯覚であるとする仮説も有力で、もちろん、霊魂説は決定的ではありません。

 

<心霊研究から超心理学へ>

・さて、では超常現象が科学の世界でどのように研究されているかというと、じつは古典型的な幽霊体験より、現在はいわゆる「超能力」へと注目すべき研究テーマが移っています。超能力とは、透視やテレパシーといった未知の能力の総称ですが、超能力と幽霊体験には、かなり共通するところがあります。幽霊体験の多くは、一種の超能力による事象として説明できますし、逆の説明もまた可能だからです。

 歴史的にも、19世紀末から幽霊体験を究明する「心霊研究」と呼ばれたものがありましたが、これが20世紀に入って厳密な科学的手法に則った研究に改められ、超能力研究へと展開し、「超心理学」と呼ばれる研究分野になったという経緯があります。

 

<幽霊と宇宙人は同じ?>

ユング超心理学への貢献は、シンクロニシティにとどまらない大きなものがあります。いわゆるUFOの目撃事例と、幽霊目撃事例の共通点を分析し、それらは心理的に同様の根源をもった超常的体験であるとその晩年に指摘したのです。UFOに乗った宇宙人などは幽霊とはまったく違うものという感じがするかもしれませんが、両方とも異世界から来た者という共通性があるのです。それにもし目撃者にキリスト教などの特定の宗教的背景があれば、幽霊との遭遇は悪魔に会うことに匹敵するので、「幽霊を目撃した」と主張するよりも、「空飛ぶ円盤を目撃した」「宇宙人に会った」と主張する方がまだ無難だということになるのです。ときには、金星人や地底人なども登場しますが、これは目撃者の無意識があたかもSF作家のように創作的に働いた結果でしょう。

 

・この指摘は、今日あらためて注目される状況に来ています。というのは、欧米では「宇宙人に誘拐」され、気がつくと宇宙船の中で手足を固定されて寝かされ、身体検査や手術を受けたという訴えが数多くあるからです。お気づきのように、これは、日本における「地縛霊のしわざによる金縛り状況」と同類の構図です。宗教的に地縛霊を持ちだせない場合には。似た効果の別の「実体」がつくられるのだと言えます。

 

・日本でも、超能力者を自称する人々には、「宇宙人に会った」と主張する人が多数います。超能力だけでも信じてもらえないのに、さらに宇宙人にまで言及するのは控えた方がよいと私は思うのですが、かなりありありとした体験らしく、本人たちはまじめに主張します。私が懇意にしているある霊能者も、幽霊だけでなくUFOや宇宙人をよく見ると言います。そして、幽霊が過去の情報に関連するとすれば、宇宙人は未来の情報に関連しているという感触を述べています。これこそ、時間を超えたESP(超感覚的知覚)現象がこうした体験の背後にひかえていることを暗示しているのではないか、と私は思います。

 

ユング深層心理学によると、無意識の知恵を意識に伝える「老賢人」という象徴的な存在があるとされます。個々人の内的世界では、老賢人が幽霊の形をとったり宇宙人の形をとったりして意識を支えているのでしょう。もし、その場面が明晰夢を見るようにありありとしていれば、それがその人にとっての「現実」であってもいいわけです。要はその「現実」に個人として、そして社会として、どれほど意味があるかが重要になるのです。

 

 

 

『FBI超能力捜査官マクモニーグル』  

   「遠隔透視」部隊の現実

  (並木伸一郎・宇佐和通) (学研)       2007/2

 

 

 

<幽霊のハンス>
・幽霊もよく見る。亡くなった妻の母も会いにきた。陸軍時代、ドイツでも幽霊を見た。長旅を終えて新しい宿舎に着いた夜のことだ。洗濯をしようと地下に行ったが、どの部屋が洗濯室なのか分からずうろうろしていると、年老いたドイツの男性と出くわした。ドイツ人だと分かったのは、民族衣装を着ていたからだ。

・彼に『洗濯室はどこです』かと尋ねると『ああ、こっちだよ。ついて来なさい』といわれ、『ここだよ』と、部屋まで案内してもらった。私は、礼を言って洗濯を始めたが、目をあげると、彼の姿はもうなかった。

・私は、ドアと彼の間に立っていたから、彼が出て行くのに気付かないはずはない。不思議に思って、あちこち探したが見当たらなかった。
 
・同僚たちの部屋に向かう途中で、ふと当り前のことを思い出した。そこは情報関係の建物で、ドイツ人が出入りできるわけがないのだ。部屋に入って、『あのドイツ人は誰だ?』と聞くと『ああ、それは幽霊のハンスだよ』と、あっさりいわれた。部隊では有名な幽霊だったようだ。悪さをしないが、頻繁に姿を見せるという。

・現れたり消えたりしながら、アメリカ兵とのコミュニケーションを楽しむらしいのだ。その建物に取り付いているのだろう。ドアを開け閉めすることや、あるいは皆がいる部屋に入ってきたり、ポーカーをしているテーブルの脇でじっとしていることもあった。兵士の一人が怒って灰皿を投げつけたら、灰皿はハンスの体を通り抜けて壁に当たった。

 

 

 (2022/11/30)



『トランプとQアノンとディープステイト』

世界は今、ディープステイト(新世界秩序)の悪魔の計画を覆すべく立ち上がったトランプとQアノンの地球を巻き込んだ超巨大闘争の真っ只中である ⁉ 

嵐吹き荒れる陰謀論の奥底を緊急分析!

人類の向かう先を見通す超緊急出版の本!

菊川征司  ヒカルランド  2021/3/3

 

 

 

Qアノン

・トランプは、選挙に不正があったとして国民投票結果を受け入れませんでしたが、その行動はアメリカだけではなく世界中で応援する人たちへと広がっています。その理由はQアノンにあります。

 

Qアノン信奉者たちは、この世に悪玉と善玉の戦いがあると考え、悪玉はディープステイトで、それと戦っているトランプは善玉の代表と考えました。

 彼らは、「嵐The Storm」と「大覚醒The Great Awakening」という2つの大きな出来事を待っていました。

 

・NSA(アメリカ国家安全保障局)の愛国者たちは、その自分たちが持っている豊富な情報を元にして、秘密裏にアメリカを売国奴から取り戻す壮大なプランをQグループの中で作り上げたのでした。

 

世界史に残る2つの出来事

・現時点での断定は早計ですが、世界史に残ると思われる出来事が2020年に2つありました。新型コロナと米国大統領選挙です。

 新型コロナは、2008年のリーマンショックを超す打撃を世界経済に及ぼしたのですから残りそうですが、それを上回る被害を与える病原菌が発生すれば別です。しかもその可能性は大いにあるのです。

 

・将来、これ以上の伝染病原菌が作り出されないという保証はありません。そうなったら今回の新型コロナは影の薄い存在になり、2009年の新型インフルと同じ運命をたどってしまうでしょう。

 もう一つの米国大統領選挙は、米国史には間違いなく記録されます。

 

国民投票の結果をトランプが認めなかったために彼とバイデン陣営両方の主張が連日報道されたので、大統領選挙人という独特の制度を設けた米国大統領選挙システムに詳しくなった方も多いのではないかと思います。

 

なぜなら、自由の国アメリカにはディープステイトと呼ばれる闇権力が存在し、国民の知らないところで悪行を重ねてうまい汁を吸っている実態に多くの米国人が目覚め、それに憤った人たちがネットで繋がり、Qアノンと呼ばれる一大勢力になったからです。闇権力とは私がこれまで「闇の世界金融」や「新世界秩序ギャング」と呼んできた人たちのことです。

 Qアノンは、連邦政府・政界・経済界などに根を張って巨大な勢力を構成している闇権力に、トランプが単身で戦いを挑んだと信じたのです。ここまで来るにはQアノンという謎の存在が大きな影響を与えたのですが、闇権力に気がついた人が増えればいつの日か米国の愛国者たちはそれに立ち向かうでしょう。

 そうなればアメリカは2つの勢力に分断され、双方が武器を手にして内乱になる可能性があります。

 

・どちらにしても世界史に残る大事件です。今後5年間ほどはアメリカ国内の動きには目が話せませんが、テレビや新聞の報道に頼っていては真実が見えません。米国の大手マスコミは20世紀前半から闇権力に取り込まれているので、その報道に頼っていると重要な動きを見逃すことになります。それに代わる情報源としてネットが頼れる存在だったのは以前のことで、近年は巨大IT企業GAFAにも闇権力の支配が及び、彼らに都合の悪い記事や動画がどんどん削除されています。

 

全てを網羅できたと思いませんが、世界中の人間があこがれるアメリカンドリームの国の深部には闇の部分が存在し、その闇が2020年大統領選挙を食ってしまったことを理解していただけたら幸いです。

 

どんな手段を使ってもトランプの再選を阻止せよ!――焦り狂うディープステイトの姿が見えた!

繰り返される大統領選による不正!

・トランプは、選挙に不正があった、と断言して国民投票の結果を認めませんでしたが、米国大統領選挙における不正は今回に限ったことではありません。

 皆さんは息子ブッシュクリントン政権の副大統領だったアル・ゴアが戦った2000年の選挙を覚えていますか。

 

・彼はその夜「最高裁判決に同意できないが、受け入れる」と述べました。実際、最高裁が数え直しを停止しなければゴアが勝っていた可能性が高いのです。それを教えてくれるのは「ミスによる悲喜劇はヴォルシア郡の再集計の混乱を煽っている」と題する11月12日付けワシントン・ポスト紙の記事です。

 

・ヴォルシア郡とブレバード郡でのゴア票減少や、民主党支持者の多い黒人大学生に対する投票妨害が、悪意のない人為的ミスと言い切れるのでしょうか。

 

不正に使われたのはディボールド社製電子投票機!

・2003年9月、ディボールド選挙システム社内部告発者の大量のメモがネットに流出し、その頃からあちこちでディボールド社製電子投票機の検証が行われ始めました。

 

バイデンもブッシュ同様に不正による勝利を確信していた

・「システムの構造を知ることなく内部に侵入可能で、侵入の有無を調べることは難しい」

 

・「このマシーンは数々の深刻な攻撃に対して脆弱なので、それが生み出す投票数の正確さを損ない、信頼性がない」

 

投票詐欺は以前より広く知られていた

・彼女たちは2000年の大統領選挙においてフロリダ州ヴォルシア郡で起ったディボールド電子投票機による投票詐欺事件を契機に、全米各地で起きた同様のケースを追っていきます。その目的はただ一つ、投票は正しくカウントされているかどうか、を調査することです。

 

選挙管理サーバーにはパスワードも暗号キーもなしで潜入できる

・トランプは選挙詐欺を暴こうとして最後の最後まで抵抗し続け、それを多くのQアノン信奉者がバックアップし続けました。日本のマスコミはこのときのトランプとQアノンの行動を否定的に報道し続けました。

 

・彼女たちが雇ったコンピューター・スペシャリスト、ハリー・ハースティは、ある地区のディボールド選挙管理サーバーに侵入して、あっという間に投票数を変更してしまいました。選挙管理サーバーは地区の投票を合計する重要システムですが、パスワードも暗号キーも打ち込む必要なく侵入できるという呆れるほど甘いセキュリティで、しかも変更したという記録はまったく残らないことが判明しました。

 

メモリーカードは選挙の公正を裏切っていた

・AccuVote O-Sのメモリーカードを調べていたハースティは、投票コードの中に書き換え可能なプログラムが存在することに気付きました。つまり機械に触らずメモリーカードだけで投票の改ざんができるはずなのです。そこで実際に可能かどうか試すことになり、ハースティは市販のメモリーカードリーダーを使ってAccuVote O-Sのメモリーカードのコードをいじりました。

 

ベブと市民活動家たちが、メモリーカードだけでディボールドの投票機から票が跡形もなく盗まれることを証明したこの映画が全米のケーブルテレビに流され、しかも優れた長編ドキュメンタリーとして2007年のエミー賞にノミネートされたのです。

 

ディボールドからドミニオンへの移行

・この頃から選挙での投票詐欺の事実は、政府首脳だけでなく米国の一般市民にとって通説となっていたと思われます。

 

電子投票システムの欠陥が知られるようになって最初に行動した州は、カリフォルニアでした。

 

・こんな致命的欠陥を持つ電子投票システムを、2010年にそっくり買い取った会社があります。2020年大統領選挙でトランプが不正を訴えたときに何度か口にした、ドミニオンがそれです。

 

ディープステイトに操られる政治・司法・メインメディア!――トランプとQアノンは底知れぬ腐敗を白日の下に晒した!

不正選挙を問題にさせない勢力

・米国が世界一の民主国家だったのは19世紀までの話です。第1次世界大戦で疲弊した英国と欧州諸国を尻目に驚異的発展を遂げたアメリカ合衆国を裏で操って、自分たちの目的遂行の道具にしている人たちがいたのです。

 

ディープステイトには奥の院が存在する

・近年ネット上で目にしたり耳にしたりすることが多くなった「ディープステイト(Deep State)」という言葉はその人たちを指し、私が常々「闇の世界金融」や「新世界秩序ギャング」と呼んできた人たちのことです。

 「ディープステイト」という言葉の由来はトルコ語の「derin devlet」

で、国内の情報機関や軍、治安、司法、組織犯罪の中のハイレベルな要素で構成された、目に見えない国家機構やネットワークを指します。ディープステイトのトルコ的解釈は闇の政府、影の政府、または国家内部の国家を指し、選挙で選ばれた政府の方針には非協力的で、おおむね反対勢力を構成します。

 トルコのエルドアン大統領はさぞかしディープステイトに悩まされていることと思いますが、アメリカの場合はトルコ的解釈より深い意味を持ちます。政府部内に潜むディープステイト構成員に、奥から指示を与える人が存在するのです。いわばディープステイトの奥の院です。大手メディアはこの奥の院に取り込まれていて存在を報道しないので、一般国民がこの人たちに気付くことはありませんでした。ところが、トランプが大統領になってから「ディープステイト」を大っぴらに口にしたことで闇権力の存在に気付いたのが、Qアノンと呼ばれる人たちです。

 トランプはツイッターだけでなく発言でも頻繁に「ディープステイト」を使っています。

 

メインメディアはすべて反トランプ

メディアの多くは、彼が大統領になる前から反トランプです。その原因はトランプが、911世界貿易センター崩壊は爆弾だった、とか、オバマアメリカ生まれではない、など、知ってか知らずかディープステイトの神経を苛立たせる発言が多かったからです。

 

トランプはディープステイト奥の院の走狗ではない

・自分の意にそわないとバンバン首を切るのはトランプのやり方です。それまでの大統領は人事権を持っていなかったので閣僚クラスの人間や政府高官を入れ替えることはできませんでしたが、彼は人事権を持っていました。なぜなら彼はそれまでの大統領と違って、ディープステイト奥の院の走狗ではなかったからです。

 

トランプは反ディープステイトとして選ばれた

・ところがトランプはデービッド・ロックフェラーの配下ではありません。泡沫候補だった彼が当選したのは、デービッドがディープステイト構成員に実行させた路線、グローバリゼーションの否定を、「国外に出た米国製造業を米国に戻す」という分かりやすい表現で前面に出したからです。中国企業排除は反デービッド路線の続きで、傍若無人の中国にとって驚異以外の何物でもないと思います。

 2020年選挙の国民投票で7380万という票数は、多くの国民が彼の政策、反ディープステイトに賛意を表明したことを意味します。

 

・それまでの政権交代時の政府高官や高級官僚の人事は外交問題評議会が取り仕切っていたので、スムーズに埋まりましたが、反デービッドのトランプには外交問題評議会はそっぽを向きました。トランプ政権発足時の重要ポスト任命には時間がかかりましたが、トランプ自身が選んだ人たちで埋まりました。

 

国家の中の国家(ディープステイト)

・「ワシントンのモールの周りに位置する目に見える政府があるが、その背後に、もう一つの、より影のある、より明確ではない政府がある。それは公民101では説明されていないし、ホワイトハウスやキャピタルの観光客には観察できない

 

トランプと陰謀論

・トランプとその側近は、高級官僚の一部がトランプを大統領として認めず、ディープステイトを形成して弱体化を図っていると唱えてきました。

 

陰謀論とは、ある事件や出来事について、政府発表やマスコミ報道によって一般に流布する説とは別に、策謀や謀略によって引き起こされたとする考え方です。そのなかには「北朝鮮による日本人拉致問題」のように当初は陰謀論として扱われていながら後に事実と確認された例もありますが、これは稀な例で、おおむね空想や妄想の類いとして悪い意味で使われます。

 

地球温暖化という陰謀

NASAによると、公表されている気候科学者の97%は、化石燃料の燃焼などの人間活動が気候変動を引き起こしたと考えているという。

 

・トランプは、化石燃料悪者説を押し進めるディープステイトに逆らいたいのでしょうね。

 

トランプのマイナス面

トランプ氏は、潜在的な大統領のライバルに憲法上出馬資格があるかどうかを推測してきた長い歴史がある。

 

・トランプ氏は1970年代以来、少なくとも25人の女性によって、非合意的なキスや手探りを含む強姦、性的暴行、セクハラの罪で告発されています。

 2016年10月、トランプは、彼に対する性的な違法行為の申し立てを行ったすべての女性と、申し立てを公表したニューヨーク・タイムズを訴えることを言明したが、まだなんらの法的措置は取っていません。

 

ディープステイトと共産主義

アメリ憲法の精神は人権を尊重し、政府の介入を最小限に留めようとするのに対して、共産主義体制では人権などないに等しく政府が全てを支配します。権力を握って民衆の支配を計画する人たちにとっては、アメリ憲法の精神は悪で、共産主義が善なのです。

 第ニ次世界大戦後のソ連の勢力増大と共産中国の出現は、ニューヨークとロンドンの闇の世界金融(欧米奥の院ディープステイト)がバックアップしたのですが、彼らはその魔の手をアメリカ政府部内に伸ばしました。ソ連と中国とアメリカが共産党によって動かされるようになったら、世界中が共産党の支配になるのは時間の問題でした1970年代中頃の国連加盟国の数は150になっていませんでしたが、3分の1近くの43ヵ国が共産主義だったのです。

 しかしマッカーシーが立ち上がったことで米国民が目覚め、1954年の共産主義者取り締まり法でアメリ共産党は実質的に非合法の存在になりました。

 

国務省共産主義だった ⁉

当時の国務省は、ユーラシア大陸東側を全て共産主義にするつもりだったことは明白で北朝鮮が怒涛のごとく南進を開始したのは、アチソン演説から半年後のことで、北朝鮮軍は侵攻開始2カ月後には釜山近郊まで到達しました。

 国務長官肝いりの南朝鮮崩壊政策を成就寸前にぶち壊したのは、共産主義嫌いのダグラス・マッカーサーでした。彼が立案した仁川上陸作戦は危険すぎるとして統合参謀本部に反対されましたが、強行した結果大成功して北朝鮮軍を中国国境まで追い詰めました。軍事作戦大成功にもかかわらず、ワシントンの方針に従わなかった彼は解任されることになります。

 マッカーシー議員はラティモアとアチソンを非難し、1950年12月15日下院共和党は満場一致でアチソンの罷免を可決しました。

 

エプスタインの陰謀

・エプスタインは1953年にブルックリンで貧しいユダヤ人夫婦の間に生まれ、地元の高校で2学年飛び級しているので優秀だったようです。

 

・2005年3月、一人の女性の訴えでフロリダ州パームビーチ警察がエプスタインの捜査を開始したときには、彼は億万長者になっていました。

 裁判過程で明らかになった彼の品行は、人身売買、性的虐待若い女性の強制労働などで、小児性愛の愛好者だったようです。

 裁判所に提出された書類には、エプスタインは未成年の少女を「著名なアメリカの政治家、強力なビジネス幹部、外国大統領、有名な首相、および他の世界の指導者」に貸し出したと書かれていたようです。

 彼は2016年に米領ヴァージン諸島にリトルセントジェームズという島を購入し、エプスタイン島と呼ばれるようになったその島に各界の著名人を招きました。

 

・10月30日、弁護士が雇用した別の病理学者は、エプスタインの首の傷は自殺よりも「殺人的絞殺」との整合性が高いとする報告書を発表しました。

 

QアノンとJFKジュニア

・Qアノンの正確な始まりは、2017年10月に「Q」というハンドルネームの人物によって、匿名画像掲示板の「4chanに投稿された一連の書き込みのようです。アノンは、anonymousの略で“匿名の”や“名を明かさない”といった意味です。

 

「Qアノンは誰?」

<●Qアノンは何を信じているのか。>

・Qアノンは、悪魔を崇拝する小児性愛者たちによる世界的な陰謀があるという考えに基づいており、彼らはすべてをコントロールしている。彼らは政治家を支配し、メディアを支配している。ハリウッドを支配し、その存在を本質的に隠蔽しているドナルド・トランプが大統領にならなかったら、彼らは世界を支配し続けていただろう。

 

<●Qアノンが信じていることに真実はあるのか?

