最古で、最大の「友愛組織」。その「謎」を理解すれば、世界がわかる。
<フリーメイソンは、日本人が西欧キリスト教文明をみる場合の、盲点である>
・フリーメイソンは、キリスト教から派生した、特徴ある社会組織である。短くみても、およそ300年の歴史がある。現在、アメリカを中心に、会員数は300万人とも700~1000万人ともいう。西欧キリスト教文明を読み解くのに、不可欠のカギのひとつだ。このカギなしで、西欧社会について、全体で質の高い知識を手にすることはできない。
<イエスは不要?>
・それに対して、理性によって神の意思を知ることができ、理性によって神の意思に敵うように行動し、理性によって神と交流できるなら、イエス・キリストの執りなしは必要ないことになる。理性は言うならば、イエス・キリストの代わりに、執りなしの役を果たしているのである。
イエス・キリストがいなくなった(必要なくなった)一神教は、ユダヤ教と似てくる。理神論は、ユダヤ教とけっこうそっくりなのである。
<理神論は、近代の土台>
・アメリカでは、大統領就任式の宣誓や、法廷の宣誓で、聖書に手を置き良心に誓う。それは必須だが、それ以上、各人の信仰のなかみにとやかく言わない。「ゴッド・ブレス・アメリカ」「オー・マイ・ゴッド」とよく言うが、イエス・キリストとはあまり言わない。教会の外側が、理神論の流儀になっていることがわかる。
<石工組合の特徴>
・そのため、フリーメイソンは、独特の合い言葉や、握手の方法を工夫した。メイソンたちは当時、必ずしも字が読めなかった。大事なことがらも、口誦で伝承していた。そこでこうした方法を工夫したのは、合理的なことだった。
<ロッジ>
・メイソンたちは、建設現場の近くに小屋を建て、集まったり、寝泊まりしたりした。これを、「ロッジ」という。「会所」などと訳す。今日でも、フリーメイソンの集会所を、ロッジという。
秘密の握手法や合い言葉があるということは、フリーメイソンが、面識圏を越えた拡がりをもっている、ということである。互いが顔見知りなら、秘密の握手法や合い言葉は必要ない。
仕事を求めて石工が遠方からやってきて、たまたま仕事がなかった場合、ロッジに一泊させ、つぎのロッジまでの路銀を持たせて送り出してやるという慣行もあった。このやり方のおかげで、石工は、かなり遠方まで安全に移動できることになった。
<やくざの仁義>
・こういう広範囲に拡がる仲間集団は、日本ではめずらしいので、イメージしにくい。強いて類型を探すと、やくざかもしれない。
江戸時代のやくざは、博徒といって、農業をせず、宿場などを縄張りにして、賭博を業としていた。博徒は、非合法だが、ギャンブルをしたい堅気な人びとがいる。やくざは胴元となって彼らを遊ばせ、賭け金の上前をはねて、収入とするのである。
そのやくざが旅をする場合、よその宿場に入ったら、地元のやくざの親分のところに挨拶にいく。玄関先で腰をかがめ、右手を出し親指を折りまげて、仁義をきる。「お控えなすって、手前、生国を発しますのは、…………」という、あれである。仁義は、やくざの名刺のようなもので、認められると、食事と寝床が与えられた。ただし、夜中によそのやくざの襲撃(出入り)があれば、身体を張って先頭に立って防戦しなければならない。これを、「一宿一飯の仁義」という。
顔見知りでなくても、一定の条件で、仲間と認める手続きがある点が、フリーメイソンと共通している。
<独立革命の温床?>
・≪自然発生的にロッジがアメリカ独立革命の理念を醸成する温床となっていた≫とする論者もいる。そうなのだろうか。
・アメリカ独立を指導した人びとに、メイソンやその周辺の人物が多いのは確かだ。けれども、だからと言って、フリーメイソンが独立革命の「温床」であると考えると、一方的になってしまう。
<教会分裂と戦争>