Qアノンの主張の面白いところは、常に真実がほんの少しあることだ。広い意味では正しい主張もあるが、特定の主張は非常識で現実とはかけ離れている。

 小児性愛者の徒党の場合は、そのようなことが実際に起こっていることは、遠くを見なくてもわかるカトリック教会の大規模な性スキャンダルのことだ。例えばフィラデルフィアで、カトリック教会の司祭によって多くの若者が性的な被害を受けた。その事実は隠蔽されてきたが、世界中のいくつかの都市で同じことが行われていた、非常に悲劇的なことだ。

 もちろん、ジェフリー・エプスタインのケースもある。エプスタインは億万長者で何十人もの少女に性的虐待をしたというのに、当時の労働長官アレクサンダー・アコスタと取引してパームビーチ郡の刑務所で13カ月間服役し、そのうち週に6日は高層ビルのオフィスで釈放され、リムジンの運転手付きで刑務所との行き来をしていた。

 彼らはしばしば、「このようなことが行われていて、隠蔽されているのであれば、おそらく隠蔽は誰もが思っているよりも大きなものだ」という感覚を持つ。

 

なりふり構わぬ史上最大の選挙詐欺はディープステイト没落のスイッチをオンにした――Qアノンの戦略 ⁉

出馬断念はディープステイトとの取り引き ⁉

・彼らにしてみれば次に送り出す予定のヒラリーには、トランプにつつかれて右往左往するような弱みはありませんから、トランプごときに負けるはずはないと高をくくったものと思います。

 

政府の負債額増大に比例してディープステイト奥の院が潤う

・ちなみに、米連邦政府にお金が必要になると連邦準備銀行が用立てます。その債務は巨額ですから利息だけでも大変な額になることは想像できます。その支払先は連銀ですが、これまで一度も連銀は収支報告書を提出したことはないので、その巨額のお金がどう処理されているかは不明です連銀は私立銀行ですから、おそらくその利益は株主に分配されているでしょう。

 

日本を含めて世界中の国々の中央銀行を設立したのは、欧州のディープステイト奥の院です。世界中の政府の負債額に比例して彼らの富も増大します。彼らの目的の一つに国家を破産させることがあるのではないでしょうか。

 

主要な新聞、スポンサーが候補者トランプにそっぽを向く!

しかし、トランプは現代アメリカ史上初の、主要新聞からの支持がまったくなかった最初の候補者になりました。それだけでなく、多くの共和党寄りの新聞が競争相手ヒラリー・クリントンを支持し、しかもトランプには投票しないよう読者に促したのです。

 その上、共和党の知事、下院と上院の多くの著名共和党議員は、トランプから距離を置き、党の候補者を決める共和党全国大会に出席しないと発表しました。

 

共和党寄り新聞が民主党候補を支持し、大企業が大会支援を断ったり縮小したりすることになった原因は、彼の女性蔑視発言と人種主義的言動というよりもディープステイトが動いたからというのが真相に近いと思います。

 不法移民排斥のためのメキシコ国境沿いの壁建設、自由貿易協定反対、TPP反対等の民主主義的公約に、ディープステイト奥の院が危険を感じて傘下の企業や議員を動員したのだと思います。

 

「衝撃的」な勝利の裏側

  • 11月8日、投票日。

 国民投票でヒラリーはトランプよりも287万票多く得ました。彼女は、ほぼすべての選挙前の全国世論調査とほとんどのスイング州の世論調査でリードしていましたから妥当な出来事ですが、肝心なのは選挙人の獲得数です。トランプの方が過半数を獲得したのです。国民投票で勝って獲得選挙人数で負けてしまった候補は過去に4人いて、ヒラリーは5人目になりました。

 ありそうもなかったトランプ勝利をメディアは「衝撃的」と表現し、負けるなんて微塵も考えていなかったヒラリーは敗北を知ってショックを受け、その晩の支持者集会に姿を見せなかったほどです。トランプ自身も勝てるとは思っていなかったと、大統領選挙人数確定後にウィスコンシン州で語っています。

 

まったく政治経験がなく軍務についたことのない大統領が誕生したのです。しかし、トランプ勝利が報じられると全米で大規模な抗議行動が起こり、数日間続きました。抗議者たちは「私たちの大統領ではない」や「次期大統領を受け入れない」などと叫び声を上げました。

 

私は32年間の在米生活中に大統領の交代を5回見るチャンスがありましたが、これほど激しい反対デモが起きた例は記憶にありません。この大勢の若者による騒ぎをテレビで見ていた私の頭をよぎったのは、こりゃ、トランプの二期目はないぞ、という思いでした。

 トランプ反対デモに参加した若者たちの多くは、恐らくヒラリーの勝利を確信して選挙登録にさえ行かなかったのだろうと思います。しかしこの人たちは4年後には相手候補が誰であろうと関係なく、トランプを勝たせないために選挙登録して投票に行くだろうと思ったのです。

 

ファーウェイ、中共(ディープステイト奥の院)との戦いが始まった!

・トランプは共和党が支持する自由貿易協定や軍事介入政策に反対しました。これはアメリカの外交政策を牛耳ってきた外交問題評議会が中心になって推し進めたグローバリズムの反対方向です

 トランプは巨大な貿易赤字を抱える中国との貿易交渉を就任早々から始めました。

 

これほど強い対中国敵視政策を実行した大統領がトランプ以外に過去にいなかったのは、ケネディ以外の全員がディープステイトの飼い犬だったからです。

 

中国大陸を毛沢東に渡したのは、ディープステイト奥の院の指示によって動いた米国務省と軍部です共産党のDNAにすり込まれた権力闘争が中国で始まると、奥の院はしばらく傍観していました。待ちきれなくなった奥の院は1971年にキッシンジャーを秘密裏に北京に送りだし、国交正常化の道筋を探らせました。

 

こうして史上最大の不正選挙の幕が開く………

・2020年大統領選挙において、バイデンの息子ハンター・バイデンの中国企業との深い繋がりが報道されていましたが、米国の多くのビジネスマンや政治家の中で中国と繋がりのない人は少数派なのです。

 トランプは中国との繋がりが少ない少数派の一人だったからこそ中国に強硬な態度が取れたのですが、そういう男の存在はディープステイトにとっては大問題です。

 そこでトランプの二期目阻止と、長い間の宿敵だったアメリカの国体変換にとりかかる絶好の機会を作り出すために、ディープステイトは2正面作戦を考え出したと思います。

 第一作戦は、不正選挙です。

 国民投票と獲得選挙人数の両方で勝利すれば国民は納得します。

 

ナヴァロの報告書は、きわめて具体的な証拠や証言を多数提示していますが、日本のマスコミは無視を決め込みました。

 

・ナヴァロ氏は17日、記者会見を開き、「徹底した欺瞞 選挙違反の6つの局面」と題する合計36ページの調査報告書を公表した。今回の選挙の勝敗を分けたとされるアリゾナジョージア、ミシガン、ネバダペンシルベニアウィスコンシン計6州に焦点を絞り、いずれの州でも選挙運動から投票、開票、集計に至る各プロセスでバイデン氏を有利にする組織的な不正工作があったと断定した。

 

ミシガン州などの同6州の集計はいずれも僅差であり、不正がなければトランプ大統領が各州の選挙人を獲得して最終的に勝利者となっただろう、という立場を打ち出した。

 

明白な有権者詐欺

・大規模な偽造票、買収、死者の投票、無資格者の投票、同一票の重複集計、非居住者の投票などが全6州で行われた。

 

投票の不正操作

ネバダ州では、民主党系運動員が投票所で有権登録証のない住民たちを集め、その場で州の運転免許証を暫定発行して投票を可能にした。

 ジョージア州では州当局が、郵便投票の本人署名の合致手続きを緩和し、曖昧な署名の郵便投票も有効とした。郵便投票ではバイデン支持が圧倒的に多かった。この署名確認の緩和措置により、ジョージア州の120万票ほどの郵便投票に疑問が投げかけられた。

 

ウィスコンシン州では、郵便投票を投函できる箱が全州で約500ヵ所に設置されたが、その多くが民主党支持者の多い都市部に集中していていた。

 

投票プロセスでの反則

ジョージアペンシルベニア、ミシガンの各州では、投票や開票に立ち会う共和党系の要員たちがある時点で退場を求められる事例が相次いだ。開票所の特定の場所から出ないことを命じられた例も多かった。

 

ナヴァロ報告書には電子投票機による不正が書かれています。

 2020年の大統領選では、主に2種類の投票機不正が疑われています。大規模な投票機の不正確さと、不可解な票の入れ替わりや票の急増です。どちらの場合もバイデンを支持していることが多いようです。

 ジョージア州では、ドミニオンの機械による多数の「不具合」が発生し、結果が変わったようです。その中で最も注目されたのは、バイデン氏の2万票の急上昇とトランプ氏の1000票の減少でした

 ミシガン州アントリウム郡では投票集計の法医学的な監査が実施され、ドミニオンのシステムは68%という驚異的なエラー率を持っていることが判明しました。ドミニオンは外国の悪徳業者との関係が疑われていますが、遠隔地からのインタ―ネットアクセスを検出できるはずの記録はアントリウム郡のドミニオンシステムから消えてしまっていたのです。

 

バイデンは自宅で勝利を確信していた………

これまで紹介した不正は現場で発覚した事実で、ナヴァロ報告書はこのほかに【開票機械の不正】【激戦6州の統計的異常】の事例を列記していました。

 電子投票機の不正は調査した全6州で行われていました。6州以外でも行われたことは想像に難くなく、それがあったことでバイデンの獲得票数がトランプよりも700万票も多い、8001万票という異常と言ってもよいほどの高い数字になったのです。

 ちなみに、12月24日夕時点でバイデン氏が獲得した票数は8001万1000票以上、共和党トランプ大統領の得票数は7380万票とされています。トランプは負けたとはいえ、得票数はオバマの6900万票を超す米史上2番目の多さです。バイデンの数字は大幅に水増しされていますが、トランプの数字は減らされていますから、実際はもっと多かったはずです。

 

<トランプ再登場とQアノンの裏作戦!――死を偽装していたケネディ・ジュニアが本当に現れるのか ⁉

Qアノンのムーブメント

トランプは、選挙に不正があったとして国民投票結果を受け入れませんでしたが、それをアメリカだけではなく世界中で応援する人たちが出ました。その理由はQアノンにあります。

 Qアノン信奉者は、エリート政治家、官僚、ジャーナリスト、芸能界の権力者を中心とした、悪魔を崇拝する小児性愛者の集団がディープステイトを構成し、メディアや芸能人の援助を受けてトランプ大統領を貶めようとしている、と信じました。

 小児性愛悪魔崇拝儀式が日常的に行われていたのが、ジェフリー・エプスタイン所有の米領ヴァージン諸島の孤島で、そこで行われたことはエプスタインが全て撮影していたと言われています。

 Qアノン信奉者たちは、この世に悪玉と善玉の戦いがあると考え、悪玉はディープステイトで、それと戦っているトランプは善玉の代表と考えました。

 

寝ても覚めても、トランプ! トランプ!」

・伝言を送る人たちが自分たちのことを述べた箇所があります。

我々は、長い間人類の解放のために戦っているグループであります。あなた方がよく知っているホワイトハットやQやホワイトハウスのスタッフではありません。またアメリカ軍の所属でもありません。NSAの一部のような立場ですが、そこから外れてある組織と契約のもとに、約束の期限に人類の解放のために、それらの一部の役割を狙い、必要な全てのシステムを構築しました

 ホワイトハットというのは、2010年頃から活躍し始めた組織のようです。

 

・別の箇所で、「我々はホワイトハウスの中の人間ではないが、トランプ大統領と一緒に動いている関係者」と言っています。Qではないようですが、送ってくる伝言はQアノン信奉者が信じる内容に酷似しています。

 

トランプを応援する人たちは、彼を英雄もしくは救世主のように考えて崇めたように思います。

 

・「なぜトランプはアメリカや世界の仕組みを変えるために戦いを挑んでいるのか。その理由を話します。それはケネディ大統領から始まります。彼はあることを公開しようとして暗殺されました

 それから時が経ちアメリ憲法の基本である自由と平等の民主主義の根本が揺らいでいることに我々は気付きました。それで正式に1999年5月から21年間に及ぶ戦いに挑みました。現在の社会を裏から操っている権力者と対峙して、その矢面に立つ最後の仕上げにトランプは自ら手を上げて大統領選挙に挑み、勝利してくれました

 それにより全体主義共産主義が今こそなりふり構わず牙を剥いています。このことが明るみに出ること、そして地球の人間の全てが、自らこの地球は何かがおかしいと気がついてくれたこと。これこそが我々が目指していたところです。これは善と悪との戦いです

 

実際、ネットには熱狂的トランプ支持者の動画がたくさんあります

 

その他の日本でのトランプムーブメント!

石川新一郎さんとワシントンからのメッセージ!

・ワシントンの連中は、「現在の社会を裏から操っている権力者」すなわちディープステイトと戦おうと意思を最初から持ってトランプは立候補した、と言っています。

 

続々と発表される驚愕情報

・「ディープステイトのトップはオバマクリントンではありません。彼らは単なる表の顔となって動いている愚か者の一人にすぎません。それは、中国共産党の表のトップたちも同様であります。この人たちの裏にはヨーロッパの何百年も続く一族たち、そしてこれらの人たちを操っていたイタリアの2つの一族、そして英国やフランス、スイスを舞台にむさぼるように世界を我が物にしてきた人たち、そして第ニ次世界大戦以降に地下に潜って操作した人たち、彼らはもう存在しません。今は皆様が知っている顔が地上に残って断末魔のように踊っているだけです

 

・「ディープステイトのイタリアの2つのファミリーの一つ、ファルネーゼ家はイエズス会を創設し、そこの修道士アダム・ヴァイスハウプトがイルミナティを作り、ロスチャイルド家に繋がっていきます。もう一つのオルシーニ家は3人のローマ教皇を輩出し、ある種族と非常に強い繋がりがあり、この種族とローマカトリック教会との条約を作った一族です。オルシーニ家は2010年5月の我々の作戦で力を失い、もうディープステイトの中枢ではなくなりました2019年5月には、ヨーロッパのディープステイト中枢のある一族がアメリカ国家との契約で吸い取っていた資金を、トランプ大統領は破棄させて大きな中枢との戦いは終わりました

 

イエズス会を許可し、教会改革を目指してトリエント公会議を招集したことで知られる第220代ローマ教皇パウル3世の本名は、アレッサンドロ・ファルネーゼです。

 オルシーニ家は、10世紀頃からローマで勢力を持ち始め、12世紀のケレスティヌス3世、13世紀のニコラウス3世、18世紀のベネディクトス13世の、3人のローマ教皇を出しています。この一族と非常に強い繋がりがあったとされる種族の名前は不明です。

 

・「2020年12月29日、米議会が中国政府のウイグル族に対する人権侵害をジェノサイドと設定するにあたりウイグル族が強制収容された根拠の情報は、日本政府がアメリカとイギリスに提供しました。これは、日本政府がアメリカと中国に対する二股外交を止めたと捉えてよいと、米国は判断しました

 

RV(Revaluation of Values)は通貨評価替え、GCR(Global Currency Reset)は世界通貨改革です。

 闇の世界金融が牛耳っている金融制度を変えようというニュアンスです。私は大賛成ですぐ実行してほしいですが……、こんな夢みたいなことを考えるだけでも感心します。

 

・「我々は凄い時代に生まれたと実感します。今まで911や311の真相、ロスチャイルドFRB、ローマカトリックの悪行など、陰謀論の内容を直感で真実だと思っていた。それが暴かれ、職滅され、愛と希望の平和の世界が来ることを確信します。ついにグローバル金融リセットが来るのですねそして金本位の通貨体制になり、今のようなマフィア体制の銀行システムが、量子コンピューター式の金融システムになります。早く、そうなって欲しいです

 

・「これまで我々がお伝えしてきたことは、次の2つに要約されます。一つ目は、今まで隠されていたことの重要な機密解除が行われます。それはトランプ大統領が二期目に入って数日以内に解除され、発表されます。二つ目に、GCRとRVが金融システム上構築された中で、新たな金融システムが実施されます。それらは秘密解除後に、ある宣言の下、実行されます。それに伴いアメリカからスタートし、共産主義国全体主義国を除いた殆どの国々で次々に実施されるでしょう。この2つの事柄の後に、我々人類にさらなるプレゼントがもたらされることもお伝えしておきます。これらのことはトランプ大統領の旗の下に実行されます

 

演出された暴動の謎を解く

米国議会への乱入事件

・議事堂襲撃事件については様々な謎が指摘されている。特に、FBIが調査しているのは暴徒たちがどうやって議事堂内に侵入したかだ。

 

計画された襲撃?

FBIのジョームズ・コミー元長官は、CNNの取材に対し、議事堂乱入事件について「少なくとも陰謀があったことに間違いはない。計画された襲撃である」と主張している。

 

Qアノンはディープステイトの回し者だった ⁉

・2017年10月28日に初めて4chanにQが登場してからQアノンと呼ばれる信奉者が生まれ、短い間にフォロワーの数が数百万という大勢力になりました。Qアノンがトランプを応援し、選挙が不正に盗まれたことを知る彼らは、胸を張って愛国者だと宣言し、選挙後トランプと共に行動しました。これほど大きな社会現象を作り出した張本人のQが正体を隠したままなのは、何か裏があると思いませんか。

 Qのお陰で多くの一般市民がディープステイトの存在に気付きましたから偉大な功績を残したと言っても過言ではないですが、一方で、いわゆる愛国者と呼ばれる人たちのネットワークを表に出してしまいました。Qアノン信奉者はネットで連絡しあいましたから、米国国家安全保障局(NSA)はその情報をつかんだことは確実です

 

民主党の不正を憎んでワシントンに集まった愛国者たちは、最後には世界中から暴徒扱いされて、おそらく現在はQアノンを名乗ることもできなくなっていると思います。また、トランプの主張に賛同し始めた共和党議員たちも、これを契機にトランプ離れをせざるを得なくなったのです。そういうことを考えると、私にはQはディープステイトの回し者だったとしか思えません。

 

逮捕されるのはあぶり出された愛国者Qアノンたちの方だ ⁉

・スコットはQを、私の推測とは大きく違いますが、ディープステイトを壊滅しようとする一部の米軍情報部員の計画と言い切って、それに関係する10人ほど人間が政権中枢に入り込み、実際の活動を開始したのが2017年10月28日で、Oの名前で4chanに情報を落としたのだそうです。正体を現さないのは、人々に疑問を持たせて自分で様々なことを調べてほしいからのようです。トランプ政権は、事実上軍によって樹立された政権と位置づけ、その理由とそこに至る過程を分かりやすく解説しています。

 

ケネディ・ジュニアとQ(NSA愛国者

Qアノン情報 復活したケネディの反撃

NSAは、軍によって管理、運営されていて年間の予算は1兆円を軽く超えると言われているのです。3万人の職員の中にはアメリカの愛国者たちがたくさんいて、電子機器ではなく、主にスパイを訓練して外国の政府の転覆や支配などに暗躍しているCIAの活動を快く思っていなかったので、CIAが求めて来た情報を小出しにしたり、与えなかったりしたので、二つの組織の間にはお互いの職員を殺しあうほどの大きな確執があるのです。

 

日銀の完全国有化

ともかく現在世界中の国々が、税収の減少と国民救済のための支出増大に直面しています。そろそろ破産する国家が出てくるのではないかと思いますが、日本は日銀に黒田さんがいる限り大丈夫だと思います

 彼だったら日銀の完全国有化に反対しないでしょう。そうすれば国債の返済義務はなくなります。ただし、ロスチャイルドの仕返しに備える必要がありますが………。

 

 

 

<●●インターネット情報から●●>

ウェッブサイト「笹原シュン★これ今、旬!!」から引用。

 

 

 

 

大覚醒23 地球人類はわれらの餌となれ!? 人類を封じ込め、エネルギーを吸い取る、ルシファーのシステムとは?①

大覚醒

閉ざされた地球

 われわれが暮らす3次元の世界は、広大無辺な4次元以上の高次元世界の一部にすぎません。

 

 魂は永遠であり、高次元世界と3次元世界の間で転生輪廻を繰り返しています。

 

 3次元に暮らすわれわれの思いは、常に高次元世界に届いており、高次元の生命体は3次元のわれわれにその思いを届けることができます。

 

 しかしこの地球は、3次元世界の中にあって、その他の地域、および高次元世界から切り離され、孤立した世界となっています。

 

 これは偶然そうなったのではなく、地球を孤立させ、地球に暮らすわれわれを支配しようともくろむ様々な生命体によって、切り離されてしまったのです。

 

 高次元の人々は、この地球独特の切り離された閉鎖的なシステムのことを、「ルシファーのシステム」と呼んでいます。

 

 それではこのルシファーのシステムとはどのようなもので、何のためにこのようなシステムができあがっているのでしょうか?

 

地球に干渉する3つの勢力

 3次元の地球の表面には人類が住んでいます。人類はいわゆるDSと呼ばれる支配階級及びその手下たちと、一般民衆である被支配階級に分かれています。

 

 支配階級の人々は、支配を受ける一般民衆のことを「羊」と呼んでいます。

 

 また3次元をそっくりそのまま含んで覆いかぶさる形で、4次元の下層域に幽界があり、そこに悪霊、悪魔たちが住んでいます。彼らは肉体を持たない魂だけの存在です。

 

 ルシファーのシステムは、これらDSと羊たち、悪霊・悪魔の3者の間で構成されるシステムです。

 

 DSのメンバーは、羊たちに比べるとごく少数です。彼らは地球上のすべての国家の上層部に分散し、横の連帯でつながっています。一般の民衆からは、一見してだれがDSのメンバーであるか知ることはできません。

 

 ちょうど人狼ゲームの人狼のようです。市民陣営からは誰が人狼か知ることはできませんが、人狼どうしは人狼チャットで会話できる状態ですね。

 

 人口の1%にも満たないDSは、全世界の富の99%を所有しています。そして残り1%の富を羊たちに開放し、それらをめぐって激烈な競争を展開させます。

 

 またDSは、定期的に地球上に災害を起こして羊たちを殺し、戦争を引き起こして、羊たちに殺し合いをさせます。

 

 羊たちは、DSがくれるごくわずかの富をめぐって争い、朝から晩まで働いて、働いたお金をDSに巻き上げられていきます。

 

 さらにDSは、羊たちの子供をさらい、悪魔にいけにえとしてささげています。警察もマスコミもDSの支配下にありますので、この犯罪が表に出ることはありません。

 

 DSたちは、一生使いきれない莫大な富をすでに持っていますが、さらなる富を追い求め、収奪に明け暮れます。

 

 これらの行為は、単純に、一般民衆を苦しめるために行われているのです。

 

 なぜDSは、執拗に一般民衆を苦しめようとするのでしょうか。

 

 それは彼ら自身の都合によるものではなく、幽界にいる悪霊・悪魔たちの事情によるものなのです。

 

生命エネルギーを吸い取る寄生虫

 4次元以降の世界では、食事をする必要はありません。神の光が直接魂に注ぎ込まれ、エネルギー補給がなされるので、何も食べなくても活動し続けることができます。もちろん睡眠も必要ありません。

 

 この時流入するエネルギーの量は、魂の振動数が高いほど多くなります。高次元にいる魂ほど、多くのエネルギーをもらえるというわけです。

 

 しかし4次元の下層域では、魂の振動数が著しく低くなり、流入するエネルギー量が、活動に必要なエネルギー量を下回ってしまいます。

 

 このままだと魂は、エネルギー不足で動けなくなり、活動を停止してしまうことになります。

 

 彼らの魂の振動数が低いのは、恐れや、恨み、妬みなどの悪想念を抱えている、つまり常に悪いことを考えているからです。

 

 それらの悪想念を手放し、他者への愛に満ちた思いを抱けば、魂の振動数は上がり、エネルギー不足は解消するわけです。

 

 しかし、これを実行する4次元幽界の魂はごくわずかです。

 

 そのかわり、彼らは、3次元の世界に降り、そこにいる人間に憑依します。そして憑依した人物の生命エネルギーを奪い取り、自らのエネルギーにして生きていくのです。

 

 これをやり始めると、彼らは「悪霊」と呼ばれることになります。

 

 神から直接エネルギー供給を受ける代わりに、他者からエネルギーを奪い取る寄生虫として生きていくことを選択したというわけです。

 

 ただし、3次元においても波動の法則は生きていますので、悪霊たちが憑依してエネルギーを吸い取れるのは、悪霊たちと同じ波動の人物、つまり、恐怖や怒り、恨み、妬みなどを抱えた人物のみ、ということになります。

 

 悪霊たちは地上を探し回って、悪想念を抱いている人物を見つけ出し、次から次へとそれに憑依してエネルギーを吸収していくようになります。

 

 自分と同じ波動の人物を探して、それに憑依しているうちはまだいいのですが、そのうち彼らは、積極的に地上の人間の波動を自分と同じ波動にしようとするようになります。

 

 幸せに生きている人間の心の隙を見つけて入り込み、苦しめて、怒りや恨みを抱かせ、波動を下げて、それに憑依しようとするのです。

 

 ここまでやるようになると、彼らは「悪魔」と呼ばれるようになります。

 

 

 

 

悪魔とDSの共存関係

 しかし悪魔が、4次元幽界から地上の人間を操作するのには限界があります。

 

 そのため悪魔たちは、地上における自分たちの代理人を作り、彼らに自分たちの意志を代行させるようになります。

 

 強力な悪意を持つ人物に憑依し、彼を操って、地上で自分の意志を実現していきます。

 

 さらには彼に、憑依している悪魔自身を崇拝させ、悪魔にいけにえを捧げさせるのです。

 

 いけにえとして選ばれるのは、子供たちです。人間を殺して悪魔にいけにえとして捧げると、ささげられた人物の残った寿命の分だけ悪魔にエネルギーがチャージされます。

 

 子供たちは残り寿命が長いので、それだけ多くのエネルギーが得られるというわけです。

 

 悪魔はDSに自分を崇拝させ、子供をいけにえにさせる儀式を行わせ、効率的に子供の生命エネルギーを取り込んでいきます。

 

 儀式においては、用意された子供を、自分がとりついた人間にレイプさせ、拷問させます。

 

 とりついた人間には性的欲求を満たさせ、子供は拷問し、苦しむことでまたもや多くのエネルギーを放出してくれるのです。

 

 さらには子供が死を予見したときに出るアドレノクロムが含まれた血を飲むことによって、飲んだ人物は大きな快楽と、若返りの効果を得ることができます。

 

 こうして悪魔崇拝邪教が成立し、悪魔は邪神となるのです。邪神をあがめる邪教の信徒が、DSの幹部たちです。

 

 近年ではアドレノクロムを子供の血液から生成し、または子供の松果体から直接抽出できるようになっており、それが高額で販売されるようになっています。

 

3つ巴の関係

 こうしてルシファーのシステムを形作る、悪魔とDSと羊の間の三つ巴の関係が形成されていきます。

 

 悪魔はDSに対し、儀式における幼児性愛の快楽と、アドレノクロムによる快楽及び若返り効果を提供します。

 

 また、3次元の地球における地位と名誉、お金を約束します。

 

 DSは、悪魔に対し、幼児を組織的に誘拐して儀式を行い、いけにえを捧げ、悪魔を崇拝して悪魔に忠誠を誓います。

 

 DSが悪魔に対して行うこれらの行為は、「悪魔に魂を売る」と表現されることがよくあります。

 

 DSは羊たちを恐怖で支配し、羊たちに対して、経済的収奪と、子供の組織的強奪を行い、また時々大虐殺を行って人口を減らします。

 

 またさまざまな規制を作って羊たちを苦しめ、羊たちに対して数々の嫌がらせを行って、羊たちに恐怖と苦しみを味あわせ、悪魔たちがエネルギーを吸い取る対象を拡大します。

 

 羊たちはDSたちに、この世の権威として敬意を払い、DSたちの指示に盲目的に従います。

 

 悪魔は羊たちから自由にエネルギーを収奪しますが、羊たちにはそもそも悪魔の存在自体が隠されています。

 

人類を餌として捕食するシステム

 このようにして、3次元地球において「ルシファーのシステム」が成立し、このシステムの下に世界が運営されているのです。

 

 このシステムの目的は、悪魔の視点から見るとよく理解することができます。

 

 DSを代理人とし、羊たちを支配させ、苦しめるのは、ようするに地球における全人類から悪魔がエネルギーを吸い取ろうという目的のもとに作られているのです。

 

 DSは常に悪魔に憑依され、エネルギーは吸い取り放題です。羊は力を封印され、DSから収奪され、怒りと恐れを抱きながら生活し、悪霊たちへのエネルギー供給源となっています。

 

 たまに大きな戦争や災害を起こせば、巨大な憎しみや苦しみのエネルギーを収穫できます。

 

 さらにDSたちに子供をいけにえに捧げさせれば、上位悪魔や邪神が活動するのに必要な巨大なエネルギーを常に手にすることができます。

 

 こうして悪魔たちが必要なエネルギーが、地上の人間たちから安定的に供給され、悪魔たちは安心して活動できるようになるわけです。

 

 この地球は悪魔たちの巨大なえさ場として設計され、運営されているのです。

 

 

 

大覚醒24 地表を外界から徹底的に切り離す!? 人類を封じ込め、エネルギーを吸い取る、ルシファーのシステムとは?②

 

 

他の知的生命体の存在を隠す

 前記事で上げたルシファーのシステムは、とてもよく考えられた収奪システムですが、それが成立するための絶対条件が一つあります。

 

 


 それは地球人類を、他の世界から徹底的に切り離すことです。

 

 地球3次元の世界は、それを含む多次元世界の一部です。3次元の外側に4次元、5次元、6次元・・・の世界があり、霊体としての知的生命体が生きています。これらはお互いに交流可能です。

 

 同じ3次元の中にも、他の星には他の知的生命体がいます。

 

 同じ地球の中にも、地表だけでなく、地中の世界に住む巨人たちや、海中にすむクジラ・イルカ、同じく地表に住む樹木たちも知的生命体です。

 

 しかしこれらの真実は、3次元地球に住む人類たちには知らされていません。

 

 DSによって、これらの事実は、徹底的に隠されているからです。

 

 なぜ隠すかって?

 

 これらの知的生命体は、みな平和で穏やかな、争いのない社会を築き、愛のもとで生活しています。

 

 それがわかってしまったら、人類の社会が、いかに邪悪でばかげた世界であるかが、ばれてしまうではないですか。

 

 そんなことになったら「ルシファーのシステム」は一気に崩れ、地上の世界に恒久平和が実現してしまいます。

 

 DSたちは駆逐され、悪魔たちはエネルギーの供給源を失って、活動を停止してしまいます。

 

 悪魔たちやその手先のDSたちにとっては、絶対に避けなくてはならない事態です。

 

 というわけで、DSたちは、地球人類以外の知的生命体の存在を徹底的に隠すのです。

 

なぜUFOの存在を隠すの?

 たとえばUFOについて考えてみましょう。

 

 UFOは世界各地で目撃されており、アメリカ政府の情報開示で、アイゼンハワー大統領とレプティリアンとの密約も公表されています。

  

 しかしいまだに、UFOは存在しないことになっており、目撃証言は削除され、異星人とコンタクトした人が現れると、映画「Men in Black」に出てくるような黒服の人たちにつかまり、記憶を消去されてしまうようです。

 

 なんでDSは、ここまで執拗に、UFOの存在を隠すのでしょうか。

 

 異星人との密約がばれるのを恐れているのでしょうか?異星人の持つ科学技術を自らが独占したいのでしょうか?

 

 それもありますが、最も大きな理由はそれではありません。

 

 UFOの存在を隠す最大の理由は、もしもUFOの存在を認め、異星人との交流が始まってしまったら、他の惑星の人々が平和に愛のもとで生活しているのがわかってしまい、地球人がいかに狂った考え方の下で、暮らしているかがばれてしまうからです。

 

 こうなってしまうと、地球でも他の惑星のような恒久平和を実現しようという流れになってしまい、DSにとっては大変困ったことになります。

 

 地球人に、知的生命体が存在するのが地球だけだと思い込ませ、そこでの生活がすべてであると思わせれば、DSに搾取され、債務を負わされて朝から晩まで働かされる生活が当然であると勘違いさせることができるわけです。

 

 また、映画や小説・漫画などで「宇宙人が攻めてくる!」と盛んに宣伝しているのは、地球に飛来する他星からの知的生命体が、地球に対して攻撃的であるというイメージを刷り込み、恐れを抱かせ、

 

 もしも善良な宇宙人がコンタクトをとってきたとしても、ひとびとがそれを拒否して逃げ出すようにするためです。

 

 自分自身の意志で、他の星の生命体からのコンタクトを拒否させようという作戦です。

 

 もっともこの地球は、とっくの昔に、邪悪なエイリアンによって征服が完了し、地球人は彼らの餌となっているわけですが・・・。

 

 それを見かねて、善良な宇宙人が介入しようとしても、勘違いした地球人の自由意志によって介入を拒否されてしまう、というわけです。

 

人類以外の生命体の隠蔽

 地球以外の星に住む生命体のほかにも、地球の内部の空洞にはアガルタと呼ばれる大陸があり、そこには巨人たちが平和に暮らしています(球体地球の場合)。

 

 また、海に住むクジラやイルカも、知的生命体で、超音波でお互いに会話をして意思疎通をしています。

 

 樹木も意志を持った生命体であり、ほんの数百年前には高さ数千メートルを超える樹木がそこら中に存在し、今でもその切り株が各地にのこっています。

 

 これらはみな、地球人類よりも高度な知性を持ち、平和に暮らしています。

 

 DSは、アガルタの存在を地理的に封印し、クジラやイルカが知的生命体であることを隠し、樹木には意識があることさえ知らせていません

 

 これはもちろん、地球人類を隔離して、他の愛のもとに平和に暮らす知的生命体の存在を知らせないようにしているわけです。

 

地理的隔離

 現在、北極上空を飛ぶ航空路は存在しません。そこを飛べば、一番近い航路が確保できるときでも、必ず北極上空は迂回させられます。

 

 南極に関しては、さらに規制が厳しく、南極条約で一般人の南極圏への侵入そのものが禁止されています。

 

 南極周辺は、各国の軍隊が固めており、船や航空機で強引に近づこうとすると警告を受け、それを無視すると問答無用で撃沈or撃墜されるようです。

 

 またオーストラリア大陸の南部は6000㎞に及ぶフェンスで隔離され、立ち入り禁止となっています。

 