・ところが、宗教改革が起こって、カトリックからプロテスタントが分離した。プロテスタントの側も、ルター派やカルヴァン派、再洗礼派など、いくつもの系統に分裂した。イギリスもまた、カトリックから分離独立して、英国国教会を成立させた。ヨーロッパでは、宗教対立にもとづく武力紛争が恒常化し、多くの生命が失われた。
教会分裂がひき起こした武力紛争は、ウェストファリア条約(1648)でいちおう収まったけれども、潜在的な反目は続いていた。そうした教会の対立がそのまま持ち込まれてしまうと、石工の同業組合のような組織は、分解せざるをえない。
<信仰を問わない>
・どの教会のメンバーかを問わない、ということは、プロテスタントのどの教会のメンバーも、カトリック教徒もフリーメイソンに加入して仲間になれる、ということである。フリーメイソンが宗教団体ではないからこそ、どの教会からも中立的な立場をとることができる。
<教会との違い>
・プロテスタントのなかには、儀式らしい儀式を行なわない教会もある。たとえば、クェーカー(フレンド教会)。決まった時間に集会所に集まる点は、ふつうの教会と同じだが、各人が黙想しつつ静かにベンチに座っているだけ。説教もない、式次第もない。霊を通して神と交流するのである。交流ができたひとは、立ち上がって、会衆にそのさまを語ってよい。およそ一切の儀式を除去してしまっている。
それでも、この集会が、救済や霊に関わるものだという、教会の本質は残っている。
<ユニタリアンは、フリーメイソンなのですか>
・ユニタリアンは、プロテスタントの一派。キリスト教の、教会である。日本でこそ知る人が少ないが、欧米ではそれなりに有名だ。そのユニタリアンが、フリーメイソンと同じものだと主張する本が、最近日本で出版された。そうなのか、と思ってしまう人がいるといけないので、この際はっきり言っておこう。
ユニタリアンとフリーメイソンは、なんの関係もない。
・フランス革命の前夜、旧グランド・ロッジは100あまり、グランドリアンは600あまりのロッジを従えていた。大革命が始めると、旧グランド・ロッジは活動を停止。グランドリアンもいくつかのロッジを除いて、活動を停止した。
フランス革命を、フリーメイソンが裏で操っていたという説がある。根拠のない風説である。たしかなことは、革命側にも、旧体制の側にも、おおぜいのメイソンがいたということだ。グランドリアンのグランド・マスターだったオルレアン公は、1793年にギロチンにかけられて死亡している。
<イルミナティのひとり歩き>
・イルミナティは、ドイツでわずか10年間活動しただけの団体で、規模も大きくない。けれども人びとに、深い印象を残した。人びとの想像のなかで、その存在が大きくふくらんだと言ってよい。
現代にも、イルミナティの流れを汲む、と称する団体がいくつもある。単にメンバーを集めやすいので、そう名のっているだけである。
よくある陰謀論によるとその陰には決まって、イルミナティがいることになっている。小説にも多く取り上げられている。最近では、ウンベルト・エーコの『フーコーの振り子』や、トム・ハンクス主演で映画化されたダン・ブラウンの『天使と悪魔』が有名である。
<東方の星は、フリーメイソンなのですか>
・東方の星は、フリーメイソンの組織である。フリーメイソンの「婦人部」のようなものだと言ってよいだろう。
<女性メイソンのこれから>
・フリーメイソンのような男性中心の友愛組織がアメリカで発達したのは、キリスト教会が女性中心になってしまうせいだという見方もある。
キリスト教の教会は、ユダヤ教やイスラム教と違って、男女が一緒に着席する。それを男性の牧師が束ねている。男性は、牧師に指導されるのに抵抗があり、会衆は女性が多数になってしまう傾向がある。
男性はそこで、女性抜きで集まれる、フリーメイソンを好む。するとこんどは、女性が面白くない。夫婦で行動するのが原則の、アメリカ社会のルールにもそぐわない。そこで、フリーメイソンの「女性部会」を作って、妥協をはかったのであろう。
こいうやり方は、時代にそぐわなくなりつつある。フリーメイソンも今後、男性中心主義を考えなおすことになるかもしれない。