 オーストラリア大陸の南岸を航海ないしは航空機で飛ぶことも禁止されています。

 

 これらはもちろん、これらの場所に、DSにとって知られては困るものがあるからです。

 

 現在地球は球体とフラットアースの世界線上を行ったり来たりしています。

 

 どちらの世界線においても、これらの場所には見られては困るものがありますが、その内容は異なっています。

 

 球体の場合は、北極と南極に巨大な穴があり、それが地下世界アガルタにつながっています。

 

 アガルタとのアクセスを阻止するため、またそこに入り口があること自体を隠すため、両極への侵入が禁止されているのです。

 

 南極には巨大ピラミッドが存在し、旧文明の遺跡がたくさん残っています。これを一般の人々の目から隠すため、南極大陸にはそもそも近づくこと自体が、厳しく禁止されています。

 

 オーストラリアは実は独立した大陸ではなく、南極大陸と陸続きの半島となっています。

 

 これを隠すために、オーストラリア大陸の南部はフェンスで仕切られ、立ち入り禁止とされており、オーストラリアの南側の南極につながった細長い陸地を隠すため、オーストラリアの南岸は航行禁止となっているのです。

 

 フラットアースの場合は、オーストラリアについては同じですが、北極と南極については隠したいものが異なっています。

 

 フラットアースの北極には、ホログラム投影装置があります。これによって天蓋に星や月を映写し、星空を演出しているのです。

 

 この投影装置と、そこから出る光を隠すため、北極へのアクセスは禁止されています。

 

 またフラットアースの南極は、地表をぐるりと囲む氷の壁となっています。天蓋がこの氷の壁に接続されていますので、南極に到達できれば、天蓋の存在が一発で分かってしまいます。

 

 またこの氷の壁にはところどころ抜け道があり、そこから天蓋の外に出ることができます。

 

 天蓋の外には海と、さらに大きないくつかの大陸があります。フラットアースのアガルタは、これらの天蓋の外の大陸の一つとなります。

 

 それらの南極の氷の外側の大陸では、巨人たちや人間たちが、平和で幸せに暮らしています。

 

 もちろんその外の世界にはさらに大きな天蓋がかぶさり、何重にも同じような構造が続いています。

 

 DSは、この世界の外の世界があることを、そこには人間や巨人たちが、幸せに暮らしていることを、知られては困るので、南極エリアは立ち入り禁止になっている、というわけです。

 

真実の歴史の隠蔽

 公式には、人類の歴史は数千年前から始まり、現文明まで続いていることになっています。

 

 しかし実際には、地球人類の歴史は数億年にのぼり、その間何度も文明の興隆と滅亡が繰り返されています。

 

 文明の担い手も、人類だったり、爬虫類人だったり、三つ目人だったり、巨人だったり、妖精や小人族だったりしていて、それらの存在たちが共存している時代も長く続いていました。

 

 ここ数百年の間でも、つい200年前に起きたマッドフラッドによって、フリーエネルギーを擁し、巨人と共存していたタルタリア文明が滅亡したことは、このブログの他の記事で紹介させていただきました。

 

shunsasahara.com

 

 これらの文明が存在していたことはDSによって隠蔽され、全くなかったことになっています。

 

 なぜDSはこれらの旧文明の存在を隠すのでしょうか?あったことはとりあえず知らせてもいいのに?なんて思ってことはありませんか。

 

 人間に限らず、一般的に魂は、自由意志による現実化能力をもっています。

 

 これによって、想像しうるもの、できるとわかっているものは、あっという間に作り上げてしまうのです。

 

 逆に想像できないもの、できるかどうかわからないものは、なかなか作ることができません。

 

 もしもタルタリアの存在がみなに知られていて、そこで使われていたフリーエネルギーの原理が残っていれば、人類はあっという間にフリーエネルギーを復元してしまうでしょう。

 

 原理が書き残されていなくても、人々の記憶にそういうものがあったことが刻まれていれば、フリーエネルギーが可能であることを確信している人類は、ちょっと時間がかかるかもしれませんが、やはりそれを復元してしまうでしょう。

 

 もちろんタルタリア時代に、ひとびとが平和に仲良く暮らしていたことが知れ渡れば、人類はあっという間に平和で仲良く暮らせる世界を作り上げてしまうでしょう。

 

 これはDSにとっては大変困ったことになります。

 

 そのためDSは、旧世界の文明については存在そのものを隠蔽し、なかったことにして、うその歴史を流布しているのです。

 

 旧文明の隠蔽以外にも、歴史の教科書はちょこちょこ改竄されています。

 

 登場人物や、事実関係は大体そのままなのですが、歴史的評価が逆転していることが多いです。

 

 DSの支配を強化する行為をした人物は英雄として評価され、DSの支配に気づきそれを打破しようとした人物は、世界征服を企てた独裁者として記述されていることがほとんどです。

 

 歴史的な善悪が完全に逆転させられている、というわけです。

 

多次元世界の隠蔽

 DSの地球切り離し工作の最たるものは、多次元世界の隠蔽です。

 

 人間は永遠の魂を持ち、多次元世界と3次元世界の間で転生輪廻を繰り返しています。

 

 多次元世界には霊体としての知的生命体が存在し、思いによってそれらの存在と自在に意思の疎通を図ることができます。

 

 それぞれの魂は自由意志を持ち、自在に世界を創造して世界線の転移を行うことができます。

 

 しかし、こんなことを知られてしまったら、支配も何もあったものではありません。

 

 DSは、魂の存在自体を隠蔽し、それが永遠であることを隠蔽し、多次元世界の存在を隠蔽し、霊的存在を隠蔽し・・・なんて形で、ありとあらゆる目に見えない存在を隠蔽していることは、このシリーズの記事で繰り返し述べたとおりです。

 

すべてはルシファーのシステムの維持のため

 DSやその背後にいる悪魔たちが、地球での支配を維持するためには、その支配が正当であると、われわれに勘違いさせる必要があります。

 

 最も手っ取り早いのは、人類が生きていくためにはこうするしかないと思わせることです。

 

 そのためには、これ以外のシステムのもとに、幸せに暮らす存在たちがいることは、絶対に知られてはならないのです。

 

 もしも知られてしまったら、地球の人々はDS支配のおかしさに気づき、それを脱して、平和で幸せに暮らす社会を作り上げてしまうでしょう。

 

 ルシファーのシステムは一瞬にして瓦解し、悪魔たちは活動を停止してしまいます。

 

 そのために、彼らは執拗に、命を懸けて、われわれに、他の知的生命体の存在を知られることのないよう、血みどろの工作をしている、というわけです。

 

 

(2021/11/30)

 

 

『誰もが知りたいQアノンの正体』

みんな大好き陰謀論

内藤陽介  ビジネス社  2021/5/25

 

 

 

Qアノンとは?

ネット上でトランプが悪の組織のディープステイト(闇の政府)と戦っていると情報を流している大本。そもそも日本の2チャンネルの影響を受けて米国でスタートした4チャンネルから別れた8チャンネルで登場したQであった。ハンドルネームQの投稿が拡散されて大きなQアノン現象を生み出したのだ。

 Qアノンの主張によると、この世界は悪魔崇拝者による国際的な秘密結社によって支配されている。国際的な秘密結社はディープステイトやカバール(陰謀団)の強い影響下にある。彼らは合衆国を含め、基本的にすべての有力政治家、メディア、ハリウッドをコントロールしているが、その存在は隠蔽されている。ディープステイトについて従来は多くのことが秘匿されていたのだが、トランプが2016年の大統領選挙で勝利したことで、闇の組織ディープステイトの存在が広く世間に知られるようになったトランプは、まさしくディープステイトと戦うために大統領になったのだ、という。

 

決め手は集計ソフト・ドミニオン

・米国の大統領選挙後まもない2020年末から2021年初めにかけて、こんな感じのツイートが一部のネット界隈を賑わせました。

 

 加藤清隆(文化人放送局MC) 2020年11月17日

 今回もし米大統領選で“大逆転”が起きるとしたら、決め手は集計ソフト・ドミニオンのフランクフルト下にあるサーバーを米軍が急襲し、押収したこと。これで不正の全容が判明する。12年前から計画されていたとされ、オバマ氏らが事情聴取を受ける可能性も。また中国絡みではバイデン候補の聴取があるかも。

 

 ツイート主は、大手通信社で米国特派員や政治部長、解説委員などを歴任したジャーナリストで、他にも、作家の百田尚樹氏ら「保守系」とされる言論人が似たような内容のツイートを盛んに行っていました。

 

もちろん、このジャーナリストがツイートしたような内容の事件は、実際には起きていません少なくとも、実際にそうした事件が起きた確たる証拠は現在まで報告されていません)。

 端的に言ってしまえば、単なるガセネタだったわけで、彼らが拡散しようとした「フランクフルト奇襲作戦」は、ごく一部の人々を除き、日本社会の大半からはほとんど相手にされずに終わりました。そもそも、そうした話が一部のネット界隈で話題になっていたことさえ知らないという人の方が多数派でしょう。

 

さて、前作『みんな大好き陰謀論』がおかげさまで好評をいただいたことを踏まえ、今回、その続編を刊行することになりました。当初の企画は、前作で取り上げたユダヤ陰謀論以外のさまざまな陰謀論を俎上に載せるつもりでいたのですが、昨年秋以降の情勢を鑑み、今回は、昨年の大統領選挙をめぐって流布したガセネタの元になっている陰謀論、なかでも、Qアノンと「ディープステイト」の問題点に、歴史的・宗教的な背景も踏まえて、じっくりと考えてみることにしました。

 

ドイツ・フランクフルトのサーバーを米軍が急襲 ⁉

・すでに知られているように、国防総省は、CIAがフランクフルトで運営しているサーバ・ファーム(サーバが設置された施設)に奇襲作戦を仕掛けた。CIAが2020年の選挙に介入したこと(つまりドミニオン投票機械を使って選挙結果を不正操作するバック・ドア)を示す確たる証拠が保管されたサーバを保護するためだった。

 

・「陰謀論」;集計マシーン製造企業ドミニオン社が票を不正操作したためにトランプが負けた!

 

トランプ敗北の裏にドミニオン社の陰謀 ⁉

・日本では、選挙用機材を独占的に提供しているムサシの陰謀がささやかれます。これについては拙著『みんな大好き陰謀論』の冒頭で触れましたが、その北米版がドミニオン社です。

 

・「陰謀論」;ドミニオン社製品で使用される票読み取りソフトは、スマートマティック社の提供による。スマートマティック社の会長、ピーター・ネッフェンジャーはバイデン陣営のボランティアをしており、政権移行チームのメンバーにもなった。ドミニオン社自体は無実だが、同社の関知しないところで、製品のソフトを通じてバイデンとつながりの深い人物が票を操ったのだ。

 

投票数が合わない ⁉ デマは世界を駆け巡る

デマ1;ミシガン州の19の選挙区では投票率が100パーセントを超えた。

デマ2;ウイスコンシン州の登録有権者は312万9000人なのに、投票数が323万9920人あった。

デマ3;デトロイトの開票所では、早朝、大量の票が運び込まれていた。

デマ4;ミシガン州の郵便投票の中には死者1万人が含まれている。

デマ5;有権者名簿は改竄されている。

 

連邦議事堂侵入事件は米国の国体をゆるがす大事件

君にもなれるQアノン

Qアノンとは何か?

・ブレナンが厳しい8chan批判を展開している最大の理由は、この掲示板でのハンドルネーム“Q”の投稿がQアノン現象を引き起こしてきたことにあります。

 

Qアノン以前のアノニマス

・ところで、匿名掲示板を積極的に利用している人たちの間では、“情報の自由”は絶対に侵害してはならないとする価値観が多数派です。

 

Qアノンの主張

・Qアノンに話を戻します。「Qクリアランスの匿名投稿者」としてのQアノンは、政府高官からのリーク情報であることを匂わせるネーミングです。

 

Qアノンの主張(まとめ)

世界は悪魔崇拝者による国際的な秘密結社によって支配されている。この国際的な秘密結社はディープステイト(闇の政府)やカバール(陰謀団)の強い影響下にある。彼らは合衆国政府を含め、基本的にすべての有力政治家、メディア、ハリウッドをコントロールしているが、その存在は隠蔽されている。

 彼らはグローバリストであって、“グローバリスト”は中国を新たな世界覇権国とした“ニュー・ワールド・オーダー(新世界秩序)”の構築を目標としており、その中核は、世界の金融資本と原子力産業を支配しているロスチャイルド家で、石油産業を支配するロックフェラー家と対立したが、ロックフェラー家は戦いに負けた。

 ロスチャイルド家サウード家、ソロス家が結び付いており、彼らはクリントン一味と米国のディープステイトを動かして、米国を支配している。また、ロスチャイルド家、ソロス家、クリントン一味は悪魔崇拝のサタニストで小児性愛者だ。小児性愛者たちのネットワークには米国のエリート層も組み込まれている。

 ディープステイトについて、従来は多くのことが秘匿されていたのだが、ドナルド・トランプは、この悪行を熟知しており、彼が2016年の大統領選挙で勝利したことで、闇の組織ディープステイトの存在が広く世間に知られるようになった。

 トランプは、まさしくディープステイトと戦うために大統領になったのだ。

 ディープステイトはトランプが計画している報復の日「嵐」を警戒している。「嵐」によって隠された真相が明らかになり、秘密結社のメンバーが大量に逮捕されるだろう。

 ディープステイト側はそれを阻止するため、死に物狂いでトランプの再選を阻止し、あらゆる不正を駆使してバイデン政権を誕生させた。

 

・心ある愛国者Qアノンは、米国と世界の現状に危機感と正義感を持ち、機密情報にアクセスすることできる立場を活用して、世界の秘密を暴露し、人々の覚醒を促している………Qアノン信奉者はそう信じています。

Qアノンが悪を暴いてくれた。もう騙されない。倒すべき敵はディープステイト。自分たちはトランプ親分と一緒にクリントン一味と戦うのだ。さあ立ち上がろう

 そして、負けるはずのないトランプが大統領選に負け、「不正」に憤った人々が実際に立ち上がってしまったというのが、連邦議事堂に侵入するなどの問題を引き起こしているQアノン現象の基本的な構造です。

 

ゲーム感覚で信者を誘導

ネット時代ならではのカルト

・20年前、30年前のネットやウェブ端末が今ほど普及していなかった時代であれば、Qアノンもごくごく限られた少数のマイナーなカルトで終わったかもしれません。

 しかし、今や誰もがスマホやパソコンを持つ時代、そしてネット環境の整備によって、情報の発信・拡散が容易になりました。

 

混ぜるなキケン! 陰謀の元はひとつじゃない

・しかし、この人の他の発言が異様です。

「この世界を支配しているネットワークの背後にあるグループのうちの一つはイエズス会であり、他にもいくつかのグループがあるのです。それらの中の一つのグループは、ヒト科ではあるが、人類ではない者たちのグループです。………彼らは氷河期の初期に地球で強い力を有してしました。………彼らは人類の女性との交配で子孫を作ることができますが、繁殖力は強くありません私たちは秘密にされている世界、秘密結社による世界に住んでいます。しかし、それは公になっていません

 

世界銀行法務部の弁護士」という肩書に騙されてはいけません。私物化したエリートの腐敗を暴くという話、大いに期待できるかと思ったら、「ヒト科ではあるが、人類ではない者たち云々」ですから、この人は精神に異常をきたしてクビになったのが真相ではないでしょうか。

 Qアノンは「地球は、実はレプティリアン爬虫類人)に支配されている」などの従来のオカルト思想とも融合しつつあるようです。

 

ダメダメのサウード家に世界を支配する力はない

・Qアノン界隈の言う「ロスチャイルド家サウード家・ソロス家が世界を支配している」も怪しいフレーズです。

ロスチャイルドの陰謀」については前著『みんな大好き陰謀論』で詳述しましたので、そちらを参照していただきたく思いますが、Qアノンは新しいだけであって古典的陰謀論ではあまり聞かなかったサウジアラビアサウード家が登場しています。

 

ソロス家=ジョージ・ソロス一代

・ソロスはたしかに莫大な富を持つ資産家ですが、ソロスの一族が政治の世界で大きな勢力となっている事実は、今のところありません。

 

Qアノン前史――保守系ネットメディアの曙

オルタナ・ライト」の誕生

レッド・ピラー論:少数の覚醒した者のみが“真実”を知り、“嘘の世界”と戦う

・いずれにせよ、ごく少数の覚醒した者のみが“真実”を知り、“嘘の世界”と戦うのだというレッド・ピラー論が、Qアノンに限らずアノニマス/アノン系の陰謀論が拡散していくうえでの土壌を醸成する一端を担ったということには留意しておくべきです。

 

ピザ店はつらいよ――陰謀論のとばっちり

・「陰謀論」;ワシントンDCのピザ店、〇〇(註;当ブログ修正)の地下室で、悪魔崇拝の儀式が行われたり、幼児売春の拠点になっている。

 

・ちなみに、全米行方不明・非搾取児童センターが行った児童が行方不明になる原因についての調査によると、自発的な「家出」が最も多く、二番目は「家族による誘拐」、つまり離婚後、親権が認められなかった方の親が連れ去ってしまうケースで、家族以外による児童売買春強要や身代金目的など、明確に誘拐と確認された事例は少数派です。

 

・たとえば、テネシー州では、2020年秋から「ボランティア・ストロング」と銘打って行方不明となった子供(18歳未満)たちの捜索・救出キャンペーンを展開し、州全域で240人の行方不明の子供を特定しました。そして、2021年1月から救出を開始した結果、同年3月5日までの2ヵ月間で150人を発見しています。

 当局の話では、救出に至るまでの状況は子供によってさまざまで、自分の意思で家出した子、別の家族と生活していた子、虐待や搾取を受けていた子などがいましたが、人身売買の被害者と見られる子は5人でした。

 150人中5人という数字をどう考えるかは人それぞれでしょうが、少なくとも、行方不明になった子供のうち、人身売買の被害者が多数派でないことだけは事実です。

 

政府の陰謀を言い出した元祖、インフォウォーズ

・ピザゲート事件を広めたのはインフォウォーズです。インフォウォーズは、1999年にアレックス・ジョーンズが設立しました。ジョーンズは1974年、テキサス州ダラス生まれ、彼が司会を務めるラジオトーク番組アレックス・ジョーンズ・ショーは全国に中継されています。

 

ジョーンズ、9.11米国同時多発テロを予言?

・9.11同時多発テロ事件は、オサマ・ビン・ラディンを首謀者とするアルカイダの犯行ということが明らかになっており、米国の軍産複合体の関与も否定されていますので、自作自演説というジョーンズの主張は事実と異なるものの、とにもかくにもテロ事件が発生したことでジョーンズはテロを予言したとして、事件後、いちはやく時の人になります

 

ジョーンズの主張――左右を分けるのは時代遅れ

・ところで、オルト・ライト/オルタナ・ライトは“ライト”である限り、既存の政治的な物差しでは“右派”に分類されます。当然、アレックス・ジョーンズとインフォウォーズもそこに分類されるわけですが、ジョーンズ本人は、そもそも右翼対左翼という二分法そのものが、支配者が人民を分断統治するために生み出した虚構であって、すでに時代遅れになっていると主張しています。

 

ジョーンズの批判――リベラルはナチスと同じ

陰謀論の素地にエプスタイン事件

ヘッジファンドの運用で資産を築いた億万長者のジェフリー・エプスタインが2019年8月、自殺体で発見され、他殺ではないかなどと憶測を呼んでいます。しかし、彼がマスコミを騒がせたのはこのときが初めてではありません。2008年に小児性愛で逮捕され、実際に有罪となって収監されたことがありました。以前から小児性愛の疑いを持たれていたのですが、告発で明らかになったのです。

 

ピザ店に地下室はなかった

・何度でも繰り返しますが、陰謀論を信じるか信じないかは各自の勝手です。また、娯楽としての陰謀論は、小説や映画の魅力的なプロットになることもあるでしょう。事実無根の噂が広がれば名誉棄損で訴えられ、裁判で賠償金の支払いを命じられることもありますが、それだけなら所詮は金を払えば済む話です。

 しかし、免疫のない人にいきなり陰謀論を吹き込んでしまうと、それを事実だと信じ込んで、怒りにまかせて行動に移してしまう場合があるので厄介です。

 

陰謀論は止まらない

根拠のないデマ

・ピザゲート事件は一件落着かと思いきや、その後も事件への言及は止まりません。それも、濡れ衣であっとする訂正記事ではなく、ピザ店が人身売買の巣窟であるという陰謀論のほうです。そのため、Qアノン信奉者にはピザゲート事件を本当にあったこととして書き込みをする人がいまだに少なくありません。

 

トランプ政権発足

・さて、前章まで見てきたように2016年の大統領選挙では、反リベラル、反ヒラリー、反民主党の文脈から、オルト・ライト/オルタナ・ライトの支持がトランプに集まりました。

 

Qアノン誕生――「嵐の前の静けさ」

・ここまでの前史があって、いよいよQアノンが登場してきます。2017年10月28日、ハンドルネーム「Qクリアランスの愛国者」のユーザーが画像掲示4chanに現れました。

 第2章で述べたように、Qクリアランスとは最高ランクの機密情報にアクセスできる権限を持った人による内部告発を示唆する名称です。最初は「愛国者」と名乗っていましたが、後に「アノニマス」→「アノン」と名乗るようになります。

 

米国の死刑事情

・米国でも死刑をめぐって議論があり、1972年に連邦最高裁判所が連邦と州の両方において違法と判断しました。しかし1976年、同裁判所は複数の州で死刑の復活を認めます。さらに1988年には、政府が連邦(全国)レベルでの死刑を可能にする法律が成立して現在にいたっています。

 

可視化するQアノン信者

・こうして、2017年中にはQアノンとその発言は急速に拡大し、大手メディアからも注目され始めます。翌年2018年には、いわゆる保守系から右翼系の人々の中にQアノンの主張のすべてではないにしても、一部の主張について「そういうこともあるかもしれない」と支持し始める人が現れます。

 

実際の予言の検証

・カルト宗教には予言がつきもので、Qも例外ではありません。さまざまな予言をし、勝手な断言をしたりしていますが、初期の予言はかなり好き勝手なことを言っています。

 

予言は、ことごとく外れました。しかし、外れたら外れたで、「ディープステイトの監視がきついので、わざと虚偽情報も流している」などと、インチキ教祖によくありがちな煙の巻き方をします。予言が外れるだけでなく、事実無根かつ裏付けのない主張も数多く投稿しています。

 

漂白剤が治療薬 ⁉

・彼らの発信の中には、信じてしまうと命に関わるものもあるので注意が必要です。

 

コロナ禍で急成長のQアノン

・ロンドンに拠点を置くシンクタンクISDが、主要なソーシャルメディアプラットフォーム上のQアノン関連の投稿を分析したところ、2020年3月から6月にかけて急激な成長が見られました。

 

ツイッターフェイスブックが規制に乗り出したことをもって、日本では保守層を中心に、「独占的な立場にあるプラットフォーム企業が、正式な法手続きによらず、特定の内容の発信を制限するのは言論統制言論弾圧である」との批判が根強くあります。一般論としては、それは確かにその通りです。

 ただしQアノンのような、明らかにトンデモな陰謀論に左右される人々が大量に湧いてきて、無視できない集団を形成しており、放置しておけばソーシャルメディア側も社会的な責任を追及されかねない事態になったため、彼らも何らかの対応を取らざるをえなかったという面があることは理解しておいてもよいと思います。

 

目覚めよ、さらば救われん――Qアノンのカルト宗教化とその背景

悪役のレッテルはいつも小児性愛

・米国のオルト・ライト/オルタナ・ライトがアンチ民主党で、「民主党員は小児性愛」と叩いていることは、今まで見た通りです。

小児性愛」は、欧米では悪者の属性として、ほとんど必ず出てくるキーワードです。では、いわゆる変態性欲とされるものの中で、なぜ小児性愛のみがこれほどまでに目の敵にされ、他人を攻撃する際のキーワードになるのか、違和感を覚える人も多いのではないでしょうか。

 ユダヤ教キリスト教の戒律の原点ともいうべき『モーセ十戒』には「汝姦淫するなかれ」の一節があります。では、姦淫の定義や範囲は何か。それが問題です。

 

・この考え方があるため、カトリックであれ、プロテスタントであれ、宗教的な価値観が強い影響力を持っていた時代ないし地域では、いわゆる婚前交渉だけでなく同性愛や小児性愛などは子作り以外の性交渉として忌避されるわけです。

 

急進的なフェミニストにとって日本は最悪の国かもしれません

 本題から話がそれましたが、以上のような文化的背景から米国人、特に保守的な米国人にとって「小児性愛」は悪者を罵る決まり文句となっているのです。

 ただ、以前は、共和党に金持ちの党としてのイメージが強かったので、「共和党ロスチャイルドと結んで悪巧みをしている小児性愛者だ」という方向性の陰謀論が強かったのですが、最近は民主党が悪役になっています。小児性愛と政治思想の左右はまったく無関係だと思うのですが、いずれにしても「小児性愛」は相手を罵るときの常套句になっているわけです。

 

<「目覚めよ」――Qアノンのカルト宗教的側面

・「小児性愛」への容赦ない非難に加え、キリスト教文化圏としての米国で広がるカルトには、キリスト教的な色彩、特に終末論を下敷きにする傾向があります。

 Qアノンは「嵐の前の静けさ」で意味深な掲示板デビューを果たしましたが、この一言はたちまちのうちに理解されました。具体的なことを何も言わなくても、その一言で一定のイメージが湧くからです。

 

・ですから、Qアノンのような世界観の持ち主が、“正義の味方”と彼らが考えているトランプの口から「嵐」という単語が出てくると、「嵐が来て悪者が退治され、あなたがた善人は救われる」とのメッセージだと解釈されてしまうのです。

 

終末における善と悪の戦い、偽預言者の出現

・カルトに限らず、エヴァンジュリカル(福音派)も「世界の終末には善と悪の争いが起こる。今は、まさにその善と悪が戦っている時代だ」と考えています。

 エヴァンジュリカルについて、詳しくは前著『みんな大好き陰謀論』を参照していただきたいのですが、トランプの岩盤支持層のひとつです。あの人たちは米国民である前にクリスチャンであるから、イスラエルと米国の利害が対立したときはイスラエルを支持するという人たちです。

 

・トランプが小児性愛者の巣窟である民主党をやっつける図は「善と悪の戦い」に重なりますし、国民を騙すクリントンオバマという構図も「偽預言者」のイメージです。

 つまり、Qアノンの主張は何ら新しいものではなく、キリスト教信仰の中にあるイメージを使いながら巧みに言葉を変えて信者を誘導しているのです。

 

宗教や伝統を用いたプロパガンダは世俗国家でも有効

米国の大統領はマッチョでなければダメ

・日本では強すぎるリーダーは嫌われますが、粗っぽいトランプの風貌は、米国人が好むザ・アメリカンのある種の定型です。共和党民主党を問わず、大統領候補が自らの軍歴を有権者に対して積極的にアピールする国ですから、兵役逃れのうえ、女癖の悪いビル・クリントンでは軽蔑されます。

 いずれにせよ、単純化された陰謀論カルトを好み、イメージや雰囲気に流されやすいオルト・ライト/オルタナ・ライトの好みにトランプがしっかり嵌ったのは、彼がマッチョなWASPおじさんだったという点があったことも見逃してはならないでしょう。

 そして、そうしたオルト・ライト/オルタナ・ライトをトランプは利用しました。

 

・そのため、「陰謀論を信じていますか?」などと質問されても明言せずに「彼ら(Qアノンおよびその支持者)は愛国的な人々だと思う」などと言ってごまかします。

 トランプによる意味深な発言は陰謀論者の間にトランプ信仰を生み、「自分たちはトランプに認められた」「やっぱりトランプは救世主だ」と解釈されます。すると、トランプはますますQアノン的な終末論の中に位置づけられていく。好循環なのか悪循環なのかは見方によりますが、相互作用のスパイラルで勢いを増してきました。

 そのためトランプがQアノンの教祖を自称したわけではありませんが、結果的に疑似教祖になってしまったという面は否定できません。

 

反ユダヤ主義的な要素

・米国に広まるカルトは、たいていキリスト教終末論を下敷きにしています。そして、キリスト教世界の陰謀論には反ユダヤ的な要素が仮託されます。

 Qアノンが世界の支配者として糾弾する三家「ロスチャイルド家サウード家、ソロス家」のうちロスチャイルド家とソロス家(ジョージ・ソロス)の二つがユダヤ系です。表立って「ユダヤ人だから」と攻撃しているわけではありませんが、矛先をやはりユダヤ人に向けています。

 

ナチス・ドイツホロコースト以来、反ユダヤ的な言動は世界的にタブーとなりました。そもそも時代においてはユダヤ教徒ユダヤ人、ユダヤ系の人たちが、子供を生贄に捧げているなどと信じる人はいません。

 ただ、「子供を生贄にする儀式」のイメージは、キリスト教世界では地下水脈として抜きがたく染みついています。そこで、2020年でも「子供の血液からアドレナリンを抽出し、健康と若さを保つために自ら注入する」などの噂が流れるのです。

 その後日譚というのか、「そんな悪魔的な薬(?)を使うエリートを懲らしめるために、ホワイトハッツが薬をコロナウイルスで汚染した。だからエリートにはコロナ患者が多いのだ」などと尾ひれのついた話もあります。

 

ちなみに、「ホワイトハッツ」とはトランプ支持のネット民グループです。ユダヤ人が………」とは、もはや言わないけれど、古典的な反ユダヤ主義陰謀論のモチーフを投影した“悪者”叩きは延々と続けられます。

 信仰は土壌がないところには絶対に根づきません。日本で一神教が根づかないのは、そういう土壌がないからです。

 

逆に米国社会の土壌においては、「生贄」「善と悪の戦い」「覚醒」などは、キリスト教徒ならパッとイメージできる「いつものアレ」なわけです。

 なお前述のように、ほとんどの米国人はQアノン信奉者であっても反ユダヤ主義はいけないものだと思っているのです。

 

ヨーロッパ、特にドイツで広まるQアノン>

・Qアノンはヨーロッパにも拡散しています。特に広がりを見せているのはドイツ。

 約2万人の支持者がいると推定され非英語圏では最大です。ユーチューブやSNSで拡散され、コロナ禍での政府の措置に対する抗議の声を上げるときのもQの旗を掲げるなどしています。

 ドイツでナチスは禁止されていますが、今でも極右集団はあり、これが反応しました。

 

・Qアノンとの結びつきが特に顕著なのはライヒスビュルガー(帝国市民)というグループで、政府の推計では2019年の時点で1万9000人の信奉者がいるとされ、950人が極右とされています。

 

・彼らの信じるところによると、「ドイツの戦後にできた共和国は主権国家ではなく、第2次世界大戦後に連合国によって作られた法人」なのです。

 

・では、Qアノン的な社会の分断が日本でも広がるのか。

 分断は日本でもありますが、本書で述べてきたように欧米とは背景事情が異なりますので、表に出てくる現象はQアノンとは以て非なるものとなるでしょう。

 Qアノンから見た悪役は「小児性愛者」「グローバリスト」「民主党」ですが、日本では「在日朝鮮人の陰謀」や「創価学会の陰謀」といったところでしょうか。いずれにしても、宗教的高揚感は欠けますから、よほど日本人全体が経済的に困窮するなどしなければ、それが暴動やテロに結びつくことはなさそうです。

 

全米を動かせるとの錯覚――Qアノンの魅力とテロ化の危険性

・米国に限らないことですが、あらゆる面で社会が複雑化した先進諸国では、民主主義を標榜していながら一般人が政治を変えることは事実上不可能になっています。

 

外から見るとQアノンの主張は、キリスト教的な価値観を下敷きにした米国ならではの陰謀論なのですが、Qアノンコミュニティ内の人々は、宗教に関わっている自覚がありません

 そのため、福音書や保守的なキリスト教徒などが、Qアノンに興味を持って、「では、一緒に神のために祈りましょう。今度、教会に集まりましょう」などと言うと、反発してしまいます。

 

・その反面、予測が外れても、「意図的にデマ情報を流して、弾圧を逃れているのだ」とのQアノンの言い訳を信じ、それでも残るコアな層もいます。そして、このコアな残留組は、より過激なカルトと化していく危険性が指摘されています。

 

・カルト集団の人たちは自分たちが正しいと信じているので、掲げる主張・理想が通らないと、「何か不正があるに違いない」などと悪事を他者に押しつけます。また、予言は正しいのだから、予言通りにならないと、その予言に合わせて現実化しようと動いてしまうことすらあります。

 2021年の年明け早々の米連邦議事堂侵入事件もまた、Qアノン支持者の鬱憤が爆発したものです。今回は米国の国体を毀損するところまで行ってしまいました。そうなるとFBIもこれを放っておけません。

 FBIは国内テロを監視していますが、対象を主に四つのカテゴリーに分類しています。

・人種差別を動機とする暴力的過激主義

・反政府・反権威に関する過激主義

・動物の権利・環境保全に関する過激主義

・中絶に関する過激主義(プロチョイスや反中絶の過激派が含まれる

 

「動物の権利・環境保全に関する過激主義」だけは左派系ですが、残りの三つはQアノンの方向性と重なります。彼らが暴走する可能性は大いにあるでしょう。

 

ディープステイトの「陰謀」

完全に「あちらの世界」に行ってしまった人には、何を言っても無駄なので、私と本書の読者、そしてその周囲に実害が出ない限りは、どうぞご自由に、というしかありません。

 しかし、現実世界でまっとうに生きている多くの人々や、一時の気の迷いで「あちらの世界」に迷い込みそうになったものの、何とか踏みとどまった人たちであれば、本書を通じて、陰謀論の荒唐無稽さや、そこから生まれた混乱の概要とその背景、さらに現代米国社会への理解を深めていただけるものと確信しております

  

 

(2018/8/27)


 

『現代オカルトの根源』    霊性進化論の光と闇

 大田俊寛   筑摩書房   2013/7/10

 

 

 

レプティリアンによる人類家畜化

・『大いなる秘密』によれば、現在の地球を支配しているのは爬虫類型異星人=レプティリアンであり、彼らの故郷は「竜座」にある。彼らは地球に到来する以前、火星をも侵略しており、そこに生息していた金髪・碧眼の白色人種たちと交配を行ったレプティリアンと火星人の混血によって生み出された人間は、「レプタイル・アーリアン」と呼ばれる。

 

・その後、火星の気候が急激に低温化し、居住には適さなくなったため、レプティリアンとレプタイル・アーリアンは、ともに地球へ移住した。彼らは、自分たちに奉仕させる奴隷種族を作り出すため、自らの遺伝子と、当時地上に存在していたさまざまな動物たちの遺伝子のあいだの交配実験を繰り返した。その結果、約20万年前、ホモ・エレクトゥス(直立原人)に遺伝子操作を施し、ホモ・サピエンスへと人工進化させることに成功した。こうして誕生した人類は、自分より遥かに進んだ知恵を有するレプティリアンを神として崇め、彼らに従属することになったという。

 レプティリアンは人類に厳しい労働を課し、ムーやアトランティスの地に高度な文明を築いていった。しかしそれらの文明は、1万3000年前に発生した大洪水によって壊滅してしまった。

 

・同様に、聖書の『創成期』第6章に見られる、神の子が人間の女を妻とすることによって「ネフィリム」が生まれたという記述は、レプティリアンがしばしば人間と直接的に性交を行ったことを示しているという。その他にもアイクは、エジプト、インド、ギリシャアメリカ、中国、日本等の世界各地に「竜神」の伝説が存在していることを列挙し、それらはレプティリアンが太古から世界を支配していた証拠であると主張する。

 

また『大いなる秘密』によれば、レプティリアンたちの主な住処は、「低層4次元」(=アストラル界)という非物理的領域に位置している。彼らは、物理的世界に現れる際には爬虫類の姿を取るが、その他の形態にも自由に変身することができる。地球を支配するレプティリアンたちは、大別して三種に分類される。その一つは、3次元の世界に自己を投影し、その姿を自在に出現・消滅させたり、変形させたりすることができる種類。二つ目は、自ら人間の肉体を纏っている種類。そして三つ目は、レプティリアンとの混血種である人間に憑依している種類である。

 

神人としてのアーリア人種――アリオゾフィ

アーリアン学説と神智学

・これまで何度か触れたように、神智学系の諸理論においては、「アーリア人」という存在に特別な位置が与えられている。すなわち地球上の霊性進化の過程において、現在の人類は「第5根幹人種」の段階に達しており、その人種はアーリア人種とされるのである。

 

ミュラーは、インドに進入にしたサンスクリット語を話す人々に対し、彼らが自らを「高貴さ」を意味する「アーリア」と称していたという理由から、その存在を「アーリア人」と呼ぶべきであると主張した。ミュラーによればアーリア人は、インドから北西に向かって移住してゆき、その過程でさまざまな言語や文明や宗教を作り上げたのである。