・陰謀論について扱った前章でのべたが、フリーメイソンは、ユダヤ人と関係ない。むしろ最初は、ユダヤ人はフリーメイソンに参加できなかった。
フリーメイソンとユダヤ人の共同謀議を真に受けるのは、フリーメイソンのことも、ユダヤ人もことも、わかっていない証拠である。
<ユダヤ人とは>
・ユダヤ人とはなにか。わかったようでわからないこの疑問を、まず考えてみよう。
ユダヤ人とは、人種ではない。ユダヤ教を信じる宗教団体、ないし民族、と考えたほうがよい。
キリスト教が「旧約聖書」とよぶ書物は、もともとユダヤ教の聖典である。ユダヤ民族の歴史が書いてある。これによれば、天地を創造した神はヤハウェ、アブラハムに語りかけ、約束の地をめざすように告げた。アブラハムはこれに従った。約束の地(カナン=いまのパレスチナ)に落ち着いた人びと(イスラエルの民)は、そのあと、エジプトに移り住む。
<ユダヤ人差別の由来>
・ナザレのイエスは、ユダヤ人でユダヤ教徒。すっかり体制下したユダヤ教の主流派を批判し、神に従うイスラエルの民の本来の姿を取り戻そうとした。そこで当局に目をつけられ、死刑となった。
イエスは預言者のように行動した。だがイエスは、ただの人間ではない。神の遣わした救い主であり、神の子である。—―こう主張したのが、パウロである。パウロの考えに従う人びとが、キリスト教徒となった。そしてキリスト教徒は、「救い主イエスを受け入れない、頑なな」ユダヤ教徒と、対立するようになった。
新約聖書には、パリサイ人(律法に厳格に従うユダヤ教徒のこと)への非難が、これでもかと記されている。キリスト教徒は、ユダヤ教徒と共に祈ることができない。キリスト教社会には、ユダヤ教への差別と偏見が、構造的に組み込まれているのである。
そのためユダヤ教徒は、ヨーロッパで、土地をもつことを禁じられていた。農業ができない。そこで、それ以外のさまざまな職業につくしかなかった。そしておおむね、まとまって住んでいた。やっぱりユダヤ教徒は頑なだなあと、キリスト教徒は思った。
<ユダヤ人になる>
・誰でも、ユダヤ人になることができるのか。
詳しいひとに聞いた。なることができる。ユダヤ人は、信仰共同体である。ヤハウェを神と認め、神示、モーセの律法を守れば、ユダヤ人である。特に女性は、改宗すれば、その日からユダヤ人である。男性は、改宗できるが、割礼を受けるなどのハードルがあるので、すぐユダヤ人にはなれない。子どもか、遅くとも孫の時代には、ユダヤ人になれるのだという。
このように考えるなら、ユダヤ人は、人種ではなく、民族(文化を共有する人びと)だと考えたほうがよい。
<反ユダヤ主義>
・反ユダヤ主義は、非合理な差別感情である。けれども、それが、もっともらしい理屈で粉飾されている。ユダヤ人をフリーメイソンと結びつけた共同謀議論も、そうした反ユダヤ主義の粉飾のひとつなのだ。
<アメリカのメイソン>
・アメリカにはいまおよそ1万2500箇所のロッジがあり、170万人のメイソンが活動している。世界のメイソンの半分以上がアメリカにいるとも言う。170万人。サイズとしては、大きめの新興宗教といったところだ。だがその社会的影響は、みかけの人数よりも、はるかに大きい。
<フリーメイソンを理解すると、なぜ世界がよく見えてくるのですか>
・フリーメイソンが、いちばん広まっているのは、アメリカ。いちばん広まっていないのは、日本。アメリカと日本は、対局なのだ。
<アソシエーション>
・アソシエーションは、目的を達成するための、人為的な組織である。誰かが組織をつくろうと言い出して、賛同者を集める。目的がいちばんうまく達成できるように、組織を設計する。これは、とても、近代的なやり方である。効率がよい。
・アメリカは、貴族の存在を認めない。アメリカには、市民(平民)しかいない。ゆえに軍隊は、市民の軍隊で、一兵卒から昇進して、将軍になることもできる。将校と兵士の待遇に違いはあるが、身分ではなく、職能の違いによるものだ。