 ミュラーは晩年、自身の説が根拠に乏しいことを認めたが、「諸文明の祖」としてのアーリア人という幻想的なイメージは、多くの研究者や思想家によって拡大されていった。

 

・しかしながら、オーストリアやドイツの思想風土においては、神智学とアーリア=ゲルマン至上主義がそれぞれ広く受容されるにつれて、両者が緊密に統合されるという動きが現れた。その思想は「アリオゾフィ(アーリアの叡智)」と呼ばれる。そこでは、アーリア人種至上主義が、神智学のオカルト的宇宙論・宗教論をもとに再解釈され、アーリア人こそが「神人」に他ならないと主張されるのである。

 

リストのゲルマン崇拝

リストが主に手掛けたのは、「アーリア人の原言語」の探求であった。リストによれば、それを話していたのは古代ゲルマン人であり、サンスクリット語ギリシャ語・ラテン語といった諸言語は、そこから派生したものである。また、アーリアの原言語は、ゲルマンの古文字である「ルーン文字」によって表記された。

 

アーリア人種のなかでも最も高貴な存在は、ゲルマン民族である。リストによれば、古代においてゲルマン民族の社会組織は、生産階級・戦士階級・学者階級の3身分から構成されていた。そのなかで最上位に位置するのは、「アルマネン」と呼ばれる学者階級であり、彼らが保持していた秘密の教えが、先述の「アルマニスムス」である。アルマネンは、その教えが当時の一般の人々には理解されないことを察知し、それをルーン文字や、スワスティカ等の紋章の背後に隠したと言われる。

 

・その際に必要とされるのは、アーリア人種の純粋性を回復し、「高貴な人種」を育成することである。アーリア人種の血統は、これまでの歴史の過程で、多くの劣等人種との混血によって汚されてしまった。これ以上の人種混合を阻止し、「神々の後裔」となるエリートを育てること、また、高等人種と劣等人種を明確に区別し、それぞれの性質にふさわしい階級や職業を与えるべきことを、リストは主張したのである。

 

ランツの神聖動物学

・ランツは1874年、教師の子息としてウィーンに生まれた。宗教に対する関心が強かったランツは、家族の反対を押し切り、19歳でカトリック・シトー会の聖十字修道院に入会している。

 その1年後に彼は、院内で偶然発見された墓石の彫刻から、決定的な霊感を受ける。その彫刻は、1人の貴人が一匹の野獣を指さしながら踏みつけているという図柄であり、ランツはそこから、善の原理である貴人=高等人種と、悪の原理である獣人=劣等人種の闘争こそが、人類史の隠された真相であると直感するに至った。彼はそれを契機に修道院を去り、その後、特異な神学的人種論を展開するようになる。

 

・1905年にランツは、『神聖動物学――ソドムの猿と神々の電子についての学問』という論考を発表した。このなかでランツは、聖書を始め、タルムード、エッダ、ギルガメッシュ叙事詩の文献を渉猟することにより、古代社会においては、人間と動物のあいだで頻繁に性交が行われていたことを論証しようとする。

 なかでもランツが大きく影響されたのは、紀元前9世紀のものとされるアッシリアの彫刻であった。そこには、人間の顔をした奇怪な動物たちを連れて歩く人々の姿が描かれている。碑文によればそれらの生物は、他国からアッシリア王へ贈られた献上品であり、王はその獣人たちを国内で繁殖させたという。ランツはこれを、古代において人間と獣人の混血が生じた証拠であると解釈する。

 

・他方でランツによれば、人間は本来、神に等しい超自然的能力を備えていた。それは、電子を介して自在に交信する能力であり、人間はそれによって霊的存在を知覚することができたのである。脳内の松果体は、そうした高次の感覚器官の名残であり、かつては「第3の眼」と呼ばれていたとされる。

 

・人間は原初において、純粋交配によって神の力を維持しなければならないという掟を課されていたが、人間のなかにはその掟を破り、動物との性交に及ぶ者たちがいた。聖書に記された、エデンの園における人間の原罪、天使の堕落、ソドムの罪といった物語はすべて、獣姦を犯すことによって人間が神的能力を毀損させたことを表しているという。

 

・獣姦が繰り返されることによって、神人=高等人種が堕落した一方、獣人=劣等人種は高みに引き上げられ、彼らは今日の有色人種となった。すなわちランツによれば、白色人種とは「堕落した神人」であり、有色人種とは「引き上げられた獣人」なのである。

 

白色人種のなかでも、神的要素をもっとも多く留めているのはゲルマン民族であり、金髪・碧眼・長身といった身体的特徴は、神に近い存在の証であるとされる。ゆえにゲルマン民族は、劣等人種との雑婚を拒絶して血統の純粋性を回復し、神への進化の道を再び歩まなければならない。ランツは、キリスト教を始め、さまざまな宗教の伝統のなかには、人間に内在する神性を回復させるための鍵が隠されていると考えた。後に彼はそれを「アーリアの叡知」=アリオゾフィと称するようになる。

 

「神智学」とアッシリアの獣人

・1907年に発表された論考『神智学とアッシリアの獣人』においてランツは、先述の神人と獣人に関する自説を、ブラヴァツキーの『シークレット・ドクトリン』を参照しながら再論している。この文書によれば、原初においてアーリア人は、グリーンランドアイスランド、スカンディナヴィアといった北方の島嶼部に居住していた。彼らはその地で純粋交配を行い、安定した進化の道を歩んでいたのである。

 ところが、アーリア人が北方の聖地を離れ、他の地域にまで広まっていった際に、動物との交接という忌むべき事態が発生した。ランツはそれを、『シークレット・ドクトリン』におけるレムリア大陸の記述を援用しつつ論じている。高等人種であるアーリア人はその行為によって、神聖なる「第3の眼」を失ってしまった。またランツによれば、今日存在する有色人種・類人猿・奇形等は、かつての獣姦による所産であり、彼らの正体は「退化した人間」であるという。そればかりか、ルシファーを始めとする悪魔たちも、その正体は「堕落した人間」に他ならない。

 人類の、とりわけアーリア=ゲルマン人の神聖性は、これらの劣等種族によって汚され、その本質を覆い隠されている。ランツはこの論考の末尾で、諸宗教における秘密の伝統を探求することにより、人間本来の神的な姿を取り戻すべきであると論じる。

 

テンプル騎士団

・ランツが発行した機関誌『オスタラ—―金髪と男権論者のための雑誌』においては、アーリア人種の純粋性を高め、その数を増加させるための方策が積極的に論じられた。すなわち、金髪同士の夫婦に対して給付される報奨金制度や、高等人種の女性を僧院に囲い込んで「種母」とし、多くの子供たちを出産・育成するためのコロニーを創設するといった計画である。他方、劣等人種への対策としては、避妊の徹底、断種、去勢に加え、強制労働や戦争への動員によってその数を減少させることが提案された。このようにランツの思索は、次第に具体的かつ大規模な人種政策へと及ぶようになった。そして「新テンプル騎士団」という組織は、アーリア=ゲルマン人が神への進化の道に復帰するための雛型として位置づけられたのである。

 

<ゲルマン主義結社からナチスへ>

・リストやランツによって創始されたアリオゾフィの宗教結社は、数々の後継団体を介して発展した。なかでもナチスと直接的な影響関係を持ったのは、ルフォルフ・フォン・ゼボッテンドルフ(1875~1945)によって創設された「トゥーレ協会」である。

 

その後、ドイツに戻ったゼボッテンドルフは、リストによるルーン文字の研究から触発を受け、イスラム神秘主義ルーン文字はともにアーリア的起源を有するのではないかと考えるようになる。彼は1916年、アーリア至上主義の団体「ゲルマン教団」に加入し、その2年後には、同教団の分派を改組してトゥーレ協会を創設した。トゥーレとは、極北に存在すると言われる伝説の島の名であり、同協会はその地を、アーリア人の原郷と見なした。

 

・トゥーレ協会は、第1次世界大戦の敗北によって懊悩と不満を抱えたドイツの若者たちの心を捉え、急速に発展した。司会は18年に『ミュンヒナー・ベオバハター』という新聞を買収、翌年には紙名を『フェルキッシャー・ベオバハター(民族の観察者)』に変更し、ゲルマン民族礼賛と反ユダヤ主義の論説を盛んに掲載した。また19年には、トゥーレ協会のシンパであった青年が、ユダヤ人の政治家でバイエルン革命政府首相であったクルト・アイスナーを暗殺するという事件を起こしている。

 

<『20世紀の神話』>

・『20世紀の神話』によれば、アーリア人は、北方に存在した伝説の地アトランティスに原種を有し、そこから南下して、エジプト、インド、ペルシャギリシャ、ローマの地に我々の文明を創造した。しかし彼らが築いた文明は、アジア人、アフリカ人、ユダヤ人といった劣等人種との雑婚によってアーリアの高貴な血が汚されることで、やがて頽廃へと追い込まれることになった。

 

・なかでも今日、ユダヤ人の影響力は甚大である。イエス・キリストは、ユダヤ人ではなくアーリア人であり、それにふさわしい偉大な人格の持ち主であったが、その教えは彼の死後間もなく、パリサイ的形式主義によってユダヤ化された。イグナチウス・ロヨラによって創始されたイエズス会も、2代目総長にユダヤ人が就任して以降、ユダヤ的組織に変質した。ユダヤ人によって考案された金融学という擬制的かつ詐欺的な手法は、今や世界を席巻しているフリーメイソンが掲げた「自由・平等・博愛」の理念は、民族の絆を弛緩させ、ユダヤ人や有色人種に不当な権利を与えることになった。資本主義の打倒を標榜するマルクス主義もまた、唯物論によって世界を染め上げるためのユダヤの策謀に他ならない――。人類を雑種化させ、その精神を退嬰化させるユダヤの力に抗して、アーリア=ゲルマンの本来的純血と精神的高貴さを取り戻すことこそが、現在のドイツ人に求められているのである。

 

・こうしてアリオゾフィの世界観は、ローゼンベルクの『20世紀の神話』という書物を介して、ナチズムの教義のなかに吸収されていった。他方、アリオゾフィに見られた結社の形態を踏襲したのは、ハインリヒ・ヒムラーによって率いられた「親衛隊」である。

 

・かつてランツが「新テンプル騎士団」を結成し、ヴェルフェンシュタイン城に金髪・碧眼の隊員たちを集めたように、ヒムラーもまた、親衛隊の施設としてヴェーヴェルスブルク城という古城を入手し、金髪・碧眼の選り抜きの隊員たちを集め、ゲルマン部族の血統の永遠性を象徴する宗教儀礼を執行した。親衛隊のなかには、「祖先の遺産(アーネンエルベ)」という名称の研究機関が設けられ、そこでは、北欧神話ルーン文字を始めとして、アーリア人種の歴史的足跡の探求が行われた。

 また彼は、死者の再生を信じており、自身を1000年前のザクセン王・ハインリヒ1世の生まれ変わりであると考えた。そしてヒトラーに対しては、カルマによってその出現が運命づけられた救世主的人物と見なしていたと言われる。

 

<神々と獣たち>

ヒトラー自身は、ローゼンベルクやヒムラーに比べれば遥かにリアリスティックな人物であり、彼らの夢想家振りをしばしば揶揄していたことが伝えられているが、高等人種と劣等人種の相克という二元論的世界観や、前者を純化して後者を駆逐することが人類にとっての「種の変化」につながるという発想を、少なくとも彼らと共有していたように思われる。ヒトラーの謦咳に直接触れた人間の一人であるヘルマン・ラウシュニングは、ヒトラーの次のような発言を記録している。

 

 人間は、生物学的に見るならば、明らかに岐路に立っている。新しい種類の人類はいまその輪郭を示し始めてる。完全に自然科学的な意味における突然変異によってである。これまでの古い人類は、これによって、必然的に、生物学的に衰退の段階に入っている。古い人間は、衰退形態においてのみ、その生を生きながらえるのである。創造力は、すべて新しい種類の人間に集中することになろう。この2種類の人間は、急速に、相互に逆の方向へ発展している。一方は、人類の限界の下へ没落していき、他方は、今日の人間のはるか上まで上昇する。両者を神人および獣的大衆と呼ぶことにしたい。(中略)人間とは生成途上の神である。人間は、自己の限界を乗り越えるべく、永遠に努力しなければならない。立ちどまり閉じこもれば、衰退して、人間の限界下に落ちてしまう。半獣となる。神々と獣たち。世界の前途は今日、そのようなものとしてわれわれの行く手にあるのだ。こう考えれば、すべては、なんと根源的で単純になることか。(『永遠なるヒトラー』)

 

・しかしヒトラーは『わが闘争』において、人類の文化における芸術・科学・技術の成果に対し、そのほとんどがアーリア人種の「神的なひらめき」から生み出されたと論じており、それのみならず、アーリア人種だけがそもそもより高度の人間性創始者であり、それゆえ、われわれが「人間」という言葉で理解しているものの原型をつくり出した」と述べている。すなわち、ヒトラーにとってアーリア人種とは、人間性そのものを作り出したそれ以上の何か、だったわけである。

 他方でヒトラーは『シオン賢者の議定書』に由来するユダヤ陰謀論から多大な影響を受け、『わが闘争』のなかでユダヤ人を、人体の見えない部位に潜んでそれを密かに蝕む「寄生虫」に喩えている。神的な創造力を有するアーリア人純化・育成し、人間以上の存在に到達するか、あるいはユダヤ人に蝕まれて人間以下の存在に堕ちてゆくか――。ヒトラーにとって現在の人類は、そのような岐路に立つものと映ったのである。

 

・第2次世界大戦の状況が刻々と悪化するなか、ナチスが最後まで固執し続けたのは、一方でゲルマン民族にとっての「生存権」の確保であり、他方でユダヤ民族の駆逐と殲滅であった。ユダヤ人が推し進める国際化の波に抗して、ゲルマン民族が単独で生存しうるための十分な領土を獲得しなければならないという「生存圏」の理論によって、ドイツの対外侵出は正当化された。また、ドイツ国内の他、ポーランドノルウェー等の占領地には、親衛隊の主導によって「生命の泉」という養護施設が作られ、金髪・碧眼の子供たちを養育するための政策が実行された。親衛隊の長官であったヒムラーはその目的を、「指導者階級としての、すなわち世界を治める全能の貴族としての北方種を復活させることである」と表現している(『ナチスドイツ支配民族創出計画』)。

 

・その一方、周知のように、600万人以上にも及ぶユダヤ人が強制収容所に送致され、「チクロンB」という殺虫剤の使用により、人間以下の生物として粛清を受けることになった。ナチズムにおける民族的運動が、通常の近代的ナショナリズムの範疇を遥かに超える暴挙に結びついた原因の一つとして、霊性進化論に基づく特異な世界観からの隠然たる影響があったということを、われわれは決して見逃してはならないだろう。

 

<日本の新宗教

9次元霊エル・カンターレの降臨――幸福の科学

高橋信次の霊体験

スピリチュアリズムと神智学を結合させることによって、新たな宗教団体を作り上げたのは、「GLA」の開祖である高橋信次という人物であった。

 

・その一方で彼は、幼少期の霊現象や戦争体験の影響から、死後の世界や宗教に関する探究を続けていた。ある時期には、浅野和三郎と交流の深かった小田秀人という人物が主宰する心霊主義の団体「菊花会」に出入りしていたと言われる。高橋はそのような人脈を通して、世界のスピリチュアリズムの動向について学んだと思われる

 高橋が本格的に宗教の領域に足を踏み入れる切っ掛けとなったのは、68年7月、彼の義弟に「ワン・ツー・スリー」と名乗る霊が降りてきたことである。その霊は高橋に対し、生活上のさまざまな助言を与えるとともに、自分が高橋の指導霊であること、また高橋の守護霊として、「フォワイ・シン・ワォワイ・シンフォー」という霊が存在していることを教えた(後にこれらの霊は、モーゼとイエスの霊であることが明らかになる)

 

<GLAの世界観>

・GLAの教義における基本的な考え方は、人間の心や魂が「光のエネルギー」から作られているということである。現代の人間は、物質的想念によって心が曇らされているため、自らの魂が光り輝くエネルギー体であること、それが輪廻を繰り返しながら永遠に存在し続けていることを感知しえない。しかし、仏教が教える「八正道」に従って心の動きを内省し、その曇りを取り除くとき、人は霊の世界の実在を認識しうるようになる。GLAはそれを「霊道を開く」と称した。霊道を開いた人間は、自らの過去世を見通し、高位の霊格たちと交信することが可能となる。

 

<立宗までの経歴>

その頃大川隆法は、GLAの高橋信次や高橋佳子の著作を愛読していたが、信次の著作『心の発見――神理篇』を初めて読んだとき、自分は昔これを学んだことがあるという強烈な思いに捉えられたという。

 その後、誰かが自分に話しかけようとしているという気持ちが湧き上がり、自動書記によって、日蓮の弟子の日興から、「イイシラセ、イイシラセ」というメッセージを受け取る。それを契機に、日蓮イエス・キリスト高橋信次の霊と交信することが可能となった。そして高橋の霊は、81年6月、大川に対して、人類のために「救世の法」を説くように促したとされる。やがて大川は、天上界のあらゆる霊と交信することができるようになり、それをもとに85年以降、父親の善川三朗とともに、『日蓮聖人の霊言』『キリストの霊言』『天照大神の霊言』等の霊言集を公刊していった。

 

エル・カンターレ崇拝の確立

・それを明示するために行われたのが、大川の「エル・カンターレ宣言」である。先に見たように「カンターレ」という霊格は、GLAの教義においては、人類の祖である「エル・ランティー」の分霊と一つとされていたが、幸福の科学はそれを、地球霊団の最高大霊と称した。そして大川は、91年に東京ドームで開催された「御生誕祭」において、自身をエル・カンターレの本体意識が降臨したものと位置づけたのである。

 

・95年の地下鉄サリン事件を契機として、当時の宗教ブームは下火に向かったが、それ以降も幸福の科学は、1000冊を超える霊言集や教典類の刊行、映画製作等を手掛け、教団の目標であるユートピア社会の実現に向けて活動を続けている。2006年には、聖なる使命を果たすエリートを育成するための「幸福の科学学園構想」を発表し、高校や大学の経営に着手した。09年には「幸福実現党」を結成、政治への進出を目指している。しかし13年3月の現在まで、選挙で議席を獲得するには至っていない。

 