能力がある者が、ふさわしいポストに就く。職能の組み合わせによって、組織ができている。戦争に勝つことを目的にする組織、という原則が貫かれている。
軍隊だけではない。株式会社、政府機関、大学、財団、病院、工場、スポーツチームなど、あらゆる組織が、アソシエーションの原則でできているのだ。
<●●インターネット情報から●●>
ウィキペディアWikipedia(フリー百科事典)より引用。
<ヤクザ>
変遷
本来ならばやくざは、『風来坊、根無し草(定住先が無い者)、渡世人、無頼漢、ごろつき、不良』等と同義で、そのような生き方をする者達を指した。その意味では、生業を指す「博徒」と「的屋」(香具師)とは、微妙なずれがある。ただし博徒・的屋にやくざ者が多いのが事実であって、戦後に暴力団という言葉が一般になると、主に暴力団の構成組員を意味するようになった。
一般的に博徒よりも的屋の方が起源が古いとされている。博徒の起源は平安時代で、任俠の徒“俠客”の起源は室町時代とされ、「渡世人」とも呼ばれた。的屋は「香具師」とも称する。江戸時代、征夷大将軍によって、「賭博は、重犯罪」として厳しい取締りがあったが、江戸中期以降に賭博を常習的に行う博徒集団が現れ、現代に至っている。一方、的屋は「非人身分」とされていた。江戸時代には寺社の境内などで賭博を催し収入(いわゆるテラ銭)を得ていた。都市部だけでなく、地方にも存在する。現在に至るまで「社会枠組の外」となる人々である。
また、ヤクザよりも、やや広い、より合法的な性格を持った「顔役」と呼ばれる者もいた。いわゆる俠風に富んだ「男」としてある種畏敬を持って迎えられ、「その人のためなら命をも惜しまぬ」という子分を多数従え、地域社会に隠然とした力を持ち、その中に公然と代議士に成る者もいた。昭和初期のある新聞に「親分議員列伝」として、近代ヤクザの鼻祖とされる吉田磯吉などの名が上がっている。吉田磯吉や、その系列に属する初期の山口組は、古典的な意味でのヤクザでなく、それゆえ旧来の伝統的な稼業に拘ることなく、いち早く現代的な暴力団に変貌していったといえる。
『見えざる日本の支配者フリーメーソン』
島田四朗 高山数生 成澤宗男 徳間書店 2010/8/9
<独自のサインで仲間であることを確認する>
・最近、われわれ日本のフリーメーソンの仲間が渡米し、初めて南部一帯を旅したところ、ニューオーリンズに、ものすごく立派なメーソンの施設があったそうです。何しろ彼が泊まったヒルトン・ホテルより大きかったそうです。
・フリーメーソンのメンバーは、全世界どこに行っても、その地に、ロッジと呼ばれるメーソンの組織やメンバーがいたら自由に訪ねていっていい。それが一つの習わしになっています。
・彼もその施設を訪ねたところ、しかるべく部屋に通され、組織内でしかわからない合図による挨拶を交わした。
・メーソンでは、互いに初めて会う場合、自分が正規のメンバーであり、どのランク(位階)に属しているかを示す一連の所作があります。握手から始まり、手や足の動作を交えたそれは、ちょうど野球のブロックサインによる儀式のようなもの。それによって仲間であることが確認できると、お互いに「ミスター」から「ブラザー(兄弟)」と呼び合うようになり、まるで百年の知己のように親密な関係になるわけです。
・件(くだん)の彼も「儀式」の結果、相手が「これは間違いなくブラザーだ」と納得して、そっけない態度から一転して親愛の情を示したんだそうです。話を聞きつけた他のメンバーたちがその場に集まり、「日本人のメーソンもいたのか」「日本にもグランド・ロッジがあるのか」と、驚きをもって迎えられたそうです。
・フリーメーソン自体、国際的な組織とはいえ、もともと欧米の白人を中心に広がったもので、今もそれは変わりません。
「失われたメシアの神殿『ピラミッド』の謎」
飛鳥昭雄、三神たける 学研 2010/1/1
<秘密組織フリーメーソン>
・預言者の組織を「フリーメーソン」という。今日、世に知られる秘密結社としてのフリーメーソンは近代フリーメーソンである。1717年にイギリスで結成されたグランドロッジから派生した組織である。
・預言者の秘密組織としてのフリーメーソンが、実はこの地球上に存在する。主に密儀宗教の祭司の組織という形で継承されており、それをたどっていくと必ずノアに行きつく。もちろん、ノアの先もあり、エノクを経て最後はアダムに遡る。人類最古のフリーメーソンとは、「アダムメーソン」である。エノクもまたアダムメーソンだ。
・すなわち、ノアの3人の息子が独自のフリーメーソンを形成したのである。
<地底王国シャンバラ><チベット密教とカッバーラ>
・シャンバラは、チベット密教において語られる世界である。一般の仏教では語られることのない思想である。仏教には表と裏がある。表が顕教であり、裏が密教である。
・最終経典にシャンバラが説かれているように、シャンバラの存在を最初に説いたのは仏教の開祖、釈迦なのだ。釈迦は自ら、北の果てにシャンバラへの入口があると説いた。なぜ釈迦はシャンバラの存在を知っていたのか。
<釈迦はセムメーソンだった!>
・釈迦がカッバーリストであり、預言者であったことは間違いない。神を信じ、神とまみえ、そして、神の言葉を授かったフリーメーソンだったはずである。
注意してほしいのは、ヤフェトメーソンではなく、セムメーソンだという点にある。バラモン教はアーリア人の宗教であり、それを担ったのは、ヤフェトメーソンだが、釈迦はセムメーソンだった。
・モンゴロイドはアーリア系ではない。有色アジア系であり、ユダヤ人やアラブ人、そしてトルコ人と同じセム系なのである。したがって、釈迦がカッバーリストならば、民族的にセムメーソンだったと考えられるのだ。
しかも、それだけではない。釈迦はシャンバラの住民と同じ血を引いていた可能性がある。鍵となるのは、釈迦族=サカ族を生み出したスキタイにある。
<釈迦は失われたイスラエル10支族だった>
<地球内天体アルザルとは、まさにシャンバラのことなのだ>
・では、シャンバラはどういう形で存在するのか、これを現行科学で理解するには少しむずかしい。まだ、一般に認められていない現象を前提とするからだ。その未知なる現象は、プラズマ・トンネルである。
・プラズマ・トンネルは地球内部に通じており、そこには巨大な亜空間が形成されているのである。まさに、この亜空間の中心に、実は地球よりもひと回り小さい天体が浮かんでいるのである。
・アメリカ軍は50年以上も前に、この地球内天体の存在に気がつき『旧約聖書』の外典にちなんで、コードネーム「アルザル」と名づけている。コードネームでわかるように、失われたイスラエル10支族が北極圏から入り込んだ世界こそ、この地球内天体アルザルなのである。
・日本人の中には古代イスラエルの血が流れている。そういっても、多くの人は、すぐに信じることができないであろう。
『フリーメイソンと秘密結社の謎』
『ロスト・シンボル』がよくわかる
インターノーツ 新人物往来社 2010/4/10
<新しもの好きだった龍馬>
・坂本龍馬といえば司馬遼太郎の『竜馬がゆく』で一躍有名になった人物。
1836年、土佐に生まれた龍馬は土佐藩脱藩後、後の江戸城の無血開城に尽力した幕臣、勝海舟の門下生となっている。龍馬は勝が創設した「神戸海軍操練所」に入り、勝から海軍術を学ぶも、神戸海軍操練所は土佐藩浪士や他藩士も生徒としていたため、勝は幕府の高官から「神戸で浪士達を扇動している」との嫌疑をかけられ、操練所は閉鎖となった。その後龍馬は薩摩藩の庇護を受け、後に貿易会社と政治組織を兼ねた、日本初の株式会社「亀山社中」(海援隊の前身)を結成し、長崎に本拠を構えている。
他にも功績として、それまで険悪だった薩摩藩と長州藩を、同郷の中岡慎太郎とともに仲介し、薩摩の西郷隆盛、長州の桂小五郎と面会し、同意にこぎつけた薩長同盟は有名である。後の大政奉還の成立に尽力するなど、幕末の志士として活動したことでもよく知られている。『竜馬がゆく』では日本のみならず世界に視野を向けていたダイナミックな龍馬像が司馬によって描かれており、それまで無名に近かった龍馬が一気に注目を浴びることとなった。