『太陽の法』の宇宙論

しかしながら、9次元霊の1人であるエンリルという霊格は、「祟り神」としての性格を備えていた。そのため、エンリルの部下の1人であったルシフェルは、1億2000年前にサタンという名前で地上に生まれたとき、堕落して反逆を起こし、4次元幽界のなかに地獄界を作り上げてしまう。こうして、地球における人間の霊魂は、エル・カンターレを筆頭とする光の指導霊たちに導かれ、意識レベルを進化させてユートピア社会を築こうとする傾向と、悪魔や悪霊たちに誘われ、欲望に溺れて地獄界に堕してしまう傾向に引き裂かれることになったのである

 

 

 

『ムー 2015年10月号』No.419

「異星人との謀略「モントーク・プロジェクト」の真相」

 

 

 

プロジェクト体験者からの緊急提言

・「私が強調したいのはただひとつ。日本の人々に、ポジティブでありつづけることを絶対にわすれないでほしい……」

 

・彼の名前はスチュワート・アウワードロウ、“検体”のひとりとして、あのモントーク・プロジェクト」に13年も関わった経験をもつ。

 

カイパーベルト・エイリアンと世界政府

・「カイパーベルト」をご存じだろうか。太陽系外縁部に広がる、天体が密集する一帯のことだ。

 1950年代、オランダ生まれのアメリカ人天文学者ジェラルド・ピーター・カイパーが、海王星冥王星の軌道の外側に小さな天体が集まった帯状の領域があるという説を発表した。

 実は10年にわたりそのカイパーベルト内で、惑星級サイズの「物体」が相次いで発見されている。しかも奇妙なことに、物理法則に逆らう動きを見せている。

 スワードロウ氏がいうには、この「物体」はすべて宇宙船で、他の銀河の星、あるいはパラレル・ユニバースに点在する超先進文明を誇るエイリアンたちによって操られているものらしい。

 

・1990年代にすでに70種類以上の異なる種族のエイリアンが地球を訪れていると告げた。しかもこれらは地球人種と敵対する性質のエイリアンばかりで、2002年から2003年にかけての最終報告では、その種類も217に跳ねあがっている。

 

・「インセクトイド(昆虫型エイリアン)」「ライオンピープル」「シリアン(シリウスA)」「キーロット」といったグループに分けることができる多様なエイリアンが、カイパーベルトに集結しはじめているというのだ。これをスワードロウ氏は「カイパーベルト・エイリアン」と呼ぶ。

 

・しかもカイパーベルト・エイリアンは、南極の地下に拠点を置くナチス第4帝国ともつながっている可能性が高いらしい。

「1938~1944年にかけ、ナチス南極大陸の地下に巨大基地を造って、研究プロジェクトを展開していた。一帯はベース211、あるいはニューベルリンと呼ばれていた。

この基地で、時間旅行や次元間移動の研究が行われていた。ナチスが共同作業のパートナーとして選んだのが、カイパーベルト・エイリアンなのだ」

 

<実行に移される、やらせ侵略計画(ステージド・インヴェイジョン)>

・「第4帝国と提携関係にあるカイパーベルト・エイリアンに対しては、イルミナティの目的は、世界統一にほかならない。世界をひとつの政府――世界政府――にまとめてしまえば、人民の管理がしやすくなるからだ。

 きわめて近い将来、カイパーベルト・エイリアンと第4帝国、イルミナティがひとつになって、全地球規模の管理システムの構築が試みられることは間違いない

 

<大衆を自在に操る悪魔のテクニック>

・しかし、多数の人間を同時に騙すには、想像を絶するレベルの仕掛けが必要になる。そのための決定的かつ効果的なテクニックが、ブルービーム・プロジェクトおよびHAARPプロジェクトである。

 

・2015年3月20日NASAは火星と木星の間にある小惑星帯最大の天体セレスの地表で何かが光っている画像を公開した。

 

・「計画は周到に進められてきた。銀河系だけで地球にそっくりな惑星は4億個あるという話も、今では半ば事実化している。全宇宙という規模で考えれば、地球のような惑星が何十億個も存在するというマインドセットもできあがっている」

 

異星人も同じ兄弟だと語った教皇

・「宗教がマインドコントロールの手段として使われやすいことは否定できない。現時点で、世界政府樹立への準備は着々と進んでいる。世界宗教もしかりだ。不幸なことに、メディアも完全にコントロールされているので、自由なニュースメディアなどこの世に存在しない。メディアに洗脳された大衆は、伝えられた情報を鵜呑みにし、何の疑いもなく現実として受け容れてしまう。誤解を恐れずにいえば、悲しいかな、大衆は愚かなのだ」

 

<被験者が語るモントーク・プロジェクト>

秘密裏に行われていた非人道的な実験

・「私は数多く存在する検体のひとりにすぎなかったので、プロジェクト全体にどのくらいの数の人間が関わっていたのかはわからない。施設内には軍服を着た人もいれば、民間人も白衣を着た研究者風の人もいた。私のような検体に関していえば、20万~30万人くらいはいたと思う。ただ、大多数は生き残れなかった。生存率は1パーセントもなかったはずだ。

 

・「モントーク・プロジェクトの基盤部分はマインドコントロールの研究だ。世界中の人々をひとつにまとめ、ひとつの方向に導いて行くテクニックを開発するためのものだった。電磁波を使った装置も開発されていたが、これはエイリアン・テクノロジーが移植されたものだった。これらは時間旅行、電磁波兵器、遺伝子操作など広い範囲を総合的に研究するためのプロジェクトで、1983年に集結したときには、実に多くのジャンルをカバーしていた」

 

完成していたテレポーテーション技術

・「リモートビューイングは、いわゆる超能力ではないのだ。DNAのポテンシャルを97パーセントまで活性化し、脳を90パーセントまで働かせればだれにでもできる」

フィラデルフィア実験を通じて開発が続いていたテレポーテーション技術も、すでに実用化されている」

 

協力しあうレプタリアンとイルミナティ

・「モントーク・プロジェクトにより、全地球規模でマインドコントロール装置の設営が完了した。人工衛星はいうにおよばず、携帯電話の中継アンテナからも特殊電波が特定の人たちに向けて発信されている。全地球規模のグリッドを構築し、どんな場所へでも思いのままの効果をもたす電波を送ることができる」

 スワードロウ氏は、こうした大規模かつ時間がかかるプロジェクトの裏側にあって、すべてを取り仕切っているのがイルミナティであると語る。

 

・レプタリアンは「マスターレイス(支配種族)」と形容されることも多く、ニューメキシコ州ダルシーの地下基地に関する話にもしばしば登場する。

 

スワードロウ氏が語るには、ヨーロッパにおけるイルミナティの起源は、それまで敵対していたハザール人とメロヴィング家の結婚によって和平協定が結ばれたことだったイルミナティの源泉はメロヴィング家に辿ることができる。その後、イルミナティは13支族に分かれることになるが、13は神の全体性を意味するシンボリックな数字だ。

 

・レプタリアンは創造主が喜ぶであろうことを計画し、それを実行するのが自分たちの義務であると考えている。

 

・地球人類のほとんどが10~15パーセントのレプタリアンDNAを宿しているのだ。

 

日本内部にも協力者は存在する!

・「ヨーロッパのイルミナティは、日本を潰したがっている。ハドロン加速器の建設は日本制圧計画の一環と考えて間違いない。日本政府も騙されている。だから、これから日本に起きようとしていることが世界政府の一部であることはいうまでもない」

 日本政府内部にも、イルミナティ・レプタリアン連合の意向通り行動するグループが存在するというのだ。

 

・主体がイルミナティであれ、第4帝国であれ、レプタリアンであれ、そしてこれらすべての共同体であれ、彼らの究極の目的は、地球規模のロボット社会の構築であるはずだ。

 

・「私が強調したいのはただひとつ。日本の人々に、ポジティブでありつづけることを絶対に忘れないでほしいということだけだ」

 

  

 

『地球を支配するブルーブラッド爬虫類人DNAの系譜』

スチュワート・A・スワードロー  徳間書店   2010/6/30

 

 

 

 リゲル人と爬虫類人の交配人種が築いた国が現在の日本と中国であり、これは西洋の親類とは無関係に発展した。>  

 <宗教は爬虫類人マインド・コントロールの道具>

 最初の宗教はレムリア大陸の爬虫類人カースト制信仰体系

狡猾にも、爬虫類人は、男と女、男神と女神というコントロールの仕組みに基づいた宗教を編み出したのである。男神はニムロデ、女神はセミラミスと名付けられた。この二神は、半分爬虫類人で半分人間であるように描かれた。その容姿は人間を怖がらせて服従させるようにデザインされた。

 

ニムロデとセミラミスは、やがてエジプトのオシリスとイシスとなり、ギリシャのアポロとアテナとなり、他のさまざまな神々となっていった。いずれも男女、男神女神のテーマは共通していた。もともと両性的であった爬虫類人を人間の原型として男女(アダムとイブ)に分離したことの表現に他ならないからである。

 

 シリウスA星系の中心的な世界クーム

シリウスAの周りを回る軌道を持つ惑星でキルロチという世界がある。そこで、シリウス人は、高度な知性を持つ猫のような生物を創作した。この猫のような存在は、ライオン人間と呼ばれた

 

高次アストラル界には、エーテル体のライオン種がおり、金色で翼を持ち、紫の目をしている。その種の名前をアリという。アリは、古代ヘブライ語でもライオンを意味する。シリウスA星系を統治するオハル評議会で作ったのがアリである。

 

 爬虫類人・ハザール・バビロニア・シュメール派はこぞってユダヤ教に>

バビロニア文明では、シュメール文明が中央アジアに拡大してハザールとなる過程で発展したものである。実際に何千年もの歴史を通じて発展してきたものである。ブルーブラッドの数々の組織は「バビロニアの盟友」(ブラザーフッド)と自称している。このバビロニアン・ブラザーフッドが、ヨーロッパのアトランティス系エジプト秘教組織と合体して、フリーメーソンとなった。この人々の一部がバウアーを名乗るようになり、現在ロスチャイルドとして知られている。この一族は、ヨーロッパの金融と商業の基盤を速やかに支配下におさめた。

 

 欧米イルミナティは、日本のイルミナティは竜座人階層の下等な種の末裔であると主張している>

 

  50億年前、天の川銀河に入って来た天使的存在(半霊半物質のこと座人(リーライアン))

 半霊半物質のこと座人が物質次元に囚われて人間的存在に

・彼らは、直線的な時間で40億年の間、この銀河に存在し、こと座と呼ばれる星団を占拠するようになった。この場所こそが、この銀河系の全ての人間たる存在の生まれた故郷であると考えてよい。この時点ではまだ、こと座人は、完全に肉体としての生命を経験していなかった。普段はエネルギー体であり、物質的な感覚を経験するためにどうしても必要なときだけ物質的な姿をとった。

 

 <琴座避難民の火星とマルデック星>

・火星人は、爬虫類人からの攻撃だけでなく、近隣や親類になる人間的存在の攻撃からも惑星を守るため、惑星クーム出身のシリウスA星人に火星を保護する技術を依頼した。

 

シリウス人はオリオン人と交戦していた。この敵対関係は今でも続いている奇妙なことに、オリオン人はかっては琴座からの移民である人間らしい存在だったが、その後レプティリアンに征服されてしまった。しかし、シリウス人と爬虫類人は互いに取引しており、シリウスAの生命体はドラコに武器を売っている。本当に複雑な政治状況だ

 

 地表奪回の交配計画が変身可能な爬虫類人にさせられたシュメール人(出自は火星人)>

爬虫類人は、この交配の技術を保有していたシリウス人に協力を求めた。シリウス人は、遺伝子改変や思考プログラミングに広範な知識を持っており、それを惜しみなく爬虫類人に与えた。

 

変身能力を持った爬虫類人ブルーブラッドは、日常的に人間の姿を維持する技術を得るため、シリウス星人に助けを依頼したシリウス星人は、改変した動物の形態を通じて、ブルーブラッドに人間のホルモンと血を食べさせることができれば、それが人々に気付かれることもなく、一番簡単に人間の姿を維持する方法だと発見した。

 

 爬虫類人交配人種はあらゆるエリアに増殖、青い血の血統へ支配を固める>

ブルーブラッド指導者たちは、聖書のカナン人類、マラカイト人、キッタイト人など中東の人々にも浸透していた

  同時にエジプトでは、シリウス人がアトランティス人の子孫を作り直していた。これがフェニキア人になる。フェニキア人は金髪で青い目をしており、一部だけ赤毛で緑の目が混じっていた。

 

シリウス人は、古代ヘブライ人も遺伝子組み換えを作り出していた。ユダヤ人とは、実際には、こうした遺伝子操作されたヘブライ人とシュメール人の混合物である。

 

古代ヘブライ人とシリウス人DNA

<古代ヘブライ人は、こと座人(リーライアン)を使ったシリウス人の遺伝子工作物>

・古代ヘブライ人は、現代ユダヤ人と何の関係もない。前の章で述べたようにヘブライ人は、シリウス人が自らとこと座人(リーライアン)の遺伝子を組み合わせてエジプトで作り出した人種である。ヘブライ人は、身長が高くて力は強く、古代ヘブライ語に相当するシリウス語を話していた。学者たちも、ヘブライ語が唐突に出現したことを認めている。

 

 本来ヘブライ語は高位聖職者やエジプトの秘密結社だけで排他的に使用されていた言語である

ヘブライ人は、血の儀式と人間の生贄を習慣としていたシュメール人交配人種の子孫である現地の民族と混合した。こうした習慣が全て古代のエジプト人アトランティス人・シリウス人の信仰を基盤とする宗教の集合体へ組み込まれていった。これがユダヤ教誕生の経緯である。

 

 アメリカ」はL(こと座(リーラ))・アトランティス)、S(シリウス)、D(りゅう座・レムリア)の合体

・「アメリカ」を象徴的に解読すると、レムリアとアトランティスの結合、こと座人間とりゅう座爬虫類人の混合という意味になる。恐らくイルミナティが作った薬物LSDのアナグラム(綴り換え)にも隠された意味があるに違いない。

 

・L(こと座)、S(シリウス)、D(りゅう座)だ!この三つの文明を結合させれば、前代未聞の最強・最先端技術の帝国ができるに違いない。

 

爬虫類人レプティリアン)支援のシリウスB星人が作った仏教思想>

・こうした宗教の蔓延は、地下の爬虫類人たち(主にチベットの地下に集まっている)が、意図的にコントロールしていた。

 

・この爬虫類人を支援していたのが、仏教思想を開発したシリウスB星人であり、その他に爬虫類人支配下でこと座(リーラ)文明を再生させようと企むこと座人(リーライアン)の裏切り者集団もいた。奇妙な相棒だ。

 

エジプトは、爬虫類人の神々は、オシリスとイシスとして知られていた。エジプトの万能薬的な効力を持つ神々には、極めて多様な合成物(半人半獣)が含まれていた。

 

・これはアトランティスの交配実験を懐古する気持ちがエジプトの文化になって表われたといえるが、爬虫類人の乗っ取りに向けてエジプトの文化を準備していたシリウス星人普及させたものである。

 

アトランティス人は、昔からのこと座の信仰体系に揺るぎない愛着があったため、爬虫類人が文化的な拠点を築くまでに数千年の時間が必要だった。

 

 <「透明人」とシリウスA星人が創造し、りゅう座(ドラコ)に配置した爬虫類人

・その生物(透明人)は、私の思考に直接働きかけ、完全にテレパシーで交信してきた。もはや人間が存在しなくなった遠い未来から来たこと、そして、その生物種は、この現実界に由来するものではないことを伝えた。さらに、その生物種は、遠い過去に旅をして戻り、ある品種を作り(これは爬虫類人のことだ)、人間をテストするために敵対させたと伝えた。

 

また、シリウスA星のシリウス人の協力を得て爬虫類人を作り、りゅう座(ドラコ)に配置したとも語った。シリウス人は、別の非物質的存在の集団であるオハル評議会の創造物である。シリウスの二連星システムは、決してこと座文明に吸収されたことも、こと座の植民地にもなったこともない。

 

 

 

『知っておきたい伝説の魔族・妖族・神族』

健部伸明  監修   西東社    2008/12

 

 

 

<分類のテーマは“種族”です>

・そんな風にいくつかの種族を比べながら読んでみると、少しの相違点よりも、驚くほど似ている部分が多いことに気づかされます。たとえばドイツのコボルトブリテンのブラウニーやパック、ロシアのドモヴォーイ、そして日本の座敷童は、その性質も姿も(あるいは名前の意味も)酷似していて、ほぼ同一の存在と言っていいでしょう。これがユングの提唱する、全人類共通の“集合無意識”のせいなのか、それとも他に理由があるのかは、ここで結論を述べるような無粋なマネはいたしません。

 

ヴァン神族 愛と豊穣の神族 光の神々 (北欧神話 >

停戦の証としてアースガルズに

北欧神話アース神族とともに登場する別種の神族がヴァン神族(複数形はヴァニール)だ。北欧神話に登場する主要なヴァン神族はニョルズと、その息子フレイと、フレイの双子の妹フレイヤの三柱である。

 エッダ詩の『巫女の予言』によると、ヴァン神族のグッルヴェイグという女がオーディンの館に侵入した。魔法を使うグッルヴェイグに対して、アース神族は槍で突き、火で焼く。しかし何度殺そうとしてもグッルヴェイグは生き返ってしまう。この事件をきっかけにヴァンとアースは争いを始める。侵入したグッルヴェイグの正体はフレイヤであるという説が一般的だ。アースとヴァンの戦争は激しいもので、勝ち負けを繰り返し決着はつかなかった。互いの損害が大きくなったため、和平を結ぶことになった。その条件として人質が交換されることになり、ヴァン神族の中で最も優れた神であった豊穣の神ニョルズとフレイが、アース神族の土地アースガルズに送られる。

 

<愛と豊穣を司る>

・アースガルズにおいてニョルズたちは祭祀の長に任じられ、平和に共存していた。もっとも習慣の違いがあった。ヴァン神族は性的に奔放であったせいか血族間の結婚は合法だった。ニョルズも実の妹と結婚し、フレイとフレイヤを生んでいる。一方アース神族では近親結婚は禁止されていた。

 

・こうしたヴァン神族の性格を最も体現しているのはフレイヤかもしれない。例えばロキはフレイヤを「この館に集まっているアース神族や妖精は、すべておまえの愛人だったではないか」とからかう。実際フレイヤは非常に美しく、愛の神として有名だった。オーズという夫がいたにも関わらず、首飾りブリーシンガメンを得るために、その造り手であった小人族ドヴェルグと体の関係を結んだという話も残されているし、フレイやオーディンとも性的な関係があったといわれる。恋に勤しんだのは兄であるフレイも同様で、巨人の娘ゲルズとの大恋愛の話が残されている。

 

・愛の神は同時に豊穣の神でもあった。ニョルズは『ギュルブィの惑わし』によると、とても裕福で領地にも恵まれていたため、求める者すべてに土地や金を思うままに与えることができた。フレイの別名であるフロージは、北欧では平和と豊穣をもたらした王への称号とされている。

 

・そんなヴァン神族だが、残されている資料は少ない。ラグナロクの時に、フレイはアース神族とともに戦い、炎の巨人スルトに切り殺されてしまう。ニョルズは戦いに参加せずヴァン神族のもとに帰ったと伝えられている。フレイヤがどうなったのか、その他のヴァン神族はどこにいったのかということは定かでない。

 

アース神族 北欧神話を代表する神族 光の神々(北欧神話

アース神族の起源>

・アース神族は北欧神話に登場する代表的な神々の集団で、複数形はエーシルとよばれる。北欧だけでなく、他の地域のゲルマン民族からも広く崇拝されていた。

 北欧神話を伝える詩『エッダ』によれば、太古、世界には大地も海もなく真中にギンヌンガガプという巨大な空隙があるのみだった。ギンヌンガガブで北からの寒気と、南からの熱気が衝突し、寒気の中の霜が溶け、しずくが落ちた。そこから生まれたのが、最初の「霜の巨人」ユミルと、牝牛アウズフムラである。

 

・アウズフムラが氷の塊の中の塩を含んだ岩を舐めていた時に、その中からブーリという神が生まれた。最初の神ブーリと巨人との間で生まれた種族がアース神族で、ブーリの孫であるオーディンを王とし、アースガルズという国に住んでいる。

 

代表的な神々

アース神族の王オーディンは様々な姿を持つ複雑な神だ。自らの片目を代償として、知恵の泉の水を飲んだことで多くの知識を手にいれた。また世界樹ユグドラシルに9日間首を吊ることで、ルーン文字をつかみとった。さらに戦闘を司る神として、ヴァルキュリャを使い、勇敢な戦士の魂エインヘリャルを集めさせた。オーディン自身も、投げると誰もかわすことができない魔法の槍グングニルを持っている。

 

オーディンの息子トールも有名だ。神々の中で最強の巨漢の一人に数えられ、歩くだけで大地が震えたという。雷を神格化した存在であり、結婚と豊作の守護神でもある。万能のハンマー、ミョルニルを武器にしたトールは、対立する巨人族にとって恐怖の対象であった。

 トールの友人にしてトリックスターのロキも忘れてはならない。ロキはしばしば邪悪ないたずらをし、オーディンの息子で光の神バルドルもそれが原因で命を落とす。ただ同時に役立つ存在でもある。変身したロキが生んだのがオーディンの愛馬で八本脚のスレイプニルであるし、グングニルミョルニルなどを小人を使って作ったのもロキである。

 

・以上の三柱の神からもアース神族の戦を好む性格が見えてくる。北欧神話はその戦闘物語に最大の特徴がある。バイキングに代表される古代ゲルマン民族の「不名誉な生より戦場での死を望む」という荒々しい感性、それがアース神族の性格にも表れているのだ。

 

終末の日ラグナロク

北欧神話のクライマックスは、神々の世界の終末の日であるラグナロクだ。ロキによるバルドルの殺害がきっかけとなり、ラグナロクは起きる。日の光がかげり、寒波が世界を覆う冬の時代が到来。この世の悪を束縛していた鎖もちぎれ、魔狼フェンリルなどの怪物が跋扈し始め、アース神族に恨みを持つ霜の巨人達も続々とアースガルズに押し寄せる。

 

アース神族側も応戦するも、オーディンフェンリルに飲み込まれてしまったり、トールが海の大蛇ヨルムンガンドと相打ちになるなど、戦況は劣勢。そんな中、炎の巨人スルトが剣をアースガルズのある世界樹ユグドラシルに投げつける。灼熱の炎は世界樹を燃やし、世界は燃えあがり海に沈んでしまった。こうしてアース神族は滅びの時を迎える。ただ破滅の後には再生がある。ラグナロクの後には、以前よりも美しい楽園のような世界が表れ、そこで一度死んだバルドルが復活したという。

 

ディーヴァ神族  ヴェーダ神話の主役 光の神々(インド神話

<ディーヴァ神族の変遷>

・一口にインド神話といっても時代により変遷がある。神話の一部は紀元前25世紀のインダス文明まで遡り、その後インド・ヨーロッパ語族アーリア人の侵入を経て、バラモン教ヴェーダ神話の時代を迎え、さらに『マハーバーラタ』や『ラーマーヤナ』で知られるヒンドゥー神話が主流となる。そこに仏教や、イスラム教等も複雑に交わり、神々の地位や名前等も次々と変化する。その中でもディーヴァ神族が最大の活躍を見せるのは、ヴェーダ神話においてである。

 バラモン教聖典リグ・ヴェーダ』が成立したのは紀元前10世紀頃。それによると、神々は天・空・地の三界に配置され、輝く者ディーヴァと呼ばれた。語源はインド・ヨーロッパ語の「Dyeus」という、多神教における最高神を表す言葉であり、ギリシア語のゼウスにも対応している。

 

ディーヴァ神族は、不死身で人間を助ける大いなる力を持つ存在とされており、インドラ(雷神)、ディヤウス(天界)、ルドラ(暴風神)、アグニ(火の神)など自然を司る神が多い。しかし、時代を下ったヒンドゥー神話においては、ディーヴァ神族は人間より次元の高い世界に住むものの、ブィシュヌやシヴァといった大神の下に位置する下級神で、死を免れない存在とされた。仏教においては「天」と訳され、天界に住む神的存在であるが、やはり死と再生の果てしない循環から免れないとされてしまう。

 

ディーヴァ神族の王インドラ

・『リグ・ヴェーダ』の約4分の1がディーヴァ神族の王とされるインドラへの賛歌で占められている。体も髪も茶褐色、手には強力な武器ヴァジュラを持った姿で描かれ、雨と雷を思いのままに操るディーヴァ神族最強の戦士でもある。

 

リグ・ヴェーダ』で語られるのが、敵対していたアスラ神族の、悪龍ヴリトラ退治の逸話だ。インドラが生まれた時、人々は神々に向かって「干ばつを引き起こすヴリトラを退治してほしい」と祈っていた。これを聞き届けたインドラは人間が捧げたソーマ酒を飲みほし、強力な力を得る。さらに父である神プリティヴィーから雷の力を取り上げ、ヴリトラ退治に乗り出す。

嵐をヴリトラの99の城に叩きつけ、ヴリトラ自身との対決に持ち込んだインドラが、雷で腹を引き裂きヴリトラを破ると、人々が求めた大雨が地上に降り注いだ。これによりインドラは、ディーヴァ神族のリーダーとしての地位を築いたのだ。

 

仏教におけるインドラ

ヴェーダ神話では神々の王として君臨するインドラだが、仏教では「仏陀の優位を認めて仏教に改宗する」とされている。改宗後の名が日本でもお馴染の帝釈天だ。須弥山の頂上に住み、仏法護法十二天の主神として東方を護る。仏教の帝釈天もまた、アスラ神族が転じた阿修羅と戦う運命にある。ディーヴァ神族とアスラ神族の争いは、永遠に続くのだろうか。

 

アスラ神族 善神か悪神か 光の神々(インド神話

<アスラ神族の由来>

アーリア人が信仰していたディーヴァ神族とアスラ神族の両方の神のうち、アスラ神族は炎と光明を司る神だった。ところがいつのまにかインドにおいてディーヴァ神族は善神であり、アスラ神族は敵対する悪神とされることが多くなってしまった。本来「asu」が生命で「ra」が与えるという意味であったのが、「sura」が神で「a」がそれを否定する接頭語とされ、「神にあらざるもの」と解釈されるようになってしまったのだ。

 

・一方別のアーリア人国家であるペルシアにおいては、アスラ神族はゾロアスター教の主神アフラ・マズダーとしての善の最高神とされ、ディーヴァ神族に対応するダエーワは悪神とみなされた。地域により扱いが逆になったのだ。また北欧のアース神族アッシリアのアッシュールも、アスラと語源を同じくする可能性がある。実際ヴェーダ神話の初期においてアスラ神族は必ずしも悪い意味では使われてはおらず、単にディーヴァ神族とは異なる神族を指していた。アスラに含まれる代表的な神として、ヴァルナ、パーリー、ジャランダラ、ラーフなどがいるとされるが、これも時代により変化する。

 

ヴェーダ神話ならヒンドゥー神話の中で

・アスラ神族とされることが多い、ヴァルナの変遷を見ていこう。初期のヴェーダ神話において、ヴァルナは宇宙の法の守護者であり、君主とみなされていた。マーヤー(幻力)という不思議な力を使って、太陽を道具に天と地、その間の空を創った創造主だった。ところが時代が下がると最高神の地位をブラフマーに奪われ、単なる海や河の神とみなされるようになる。ここにもアスラ神族の没落の姿を垣間見ることができる。

 

・後代のヒンドゥー教の文献では、「悪」としての姿が強調されるようになる。ディーヴァ神族が真実を追求するのに対し、アスラ神族は虚偽の道を選んだ。ディーヴァ神族とアスラ神族の争いは延々と続くが、どちらかが完全な勝利を収めるということもないのだ。描かれる姿も神から離れてくる。複数の頭に、千の目、数百本の腕があることもあれば、強大な蛇の姿で描かれることもある。またアスラ神族は不死ではないとされる。ヒンドゥー教最高神ヴィシュヌが不老不死の霊薬アムリタを生みだした時、ディーヴァ神族はアムリタを飲むことを許されたが、アスラ神族は許されなかった。そんな中、アスラ神族のラーフが一滴盗みだしたが、不死を奪われたくなかったヴィシュヌは、ラーフの首を切断したのだ。

 

<アスラの変遷>

・アスラ神族は仏教にも取り入れられ、阿修羅とされた。最初は仏教に反対する悪神とされたが、後に仏教護法者となる。日本仏教でも八部衆の一人であり、戦いの神として三面六臂の姿で描かれることが多い。密教大日如来もまた、アスラの王だった。

 

 

 

『世界の神話伝説図鑑』

フィリップ・ウィルキンソン    原書房   2013/3

 

 

 

北ヨーロッパ

デンマークノルウェースウェーデンヴァイキングの侵略者

・彼ら古代スカンジナヴィア人は、ルーン文字と呼ばれる角ばった記号を使う筆記システムを発展させたものの、当初は文書の形にした価値ある文学は作り上げなかった。しかし、彼らには豊かな口承の伝統があり、それが世界でもまれにみる魅力的な物語を作り上げた。

 

北方の神々と英雄たち

・偉大なる北欧神話は壮大なテーマを扱っている。宇宙の創造と神々の戦いと愛、そして世界の終焉だ。彼らは巨人からドワーフまで、さまざまな神話的存在を想像した。われわれの世界と並立する異世界、ミズカルズで暮らす者たちだ。神々の文化は好戦的かつ壮大で、主神オーディンの館ヴァルハラで現実世界と神話世界は交わり、死せる英雄の魂が天界での褒美をここで受け取る。

 

大きな影響

・北欧の神話と文化は何世紀もの間、その影響力の大きさを証明した。5世紀にヨーロッパ本土からイングランドに定住したアングロ=サクソン人は北欧に由来する物語を伝え、そのなかには舞台まで北欧という物語もあった。もっとも有名な例は、デネ族とゲーアト族の間に繰り広げられる英雄と怪物退治の空想的な物語である。ゲーアト族はおそらくスウェーデン人のことだ。中世になると北欧神話は南のドイツにまで広まり、北欧の英雄シグルドを下敷きにしたジークフリートのような英雄物語が、非常に多くの詩人や劇作家に影響を与えた。

 

<北欧の起源>

<創造神たち>

北欧神話の創造神オーディン、ヴイリ、ヴェーは、最初のアース神族、つまり空の神々だった。彼らは宇宙のもっとも高い場所にあった。彼らは一丸となって、大地の神々もしくは豊穣の神々であるヴァン神族と長い戦いを続けた。彼らは海神ニョルズとそのふたりの子供フレイとフレイヤに率いられていた。戦いは膠着状態に陥り、両陣営は人質の交換で停戦に同意した。アース神族はふたりの神々、頭の鈍いヘーニルと賢いミーミルを人質として送った。不幸なことに、この交換でヴァン神族はミーミルの首を切り落とし、彼の首をアース神族に送り返した。常に知恵を追及するオーディンが首を保存して呪文をかけたところ、それ以後ミーミルの首は彼に助言を与えてくれるようになった。

 

オーディンは誰よりも賢かった。他の者たちは皆、彼から学んだ。>

アスクとエムブラ

・ほとんどの創世神話は、人類の祖先となる最初の男女の起源について語っている。北欧神話によれば、オーディン、ヴイリ、ヴェーが海岸を歩いていると、2本の木に行き当たった。彼らはトネリコの木からアスクを、ニレの木からエムブラを作った。神々はそれぞれ彼らに贈り物をした。オーディンが命を吹き込み、ヴイリが思考力と感情を与え、ヴェーが視力と聴力を与えた。ふたりは全人類の祖先となった。彼らはミズカルズ(中央の大地)で暮らし、神々が彼らのために作った家は、ユミルの眉毛から作った砦に守られていた。

 

<最終戦争>

北欧神話のなかで最終戦争の物語が特別なのは、それがまだ起こっていないできごとの予言だからである。ラグナロク、あるいは神々の黄昏とよばれるこの戦いは大規模で、すべてが破棄され、世界は終焉を迎える。ラグナロクが終わると、生き残ったわずかな生物が新世界を興し、創造のサイクルが再び始まる。

 

<伝説>

終戦争のもともとの原因は、ロキの悪意だった。彼はバルデルを死なせたあと、拘束された。蛇がロキの顔に毒を滴らせるので、とうとう彼を気の毒に思った妻のシギュンが蛇の口の下に皿を置き、毒液を受け止めた。一方、地上では何もかもが邪悪に変わり始めていた。世界の善と美の大いなる源であったバルデルが死んでしまったからだ。これが週末の始まりであり、ラグナロクの前触れであった。

 

<世界の破滅>

・ある日、ロキはとうとう鎖から抜け出す。他の多くの執念深い者たちとともに、彼は神々に挑戦し、戦う。ロキの怪物の子供たち、つまり狼のフェンリル、世界蛇のヨルムンガンド、冥界の女神ヘルらが彼の味方につく。ヘルは冥界から怪物の軍を率い、霜の巨人と炎の巨人も攻撃に加わる。まもなく巨人、ドワーフ、神々、人間、怪物と、事実上すべての生物が戦いに巻き込まれる。

 

・残忍な戦いが繰り広げられるが勝者はいない。善も悪も破壊される。最終的に全世界には累々たる死体の山が築かれる。どうにか生き残れるのは、炎の巨人スルトと、世界樹ユグドラシルの枝の間になんとか隠れたひと組の人間と数頭の動物だけである。スルトは死者の体で大きなかがり火を焚き、死者の間にほかに生き残ったものがないことを確かめ、宇宙から永久に怪物や悪魔や妖精を取り除く。破壊の炎は何年にもわたって燃え続け、大地は海に没する。

 

<新たな始まり>

・最終的に大地は再び姿を現し、もう一度緑豊かになる。リーヴ(ライフ)という男とリーフズラシルという女の人間のカップルが、ユグドラシルの枝の間から歩み出す。ふたりは新たな家族となり、大地に再び人々を増やす仕事に着手する。冥界で衰弱していた美の神バルデルは、盲目の兄弟ヘズとともに復活する。バルデルは新たな宇宙の支配者となる。生命は悪に汚染されることなく新たに始まる。

 

<ヴァルハラ>

・死者の館という意味のヴァルハラは、オーディンの宮殿である。オーディンは地上で戦死した北欧の戦士をここに集め、彼らに豪華な宝石や武器の褒美を与えた。甲冑が並ぶこの広間で、英雄たちは猪肉をふるまわれ、ヴァルキューリに給仕される蜂蜜酒を飲んだ。戦士たちはここで訓練を行い、ラグナロクに備えた。

 

ラグナロクと黙示録>

・初期のアイスランドの作家たちは、ラグナロクを宇宙の終焉をもたらす戦いとして描いた。学者たちは、キリスト教の作家たちが描いた黙示録とラグナロクとの間に多くの類似点を見出している。ラグナロクの前には冬が3年続き、人は親類を殺し、狼は月を呑み込み、森は倒され、大嵐が猛威をふるい、創世記に存在したカオスが戻ってくる。ラグナロクのあとに生命が再び始まる。このようなテーマは聖書にしたものであり、それが北欧の作家たちに影響を与えたのかもしれない。

 

<黙示録の騎士>

キリスト教の黙示録では善と悪が宇宙規模の戦いを繰り広げる。戦いに参じる四騎士は、疫病、戦争、飢饉、死の象徴だと信じられている。

 

  

 

『図解 北欧神話

池上良太  新紀元社  2007/7/3

 

 

 

北欧神話の宇宙観>

北欧神話の宇宙は、それぞれの種族の住む九つの世界によって構成されていた。

 

<神々や巨人たちの住まう世界>

1、(ニヴルヘイム)―世界のうち最も北方に位置するのが極寒の世界。

 

2、(ニヴルヘル(ヘル))―ニブルヘイムの地下には死者の女王ヘルが支配する。

 

3、(ムスペッルスヘイム)―南方に位置しているのが灼熱の国。最終戦ラグナロクの際に神々と争うムスペッルたちが住んでいる。

 

4、(アースガルズ)-アース神族の住む世界で、その外側にある人間の世界ミズガルズと虹の橋ビクレストで結ばれていた。

 

5、(ヨトウンヘイム)ー囲いの外の北側、もしくは東側の海岸線に巨人が住む世界。

 

6、(ヴァナヘイム)-ヴァン神族の住む世界。もはやどのような世界であったかを類推することすら難しい。最終戦ラグナロクの影響を受けない位置にある。

 

7、(アールヴヘイム)―リョースアールブ(白妖精)の住む世界。

 

8、(スヴアルトアールヴヘイム)―デックアールヴ(黒妖精)が住む。

 

9、(ミズガルズ)―人間が住む場所に区分された土地。

 

<1世紀前後にゲルマン文化圏で信仰された神々>

・メルクリウス(オーディン)、マルス(デュール)、ヘルクレス(トール)

 

・イシス(ネルトウス?)。上記3神とは別系統