龍馬に関してのエピソードは事欠かない。
<龍馬フリーメイソン説>
・そんな龍馬が、実はフリーメイソンに操られていた…。そんな見解が一時期持ち上がった。事の発端は作家の加治将一氏が発表した著書『石の扉』(新潮社)や『あやつられた龍馬』(祥伝社)による。加治氏によれば、龍馬は長崎のトーマス・グラバーの助けを借りて、密かに欧州に渡航していたのではないか、という推論がなされている。
確かに、龍馬の立身出世に絡んだ出来事に関して謎も多い。そのひとつは、亀山社中の設立直後の「大商い」にある。1865年5月、亀山社中を設立した龍馬は、そのわずか3か月後に7800挺の銃を海外から買い付けるという離れ業をやってのける。
・長州五傑(長州ファイブ)とも言われた、長州藩士の井上聞多(後の馨)、遠藤謹助、山尾庸三、伊藤俊輔(後の博文)、野村弥吉(後の井上勝)ら5人もこの時期にイギリスに渡っている可能性も出てくるのだ。すると、倒幕から明治維新に至る一連の大転換期は、フリーメイソンによって仕組まれたものであり、坂本龍馬はその手足となって動いていた……。
以上が加治氏の『あやつられた龍馬』の中で展開されている推論である。
しかし残念ながら、現在に至るまで、坂本龍馬がフリーメイソンだったということを示す文献というものは全くもって発見されていない。一応の根拠とされるのが、龍馬とグラバーの「接点」である。亀山社中で7800挺の銃を海外から買い付けた出来事に関しては、確かにグラバーの並々ならぬ後ろ盾があった可能性が高い。
<幕府派遣でオランダへ留学>
・日本人で初めてフリーメイソンに入会した人物として知られているのが、明治初期の哲学者、西周と津田真道だ。
・西と津田に関してはフリーメイソンであったことが書面に残されている。
<オランダ留学はグラバーの紹介とも>
・西や津田のオランダ行きを手引きした人物として、長崎の武器商人、トーマス・グラバーの名前が挙がることがある。彼らを繋ぐキーワードは「長崎」と「ライデン大学」だ。
<戦前日本のロッジをめぐり政府との密約があった>
<入会したのは外国人のみ>
・幕末期から第2次世界大戦にかけて、日本におけるフリーメイソンのロッジに関しての記録はあまり多くはない。しかし、フリーメイソンの会員は数多く日本に来日しており、地下に潜って活動していたと推測されている。
当時は、どうしても地下に潜らざるを得ない事情があった。そうした地下活動が、日本にフリーメイソンを「秘密結社」「陰謀」といったネガティブイメージへと導いている一因なのかもしれない。
・そこから、日本のロッジができるのは80年以上経ってからになる。1864年にできた初のロッジは民間のものではなく、軍隊のロッジであった。当時は英国の歩兵第20連隊が横浜におり、その軍隊の中に「スフィンクス・ロッジNO263」という軍隊のロッジが存在し、横浜にあった建物へ本拠を構える形で、日本初のロッジが誕生している。
・この時期、フリーメイソンのロッジは外国人居留地を拠点として、急速に数を増やしている。横浜ロッジを皮切りに、1869年、同じ横浜には「オテントサマ・ロッジ」、1870年には神戸に「ロッジ・兵庫・大阪」、1870年には東京に「日本ロッジ」、18725年には神戸に「ライジング・サン・ロッジ」、1878年には横浜に「ロッジ・東方の星」が、1883年には東京に「東京ロッジ」が、1885年には長崎に「ロッジ・長崎」が新たに開設されている。
<ナチスによる弾圧の影響も受ける>
・その後、フリーメイソンは組織を地下化せざるを得なくなり、その存在を説明することを禁じられた状態へと追いやられていった。昭和初期になると、ナチス・ドイツがフリーメイソンに対する迫害・弾圧を活発化させ、国際的にもフリーメイソンに対する風当たりが強くなっていく。そうした中でもフリーメイソン側は説明を許されず、負のイメージが積み重なっていくこととなる。
ちなみにこの頃、ドイツ軍人だったエーリルヒ・ルーデンドルフは『秘密暴露とフリーメイソン』なる著書を出し、ユダヤ系がフリーメイソンの組織を利用してドイツを第1次世界大戦に引き入れたと唱え、フリーメイソンとユダヤを結びつけて非難している。今日まで続いている「ユダヤ=フリーメイソン」陰謀史観の憶測はこのときルーデンドルフによって生まれたともされる。
<河豚計画>
・河豚といえば、とても美味しい身を持つが、調理を間違えると猛毒にあたり、死に至ることもある。こうした二面性を持つ河豚を例えとした作戦が日本に存在した。第1次世界大戦から第2次世界大戦の端境期にあたる1930年代、日本政府は国際的に迫害を受けていたユダヤ人に安住の地を与えるべく、満州への難民の移住計画を粛々と進めていた。この計画は通称「河豚計画」と呼ばれている。
<一時は日本政府の方針になる>
・しかしユダヤ人迫害は徐々に過激さを増し、1935年、ドイツで出されたニュルンベルグ法で決定的となった。この法律では、8分の1までの混血をユダヤ人と規定し、公職からの追放、企業経営は禁止、ユダヤ人の市民としての生活権を否定したのだ。これにより、ユダヤ人は安住の地を求めて各地で難民化していった。
一度頓挫を来したものの、日本政府はこうした世界情勢のなか、満州国内に「ユダヤ人特別自治州」を設置する計画を実行に移すべく、行動を起こしていく。それが、1938年頃から行われた「河豚計画」である。
・しかし、河豚計画が模索されたころには、すでにフリーメイソンへユダヤ人が加入しており、ユダヤ=フリーメイソン陰謀説もしきりに唱えられはじめ、国内でもユダヤ陰謀ものの出版が出されるようになる。こうした、陰謀説の影響もあり、河豚計画も力を失っていった。陰謀論が歴史を動かしたともいえる。
<犬塚惟重・きよ子夫妻のフリーメイソン研究>
・日本の海軍に所属し、ユダヤ問題・フリーメイソンについて調査・探索したのが犬塚惟重大佐だった。彼の集めた資料は、秘書で彼の妻だった犬塚きよ子氏によって、戦後に公開された。
・その後はフリーメイソンについても多くの言及がなされている。例えば、大河ドラマ『龍馬伝』で再び注目を浴びている坂本龍馬だが、龍馬自身をフリーメイソンと断定し、龍馬が暗殺された理由について、フリーメイソンによるものではないかと推論している。
「この土壇場で龍馬が、フリーメイソンが日本の内乱を演出し、それを足がかりに日本の植民地化を図ろうとしている謀略に気づいたのではないか」
とはいえ、現在まで、龍馬がフリーメイソンであったという確たる証拠は何一つ見つかっていない。
<海外の陰謀論も紹介>
・なかでも、デーヴィッド・アイクとは、自らが主幹を務める『週刊日本新聞』のホームページ内に日本語サイトを開設するほど、その考えに心酔していた。太田はレプティリアンという帆虫類人の存在を信じ、「人類は爬虫類人によって支配されている」と公言していた。この考えに至るきっかけは、アイクの『大いなる秘密「爬虫類人」』を翻訳したことからはじまっている。太田によればレプティリアンとは「地球原人を操作して家畜人化した異星人。太古のある時代(おそらく紀元前2000年頃)、爬虫類人は表面から姿を消し、彼らの代理人をして対人類支配管理係たらしめた。それが今日まで続く秘密結社。彼らは、地球人類の効率的管理のために精神的牢獄としての宗教を創作、「一神教」はその究極の形態である。英国王室は、現代における爬虫類人型異星人とその代理人たちの主力基地。英国王室を含む秘密結社の中核維持、秘密儀式において、爬虫類人に変身する、との証言がある」と解説している。
このレプティリアンについては、太田を支持する関係者の中からも疑問の声が多い。2007年太田と共著で『まもなく日本が世界を救います』を出版したベンジャミン・フルフォードは、太田が心酔するアイクについて、
「色々な話を基本的に支持している。ただし爬虫類人間について私はその存在を裏付ける証拠を見たことがないし、爬虫類人と言われる人物数人を紹介され会ったことがあるが、みんな普通のおっさんにしか見えなかった」として距離を置いている。
・晩年は、共著者との仲違いも見られた。前述したフルフォードとは「9・11」が陰謀だという点で意気投合し、その後も交流が続いていたが、突如2009年3月11日、自らのブログ「時事寸評」で、「イルミナティの走狗、ベンジャミン・フルフォードに対する第8の矢を放つ」とのタイトルで、「フルフォードは、日本の一般大衆又は、ゴイム(家畜人間)を世界国家(世界人間牧場)の中に狩りたてることをイルミナティのご主人さま、及びイルミナティのエージェントによって、指示され、誘導する如く、ディスインフォメーションをばらまく」と、一方的に決別宣言をしている。これに対し、フルフォードはブログ上で、
「まず私を“イルミナティの走狗”と呼ぶこと自体が、事実無根の名誉棄損以外の何物でもない。(中略)私は日本人や世界人類を解放するために命を張っている。“人類を家畜にしたい”と言われることは非常に名誉棄損である」と、真っ向から反論している。
『地球一切を救うヴイジョン』
白峰 徳間書店 2008/11/30
<フリーメーソンを操るイルミナティ。さらに奥の院のサンヘドリン>
・「サンヘドリン」というのは、もともとは、ユダヤ人の最高評議会を指す言葉ですが、いわゆる闇の権力のトップに君臨している存在がサンヘドリンというコードネームで呼ばれています。これはメーソンの人でも分からないんです。サンヘドリンは別格なんですね。
・いわゆる「300人委員会」の上位で、「ゴールデン・ドーン」(黄金の夜明け団)と呼ばれる霊能者や宇宙とつながっているチャネラー、魔女軍団がいます。男性も入っています。彼らの正体は宇宙存在のエイリアンで、おおむね8人は西洋人であとの5人は世界から選ばれる。極東からは定員が3人とか数が決まってます。
・来日したことのあるアリゾナ・ワイルダーさんは、彼女は、宇宙存在を実際に見ているし、グレイ(巨大な頭部の異星人)にも会ったし、巨人族とも会っているといいます。
・そうしたメンバーたちが世界を動かすにあたっては、神々から啓示を受けて自動書記をするような儀式があるんです。もうこれ以上は公開できません。
あちらの世界に多少顔のきく私にも守秘義務があるからです。
・悪者扱いされているフリーメーソンですが、正直申しまして、彼らにはたいした力がない。実際にメーソンを動かしているのは、もっとも古い系統のイルミナティです。
・イルミナティは、もともと貴族とか王族とか、それから天孫降臨の伝説として完全に守っている人たちです。でもこの人たちを動かしているのは、さらにサンヘドリンと言って、太陽から来た太陽族と言われる人たちです。太陽族は13人います。この人たちが宗門会をつくって、一部は、途中で爬虫類人とかも入りましたけれども、ここが命令を出すわけです。それが歴史と共にズレてきてしまった。
・ロックフェラーやロスチャイルドは、私に言わせたら、彼らは、フリーメーソンのトップであったけれども、イルミナティのトップじゃない。元来はイルミナティの下で働いていた金庫番たちです。
イルミナティは、天文学とか、古代の錬金術とか、神智学とか、そういった宇宙の、アトランティスの古代の英知を全部結集したものです。これは表に出すことができなくて、地底世界のシャンバラとか宇宙存在とか全部つながっている。
・地球上の宇宙問題は、フリーメーソンは担当しておらず、全部イルミナティなんです。イルミナティの場合は、銀河系、太陽系まで全部文化を共有できる人たち、その中で、とりあえず地球は太陽系に属しているから太陽系の運行を管理する代表者のことをオリンポスの一族と言って、その代表がサンヘドリンだと。
・サンヘドリンは何を信仰したか。それは太陽信仰なのです。つまり、アマテラスなのです。